JPH11274453A - 二次元画像検出器およびその製造方法 - Google Patents
二次元画像検出器およびその製造方法Info
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- JPH11274453A JPH11274453A JP10070271A JP7027198A JPH11274453A JP H11274453 A JPH11274453 A JP H11274453A JP 10070271 A JP10070271 A JP 10070271A JP 7027198 A JP7027198 A JP 7027198A JP H11274453 A JPH11274453 A JP H11274453A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アクティブマトリクス基板上に300℃以下
の低温でCdTeやCdZnTeなどの半導体材料を形
成することで、応答性がよく、動画像にも対応できる二
次元画像検出器およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 格子状に配列された電極配線と、各格子
点毎に設けられた複数のスイッチング素子と、該スイッ
チング素子を介して前記電極配線に接続される画素電極
を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層と、前記画素
配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部と、前記
画素配列層および電極部の間に形成され、光導電性を有
する半導体層とを備えてなる二次元画像検出器におい
て、前記画素配列層を含むアクティブマトリクス基板
と、前記電極部および半導体層を含む対向基板とを備え
ており、前記アクティブマトリクス基板の画素配列層
と、前記対向基板の半導体層とが対向するように両基板
が配置されるとともに、該両基板は、絶縁材料で格子状
に絶縁された導電材料によって電気的に接続されている
ことを特徴とする。
の低温でCdTeやCdZnTeなどの半導体材料を形
成することで、応答性がよく、動画像にも対応できる二
次元画像検出器およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 格子状に配列された電極配線と、各格子
点毎に設けられた複数のスイッチング素子と、該スイッ
チング素子を介して前記電極配線に接続される画素電極
を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層と、前記画素
配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部と、前記
画素配列層および電極部の間に形成され、光導電性を有
する半導体層とを備えてなる二次元画像検出器におい
て、前記画素配列層を含むアクティブマトリクス基板
と、前記電極部および半導体層を含む対向基板とを備え
ており、前記アクティブマトリクス基板の画素配列層
と、前記対向基板の半導体層とが対向するように両基板
が配置されるとともに、該両基板は、絶縁材料で格子状
に絶縁された導電材料によって電気的に接続されている
ことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線などの放射
線、可視光、赤外光などの画像を検出できる二次元画像
検出器と、その製造方法に関するものである。
線、可視光、赤外光などの画像を検出できる二次元画像
検出器と、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、放射線の二次元画像検出器と
して、X線を感知して電荷(電子−正孔)を発生する半
導体センサーを二次元状に配置し、これらのセンサーに
それぞれ電気スイッチを設けて、各行毎に電気スイッチ
を順次オンにして各列毎にセンサーの電荷を読み出すも
のが知られている。このような二次元画像検出器は、例
えば、文献「D.L.Lee,et al.,"A New Digital Detector
for Projection Radiography",SPIE,2432,pp.237-249,
1995」、「L.S.Jeromin,et al.,"Application ofa-Si A
ctive-Matrix Technology in a X-Ray Detector Pane
l",SID 97 DIGEST,pp.91-94,1997」、および特開平6−
342098号公報などに具体的な構造や原理が記載さ
れている。
して、X線を感知して電荷(電子−正孔)を発生する半
導体センサーを二次元状に配置し、これらのセンサーに
それぞれ電気スイッチを設けて、各行毎に電気スイッチ
を順次オンにして各列毎にセンサーの電荷を読み出すも
のが知られている。このような二次元画像検出器は、例
えば、文献「D.L.Lee,et al.,"A New Digital Detector
for Projection Radiography",SPIE,2432,pp.237-249,
1995」、「L.S.Jeromin,et al.,"Application ofa-Si A
ctive-Matrix Technology in a X-Ray Detector Pane
l",SID 97 DIGEST,pp.91-94,1997」、および特開平6−
342098号公報などに具体的な構造や原理が記載さ
れている。
【0003】以下、前記従来の放射線二次元画像検出器
の構成と原理について説明する。
の構成と原理について説明する。
【0004】図11は、前記従来の放射線二次元画像検
出器の構造を模式的に示した図である。また、図12
は、1画素当たりの構成断面を模式的に示した図であ
る。
出器の構造を模式的に示した図である。また、図12
は、1画素当たりの構成断面を模式的に示した図であ
る。
【0005】前記放射線二次元画像検出器は、図11お
よび図12に示すように、ガラス基板51上にXYマト
リクス状の電極配線(ゲート電極52とソース電極5
3)、薄膜トランジスタ(TFT)54、電荷蓄積容量
(Cs)55などが形成されたアクティブマトリクス基
板を備えている。また、このアクティブマトリクス基板
上には、そのほぼ全面に、光導電膜56、誘電体層57
および上部電極58が形成されている。
よび図12に示すように、ガラス基板51上にXYマト
リクス状の電極配線(ゲート電極52とソース電極5
3)、薄膜トランジスタ(TFT)54、電荷蓄積容量
(Cs)55などが形成されたアクティブマトリクス基
板を備えている。また、このアクティブマトリクス基板
上には、そのほぼ全面に、光導電膜56、誘電体層57
および上部電極58が形成されている。
【0006】前記電荷蓄積容量55は、Cs電極59
と、前記薄膜トランジスタ54のドレイン電極に接続さ
れた画素電極60とが、絶縁層61を介して対向してい
る構成である。
と、前記薄膜トランジスタ54のドレイン電極に接続さ
れた画素電極60とが、絶縁層61を介して対向してい
る構成である。
【0007】前記光導電膜56は、X線などの放射線が
照射されることで電荷(電子−正孔)が発生する半導体
材料が用いられるが、前記文献によれば、暗抵抗が高
く、X線照射に対して良好な光導電特性を示すアモルフ
ァスセレニウム(a−Se)が用いられている。この光
導電膜(a−Se)56は、真空蒸着法によって300
〜600μmの厚みで形成されている。
照射されることで電荷(電子−正孔)が発生する半導体
材料が用いられるが、前記文献によれば、暗抵抗が高
く、X線照射に対して良好な光導電特性を示すアモルフ
ァスセレニウム(a−Se)が用いられている。この光
導電膜(a−Se)56は、真空蒸着法によって300
〜600μmの厚みで形成されている。
【0008】また、前記アクティブマトリクス基板は、
液晶表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマ
トリクス基板を流用することが可能である。例えば、ア
クティブマトリクス型液晶表示装置(AMLCD)に用
いられるアクティブマトリクス基板は、アモルファスシ
リコン(a−Si)やポリシリコン(p−Si)によっ
て形成された薄膜トランジスタ(TFT)や、XYマト
リクス電極、電荷蓄積容量(Cs)を備えた構造になっ
ている。したがって、若干の設計変更を行うだけで、放
射線二次元検出器用のアクティブマトリクス基板として
利用することが容易である。
液晶表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマ
トリクス基板を流用することが可能である。例えば、ア
クティブマトリクス型液晶表示装置(AMLCD)に用
いられるアクティブマトリクス基板は、アモルファスシ
リコン(a−Si)やポリシリコン(p−Si)によっ
て形成された薄膜トランジスタ(TFT)や、XYマト
リクス電極、電荷蓄積容量(Cs)を備えた構造になっ
ている。したがって、若干の設計変更を行うだけで、放
射線二次元検出器用のアクティブマトリクス基板として
利用することが容易である。
【0009】次に、前記構造の放射線二次元画像検出器
の動作原理について説明する。
の動作原理について説明する。
【0010】前記a−Se膜などの光導電膜56に放射
線が照射されると、光導電膜56内に電荷(電子−正
孔)が発生する。図11および図12に示すように、光
導電膜56と電荷蓄積容量(Cs)55は電気的に直列
に接続された構造になっているので、上部電極58とC
s電極59間との間に電圧を印加しておくと、光導電膜
56で発生した電荷(電子−正孔)がそれぞれ+電極側
と−電極側に移動し、その結果、電荷蓄積容量(Cs)
55に電荷が蓄積される仕組みになっている。なお、光
導電膜56と電荷蓄積容量(Cs)55との間には、薄
い絶縁層からなる電子阻止層62が形成されており、こ
れが一方側からの電荷の注入を阻止する阻止型フォトダ
イオードの役割を果たしている。
線が照射されると、光導電膜56内に電荷(電子−正
孔)が発生する。図11および図12に示すように、光
導電膜56と電荷蓄積容量(Cs)55は電気的に直列
に接続された構造になっているので、上部電極58とC
s電極59間との間に電圧を印加しておくと、光導電膜
56で発生した電荷(電子−正孔)がそれぞれ+電極側
と−電極側に移動し、その結果、電荷蓄積容量(Cs)
55に電荷が蓄積される仕組みになっている。なお、光
導電膜56と電荷蓄積容量(Cs)55との間には、薄
い絶縁層からなる電子阻止層62が形成されており、こ
れが一方側からの電荷の注入を阻止する阻止型フォトダ
イオードの役割を果たしている。
【0011】前記の作用で、電荷蓄積容量(Cs)55
に蓄積された電荷は、ゲート電極G1、G2、G3、
…、Gnの入力信号によって薄膜トランジスタ(TF
T)54をオープン状態にすることでソース電極S1、
S2、S3、…、Snより外部に取り出すことが可能で
ある。電極配線(ゲート電極52とソース電極53)、
薄膜トランジスタ(TFT)54、および電荷蓄積容量
(Cs)55などは、すべてXYマトリクス状に設けら
れているため、ゲート電極G1、G2、G3、…、Gn
に入力する信号を線順次に走査することで、二次元的に
X線の画像情報を得ることが可能となる。
に蓄積された電荷は、ゲート電極G1、G2、G3、
…、Gnの入力信号によって薄膜トランジスタ(TF
T)54をオープン状態にすることでソース電極S1、
S2、S3、…、Snより外部に取り出すことが可能で
ある。電極配線(ゲート電極52とソース電極53)、
薄膜トランジスタ(TFT)54、および電荷蓄積容量
(Cs)55などは、すべてXYマトリクス状に設けら
れているため、ゲート電極G1、G2、G3、…、Gn
に入力する信号を線順次に走査することで、二次元的に
X線の画像情報を得ることが可能となる。
【0012】なお、前記二次元画像検出器は、使用する
光導電膜56がX線などの放射線に対する光導電性だけ
でなく、可視光や赤外光に対しても光導電性を示す場合
は、可視光や赤外光の二次元画像検出器としても作用す
る。
光導電膜56がX線などの放射線に対する光導電性だけ
でなく、可視光や赤外光に対しても光導電性を示す場合
は、可視光や赤外光の二次元画像検出器としても作用す
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
放射線二次元検出器では、光導電膜56としてa−Se
を用いており、このa−Seは、アモルファス材料特有
の光電流の分散型伝導特性を有していることから応答性
が悪く、また、a−SeのX線に対する感度(S/N
比)が十分でないため、長時間X線を照射して電荷蓄積
容量(Cs)55を十分に充電してからでないと情報を
読み出すことができないといった欠点を持ち合わせてい
る。
放射線二次元検出器では、光導電膜56としてa−Se
を用いており、このa−Seは、アモルファス材料特有
の光電流の分散型伝導特性を有していることから応答性
が悪く、また、a−SeのX線に対する感度(S/N
比)が十分でないため、長時間X線を照射して電荷蓄積
容量(Cs)55を十分に充電してからでないと情報を
読み出すことができないといった欠点を持ち合わせてい
る。
【0014】また、X線の照射時に漏れ電流が原因で電
荷が電荷蓄積容量に蓄積することの防止、およびリーク
電流(暗電流)の低減や高電圧保護の目的で、光導電膜
(a−Se)56と上部電極58との間に誘電体層57
が設けられているが、この誘電体層57に残留する電荷
を1フレーム毎に除去するシーケンスを付加する必要が
あるため、前記放射線二次元検出器は静止画の撮影にし
か利用することができないといった問題を生じていた。
荷が電荷蓄積容量に蓄積することの防止、およびリーク
電流(暗電流)の低減や高電圧保護の目的で、光導電膜
(a−Se)56と上部電極58との間に誘電体層57
が設けられているが、この誘電体層57に残留する電荷
を1フレーム毎に除去するシーケンスを付加する必要が
あるため、前記放射線二次元検出器は静止画の撮影にし
か利用することができないといった問題を生じていた。
【0015】これに対し、動画に対応した画像データを
得るためには、a−Seの代わりに、結晶(もしくは多
結晶)材料で、かつX線に対する感度(S/N比)の優
れた光導電膜56を利用する必要がある。光導電膜56
の感度が向上すれば、短時間のX線照射でも電荷蓄積容
量(Cs)55を十分に充電できるようになり、また、
光導電膜56に高電圧を印加する必要がなくなるため、
誘電体層57自身も不要となる。
得るためには、a−Seの代わりに、結晶(もしくは多
結晶)材料で、かつX線に対する感度(S/N比)の優
れた光導電膜56を利用する必要がある。光導電膜56
の感度が向上すれば、短時間のX線照射でも電荷蓄積容
