JPH11275356A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH11275356A
JPH11275356A JP10072759A JP7275998A JPH11275356A JP H11275356 A JPH11275356 A JP H11275356A JP 10072759 A JP10072759 A JP 10072759A JP 7275998 A JP7275998 A JP 7275998A JP H11275356 A JPH11275356 A JP H11275356A
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JP10072759A
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Takahiro Omichi
隆広 大道
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な階調分布領域を有する画像データに対
して、単一の擬似階調処理を施すことによって、各画像
に対して常に良好な処理画像が得られる画像処理装置を
提供する。 【解決手段】 原画像の一部の画像領域の画像エリアデ
ータに基づいて、領域判定部7が該画像領域の種類を判
定する。そして、この判定結果に基づいて、拡散係数レ
ジスタ格納部8に設定されている、量子化誤差を配分す
る配分先画素および該配分先画素に対する拡散係数の複
数の組み合わせのうちの1つの組み合わせに基づいて、
誤差拡散処理部9が、画像データに対して誤差拡散処理
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、階調処理
機能を有するレーザービームプリンタ、レーザコピアあ
るいは種々の表示装置などの、画像処理装置に関するも
のであり、特に擬似階調表現機能を有する画像処理装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多くの階調を有する画像データ
を、より少ない階調再現能力しかない表示装置やプリン
ト装置を用いて、できる限り原画像に近い画像を表示し
ようとする擬似階調処理が広く行われている。この擬似
階調処理としては、ディザ処理や誤差拡散処理などの処
理が通常多く用いられている。
【0003】一般的なディザ処理は、原画像の各画素に
対して任意の雑音を付加し、予め設定してある閾値と雑
音付加後の各画素の階調値とを比較し、各画素値を0
(白画素)と1(黒画素)とに振り分ける処理を行う。
なお、以上に示したのは、2値ディザの処理方法であ
り、設定する閾値の数を増やすことによって、3値、4
値、…の多値ディザに拡張していくことが可能である。
【0004】上記のようなディザ処理は、階調レベル数
を低減した際に、原画像の高階調部分と低階調部分との
間に発生する、偽の輪郭線と呼ばれる境界線の発生を抑
えることを目的としている。すなわち、高階調部分と低
階調部分との境界部分の各画素に雑音を付加することに
よって、意図的にこれらの画素の階調レベルを分散させ
て、偽の輪郭線の発生を抑制している。したがって、デ
ィザ処理は、比較的階調レベルが偏った画像領域群から
構成される画像に対して有効な擬似階調処理とされてい
る。
【0005】一方、多くの階調レベルを有する画素が均
等に分散しているような原画像に対しては、ディザ処理
のように雑音を加える方法ではあまり効果が得られな
い。むしろ、このような原画像に対しては、階調レベル
数を減少させて、画素レベルでのちらつきを抑制するよ
うな擬似階調処理を行う方が画質向上を期待できる。こ
のような擬似階調処理として、誤差拡散処理がある。
【0006】誤差拡散処理は、以下に示すような処理を
行う。まず、予め、画像処理装置が再現可能な階調領域
の上限値と下限値との間を、画像処理装置が表現可能な
何段階かの階調に区切る。そして、各画素をこれらの設
定した階調レベル値の中で最も近い階調レベル値で表現
する(量子化)。そして、各画素を量子化した際に生じ
る、原画像での階調値との誤差(量子化誤差)を、処理
対象画素の周囲の各画素に対して、予め設定してある乗
数(拡散係数)を重みづけして配分する。
【0007】以上のような誤差拡散処理も、本質的には
ディザ処理と同じ目的で行われるものである。すなわ
ち、比較的階調値が分散して分布している画像をより少
ない階調レベル数で表現しようとする際に、表現された
各階調レベルの画像領域の間に、不自然な境界領域が生
じるのを防ぐことを目的としている。この目的を達成す
るために、誤差拡散処理では、上記のように、処理対象
画素の周辺の画素に、その処理対象画素の階調情報を反
映させて、各階調レベル間の濃度勾配を連続的なものに
させるような処理を行っている。
【0008】上記のディザ処理と誤差拡散処理との主な
相違点は、ディザ処理は、処理対象画素の周囲の画素の
濃度に関係なく、2値あるいは多値の閾値を決定する、
独立決定法と呼ばれる方法であるのに対し、誤差拡散処
理は、処理対象の画素の周囲の画素の濃度を考慮して閾
値を決定する、条件付き決定法と呼ばれる方法であると
いう点である。
【0009】従って、誤差拡散処理において、量子化誤
差を処理対象画素の周囲の画素に対して分配しなけれ
ば、処理対象画素を単独に量子化したことになり、事実
上ディザ処理と等価になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
