JPH11275390A - 映像信号再生装置 - Google Patents

映像信号再生装置

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JPH11275390A
JPH11275390A JP10077332A JP7733298A JPH11275390A JP H11275390 A JPH11275390 A JP H11275390A JP 10077332 A JP10077332 A JP 10077332A JP 7733298 A JP7733298 A JP 7733298A JP H11275390 A JPH11275390 A JP H11275390A
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JP
Japan
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circuit
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constant
video signal
noise
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JP10077332A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Hori
和昭 堀
Akifumi Tabata
彰文 田畑
Katsuyuki Watanabe
克行 渡辺
Toshihide Takahashi
敏英 高橋
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Hitachi Ltd
Hitachi Advanced Digital Inc
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Video and Information System Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】デジタル信号処理回路で輪郭補正機能を備えた
雑音除去回路を構成し、信号劣化が少なく、広い周波数
帯域で雑音除去でき、素子数の増加を伴わず、素子ばら
つきや温度変化による特性の劣化も無い映像信号再生装
置を実現する。 【解決手段】映像信号処理回路をデジタル回路で構成
し、雑音除去回路を群遅延がフラットな複数の遅延回路
202〜205と、入力レベルがある程度大きい場合は
出力を0にするリミッタ214、217とを用いた複数
のバンドパスフィルタで構成する。雑音除去回路に用い
た複数の遅延回路202〜204を兼用してスライサ2
22により雑音成分を除去した輪郭信号を抽出して原信
号に加算するすることで輪郭強調機能を持たせる。雑音
除去回路と輪郭強調回路とで遅延回路を共用し素子数を
低減でき、デジタル回路で信号処理を行うことで素子の
ばらつきや温度による特性劣化がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンポジットビデ
オ信号を記録再生できる磁気記録再生装置もしくは再生
できる映像信号再生装置に係り、特に、映像信号処理を
デジタル信号処理回路で実現した映像信号再生装置に関
する。
【0002】
【従来技術】現在までの家庭用ビデオテープレコーダ
(以下VTRと略記)における映像信号処理は、ほとん
どがアナログ信号処理回路で構成されている。VTRの
再生時の輝度信号の雑音除去に関しては、従来例として
特公昭58−16384号公報に示されるように、ディ
エンファシス処理された再生信号を、高域炉波回路(以
下HPFと略記)を二つ使用し、一方のHPFの出力を
スライス回路でスライスした信号を、もう一方のHPF
の出力から減算して雑音成分を取り出す。
【0003】そして、取り出した雑音成分をレベル調整
したあと、原信号から減算することで雑音除去を行って
いる。これは、レベル調整回路で雑音成分のレベルを原
信号の雑音成分のレベルと同等になるように調整できる
よう工夫されている。
【0004】また、VTRの再生時の輪郭補正に関して
は、特開昭58−219872号公報に示されるよう
に、2つの遅延回路を用いて、波形の輪郭部分を急峻に
した信号を作り出すよう工夫されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たアナログ信号処理における雑音除去回路は、信号の輪
