JPH11274312A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH11274312A
JPH11274312A JP10072261A JP7226198A JPH11274312A JP H11274312 A JPH11274312 A JP H11274312A JP 10072261 A JP10072261 A JP 10072261A JP 7226198 A JP7226198 A JP 7226198A JP H11274312 A JPH11274312 A JP H11274312A
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JP
Japan
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region
concentration
layer
type
collector
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Application number
JP10072261A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Oishi
哲也 大石
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH11274312A publication Critical patent/JPH11274312A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐圧トランジスタにおけるコレクタ抵抗、
ベース抵抗、又はドレイン抵抗を低抵抗化して高速化を
達成し、高耐圧化と高速化を両立させることが可能なバ
イポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ、及び相
補型バイポーラトランジスタ並びにこれらの製造方法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 高耐圧V−NPNトランジスタ35はS
OI基板を用いた誘電体分離構造となっている。素子分
離用のトレンチ溝内にはASSG膜28が充填されてい
る。ASSG膜28に含有されているAsが隣接する厚
さ15μm程度のN型コレクタ領域25に拡散して、N
+ 型コレクタプラグ層29が形成されている。そして、
このN+ 型コレクタプラグ層29によってN型コレクタ
領域25底面部のN+ 型コレクタ埋め込み層24とN型
コレクタ領域25表面のN+ 型コレクタコンタクト領域
21とが接続され、コレクタ抵抗が低抵抗化されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に係り、特に貼り合わせSOI(Semiconduc
tor on Insulator)基板を用いた誘電体分離構造の高耐
圧のバイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ、
及び相補型バイポーラトランジスタ並びにこれらの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オーディオアンプやディスプレイ
ドライバなどに使用されるIC(集積回路)において
は、その高耐圧化と同時に、高集積化及び高速化が要求
されている。高耐圧ICを高集積化及び高速化するため
には、寄生素子の発生の防止、素子分離面積の縮小化と
いう点から、誘電体分離技術を採用することが望まし
い。そして、この誘電体分離技術を採用する際には、低
コスト化という点から、特に貼り合わせSOI基板が注
目されている。
【0003】以下、従来の高耐圧縦型NPNバイポーラ
トランジスタ(以下、単に「高耐圧V(Vertical)−N
PNトランジスタ」と略す)と高耐圧横型PNPバイポ
ーラトランジスタ(以下、単に「高耐圧L(Lateral )
−NPNトランジスタ」と略す)の製造方法を、図28
〜図34に示す工程要所における要部切断側面図を参照
しつつ説明する。
【0004】図28参照:先ず、例えばシリコン基板か
らなる支持基板11上に、例えば熱酸化法を用いて、厚
さ2μm程度の埋め込み用シリコン酸化膜12を形成す
る。また、例えば比抵抗10Ωcm程度のN型シリコン
基板13表面に、例えばN型不純物としてのSb(アン
チモン)を高濃度に添加して、N+ 型埋め込み層14を
形成する。そして、これら支持基板11の埋め込み用シ
リコン酸化膜12とN型シリコン基板13表面のN+
埋め込み層14とを室温において貼り合わせた後、例え
ば酸素雰囲気中においてアニール処理を行い、貼り合わ
せ強度を高める。続いて、例えば機械研摩法及びCMP
(Chemical Mechanical Polishing ;化学機械研磨)法
を用いて、N型シリコン基板13をその露出している裏
面から研磨して、例えば15μm程度の厚さのN型活性
層15を形成する。このようにして、支持基板11上
に、埋め込み用シリコン酸化膜12を介してN+ 型埋め
込み層14及びN型活性層15が順に積層して形成され
ている、いわゆる貼り合わせSOI基板を形成する。
【0005】図29参照:この貼り合わせSOI基板の
N型活性層15上に、例えば熱酸化法を用いて、シリコ
ン酸化膜16を形成する。続いて、例えば写真食刻法と
イオン注入法を用いて、例えばP型不純物イオンとして
のB(ホウ素)イオンをN型活性層15に選択的に注入
した後、不活性雰囲気中においてアニール処理を行い、
V−NPNトランジスタ形成予定領域のN型活性層15
表面にP型ベース領域17を形成すると共に、L−PN
Pトランジスタ形成予定領域のN型活性層15表面にP
型エミッタ領域18及びP型コレクタ領域19をそれぞ
れ形成する。続いて、例えば写真食刻法とイオン注入法
を用いて、例えばN型不純物イオンとしてのAs(ヒ
素)イオンをP型ベース領域17及びN型活性層15に
選択的に注入した後、不活性雰囲気中においてアニール
処理を行い、V−NPNトランジスタ形成予定領域のP
型ベース領域17及びN型活性層15表面にN+ 型エミ
ッタ領域20及びN+ 型コレクタコンタクト領域21を
それぞれ形成すると共に、L−PNPトランジスタ形成
予定領域のN型活性層15表面にN+ 型ベースコンタク
ト領域22を形成する。
【0006】図30参照:例えば写真食刻法とRIE
(Reactive Ion Etching;反応性化学エッチング)法を
用いて、シリコン酸化膜16、N型活性層15、及びN
+ 型埋め込み層14を選択的にエッチングし、埋め込み
酸化膜12に達する素子分離用のトレンチ溝23を開口
して、V−NPNトランジスタ形成予定領域とL−PN
Pトランジスタ形成予定領域とを分離する。このように
して、V−NPNトランジスタ形成予定領域のN+ 型埋
め込み層14からなるN+ 型コレクタ埋め込み層24と
N型活性層15からなるN型コレクタ領域25を形成
し、L−PNPトランジスタ形成予定領域のN+ 型埋め
込み層14からなるN+ 型ベース埋め込み層26とN型
活性層15からなるN型ベース領域27を形成する。
【0007】図31参照:V−NPNトランジスタ形成
予定領域とL−PNPトランジスタ形成予定領域とを分
離するトレンチ溝23内壁に、例えば熱酸化法を用い
て、厚さ500nm程度のシリコン酸化膜101を形成
する。
【0008】図32参照:こうしたシリコン酸化膜10
1からなるトレンチ溝23を含む基体全面に、例えばC
VD(Chemical Vapor Deposition ;化学的気相成長)
法を用いて、十分な膜厚の多結晶シリコン膜102を堆
積した後、例えばRIE法を用いて、この多結晶シリコ
ン膜102をシリコン酸化膜16表面が露出するまでエ
ッチングバックする。このようにして、シリコン酸化膜
101からなるトレンチ溝23内に多結晶シリコン膜1
02を充填する。続いて、例えばCVD法を用いて、基
体全面にシリコン酸化膜103を形成する。
【0009】図33参照:例えば写真食刻法とRIE法
を用いて、シリコン酸化膜103、16を選択的にエッ
チングし、V−NPNトランジスタ形成予定領域のN+
型エミッタ領域20、P型ベース領域17、及びN+
コレクタコンタクト領域21をそれぞれ露出させる電極
窓31E、31B、31Cと、L−PNPトランジスタ
形成予定領域のP型エミッタ領域18、N+ 型ベースコ
ンタクト領域22、及びP型コレクタ領域19をそれぞ
れ露出させる電極窓32E、32B、32Cを開口す
る。
【0010】図34参照:例えばスパッタ法を用いて、
Al(アルミニウム)膜を基体全面に堆積した後、例え
ば写真食刻法とRIE法を用いて、このAl膜を電極形
状にパターニングし、電極窓31E、31B、31Cを
介してV−NPNトランジスタ形成予定領域のN+ 型エ
ミッタ領域20、P型ベース領域17、及びN+ 型コレ
クタコンタクト領域21にそれぞれ接続するエミッタ電
極33E、ベース電極33B、及びコレクタ電極33C
を形成すると共に、電極窓32E、32B、32Cを介
してL−PNPトランジスタ形成予定領域のP型エミッ
タ領域18、N+ 型ベースコンタクト領域22、及びP
型コレクタ領域19にそれぞれ接続するエミッタ電極3
4E、ベース電極34B、及びコレクタ電極34Cを形
成する。このようにして、従来の高耐圧V−NPNトラ
ンジスタ104及び高耐圧L−PNPトランジスタ10
5を形成する。次に、従来の相補型バイポーラトランジ
スタを構成する高耐圧V−NPNトランジスタと高耐圧
V−PNPトランジスタの製造方法を、図35〜図43