多くの画像処理装置、特にカラー画像処理装置では、回
路の規模の増大やコストの上昇を抑えるために、入力さ
れた画像データに対して、例えば多値ディザ処理などの
一種類の擬似階調処理を一律に行い、この処理結果を出
力していた。このような画像処理装置では、文字など
の、階調レベルが偏った画像領域と、網点や写真など
の、階調レベルが分散した画像領域とが混在するような
入力画像を処理する場合に、この2つの画像領域の一方
に対しては良好な処理画像が得られるが、もう一方に対
しては良好な処理画像が望めない、という問題があっ
た。
【0011】この問題に対して、例えば特開平7-115540
号公報には、予めサイズおよび閾値を変化させた数種類
の多値ディザマトリクスを準備し、入力される画像の種
類に応じて、画像処理装置に接続されるホストコンピュ
ータからの命令により、これらの多値ディザマトリクス
を変更し、様々な種類の画像に対して最適な擬似階調処
理を行う画像形成装置が開示されている。
【0012】また、特開平6-197217号公報には、ディザ
処理を実行する回路と誤差拡散処理を実行する回路とを
備え、操作パネルからの指示によって、入力画像に対し
てディザ処理あるいは誤差拡散処理のいずれかを行うか
を設定することにより、入力画像に適合した擬似階調処
理を行う画像形成装置が開示されている。
【0013】しかしながら、上記の2つの画像形成装置
では、予め指定した方法で一律に入力画像の擬似階調処
理を行っている。よって、例えば文字領域あるいは写真
領域のみで構成される画像に対しては良好な処理結果が
期待できるが、例えば文字領域と写真領域とが混在して
いるような、様々な階調分布領域が混在する画像につい
ては、その一部に対してしか良好な処理画像が期待でき
ない。
【0014】また、上記の特開平7-115540号公報に開示
されている画像形成装置では、同一の階調レベルから構
成される画像領域に対しては、1種類のディザマトリク
スによって擬似階調処理を行うことになる。しかしなが
ら、このような画像に対して1種類のディザマトリクス
によって擬似階調処理を行うと、モアレやテクスチャと
呼ばれる周期的な縞模様が発生し、逆に画質の低下を招
く可能性がある。
【0015】本発明の目的は、様々な階調分布領域を有
する画像データに対して、単一の擬似階調処理で、各画
像に対して常に良好な処理画像が得られる画像処理装置
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の画像処理装置は、階調を有する原
画像の画像データを読み取り、該画像データに擬似階調
処理としての誤差拡散処理を施して画像データを出力す
る画像処理装置であって、量子化誤差を配分する配分先
画素および該配分先画素に対する拡散係数の組み合わせ
を複数設定可能な拡散係数設定手段と、上記拡散係数設
定手段に設定されている、配分先画素および該配分先画
素に対する拡散係数の組み合わせのうちの1つの組み合
わせによって、画像データに対して誤差拡散処理を行う
誤差拡散処理手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0017】上記の構成によれば、拡散係数設定手段
は、量子化誤差を配分する配分先画素および該配分先画
素に対する拡散係数の組み合わせを複数設定可能となっ
ているので、誤差拡散処理を施す画像の複数の種類に応
じた配分先画素および拡散係数の組み合わせを設定する
ことが可能となる。また、配分先画素および拡散係数の
組み合わせの数を増やす場合でも、拡散係数設定手段に
おける組み合わせの設定数を増やすのみでよく、誤差拡
散処理手段の回路規模を大きくする必要がなく、また、
誤差拡散処理に必要な処理時間も変化しない。
【0018】また、文字領域のように、ディザ処理によ
る擬似階調処理が好ましいとされる画像領域に対して
は、量子化誤差を配分する配分先画素に対する拡散係数
を0に設定することにより、ディザ処理と同等の処理結
果を得ることができる。
【0019】さらに、擬似階調処理として誤差拡散処理
を行っているので、ディザ処理を行う場合に生じてい
た、偽の輪郭線の発生の問題が解消される。
【0020】以上のように、誤差拡散処理手段の回路規
模および処理時間を増大させることなく、様々な種類の
画像データに対して最適な擬似階調処理を行うことがで
きる画像処理装置を提供することができる。
【0021】請求項2記載の画像処理装置は、請求項1
記載の構成において、読み取った画像の画像データか
ら、誤差拡散処理を行う対象画素を中心に含む画像領域
における画像領域データを抽出する画像領域データ抽出
手段と、上記画像領域データより、該領域の画像の種類
を判定する領域判定手段とを備え、上記拡散係数設定手
段は、上記領域判定手段の判定結果に基づいて、配分先
画素および該配分先画素に対する拡散係数の複数の組み
合わせの中から1つを選択し、上記誤差拡散処理手段
は、上記拡散係数設定手段によって選択された配分先画
素および該配分先画素に対する拡散係数の組み合わせに
よって、上記対象画素に対して誤差拡散処理を行うこと
を特徴としている。
【0022】上記の構成によれば、誤差拡散処理を行う
対象画素のそれぞれに対して、該対象画素が含まれる画
像領域の画像の種類を個別に判定し、この判定結果に基
づいて、該対象画素に最適な誤差拡散処理が行われるの
で、読み取った画像における各画像領域がいかなる分布
状態であっても、各画像領域に対して常に最適な誤差拡
散処理を行うことができる。よって、読み取った画像の
全域にわたって高画質な、擬似階調処理画像を出力する