郭成分に関しては、HPFの出力をスライスした信号
を、もう一方のHPFの出力から減算しているため、単
なるリミッタと同様の働きをしており、それを原信号か
ら減算した場合、輪郭部分が欠落し、波形応答が劣化し
てしまうという問題がある。
【0006】また、HPFを使用するため、周波数に対
して群遅延特性がフラットでなく、雑音除去ができる周
波数帯域が狭くなってしまうという問題がある。
【0007】さらに、アナログ回路では素子のばらつき
や、温度変化によって雑音成分のレベル調整回路の出力
等を常に最適にしておくことは難しい。
【0008】そこで、群遅延特性をフラットとし、レベ
ル調整回路の出力等を常に最適とするためには、デジタ
ル信号処理を行うことが考えられる。
【0009】ところが、デジタル信号処理で、群遅延フ
ラットな遅延回路はフリップフロップで構成した方が最
も素子数が少なくなるが、雑音除去回路と輪郭強調回路
との構成を別々にして、各々遅延回路を使うと素子数が
増えるという問題がある。
【0010】また、デジタル信号処理の雑音除去回路で
は、遅延回路の前後の信号を演算する経路が1系統だと
雑音除去できる周波数帯が狭くなり、雑音除去効果が弱
くなるという問題がある。
【0011】本発明の目的は、デジタル信号処理回路で
輪郭補正機能を備えた雑音除去回路を構成し、波形の劣
化が少なく、低周波数帯から高周波数帯まで幅広く雑音
除去でき、素子数の増加を伴うこと無く、素子ばらつき
や温度変化による特性の劣化も無い映像信号再生装置を
実現することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、次のように構成される。 (1)輝度信号の雑音成分を除去させる雑音除去回路を
有した映像信号再生装置において、映像信号処理をデジ
タル信号処理回路で構成し、通過帯域の異なる複数の帯
域通過フィルタを合成して雑音除去帯域を広帯域化す
る。
【0013】(2)また、輝度信号の雑音成分を除去さ
せる雑音除去回路を有した映像信号再生装置において、
映像信号処理をデジタル信号処理回路で構成し、雑音除
去回路を遅延回路を用いて構成するとともに、雑音除去
回路で用いた遅延回路を兼用して、波形の輪郭部分を強
調させる輪郭強調回路を構成する。
【0014】(3)また、輝度信号の雑音成分を除去さ
せる雑音除去回路を有した映像信号再生装置において、
映像信号処理をデジタル信号処理回路で構成し、雑音除
去回路を複数の遅延回路を有する帯域通過フィルタを用
いて構成し、上記遅延回路の入力信号及び出力信号を演
算する手段を少なくとも2つ有することによって、雑音
除去できる周波数帯域を広帯域化する。
【0015】(4)好ましくは、上記(3)において、
上記雑音除去回路で用いた遅延回路を兼用して、波形の
輪郭部分を強調させる輪郭強調回路を構成する。
【0016】(5)また、好ましくは、上記(3)又は
(4)において、上記遅延回路の入力信号及び出力信号
を演算する手段のうち、一方の手段は、通過帯域の第1
の中心周波数を除去したい雑音の周波数に設定し、もう
一方の手段は、通過帯域の第2の中心周波数を上記第あ
の中心周波数の1/2倍の周波数及び3/2倍の周波数
に設定することによって、総合特性として雑音除去でき
る周波数帯域を広帯域にする。
【0017】(6)また、好ましくは、上記(1)、
(2)、(3)、(4)又は(5)において、上記雑音
除去回路は少なくとも、入力された再生輝度信号に定数
をかける第1の定数器と、上記再生輝度信号を遅延させ
る第1の遅延回路と、この第1の遅延回路の出力に定数
をかける第2の定数器と、上記第1の遅延回路の出力を
遅延する第2の遅延回路と、この第2の遅延回路の出力
に定数をかける第3の定数器と、上記第2の遅延回路の
出力を遅延させる第3の遅延回路と、この第3の遅延回
路の出力に定数をかける第4の定数器と、上記第3の遅
延回路の出力を遅延させる第4の遅延回路と、この第4
の遅延回路の出力を遅延させる第5の定数器と、上記第
1の定数器の出力と上記第3の定数器の出力と上記第5
の定数器の出力とを加算する第1の加算回路と、上記第
2の定数器の出力と上記第3の定数器の出力と上記第4
の定数器の出力とを加算する第2の加算回路と、上記第
1の加算回路の出力を制限する第1のリミッタと、上記
第2の加算回路出力を制限する第2のリミッタと、上記
第2の加算回路の出力をスライスするスライサと、上記
第1のリミッタの出力と上記第2のリミッタの出力とを
加算する第3の加算回路と、この第3の加算回路の出力