に示す工程要所における要部切断側面図を参照しつつ説
明する。
【0011】図35参照:先ず、例えばシリコン基板か
らなる支持基板41と例えば比抵抗10Ωcm程度のN
型シリコン基板を用意する。そして、N型シリコン基板
上に、例えば熱酸化法を用いて、厚さ2μm程度の埋め
込み用シリコン酸化膜43を形成する。続いて、N型シ
リコン基板の埋め込み用シリコン酸化膜43と支持基板
41とを室温において貼り合わせた後、例えば酸素雰囲
気中においてアニール処理を行い、貼り合わせ強度を高
める。続いて、例えば機械研摩法及びCMP法を用い
て、N型シリコン基板をその露出している裏面から研磨
して、所望の厚さ、例えば2μm程度の厚さのN型活性
層44を形成する。このようにして、支持基板41上
に、埋め込み用シリコン酸化膜43を介してN型活性層
44が形成されている、貼り合わせSOI基板を形成す
る。
【0012】図36参照:例えば写真食刻法とイオン注
入法を用いて、例えばN型不純物イオンとしてのAsイ
オンをV−NPNトランジスタ形成予定領域のN型活性
層44に選択的に注入する。更に、例えば写真食刻法と
イオン注入法を用いて、例えばP型不純物イオンとして
のBイオンをV−PNPトランジスタ形成予定領域のN
型活性層44に選択的に注入する。続いて、例えば水蒸
気雰囲気中においてアニール処理を行い、V−NPNト
ランジスタ形成予定領域及びV−PNPトランジスタ形
成予定領域のN型活性層44にN+ 型埋め込み層45及
びP+ 型埋め込み層46をそれぞれ形成する。
【0013】図37参照:例えばエピタキシャル法を用
いて、N+ 型埋め込み層45及びP+ 型埋め込み層46
上に、例えば比抵抗10Ωcm、厚さ15μm程度のN
型エピタキシャル成長層を形成した後、例えば熱酸化法
を用いて、このN型エピタキシャル成長層上に、例えば
厚さ50nm程度のシリコン酸化膜47を形成する。続
いて、例えば写真食刻法とイオン注入法を用いて、例え
ばBイオンをV−PNPトランジスタ形成予定領域のN
型活性層15に選択的に注入した後、不活性雰囲気中に
おいてアニール処理を行い、P型コレクタ領域48を形
成する。このとき、残されたV−NPNトランジスタ形
成予定領域のN型活性層15はN型コレクタ領域49と
なる。
【0014】図38参照:例えば写真食刻法とイオン注
入法を用いて、例えばBイオンをV−NPNトランジス
タ形成予定領域のN型コレクタ領域49に選択的に注入
する。更に、例えば写真食刻法とイオン注入法を用い
て、例えばN型不純物イオンとしてのP(リン)イオン
をV−PNPトランジスタ形成予定領域のP型コレクタ
領域48に選択的に注入する。その後、例えば不活性雰
囲気中においてアニール処理を行い、V−NPNトラン
ジスタ形成予定領域のN型コレクタ領域49表面にP型
ベース領域50を形成すると共に、V−PNPトランジ
スタ形成予定領域のP型コレクタ領域48表面にN型ベ
ース領域51を形成する。
【0015】続いて、例えば写真食刻法とイオン注入法
を用いて、例えばAsイオンをV−NPNトランジスタ
形成予定領域のP型ベース領域50及びN型コレクタ領
域49に選択的に注入する。更に、例えば写真食刻法と
イオン注入法を用いて、例えばBイオンをV−PNPト
ランジスタ形成予定領域のN型ベース領域51及びP型
コレクタ領域48に選択的に注入する。その後、例えば
不活性雰囲気中においてアニール処理を行い、V−NP
Nトランジスタ形成予定領域のP型ベース領域50及び
N型コレクタ領域49表面にそれぞれN+ 型エミッタ領
域52及びN型コレクタコンタクト領域53を形成す
ると共に、V−PNPトランジスタ形成予定領域のN型
ベース領域51及びP型コレクタ領域48表面にそれぞ
れP型エミッタ領域54及びP+ 型コレクタコンタ
クト領域55を形成する。
【0016】図39参照:例えば写真食刻法とRIE法
を用いて、V−NPNトランジスタ形成予定領域のシリ
コン酸化膜47、N型コレクタ領域49、及びN+ 型埋
め込み層45、並びにV−PNPトランジスタ形成予定
領域のシリコン酸化膜47、P型コレクタ領域48、及
びP+ 型埋め込み層46を選択的にエッチングし、埋め
込み酸化膜43に達する素子分離用のトレンチ溝56を
開口して、V−NPNトランジスタ形成予定領域とV−
PNPトランジスタ形成予定領域とを分離する。
【0017】図40参照:V−NPNトランジスタ形成
予定領域とV−PNPトランジスタ形成予定領域とを分
離するトレンチ溝56内壁に、例えば熱酸化法を用い
て、厚さ500nm程度のシリコン酸化膜111を形成
する。
【0018】図41参照:こうしたシリコン酸化膜11
1からなるトレンチ溝56を含む基体全面に、例えばC
VD法を用いて、十分な膜厚の多結晶シリコン膜112
を堆積した後、例えばRIE法を用いて、この多結晶シ
リコン膜112をシリコン酸化膜16表面が露出するま
でエッチングバックする。このようにして、シリコン酸
化膜111からなるトレンチ溝56内に多結晶シリコン
膜112を充填する。
【0019】図42参照:例えばCVD法を用いて、基
体全面にシリコン酸化膜113を形成する。続いて、例
えば写真食刻法とRIE法を用いて、シリコン酸化膜1
13、16を選択的にエッチングして、V−NPNトラ
ンジスタ形成予定領域のN+ 型エミッタ領域52、P型
ベース領域50、及びN+ 型コレクタコンタクト領域5
3をそれぞれ露出させる電極窓61E、61B、61C
と、V−PNPトランジスタ形成予定領域のP+ 型エミ
ッタ領域54、N型ベース領域51、及びP+ 型コレク
タコンタクト領域55をそれぞれ露出させる電極窓62
E、62B、62Cを開口する。
【0020】図43参照:例えばスパッタ法を用いて、
Al膜を基体全面に堆積した後、例えば写真食刻法とR
IE法を用いて、このAl膜を電極形状にパターニング
し、電極窓61E、61B、61Cを介してV−NPN
トランジスタ形成予定領域のN+ 型エミッタ領域52、
P型ベース領域50、及びN+ 型コレクタコンタクト領
域53にそれぞれ接続するエミッタ電極63E、ベース
電極63B、コレクタ電極63C、及びこれらの電極に
接続する配線層(図示せず)を形成すると共に、電極窓
62E、62B、62Cを介してV−PNPトランジス
タ形成予定領域のP+ 型エミッタ領域54、N型ベース
領域51、及びP+ 型コレクタコンタクト領域55にそ
れぞれ接続するエミッタ電極64E、ベース電極64
B、コレクタ電極64C、及びこれらの電極に接続する
配線層(図示せず)を形成する。このようにして、従来
の相補型バイポーラトランジスタを構成する高耐圧V−
NPNトランジスタ114と高耐圧V−PNPトランジ
スタ115とを隣接して形成する。
【0021】次に、従来の高耐圧縦型絶縁ゲート型電界
効果トランジスタとしての高耐圧VD−MOS(Vertic
al Double-Diffused Metal Oxide Semiconductor)トラ
ンジスタの製造方法を、図44〜図51に示す工程要所
における要部切断側面図を参照しつつ説明する。
【0022】図44参照:先ず、例えばシリコン基板か
らなる支持基板71上に、例えば熱酸化法を用いて、厚
さ2μm程度の埋め込み用シリコン酸化膜72を形成す
る。また、例えば比抵抗10Ωcm程度のN型シリコン
基板表面に、例えばSbを高濃度にドープしたN+ 型ド
レイン埋め込み層73を形成する。そして、これら支持
基板71の埋め込み用シリコン酸化膜72とN型シリコ
ン基板表面のN+ 型ドレイン埋め込み層73とを室温に
おいて貼り合わせた後、例えば酸素雰囲気中においてア
ニール処理を行い、貼り合わせ強度を高める。続いて、
例えば機械研摩法及びCMP法を用いて、N型シリコン
基板をその露出している裏面から研磨して、例えば厚さ
15μm程度のN型活性層74を形成する。このように
して、支持基板71上に、埋め込み用シリコン酸化膜7
2を介してN+ 型ドレイン埋め込み層73及びN型活性
層74が順に積層して形成されている貼り合わせSOI
基板を形成する。
【0023】図45参照:例えば熱酸化法を用いて、N
型活性層74上に厚さ50nm程度のシリコン酸化膜7
5を形成する。続いて、例えば写真食刻法とRIE法を
用いて、シリコン酸化膜75、N型活性層74、及びN
+ 型ドレイン埋め込み層73を選択的にエッチングし、
埋め込み酸化膜72に達する素子分離用のトレンチ溝8
1を開口して、VD−MOSトランジスタ形成予定領域
を分離する。
【0024】図46参照:VD−MOSトランジスタ形
成予定領域を分離しているトレンチ溝81内壁に、例え
ば熱酸化法を用いて、厚さ500nm程度のシリコン酸
化膜121を形成する。
【0025】図47参照:こうしたシリコン酸化膜12
1からなるトレンチ溝81を含む基体全面に、例えばC
VD法を用いて、十分な膜厚の多結晶シリコン膜122
を堆積した後、例えばRIE法を用いて、この多結晶シ
リコン膜122をシリコン酸化膜75表面が露出するま
でエッチングバックする。このようにして、シリコン酸
化膜121からなるトレンチ溝81内に多結晶シリコン
膜122を充填する。
【0026】図48参照:例えばCVD法を用いて、シ
リコン酸化膜75上に多結晶シリコン層を堆積した後、
例えば写真食刻法とRIE法を用いて、この多結晶シリ
コン層を選択的にエッチングし、ゲート電極123を形
成する。
【0027】図49参照:例えば写真食刻法とイオン注
入法を用いて、例えばP型不純物イオンとしてのBイオ
ンをN型活性層74に選択的に注入した後、不活性雰囲
気中においてアニール処理を行い、ゲート電極123周
囲のN型活性層74表面にP型ボディ領域77をリング
状に形成する。
【0028】続いて、例えば写真食刻法とイオン注入法