画像処理装置を提供することができる。
【0023】請求項3記載の画像処理装置は、請求項1
または2記載の構成において、上記画像領域データ抽出
手段が抽出する画像領域の広さを設定する設定手段を備
えていることを特徴としている。
【0024】上記の構成によれば、上記設定手段によっ
て画像領域データ抽出手段が抽出する画像領域の広さを
設定することができるので、例えば文字だけで構成され
ている文書画像のような、精度の低い領域判定で十分な
画像に対しては、画像領域データ抽出手段が抽出する画
像領域の広さを比較的小さく設定することによって、領
域判定に要する時間を短縮することができる。したがっ
て、擬似階調処理に要する時間を短縮することが可能と
なる。
【0025】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図8に基づいて説明すれば、
以下のとおりである。
【0026】図2は、本発明の実施の形態に係る画像処
理装置の概略構成および処理の流れを示すブロック図で
ある。該画像処理装置は、原画像の画像情報を入力する
画像入力装置1と、画像入力装置1から出力されるアナ
ログ電気信号を、8ビットのディジタル電気信号に変換
するA/D変換装置2と、A/D変換装置2から出力さ
れる8ビットのディジタル電気信号を階調画像信号に変
換する擬似階調処理装置3と、擬似階調処理装置3で得
られた階調画像信号を出力して処理画像を得る画像出力
装置4と、擬似階調処理装置3に対して、外部から処理
領域マトリクスのサイズを指定する設定装置(設定手
段)5とを備えている。なお、擬似階調処理装置に入力
される8ビットのディジタル電気信号は、原画像の各画
素の階調を示した画像信号となっている。
【0027】画像入力装置1は、画像の読み取り手段と
してスキャナを備え、原画像を光走査することにより各
画素の階調を読み取り、この各画素の階調値をアナログ
電気信号として出力する。
【0028】A/D変換装置2は、画像入力装置1から
出力されたアナログ電気信号を一定の周期でサンプリン
グし、各画素の階調値を8ビットのディジタル電気信号
として出力する。
【0029】画像出力装置4は、画像の出力手段として
カラーもしくはモノクロプリンタを備え、擬似階調処理
装置3によって処理された階調画像信号に基づいて、各
画素の階調データを順次出力する構成となっている。
【0030】図1は、上記擬似階調処理装置3の概略構
成および処理の流れを示すブロック図である。擬似階調
処理装置3は、入力メモリ部(画像領域データ抽出手
段)6と、領域判定部(領域判定手段)7と、拡散係数
レジスタ格納部(拡散係数設定手段)8と、誤差拡散処
理部(誤差拡散処理手段)9とを備えている。
【0031】入力メモリ部6は、A/D変換装置2から
入力される各画素の階調値を示す8ビットのディジタル
電気信号における、読み取り画像の数ライン分の画像デ
ータをバッファリングする。
【0032】領域判定部7は、設定装置5からの指示に
応じて、入力メモリ部6に貯えられている読み取り画像
の一部領域の画像エリアデータ(画像領域データ)D2
・D3・D4を逐次取込み、取り込んだ画像領域のタイ
プ判定を逐次処理で実行し、領域判定信号D5を出力す
る。
【0033】拡散係数レジスタ格納部8は、誤差拡散を
配分する各画素に対する拡散係数を設定したレジスタ群
を数セット格納しており、領域判定部7が出力する領域
判定信号D5に応じて、拡散係数の出力を切り替えるレ
ジスタ設定値D6を出力する。
【0034】誤差拡散処理部9は、拡散係数レジスタ格
納部8が出力するレジスタ設定値D6を用いて、入力メ
モリ部6からの誤差拡散入力データD1に対して多値誤
差拡散処理を実行し、処理データを画像出力装置4へ出
力する。
【0035】なお、擬似階調処理装置3の内部で行われ
る種々の処理は、図示しない画像処理クロックに基づい
て行われ、1クロックで各画像ラインの1画素が処理さ
れる。
【0036】図3は、入力メモリ部6の概略構成および
処理の流れを示すブロック図である。入力メモリ部6へ
の画像データ入力は、上述したように、画像処理クロッ
クに基づいて同期処理で実行される。
【0037】入力メモリ部6は、入力された画像データ
を一時保存するFIFO(First-InFirst-Out)メモリ1
0a〜10fと、FIFOメモリ10a〜10fからの
画素データを一時的にマトリクス状に保持するメモリ領
域11と、誤差拡散処理部9に出力する画像データを選
択する誤差拡散入力データセレクタ12とを備えてい
る。
【0038】FIFOメモリ10a〜10fにおいて、
1つのFIFOメモリには入力画像の1ライン分の画像
データの一次保存が可能となっている。例えば、入力画
像として、A4サイズの大きさで600dpi(dots pe
r inch) の解像度を有する画像を入力する場合、1つの
FIFOメモリの容量は、4960ビットに設定され
る。このようなFIFOメモリが6段カスケード接続さ
れており、計7ラインの画像データの入力が可能となっ
ている。
【0039】また、メモリ領域11は、マトリクス状に
配置されたラッチ素子11a…から構成されている。こ
のメモリ領域11では、図3において、各FIFOメモ
リ10a〜10fからの出力データを、1クロックで1
つずつ右方向、すなわち主走査方向のラッチ素子11a
…にシフトさせながら格納する。主走査方向には、ラッ
チ素子11a…が最大で7つ並んでいる。従って、画像
データの入力が7ライン分であり、主走査方向に並ぶラ
ッチ素子11a…が7つであるので、最大で49画素分