と上記第2の遅延回路の出力とを加算する第4の加算回
路と、この第4の加算回路の出力と上記スライサの出力
とを加算する第5の加算回路と、を有する。
【0018】(7)また、好ましくは、上記(6)にお
いて、上記第1の定数器の出力と上記第3の定数器の出
力と上記第5の定数器の出力とを、−1:2:−1の比
率で上記第1の加算回路で加算する構成とし、上記第2
の定数器の出力と上記第3の定数器の出力と上記第4の
定数器の出力とを、−1:2:−1の比率で上記第2の
加算回路で加算する構成とする。
【0019】(8)また、好ましくは、上記(6)にお
いて、上記第1のリミッタ及び第2のリミッタは、その
入出力特性の傾きの切り替わり点を少なくとも3つ有す
ることによって、波形の劣化を低減できる。
【0020】(9)また、好ましくは、上記(6)にお
いて、上記第1のリミッタの出力と上記第2のリミッタ
の出力とを、4:1の比率で上記第3の加算回路で加算
する構成にすることにより、雑音除去の効果を向上させ
る。
【0021】(10)また、好ましくは、上記(6)に
おいて、上記第3の加算回路の出力に定数をかける第6
の定数器を設けることによって、雑音低減の効果を可変
できるようにする。
【0022】(11)また、好ましくは、上記(6)に
おいて、上記第1の遅延回路と上記第2の遅延回路と上
記第3の遅延回路と上記第4の遅延回路の遅延時間を、
少なくとも2種類設定できる構成とし、最も除去したい
雑音の周波数を設定できる。
【0023】(12)また、好ましくは、上記(6)に
おいて、上記スライサの出力に定数をかける第7の定数
器を設けることによって、輪郭強調の効果を可変でき
る。
【0024】映像信号処理をデジタル処理し、通過帯域
の異なる複数の帯域通過フィルタを合成することによ
り、群遅延特性がフラットであり、雑音除去帯域が広帯
域で、信号波形応答性が良好な映像信号再生装置が実現
される。
【0025】雑音除去回路で用いた遅延回路を兼用し
て、波形の輪郭部分を強調させる輪郭強調回路を構成す
ることにより、必要な素子数を減少させることができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
を用いて説明する。図1は、本発明の映像信号再生装置
を適用した、VTRの再生輝度系のシステム構成を示す
図である。
【0027】図1において、VTRの再生輝度系は、磁
気ヘッド101、102と、回転ドラム103と、再生
プリアンプ104と、アナログ・デジタル変換器(以下
A/D変換器と略記)105とを備える。
【0028】さらに、VTRの再生輝度系は、HPF1
06と、FM復調回路107と、ディエンファシス回路
108と、雑音除去回路109と、レベル調整回路11
0と、デジタル・アナログ変換器(以下D/A変換器と
略記)111と、出力端子112とを備える。
【0029】上記VTRの輝度再生系の再生時には、磁
気ヘッド101、102から再生された信号は、再生プ
リアンプ104で十分に増幅された後、A/D変換器1
05でデジタル信号に変換され、HPF106へ入力さ
れる。
【0030】HPF106で、A/D変換器105から
供給された信号から、クロマ信号成分(低域変換色信
号)が除去され、輝度信号成分(FM輝度信号)が取り
出される。このFM輝度信号は、FM復調回路107へ
入力されてFM復調され、ディエンファシス回路108
によって特性補正された後、雑音除去回路109へ送ら
れ、雑音が除去される。その後、レベル調整回路110
で信号のレベルが調整され、D/A変換器111でアナ
ログ信号に変換されて出力端子112から出力される。
【0031】次に、雑音除去回路109の詳細な説明
を、図2を用いて説明する。図2は、図1中の雑音除去
回路109の一例を示すブロック図である。図2におい
て、雑音除去回路は、入力端子201、遅延回路20
2、203、204、205、225、226、定数器
206、207、208、209、210、218、2
21、224を備える。
【0032】さらに、雑音除去回路は、加算回路21
1、212、220、227、228、全波整流回路2
13、216、リミッタ214、217、全波整流戻し
回路215、219、223、スライサ222、出力端
子229を備える。
【0033】そして、遅延回路202、203、204
と、定数回路207、208、209と、加算回路21
1と、全波整流回路213と、リミッタ214と、全波
整流戻し回路215とにより、一方の帯域通過フィルタ