量(Cs)55を十分に充電できるようになり、また、
光導電膜56に高電圧を印加する必要がなくなるため、
誘電体層57自身も不要となる。
【0016】このような、X線に対する感度が優れた光
導電材料としては、CaTeやCdZnTeなどが知ら
れている。一般に、X線の光電吸収は吸収物質の実効原
子番号の5乗に比例するため、例えば、Seの原子番号
が34、CdTeの実効原子番号が50とすると、約
6.9倍の感度の向上が期待できる。ところが、前記放
射線二次元検出器の光導電膜として、a−Seの代わり
にCaTeやCdZnTeを利用しようとすると、以下
のような問題が生じる。
導電材料としては、CaTeやCdZnTeなどが知ら
れている。一般に、X線の光電吸収は吸収物質の実効原
子番号の5乗に比例するため、例えば、Seの原子番号
が34、CdTeの実効原子番号が50とすると、約
6.9倍の感度の向上が期待できる。ところが、前記放
射線二次元検出器の光導電膜として、a−Seの代わり
にCaTeやCdZnTeを利用しようとすると、以下
のような問題が生じる。
【0017】従来のa−Seの場合、成膜方法としては
真空蒸着法を用いることができ、この時の成膜温度は常
温で可能なため、上述のアクティブマトリクス基板上へ
の成膜が容易であった。これに対して、CdTeやCd
ZnTeの場合は、MBE法やMOCVD法による成膜
法が知られており、特に大面積基板への成膜を考慮する
とMOCVDが適した方法と考えられる。
真空蒸着法を用いることができ、この時の成膜温度は常
温で可能なため、上述のアクティブマトリクス基板上へ
の成膜が容易であった。これに対して、CdTeやCd
ZnTeの場合は、MBE法やMOCVD法による成膜
法が知られており、特に大面積基板への成膜を考慮する
とMOCVDが適した方法と考えられる。
【0018】しかしながら、MOCVD法でCdTeや
CdZnTeを成膜する場合、原料である有機カドミウ
ム(DMCd)の熱分解温度が約300℃、有機テルル
(DETeやDiPTe)の熱分解温度が各々約400
℃、約350℃であるため、成膜には約400℃の高温
が要求される。
CdZnTeを成膜する場合、原料である有機カドミウ
ム(DMCd)の熱分解温度が約300℃、有機テルル
(DETeやDiPTe)の熱分解温度が各々約400
℃、約350℃であるため、成膜には約400℃の高温
が要求される。
【0019】一般に、アクティブマトリクス基板に形成
されている前述の薄膜トランジスタ(TFT)54は、
半導体層としてa−Si膜やp−Si膜を用いている
が、半導体特性を向上させるために300〜350℃程
度の成膜温度で水素(H2)を付加しながら成膜されて
いる。このようにして形成されるTFT素子の耐熱温度
は約300℃であり、TFT素子をこれ以上の高温に曝
すとa−Si膜やp−Si膜から水素が抜け出し半導体
特性が劣化してしまう。
されている前述の薄膜トランジスタ(TFT)54は、
半導体層としてa−Si膜やp−Si膜を用いている
が、半導体特性を向上させるために300〜350℃程
度の成膜温度で水素(H2)を付加しながら成膜されて
いる。このようにして形成されるTFT素子の耐熱温度
は約300℃であり、TFT素子をこれ以上の高温に曝
すとa−Si膜やp−Si膜から水素が抜け出し半導体
特性が劣化してしまう。
【0020】したがって、上述のアクティブマトリクス
基板上に、MOCVD法を用いてCdTeやCdZnT
eを成膜することは、成膜温度の観点から事実上困難で
あった。
基板上に、MOCVD法を用いてCdTeやCdZnT
eを成膜することは、成膜温度の観点から事実上困難で
あった。
【0021】本発明は、上述したような問題点に臨みて
なされたものであって、その目的とするところは、アク
ティブマトリクス基板上に300℃以下の低温でCdT
eやCdZnTeなどの半導体材料を形成することで、
応答性がよく、動画像にも対応できる二次元画像検出器
およびその製造方法を提供することにある。
なされたものであって、その目的とするところは、アク
ティブマトリクス基板上に300℃以下の低温でCdT
eやCdZnTeなどの半導体材料を形成することで、
応答性がよく、動画像にも対応できる二次元画像検出器
およびその製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の二次元画像検出
器は、格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設
けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素
子を介して前記電極配線に接続される画素電極を含む電
荷蓄積容量とからなる画素配列層と、前記画素配列層の
ほぼ全面に対向して形成される電極部と、前記画素配列
層および電極部の間に形成され、光導電性を有する半導
体層とを備えてなる二次元画像検出器において、前記画
素配列層を含むアクティブマトリクス基板と、前記電極
部および半導体層を含む対向基板とを備えており、前記
アクティブマトリクス基板の画素配列層と、前記対向基
板の半導体層とが対向するように両基板が配置されると
ともに、該両基板は、絶縁材料で格子状に絶縁された導
電材料によって電気的に接続されていることを特徴とし
ており、そのことによって、上記目的が達成される。
器は、格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設
けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素
子を介して前記電極配線に接続される画素電極を含む電
荷蓄積容量とからなる画素配列層と、前記画素配列層の
ほぼ全面に対向して形成される電極部と、前記画素配列
層および電極部の間に形成され、光導電性を有する半導
体層とを備えてなる二次元画像検出器において、前記画
素配列層を含むアクティブマトリクス基板と、前記電極
部および半導体層を含む対向基板とを備えており、前記
アクティブマトリクス基板の画素配列層と、前記対向基
板の半導体層とが対向するように両基板が配置されると
ともに、該両基板は、絶縁材料で格子状に絶縁された導
電材料によって電気的に接続されていることを特徴とし
ており、そのことによって、上記目的が達成される。
【0023】また、前記導電材料は、導電性を有する液
体もしくは液晶であることが望ましい。
体もしくは液晶であることが望ましい。
【0024】また、前記絶縁材料は、高分子材料である
ことが望ましい。
ことが望ましい。
【0025】また、前記アクティブマトリクス基板およ
び対向基板の少なくともいずれか一方側の表面には、該
基板表面の表面自由エネルギーを部分的に制御するため
の薄膜が形成されていることが望ましい。
び対向基板の少なくともいずれか一方側の表面には、該
基板表面の表面自由エネルギーを部分的に制御するため
の薄膜が形成されていることが望ましい。
【0026】また、前記半導体層は、放射線に対して感
度を有することが望ましい。
度を有することが望ましい。
【0027】このとき、前記半導体層は、CdTeもし
くはCdZnTe化合物半導体であることが望ましい。
くはCdZnTe化合物半導体であることが望ましい。
【0028】また、前記対向基板の半導体層表面には、
前記アクティブマトリクス基板上に形成されている各画
素電極に対応して、複数の接続電極が形成されているこ
とが望ましい。
前記アクティブマトリクス基板上に形成されている各画
素電極に対応して、複数の接続電極が形成されているこ
とが望ましい。
【0029】また、前記対向基板は、光導電性を有する
半導体層自身が支持基板であることが望ましい。
半導体層自身が支持基板であることが望ましい。
【0030】また、前記対向基板は、検出する光や放射
線を透過する基板を支持基板とし、該支持基板上に光導
電性を有する半導体膜が形成されていることが望まし
い。
線を透過する基板を支持基板とし、該支持基板上に光導
電性を有する半導体膜が形成されていることが望まし
い。
【0031】本発明の二次元画像検出器の製造方法は、
格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設けられ
た複数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介
して前記電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積
容量とからなる画素配列層と、前記画素配列層のほぼ全
面に対向して形成される電極部と、前記画素配列層およ
び電極部の間に形成され、光導電性を有する半導体層と
を備えてなる二次元画像検出器の製造方法において、前
記画素配列層を含むアクティブマトリクス基板を作製す
る工程と、前記電極部および半導体層を含む対向基板を
作製する工程と、前記アクティブマトリクス基板および
対向基板の間隙に、少なくとも導電材料と絶縁材料とを
含む混合物を注入する工程と、前記混合物を単一相にあ
る状態から相分離を起こさせることにより、前記導電材
料と前記絶縁材料との配列制御を行う工程と、を含むこ
とを特徴としており、そのことによって、上記目的は達
成される。
格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設けられ
た複数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介
して前記電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積
容量とからなる画素配列層と、前記画素配列層のほぼ全
面に対向して形成される電極部と、前記画素配列層およ
び電極部の間に形成され、光導電性を有する半導体層と
を備えてなる二次元画像検出器の製造方法において、前
記画素配列層を含むアクティブマトリクス基板を作製す
る工程と、前記電極部および半導体層を含む対向基板を
作製する工程と、前記アクティブマトリクス基板および
対向基板の間隙に、少なくとも導電材料と絶縁材料とを
含む混合物を注入する工程と、前記混合物を単一相にあ
る状態から相分離を起こさせることにより、前記導電材
料と前記絶縁材料との配列制御を行う工程と、を含むこ
とを特徴としており、そのことによって、上記目的は達
成される。
【0032】また、前記導電材料は、導電性を有する液
体もしくは液晶を主成分とし、前記絶縁材料は、高分子
の原料となる重合性材料を主成分とすることが望まし
い。
体もしくは液晶を主成分とし、前記絶縁材料は、高分子
の原料となる重合性材料を主成分とすることが望まし
い。
【0033】また、前記混合物を単一相にある状態から
相分離を起こさせる工程において、該相分離は、単一相
にある混合物に含まれる液体もしくは液晶と重合性材料
とを前記アクティブマトリクス基板および対向基板との
界面自由エネルギーの差を利用することによって行われ
ることが望ましい。
相分離を起こさせる工程において、該相分離は、単一相
にある混合物に含まれる液体もしくは液晶と重合性材料
とを前記アクティブマトリクス基板および対向基板との
界面自由エネルギーの差を利用することによって行われ
ることが望ましい。
【0034】以下、本発明の二次元画像検出器およびそ
の製造方法による作用について説明する。
の製造方法による作用について説明する。
【0035】本発明の二次元画像検出器によれば、格子
状に配列された電極配線と、各格子点毎に設けられた複
数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介して
前記電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容量
とからなる画素配列層とを含むアクティブマトリクス基
板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面に具備され
た対向基板とが、絶縁材料で格子状に絶縁された導電材
料によって電気的に接続されていることにより、従来半
導体層の成膜温度とアクティブマトリクス基板の耐熱性
との関係で、アクティブマトリクス基板上に直接成膜す
ることができなかった半導体材料を、前記半導体層とし
て二次元画像検出器に使用することが可能になり、ま
た、両基板を電気的に接続している導電材料が絶縁材料
によって格子状に絶縁されているため、隣り合う画素同
士の電気的クロストークの発生を防止することが可能に
なる。
状に配列された電極配線と、各格子点毎に設けられた複
数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介して
前記電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容量
とからなる画素配列層とを含むアクティブマトリクス基
板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面に具備され
た対向基板とが、絶縁材料で格子状に絶縁された導電材
料によって電気的に接続されていることにより、従来半
導体層の成膜温度とアクティブマトリクス基板の耐熱性
との関係で、アクティブマトリクス基板上に直接成膜す
ることができなかった半導体材料を、前記半導体層とし
て二次元画像検出器に使用することが可能になり、ま
た、両基板を電気的に接続している導電材料が絶縁材料
によって格子状に絶縁されているため、隣り合う画素同
士の電気的クロストークの発生を防止することが可能に
なる。
【0036】また、前記導電材料として、導電性を有す
る液体もしくは液晶を用いることにより、流動性を有す
る導電材料とすることができるため、自由な配置をとる
ことが可能になる。
る液体もしくは液晶を用いることにより、流動性を有す
る導電材料とすることができるため、自由な配置をとる
ことが可能になる。
【0037】また、前記絶縁材料として、高分子材料を
用いることにより、この高分子材料が前記導電材料を囲
み込む構造をとりながらアクティブマトリクス基板と対
向基板との間隔を一定に保つことができるため、クロス
トークを防止して表示むらの少ない高品位の画像を検出
することが可能になる。
用いることにより、この高分子材料が前記導電材料を囲
み込む構造をとりながらアクティブマトリクス基板と対
向基板との間隔を一定に保つことができるため、クロス
トークを防止して表示むらの少ない高品位の画像を検出
することが可能になる。
【0038】また、前記アクティブマトリクス基板およ
び対向基板の少なくともいずれか一方側の表面の特定部
分にのみ薄膜を形成して、該基板表面の表面自由エネル
ギーを部分的に変化させ、他の物質に対する基板上の界
面自由エネルギーを変化させていることにより、2つの
物質がある界面をもって接しているときに、その界面自
由エネルギーが小さいものは密着力が大きく、逆に界面
自由エネルギーが大きいものは密着力が小さいため、こ
の界面自由エネルギーの差を利用して物質の配置を制御