の画像データが格納可能となっている。
【0040】なお、各ラッチ素子11aは、8ビットか
らなる画像データが格納可能なレジスタなどによって構
成されている。
【0041】誤差拡散入力データセレクタ12は、誤差
拡散処理部9に出力するデータの選択を行っている。こ
の誤差拡散入力データセレクタ12は、設定装置5によ
って制御され、後述する領域判定部7での領域信号選択
部16と連動して、メモリ領域11に格納されている2
ライン目のデータ、3ライン目のデータ、あるいは4ラ
イン目のデータのいずれかのラインの画像データを選択
出力する構成となっている。なお、詳細は後述する。
【0042】ここで、マトリクス状に配置されたラッチ
素子11a…からなるメモリ領域11において、図3に
示すように、各ラッチ素子11a…をそれぞれ座標
〔1,1〕〜〔7,7〕に対応させることにする。
【0043】上記メモリ領域11は、座標〔2,2〕の
ラッチ素子11aを中心とする3×3画素分の領域の画
像エリアデータD2と、座標〔3,3〕のラッチ素子1
1aを中心とする5×5画素分の領域の画像エリアデー
タD3と、座標〔4,4〕のラッチ素子11aを中心と
する7×7画素分の領域の画像エリアデータD4とを、
領域判定部7へ出力することができる構成となってい
る。
【0044】次に、入力メモリ部6におけるデータ処理
の流れについてより詳細に説明する。
【0045】A/D変換装置2から入力された8ビット
画像データは、まず、その先頭の1ライン目の画素デー
タがFIFOメモリ10aに書き込まれる。同時に、メ
モリ領域11における座標〔7,7〕のラッチ素子11
aにも書き込みが開始される。なお、この1ライン目の
画素データは、FIFOメモリ10aに書き込まれると
同時に、〔7,7〕〜〔7,1〕のラッチ素子11aに
も順に書き込まれていくが、この時点ではただ書き込ま
れていくだけで、領域判定のデータとしては使用されな
い。
【0046】続いて、2ライン目の画素データの入力開
始と共に、FIFOメモリ10aに格納されている1ラ
イン目の画素データがFIFOメモリ10aからFIF
Oメモリ10bに書き込まれ、同時に、2ライン目の画
素データがFIFOメモリ10aに書き込まれる。この
ようにして、入力された画像データのうち、その先頭の
1ライン目から6ライン目までの画素データが、各FI
FOメモリ10f〜10aに格納される。
【0047】続いて、7ライン目の画素データの入力開
始と同時に、各FIFOメモリ10f〜10aに格納さ
れている1ライン目から6ライン目までの画素データの
出力が開始され、1クロックで、各ラインの先頭の画素
データが、メモリ領域11の左端の列(座標〔7,1〕
〜〔7,7〕)のラッチ素子11a…に書き込まれる。
そして次の1クロックで、座標〔7,1〕〜〔7,7〕
のラッチ素子11a…に書き込まれた画素データが、座
標〔6,1〕〜〔6,7〕のラッチ素子11a…にシフ
トすると同時に、各ラインの2番目の画素データが、座
標〔7,1〕〜〔7,7〕のラッチ素子11a…に書き
込まれる。
【0048】以下、上記のような順序で、メモリ領域1
1への画素データ入力を実行していけば、7ライン目の
画素データ入力開始から7クロック後の時点で、A/D
変換装置2から入力された画像データのうち、1ライン
目から7ライン目の、先頭画素から7番目の画素まで
の、計49画素分の画素データが、メモリ領域11に格
納される。
【0049】次に、メモリ領域11に入力される画素デ
ータの処理手順について、以下に説明する。
【0050】図4は、原画像上での各画素の座標を示す
説明図である。ここで、原画像上において、yライン目
のx番目に位置する画素の座標を(x,y)と表現する
ことにする。図4に示すような原画像の画像データを、
1ライン目からラスタ走査の手順で各画素のデータを擬
似階調処理装置3に入力していくものとする。
【0051】上記に説明した手順によって、7ライン目
の画素データ入力開始から7クロック経過後の時点で、
図5(a)に示すように、メモリ領域11の〔1,1〕
〜〔7,7〕のラッチ素子11a…には、原画像の
(1,1)〜(7,7)の49画素のデータが格納され
ている状態となる。
【0052】この時点で、メモリ領域11の〔2,2〕
のラッチ素子11aに格納されている原画像の(2,
2)の画素を中心とする3×3画素分の領域の画素デー
タが、領域判定用の画像エリアデータD2として、領域
判定部7へ出力される。また、〔3,3〕のラッチ素子
11aに格納されている原画像の(3,3)の画素を中
心とする5×5画素分の領域の画像エリアデータD3、
および〔4,4〕のラッチ素子11aに格納されている
原画像の(4,4)の画素を中心とする7×7画素分の
領域の画像エリアデータD4も、同時に領域判定部7へ
出力される。
【0053】その次の8クロック目には、図5(b)に
示すように、メモリ領域11内の各画素データは、主走
査方向(右方向)に隣合うラッチ素子11a…に移動す
る。すなわち、〔1,1〕〜〔7,7〕のラッチ素子1
1a…には、原画像の(2,1)〜(8,7)の49画
素のデータが格納されている状態となる。
【0054】そして、この時点で、メモリ領域11の
〔2,2〕のラッチ素子11aに格納されている原画像
の(3,2)の画素を中心とする3×3画素分の領域の
画素データが、領域判定用の画像エリアデータD2とし
て、領域判定部7へ出力される。また、〔3,3〕のラ
ッチ素子11aに格納されている原画像の(4,3)の
画素を中心とする5×5画素分の領域の画像エリアデー
