JPH11275788A - 回転子 - Google Patents

回転子

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JPH11275788A
JPH11275788A JP10073839A JP7383998A JPH11275788A JP H11275788 A JPH11275788 A JP H11275788A JP 10073839 A JP10073839 A JP 10073839A JP 7383998 A JP7383998 A JP 7383998A JP H11275788 A JPH11275788 A JP H11275788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
magnetic flux
path member
magnetic
slit portion
Prior art date
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Pending
Application number
JP10073839A
Other languages
English (en)
Inventor
Norisada Nishiyama
典禎 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP10073839A priority Critical patent/JPH11275788A/ja
Publication of JPH11275788A publication Critical patent/JPH11275788A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本願発明は高トルクかつ定出力運転範囲が広
い電動機を提供することを目的とする。 【解決手段】 本願発明の回転子1は、回転子本体2
と、フラックスバリアと、このフラックスバリアに埋め
込んだ永久磁石3と、隣合うフラックスバリアの端部間
から回転子端面付近まで伸びたスリット部5と、このス
リット部5の中に配置した磁束通路部材7とを備え、磁
束通路部材7はスリット部5の中で移動可能であり、回
転子が低速回転の時、磁束通路部材7には磁束が流れな
いギャップ位置にあり、回転子が高速回転になると磁束
通路部材7はギャップ部より突出し、スリット部に磁束
短絡部5を形成して、弱め界磁効果を得、高速回転であ
っても高トルクを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、高トルク且つ広
い範囲で定出力運転が可能な永久磁石埋め込み回転子に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】埋込磁石構造のモータは、逆突極性に伴
うリラクタンストルクを用いることにより、表面磁石構
造に比べさらに高い効率が期待できるため、エアコンや
冷蔵庫のコンプレッサ駆動用モータ等として広く用いら
れるようになっている。さらに、電池技術の画期的な進
展が期待されている電気自動車用において、心臓部とな
るモータが高効率であることは重要なポイントであり、
埋め込み磁石モータの電気自動車への応用研究も盛んに
行われている。電気自動車への応用において高効率以外
にモータに要求される特性は、高トルクであるという点
および電源電圧の制限下で、定出力運転範囲が広いとい
う点である。
【0003】
【発明が解決しようとうする課題】永久磁石同期モータ
の高トルク且つ高速回転運転を実現するため電流ベクト
ル制御により弱め界磁効果を得ると、トルクに関与しな
い負のd軸電流成分での損失が特に高速低トルク運転で
問題となる。また、高トルクを狙って永久磁石の磁束量
を増したモータ設計では逆起電力定数が大きくなりすぎ
ることから、弱め磁束制御等を行っても、非常に低い速
度で電圧飽和に陥り高速運転が不能となってしまう。逆
に、広い運転範囲を確保しようとすれば、永久磁石によ
る空隙磁束量を抑えざるを得ないため、低速時の最大ト
ルクを犠牲にすることとなる。
【0004】本願発明はこのような課題を解決し高トル
クかつ定出力運転範囲が広い電動機を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明の回転子は、中
心に回転軸を有する回転子本体と、この回転子本体に前
記回転軸を囲むように設けたフラックスバリアと、この
フラックスバリアに埋め込んだ永久磁石と、隣合う前記
フラックスバリアの端部間から回転子外周端面付近まで
伸びたスリット部と、このスリット部の中に配置した磁
束通路部材とを備え、この磁束通路部材は前記スリット
部の中で移動可能であり、前記スリット部内に前記スリ
ット部の回転軸側端面と前記磁束通路部材とを連結する
弾性体を備えており、回転子が低速回転の時、前記磁束
通路部材はギャップ位置にあり、回転子が高速回転にな
ると前記磁束通路部材はギャップ位置より突出し、前記
スリット部に磁気的短絡部を形成して、回転子構造の変
化により弱め界磁効果を得、高速回転であても高トルク