することが可能になる。
び対向基板の少なくともいずれか一方側の表面の特定部
分にのみ薄膜を形成して、該基板表面の表面自由エネル
ギーを部分的に変化させ、他の物質に対する基板上の界
面自由エネルギーを変化させていることにより、2つの
物質がある界面をもって接しているときに、その界面自
由エネルギーが小さいものは密着力が大きく、逆に界面
自由エネルギーが大きいものは密着力が小さいため、こ
の界面自由エネルギーの差を利用して物質の配置を制御
することが可能になる。
【0039】ここで、前記薄膜として、重合性樹脂を用
い、また、この重合性樹脂を光重合性樹脂かまたは熱重
合性樹脂とすることにより、光や熱で重合反応を起こし
て高分子化することができ、薄膜を特定の位置に容易に
形成して基板上のエネルギー状態を制御することが可能
になる。
い、また、この重合性樹脂を光重合性樹脂かまたは熱重
合性樹脂とすることにより、光や熱で重合反応を起こし
て高分子化することができ、薄膜を特定の位置に容易に
形成して基板上のエネルギー状態を制御することが可能
になる。
【0040】また、前記薄膜形成部分の表面自由エネル
ギーを周囲の部分よりも低くすることにより、この部分
との密着力が大きい物質を制限することができ、その結
果この部分に集まる物質の選択性を増すことが可能にな
る。すなわち、薄膜との密着力が大きい物質を薄膜上に
集めることが容易になり、また、薄膜との密着力が小さ
い物質が薄膜上に集まることを抑制することが可能にな
る。
ギーを周囲の部分よりも低くすることにより、この部分
との密着力が大きい物質を制限することができ、その結
果この部分に集まる物質の選択性を増すことが可能にな
る。すなわち、薄膜との密着力が大きい物質を薄膜上に
集めることが容易になり、また、薄膜との密着力が小さ
い物質が薄膜上に集まることを抑制することが可能にな
る。
【0041】なお、このときの薄膜形成部分の表面自由
エネルギーを50mN/m以下に制限することにより、
密着力の大きい物質を制限し、高分子材料が集まり易す
い状況を作ることが可能となる。
エネルギーを50mN/m以下に制限することにより、
密着力の大きい物質を制限し、高分子材料が集まり易す
い状況を作ることが可能となる。
【0042】また、前記半導体層が、放射線に対して感
度を有していることにより、放射線に対する二次元画像
検出器を実現することが可能になる。
度を有していることにより、放射線に対する二次元画像
検出器を実現することが可能になる。
【0043】なお、このときの前記半導体層をCdTe
もしくはCdZnTe化合物半導体とすることにより、
従来のa−Seからなる半導体層と比べて、放射線に対
する感度が向上し、動画の撮影も可能になる。
もしくはCdZnTe化合物半導体とすることにより、
従来のa−Seからなる半導体層と比べて、放射線に対
する感度が向上し、動画の撮影も可能になる。
【0044】また、前記対向基板の半導体層表面に、前
記アクティブマトリクス基板上に形成されている各画素
電極に対応した複数の接続電極が形成されていることに
より、対向基板上の半導体の画素電極間が電気的に分離
され、放射線や光線の入射により半導体内で発生した電
荷が入射位置に対応した接続電極にのみ収集され、周囲
の画素に回り込むことなく電気的クロストークが抑制さ
れる。
記アクティブマトリクス基板上に形成されている各画素
電極に対応した複数の接続電極が形成されていることに
より、対向基板上の半導体の画素電極間が電気的に分離
され、放射線や光線の入射により半導体内で発生した電
荷が入射位置に対応した接続電極にのみ収集され、周囲
の画素に回り込むことなく電気的クロストークが抑制さ
れる。
【0045】また、前記対向基板が光導電性を有する半
導体層自身を支持基板にしていることにより、ブリッジ
マン法やグラディエントフリーズ法、トラベルヒーティ
ング法などによって得られる結晶性半導体基板を利用す
ることが可能になる。
導体層自身を支持基板にしていることにより、ブリッジ
マン法やグラディエントフリーズ法、トラベルヒーティ
ング法などによって得られる結晶性半導体基板を利用す
ることが可能になる。
【0046】また、前記対向基板が検出する光や放射線
を透過する基板を支持基板とし、該支持基板上に光導電
性を有する半導体膜を形成していることにより、対向基
板自身の強度を増すことが可能になる。
を透過する基板を支持基板とし、該支持基板上に光導電
性を有する半導体膜を形成していることにより、対向基
板自身の強度を増すことが可能になる。
【0047】本発明の二次元画像検出器の製造方法によ
れば、格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設
けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素
子を介して前記電極配線に接続される画素電極を含む電
荷蓄積容量とからなる画素配列層とを含むアクティブマ
トリクス基板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面
に具備された対向基板との間隙に、少なくとも導電材料
と絶縁材料とを含む混合物を注入する工程と、前記混合
物を単一相にある状態から相分離を起こさせることによ
り、前記導電材料と前記絶縁材料との配列制御を行う工
程とを含んでいることにより、二枚の基板間に材料を注
入するという一般的な液晶表示素子の製造方法をそのま
ま本発明の二次元画像検出器に適用することが可能にな
る。
れば、格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設
けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素
子を介して前記電極配線に接続される画素電極を含む電
荷蓄積容量とからなる画素配列層とを含むアクティブマ
トリクス基板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面
に具備された対向基板との間隙に、少なくとも導電材料
と絶縁材料とを含む混合物を注入する工程と、前記混合
物を単一相にある状態から相分離を起こさせることによ
り、前記導電材料と前記絶縁材料との配列制御を行う工
程とを含んでいることにより、二枚の基板間に材料を注
入するという一般的な液晶表示素子の製造方法をそのま
ま本発明の二次元画像検出器に適用することが可能にな
る。
【0048】また、前記導電材料は、導電性を有する液
体もしくは液晶を主成分とし、前記絶縁材料は、高分子
の原料となる重合性材料を主成分とすることにより、前
記絶縁材料としての高分子前駆体の重合性材料は、その
重合前は流動性が高いため、導電材料および絶縁材料と
もに両基板間への注入性が良好になり、また、絶縁材料
として用いる重合性材料は、その重合後は両基板の間隙
を一定に保ち、該両基板間の接着性を維持しながら画素
電極間を絶縁してクロストークを低減することが可能に
なる。したがって、これらを組み合わせることにより、
高品位の二次元画像検出器を実現することが可能にな
る。
体もしくは液晶を主成分とし、前記絶縁材料は、高分子
の原料となる重合性材料を主成分とすることにより、前
記絶縁材料としての高分子前駆体の重合性材料は、その
重合前は流動性が高いため、導電材料および絶縁材料と
もに両基板間への注入性が良好になり、また、絶縁材料
として用いる重合性材料は、その重合後は両基板の間隙
を一定に保ち、該両基板間の接着性を維持しながら画素
電極間を絶縁してクロストークを低減することが可能に
なる。したがって、これらを組み合わせることにより、
高品位の二次元画像検出器を実現することが可能にな
る。
【0049】また、前記混合物を単一相にある状態から
相分離を起こさせる工程において、該相分離は、単一相
にある混合物に含まれる液体もしくは液晶と重合性材料
とを前記アクティブマトリクス基板および対向基板との
界面自由エネルギーの差を利用することによって行って
いることにより、効率良く相分離を行うことが可能にな
る。
相分離を起こさせる工程において、該相分離は、単一相
にある混合物に含まれる液体もしくは液晶と重合性材料
とを前記アクティブマトリクス基板および対向基板との
界面自由エネルギーの差を利用することによって行って
いることにより、効率良く相分離を行うことが可能にな
る。
【0050】このとき、基板表面の表面自由エネルギー
分布を薄膜形成により制御し、この薄膜との密着力が液
体もしくは液晶と重合性材料とでは異なることを利用し
て、薄膜上に集まるものと薄膜以外の部分に集まるもの
とを選択することにより相分離を生じさせている。した
がって、薄膜のパターンによって任意に導電材料と絶縁
材料とを配置させることが容易に可能になる。
分布を薄膜形成により制御し、この薄膜との密着力が液
体もしくは液晶と重合性材料とでは異なることを利用し
て、薄膜上に集まるものと薄膜以外の部分に集まるもの
とを選択することにより相分離を生じさせている。した
がって、薄膜のパターンによって任意に導電材料と絶縁
材料とを配置させることが容易に可能になる。
【0051】さらに、雰囲気温度を変化させることによ
り、界面自由エネルギーを変化させて相分離を促進させ
ることも可能である。すなわち、液体もしくは液晶と重
合性材料との混合物を一旦相溶状態にして均一にした
後、冷却することにより液晶の析出が始まるが、この過
程を徐々に行うことによって液晶との密着力が大きいと
ころでのみ析出を生じさせることが可能となる。
り、界面自由エネルギーを変化させて相分離を促進させ
ることも可能である。すなわち、液体もしくは液晶と重
合性材料との混合物を一旦相溶状態にして均一にした
後、冷却することにより液晶の析出が始まるが、この過
程を徐々に行うことによって液晶との密着力が大きいと
ころでのみ析出を生じさせることが可能となる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て 図面を参照しながら詳細に説明する。
て 図面を参照しながら詳細に説明する。
【0053】(実施の形態1)図1および図2は、本発
明の実施の形態1に係る二次元画像検出器を示したもの
であり、図1は、該二次元画像検出器の全体構成の概略
を示す断面図であり、図2は、その二次元画像検出器の
1画素当たりの構成を示す断面図である。
明の実施の形態1に係る二次元画像検出器を示したもの
であり、図1は、該二次元画像検出器の全体構成の概略
を示す断面図であり、図2は、その二次元画像検出器の
1画素当たりの構成を示す断面図である。
【0054】本実施の形態1における二次元画像検出器
は、図1に示すように、スイッチング素子としての薄膜
トランジスタ(TFT)5と画素電極14とが形成され
たアクティブマトリクス基板1と、接続電極6が形成さ
れた対向基板2とが、導電材料である液晶3aおよび絶
縁材料である重合性樹脂3bを介して電気的に接続され
ることにより貼り合わされた構成となっている。
は、図1に示すように、スイッチング素子としての薄膜
トランジスタ(TFT)5と画素電極14とが形成され
たアクティブマトリクス基板1と、接続電極6が形成さ
れた対向基板2とが、導電材料である液晶3aおよび絶
縁材料である重合性樹脂3bを介して電気的に接続され
ることにより貼り合わされた構成となっている。
【0055】このアクティブマトリクス基板1は、液晶
表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマトリ
クス基板と同じプロセスで形成することが可能である。
具体的に説明すれば、図2に示すように、ガラス基板7
上に、XYマトリクス状の電極配線(ゲート電極8とソ
ース電極9)、薄膜トランジスタ(TFT)5、電荷蓄
積容量(Cs)4などにより画素配列層が構成されてい
る。
表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマトリ
クス基板と同じプロセスで形成することが可能である。
具体的に説明すれば、図2に示すように、ガラス基板7
上に、XYマトリクス状の電極配線(ゲート電極8とソ
ース電極9)、薄膜トランジスタ(TFT)5、電荷蓄
積容量(Cs)4などにより画素配列層が構成されてい
る。
【0056】前記ガラス基板7には、無アルカリガラス
基板(例えばコーニング社製#7059や#1737)
を用い、その上にTaなどの金属膜からなるゲート電極
8を形成する。ゲート電極8は、Taなどをスパッタ蒸
着で約3000Å成膜した後、所望の形状にパターニン
グして得られる。この際、同時に電荷蓄積容量(Cs電
極)4も形成する。次に、SiNxやSiOxからなる
絶縁膜11を、CVD法で約3500Å成膜して形成す
る。この絶縁膜11は、前記薄膜トランジスタ(TF
T)5のゲート絶縁膜および電荷蓄積容量(Cs)4の
電極間の誘電層として作用する。なお、絶縁膜11とし
て、SiNxやSiOxだけでなく、ゲート電極8とC
s電極4とを陽極酸化した陽極酸化膜を併用してもよ
い。
基板(例えばコーニング社製#7059や#1737)
を用い、その上にTaなどの金属膜からなるゲート電極
8を形成する。ゲート電極8は、Taなどをスパッタ蒸
着で約3000Å成膜した後、所望の形状にパターニン
グして得られる。この際、同時に電荷蓄積容量(Cs電
極)4も形成する。次に、SiNxやSiOxからなる
絶縁膜11を、CVD法で約3500Å成膜して形成す
る。この絶縁膜11は、前記薄膜トランジスタ(TF
T)5のゲート絶縁膜および電荷蓄積容量(Cs)4の
電極間の誘電層として作用する。なお、絶縁膜11とし
て、SiNxやSiOxだけでなく、ゲート電極8とC
s電極4とを陽極酸化した陽極酸化膜を併用してもよ
い。
【0057】次に、薄膜トランジスタ(TFT)5のチ
ャネル部となるa−Si膜(i層)12と、ソース・ド
レイン電極とのコンタクトを図るa−Si膜(n+層)
13とを、CVD法で各々約1000Å、約400Å成
膜した後、所望の形状にパターニングする。次に、Ta
やAlなどの金属膜からなるソース電極9とドレイン電
極10、ITOなどの導電膜からなる画素電極14を形
成する。このソース電極9と画素電極14とは、前記金
属膜をスパッタ蒸着で約3000Å成膜した後、所望の
形状にパターニングすることで得られる。
ャネル部となるa−Si膜(i層)12と、ソース・ド
レイン電極とのコンタクトを図るa−Si膜(n+層)
13とを、CVD法で各々約1000Å、約400Å成
膜した後、所望の形状にパターニングする。次に、Ta
やAlなどの金属膜からなるソース電極9とドレイン電
極10、ITOなどの導電膜からなる画素電極14を形
成する。このソース電極9と画素電極14とは、前記金
属膜をスパッタ蒸着で約3000Å成膜した後、所望の
形状にパターニングすることで得られる。
【0058】その後、画素電極14の開口部以外の領域
を絶縁保護する目的で、絶縁保護膜15を形成する。こ
の絶縁保護膜15は、SiNxやSiOxからなる絶縁