タD3、および〔4,4〕のラッチ素子11aに格納さ
れている原画像の(5,4)の画素を中心とする7×7
画素分の領域の画像エリアデータD4も、同時に領域判
定部7へ出力される。
【0055】以上のように、画像処理クロックが入力さ
れる毎に、メモリ領域11内の画素データを主走査方向
に1列ずつシフトさせながら、画像エリアデータD2・
D3・D4を領域判定部7へ出力するという処理を継続
する。
【0056】7ライン目の処理が終了した時点で、FI
FOメモリ10f〜10aには、それぞれ2ライン〜7
ライン目の画像データが格納された状態となっている。
この状態で8ライン目の画像データを先頭画素から入力
メモリ部6に入力し、上記と同様の処理を行う。これに
より、7ライン目の画像データを入力した場合に対し
て、副走査方向に1行シフトさせた画像エリアの画素デ
ータがメモリ領域11に格納される。図5(c)は、8
ライン目の画像データ入力開始から7クロック経過後
の、メモリ領域11に格納されている原画像の画素の座
標を示した説明図である。
【0057】そして、この時点で、上記と同様に、メモ
リ領域11の〔2,2〕のラッチ素子11aに格納され
ている原画像の(2,3)の画素を中心とする3×3画
素分の領域の画素データが、領域判定用の画像エリアデ
ータD2として、領域判定部7へ出力される。また、
〔3,3〕のラッチ素子11aに格納されている原画像
の(3,4)の画素を中心とする5×5画素分の領域の
画像エリアデータD3、および〔4,4〕のラッチ素子
11aに格納されている原画像の(4,5)の画素を中
心とする7×7画素分の領域の画像エリアデータD4
も、同時に領域判定部7へ出力される。
【0058】そして、次のクロックでは、上記と同様
に、メモリ領域11内の各画素データを、主走査方向に
隣合うラッチ素子11a…に移動させ、画像エリアデー
タD2・D3・D4を領域判定部7へ出力する。
【0059】以上のような手順を繰り返すことによっ
て、原画像の3×3画素、5×5画素、および7×7画
素分の3種類の画像エリアデータD2・D3・D4を、
原画像の左上隅から、主走査方向および副走査方向に1
画素ずつシフトさせながら、領域判定部7へ逐次出力す
る動作を行う。
【0060】次に、領域判定部7における処理につい
て、以下に説明する。
【0061】図6は、領域判定部7の概略構成および処
理の流れを示す説明図である。領域判定部7は、入力メ
モリ部6から入力された、画像エリアデータD2に基づ
いて領域判定を行う3×3画素領域判定部13と、画像
エリアデータD3に基づいて領域判定を行う5×5画素
領域判定部14と、画像エリアデータD4に基づいて領
域判定を行う7×7画素領域判定部15と、これらの判
定結果に基づいて領域判定信号D5を出力する領域信号
選択部16とを備えている。
【0062】上記の3×3画素領域判定部13、5×5
画素領域判定部14、および7×7画素領域判定部15
では、入力された画像エリアデータD2・D3・D4の
全画素の階調値から当該画像エリア内の階調分布に関す
る情報を算出する。そして、これをもとに、その画像エ
リアの中心画素について、その画素がいかなる画像領域
に属するものかを判別し、これを0あるいは1の1ビッ
ト信号として領域信号選択部16へ出力する。例えば、
3×3画素領域判定部13では、メモリ領域11の
〔2,2〕のラッチ素子11aに格納されている画素に
ついての判定結果を出力する。また、同様に、5×5画
素領域判定部14では、〔3,3〕のラッチ素子11a
に格納されている画素、7×7画素領域判定部15で
は、〔4,4〕のラッチ素子11aに格納されている画
素についての判定結果を出力する。
【0063】以下に、7×7画素領域判定部15で行わ
れる、階調分布に関する情報算出の例を以下に示す。な
お、3×3画素領域判定部13および5×5画素領域判
定部14においても、ほぼ同様の処理が行われる。本実
施の形態では、階調分布に関する情報として、最大濃度
差、繁雑度、および連結度の3種のパラメータを算出
し、これらのパラメータから領域判定を行う。
【0064】まず、最大濃度差dens.の算出方法に
ついて説明する。最初に、7×7画素マトリクスにおけ
る階調値の最大値Gmax、階調値の最小値Gmin、
および階調値の平均値aveを算出する。次に、閾値と
して、2つの閾値TH1・TH2を設定する。なお、T
H1>TH2の関係を満たすものとする。
【0065】そして、以下に示すように場合分けをし
て、最大濃度差dens.を求める。 ave>TH1の場合、 dens.=(Gmax−Gmin)/4 ave>TH2の場合、 dens.=(Gmax−Gmin)/2 ave<TH2の場合、 dens.=Gmax−Gmin
【0066】次に、繁雑度busyの算出方法について
説明する。ここで、7×7画素マトリクスにおける座標
(i,j)の画素の階調値をG(i,j)とおく。ま
ず、主走査方向(i方向)に隣接する画素同士の階調値
の差分(絶対値)の総和b1、副走査方向(j方向)に
隣接する画素同士の階調値の差分(絶対値)の総和b
2、右斜め上または左斜め下に隣接する画素同士の階調
値の差分(絶対値)の総和b3、および、左斜め上また
は右斜め下に隣接する画素同士の階調値の差分(絶対
値)の総和b4を、以下に示す式によって求める。
【0067】
【数1】
【0068】そして、繁雑度busyを以下に示す式に
よって求める。 busy=max(b1,b2,b3,b4)
【0069】次に、連結度conn.の算出方法につい
て説明する。まず、7×7画素マトリクスの階調平均値