(BPF)が構成される。
【0034】また、遅延回路202、203、204、
205と、定数回路206、207、208、209、
210と、加算回路212と、全波整流回路216と、
リミッタ217と、定数回路218と、全波整流戻し回
路219とにより、他方の帯域通過フィルタ(BPF)
が構成される。
【0035】そして、上記一方の帯域通過フィルタと、
他方の帯域通過フィルタと、加算回路220と、定数回
路221と、遅延回路226と加算回路227とによ
り、雑音除去回路が構成される。
【0036】また、遅延回路202、203、204
と、定数回路207、208、209と、加算回路21
1と、全波整流回路213と、スライサ222と、全波
整流戻し回路223と、定数回路224と、遅延回路2
25と、遅延回路226と、加算回路227、228と
により、輪郭強調回路が構成される。
【0037】上述した雑音除去回路と、輪郭強調回路と
は、遅延回路202、203、204と、定数回路20
7、208、209と、加算回路211と、全波整流回
路213と、遅延回路226と、加算回路227とが、
共用して用いられている。
【0038】図3は、図2の回路における信号波形の一
例を示す図である。図2の雑音除去回路の動作説明を図
3に示す信号波形を参照しながら説明する。ディエンフ
ァシス回路108から入力端子201に入来するディエ
ンファシスされた輝度信号301(図3の(A))は、
遅延回路202と定数器206に入力される。定数器2
06は信号を−0.25倍して減衰させ、加算回路21
2に入力する。
【0039】一方、例えばサンプリング周波数が4fs
c(fscは色副搬送波周波数、NTSC方式で約3.
58MHz、PAL方式で約4.43MHz)でサンプ
リングされた信号だとすると、遅延回路202は、例え
ば3ラッチ(3/fsc)だけ信号を遅延させ、信号3
02(図3の(B))のような信号として、遅延回路2
03と定数器207とに入力する。
【0040】定数器207は、遅延回路202から入力
された信号を、−0.25倍して減衰させ、加算回路2
11に入力する。一方、遅延回路203は、信号302
を、さらに3ラッチだけ遅延させ、信号303(図3の
(C))のような信号として、遅延回路204と遅延回
路227と定数器208とに入力する。
【0041】定数器208は信号303を0.5倍して
減衰させ、加算回路211と加算回路212とに入力す
る。一方、遅延回路204は、信号303を、さらに3
ラッチだけ遅延させ、信号304(図3の(D))のよ
うな信号として、遅延回路205と定数器209とに入
力する。
【0042】定数器209は信号304を−0.25倍
して減衰させ、加算回路211に入力する。一方、遅延
回路205は、信号304を、さらに3ラッチだけ遅延
させ、信号305(図3の(E))のような信号とし
て、定数器210に入力する。定数器210は信号30
5を−0.25倍にして減衰させ、加算回路212に入
力する。
【0043】加算回路211は、信号302、303、
304を、−0.25:0.5:−0.25の割合、即
ち−1:2:−1の割合で加算することにより信号波形
306(図3の(F))を得る。
【0044】次に、加算回路211からの出力信号は、
全波整流回路213に入力され、この全波整流回路21
3で全波整流が行われ、信号波形307(図3の
(G))が得られる。信号307は全波整流回路213
から、リミッタ214に入力され、このリミッタ214
で、あるレベル以上の信号がカットされる。
【0045】リミッタ214の特性を図4に示す。図4
において、入力信号がレベルLi1となるまでは、入力信
号のレベルに比例して出力し、入力信号のレベルがLi1
〜Li2までは、出力をレベルLoに固定する。
【0046】入力信号のレベルがLi2〜Li3までは、出
力信号のレベルが減っていくように出力し、入力信号の
レベルがLi3以上は、0を出力するようになっている。
ここで、信号波形307の非相関部分はLi3以上のレベ
ルだとする。
【0047】次に、リミッタ214の出力信号を、全波
整流戻し回路215に入力し、この全波整流戻し回路2
15で全波整流した部分を戻すと、信号波形308(図
3の(H))を得ることができる。
【0048】一方、加算回路212は、信号301、3
03、305を、−0.25:0.5:−0.25の割
合、即ち−1:2:−1の割合で加算することにより信
号波形309(図3の(I))を得る。
【0049】次に、加算回路212からの出力信号は、