を用いて、例えばN型不純物イオンとしてのAsイオン
をP型ボディ領域77及びN型活性層74に選択的に注
入する。また、例えば写真食刻法とイオン注入法を用い
て、例えばBイオンをP型ボディ領域77に選択的に注
入する。その後、例えば不活性雰囲気中においてアニー
ル処理を行い、P型ボディ領域77及びN型活性層74
表面にそれぞれN+ 型ソース領域78及びN+ 型ドレイ
ンコンタクト領域79をリング状に形成すると共に、P
型ボディ領域77表面にP+ 型ボディコンタクト領域8
0をN+ 型ソース領域78の外側に隣接させてリング状
に形成する。このようにして、VD−MOSトランジス
タのソース側には、P型ボディ領域77とN+ 型ソース
領域78とが二重拡散(Double Diffusion)によって形
成される。
【0029】図50参照:続いて、例えばCVD法を用
いて、シリコン酸化膜124を基体全面に堆積した後、
例えば写真食刻法とRIE法を用いて、シリコン酸化膜
124及びシリコン酸化膜75を選択的にエッチング
し、隣接するN+ 型ソース領域78及びP+型ボディコ
ンタクト領域80を露出させる電極窓84Sを開口する
と共に、N型ドレインコンタクト領域79を露出させ
る電極窓84Dを開口する。
【0030】図51参照:例えばスパッタ法を用いて、
Al膜を基体全面に堆積した後、例えば写真食刻法とR
IE法を用いて、このAl膜を電極形状にパターニング
し、電極窓84Sを介してN型ソース領域78及び
+ 型ボディコンタクト領域80の両方に接続するソー
ス電極85Sを形成すると共に、電極窓84Dを介して
+ 型ドレインコンタクト領域79に接続するドレイン
電極85Dを形成する。このようにして、従来の高耐圧
縦型絶縁ゲート型電界効果トランジスタとしての高耐圧
VD−MOSトランジスタ125を形成する。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図28
〜図34に示す工程に従って作製された従来の高耐圧V
−NPNトランジスタ104及び高耐圧L−PNPトラ
ンジスタ105においては、その高耐圧化を達成するた
めに、高耐圧V−NPNトランジスタ104のN型コレ
クタ領域25と高耐圧L−PNPトランジスタ105の
N型ベース領域27を例えば比抵抗10Ωcm程度と比
較的低濃度で、且つ厚さ15μm程度と十分な厚さにす
ることが必要である。しかし、このことは、高耐圧V−
NPNトランジスタ104のコレクタ抵抗及び高耐圧L
−PNPトランジスタ105のベース抵抗が高抵抗化す
ることになり、高速化を実現する上での障害となるとい
う問題があった。
【0032】この問題を解決する手段として、高耐圧V
−NPNトランジスタ104におけるN型コレクタ領域
25表面のN+ 型コレクタコンタクト領域21を、高濃
度のままでN+ 型コレクタ埋め込み層24に達するほど
深く形成し、また高耐圧L−PNPトランジスタ105
におけるN型ベース領域27表面のN+ 型ベースコンタ
クト領域22を、高濃度のままでN+ 型ベース埋め込み
層26に達するほど深く形成することが考えられる。
【0033】しかし、このような高濃度のままでN+
コレクタ埋め込み層24やN+ 型ベース埋め込み層26
に達するほど深いN+ 型コレクタコンタクト領域やN+
型ベースコンタクト領域22を不純物拡散法を用いて形
成しようとすると、前述したようにN型コレクタ領域2
5とN型ベース領域27の厚さが例えば15μm程度と
十分な厚いことから、形成すべきN+ 型コレクタコンタ
クト領域やN+ 型ベースコンタクト領域の拡散深さを十
分に深くしなければならず、その形成には高濃度の不純
物の高温長時間の拡散が必要となるため、製造上の限界
が生じる。また、たとえ製造しても高コストになってし
まう。更に、このような不純物拡散法の代わりに、不純
物イオン注入法を用いることも可能であるが、この場合
にも、高濃度の不純物イオンを高エネルギーで注入しな
ければならないために、特性の劣化や信頼性の低下の原
因となる結晶欠陥が発生する。
【0034】このため、従来の製造方法においては、高
耐圧V−NPNトランジスタ104のN型コレクタ領域
25表面に、高濃度のままでN+ 型コレクタ埋め込み層
24に達するような深いN+ 型コレクタコンタクト領域
を形成したり、高耐圧L−PNPトランジスタ105の
N型ベース領域27表面に、高濃度のままでN+ 型ベー
ス埋め込み層26に達するような深いN+ 型ベースコン
タクト領域を形成したりすることは容易ではなかった。
従って、従来の高耐圧V−NPNトランジスタ104の
コレクタ抵抗及び高耐圧L−PNPトランジスタ105
のベース抵抗を低抵抗化して高速化を達成することは困
難であるという問題があった。
【0035】また、上記図35〜図43に示す工程に従
って作製された従来の高耐圧V−NPNトランジスタ1
14及び高耐圧V−PNPトランジスタ115から構成
される相補型バイポーラトランジスタにおいても、その
高耐圧化を達成するために、高耐圧V−NPNトランジ
スタ114のN型コレクタ領域49と高耐圧V−PNP
トランジスタ115のP型コレクタ領域48は共に例え
ば比抵抗が10Ωcm程度と比較的低濃度で、且つ厚さ
が15μm程度と十分な厚さにすることが必要である。
【0036】このため、上記の場合と同様に、高耐圧V
−NPNトランジスタ114のN型コレクタ領域49表
面に、高濃度のままでN+ 型コレクタ埋め込み層45に
達するような深いN+ 型コレクタコンタクト領域を形成
したり、高耐圧V−PNPトランジスタ115のP型コ
レクタ領域48表面に、高濃度のままでP+ 型コレクタ
埋め込み層46に達するような深いP+ 型コレクタコン
タクト領域を形成したりすることは容易ではなかった。
従って、従来の高耐圧V−NPNトランジスタ114及
び高耐圧V−PNPトランジスタ115から構成される
相補型バイポーラトランジスタのコレクタ抵抗を低抵抗
化して高速化を達成することは困難であるという問題が
あった。
【0037】また、上記図44〜図51に示す工程に従
って作製された従来の高耐圧VD−MOSトランジスタ
125においても、そのソース・ドレイン間の高耐圧化
を達成するために、高耐圧VD−MOSトランジスタ1
25のN型活性層74は例えば比抵抗が10Ωcm程度
と比較的低濃度で、且つ厚さが15μm程度と十分な厚
さにすることが必要である。このため、上記の場合と同
様に、高耐圧VD−MOSトランジスタ125のN型活
性層74表面に、高濃度のままでN+ 型ドレイン埋め込
み層73に達するような深いN+ 型ドレインコンタクト
領域を形成することは容易ではなかった。従って、従来
の高耐圧VD−MOSトランジスタ125のドレイン抵
抗を低抵抗化して高速化を達成することは困難であると
いう問題があった。
【0038】そこで本発明は、上記問題点を鑑みてなさ
れたものであり、高耐圧トランジスタにおけるコレクタ
抵抗、ベース抵抗、又はドレイン抵抗を低抵抗化して高
速化を達成し、高耐圧化と高速化を両立させることが可
能なバイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ、
及び相補型バイポーラトランジスタ並びにこれらの製造
方法を提供することを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明に係る半導体装置及びその製造方法によって達成され
る。即ち、請求項1に係る半導体装置は、支持基板と、
この支持基板上に埋め込み絶縁膜を介して形成された第
1導電型の高濃度埋め込み層と、この高濃度埋め込み層
上に形成された第1導電型の活性層と、これら活性層及
び高濃度埋め込み層に開口され、埋め込み絶縁膜に達す
る素子分離用のトレンチ溝と、このトレンチ溝内に充填
された第1導電型の不純物を含有する絶縁膜と、このト
レンチ溝内の絶縁膜に隣接する活性層に形成され、高濃
度埋め込み層から活性層表面に至る第1導電型の高濃度
プラグ層とを有することを特徴とする。このように請求
項1に係る半導体装置においては、支持基板上に埋め込
み絶縁膜を介して第1導電型の高濃度埋め込み層と第1
導電型の活性層とが順に積層されているSOI構造とな
っている。また、埋め込み絶縁膜に達する素子分離用の
トレンチ溝内に絶縁膜が充填された誘電体分離構造とな
っている。そして、高濃度埋め込み層から活性層表面に
至る第1導電型の高濃度プラグ層が形成されていること
により、この活性層に所定のトランジスタを形成し、こ
の活性層を電流経路とする場合に、たとえ活性層の厚さ
が十分に厚いものであっても、この活性層から高濃度埋
め込み層及び高濃度プラグ層を通って電流が流れ易くな
るため、この電流経路が低抵抗化され、所定のトランジ
スタの動作速度が高速化される。
【0040】また、請求項2に係る半導体装置は、上記
の請求項1に係る半導体装置において、前記活性層がコ
レクタ領域であり、前記高濃度埋め込み層が高濃度コレ
クタ埋め込み層であり、前記高濃度プラグ層が高濃度コ
レクタプラグ層であり、このコレクタ領域表面に形成さ
れた第2導電型のベース領域と、このベース領域表面に
形成された第1導電型のエミッタ領域とを有している構
成とすることにより、活性層に形成された縦型バイポー
ラトランジスタを高耐圧化するためにコレクタ領域の厚
さを十分に厚くした場合であっても、コレクタ抵抗が低
抵抗化されるため、縦型バイポーラトランジスタの高耐
圧化と高速化が共に達成される。
【0041】また、請求項3に係る半導体装置は、上記
の請求項1に係る半導体装置において、前記活性層がベ
ース領域であり、前記高濃度埋め込み層が高濃度ベース
埋め込み層であり、前記高濃度プラグ層が高濃度ベース
プラグ層であり、このベース領域表面に形成された第2