aveを算出する。そして、2値化のための閾値THU
を以下に示す式によって設定する。 THU=ave×α なお、本実施形態では、上式のαの値を1.05に設定
するが、この値に限定されるものではない。
【0070】そして、7×7画素マトリクスのi行目に
おいて、主走査方向に連続する黒画素の数の最大値ch
1iを求める。同様に、7×7画素マトリクスのj列目
において、副走査方向に連続する黒画素の数の最大値c
h1jを求める。
【0071】また、ch1iとch1(i+1)との和
より、ch2iを求める。 ch2i=ch1i+ch1(i+1) 同様に、ch1jとch1(j+1)との和より、ch
2jを求める。 ch2j=ch1j+ch1(j+1)
【0072】そして、ch2iの最大値と最小値との差
coni、およびch2jの最大値と最小値との差co
njを求め、これらより、以下に示す式によって、連結
度conn.を求める。
【0073】 conn.=max(coni,conj) なお、この連結度conn.の算出に関して、その具体
例を図7に示す。
【0074】以上に示したような方法で算出した各パラ
メータの値をもとに、3×3画素領域判定部13、5×
5画素領域判定部14、および7×7画素領域判定部1
5において、当該画像エリアが属する画像領域が判定さ
れ、それぞれ、領域信号AS1、領域信号AS2、およ
び領域信号AS3を出力する。
【0075】なお、上記の3×3画素領域判定部13、
5×5画素領域判定部14、および7×7画素領域判定
部15において、領域判定演算に要する時間は、入力さ
れる画素データの数に比例する。すなわち、3×3画素
領域判定部13での判定処理が最も演算時間が短く、7
×7画素領域判定部15での判定処理が最も演算時間が
長くなる。これは、上記に示したような演算は、1クロ
ックにつき1つの演算しか行えないので、画素データの
数が増大すると演算に必要なクロック数も増大すること
によるものである。
【0076】一方、画像領域の判定の精度は、入力され
る画素データの数が多いほど高いので、3×3画素領域
判定部13での判定結果の精度が最も低く、7×7画素
領域判定部15での判定結果の精度が最も高い。
【0077】上記の3×3画素領域判定部13、5×5
画素領域判定部14、および7×7画素領域判定部15
からそれぞれ出力される領域信号AS1・AS2・AS
3は、領域信号選択部16において、設定装置5からの
指令により、そのいずれかが選択され、領域判定信号D
5として拡散係数レジスタ格納部8に出力される。
【0078】なお、領域信号AS1・AS2・AS3の
選択に関する設定装置5の設定は、外部からの入力によ
って変更することができる。例えば文字だけで構成され
ている文書画像のような、精度の低い領域判定で十分な
画像に対しては、画素領域の小さい領域信号AS1を選
択するように設定することによって、領域判定に要する
時間を短縮することができる。したがって、擬似階調処
理に要する時間を短縮することが可能となる。
【0079】この際に、領域判定信号D5として出力さ
れる領域信号AS1、AS2、あるいはAS3に応じ
て、誤差拡散入力データセレクタ12から出力する誤差
拡散入力データD1も対応して切り替える必要がある。
具体的には、以下に示す表のように、誤差拡散入力デー
タD1が切り替えられる。
【0080】
【表1】
【0081】上記のように、領域判定信号D5として出
力される領域信号AS1、AS2、あるいはAS3に応
じて誤差拡散入力データD1を切り替える理由は、入力
メモリ部6内のメモリ領域11において、領域判定を行
う中心画素が格納されているラインが、領域信号AS
1、AS2、あるいはAS3のそれぞれの場合において
異なるためである。
【0082】例えば、3×3画素領域で領域判定を行う
場合、その中心画素の階調データは、メモリ領域11の
〔2,2〕のラッチ素子11a、すなわち2ライン目に
格納されているのに対し、5×5画素領域で領域判定を
行う場合には、その中心画素の階調データは、メモリ領
域11の〔3,3〕のラッチ素子11a、すなわち3ラ
イン目に格納されている。すなわち、別のラインの画素
の領域判定に基づいて誤差拡散処理が行われることを防
ぐために、上記のように、領域判定信号D5と誤差拡散
入力データD1とを対応させている。
【0083】なお、本実施形態では、画像エリアデータ
D2・D3・D4の出力タイミングを、原画像の7ライ
ン目の7画素目が入力メモリ部6に入力された時点とし
ているが、この出力タイミングに限定されるものではな
い。例えば、7×7画素で領域判定を行うように設定し
た場合、読み取り画像の先頭画素の階調データが〔4,
4〕のラッチ素子11aに格納された時点、換言すれ
ば、4ライン目の4画素目が入力メモリ部6に入力され
た時点から領域判定処理を開始させることも可能であ
る。
【0084】以上のようにして選択された領域判定信号
D5および誤差拡散入力データD1は、それぞれの信号
線上に設けられた図示しないラッチ回路を経由して、そ
れぞれ同じタイミングで拡散係数レジスタ格納部8およ
び誤差拡散処理部9に入力される。
【0085】拡散係数レジスタ格納部8では、対象とな
る画素を量子化した際の、量子化誤差を配分する画素に
対する拡散係数を設定する。
【0086】ここで、図8に示す対象画素FPに対する
量子化において、その右方向の2画素、1段下の5画
素、および2段下の5画素の最大12画素に対して量子
化誤差を拡散する場合の、必要となるレジスタの設定お
よび切り替えについて説明する。