全波整流回路216に入力され、この全波整流回路21
6で全波整流が行われ、信号波形310(図3の
(J))が得られる。信号310は全波整流回路216
からリミッタ217に入力され、このリミッタ217
で、あるレベル以上の信号がカットされる。
【0050】そして、リミッタ217からの出力信号
を、定数器218で0.25倍に減衰した後、全波整流
戻し回路219で全波整流した部分を戻すと、信号波形
311(図3の(K))を得ることができる。
【0051】次に、全波整流戻し回路215の出力信号
308と、全波整流戻し回路219の出力信号311と
を加算回路220で加算する。信号308と信号311
との比率は、信号311が定数器218で0.25倍に
されているので、4:1の比率となっている。
【0052】信号308と311の伝達関数は、w=2
πf、T=遅延時間とすると、次式(1)及び(2)と
なる。 G1(w) = -(1/4)・e-jwT + (1/2)・e-jw2T - (1/4)・e-jw3T ----(1) G2(w) = (1/4)・(-(1/4) + (1/2)・e-jw2T - (1/4)・e-jw4T) ----(2) ここで、信号308と311のピークとなる周波数fを
考える。
【0053】まず、信号308のピークとなる周波数f
は、次のようになる。上記(1)式より、 G1(w) = -(1/4)・e-jwT + (1/2)・e-jw2T - (1/4)・e-jw3T = -(1/4)・e-jwT ・(1-e-jwT)2 オイラーの公式から、e-jx=cosx-jsinx なので、 G1(w) = -(1/4)・e-jwT ・(1-e-jwT)2 = -(1/4)・(coswT - jsinwT)・(1 - coswT + jsinwT)2 = -(1/4)・(coswT - jsinwT)・(1 + cos2wT - sin2wT - 2coswT + 2jsinwT - 2jcoswT・sinwT) cos2x + sin2x = 1 より、 G1(w) = -(1/2)・(cos3wT - 2cos2wT - coswT + 1 + j(2coswT・sinwT - 2cos2wT・sinwT)) --- (3) 振幅特性A1(ω)は、A1(ω)=√{(実部)2
(虚部)2}であるので、上記(3)式から振幅特性を
算出すると、次式(4)が得られる。 A1(w) = √{-(1/2)2・(2cos3wT - 2cos2wT - coswT + 1)2 + (-1/2)2・(2coswT・sinwT - 2cos2wT・sinwT)2} = (-1/2)・(1 - coswT) --- (4) 上記式(4)からピークとなる周波数fは、cosωT
=1を満足すればよいので、ωT=2πn、(ただし、
n=0、1、2、・・・)、ω=2πfであるから、次
式(5)が得られる。 f = (1/T)・n --- (5) 次に、信号311のピークとなる周波数fは、次のよう
になる。上記(2)式より、 G2(w) = (1/4)・(-(1/4) + (1/2)・e-jw2T - (1/4)・e-jw4T) = -(1/8)・(cos22wT - cos2wT + j(sin2wT - cos2wT・sin2wT)) --- (6 ) 上記(6)式から振幅特性A2(ω)を算出すると、次
式(7)が得られる。 A2(w) = √{-(1/8)2・(cos22wT - cos2wT)2 + (-1/8)2・(sin2wT - cos2wT・sin2wT)2} = (-1/8)・(1 - cos2wT) --- (7) 上記式(7)からピークとなる周波数fは、cos2ω
T=1を満足すればよいので、2ωT=2πn、(ただ
し、n=0、1、2、・・・)、ω=2πfであるか
ら、次式(8)が得られる。 f = (1/(2T))・n --- (8) 上記式(5)及び(8)から信号311のピーク点の周
波数は、つまり、A2(ω)のピーク点の周波数は、信
号308のピーク点の周波数、つまり、A1(ω)のピ
ーク点の周波数の、1/2、3/2となる。
【0054】このときの振幅特性を図5に示す。図5に
おいて、信号波形308の特性が特性曲線501、波形
311の特性が特性曲線502であり、加算回路220
の出力信号は特性曲線503である。特性曲線501と
502とを加算する構成とすることで曲線503の特性
を得ることができ、雑音を取り出す周波数帯域幅を広帯
域にすることができる。
【0055】ゲインのピーク値は、次式(9)で示すよ