導電型のエミッタ領域と、ベース領域表面に形成された
第2導電型のコレクタ領域とを有している構成とするこ
とにより、活性層に形成された横型バイポーラトランジ
スタを高耐圧化するためにベース領域の厚さを十分に厚
くした場合であっても、ベース抵抗が低抵抗化されるた
め、横型バイポーラトランジスタの高耐圧化と高速化が
共に達成される。
【0042】また、請求項4に係る半導体装置は、上記
の請求項1に係る半導体装置において、前記高濃度埋め
込み層が高濃度ドレイン埋め込み層であり、前記高濃度
プラグ層が高濃度ドレインプラグ層であり、活性層表面
にリング状に形成された第2導電型のボディ領域と、こ
のボディ領域表面にリング状に形成された第1導電型の
ソース領域と、このソース領域に囲まれたボディ領域及
び活性層上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電
極とを有している構成とすることにより、活性層に形成
された縦型絶縁ゲート型電界効果トランジスタのソース
・ドレイン間を高耐圧化するために活性層の厚さを十分
に厚くした場合であっても、ドレイン抵抗が低抵抗化さ
れるため、縦型絶縁ゲート型電界効果トランジスタの高
耐圧化と低抵抗化の両立による大電力化が達成される。
【0043】また、請求項5に係る半導体装置の製造方
法は、支持基板上に、埋め込み絶縁膜を介して、第1導
電型の高濃度埋め込み層及び第1導電型の活性層を順に
積層して形成する第1の工程と、これら活性層及び高濃
度埋め込み層に、埋め込み絶縁膜に達する素子分離用の
トレンチ溝を開口する第2の工程と、このトレンチ溝内
に、第1導電型の不純物を含有する絶縁膜を充填する第
3の工程と、この絶縁膜に含有される第1導電型の不純
物を隣接する活性層に拡散して、高濃度埋め込み層から
活性層表面に至る第1導電型の高濃度プラグ層を形成す
る第4の工程とを有することを特徴とする。このように
請求項5に係る半導体装置の製造方法においては、支持
基板上に埋め込み絶縁膜を介して第1導電型の高濃度埋
め込み層及び第1導電型の活性層を順に積層して形成す
ることにより、SOI基板が形成される。また、埋め込
み絶縁膜に達する素子分離用のトレンチ溝を開口し、こ
のトレンチ溝内に絶縁膜を充填することにより、誘電体
分離構造が形成される。そして、このトレンチ溝内の絶
縁膜に含有される第1導電型の不純物を隣接する活性層
に拡散することにより、たとえ活性層の厚さが十分に厚
い場合であっても、活性層底部の高濃度埋め込み層から
活性層表面に至る第1導電型の高濃度プラグ層が容易に
形成される。従って、この活性層に所定のトランジスタ
を形成し、この活性層を電流経路とする場合に、たとえ
活性層の厚さが十分に厚くても、この活性層から高濃度
埋め込み層及び高濃度プラグ層を通って電流が流れ易く
なるため、この電流経路が低抵抗化され、所定のトラン
ジスタの動作速度が高速化される。
【0044】また、請求項6に係る半導体装置の製造方
法は、上記の請求項5に係る半導体装置の製造方法にお
いて、前記第1の工程が、半導体基板表面に第1導電型
の不純物を添加して高濃度埋め込み層を形成した後、こ
の半導体基板の高濃度埋め込み層形成面を埋め込み絶縁
膜を介して支持基板上に貼り合わせ、続いて半導体基板
を露出している裏面から研磨して高濃度埋め込み層に隣
接する部分を活性層として残存させる工程である構成と
することにより、支持基板上に埋め込み絶縁膜を介して
第1導電型の高濃度埋め込み層及び第1導電型の活性層
が順に積層された、貼り合わせSOI基板が容易に形成
される。
【0045】また、請求項7に係る半導体装置の製造方
法は、上記の請求項5に係る半導体装置の製造方法にお
いて、前記第1の工程が、半導体基板を埋め込み絶縁膜
を介して支持基板上に貼り合わせた後、この半導体基板
を露出している裏面から研磨し、半導体基板の残存する
部分に第1導電型の不純物を添加して高濃度埋め込み層
を形成し、続いてこの高濃度埋め込み層上に活性層をエ
ピタキシャル成長させる工程である構成とすることによ
り、支持基板上に埋め込み絶縁膜を介して第1導電型の
高濃度埋め込み層及び第1導電型の活性層が順に積層さ
れた、貼り合わせSOI基板が容易に形成される。
【0046】また、請求項8に係る半導体装置の製造方
法は、上記の請求項5に係る半導体装置の製造方法にお
いて、前記活性層がコレクタ領域であり、前記高濃度埋
め込み層が高濃度コレクタ埋め込み層であり、前記高濃
度プラグ層が高濃度コレクタプラグ層であり、前記第1
の工程の後、コレクタ領域表面に第2導電型の不純物を
選択的に添加して第2導電型のベース領域を形成する工
程と、このベース領域表面に第1導電型の不純物を選択
的に添加して第1導電型のエミッタ領域を形成する工程
とを有している構成とすることにより、SOI基板を用
いた誘電体分離構造の縦型バイポーラトランジスタが形
成される。そして、その際に、縦型バイポーラトランジ
スタを高耐圧化するためにコレクタ領域の厚さを十分に
厚くした場合であっても、トレンチ溝内の絶縁膜に含有
される第1導電型の不純物を隣接するコレクタ領域に拡
散して、コレクタ領域底部の高濃度コレクタ埋め込み層
からコレクタ表面に至る高濃度コレクタプラグ層が容易
に形成されるため、コレクタ抵抗が低抵抗化され、縦型
バイポーラトランジスタの高耐圧化と高速化が共に達成
される。
【0047】また、請求項9に係る半導体装置の製造方
法は、上記の請求項8に係る半導体装置の製造方法にお
いて、前記エミッタ領域を形成する工程が、同時に、コ
レクタ領域表面に第1導電型の不純物を選択的に添加し
て第1導電型の高濃度コレクタコンタクト領域を形成す
る工程であり、前記第4の工程が、絶縁膜に含有される
第1導電型の不純物を隣接するコレクタ領域に拡散し
て、高濃度コレクタ埋め込み層からコレクタ領域表面の
高濃度コレクタコンタクト領域に至る第1導電型の高濃
度コレクタプラグ層を形成する工程である構成とするこ
とにより、高濃度コレクタプラグ層の横断面積とは独立
に所望の大きさの横断面積を有する高濃度コレクタコン
タクト領域を工程数を増加させることなく形成すること
が可能になるため、コストの増加を招くことなく、高濃
度コレクタコンタクト領域とこの上に形成するコレクタ
電極とが良好にオーミック接続され、コレクタ抵抗の低
抵抗化に寄与する。
【0048】また、請求項10に係る半導体装置の製造
方法は、上記の請求項5に係る半導体装置の製造方法に
おいて、前記活性層がベース領域であり、前記高濃度埋
め込み層が高濃度ベース埋め込み層であり、前記高濃度
プラグ層が高濃度ベースプラグ層であり、前記第1の工
程の後、前記ベース領域表面に第2導電型の不純物を選
択的に添加して第2導電型のエミッタ領域及びコレクタ
領域をそれぞれ形成する工程を有している構成とするこ
とにより、SOI基板を用いた誘電体分離構造の横型バ
イポーラトランジスタが形成される。そして、その際
に、横型バイポーラトランジスタを高耐圧化するために
ベース領域の厚さを十分に厚くした場合であっても、ト
レンチ溝内の絶縁膜に含有される第1導電型の不純物を
隣接するベース領域に拡散して、ベース領域底部の高濃
度ベース埋め込み層からベース領域表面に至る高濃度ベ
ースプラグ層が容易に形成されるため、ベース抵抗が低
抵抗化され、縦型バイポーラトランジスタの高耐圧化と
高速化が共に達成される。
【0049】また、請求項11に係る半導体装置の製造
方法は、上記の請求項10に係る半導体装置の製造方法
において、前記第1の工程の後、前記ベース領域表面に
第1導電型の不純物を選択的に添加して第1導電型の高
濃度ベースコンタクト領域を形成する工程を有し、前記
第4の工程が、絶縁膜に含有される第1導電型の不純物
を隣接するベース領域に拡散して、高濃度ベース埋め込
み層からベース領域表面の高濃度ベースコンタクト領域
に至る第1導電型の高濃度ベースプラグ層を形成する工
程である構成とすることにより、高濃度ベースプラグ層
の横断面積とは独立に所望の大きさの横断面積を有する
高濃度ベースコンタクト領域を形成することが可能にな
るため、高濃度ベースコンタクト領域とこの上に形成す
るベース電極とが良好にオーミック接続され、ベース抵
抗の低抵抗化に寄与する。
【0050】また、請求項12に係る半導体装置の製造
方法は、上記の請求項5に係る半導体装置の製造方法に
おいて、前記高濃度埋め込み層が高濃度ドレイン埋め込
み層であり、前記高濃度プラグ層が高濃度ドレインプラ
グ層であり、前記第1の工程の後、活性層上にゲート絶
縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、このゲート
電極の周囲の活性層表面に第2導電型の不純物を選択的
に添加して第2導電型のボディ領域をリング状に形成す
る工程と、このボディ領域表面に第1導電型の不純物を
選択的に添加して第1導電型のソース領域をリング状に
形成する工程とを有している構成とすることにより、S
OI基板を用いた誘電体分離構造の縦型絶縁ゲート型電
界効果トランジスタが形成される。そして、その際に、
縦型絶縁ゲート型電界効果トランジスタのソース・ドレ
イン間を高耐圧化するために活性層の厚さを十分に厚く
した場合であっても、トレンチ溝内の絶縁膜に含有され
る第1導電型の不純物を隣接する活性層に拡散して、活
性層底部の高濃度ドレイン埋め込み層から活性層表面に
至る高濃度ドレインプラグ層が容易に形成されるため、
ドレイン抵抗が低抵抗化され、縦型絶縁ゲート型電界効
果トランジスタの高耐圧化と低抵抗化の両立による大電
力化が達成される。
【0051】また、請求項13に係る半導体装置の製造
方法は、上記の請求項12に係る半導体装置の製造方法