【0087】図8において、量子化誤差を配分する画素
を、対象画素FPの右隣の画素から順に配分先画素a〜
lとすると、各配分先画素a〜lに対する拡散係数は、
当然12種類必要となる。ただし、拡散係数は、通常、
0以上1以下の小数に設定されるので、1つの拡散係数
を1つのレジスタで設定する場合は少ない。通常は、こ
の拡散係数を分数の形で表記し、量子化誤差に分子値を
乗じて、その後分母で除することによって、量子化誤差
に拡散係数を乗じる処理とする場合が主である。
【0088】よって、設定レジスタの数は、1種類の拡
散係数につき、乗数設定レジスタと除数設定レジスタと
の2種類必要となり、これが12画素分あるので、合計
24個の設定レジスタが必要となる。
【0089】拡散係数レジスタ格納部8では、この24
個の設定レジスタ群を1セットとして、2セットの設定
レジスタ群を格納している。この2セット分の設定レジ
スタ群は、領域判定信号D5が0の場合と1の場合とに
対応して設定されている。例えば、領域判定信号D5が
0の場合の、配分先画素a〜lに対する乗数設定レジス
タをMUL0x(x=a〜l)、除数設定レジスタをD
IV0xとし、領域判定信号D5が1の場合の乗数設定
レジスタをMUL1x、除数設定レジスタをDIV1x
とすると、配分先画素a〜lと各設定レジスタとの関係
は次の表の通りとなる。
【0090】
【表2】
【0091】擬似階調処理装置3における処理の最終段
に配される誤差拡散処理部9では、上記の各設定レジス
タの設定値を参照しながら、各画素に対して誤差拡散処
理を実行し、その結果を画像出力装置4に出力する。
【0092】以上のように、本実施形態に係る画像処理
装置は、誤差拡散処理を行う対象画素FPのそれぞれに
対して、該対象画素FPが含まれる画像領域の画像の種
類を個別に判定し、この判定結果に基づいて、該対象画
素FPに最適な誤差拡散処理が行われるので、読み取っ
た画像における各画像領域がいかなる分布状態であって
も、各画像領域に対して常に最適な誤差拡散処理を行う
ことができる。
【0093】なお、上記の説明において、領域判定信号
D5は0か1の値をとる1ビットの信号として説明した
が、ビット数を増やすことも当然可能である。例えば、
領域判定信号D5を2ビットの信号とした場合、領域判
定信号D5が取り得る値は、00〜11の4値となる。
すなわち、領域判定部7での領域判定結果の種類として
は4種類設定可能である。この場合には、拡散係数レジ
スタ格納部8には、4セット分の設定レジスタ群が設け
られ、4種類の各領域判定信号D5に対応して、いずれ
か1セットの設定レジスタ群の設定値が、誤差拡散処理
部9に出力される。
【0094】また、領域判定信号D5のビット数は何ビ
ットに拡張することも可能であり、ビット数をnビット
にした場合には、拡散係数レジスタ格納部8に、2n
ット分の設定レジスタ群を設ければよい。
【0095】また、量子化誤差の配分先画素の数を限定
したい場合は、配分したくない画素の乗数設定レジスタ
の値を0に設定することにより、その画素への量子化誤
差の配分が行われなくなる。
【0096】さらに、乗数設定レジスタの値を全て0に
設定した場合には、誤差拡散処理部9では対象画素FP
の量子化のみが行われ、量子化誤差は、対象画素FPの
周辺の画素に対して一切配分されない。すなわち、この
ような処理は、多値ディザ処理とほぼ等価な処理とな
る。
【0097】なお、多値ディザ処理では、一定の大きさ
のマトリクスにランダムに配置された閾値に基づいて、
各画素データを量子化している。この際に、原画像に対
して、一定の大きさのマトリクスを周期的に用いて量子
化を行うので、例えば原画像が単一階調画像である場合
などに、上記のマトリクスに対応して、モアレやテクス
チャと呼ばれる周期的模様が処理画像に現れてしまう。
【0098】しかしながら、上記に示したような、乗数
設定レジスタの値を全て0に設定した場合の処理は、全
ての画素が同一の閾値判定条件で階調補正されるので、
上記のような周期的模様が発生しない、良好な処理画像
を得ることができる。なお、以上のような単純に量子化
を行う処理は、原画像が単一階調画像である場合や、周
期的画像である場合に好適に用いることができる。単一
階調画像としては、例えば文字領域などが挙げられ、周
期的画像としては、例えば網点領域などが挙げられる。
【0099】ここで、領域判定結果の種類として、文
字、写真、網点…などの画像領域を定義し、上記に示し
た領域判定信号D5の各値に対応させておく。さらに、
予めシミュレーションなどによって得られた、各画像領
域に対して最適な拡散係数の分子と分母とを、各設定レ
ジスタ群の乗数設定レジスタおよび除数設定レジスタに
格納する。以上のような構成により、定義した各画像領
域に対して、それぞれ最適な誤差拡散を実行することが
可能となる。
【0100】以上のように、領域判定信号D5のビット
数および拡散係数レジスタ格納部8における設定レジス
タ群の数を拡張した場合でも、誤差拡散処理部9の回路
規模、および誤差拡散処理に要する処理時間はほとんど
変化しない。すなわち、誤差拡散処理部9の回路規模、
および誤差拡散処理に要する処理時間を変化させること
なく、様々な種類の画像に対して常に最適な擬似階調処
理を実行することが可能となる。
【0101】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明に係る画
像処理装置は、階調を有する原画像の画像データを読み
取り、該画像データに擬似階調処理としての誤差拡散処
理を施して画像データを出力する画像処理装置であっ