膜をCVD法で約6000Å成膜した後、所望の形状に
パターニングすることで得られる。なお、この絶縁保護
膜15には、無機の絶縁膜の他に、アクリルやポリイミ
ドなどの有機膜を使用することも可能である。このよう
にして、アクティブマトリクス基板1が形成される。
を絶縁保護する目的で、絶縁保護膜15を形成する。こ
の絶縁保護膜15は、SiNxやSiOxからなる絶縁
膜をCVD法で約6000Å成膜した後、所望の形状に
パターニングすることで得られる。なお、この絶縁保護
膜15には、無機の絶縁膜の他に、アクリルやポリイミ
ドなどの有機膜を使用することも可能である。このよう
にして、アクティブマトリクス基板1が形成される。
【0059】なお、ここでは、前記アクティブマトリク
ス基板1のTFT素子として、a−Siを用いた逆スタ
ガ構造のTFT5を用いたが、これに限定されるもので
はなく、p−Siを用いても良いし、スタガ構造にして
も良い。また、前記アクティブマトリクス基板1は、液
晶表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマト
リクス基板と同じプロセスで形成することが可能であ
る。
ス基板1のTFT素子として、a−Siを用いた逆スタ
ガ構造のTFT5を用いたが、これに限定されるもので
はなく、p−Siを用いても良いし、スタガ構造にして
も良い。また、前記アクティブマトリクス基板1は、液
晶表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマト
リクス基板と同じプロセスで形成することが可能であ
る。
【0060】このときの各部材の位置関係については、
図3に示すとおりであり、図3は、上述のようにして作
製されたアクティブマトリクス基板1表面の平面図を示
したものである。
図3に示すとおりであり、図3は、上述のようにして作
製されたアクティブマトリクス基板1表面の平面図を示
したものである。
【0061】上述のようにして作製されたアクティブマ
トリクス基板1の表面には、該基板1の表面自由エネル
ギーを制御する目的で、薄膜19が所定の位置に形成さ
れている。具体的には、フォトレジスト(薄膜)19を
前記アクティブマトリクス基板1上に塗布し、フォトマ
スクを被せて露光、現像することによって所定の位置に
フォトレジスト(薄膜)19を形成することになる。こ
のときのアクティブマトリクス基板1上に形成する薄膜
19のパターンを図4に示す。
トリクス基板1の表面には、該基板1の表面自由エネル
ギーを制御する目的で、薄膜19が所定の位置に形成さ
れている。具体的には、フォトレジスト(薄膜)19を
前記アクティブマトリクス基板1上に塗布し、フォトマ
スクを被せて露光、現像することによって所定の位置に
フォトレジスト(薄膜)19を形成することになる。こ
のときのアクティブマトリクス基板1上に形成する薄膜
19のパターンを図4に示す。
【0062】図4に示すように、薄膜19は、画素電極
14以外の領域を覆うように形成されている。この薄膜
19の材料としては、無機材料、有機材料それらを単独
で用いてもよく、また複数種類の材料を混合したものを
用いてもよい。
14以外の領域を覆うように形成されている。この薄膜
19の材料としては、無機材料、有機材料それらを単独
で用いてもよく、また複数種類の材料を混合したものを
用いてもよい。
【0063】また、この薄膜19を形成する方法として
は、スパッタ蒸着により一旦基板全面に薄膜19を形成
し、その後、ドライエッチングやウエットエッチングな
どによって薄膜19を所定位置に形成する方法や、重合
性材料を基板全面に塗布して所定の位置でのみ重合反応
を起こさせて薄膜19を形成する方法や、印刷によって
所定の位置のみに薄膜19を形成する方法などを用いる
ことが可能である。
は、スパッタ蒸着により一旦基板全面に薄膜19を形成
し、その後、ドライエッチングやウエットエッチングな
どによって薄膜19を所定位置に形成する方法や、重合
性材料を基板全面に塗布して所定の位置でのみ重合反応
を起こさせて薄膜19を形成する方法や、印刷によって
所定の位置のみに薄膜19を形成する方法などを用いる
ことが可能である。
【0064】なお、このように塗布する薄膜19につい
ては、表面自由エネルギーをより積極的に制御するため
に、各種界面活性剤をさらに添加してもよいが、その際
には、導電性材料の特性を変化させないように、ノニオ
ン系の界面活性剤を使用することが望ましく、また、十
分に精製されたものを使用することが好ましい。
ては、表面自由エネルギーをより積極的に制御するため
に、各種界面活性剤をさらに添加してもよいが、その際
には、導電性材料の特性を変化させないように、ノニオ
ン系の界面活性剤を使用することが望ましく、また、十
分に精製されたものを使用することが好ましい。
【0065】一方、対向基板2は、図2にも示すよう
に、X線などの放射線に対して光導電性を有する半導体
基板(光導電体基板)16を支持基板としている。ここ
では、CdTeもしくはCdZnTeといった化合物半
導体を用いる。前記半導体基板16の厚みは約O.3〜
0.5mmである。この半導体基板16は、ブリッジマ
ン法やグラディエントフリーズ法、トラベルヒーティン
グ法などによって、容易に結晶基板を形成することが可
能である。前記半導体基板16の一方の面のほぼ全面
に、AlなどのX線を透過しやすい金属によって上部電
極17を形成する。また、他方の面には、厚さ約100
0ÅのAlOxからなる絶縁層である電子阻止層18を
ほぼ全面に形成した後、TaやAlなど金属膜をスパッ
タ蒸着で約2000Å成膜し、所望の形状にパターニン
グすることで接続電極6を形成する。前記接続電極6
は、アクティブマトリクス基板に形成された画素電極1
4と対応する位置に形成される。
に、X線などの放射線に対して光導電性を有する半導体
基板(光導電体基板)16を支持基板としている。ここ
では、CdTeもしくはCdZnTeといった化合物半
導体を用いる。前記半導体基板16の厚みは約O.3〜
0.5mmである。この半導体基板16は、ブリッジマ
ン法やグラディエントフリーズ法、トラベルヒーティン
グ法などによって、容易に結晶基板を形成することが可
能である。前記半導体基板16の一方の面のほぼ全面
に、AlなどのX線を透過しやすい金属によって上部電
極17を形成する。また、他方の面には、厚さ約100
0ÅのAlOxからなる絶縁層である電子阻止層18を
ほぼ全面に形成した後、TaやAlなど金属膜をスパッ
タ蒸着で約2000Å成膜し、所望の形状にパターニン
グすることで接続電極6を形成する。前記接続電極6
は、アクティブマトリクス基板に形成された画素電極1
4と対応する位置に形成される。
【0066】以上のようにして作製されたアクティブマ
トリクス基板1および対向基板2は、画素電極14およ
び接続電極6が画素毎に各々対向するようにして配置さ
れており、これら両基板の間隙には、図2にも示すよう
に、導電材料である液晶3aと絶縁材料である重合性樹
脂3bとが存在している。このときの導電材料である液
晶3aは、接続電極6と画素電極14とを電気的に接続
する役割を果たしており、また、絶縁材料である重合性
樹脂3bは、各画素電極14毎に導電材料3aを分離す
るように格子状に形成されており、隣接する画素同士の
電気的クロストークの発生を防止するとともに、前記両
基板1、2同士を接着して固定する役割も果たしてい
る。
トリクス基板1および対向基板2は、画素電極14およ
び接続電極6が画素毎に各々対向するようにして配置さ
れており、これら両基板の間隙には、図2にも示すよう
に、導電材料である液晶3aと絶縁材料である重合性樹
脂3bとが存在している。このときの導電材料である液
晶3aは、接続電極6と画素電極14とを電気的に接続
する役割を果たしており、また、絶縁材料である重合性
樹脂3bは、各画素電極14毎に導電材料3aを分離す
るように格子状に形成されており、隣接する画素同士の
電気的クロストークの発生を防止するとともに、前記両
基板1、2同士を接着して固定する役割も果たしてい
る。
【0067】以下に、前記導電材料3aおよび絶縁材料
3bを用いて、アクティブマトリクス基板1と対向基板
2とを貼り合わせる際の具体的な方法について説明す
る。図5(a)〜(d)は、両者の基板の貼り合わせプ
ロセスを示す図面である。
3bを用いて、アクティブマトリクス基板1と対向基板
2とを貼り合わせる際の具体的な方法について説明す
る。図5(a)〜(d)は、両者の基板の貼り合わせプ
ロセスを示す図面である。
【0068】先ず、図5(a)に示すように、アクティ
ブマトリクス基板1と対向基板2との貼り合わせを行
う。この工程においては、通常の液晶表示装置に使用す
るパネルの作製手法により貼り合わせることが可能であ
る。すなわち、アクティブマトリクス基板1もしくは対
向基板2のどちらか一方の基板に熱硬化性または紫外線
硬化性のシール材20を印刷法などにより基板周辺部に
塗布する。この際に両基板1、2間の間隔を一定に保つ
ためのスペーサを混合してもよい。そして、他方の基板
と貼り合わせ、両基板1、2間の間隔を保ちながらシー
ル材20を硬化させるために、熱もしくは紫外光を照射
する。このとき、画素電極14と接続電極6とが各々画
素毎に対応するように位置合わせをしておく。
ブマトリクス基板1と対向基板2との貼り合わせを行
う。この工程においては、通常の液晶表示装置に使用す
るパネルの作製手法により貼り合わせることが可能であ
る。すなわち、アクティブマトリクス基板1もしくは対
向基板2のどちらか一方の基板に熱硬化性または紫外線
硬化性のシール材20を印刷法などにより基板周辺部に
塗布する。この際に両基板1、2間の間隔を一定に保つ
ためのスペーサを混合してもよい。そして、他方の基板
と貼り合わせ、両基板1、2間の間隔を保ちながらシー
ル材20を硬化させるために、熱もしくは紫外光を照射
する。このとき、画素電極14と接続電極6とが各々画
素毎に対応するように位置合わせをしておく。
【0069】次に、図5(b)に示すように、混合物3
の注入を行う。これも、通常の液晶表示装置に使用する
パネルの液晶注入方法により注入することが可能であ
る。すなわち、アクティブマトリクス基板1と対向基板
2とを貼り合わせる際に、前記シール材20の一部に開
口部21を形成しておき、両基板1、2を貼り合わせた
後に減圧する。このような減圧した状態のままで、注入
するのに十分な量の混合物3をシール材20の開口部2
1に接触させ、周囲の雰囲気を常圧に戻すことにより該
両基板1、2間に該混合物3が注入されることになる。
の注入を行う。これも、通常の液晶表示装置に使用する
パネルの液晶注入方法により注入することが可能であ
る。すなわち、アクティブマトリクス基板1と対向基板
2とを貼り合わせる際に、前記シール材20の一部に開
口部21を形成しておき、両基板1、2を貼り合わせた
後に減圧する。このような減圧した状態のままで、注入
するのに十分な量の混合物3をシール材20の開口部2
1に接触させ、周囲の雰囲気を常圧に戻すことにより該
両基板1、2間に該混合物3が注入されることになる。
【0070】ここで、注入される混合物3とは、後述す
る導電材料である液晶3aと絶縁材料である重合性樹脂
3bとを均一に混合させたものであり、このとき、該混
合物3を均一な状態で注入しなければ、両基板1、2間
で導電性などに偏りが生じてしまう可能性があるため、
前記導電材料である液晶3aと絶縁材料である重合性樹
脂3bとは混合を十分に行った状態で注入する必要があ
る。すなわち、注入する混合物3が、均一に混ざり合っ
ているアイソトロピックな状態で注入することができる
ように、液晶相とアイソトロピック相の相転移温度以上
の過熱を行いながら注入することが望ましい。
る導電材料である液晶3aと絶縁材料である重合性樹脂
3bとを均一に混合させたものであり、このとき、該混
合物3を均一な状態で注入しなければ、両基板1、2間
で導電性などに偏りが生じてしまう可能性があるため、
前記導電材料である液晶3aと絶縁材料である重合性樹
脂3bとは混合を十分に行った状態で注入する必要があ
る。すなわち、注入する混合物3が、均一に混ざり合っ
ているアイソトロピックな状態で注入することができる
ように、液晶相とアイソトロピック相の相転移温度以上
の過熱を行いながら注入することが望ましい。
【0071】次に、図5(c)に示すように、上述した
両基板1、2間に注入された混合物3の配置制御を行
う。配置制御には、アクティブマトリクス基板1上に形
成された薄膜19部分と、薄膜19が形成されていない
画素電極14部分と、導電材料3aと、絶縁材料3bと
の4者の界面自由エネルギーの相対関係に依存する相分
離現象を利用する。なお、このとき、薄膜19が形成さ
れていない画素電極14部分に導電材料3aが集まり、
また、それ以外の薄膜19部分には絶縁材料3bが集ま
るように相分離が進行していく。この相分離は明確に行
われるほど導電材料3aと絶縁材料3bとの相分離が良
好となり、クロストークの低減に大きな効果を発揮す
る。そのためには、相分離の条件が重要となるが、この
条件としては、薄膜19が形成された部分とそれ以外の
薄膜19が形成されていない画素電極14部分との表面
自由エネルギーの差が大きいことが好ましい。
両基板1、2間に注入された混合物3の配置制御を行
う。配置制御には、アクティブマトリクス基板1上に形
成された薄膜19部分と、薄膜19が形成されていない
画素電極14部分と、導電材料3aと、絶縁材料3bと
の4者の界面自由エネルギーの相対関係に依存する相分
離現象を利用する。なお、このとき、薄膜19が形成さ
れていない画素電極14部分に導電材料3aが集まり、
また、それ以外の薄膜19部分には絶縁材料3bが集ま
るように相分離が進行していく。この相分離は明確に行
われるほど導電材料3aと絶縁材料3bとの相分離が良
好となり、クロストークの低減に大きな効果を発揮す
る。そのためには、相分離の条件が重要となるが、この
条件としては、薄膜19が形成された部分とそれ以外の
薄膜19が形成されていない画素電極14部分との表面
自由エネルギーの差が大きいことが好ましい。
【0072】また、一般的な画素電極14の材料となる
ITOの表面自由エネルギーは、100mN/m程度で
あり、それと優位な差がある50mN/m以下の薄膜1
9を形成することができれば、上述した相分離はより良
好に進行して行く。
ITOの表面自由エネルギーは、100mN/m程度で
あり、それと優位な差がある50mN/m以下の薄膜1
9を形成することができれば、上述した相分離はより良
好に進行して行く。
【0073】さらに、この相分離は、導電材料3aと絶
縁材料3bとの混合物3がアイソトロピックな状態から
液晶相が析出してくるのを利用しているため、液晶相の
析出の際に、その内部に重合性樹脂が入り込まないよう
に徐々に析出させること、つまり徐々に温度を下げて行
くことが好ましい。
縁材料3bとの混合物3がアイソトロピックな状態から