において、前記ソース領域を形成する工程が、同時に、
活性層表面に第1導電型の不純物を選択的に添加して第
1導電型の高濃度ドレインコンタクト領域を形成する工
程であり、前記第4の工程が、絶縁膜に含有される第1
導電型の不純物を隣接する活性層に拡散して、高濃度ド
レイン埋め込み層から活性層表面の高濃度ドレインコン
タクト領域に至る第1導電型の高濃度ドレインプラグ層
を形成する工程である構成とすることにより、高濃度ド
レインプラグ層の横断面積とは独立に所望の大きさの横
断面積を有する高濃度ドレインコンタクト領域を工程数
を増加させることなく形成することが可能になるため、
コストの増加を招くことなく、高濃度ドレインコンタク
ト領域とこの上に形成するドレイン電極とが良好にオー
ミック接続され、ドレイン抵抗の低抵抗化に寄与する。
【0052】また、請求項14に係る半導体装置の製造
方法は、支持基板上に埋め込み絶縁膜を介して半導体基
板を貼り合わせる第1の工程と、この半導体基板を露出
している裏面から研磨した後、半導体基板の残存する部
分に第1導電型の不純物及び第2導電型の不純物をそれ
ぞれ選択的に添加して第1導電型の第1の高濃度埋め込
み層及び第2導電型の第2の高濃度埋め込み層を形成す
る第2の工程と、これら第1及び第2の高濃度埋め込み
層上に、第1導電型のエピタキシャル成長層を形成した
後、第2の高濃度埋め込み層上のエピタキシャル成長層
に第2導電型の不純物を選択的に添加して、第2の高濃
度埋め込み層に達する第2導電型の第2の活性層を形成
すると共に、残余の第1の高濃度埋め込み層上のエピタ
キシャル成長層を第1の活性層とする第3の工程と、こ
れら第1の活性層及び第1の高濃度埋め込み層並びに第
2の活性層及び第2の高濃度埋め込み層に、埋め込み絶
縁膜に達する素子分離用の第1及び第2のトレンチ溝を
それぞれ開口する第4の工程と、この第1のトレンチ溝
内に、第1導電型の不純物を含有する第1の絶縁膜を充
填すると共に、この第2のトレンチ溝内に、第2導電型
の不純物を含有する第2の絶縁膜を充填する第5の工程
と、この第1の絶縁膜に含有される第1導電型の不純物
を隣接する第1の活性層に拡散して、第1の高濃度埋め
込み層から第1の活性層表面に至る第1導電型の第1の
高濃度プラグ層を形成すると共に、この第2の絶縁膜に
含有される第2導電型の不純物を隣接する第2の活性層
に拡散して、第2の高濃度埋め込み層から第2の活性層
表面に至る第2導電型の第2の高濃度プラグ層を形成す
る第6の工程とを有することを特徴とする。
【0053】このように請求項14に係る半導体装置の
製造方法においては、支持基板上に埋め込み絶縁膜を介
して第1及び第2の高濃度埋め込み層と第1及び第2の
活性層を順に積層して形成することにより、SOI基板
が形成される。また、埋め込み絶縁膜に達する素子分離
用の第1及び第2のトレンチ溝を開口し、これら第1及
び第2のトレンチ溝内に絶縁膜を充填することにより、
誘電体分離構造が形成される。そして、第1のトレンチ
溝内の第1の絶縁膜に含有される第1導電型の不純物を
隣接する第1の活性層に拡散すると共に、第2のトレン
チ溝内の第2の絶縁膜に含有される第2導電型の不純物
を隣接する第2の活性層に拡散することにより、たとえ
第1及び第2の活性層の厚さが十分に厚い場合であって
も、第1の活性層底部の第1の高濃度埋め込み層から第
1の活性層表面に至る第1導電型の第1の高濃度プラグ
層が容易に形成されると共に、第2の活性層底部の第2
の高濃度埋め込み層から第2の活性層表面に至る第2導
電型の第2の高濃度プラグ層が容易に形成される。従っ
て、これら第1及び第2の活性層に互いに極性の異なる
第1及び第2のトランジスタを形成し、これら第1及び
第2の活性層をそれぞれ電流経路とする場合に、たとえ
第1及び第2の活性層の厚さが十分に厚くても、これら
第1及び第2の活性層から第1及び第2の高濃度埋め込
み層及び第1及び第2の高濃度プラグ層を通って電流が
流れ易くなるため、これらの電流経路が低抵抗化され、
互いに極性の異なる第1及び第2のトランジスタの動作
速度が共に高速化され、両トランジスタから構成される
相補型トランジスタも高速化される。
【0054】また、請求項15に係る半導体装置の製造
方法は、上記の請求項14に係る半導体装置の製造方法
において、前記第1及び第2の活性層がそれぞれ第1及
び第2のコレクタ領域であり、前記第1及び第2の高濃
度埋め込み層がそれぞれ第1及び第2の高濃度コレクタ
埋め込み層であり、前記第1及び第2の高濃度プラグ層
がそれぞれ第1及び第2の高濃度コレクタプラグ層であ
り、前記第3の工程の後、第1のコレクタ領域表面に第
2導電型の不純物を選択的に添加して第2導電型の第1
のベース領域を形成する工程と、第2のコレクタ領域表
面に第1導電型の不純物を選択的に添加して第1導電型
の第2のベース領域を形成する工程と、第1のベース領
域表面に第1導電型の不純物を選択的に添加して第1導
電型の第1のエミッタ領域を形成する工程と、第2のベ
ース領域表面に第2導電型の不純物を選択的に添加して
第2導電型の第2のエミッタ領域を形成する工程とを有
している構成とすることにより、SOI基板を用いた誘
電体分離構造の縦型NPNバイポーラトランジスタと縦
型PNPバイポーラトランジスタが隣接して形成され
る。そして、その際に、これら縦型NPNバイポーラト
ランジスタと縦型PNPバイポーラトランジスタを高耐
圧化するためにそれぞれの第1及び第2のコレクタ領域
の厚さを十分に厚くした場合であっても、第1の活性層
底部の第1の高濃度埋め込み層から第1の活性層表面に
至る第1導電型の第1の高濃度プラグ層が容易に形成さ
れると共に、第2の活性層底部の第2の高濃度埋め込み
層から第2の活性層表面に至る第2導電型の第2の高濃
度プラグ層が容易に形成されるため、両者のコレクタ抵
抗がそれぞれ低抵抗化され、縦型NPNバイポーラトラ
ンジスタと縦型PNPバイポーラトランジスタのそれぞ
れにおいて高耐圧化と高速化が共に達成される。従っ
て、縦型NPNバイポーラトランジスタと縦型PNPバ
イポーラトランジスタとから構成される相補型バイポー
ラトランジスタの高耐圧化と高速化も共に達成される。
【0055】また、請求項16に係る半導体装置の製造
方法は、上記の請求項15に係る半導体装置の製造方法
において、前記第1のエミッタ領域を形成する工程が、
同時に、第1のコレクタ領域表面に第1導電型の不純物
を選択的に添加して第1導電型の第1の高濃度コレクタ
コンタクト領域を形成する工程であり、前記第2のエミ
ッタ領域を形成する工程が、同時に、第2のコレクタ領
域表面に第2導電型の不純物を選択的に添加して第2導
電型の第2の高濃度コレクタコンタクト領域を形成する
工程であり、前記第6の工程が、第1の絶縁膜に含有さ
れる第1導電型の不純物を隣接する第1のコレクタ領域
に拡散して、第1の高濃度コレクタ埋め込み層から第1
のコレクタ領域表面の第1の高濃度コレクタコンタクト
領域に至る第1導電型の第1の高濃度プラグ層を形成す
ると共に、第2の絶縁膜に含有される第2導電型の不純
物を隣接する第2のコレクタ領域に拡散して、第2の高
濃度埋コレクタ埋め込み層から第2のコレクタ領域表面
の第2の高濃度コレクタコンタクト領域に至る第2導電
型の第2の高濃度プラグ層を形成する工程である構成と
することにより、第1及び第2の高濃度コレクタプラグ
層の横断面積とは独立に所望の大きさの横断面積を有す
る第1及び第2の高濃度コレクタコンタクト領域を、新
たに工程数を増加させることなく形成することが可能に
なるため、コストの増加を招くことなく、第1及び第2
の高濃度コレクタコンタクト領域とこれらの上にそれぞ
れ形成する第1及び第2のコレクタ電極とが良好にオー
ミック接続され、相補型バイポーラトランジスタを構成
する縦型NPNバイポーラトランジスタと縦型PNPバ
イポーラトランジスタのそれぞれのコレクタ抵抗の低抵
抗化に寄与する。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を説明する。 (第1の実施形態)図1は本発明の第1の実施形態に係
る高耐圧V−NPNトランジスタ及び高耐圧L−PNP
トランジスタを示す概略断面図、図2〜図8はそれぞれ
図1に示す高耐圧V−NPNトランジスタ及び高耐圧L
−PNPトランジスタの製造方法を説明するための工程
要所における要部切断側面図である。
【0057】図1に示されるように、例えばシリコン基
板からなる支持基板11上に、例えば厚さ2μm程度の
埋め込み用シリコン酸化膜12を介して、高耐圧V−N
PNトランジスタ35と高耐圧L−PNPトランジスタ
36とが形成されている。即ち、これら高耐圧V−NP
Nトランジスタ35及び高耐圧L−PNPトランジスタ
36は、SOI構造となっている。
【0058】また、これら高耐圧V−NPNトランジス
タ35と高耐圧L−PNPトランジスタ36の周囲に
は、埋め込み酸化膜12に達する素子分離用のトレンチ
溝が開口され、このトレンチ溝内には、例えば濃度20
Wt%程度のAsが含有されたASSG(Arseno-Silic
ate Glass ;ヒ素ガラス)膜28が充填されている。こ
のようにして、これら高耐圧V−NPNトランジスタ3
5と高耐圧L−PNPトランジスタ36は、その周囲に
形成されたトレンチ溝内に充填されているASSG膜2
8によって分離されている。即ち、これら高耐圧V−N
PNトランジスタ35と高耐圧L−PNPトランジスタ
36は、誘電体分離構造となっている。
【0059】また、高耐圧V−NPNトランジスタ35
においては、埋め込み酸化膜12上に、例えばN型不純
物としてのSbが1×1020/cm3 程度の高濃度にド
ープされたN+ 型コレクタ埋め込み層24が形成されて