うに、約2.4MHzであり、遅延の段数を変えること
で、除去したい雑音の周波数にすることができる。例え
ば、6ラッチずつ遅延させればピーク値は約1.2MH
zになる。ただし、fsc=3.58MHzの場合であ
る。 1/((3/(4fsc))・2)= (2/3)fsc ≒ 2.4MHz ----(9) 次に、加算回路220の出力信号は、定数器221に入
力され、この定数器221で雑音除去効果が最適になる
ように定数をかけられる。定数器221の出力信号は、
信号波形312(図3の(L))のようになり、加算回
路227へ送られる。
【0056】一方、遅延回路203の出力信号は、遅延
回路226に入力され、この遅延回路226で定数器2
21とのタイミングが調整された後、加算回路227へ
送られる。加算回路227で、遅延回路226からの出
力信号と定数器221からの出力信号とを加算し、雑音
成分が除去された信号313(図3の(M))が得られ
る。この信号313は、輪郭部等の波形劣化がないこと
がわかる。
【0057】このように、デジタル信号処理であれば、
アナログ信号処理とは異なり、素子のばらつき、温度特
性を考慮しなくてもよいので雑音レベルの最適化は容易
である。
【0058】他方、全波整流回路213の出力信号は、
スライサ222へ入力され、雑音成分をスライスし、信
号波形314(図3の(N))を得る。スライサ222
の特性を図6に示す。図6において、スライスレベルS
iは、雑音のピーク値以上に設定されており、入力レベ
ルがスライスレベルSi未満の場合は、スライサ222
は0を出力し、入力レベルがスライスレベルSi以上の
場合は、入力レベルに比例して出力するようになってい
る。
【0059】次に、スライサ222の出力信号は、全波
整流戻し回路223に入力され、この全波整流戻し回路
223で全波整流した部分を元に戻し、定数器224で
信号波形を強調したいレベルにして、遅延回路225で
加算回路227とのタイミングを調整する。遅延回路2
25からの出力信号の波形は信号波形315(図3の
(O))になり、その後加算回路228へ送られ、加算
回路227の出力信号と加算され、信号波形の輪郭を強
調した信号316(図3の(P))が得られる。この信
号316が、再生ビデオ信号として出力端子229から
出力される。
【0060】以上説明したように、本発明の一実施形態
によれば、HPFを用いることなく、複数の遅延回路を
有するBPFを用いた雑音除去回路と、この雑音除去回
路の複数の遅延回路を共用して有する輪郭強調回路とを
備える構成としたので、信号波形の劣化のない、低周波
数帯から高周波数帯まで幅広く雑音を除去でき、且つ、
素子数の増加を伴うこと無く、素子ばらつきや温度変化
による特性の劣化も無い映像信号再生装置を実現するこ
とができる。
【0061】なお、定数器206、208、210の定
数の比率を、−0.25:0.5:−0.25、つま
り、−1:2:−1としたが、これは必要な素子数が最
も少なくなると考えられる比率であり、この比率に限ら
ず、他の比率であってもよい。
【0062】また、定数器221の定数は、原信号の大
きさに応じて効果的に雑音を除去できる値に設定され
る。この定数器221の定数は、固定とすることもでき
るし、コントロールパネル等を用いて、使用者が任意に
調整できるように構成することもできる。
【0063】また、遅延回路の遅延時間は、上述した例
においては、3ラッチとしたが、これに限らず、例え
ば、2ラッチとすることもできる。さらに、2種類以上
の遅延時間を、選択して設定できるように構成すること
もできる。
【0064】また、定数器224の定数を可変とし、輪
郭強調の効果を可変とするように構成することもでき
る。
【0065】さらに、本発明の実施形態に関して、ビデ
オテープレコーダ等の磁気記録再生装置に関して説明し
てきたが、デジタルビデオテープレコーダやディスク再
生装置に関しても、本発明の雑音除去回路を適用するこ
とは可能であり、本発明の範疇である。また、NTSC
もしくはPALの放送方式で変調された後の信号に対し
ても本発明の雑音除去回路を適用することは可能であ
り、本発明の範疇である。
【0066】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、次のような効果がある。本発明によれば、
映像信号処理回路をデジタル回路で構成し、雑音除去回
路を群遅延がフラットな複数の遅延回路を有するBPF
と、入力レベルがある程度大きい場合は出力を0にする