液晶相が析出してくるのを利用しているため、液晶相の
析出の際に、その内部に重合性樹脂が入り込まないよう
に徐々に析出させること、つまり徐々に温度を下げて行
くことが好ましい。
【0074】最後に、図5(d)に示すように、絶縁材
料3bの固化を行う。上述したような手順で導電材料3
aと絶縁材料3bとを相分離させた後、絶縁材料3bを
硬化させるが、絶縁材料3bに光重合性樹脂(光重合開
始剤)を使用している場合には光を照射し、また、熱重
合性樹脂(熱重合開始剤)を使用している場合には熱を
加えることによって重合反応を進行させることができ
る。このようにして、本実施の形態1における二次元画
像検出器は作製される。
料3bの固化を行う。上述したような手順で導電材料3
aと絶縁材料3bとを相分離させた後、絶縁材料3bを
硬化させるが、絶縁材料3bに光重合性樹脂(光重合開
始剤)を使用している場合には光を照射し、また、熱重
合性樹脂(熱重合開始剤)を使用している場合には熱を
加えることによって重合反応を進行させることができ
る。このようにして、本実施の形態1における二次元画
像検出器は作製される。
【0075】なお、上述したような形態では、表面自由
エネルギーの制御を行うために、薄膜19を画素電極1
4以外の部分に形成し、該薄膜19上に絶縁材料3bと
なる重合性樹脂が選択的に析出するよう設計したが、本
発明はこのような構成に限定されるものではない。例え
ば、アクティブマトリクス基板1上に形成された薄膜1
9部分と、薄膜19が形成されていない画素電極14部
分と、導電材料3aと、絶縁材料3bとの4者の界面自
由エネルギーの相対関係によって、薄膜19形成部分に
導電材料3aが集まるのか、それとも絶縁材料3bが集
まるのかを予めテスト基板などにより検討しておき、そ
の検討結果に基づいて、薄膜19形成部分に導電材料3
aが集まり易すい組み合わせであれば薄膜19を画素電
極14部分に形成し、また、薄膜19形成部分に絶縁材
料3bが集まり易すい組み合わせであれば薄膜19は画
素電極14以外の部分に形成することにより、導電材料
3aを画素電極14部分に集めるとともに、絶縁材料3
bが導電材料3aを包囲した構造を実現することが可能
になる。
エネルギーの制御を行うために、薄膜19を画素電極1
4以外の部分に形成し、該薄膜19上に絶縁材料3bと
なる重合性樹脂が選択的に析出するよう設計したが、本
発明はこのような構成に限定されるものではない。例え
ば、アクティブマトリクス基板1上に形成された薄膜1
9部分と、薄膜19が形成されていない画素電極14部
分と、導電材料3aと、絶縁材料3bとの4者の界面自
由エネルギーの相対関係によって、薄膜19形成部分に
導電材料3aが集まるのか、それとも絶縁材料3bが集
まるのかを予めテスト基板などにより検討しておき、そ
の検討結果に基づいて、薄膜19形成部分に導電材料3
aが集まり易すい組み合わせであれば薄膜19を画素電
極14部分に形成し、また、薄膜19形成部分に絶縁材
料3bが集まり易すい組み合わせであれば薄膜19は画
素電極14以外の部分に形成することにより、導電材料
3aを画素電極14部分に集めるとともに、絶縁材料3
bが導電材料3aを包囲した構造を実現することが可能
になる。
【0076】以下、本実施の形態1における二次元画像
検出器に用いる導電材料3aと、各画素領域を囲むよう
に格子状に設けられる絶縁材料3bについて、詳細に説
明する。
検出器に用いる導電材料3aと、各画素領域を囲むよう
に格子状に設けられる絶縁材料3bについて、詳細に説
明する。
【0077】本実施の形態1における導電材料として
は、適度な導電性と流動性とを有する液体もしくは液晶
を使用することができる。ここでは、円盤状の分子が一
次元にカラム状に積層されたディスコティック液晶を使
用した。このディスコティックカラムナー相は、隣接す
る分子のπ電子共役系の重なりがカラム方向に最も大き
くなる配置となっており、一次元の電子移動が見られる
ため導電材料としての使用が可能である。このような液
晶性化合物としては、例えば、図6(a)〜(g)に示
すようなものが挙げられる(図中、Rは炭素原子数1〜
20のアルキル基を表しており、Mは遷移金属原子を表
す)。この中で特に有機金属錯体は、錯体液晶中の遷移
金属が電導度を高め、カラム軸に沿って協同的な電導効
果が在すると考えられ、高い導通性が得られる。本実施
の形態1では、図6中の(a)に示した化合物を用い
た。
は、適度な導電性と流動性とを有する液体もしくは液晶
を使用することができる。ここでは、円盤状の分子が一
次元にカラム状に積層されたディスコティック液晶を使
用した。このディスコティックカラムナー相は、隣接す
る分子のπ電子共役系の重なりがカラム方向に最も大き
くなる配置となっており、一次元の電子移動が見られる
ため導電材料としての使用が可能である。このような液
晶性化合物としては、例えば、図6(a)〜(g)に示
すようなものが挙げられる(図中、Rは炭素原子数1〜
20のアルキル基を表しており、Mは遷移金属原子を表
す)。この中で特に有機金属錯体は、錯体液晶中の遷移
金属が電導度を高め、カラム軸に沿って協同的な電導効
果が在すると考えられ、高い導通性が得られる。本実施
の形態1では、図6中の(a)に示した化合物を用い
た。
【0078】なお、ディスコティックカラムナー相を示
す液晶性化合物の大半は、100℃以上の高温で液晶相
を形成し、室温以下で液晶相を形成するものはごく僅か
であるが、ディスコティックカラムナー相、すなわち一
次元カラム積層構造が保たれていれば、作製段階で流動
性を示すのものであれば、化合物は最終的には固体(結
晶)であっても構わない。また、よく精製された材料
で、極めて伝導率が小さい場合には、必要に応じてヨウ
素(I2)や塩化アルミニウム(AlCl3)などを用い
た化学ドーピングによりキャリア濃度を増加させ、伝導
率を調整するとよい。
す液晶性化合物の大半は、100℃以上の高温で液晶相
を形成し、室温以下で液晶相を形成するものはごく僅か
であるが、ディスコティックカラムナー相、すなわち一
次元カラム積層構造が保たれていれば、作製段階で流動
性を示すのものであれば、化合物は最終的には固体(結
晶)であっても構わない。また、よく精製された材料
で、極めて伝導率が小さい場合には、必要に応じてヨウ
素(I2)や塩化アルミニウム(AlCl3)などを用い
た化学ドーピングによりキャリア濃度を増加させ、伝導
率を調整するとよい。
【0079】また、導電材料としては、適度な導電性と
流動性とを有するものであれば、前記ディスコティック
液晶の他にも、棒状液晶(ネマチック液晶、コレステリ
ック液晶、スメクチック液晶、強誘電性液晶など)を使
用することもできる。例えば、図7(a)(b)に示す
ような分子構造の液晶は、高い導電率を有することが知
られている。また、導電材料は、液晶に限られるもので
はなく、広くは水銀、ガリウムなどの液体金属、イオン
導電性の液体など、導電性と流動性とを有しており、か
つ絶縁材料との相分離が行い易いものであれば、同様の
原理で使用することが可能である。
流動性とを有するものであれば、前記ディスコティック
液晶の他にも、棒状液晶(ネマチック液晶、コレステリ
ック液晶、スメクチック液晶、強誘電性液晶など)を使
用することもできる。例えば、図7(a)(b)に示す
ような分子構造の液晶は、高い導電率を有することが知
られている。また、導電材料は、液晶に限られるもので
はなく、広くは水銀、ガリウムなどの液体金属、イオン
導電性の液体など、導電性と流動性とを有しており、か
つ絶縁材料との相分離が行い易いものであれば、同様の
原理で使用することが可能である。
【0080】また、絶縁材料としては、重合性樹脂を用
いた。例えば、炭素数3以上の長鎖アルキル基または芳
香族基を有するアクリル酸またはアクリル酸エステルを
使用し得る。これらの例としては、イソブチルアクリレ
ート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレー
ト、イソアミルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、トリデシルアクリレート、2−エチルハキシルアク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアク
リレート、2−フェノキシエチルアクリレート、これら
のアクリレート基をメタクリレート基に変えたもの、お
よびこれらのモノマーのハロゲン化物(特に、塩素化も
しくはフッ素化したモノマー)、例えば、2.2.3.
4.4.4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、
2.2.3.4.4.4−ヘキサクロロブチルメタクリ
レート、2.2.3.3−テトラフルオロプロピルメタ
クリレート、2.2.3.3−テトラクロロプロピルメ
タクリレート、パーフロロオクチルエチルメタクリレー
ト、パーフロロオクチルエチルアクリレート、パークロ
ロオクチルエチルアクリレートなどを挙げることができ
る。また、液晶性類似骨格を有する重合性樹脂を使用し
てもよい。これらの重合性樹脂は、単独または2種類以
上混合して使用できる。
いた。例えば、炭素数3以上の長鎖アルキル基または芳
香族基を有するアクリル酸またはアクリル酸エステルを
使用し得る。これらの例としては、イソブチルアクリレ
ート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレー
ト、イソアミルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、トリデシルアクリレート、2−エチルハキシルアク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアク
リレート、2−フェノキシエチルアクリレート、これら
のアクリレート基をメタクリレート基に変えたもの、お
よびこれらのモノマーのハロゲン化物(特に、塩素化も
しくはフッ素化したモノマー)、例えば、2.2.3.
4.4.4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、
2.2.3.4.4.4−ヘキサクロロブチルメタクリ
レート、2.2.3.3−テトラフルオロプロピルメタ
クリレート、2.2.3.3−テトラクロロプロピルメ
タクリレート、パーフロロオクチルエチルメタクリレー
ト、パーフロロオクチルエチルアクリレート、パークロ
ロオクチルエチルアクリレートなどを挙げることができ
る。また、液晶性類似骨格を有する重合性樹脂を使用し
てもよい。これらの重合性樹脂は、単独または2種類以
上混合して使用できる。
【0081】さらに、これらの他に、重合性樹脂の重合
反応を開始させるために、光(可視、赤外、紫外)、熱
などによって開烈して重合反応を開始させる光重合開始
剤、熱重合開始剤などを加えてもよい。この光重合開始
剤としては、例えば、Irgacure 651,Irgacure 184(チ
バガイギー社製)や、Darcure 1137(メルク社製)など
を挙げることができる。なお、光重合開始剤の添加量と
しては、液晶材料と重合性樹脂材料との混合物の総重量
に体して、0.01〜3重量%の割合で添加するのが好
ましい。
反応を開始させるために、光(可視、赤外、紫外)、熱
などによって開烈して重合反応を開始させる光重合開始
剤、熱重合開始剤などを加えてもよい。この光重合開始
剤としては、例えば、Irgacure 651,Irgacure 184(チ
バガイギー社製)や、Darcure 1137(メルク社製)など
を挙げることができる。なお、光重合開始剤の添加量と
しては、液晶材料と重合性樹脂材料との混合物の総重量
に体して、0.01〜3重量%の割合で添加するのが好
ましい。
【0082】ここで、図2および図8を用いて、上述し
た二次元画像検出器の動作原理について説明する。図8
は、本実施の形態1における二次元画像検出器の1画素
当たりの等価回路を示す回路図である。
た二次元画像検出器の動作原理について説明する。図8
は、本実施の形態1における二次元画像検出器の1画素
当たりの等価回路を示す回路図である。
【0083】CdTeやCdZnTeからなる半導体基
板(光導電体基板)16にX線が入射すると、光導電効
果によりこの半導体基板16に電荷(電子−正孔)が発
生する。この時、電荷蓄積容量(Cs)4と半導体基板
16とは、画素電極14/導電性液晶3a/接続電極6
を介して直列に接続された構造になっているので、上部
電極17とCs電極4との間に電圧を印加しておくと、
半導体基板16内で発生した電荷(電子−正孔)がそれ
ぞれ+電極側と−電極側に移動し、その結果、電荷蓄積
容量(Cs)4に電荷が蓄積される仕組みになってい
る。
板(光導電体基板)16にX線が入射すると、光導電効
果によりこの半導体基板16に電荷(電子−正孔)が発
生する。この時、電荷蓄積容量(Cs)4と半導体基板
16とは、画素電極14/導電性液晶3a/接続電極6
を介して直列に接続された構造になっているので、上部
電極17とCs電極4との間に電圧を印加しておくと、
半導体基板16内で発生した電荷(電子−正孔)がそれ
ぞれ+電極側と−電極側に移動し、その結果、電荷蓄積
容量(Cs)4に電荷が蓄積される仕組みになってい
る。
【0084】なお、半導体基板16と接続電極6との間
には、薄い絶縁層からなる電子阻止層18が形成されて
おり、これが一方側からの電荷の注入を阻止するMIS
(Metal−Insulator−semicond
uctor)構造の阻止型フォトダイオードの役割を果
たしており、X線が入射しない時の暗電流の低減に寄与
している。すなわち、上部電極17側に正電圧を印加し
た場合、電子阻止層18は接続電極6から半導体基板
(光導電体)16への電子の注入を阻止する働きをす
る。なお、半導体基板(光導電体)16と上部電極17
との間にも絶縁層を設け、上部電極17から半導体基板
(光導電体)16への正孔の注入も阻止し、更なる暗電
流低減を図る場合もある。
には、薄い絶縁層からなる電子阻止層18が形成されて
おり、これが一方側からの電荷の注入を阻止するMIS
(Metal−Insulator−semicond
uctor)構造の阻止型フォトダイオードの役割を果
たしており、X線が入射しない時の暗電流の低減に寄与
している。すなわち、上部電極17側に正電圧を印加し
た場合、電子阻止層18は接続電極6から半導体基板
(光導電体)16への電子の注入を阻止する働きをす
る。なお、半導体基板(光導電体)16と上部電極17
との間にも絶縁層を設け、上部電極17から半導体基板
(光導電体)16への正孔の注入も阻止し、更なる暗電
流低減を図る場合もある。
【0085】この阻止型フォトダイオードの構造として
は、前記MIS構造の他にも、CdTe/CdSなどの
積層膜を用いたヘテロ接合構造、PIN接合構造、ショ
ットキー接合構造を用いることも、もちろん可能であ
る。