を得ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本願発明の回転子は、中心に回転
子を有する回転子本体と、この回転子本体に前記回転軸
を囲むように設けたフラックスバリアと、このフラック
スバリアに埋め込んだ永久磁石と、隣合う前記フラック
スバリアの端部間から回転子外周端面付近まで伸びたス
リット部と、このスリット部の中に配置した磁束通路部
材とを備え、この磁束通路部材は前記スリット部の中で
移動可能であり、前記スリット部内に前記スリット部の
回転軸側端面と前記磁束通路部材とを連結する弾性体を
備えており、磁束通路部が移動することにより、スリッ
ト部に磁気的短絡部を形成して弱め界磁効果を得ること
ができる。また、磁束通路部材はギャップ位置から、磁
束通路部材の少なくとも一部がギャップ位置より突出す
るよう移動することができる。なお、ギャップ位置とは
ポールピース部と磁束通路部材が磁気的に接しないよう
に、ポールピース部と磁束通路部材との間に非磁性体、
空隙等を介在したような状態の位置である。更に、回転
子が低速回転の時、磁束通路部材は磁束通路部材自身に
磁束が流れないギャップ位置にあり、回転子が高速回転
になると磁束通路部材に作用する遠心力により磁束通路
部材の少なくとも一部は前記ギャップ位置より突出する
ように、回転速度により磁束通路部材を移動する弾性手
段を備えることより、高速回転になると磁束通路部材に
作用する遠心力により磁束通路部材が回転子の外周方向
へ移動して弱め界磁効果を得ることができる。
【0007】また、フラックスバリアと、スリット部
と、回転子本体の外周辺とにより囲まれた部分をポール
ピース部とし、回転子が高速回転であると、隣り合うポ
ールピース間を磁束通路部材により磁気的に短絡し弱め
界磁効果を得ることができる。また、磁性体通路部材が
ギャップ位置にある時は、ポールピース部と前記磁性体
通路部材との間には非磁性体部が介在するので磁束通路
部材による漏れ磁束は生じない。
【0008】更に、スリット部とフラックスバリアとが
連結することにより、逆突極性に伴うリラクタンストル
クを大きし高トルク化とすることができる。更に、スリ
ット部とフラックスバリアとの間に細いブリッジ部を設
けることで、回転子が高速回転してもブリッジ部により
ポールピース部は連結されるため、強度を高くすること
ができる。また、ブリッジ部の厚みを0.3〜2.0m
mにすることでブリッジ部では磁気飽和が起こり、漏れ
磁束は少なくてすむ。更に、スリット部と永久磁石と間
のフラックスバリアに非磁性部材を埋め込むことによ
り、永久磁石の固定、回転子の補強が行われる。また、
スリット部は永久磁石より回転子外側に突出してもよ
い。
【0009】更に、弾性体はスリット部内に位置し、磁
束通路部とスリット回転子外周側とを連結することで、
回転子をコンパクトにすることができる。また、弾性体
はバネとしてもよい。更に、この回転子を備えた電動機
を、バッテリとを備えた電気自動車に用いるとよい。
【0010】
【実施例】本願発明の回転子1は、図1に示すように、
電磁鋼板等の高透磁率材からなる円板状のコアシートを
複数枚積層した回転子本体2と、この回転子本体2の中
心に設けた回転軸3と、この回転軸3を囲むよう回転子
本体2の4箇所に形成したフラックスバリアとなす磁石
挿入穴と、この磁石挿入穴の端部から回転子本体2の回
転子外周端面4に近接するまで延びているスリット部5
と、磁石固定穴のそれぞれに埋め込んだ永久磁石6と、
スリット部5の中に設けた磁束通路部材となす短絡鉄片
7と、この短絡鉄片7を回転子1が高速回転であれば回
転子外周端面側に、低速であれば回転子中心側に移動す
るように短絡鉄片7とスリット部5の回転軸側端面との
間に設けた弾性手段となすバネ8とからなる。なお、磁
石固定穴に挿入した永久磁石6は、隣り合う永久磁石
の、磁極が対になっている。
【0011】ここで、磁石挿入穴とスリット部5と回転
子外周端面に囲まれた部分をポールピース部9と呼ぶ。
また、スリット部5と磁石挿入穴とは連結しており、永
久磁石6とスリット部5間の間隔は、非磁性体となす樹
脂材10を詰めておき、回転子1の強度を高める。樹脂
材料10を埋め込まなくても、必要強度が確保できる場
合は、非磁性体は空隙のままでもよい。
【0012】回転子1が停止、又は低速で回転している
時は、図1に示すように磁束通路部材7はバネ8に連結
しており、スリット部5の中央にあり、ポールピース部
9と磁束通路部材7との間は樹脂10により遮断されて
おり、ポールピース部9と磁束通路部材7とは短絡して
いない。このような位置をギャップ位置と呼び、ギャッ
プ位置に短絡鉄片7が収まっていれば短絡鉄片を通る漏
れ磁束は生じない。
【0013】このような回転子1を回転駆動する電動機
は、この回転子と複数のスロットに巻線を施した固定子
とを備える。回転子1の内部のフラックスバリアに永久
磁石6を埋め込み配することにより、永久磁石6の磁束
の方向であるd軸方向とそれに電気角で直行したq軸方
向、この両方向での磁束の通りやすさ、すなわちインダ
クタンスの差が生じる。本願の電動機は、このインダク
タンスの差により生じるリラクタンストルクと、永久磁
石6のマグネットトルクの両方のトルクを利用するため
同一の電流でも高トルクを発揮し高効率であるという特