リミッタを用いた構成とすることで、波形劣化のない、
低周波数帯から高周波数帯まで幅広い帯域で雑音を除去
できる映像信号再生装置を実現できる。
【0067】さらに、雑音除去回路に用いた遅延回路を
兼用してスライサにより雑音成分を除去した輪郭信号を
抽出して原信号に加算するすることで、輪郭強調機能を
持たせることができ、素子数が低減できるという効果が
ある。
【0068】また、デジタル回路で信号処理を行うこと
で素子のばらつきや温度による特性劣化がなくなるとい
う効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である映像信号再生装置を
適用したVTRの再生輝度系のシステム構成を示す図で
ある。
【図2】本発明の一実施形態である映像信号再生装置の
雑音除去回路のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態である映像信号再生装置の
雑音除去回路の信号波形図である。
【図4】図2の例におけるリミッタの入出力特性図であ
る。
【図5】図2の雑音除去回路の振幅特性図である。
【図6】図2のスライサの入出力特性図である。
【符号の説明】
101、102 磁気ヘッド 103 回転ドラム 104 プリアンプ 105 A/D変換器 106 HPF 107 FM復調器 108 ディエンファシス回路 109 雑音除去回路 110 レベル調整回路 111 D/A変換器 112、229 出力端子 201 入力端子 202、203、204、205、225、226 遅
延回路 206、207、208、209、210、218、2
21、224 定数器 211、212、220、227、228 加算回路 213、216 全波整流回路 214、217 リミッタ 215、219、223 全波整流戻し回路 222 スライサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 克行 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マルチメディアシステム 開発本部内 (72)発明者 高橋 敏英 茨城県ひたちなか市稲田1410番地 株式会 社日立製作所映像情報メディア事業部内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】輝度信号の雑音成分を除去させる雑音除去
    回路を有した映像信号再生装置において、 映像信号処理をデジタル信号処理回路で構成し、通過帯
    域の異なる複数の帯域通過フィルタを合成して雑音除去
    帯域を広帯域化したことを特徴とする映像信号再生装
    置。
  2. 【請求項2】輝度信号の雑音成分を除去させる雑音除去
    回路を有した映像信号再生装置において、 映像信号処理をデジタル信号処理回路で構成し、雑音除
    去回路を遅延回路を用いて構成するとともに、雑音除去
    回路で用いた遅延回路を兼用して、波形の輪郭部分を強
    調させる輪郭強調回路を構成したことを特徴とする映像
    信号再生装置。
  3. 【請求項3】輝度信号の雑音成分を除去させる雑音除去
    回路を有した映像信号再生装置において、 映像信号処理をデジタル信号処理回路で構成し、雑音除
    去回路を複数の遅延回路を有する帯域通過フィルタを用
    いて構成し、上記遅延回路の入力信号及び出力信号を演
    算する手段を少なくとも2つ有することによって、雑音
    除去できる周波数帯域を広帯域化することを特徴とする
    映像信号再生装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の映像信号再生装置におい
    て、上記雑音除去回路で用いた遅延回路を兼用して、波
    形の輪郭部分を強調させる輪郭強調回路を構成したこと
    を特徴とする映像信号再生装置。
  5. 【請求項5】請求項3又は4記載の映像信号再生装置に
    おいて、上記遅延回路の入力信号及び出力信号を演算す
    る手段のうち、一方の手段は、通過帯域の第1の中心周
    波数を除去したい雑音の周波数に設定し、もう一方の手
    段は、通過帯域の第2の中心周波数を上記第あの中心周
    波数の1/2倍の周波数及び3/2倍の周波数に設定す
    ることによって、総合特性として雑音除去できる周波数
    帯域を広帯域にすることを特徴とする映像信号再生装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5記載の映像信