て、量子化誤差を配分する配分先画素および該配分先画
素に対する拡散係数の組み合わせを複数設定可能な拡散
係数設定手段と、上記拡散係数設定手段に設定されてい
る、配分先画素および該配分先画素に対する拡散係数の
組み合わせのうちの1つの組み合わせによって、画像デ
ータに対して誤差拡散処理を行う誤差拡散処理手段とを
備えている構成である。
【0102】これにより、誤差拡散処理手段の回路規模
および処理時間を増大させることなく、様々な種類の画
像データに対して最適な擬似階調処理を行うことができ
る画像処理装置を提供することができるという効果を奏
する。
【0103】請求項2の発明に係る画像処理装置は、読
み取った画像の画像データから、誤差拡散処理を行う対
象画素を中心に含む画像領域における画像領域データを
抽出する画像領域データ抽出手段と、上記画像領域デー
タより、該領域の画像の種類を判定する領域判定手段と
を備え、上記拡散係数設定手段は、上記領域判定手段の
判定結果に基づいて、配分先画素および該配分先画素に
対する拡散係数の複数の組み合わせの中から1つを選択
し、上記誤差拡散処理手段は、上記拡散係数設定手段に
よって選択された配分先画素および該配分先画素に対す
る拡散係数の組み合わせによって、上記対象画素に対し
て誤差拡散処理を行う構成である。
【0104】これにより、請求項1の構成による効果に
加えて、読み取った画像における各画像領域がいかなる
分布状態であっても、各画像領域に対して常に最適な誤
差拡散処理を行うことができる。よって、読み取った画
像の全域にわたって高画質な、擬似階調処理画像を出力
する画像処理装置を提供することができるという効果を
奏する。
【0105】請求項3の発明に係る画像処理装置は、上
記画像領域データ抽出手段が抽出する画像領域の広さを
設定する設定手段を備えている構成である。
【0106】これにより、請求項1または2の構成によ
る効果に加えて、例えば文字だけで構成されている文書
画像のような、精度の低い領域判定で十分な画像に対し
ては、画像領域データ抽出手段が抽出する画像領域の広
さを比較的小さく設定することによって、領域判定に要
する時間を短縮することができる。したがって、擬似階
調処理に要する時間を短縮することが可能となるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像処理装置におけ
る擬似階調処理装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図2】上記画像処理装置の概略構成を示すブロック図
である。
【図3】上記擬似階調処理装置における入力メモリ部の
概略構成を示すブロック図である。
【図4】原画像における各画素の座標を示す模式図であ
る。
【図5】同図(a)ないし(c)は、メモリ領域におけ
る各ラッチ素子の座標、および各ラッチ素子に格納され
る原画像における各画素の座標を示す模式図である。
【図6】上記擬似階調処理装置における領域判定部の概
略構成を示すブロック図である。
【図7】連結度を算出する方法の一例を示す説明図であ
る。
【図8】対象画素および配分先画素の配置の一例を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 画像入力装置 2 A/D変換装置 3 擬似階調処理装置 4 画像出力装置 5 設定装置(設定手段) 6 入力メモリ部(画像領域データ抽出手段) 7 領域判定部(領域判定手段) 8 拡散係数レジスタ格納部(拡散係数設定手段) 9 誤差拡散処理部(誤差拡散処理手段) D1 誤差拡散入力データ D5 領域判定信号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】階調を有する原画像の画像データを読み取
    り、該画像データに擬似階調処理としての誤差拡散処理
    を施して画像データを出力する画像処理装置であって、 量子化誤差を配分する配分先画素および該配分先画素に
    対する拡散係数の組み合わせを複数設定可能な拡散係数
    設定手段と、 上記拡散係数設定手段に設定されている、配分先画素お
    よび該配分先画素に対する拡散係数の組み合わせのうち
    の1つの組み合わせによって、画像データに対して誤差
    拡散処理を行う誤差拡散処理手段とを備えていることを
    特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】読み取った画像の画像データから、誤差拡
    散処理を行う対象画素を中心に含む画像領域における画
    像領域データを抽出する画像領域データ抽出手段と、 上記画像領域データより、該領域の画像の種類を判定す
    る領域判定手段とを備え、 上記拡散係数設定手段は、上記領域判定手段の判定結果
    に基づいて、配分先画素および該配分先画素に対する拡
    散係数の複数の組み合わせの中から1つを選択し、 上記誤差拡散処理手段は、上記拡散係数設定手段によっ
    て選択された配分先画素および該配分先画素に対する拡
    散係数の組み合わせによって、上記対象画素に対して誤
    差拡散処理を行うことを特徴とする請求項1記載の画像
    処理装置。
  3. 【請求項3】上記画像領域データ抽出手段が抽出する画
    像領域の広さを設定する設定手段を備えていることを特
    徴とする請求項1または2記載の画像処理装置。
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