いる。また、このN+ 型コレクタ埋め込み層24上に
は、例えば比抵抗10Ωcm程度、厚さ15μm程度の
N型コレクタ領域25が形成されている。
【0060】また、このN型コレクタ領域25表面に
は、例えばP型不純物としてのBが添加されたP型ベー
ス領域17が形成され、このP型ベース領域17表面に
は、例えばN型不純物としてのAsが高濃度に添加され
たN+ 型エミッタ領域20が形成されている。更に、N
型コレクタ領域25表面には、例えばAsが高濃度に添
加されたN+ 型コレクタコンタクト領域21が形成され
ている。そして、素子分離用のトレンチ溝内に充填され
たASSG膜28に隣接して、N+ 型コレクタプラグ層
29が形成され、このN+ 型コレクタプラグ層29によ
ってN+ 型コレクタ埋め込み層24とN+ 型コレクタコ
ンタクト領域21とが接続されている点に本実施形態の
特徴がある。
【0061】また、N型コレクタ領域25、N+ 型エミ
ッタ領域20、P型ベース領域17、及びN+ 型コレク
タコンタクト領域21上には、例えば厚さ50nm程度
のシリコン酸化膜16が形成され、このシリコン酸化膜
16上には、素子分離用のトレンチ溝内に充填されてい
るものと同じASSG膜28がその表面を平坦化されて
形成されている。
【0062】また、これらASSG膜28及びシリコン
酸化膜16に開口された電極窓を介して、N+ 型エミッ
タ領域20、P型ベース領域17、及びN+ 型コレクタ
コンタクト領域21にそれぞれ接続するAl膜からなる
エミッタ電極33E、ベース電極33B、及びコレクタ
電極33Cが形成されている。また、高耐圧L−PNP
トランジスタ3636においても、埋め込み酸化膜12
上に、例えばSbが1×1020/cm3 程度の高濃度に
ドープされたN+ 型ベース埋め込み層26が形成されて
いる。また、このN+ 型ベース埋め込み層26上には、
例えば比抵抗10Ωcm程度、厚さ15μm程度のN型
ベース領域27が形成されている。
【0063】また、このN型ベース領域27表面には、
例えばBが添加されたP型エミッタ領域18及びP型コ
レクタ領域19が所定の間隔をおいて形成されている。
更に、N型ベース領域27表面には、例えばAsが高濃
度に添加されたN+ 型ベースコンタクト領域22が形成
されている。そして、素子分離用のトレンチ溝内に充填
されたASSG膜28に隣接して、N+ 型ベースプラグ
層30が形成され、このN+ 型ベースプラグ層30によ
ってN+ 型ベース埋め込み層26とN+ 型ベースコンタ
クト領域22とが接続されている点に本実施形態の特徴
がある。
【0064】また、N型ベース領域27、P型エミッタ
領域18、P型コレクタ領域19、及びN+ 型ベースコ
ンタクト領域22上には、例えば厚さ50nm程度のシ
リコン酸化膜16が形成され、このシリコン酸化膜16
上には、素子分離用のトレンチ溝内に充填されているも
のと同じASSG膜28がその表面を平坦化されて形成
されている。また、これらASSG膜28及びシリコン
酸化膜16に開口された電極窓を介し、P型エミッタ領
域18、P型コレクタ領域19、及びN+ 型ベースコン
タクト領域22にそれぞれ接続するAl膜からなるエミ
ッタ電極34E、ベース電極34B、及びコレクタ電極
34Cが形成されている。
【0065】次に、図1に示す高耐圧V−NPNトラン
ジスタ及び高耐圧L−PNPトランジスタの製造方法
を、図2〜図7を用いて説明する。 図2参照:先ず、シリコン基板からなる支持基板11上
に、例えば熱酸化法を用いて、厚さ2μm程度の埋め込
み用シリコン酸化膜12を形成する。また、比抵抗10
Ωcm程度のN型シリコン基板13表面に、N型不純物
としてのSbを1×1020/cm3 程度の高濃度にドー
プしてN+ 型埋め込み層14を形成する。このN+ 型埋
め込み層14の形成は、従来の技術を用いて、例えばS
2 3 を昇華させた温度1200℃の酸化性雰囲気中
においてl時間程度N型シリコン基板13を晒すことに
より行う。なお、このとき、N+ 型埋め込み層14上に
は、厚さ200nm程度のSbを含有するシリコン酸化
膜(図示せず)が形成される。続いて、支持基板11上
の埋め込み用シリコン酸化膜12とN型シリコン基板1
3表面のN+ 型埋め込み層14とを室温において貼り合
わせる。
【0066】図3参照:支持基板11上に埋め込み用シ
リコン酸化膜12及びN+ 型埋め込み層14を介してN
型シリコン基板13を貼り合わせた後、例えば酸素雰囲
気中において、温度1100℃、2時間程度のアニール
処理を行い、貼り合わせ強度を高める。続いて、例えば
機械研摩法及びCMP法を用いて、N型シリコン基板1
3をその露出している裏面から研磨して、所望の厚さ、
例えば15μm程度の厚さのN型活性層15を形成す
る。このようにして、支持基板11上に、埋め込み用シ
リコン酸化膜12を介してN+ 型埋め込み層14及びN
型活性層15が順に積層している、貼り合わせSOI基
板を形成する。
【0067】図4参照:例えば熱酸化法を用いて、この
貼り合わせSOI基板のN型活性層15上に厚さ50n
m程度のシリコン酸化膜16を形成する。続いて、例え
ば写真食刻法とイオン注入法を用いて、P型不純物イオ
ンとしてのBイオンを例えばエネルギー40keV、ド
ーズ量1×1014/cm2 程度の条件においてN型活性
層15に選択的に注入する。その後、例えば不活性雰囲
気中において、温度900℃、30分程度のアニール処
理を行い、V−NPNトランジスタ形成予定領域のN型
活性層15表面にP型ベース領域17を形成し、L−P
NPトランジスタ形成予定領域のN型活性層15表面に
P型エミッタ領域18及びP型コレクタ領域19を形成
する。
【0068】続いて、例えば写真食刻法とイオン注入法
を用いて、N型不純物イオンとしてのAsイオンを例え
ばエネルギー110keV、ドーズ量5×1015/cm
2 程度の条件においてP型ベース領域17及びN型活性
層15に選択的に注入する。その後、例えば不活性雰囲
気中において、温度1000℃、30分程度のアニール
処理を行い、V−NPNトランジスタ形成予定領域のP
型ベース領域17及びN型活性層15表面にそれぞれN
+ 型エミッタ領域20及びN+ 型コレクタコンタクト領
域21を形成すると共に、L−PNPトランジスタ形成
予定領域のN型活性層15表面にN+ 型ベースコンタク
ト領域22を形成する。
【0069】図5参照:例えば写真食刻法とRIE法を
用いて、シリコン酸化膜16、N型活性層15、及びN
+ 型埋め込み層14を選択的にエッチングし、埋め込み
酸化膜12に達する素子分離用のトレンチ溝23を開口
する。なお、このとき、V−NPNトランジスタ形成予
定領域のN+ 型コレクタコンタクト領域21側面とL−
PNPトランジスタ形成予定領域のN+ 型ベースコンタ
クト領域22側面がそれぞれトレンチ溝23内に露出す
るようにする。このようにして、V−NPNトランジス
タ形成予定領域とL−PNPトランジスタ形成予定領域
とを分離すると共に、V−NPNトランジスタ形成予定
領域のN+ 型埋め込み層14からなるN+ 型コレクタ埋
め込み層24とN型活性層15からなるN型コレクタ領
域25を形成し、L−PNPトランジスタ形成予定領域
のN+ 型埋め込み層14からなるN+ 型ベース埋め込み
層26とN型活性層15からなるN型ベース領域27を
形成する。
【0070】図6参照:例えばCVD法を用いて、トレ
ンチ溝23を埋め込むのに十分な膜厚をもち、N型不純
物を高濃度に含有している酸化膜、例えばAsを20W
t%程度含有しているASSG膜28を基体全面に堆積
して、トレンチ溝23内にASSG膜28を充填する。
続いて、例えば不活性雰囲気中において、温度900
℃、33分程度のアニール処理を行い、ASSG膜28
をリフローしてその表面を平坦化する。そして、このと
きの熱処理により、トレンチ溝23内のASSG膜28
に含有されているAsを、隣接するV−NPNトランジ
スタ形成予定領域のN型コレクタ領域25及びL−PN
Pトランジスタ形成予定領域のN型ベース領域27に拡
散する。このようにして、V−NPNトランジスタ形成
予定領域のN+ 型コレクタ埋め込み層24とN+ 型コレ
クタコンタクト領域21とを接続するN+ 型コレクタプ
ラグ層29を形成すると共に、L−PNPトランジスタ
形成予定領域のN+ 型ベース埋め込み層26とN+ 型ベ
ースコンタクト領域22とを接続するN+ 型ベースプラ
グ層30を形成する。
【0071】図7参照:例えば写真食刻法とRIE法を
用いて、ASSG膜28及びシリコン酸化膜16を選択
的にエッチングし、V−NPNトランジスタ形成予定領
域のN+ 型エミッタ領域20、P型ベース領域17、及
びN+ 型コレクタコンタクト領域21をそれぞれ露出さ
せる電極窓31E、31B、31Cと、L−PNPトラ
ンジスタ形成予定領域のP型エミッタ領域18、N+
ベースコンタクト領域22、及びP型コレクタ領域19
をそれぞれ露出させる電極窓32E、32B、32Cを
開口する。
【0072】図8参照:例えばスパッタ法を用いて、A
l膜を基体全面に堆積した後、例えば写真食刻法とRI
E法を用いて、このAl膜を電極形状にパターニング
し、電極窓31E、31B、31Cを介してV−NPN
トランジスタ形成予定領域のN+ 型エミッタ領域20、
P型ベース領域17、及びN+ 型コレクタコンタクト領
域21にそれぞれ接続するエミッタ電極33E、ベース
電極33B、及びコレクタ電極33Cと、電極窓32
E、32B、32Cを介してL−PNPトランジスタ形
成予定領域のP型エミッタ領域18、N+ 型ベースコン
タクト領域22、及びP型コレクタ領域19にそれぞれ
接続するエミッタ電極34E、ベース電極34B、及び