    号再生装置において、上記雑音除去回路は少なくとも、 入力された再生輝度信号に定数をかける第1の定数器
    と、 上記再生輝度信号を遅延させる第1の遅延回路と、 この第1の遅延回路の出力に定数をかける第2の定数器
    と、 上記第1の遅延回路の出力を遅延する第2の遅延回路
    と、 この第2の遅延回路の出力に定数をかける第3の定数器
    と、 上記第2の遅延回路の出力を遅延させる第3の遅延回路
    と、 この第3の遅延回路の出力に定数をかける第4の定数器
    と、 上記第3の遅延回路の出力を遅延させる第4の遅延回路
    と、 この第4の遅延回路の出力を遅延させる第5の定数器
    と、 上記第1の定数器の出力と上記第3の定数器の出力と上
    記第5の定数器の出力とを加算する第1の加算回路と、 上記第2の定数器の出力と上記第3の定数器の出力と上
    記第4の定数器の出力とを加算する第2の加算回路と、 上記第1の加算回路の出力を制限する第1のリミッタ
    と、 上記第2の加算回路出力を制限する第2のリミッタと、 上記第2の加算回路の出力をスライスするスライサと、 上記第1のリミッタの出力と上記第2のリミッタの出力
    とを加算する第3の加算回路と、 この第3の加算回路の出力と上記第2の遅延回路の出力
    とを加算する第4の加算回路と、 この第4の加算回路の出力と上記スライサの出力とを加
    算する第5の加算回路と、 を有することを特徴とする映像信号再生装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の映像信号再生装置におい
    て、上記第1の定数器の出力と上記第3の定数器の出力
    と上記第5の定数器の出力とを、−1:2:−1の比率
    で上記第1の加算回路で加算する構成とし、上記第2の
    定数器の出力と上記第3の定数器の出力と上記第4の定
    数器の出力とを、−1:2:−1の比率で上記第2の加
    算回路で加算する構成としたことを特徴とする映像信号
    再生装置。
  8. 【請求項8】請求項6記載の映像信号再生装置におい
    て、上記第1のリミッタ及び第2のリミッタは、その入
    出力特性の傾きの切り替わり点を少なくとも3つ有する
    ことによって、波形の劣化を低減できることを特徴とす
    る映像素信号再生装置。
  9. 【請求項9】請求項6記載の映像信号再生装置におい
    て、上記第1のリミッタの出力と上記第2のリミッタの
    出力とを、4:1の比率で上記第3の加算回路で加算す
    る構成にすることにより、雑音除去の効果を向上させた
    ことを特徴とする映像信号再生装置。
  10. 【請求項10】請求項6記載の映像信号再生装置におい
    て、上記第3の加算回路の出力に定数をかける第6の定
    数器を設けることによって、雑音低減の効果を可変でき
    るようにしたことを特徴とする映像信号再生装置。
  11. 【請求項11】請求項6記載の映像信号再生装置におい
    て、上記第1の遅延回路と上記第2の遅延回路と上記第
    3の遅延回路と上記第4の遅延回路の遅延時間を、少な
    くとも2種類設定できる構成とし、最も除去したい雑音
    の周波数を設定できることを特徴とする映像信号再生装
    置。
  12. 【請求項12】請求項6記載の映像信号再生装置におい
    て、上記スライサの出力に定数をかける第7の定数器を
    設けることによって、輪郭強調の効果を可変できるよう
    にしたことを特徴とする映像信号再生装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010021689A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Victor Co Of Japan Ltd 映像信号処理装置及び非線形ローパスフィルタ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010021689A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Victor Co Of Japan Ltd 映像信号処理装置及び非線形ローパスフィルタ

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