徴を有する。
【0014】図1に示すように、回転子1の回転数が低
速の場合、スリット部5に設けた短絡鉄片7はスリット
部5の中央に位置し、スリット部5と樹脂部10に囲ま
れているために、短絡鉄片7とホールピース部10とは
接しないギャップ位置にあるので、短絡鉄片7を介する
隣合うホールピース部10間での磁束の漏れがないた
め、マグネットトルクが大きくかつ、リラクタンストル
クも大きくでき高トルクを実現できる。
【0015】一般的に永久磁石モータで、回転子1の回
転速度を高くすると、図2に示すように回転速度に比例
してモータ端子電圧が上昇し、電源電圧より高くなると
モータはそれ以上高速では回転できなくなる。そこで、
永久磁石モータでは、高速回転時にトルクに寄与しない
負のd軸電流を流すことで弱め界磁制御を行い高速回転
を行っている。
【0016】しかし、本願の回転子1を用いた電動機で
は、回転数が高いと短絡鉄片7に作用する遠心力によ
り、バネ5が引張られ、ギャップ位置より少なくとも一
部突出する。つまり、短絡鉄片7は非磁性部10より飛
び出して、短絡鉄片7が隣合うホールピース部9と連結
するため、隣合うホールピース部間で漏れ磁束が生じ、
回転子から出る有効な磁束が減少するので、高速回転時
の電動機の端子電圧を小さくでき、高速回転が可能とな
る。よって、高トルク高速回転が可能となり、電源電圧
の制限下で、定出力運転範囲が広くなる。
【0017】なお、上記実施例では各磁束接断部の間に
二つのスリット部を設けたが、図3、図4に示すよう
に、スリット部8は一つでも、複数でもよい。また、空
隙部11を非磁性体部としてもよいし、スリット部8と
フラックスバリアにブリッジ部12を設けてもよい。ま
た、回転数に応じて短絡させる永久磁石磁束の量はバネ
定数によって最適にすることができる。また、スリット
部5の回転軸側端面と短絡鉄片7とを連結する弾性体の
変わりに、制御信号の様なもので短絡鉄片7を動かす移
動装置でもよい。
【0018】
【発明の効果】本願発明は、磁束通路部材の移動が可能
であり、容易な構成で機械的に弱め界磁の状態を得、高
速回転であっても、高トルク駆動が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願実施例の低速回転の状態の回転子断面図
【図2】本願実施例の高速回転の状態の回転子断面図
【符号の説明】
2 回転子本体 5 スリット部 6 永久磁石 7 短絡鉄片

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心に回転軸を有する回転子本体と、この
    回転子本体に前記回転軸を囲むように設けたフラックス
    バリアと、このフラックスバリア内に配した永久磁石
    と、隣合う前記フラックスバリアの端部間から回転子外
    周端面付近まで伸びたスリット部と、このスリット部の
    中に配置した磁性材からなる磁束通路部材とを備え、こ
    の磁束通路部材は前記スリット部の中で移動可能であ
    り、前記スリット部内に前記スリット部の回転軸側端面
    と前記磁束通路部材とを連結する弾性体を設けた回転
    子。
  2. 【請求項2】磁束通路部材は、ギャップ位置から少なく
    とも一部が突出するようにスリット部の中で移動するこ
    とができる請求項1記載の回転子。
  3. 【請求項3】回転子が低速回転の時、磁束通路部材はギ
    ャップ位置にあり、回転子が高速回転の時には、前記磁
    束通路部材の少なくとも一部が前記ギャップ位置より突
    出するように、回転子の回転速度により前記磁束通路部
    材を移動する弾性手段を備えた請求項1記載の回転子。
  4. 【請求項4】フラックスバリアと、スリット部と、回転
    子本体の外周辺とにより囲まれた部分をポールピース部
    とし、回転子が高速回転であると、隣り合うポールピー
    ス部間を磁束通路部材により磁気的に短絡する請求項1
    記載の回転子。
  5. 【請求項5】磁性体通路部材がギャップ位置にある時、
    ポールピース部と前記磁性体通路部材との間には非磁性
    体部が介在する請求項4記載の回転子。
  6. 【請求項6】請求項1記載の回転子を有する電動機。
  7. 【請求項7】請求項6記載の回転子を有する電動機と、
    バッテリとを備えた電気自動車。
JP10073839A 1998-03-23 1998-03-23 回転子 Pending JPH11275788A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014104826A1 (ko) * 2012-12-28 2014-07-03 주식회사 효성 누설자속방지를 위한 매립형 영구자석 전동기의 회전자
CN108768019A (zh) * 2016-06-27 2018-11-06 长泰县爱菲社机械科技有限公司 一种电机转子
CN109274186A (zh) * 2017-07-17 2019-01-25 舍弗勒技术股份两合公司 永磁同步电机的转子及永磁同步电机

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