コレクタ電極34Cを形成する。このようにして、上記
図1に示される高耐圧V−NPNトランジスタ35及び
高耐圧L−PNPトランジスタ36を作製する。
【0073】以上のように本実施形態に係る高耐圧V−
NPNトランジスタ35によれば、SOI基板を用いた
誘電体分離構造において、その高耐圧特性を確保するた
めにN型コレクタ領域25の比抵抗を10Ωcm程度に
し、厚さを15μm程度に十分に厚くした場合であって
も、このN型コレクタ領域25にN+ 型コレクタプラグ
層29が形成され、このN+ 型コレクタプラグ層29に
よってN型コレクタ領域25底部のN+ 型コレクタ埋め
込み層24とN型コレクタ領域25表面のN+型コレク
タコンタクト領域21とが接続されていることにより、
コレクタ抵抗が低抵抗化されるため、高耐圧V−NPN
トランジスタ35の高速化を達成することができる。即
ち、高耐圧化と高速化を両立させることが可能なV−N
PNトランジスタを実現することができる。
【0074】また同様に、本実施形態に係る高耐圧L−
PNPトランジスタ36によれば、SOI基板を用いた
誘電体分離構造において、その高耐圧特性を確保するた
めにN型ベース領域27の比抵抗を10Ωcm程度に
し、厚さを15μm程度に十分に厚くした場合であって
も、このN型ベース領域27にN+ 型ベースプラグ層3
0が形成され、このN+ 型ベースプラグ層30によって
N型ベース領域27底部のN+ 型ベース埋め込み層26
とN型ベース領域27表面のN+ 型ベースコンタクト領
域22とが接続されていることにより、ベース抵抗が低
抵抗化されるため、高耐圧L−PNPトランジスタ36
の高速化を達成することができる。即ち、高耐圧化と高
速化を両立させることが可能なL−PNPトランジスタ
を実現することができる。
【0075】また、本実施形態に係る高耐圧V−NPN
トランジスタ35及び高耐圧L−PNPトランジスタ3
6の製造方法によれば、シリコン基板からなる支持基板
11上に埋め込み用シリコン酸化膜12を形成し、N型
シリコン基板13表面にN+型埋め込み層14を形成し
た後、支持基板11上の埋め込み用シリコン酸化膜12
とN型シリコン基板13表面のN+ 型埋め込み層14と
を貼り合わせ、N型シリコン基板13をその露出してい
る裏面から研磨して15μm程度の厚さのN型活性層1
5を形成することにより、支持基板11上に埋め込み用
シリコン酸化膜12を介してN+ 型埋め込み層14及び
N型活性層15が順に積層している、貼り合わせSOI
基板を容易に形成することができる。
【0076】また、V−NPNトランジスタ形成予定領
域のN型活性層15表面にP型ベース領域17及びN+
型エミッタ領域20を形成すると共に、L−PNPトラ
ンジスタ形成予定領域のN型活性層15表面にP型エミ
ッタ領域18及びP型コレクタ領域19を形成した後、
N型活性層15及びN+ 型埋め込み層14等を選択的に
エッチングして埋め込み酸化膜12に達する素子分離用
のトレンチ溝23を形成し、このトレンチ溝23内にA
SSG膜28を充填することにより、このトレンチ溝2
3内に充填されたASSG膜28によってV−NPNト
ランジスタ形成予定領域とL−PNPトランジスタ形成
予定領域とが分離される、誘電体分離構造を容易に形成
することができる。
【0077】また、N+ 型エミッタ領域20を形成する
際に、同時に、V−NPNトランジスタ形成予定領域の
N型活性層15表面にN+ 型コレクタコンタクト領域2
1を形成し、L−PNPトランジスタ形成予定領域のN
型活性層15表面にN+ 型ベースコンタクト領域22を
形成することにより、これらのN+ 型コレクタコンタク
ト領域21及びN+ 型ベースコンタクト領域22を工程
数を増加させることなく形成し、これらの横断面積をそ
の後に形成するN+ 型コレクタプラグ層29やN+ 型ベ
ースプラグ層30の横断面積とは独立に所望の大きさに
することが可能になるため、コストの増加を招くことな
く、N+ 型コレクタコンタクト領域21とこの上に形成
するコレクタ電極33Cとを良好にオーミック接続し
て、高耐圧V−NPNトランジスタ35のコレクタ抵抗
の低抵抗化に寄与することができると共に、N+ 型ベー
スコンタクト領域22とこの上に形成するベース電極3
4Bとを良好にオーミック接続して、高耐圧L−PNP
トランジスタ36のベース抵抗の低抵抗化に寄与するこ
とができる。
【0078】また、トレンチ溝23内に充填されたAS
SG膜28に含有されているAsを隣接するN型コレク
タ領域25及びN型ベース領域27に拡散して、V−N
PNトランジスタ形成予定領域のN+ 型コレクタ埋め込
み層24とN+ 型コレクタコンタクト領域21とを接続
するN+ 型コレクタプラグ層29を形成すると共に、L
−PNPトランジスタ形成予定領域のN+ 型ベース埋め
込み層26とN+ 型ベースコンタクト領域22とを接続
するN+ 型ベースプラグ層30を形成することにより、
N型コレクタ領域25及びN型ベース領域27の厚さが
厚さ15μmと十分に厚くても、従来の表面からの不純
物拡散法を用いる場合のように高濃度の不純物の高温長
時間の拡散を必要とすることなく、また、不純物イオン
注入法を用いる場合のように高濃度の不純物イオンの高
エネルギー注入による結晶欠陥を発生させることなく、
高耐圧V−NPNトランジスタ35のコレクタ抵抗を低
抵抗化するためのN+ 型コレクタプラグ層29と高耐圧
L−PNPトランジスタ36のベース抵抗を低抵抗化す
るためのN+ 型ベースプラグ層30を容易に形成するこ
とが可能になる。従って、高耐圧V−NPNトランジス
タ35及び高耐圧L−PNPトランジスタ36の高速化
を達成することができる。即ち、高耐圧化と高速化を両
立させることが可能なV−NPNトランジスタ及びL−
PNPトランジスタを容易に作製することができる。
【0079】(第2の実施形態)図9は本発明の第2の
実施形態に係る高耐圧V−NPNトランジスタと高耐圧
V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイポ
ーラトランジスタを示す概略断面図、図10〜図19は
それぞれ図9に示す相補型バイポーラトランジスタの製
造方法を説明するための工程要所における要部切断側面
図である。
【0080】図9に示されるように、例えばシリコン基
板からなる支持基板41上に、例えば厚さ2μm程度の
埋め込み用シリコン酸化膜43を介して、高耐圧V−N
PNトランジスタ65と高耐圧横型PNPトランジスタ
66とが隣接して形成されている。即ち、これら高耐圧
V−NPNトランジスタ65及び高耐圧V−PNPトラ
ンジスタ66は、SOI構造となっている。
【0081】また、高耐圧V−NPNトランジスタ65
の周囲においては、埋め込み酸化膜43に達する素子分
離用のトレンチ溝が開口され、このトレンチ溝内にN型
不純物としてのAsが例えば20Wt%程度に含有され
たASSG膜58が充填されている。同様に、高耐圧V
−PNPトランジスタ66の周囲においても、埋め込み
酸化膜43に達する素子分離用のトレンチ溝が開口さ
れ、このトレンチ溝内にP型不純物としてのBが例えば
3Wt%程度に含有されたBSG(Bro-SilicateGlas
s;ボロンガラス)膜57が充填されている。このよう
にして、これら高耐圧V−NPNトランジスタ65と高
耐圧V−PNPトランジスタ66とは、これらの周囲に
形成されたトレンチ溝内に充填されたASSG膜58及
びBSG膜57によって互いに分離されている。即ち、
これら高耐圧V−NPNトランジスタ65及び高耐圧V
−PNPトランジスタ66は、誘電体分離構造となって
いる。
【0082】また、高耐圧V−NPNトランジスタ65
においては、埋め込み酸化膜43上に、厚さ2μm程度
のN+ 型埋め込み層45が形成されている。また、この
+型埋め込み層45上には、例えば比抵抗10Ωcm
程度、厚さ15μm程度のN型コレクタ領域49が形成
されている。また、このN型コレクタ領域49表面に
は、例えばP型不純物としてのBが添加されたP型ベー
ス領域50が形成され、このP型ベース領域50表面に
は、例えばAsが高濃度に添加されたN+ 型エミッタ領
域52が形成されている。更に、N型コレクタ領域49
表面には、例えばAsが高濃度に添加されたN+ 型コレ
クタコンタクト領域53が形成されている。
【0083】そして、素子分離用のトレンチ溝内に充填
されたASSG膜58に隣接して、N+ 型コレクタプラ
グ層59が形成され、このN+ 型コレクタプラグ層59
によってN+ 型埋め込み層45とN+ 型コレクタコンタ
クト領域53とが接続されている点に本実施形態の特徴
がある。
【0084】また、N+ 型エミッタ領域52、P型ベー
ス領域50、N型コレクタ領域49、及びN+ 型コレク
タコンタクト領域53上には、例えば厚さ50nm程度
のシリコン酸化膜47が形成され、このシリコン酸化膜
47上には、高耐圧V−NPNトランジスタ65の周囲
の素子分離用のトレンチ溝内に充填されているものと同
じASSG膜58がその表面を平坦化されて形成されて
いる。
【0085】また、これらASSG膜58及びシリコン
酸化膜47に開口された電極窓を介して、N+ 型エミッ
タ領域52、P型ベース領域50、及びN+ 型コレクタ
コンタクト領域53にそれぞれ接続するAl膜からなる
エミッタ電極63E、ベース電極63B、コレクタ電極
63C、及びこれらの電極に接続する配線層(図示せ
ず)が形成されている。
【0086】また、高耐圧V−PNPトランジスタ66
においては、埋め込み酸化膜43上に、厚さ2μm程度
のP+ 型埋め込み層46が形成されている。また、この
+型埋め込み層46上には、厚さ15μm程度のP型