は、前記MIS構造の他にも、CdTe/CdSなどの
積層膜を用いたヘテロ接合構造、PIN接合構造、ショ
ットキー接合構造を用いることも、もちろん可能であ
る。
【0086】前記の作用により、電荷蓄積容量(Cs)
4に蓄積された電荷は、ゲート電極8の入力信号によっ
て薄膜トランジスタ(TFT)5をオープン状態にする
ことでソース電極9より外部に取り出すことが可能であ
る。電極配線(ゲート電極8とソース電極9)、薄膜ト
ランジスタ(TFT)5、電荷蓄積容量(Cs)4など
は、従来例の図11にも示すように、すべてXYマトリ
クス状に設けられているため、ゲート電極G1、G2、
G3、…、Gnに入力する信号を線順次に走査すること
で、二次元的にX線の画像情報を得ることが可能とな
る。このように、基本的な動作原理は、従来例に示した
画像検出器と同様である。
4に蓄積された電荷は、ゲート電極8の入力信号によっ
て薄膜トランジスタ(TFT)5をオープン状態にする
ことでソース電極9より外部に取り出すことが可能であ
る。電極配線(ゲート電極8とソース電極9)、薄膜ト
ランジスタ(TFT)5、電荷蓄積容量(Cs)4など
は、従来例の図11にも示すように、すべてXYマトリ
クス状に設けられているため、ゲート電極G1、G2、
G3、…、Gnに入力する信号を線順次に走査すること
で、二次元的にX線の画像情報を得ることが可能とな
る。このように、基本的な動作原理は、従来例に示した
画像検出器と同様である。
【0087】前記のごとく、本実施の形態1における二
次元画像検出器は、格子状の電極配線と各格子点毎に設
けられた複数の薄膜トランジスタ(TFT)5と複数の
画素電極14とが具備されたアクティブマトリクス基板
1と、光導電性を有する半導体基板16がほぼ全面に具
備された対向基板とが、液晶からなる導電材料3aによ
り電気的に接続されているとともに、この導電材料3a
は絶縁材料3bによって格子状に絶縁されている構成で
あることを特徴としている。
次元画像検出器は、格子状の電極配線と各格子点毎に設
けられた複数の薄膜トランジスタ(TFT)5と複数の
画素電極14とが具備されたアクティブマトリクス基板
1と、光導電性を有する半導体基板16がほぼ全面に具
備された対向基板とが、液晶からなる導電材料3aによ
り電気的に接続されているとともに、この導電材料3a
は絶縁材料3bによって格子状に絶縁されている構成で
あることを特徴としている。
【0088】したがって、従来の画像検出器のように、
光導電半導体を直接アクティブマトリクス基板上に成膜
する場合に問題となっていた、アクティブマトリクス基
板の耐熱性に起因する光導電体の成膜温度の制限が、本
実施の形態1の構成では緩和される。この結果、従来で
はアクティブマトリクス基板上に直接成膜できなかった
半導体材料を、容易に画像検出器に使用することが可能
になる。さらに、格子状に形成された前記絶縁材料3b
は、前記信号が導電材料(液晶)3aの部分で隣接画素
にリークすることを防ぐとともに、上下基板の接着を補
強する役目も果たしているので、画質面および品質面で
優れた二次元画像検出器を実現することが可能となる。
光導電半導体を直接アクティブマトリクス基板上に成膜
する場合に問題となっていた、アクティブマトリクス基
板の耐熱性に起因する光導電体の成膜温度の制限が、本
実施の形態1の構成では緩和される。この結果、従来で
はアクティブマトリクス基板上に直接成膜できなかった
半導体材料を、容易に画像検出器に使用することが可能
になる。さらに、格子状に形成された前記絶縁材料3b
は、前記信号が導電材料(液晶)3aの部分で隣接画素
にリークすることを防ぐとともに、上下基板の接着を補
強する役目も果たしているので、画質面および品質面で
優れた二次元画像検出器を実現することが可能となる。
【0089】また、前記理由により、半導体基板(光導
電体基板)16としてCdTeやCdZnTeを用いる
ことができるため、従来のa−Seを用いた二次元画像
検出器に比べてX線に対する感度が向上するとともに、
半導体基板16と上部電極17間に誘電体層を設ける必
要がなくなり、動画に対応する画像データ、すなわち3
3msec/framのレートで画像データを得ること
が可能になった。
電体基板)16としてCdTeやCdZnTeを用いる
ことができるため、従来のa−Seを用いた二次元画像
検出器に比べてX線に対する感度が向上するとともに、
半導体基板16と上部電極17間に誘電体層を設ける必
要がなくなり、動画に対応する画像データ、すなわち3
3msec/framのレートで画像データを得ること
が可能になった。
【0090】また、前記構造の二次元画像検出器は、半
導体基板16の貼り合わせ面に、アクティブマトリクス
基板1上に形成されている複数の画素電極14に対応し
て各画素毎に独立された接続電極6が形成されている。
これにより、対向基板2の半導体基板16上の画素間が
電気的に分離され、放射線や光線の入射により半導体基
板16内で発生した電荷が、入射位置に対応した接続電
極6にのみ収集され、周囲の画素に回り込むことなく電
気的クロストークが抑制される。
導体基板16の貼り合わせ面に、アクティブマトリクス
基板1上に形成されている複数の画素電極14に対応し
て各画素毎に独立された接続電極6が形成されている。
これにより、対向基板2の半導体基板16上の画素間が
電気的に分離され、放射線や光線の入射により半導体基
板16内で発生した電荷が、入射位置に対応した接続電
極6にのみ収集され、周囲の画素に回り込むことなく電
気的クロストークが抑制される。
【0091】(実施の形態2)本発明に係る二次元画像
検出器に用いられるアクティブマトリクス基板は、図2
に示した構造に限定されるものではなく、上述した実施
の形態1で示した二次元画像検出器の他の構成について
以下に説明する。図9は、本発明の実施の形態2に係る
二次元画像検出器を示すものであり、該二次元画像検出
器の1画素当たりの構成を示す断面図である。
検出器に用いられるアクティブマトリクス基板は、図2
に示した構造に限定されるものではなく、上述した実施
の形態1で示した二次元画像検出器の他の構成について
以下に説明する。図9は、本発明の実施の形態2に係る
二次元画像検出器を示すものであり、該二次元画像検出
器の1画素当たりの構成を示す断面図である。
【0092】なお、本実施の形態2に係る二次元画像検
出器の構成は、図2に示した本実施の形態1に係る二次
元画像検出器の構成と類似しているため、図2で用いた
部材と同一の機能を有する部材については同一の部材番
号を付記し、その説明を省略する。
出器の構成は、図2に示した本実施の形態1に係る二次
元画像検出器の構成と類似しているため、図2で用いた
部材と同一の機能を有する部材については同一の部材番
号を付記し、その説明を省略する。
【0093】図9に示すように、本実施の形態2におけ
る二次元画像検出器は、本実施の形態1に係る二次元画
像検出器と同様に、ガラス基板7上にXYマトリクス状
の電極配線(ゲート電極8とソース電極9)、薄膜トラ
ンジスタ(TFT)5、電荷蓄積容量(Cs)4などが
形成されている。
る二次元画像検出器は、本実施の形態1に係る二次元画
像検出器と同様に、ガラス基板7上にXYマトリクス状
の電極配線(ゲート電極8とソース電極9)、薄膜トラ
ンジスタ(TFT)5、電荷蓄積容量(Cs)4などが
形成されている。
【0094】このガラス基板7には、無アルカリガラス
基板(例えばコーニング社製#7059や#1737)
を用い、その上にTaなどの金属膜からなるゲート電極
8を形成する。ゲート電極8は、Taなどをスパッタ蒸
着で約3000Å成膜した後、所望の形状にパターニン
グして得られる。この際、同時に電荷蓄積容量電極(C
s電極)4も形成される。次に、SiNxやSiOxか
らなる絶縁膜11をCVD法で約3500Å成膜して形
成する。この絶縁膜11は、前記薄膜トランジスタ(T
FT)5のゲート絶縁膜および電荷蓄積容量(Cs)4
の電極間の誘電層として作用する。なお、絶縁膜11と
して、SiNxやSiOxだけでなく、ゲート電極8と
Cs電極4とを陽極酸化した陽極酸化膜を併用してもよ
い。
基板(例えばコーニング社製#7059や#1737)
を用い、その上にTaなどの金属膜からなるゲート電極
8を形成する。ゲート電極8は、Taなどをスパッタ蒸
着で約3000Å成膜した後、所望の形状にパターニン
グして得られる。この際、同時に電荷蓄積容量電極(C
s電極)4も形成される。次に、SiNxやSiOxか
らなる絶縁膜11をCVD法で約3500Å成膜して形
成する。この絶縁膜11は、前記薄膜トランジスタ(T
FT)5のゲート絶縁膜および電荷蓄積容量(Cs)4
の電極間の誘電層として作用する。なお、絶縁膜11と
して、SiNxやSiOxだけでなく、ゲート電極8と
Cs電極4とを陽極酸化した陽極酸化膜を併用してもよ
い。
【0095】次に、薄膜トランジスタ(TFT)5のチ
ャネル部となるa−Si膜(i層)12と、ソース・ド
レイン電極とのコンタクトを図るa−Si膜(n+層)
13とをCVD法で各々約1000Å、約400Å成膜
した後、所望の形状にパターニングする。次に、Taや
Alなどの金属膜からなるソース電極9とドレイン電極
10とを形成する。このソース電極9とドレイン電極1
0とは、上記金属膜をスパッタ蒸着で約3000Å成膜
した後、所望の形状にパターニングすることで得られ
る。
ャネル部となるa−Si膜(i層)12と、ソース・ド
レイン電極とのコンタクトを図るa−Si膜(n+層)
13とをCVD法で各々約1000Å、約400Å成膜
した後、所望の形状にパターニングする。次に、Taや
Alなどの金属膜からなるソース電極9とドレイン電極
10とを形成する。このソース電極9とドレイン電極1
0とは、上記金属膜をスパッタ蒸着で約3000Å成膜
した後、所望の形状にパターニングすることで得られ
る。
【0096】その後、アクティブマトリクス基板40の
ほぼ全面を覆う形で、絶縁保護膜42を約3μmの厚み
でコートする。この絶縁保護膜42には、感光性を有す
る有機絶縁膜、例えばアクリル樹脂などを用いる。その
後、絶縁保護膜42をフォトリソグラフィ技術でパター
ニングし、所定の場所にスルーホール43を形成する。
次に、絶縁保護膜42の上に、Al、Ti、ITOなど
の導電膜からなる画素電極14をスパッタ蒸着法で約2
000Å成膜し、所望の形状にパターニングする。この
時、保護絶縁膜42に設けたスルーホール43を介し
て、画素電極14と薄膜トランジスタ(TFT)5のド
レイン電極10とを電気的に接続する。
ほぼ全面を覆う形で、絶縁保護膜42を約3μmの厚み
でコートする。この絶縁保護膜42には、感光性を有す
る有機絶縁膜、例えばアクリル樹脂などを用いる。その
後、絶縁保護膜42をフォトリソグラフィ技術でパター
ニングし、所定の場所にスルーホール43を形成する。
次に、絶縁保護膜42の上に、Al、Ti、ITOなど
の導電膜からなる画素電極14をスパッタ蒸着法で約2
000Å成膜し、所望の形状にパターニングする。この
時、保護絶縁膜42に設けたスルーホール43を介し
て、画素電極14と薄膜トランジスタ(TFT)5のド
レイン電極10とを電気的に接続する。
【0097】さらに、このアクティブマトリクス基板4
0の表面自由エネルギーを制御する目的で、薄膜19を
該基板40表面の所定の領域に形成する。具体的には、
フォトレジストを前記基板40の表面上に塗布し、フォ
トマスクを被せて露光、現像を行うことによって、所定
の領域に薄膜19を形成した。
0の表面自由エネルギーを制御する目的で、薄膜19を
該基板40表面の所定の領域に形成する。具体的には、
フォトレジストを前記基板40の表面上に塗布し、フォ
トマスクを被せて露光、現像を行うことによって、所定
の領域に薄膜19を形成した。
【0098】なお、この薄膜19の材料としては、実施
の形態1と同様に各種の材料や製造方法を使用すること
が可能である。また、フォトレジストからなる薄膜19
の代わりに、前記有機絶縁膜からなる絶縁保護膜42を
兼用することも可能である。この場合には、薄膜形成プ
ロセスを省略することが可能となる。
の形態1と同様に各種の材料や製造方法を使用すること
が可能である。また、フォトレジストからなる薄膜19
の代わりに、前記有機絶縁膜からなる絶縁保護膜42を
兼用することも可能である。この場合には、薄膜形成プ
ロセスを省略することが可能となる。
【0099】そして、上述したような構造のアクティブ
マトリクス基板40を、実施の形態1と同様に、X線に
対して光導電性を有する半導体基板(光導電体基板)1
6を支持基板とする対向基板2と、画素電極14と接続
電極6とが画素領域毎に各々が対向するように配置し
て、両者の間隔に図9に示すような形態で導電材料3a
と絶縁材料3bとを存在させて貼り合わせることで、本
実施の形態2における二次元画像検出器は完成する。実
施の形態1に記載の二次元画像検出器と比較すると、ア
クティブマトリクス基板の構造が若干異なるだけで、二
次元画像検出器としての基本的な動作原理は同じであ
る。
マトリクス基板40を、実施の形態1と同様に、X線に
対して光導電性を有する半導体基板(光導電体基板)1
6を支持基板とする対向基板2と、画素電極14と接続
電極6とが画素領域毎に各々が対向するように配置し
て、両者の間隔に図9に示すような形態で導電材料3a
と絶縁材料3bとを存在させて貼り合わせることで、本
実施の形態2における二次元画像検出器は完成する。実
施の形態1に記載の二次元画像検出器と比較すると、ア
クティブマトリクス基板の構造が若干異なるだけで、二
次元画像検出器としての基本的な動作原理は同じであ
る。
【0100】以上のように、本実施の形態2に係る二次
元画像検出器は、アクティブマトリクス基板40のほぼ
全表面を有機絶縁膜からなる絶縁保護膜42で覆った構
成となっているため、該絶縁保護膜42が下地基板(ガ
ラス基板7上にXYマトリクス状の電極配線やTFT5
が形成されている状態のもの)の平坦化効果をもたら
す。すなわち、図2に示した本実施の形態1の構成で
は、TFT5やXYマトリクス状の電極配線によりアク
ティブマトリクス基板1の表面に1μm程度の凹凸が生
じるが、本実施の形態2では、図9に示すように、絶縁
保護膜42によって下地基板の表面が平坦化されるた
め、アクティブマトリクス基板40表面の凹凸は約0.
2μmに抑えられる。
元画像検出器は、アクティブマトリクス基板40のほぼ
全表面を有機絶縁膜からなる絶縁保護膜42で覆った構
成となっているため、該絶縁保護膜42が下地基板(ガ
ラス基板7上にXYマトリクス状の電極配線やTFT5
が形成されている状態のもの)の平坦化効果をもたら
す。すなわち、図2に示した本実施の形態1の構成で
は、TFT5やXYマトリクス状の電極配線によりアク
ティブマトリクス基板1の表面に1μm程度の凹凸が生
じるが、本実施の形態2では、図9に示すように、絶縁
保護膜42によって下地基板の表面が平坦化されるた
め、アクティブマトリクス基板40表面の凹凸は約0.
2μmに抑えられる。
【0101】また、本実施の形態2の構成では、画素電
極14をTFT5や電極配線の上にオーバーラップさせ
た状態で形成させることができるため、画素電極14の
設計マージンを大きくとることができる。
極14をTFT5や電極配線の上にオーバーラップさせ
た状態で形成させることができるため、画素電極14の
設計マージンを大きくとることができる。
【0102】(実施の形態3)本発明に係る二次元画像
検出器に用いられる対向基板は、図2に示した構造に限
定されるものではなく、上述した実施の形態1で示した
二次元画像検出器の他の構成について以下に説明する。
図10は、本発明の実施の形態3に係る二次元画像検出
器を示すものであり、該二次元画像検出器の1画素当た
りの構成を示す断面図である。
検出器に用いられる対向基板は、図2に示した構造に限
定されるものではなく、上述した実施の形態1で示した
二次元画像検出器の他の構成について以下に説明する。
図10は、本発明の実施の形態3に係る二次元画像検出
器を示すものであり、該二次元画像検出器の1画素当た
りの構成を示す断面図である。
【0103】なお、本実施の形態3に係る二次元画像検
出器の構成は、図2に示した本実施の形態1に係る二次
元画像検出器の構成と類似しているため、図2で用いた
部材と同一の機能を有する部材については同一の部材番
号を付記し、その説明を省略する。
出器の構成は、図2に示した本実施の形態1に係る二次
元画像検出器の構成と類似しているため、図2で用いた
部材と同一の機能を有する部材については同一の部材番
号を付記し、その説明を省略する。
【0104】図10に示すように、ここで用いる対向基
板45は、支持基板46と、該支持基板46上に成膜さ
れる半導体膜(半導体層)47とによって主に構成され
ている。具体的には、支持基板46としては、X線に対
して透過性を有する基板を用いる必要があり、ガラス、
セラミック、シリコン基板などを用いることができる。
なお、ここでは、X線と可視光の両者に対して透過性の
優れた、厚みが0.7〜1.1mmのガラス基板を用い
ている。このような基板であれば、40〜100keV
のX線をほとんど透過する。
板45は、支持基板46と、該支持基板46上に成膜さ
れる半導体膜(半導体層)47とによって主に構成され
ている。具体的には、支持基板46としては、X線に対
して透過性を有する基板を用いる必要があり、ガラス、
セラミック、シリコン基板などを用いることができる。
なお、ここでは、X線と可視光の両者に対して透過性の
優れた、厚みが0.7〜1.1mmのガラス基板を用い
ている。このような基板であれば、40〜100keV
のX線をほとんど透過する。
【0105】まず、支持基板46の一方の面のほぼ全面
に、Ti、Agなどの金属によって上部電極17を形成
する。但し、この二次元画像検出器を可視光による像の
検出に用いる場合には、前記上部電極17として可視光
に対して透明なITO電極を用いる。
に、Ti、Agなどの金属によって上部電極17を形成
する。但し、この二次元画像検出器を可視光による像の
検出に用いる場合には、前記上部電極17として可視光
に対して透明なITO電極を用いる。
【0106】次に、この上部電極17上に半導体膜47
として、MOCVD法を用いてCdTeやCdZnTe
の多結晶膜を約0.3〜0.5mmの厚みで形成する。
MOCVD法は、大面積基板への成膜に適しており、原
料である有機カドミウム(ジメチルカドミウム[DMC
d]など)、有機テルル(ジエチルテルル[DETe]
やジイソプロピルテルル[DiPTe]など)、有機亜
鉛(ジエチル亜鉛[DEZn]やジイソプロピル亜鉛
[DiPZn]やジメチル亜鉛[DMZn]など)を用
いて、400〜500℃の成膜温度で成膜が可能であ
る。
として、MOCVD法を用いてCdTeやCdZnTe
の多結晶膜を約0.3〜0.5mmの厚みで形成する。
MOCVD法は、大面積基板への成膜に適しており、原
料である有機カドミウム(ジメチルカドミウム[DMC
d]など)、有機テルル(ジエチルテルル[DETe]
やジイソプロピルテルル[DiPTe]など)、有機亜
鉛(ジエチル亜鉛[DEZn]やジイソプロピル亜鉛
[DiPZn]やジメチル亜鉛[DMZn]など)を用
いて、400〜500℃の成膜温度で成膜が可能であ
る。
【0107】更にその上に、AlOxの薄い絶縁層から
なる電子阻止層18を、ほぼ全面に形成した後、Taや
Alなど金属膜を約2000Å成膜し所望の形状にパタ
ーニングすることで接続電極6を形成する。この接続電
極6は、アクティブマトリクス基板1に形成された画素
電極14と対応する位置に形成するとよい。
なる電子阻止層18を、ほぼ全面に形成した後、Taや
Alなど金属膜を約2000Å成膜し所望の形状にパタ
ーニングすることで接続電極6を形成する。この接続電
極6は、アクティブマトリクス基板1に形成された画素
電極14と対応する位置に形成するとよい。
【0108】前記構造の対向基板45を、実施の形態1
と同様に、アクティブマトリクス基板1と、画素電極1
4と接続電極6とが画素領域毎に各々が対向するように
配置して、両者の間隔に図10に示すような形態で導電
材料3aと絶縁材料3bとを存在させて貼り合わせるこ
とで、本実施の形態2における二次元画像検出器は完成
する。
と同様に、アクティブマトリクス基板1と、画素電極1
4と接続電極6とが画素領域毎に各々が対向するように
配置して、両者の間隔に図10に示すような形態で導電
材料3aと絶縁材料3bとを存在させて貼り合わせるこ
とで、本実施の形態2における二次元画像検出器は完成
する。
【0109】これを実施の形態1に記載の二次元画像検
出器と比較すると、対向基板の構造が若干異なるだけ
で、その基本的な動作原理は同じである。
出器と比較すると、対向基板の構造が若干異なるだけ
で、その基本的な動作原理は同じである。
【0110】前記構造の対向基板45を用いると、支持
基板46上に光導電性を有する半導体膜47を形成して
いるので、実施の形態1に記載の対向基板45に比べ
て、力学的強度を増すことが可能になる。したがって、
対向基板45とアクティブマトリクス基板1とを貼り合
わせる際に、対向基板45が割れにくくなり、プロセス
マージンが増大する。
基板46上に光導電性を有する半導体膜47を形成して
いるので、実施の形態1に記載の対向基板45に比べ
て、力学的強度を増すことが可能になる。したがって、
対向基板45とアクティブマトリクス基板1とを貼り合
わせる際に、対向基板45が割れにくくなり、プロセス
マージンが増大する。
【0111】また、この二次元画像検出器の使用目的を
X線による像の検出に限定すれば、X線を透過しやすい
金属基板を用いて、支持基板46と上部電極17とを兼
用させることも可能である。
X線による像の検出に限定すれば、X線を透過しやすい
金属基板を用いて、支持基板46と上部電極17とを兼
用させることも可能である。
【0112】なお、上述したような実施の形態1〜3で
は、主にX線(放射線)に対する二次元画像検出器の場
合について説明してきたが、使用する半導体(光導電
体)がX線などの放射線に対する光導電性だけでなく、
可視光や赤外光に対しても光導電性を示す場合は、可視
光や赤外光の二次元画像検出器として使用することも可
能である。ただし、この場合は、半導体(光導電体)か
らみて光入射側に配置される上部電極17の材料として
は、ITOなどの可視光や赤外光を透過する透明電極を
材料として用いる必要がある。また、半導体(光導電
体)の厚みも、可視光、赤外光の吸収効率に応じて最適
化する必要がある。
は、主にX線(放射線)に対する二次元画像検出器の場
合について説明してきたが、使用する半導体(光導電
体)がX線などの放射線に対する光導電性だけでなく、
可視光や赤外光に対しても光導電性を示す場合は、可視
光や赤外光の二次元画像検出器として使用することも可
能である。ただし、この場合は、半導体(光導電体)か
らみて光入射側に配置される上部電極17の材料として
は、ITOなどの可視光や赤外光を透過する透明電極を
材料として用いる必要がある。また、半導体(光導電
体)の厚みも、可視光、赤外光の吸収効率に応じて最適
化する必要がある。
【0113】
【発明の効果】本発明の二次元画像検出器によれば、格
子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設けられた
複数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介し
て前記電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容
量とからなる画素配列層とを含むアクティブマトリクス
基板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面に具備さ
れた対向基板とが、絶縁材料で格子状に絶縁された導電
材料によって電気的に接続されていることにより、従来
半導体層の成膜温度とアクティブマトリクス基板の耐熱
性との関係で、アクティブマトリクス基板上に直接成膜
することができなかった半導体材料を、前記半導体層と
して二次元画像検出器に使用することが可能になり、ま
た、両基板を電気的に接続している導電材料が絶縁材料
によって格子状に絶縁されているため、隣り合う画素同
士の電気的クロストークの発生を防止することが可能に
なった。
子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設けられた
複数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介し
て前記電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容
量とからなる画素配列層とを含むアクティブマトリクス
基板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面に具備さ
れた対向基板とが、絶縁材料で格子状に絶縁された導電
材料によって電気的に接続されていることにより、従来
半導体層の成膜温度とアクティブマトリクス基板の耐熱
性との関係で、アクティブマトリクス基板上に直接成膜
することができなかった半導体材料を、前記半導体層と
して二次元画像検出器に使用することが可能になり、ま
た、両基板を電気的に接続している導電材料が絶縁材料
によって格子状に絶縁されているため、隣り合う画素同
士の電気的クロストークの発生を防止することが可能に
なった。
【0114】また、前記導電材料として、導電性を有す
る液体もしくは液晶を用いることにより、流動性を有す
る導電材料とすることができるため、自由な配置をとる
ことが可能になった。
る液体もしくは液晶を用いることにより、流動性を有す
る導電材料とすることができるため、自由な配置をとる
ことが可能になった。
【0115】また、前記絶縁材料として、高分子材料を
用いることにより、この高分子材料が前記導電材料を囲
み込む構造をとりながらアクティブマトリクス基板と対
向基板との間隔を一定に保つことができるため、クロス
トークを防止して表示むらの少ない高品位の画像を検出
することが可能になった。
用いることにより、この高分子材料が前記導電材料を囲
み込む構造をとりながらアクティブマトリクス基板と対
向基板との間隔を一定に保つことができるため、クロス
トークを防止して表示むらの少ない高品位の画像を検出
することが可能になった。
【0116】また、前記アクティブマトリクス基板およ
び対向基板の少なくともいずれか一方側の表面の特定部
分にのみ薄膜を形成して、該基板表面の表面自由エネル
ギーを部分的に変化させ、他の物質に対する基板上の界
面自由エネルギーを変化させていることにより、2つの
物質がある界面をもって接しているときに、その界面自
由エネルギーが小さいものは密着力が大きく、逆に界面
自由エネルギーが大きいものは密着力が小さいため、こ
の界面自由エネルギーの差を利用して物質の配置を制御
することが可能になった。
び対向基板の少なくともいずれか一方側の表面の特定部
分にのみ薄膜を形成して、該基板表面の表面自由エネル
ギーを部分的に変化させ、他の物質に対する基板上の界
面自由エネルギーを変化させていることにより、2つの
物質がある界面をもって接しているときに、その界面自
由エネルギーが小さいものは密着力が大きく、逆に界面
自由エネルギーが大きいものは密着力が小さいため、こ
の界面自由エネルギーの差を利用して物質の配置を制御
することが可能になった。
【0117】ここで、前記薄膜として、重合性樹脂を用
い、また、この重合性樹脂を光重合性樹脂かまたは熱重
合性樹脂とすることにより、光や熱で重合反応を起こし
て高分子化することができ、薄膜を特定の位置に容易に
形成して基板上のエネルギー状態を制御することが可能
になった。
い、また、この重合性樹脂を光重合性樹脂かまたは熱重
合性樹脂とすることにより、光や熱で重合反応を起こし
て高分子化することができ、薄膜を特定の位置に容易に
形成して基板上のエネルギー状態を制御することが可能
になった。
【0118】また、前記薄膜形成部分の表面自由エネル
ギーを周囲の部分よりも低くすることにより、この部分
との密着力が大きい物質を制限することができ、その結
果この部分に集まる物質の選択性を増すことが可能にな
った。すなわち、薄膜との密着力が大きい物質を薄膜上
に集めることが容易になり、また、薄膜との密着力が小
さい物質が薄膜上に集まることを抑制することが可能に
なった。
ギーを周囲の部分よりも低くすることにより、この部分
との密着力が大きい物質を制限することができ、その結
果この部分に集まる物質の選択性を増すことが可能にな
った。すなわち、薄膜との密着力が大きい物質を薄膜上
に集めることが容易になり、また、薄膜との密着力が小
さい物質が薄膜上に集まることを抑制することが可能に
なった。
【0119】なお、このときの薄膜形成部分の表面自由
エネルギーを50mN/m以下に制限することにより、
密着力の大きい物質を制限し、高分子材料が集まり易す
い状況を作ることが可能となった。
エネルギーを50mN/m以下に制限することにより、
密着力の大きい物質を制限し、高分子材料が集まり易す
い状況を作ることが可能となった。
【0120】また、前記半導体層が、放射線に対して感
度を有していることにより、放射線に対する二次元画像
検出器を実現することが可能になった。
度を有していることにより、放射線に対する二次元画像
検出器を実現することが可能になった。
【0121】なお、このときの前記半導体層をCdTe
もしくはCdZnTe化合物半導体とすることにより、
従来のa−Seからなる半導体層と比べて、放射線に対
する感度が向上し、動画の撮影も可能になった。
もしくはCdZnTe化合物半導体とすることにより、
従来のa−Seからなる半導体層と比べて、放射線に対
する感度が向上し、動画の撮影も可能になった。
【0122】また、前記対向基板の半導体層表面に、前
記アクティブマトリクス基板上に形成されている各画素
電極に対応した複数の接続電極が形成されていることに
より、対向基板上の半導体の画素電極間が電気的に分離
され、放射線や光線の入射により半導体内で発生した電
荷が入射位置に対応した接続電極にのみ収集され、周囲
の画素に回り込むことなく電気的クロストークが抑制さ
れる。
記アクティブマトリクス基板上に形成されている各画素
電極に対応した複数の接続電極が形成されていることに
より、対向基板上の半導体の画素電極間が電気的に分離
され、放射線や光線の入射により半導体内で発生した電
荷が入射位置に対応した接続電極にのみ収集され、周囲
の画素に回り込むことなく電気的クロストークが抑制さ
れる。
【0123】また、前記対向基板が光導電性を有する半
導体層自身を支持基板にしていることにより、ブリッジ
マン法やグラディエントフリーズ法、トラベルヒーティ
ング法などによって得られる結晶性半導体基板を利用す
ることが可能になった。
導体層自身を支持基板にしていることにより、ブリッジ
マン法やグラディエントフリーズ法、トラベルヒーティ
ング法などによって得られる結晶性半導体基板を利用す
ることが可能になった。
【0124】また、前記対向基板が検出する光や放射線
を透過する基板を支持基板とし、該支持基板上に光導電
性を有する半導体膜を形成していることにより、対向基
板自身の強度を増すことが可能になった。
を透過する基板を支持基板とし、該支持基板上に光導電
性を有する半導体膜を形成していることにより、対向基
板自身の強度を増すことが可能になった。
【0125】本発明の二次元画像検出器の製造方法によ
れば、格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設
けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素
子を介して前記電極配線に接続される画素電極を含む電
荷蓄積容量とからなる画素配列層とを含むアクティブマ
トリクス基板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面
に具備された対向基板との間隙に、少なくとも導電材料
と絶縁材料とを含む混合物を注入する工程と、前記混合
物を単一相にある状態から相分離を起こさせることによ
り、前記導電材料と前記絶縁材料との配列制御を行う工
程とを含んでいることにより、二枚の基板間に材料を注
入するという一般的な液晶表示素子の製造方法をそのま
ま本発明の二次元画像検出器に適用することが可能にな
った。
れば、格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設
けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素
子を介して前記電極配線に接続される画素電極を含む電
荷蓄積容量とからなる画素配列層とを含むアクティブマ
トリクス基板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面
に具備された対向基板との間隙に、少なくとも導電材料
と絶縁材料とを含む混合物を注入する工程と、前記混合
物を単一相にある状態から相分離を起こさせることによ
り、前記導電材料と前記絶縁材料との配列制御を行う工
程とを含んでいることにより、二枚の基板間に材料を注
入するという一般的な液晶表示素子の製造方法をそのま
ま本発明の二次元画像検出器に適用することが可能にな
った。
【0126】また、前記導電材料は、導電性を有する液
体もしくは液晶を主成分とし、前記絶縁材料は、高分子
の原料となる重合性材料を主成分とすることにより、前
記絶縁材料としての高分子前駆体の重合性材料は、その
重合前は流動性が高いため、導電材料および絶縁材料と
もに両基板間への注入性が良好になり、また、絶縁材料
として用いる重合性材料は、その重合後は両基板の間隙
を一定に保ち、該両基板間の接着性を維持しながら画素
電極間を絶縁してクロストークを低減することが可能に
なった。したがって、これらを組み合わせることによ
り、高品位の二次元画像検出器を実現することが可能に
なった。
体もしくは液晶を主成分とし、前記絶縁材料は、高分子
の原料となる重合性材料を主成分とすることにより、前
記絶縁材料としての高分子前駆体の重合性材料は、その
重合前は流動性が高いため、導電材料および絶縁材料と
もに両基板間への注入性が良好になり、また、絶縁材料
として用いる重合性材料は、その重合後は両基板の間隙
を一定に保ち、該両基板間の接着性を維持しながら画素
電極間を絶縁してクロストークを低減することが可能に
なった。したがって、これらを組み合わせることによ
り、高品位の二次元画像検出器を実現することが可能に
なった。
【0127】また、前記混合物を単一相にある状態から
相分離を起こさせる工程において、該相分離は、単一相
にある混合物に含まれる液体もしくは液晶と重合性材料
とを前記アクティブマトリクス基板および対向基板との
界面自由エネルギーの差を利用することによって行って
いることにより、効率良く相分離を行うことが可能にな
った。
相分離を起こさせる工程において、該相分離は、単一相
にある混合物に含まれる液体もしくは液晶と重合性材料
とを前記アクティブマトリクス基板および対向基板との
界面自由エネルギーの差を利用することによって行って
いることにより、効率良く相分離を行うことが可能にな
った。
【0128】このとき、基板表面の表面自由エネルギー
分布を薄膜形成により制御し、この薄膜との密着力が液
体もしくは液晶と重合性材料とでは異なることを利用し
て、薄膜上に集まるものと薄膜以外の部分に集まるもの
とを選択することにより相分離を生じさせている。した
がって、薄膜のパターンによって任意に導電材料と絶縁
材料とを配置させることが容易に可能になった。
分布を薄膜形成により制御し、この薄膜との密着力が液
体もしくは液晶と重合性材料とでは異なることを利用し
て、薄膜上に集まるものと薄膜以外の部分に集まるもの
とを選択することにより相分離を生じさせている。した
がって、薄膜のパターンによって任意に導電材料と絶縁
材料とを配置させることが容易に可能になった。
【0129】さらに、雰囲気温度を変化させることによ
り、界面自由エネルギーを変化させて相分離を促進させ
ることも可能である。すなわち、液体もしくは液晶と重
合性材料との混合物を一旦相溶状態にして均一にした
後、冷却することにより液晶の析出が始まるが、この過
程を徐々に行うことによって液晶との密着力が大きいと
ころでのみ析出を生じさせることが可能となった。
り、界面自由エネルギーを変化させて相分離を促進させ
ることも可能である。すなわち、液体もしくは液晶と重
合性材料との混合物を一旦相溶状態にして均一にした
後、冷却することにより液晶の析出が始まるが、この過
程を徐々に行うことによって液晶との密着力が大きいと
ころでのみ析出を生じさせることが可能となった。
【図1】図1は、本発明の実施の形態1に係る二次元画
像検出器の全体構成の概略を示す断面図である。
像検出器の全体構成の概略を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態1に係る二次元画
像検出器の1画素当たりの構成の概略を示す断面図であ
る。
像検出器の1画素当たりの構成の概略を示す断面図であ
る。
【図3】図3は、本発明の実施の形態1に係る二次元画
像検出器の表面の概略を示す薄膜形成前の平面図であ
る。
像検出器の表面の概略を示す薄膜形成前の平面図であ
る。
【図4】図4は、本発明の実施の形態1に係る二次元画
像検出器の表面の概略を示す薄膜形成後の平面図であ
る。
像検出器の表面の概略を示す薄膜形成後の平面図であ
る。
【図5】図5(a)〜(d)は、本発明の実施の形態1
に係る二次元画像検出器におけるアクティブマトリクス
基板と対向基板との貼り合わせを示したプロセス図であ
る。
に係る二次元画像検出器におけるアクティブマトリクス
基板と対向基板との貼り合わせを示したプロセス図であ
る。
【図6】図6(a)〜(g)は、本発明の実施の形態1
に係る二次元画像検出器の導電性材料として用いること
のできる代表的なディスコティック液晶の分子構造図で
ある。
に係る二次元画像検出器の導電性材料として用いること
のできる代表的なディスコティック液晶の分子構造図で
ある。
【図7】図7(a)(b)は、本発明の実施の形態1に
係る二次元画像検出器の導電性材料として用いることの
できる代表的な棒状液晶の分子構造図である。
係る二次元画像検出器の導電性材料として用いることの
できる代表的な棒状液晶の分子構造図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態1に係る二次元画
像検出器の1画素当たりの等価回路を示す図面である。
像検出器の1画素当たりの等価回路を示す図面である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態2に係る二次元画
像検出器の1画素当たりの構成の概略を示す断面図であ
る。
像検出器の1画素当たりの構成の概略を示す断面図であ
る。
【図10】図10は、本発明の実施の形態3に係る二次
元画像検出器の1画素当たりの構成の概略を示す断面図
である。
元画像検出器の1画素当たりの構成の概略を示す断面図
である。
【図11】図11は、従来の二次元画像検出器の構造の
模式的に示した図面である。
模式的に示した図面である。
【図12】図12は、従来の二次元画像検出器の1画素
当たりの構成の概略を示す断面図である。
当たりの構成の概略を示す断面図である。
1 アクティブマトリクス基板 2 対向基板 3 混合物 3a 導電材料(液晶) 3b 絶縁材料(重合性樹脂) 4 電荷蓄積容量電極 5 薄膜トランジスタ(TFT) 6 接続電極 7 ガラス基板 8 ゲート電極 9 ソース電極 10 ドレイン電極 11 絶縁膜 12 a−Si膜(i層) 13 a−Si膜(n+層) 14 画素電極 15 絶縁保護膜 16 半導体基板 17 上部電極 18 電子阻止層 19 薄膜 20 シール材 21 開口部 40 アクティブマトリクス基板 41 ドレイン電極 42 絶縁保護膜 43 コンタクトホール 44 画素電極 45 対向基板 46 支持基板 47 半導体膜(光導電膜) 51 ガラス基板 52 ゲート電極 53 ソース電極 54 薄膜トランジスタ(TFT) 55 電荷蓄積容量電極 56 光導電膜(Se) 57 誘電体層 58 上部電極 59 Cs電極 60 画素電極 61 絶縁膜 62 電子阻止層
Claims (12)
- 【請求項1】 格子状に配列された電極配線と、各格子
点毎に設けられた複数のスイッチング素子と、該スイッ
チング素子を介して前記電極配線に接続される画素電極
を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層と、 前記画素配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部
と、 前記画素配列層および電極部の間に形成され、光導電性
を有する半導体層とを備えてなる二次元画像検出器にお
いて、 前記画素配列層を含むアクティブマトリクス基板と、 前記電極部および半導体層を含む対向基板とを備えてお
り、 前記アクティブマトリクス基板の画素配列層と、前記対
向基板の半導体層とが対向するように両基板が配置され
るとともに、該両基板は、絶縁材料で格子状に絶縁され
た導電材料によって電気的に接続されていることを特徴
とする二次元画像検出器。 - 【請求項2】 前記導電材料が、導電性を有する液体も
しくは液晶であることを特徴とする請求項1に記載の二
次元画像検出器。 - 【請求項3】 前記絶縁材料が、高分子材料であること
を特徴とする請求項1または2に記載の二次元画像検出
器。 - 【請求項4】 前記アクティブマトリクス基板および対
向基板の少なくともいずれか一方側の表面に、該基板表
面の表面自由エネルギーを部分的に制御するための薄膜
が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3に記
載の二次元画像検出器。 - 【請求項5】 前記半導体層が、放射線に対して感度を
有することを特徴とする請求項1乃至4に記載の二次元
画像検出器。 - 【請求項6】 前記半導体層が、CdTeもしくはCd
ZnTe化合物半導体であることを特徴とする請求項5
に記載の二次元画像検出器。 - 【請求項7】 前記対向基板の半導体層表面に、前記ア
クティブマトリクス基板上に形成されている各画素電極
に対応して、複数の接続電極が形成されていることを特
徴とする請求項1乃至6に記載の二次元画像検出器。 - 【請求項8】 前記対向基板は、光導電性を有する半導
体層自身が支持基板であることを特徴とする請求項1乃
至7に記載の二次元画像検出器。 - 【請求項9】 前記対向基板は、検出する光や放射線を
透過する基板を支持基板とし、該支持基板上に光導電性
を有する半導体膜が形成されていることを特徴とする請
求項1乃至7に記載の二次元画像検出器。 - 【請求項10】 格子状に配列された電極配線と、各格
子点毎に設けられた複数のスイッチング素子と、該スイ
ッチング素子を介して前記電極配線に接続される画素電
極を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層と、 前記画素配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部
と、 前記画素配列層および電極部の間に形成され、光導電性
を有する半導体層とを備えてなる二次元画像検出器の製
造方法において、 前記画素配列層を含むアクティブマトリクス基板を作製
する工程と、 前記電極部および半導体層を含む対向基板を作製する工
程と、 前記アクティブマトリクス基板および対向基板の間隙
に、少なくとも導電材料と絶縁材料とを含む混合物を注
入する工程と、 前記混合物を単一相にある状態から相分離を起こさせる
ことにより、前記導電材料と前記絶縁材料との配列制御
を行う工程と、を含むことを特徴とする二次元画像検出
器の製造方法。 - 【請求項11】 前記導電材料が、導電性を有する液体
もしくは液晶を主成分とし、前記絶縁材料が、高分子の
原料となる重合性材料を主成分とすることを特徴とする
請求項10に記載の二次元画像検出器の製造方法。 - 【請求項12】 前記混合物を単一相にある状態から相
分離を起こさせる工程において、該相分離は、単一相に
ある混合物に含まれる液体もしくは液晶と重合性材料と
を前記アクティブマトリクス基板および対向基板との界
面自由エネルギーの差を利用することによって行われる
ことを特徴とする請求項10または11に記載の二次元
画像検出器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10070271A JPH11274453A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 二次元画像検出器およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10070271A JPH11274453A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 二次元画像検出器およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11274453A true JPH11274453A (ja) | 1999-10-08 |
Family
ID=13426703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10070271A Pending JPH11274453A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 二次元画像検出器およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11274453A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6242729B1 (en) * | 1998-03-23 | 2001-06-05 | Sharp Kabushiki Kaisha | Two-dimensional image detector |
JP2003075593A (ja) * | 2001-08-30 | 2003-03-12 | Toshiba Corp | 放射線シンチレータならびに画像検出器およびその製造方法 |
CN116024570A (zh) * | 2023-03-29 | 2023-04-28 | 中北大学 | 超高温曲面金属基厚/薄膜传感器绝缘层及其制备方法 |
-
1998
- 1998-03-19 JP JP10070271A patent/JPH11274453A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6242729B1 (en) * | 1998-03-23 | 2001-06-05 | Sharp Kabushiki Kaisha | Two-dimensional image detector |
JP2003075593A (ja) * | 2001-08-30 | 2003-03-12 | Toshiba Corp | 放射線シンチレータならびに画像検出器およびその製造方法 |
CN116024570A (zh) * | 2023-03-29 | 2023-04-28 | 中北大学 | 超高温曲面金属基厚/薄膜传感器绝缘层及其制备方法 |
CN116024570B (zh) * | 2023-03-29 | 2023-06-06 | 中北大学 | 超高温曲面金属基厚/薄膜传感器绝缘层及其制备方法 |
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