コレクタ領域48が形成されている。
【0087】また、このP型コレクタ領域48表面に
は、例えばN型不純物としてのPが添加されたN型ベー
ス領域51が形成され、このN型ベース領域51表面に
は、例えばBが高濃度に添加されたP+ 型エミッタ領域
54が形成されている。更に、P型コレクタ領域48表
面には、例えばBが高濃度に添加されたP+ 型コレクタ
コンタクト領域55が形成されている。
【0088】そして、素子分離用のトレンチ溝内に充填
されたBSG膜57に隣接してP+型コレクタプラグ層
60が形成され、このP+ 型コレクタプラグ層60によ
ってP+ 型埋め込み層46とP+ 型コレクタコンタクト
領域55とが接続されている点に本実施形態の特徴があ
る。
【0089】また、P+ 型エミッタ領域54、N型ベー
ス領域51、P型コレクタ領域48、及びP+ 型コレク
タコンタクト領域55上には、例えば厚さ50nm程度
のシリコン酸化膜47が形成され、このシリコン酸化膜
47上には、高耐圧V−NPNトランジスタ65の周囲
の素子分離用のトレンチ溝内に充填されているものと同
じASSG膜58がその表面を平坦化されて形成されて
いる。
【0090】また、これらASSG膜58及びシリコン
酸化膜47に開口された電極窓を介して、P+ 型エミッ
タ領域54、N型ベース領域51、及びP+ 型コレクタ
コンタクト領域55にそれぞれ接続するAl膜からなる
エミッタ電極64E、ベース電極64B、コレクタ電極
64C、及びこれらの電極に接続する配線層(図示せ
ず)が形成されている。
【0091】そして、高耐圧V−NPNトランジスタ6
5のエミッタ電極63E、ベース電極63B、及びコレ
クタ電極63C、並びにV−PNPトランジスタ66の
エミッタ電極64E、ベース電極64B、及びコレクタ
電極64Cが配線層(図示せず)によって接続され、所
定の回路構成により相補型バイポーラトランジスタが形
成されている。
【0092】次に、図9に示す高耐圧V−NPNトラン
ジスタと高耐圧V−PNPトランジスタとから構成され
る相補型バイポーラトランジスタの製造方法を、図10
〜図19を用いて説明する。
【0093】図10参照:先ず、例えばシリコン基板か
らなる支持基板41と例えば比抵抗10Ωcm程度のN
型シリコン基板42を用意する。そして、N型シリコン
基板42上に、例えば熱酸化法を用いて、2μm程度の
埋め込み用シリコン酸化膜43を形成した後、N型シリ
コン基板42の埋め込み用シリコン酸化膜43と支持基
板41とを室温において貼り合わせる。
【0094】図11参照:支持基板41上に埋め込み用
シリコン酸化膜43を介してN型シリコン基板42を貼
り合わせた後、例えば酸素雰囲気中において、温度11
00℃、2時間程度のアニール処理を行い、貼り合わせ
強度を高める。続いて、例えば機械研摩法及びCMP法
を用いて、N型シリコン基板42をその露出している裏
面から研磨して、所望の厚さ、例えば2μm程度の厚さ
のN型活性層44を形成する。このようにして、支持基
板41上に、埋め込み用シリコン酸化膜43を介してN
型活性層44が形成されている、貼り合わせSOI基板
を形成する。
【0095】図12参照:例えば写真食刻法とイオン注
入法を用いて、例えばN型不純物イオンとしてのAsイ
オンをエネルギー50keV、ドーズ量3×1015/c
2 程度の条件においてV−NPN形成予定領域のN型
活性層44に選択的に注入する。更に、例えば写真食刻
法とイオン注入法を用いて、例えばP型不純物イオンと
してのBイオンをエネルギー50keV、ドーズ量3×
1015/cm2 程度の条件においてV−PNP形成予定
領域のN型活性層44に選択的に注入する。
【0096】続いて、例えば水蒸気雰囲気中において、
温度1100℃、1時間程度のアニール処理を行い、V
−NPN形成予定領域及びV−PNP形成予定領域のN
型活性層44にそれぞれ選択的に注入したAsイオン及
びBイオンを活性化し、N+型コレクタ埋め込み層45
及びP+ 型コレクタ埋め込み層46を形成する。なお、
このとき、N型活性層44表面が酸化されて、N+ 型コ
レクタ埋め込み層45及びP+ 型コレクタ埋め込み層4
6表面には薄いシリコン酸化膜(図示せず)が形成され
るが、このシリコン酸化膜はフッ酸溶液等を用いてエッ
チング除去する。
【0097】図13参照:例えばエピタキシャル法を用
いて、N+ 型コレクタ埋め込み層45及びP+ 型コレク
タ埋め込み層46上に、例えば比抵抗10Ωcm、厚さ
15μm程度のN型エピタキシャル成長層を形成する。
更に、例えば熱酸化法を用いて、このN型エピタキシャ
ル成長層上に、例えば厚さ50nm程度のシリコン酸化
膜47を形成する。続いて、例えば写真食刻法とイオン
注入法を用いて、例えばBイオンをエネルギー300k
eV、ドーズ量8×1012/cm2 程度の条件において
V−PNP形成予定領域のN型エピタキシャル成長層に
選択的に注入する。その後、例えば不活性雰囲気中にお
いて、温度1200℃、7時間程度のアニール処理を行
い、P型コレクタ領域48を形成する。このとき、残さ
れたV−NPN形成予定領域のN型エピタキシャル成長
層はN型コレクタ領域49となる。
【0098】図14参照:例えば写真食刻法とイオン注
入法を用いて、例えばBイオンをエネルギー40ke
V、ドーズ量1×1014/cm2 程度の条件においてV
−NPN形成予定領域のN型コレクタ領域49に選択的
に注入する。更に、例えば写真食刻法とイオン注入法を
用いて、例えばN型不純物イオンとしてのPイオンをエ
ネルギー60keV、ドーズ量1×1014/cm2 程度
の条件においてV−PNP形成予定領域のP型コレクタ
領域48に選択的に注入する。
【0099】その後、例えば不活性雰囲気中において、
温度900℃、30分程度のアニール処理を行い、V−
NPN形成予定領域のN型コレクタ領域49表面にP型
ベース領域50を形成すると共に、V−PNP形成予定
領域のP型コレクタ領域48表面にN型ベース領域51
を形成する。
【0100】続いて、例えば写真食刻法とイオン注入法
を用いて、例えばAsイオンをエネルギー110ke
V、ドーズ量5×1015/cm2 程度の条件においてV
−NPN形成予定領域のP型ベース領域50及びN型コ
レクタ領域49に選択的に注入する。更に、例えば写真
食刻法とイオン注入法を用いて、例えばBイオンをエネ
ルギー40keV、ドーズ量3×1015/cm2 程度の
条件においてV−PNP形成予定領域のN型ベース領域
51及びP型コレクタ領域48に選択的に注入する。
【0101】その後、例えば不活性雰囲気中において、
温度1000℃、30分程度のアニール処理を行い、V
−NPN形成予定領域のP型ベース領域50及びN型コ
レクタ領域49表面にそれぞれN+ 型エミッタ領域52
及びN+ 型コレクタコンタクト領域53を形成すると共
に、V−PNP形成予定領域のN型ベース領域51及び
P型コレクタ領域48表面にそれぞれP+ 型エミッタ領
域54及びP+ 型コレクタコンタクト領域55を形成す
る。
【0102】図15参照:例えば写真食刻法とRIE法
を用いて、V−NPN形成予定領域の周囲のシリコン酸
化膜47、N型コレクタ領域49、及びN+ 型コレクタ
埋め込み層45、並びにV−PNP形成予定領域の周囲
のシリコン酸化膜47、P型コレクタ領域48、及びP
+ 型コレクタ埋め込み層46を選択的にエッチングし、
埋め込み酸化膜43に達する素子分離用のトレンチ溝5
6を開口して、V−NPNトランジスタ形成予定領域と
V−PNPトランジスタ形成予定領域とを分離する。な
お、このとき、V−NPNトランジスタ形成予定領域の
+ 型コレクタコンタクト領域53側面とV−PNPト
ランジスタ形成予定領域のP+ 型コレクタコンタクト領
域55側面がそれぞれトレンチ溝56内に露出するよう
にする。
【0103】図16参照:例えばCVD法を用いて、ト
レンチ溝56を埋め込むのに十分な膜厚をもち、P型不
純物を高濃度に含有している酸化膜、例えばBを3Wt
%程度含有しているBSG膜57を基体全面に堆積し
て、トレンチ溝56内にBSG膜57を充填する。続い
て、BSG膜57上に例えばSOG(Spin on Glass )
膜(図示せず)をコーテイングした後、例えばRIE法
を用いて、SOG膜及びBSG膜57をシリコン酸化膜
47が露出するまでエッチバックし、表面を平滑化す
る。続いて、例えば写真食刻法とフッ酸溶液によるエッ
チング法を用いて、V−NPNトランジスタ形成予定領
域周辺のトレンチ溝56内のBSG膜57をエッチング
除去して、V−PNPトランジスタ形成予定領域周辺の
トレンチ溝56内にのみBSG膜57を残存させる。即
ち、V−PNPトランジスタ形成予定領域周辺のトレン
チ溝56内にのみBSG膜57を充填する。
【0104】図17参照:例えばCVD法を用いて、ト
レンチ溝56を埋め込むのに十分な膜厚をもち、N型不
純物を高濃度に含有している酸化膜、例えばAsを20
Wt%程度含有しているASSG膜58を基体全面に堆
積する。このようにして、V−NPNトランジスタ形成
予定領域周辺のトレンチ溝56内にASSG膜58を充
填する。
【0105】続いて、例えば不活性雰囲気中において、
温度900℃、30分程度のアニール処理を行い、AS
SG膜58をリフローしてその表面を平坦化する。そし
て、このときの熱処理により、V−NPNトランジスタ
形成予定領域周辺のトレンチ溝56内のASSG膜58
に含有されているAsを、ASSG膜58から隣接する
V−NPNトランジスタ形成予定領域のN型コレクタ領
域49に拡散する。また、V−PNPトランジスタ形成
予定領域周辺のトレンチ溝56内のBSG膜57に含有
されているBを、BSG膜57から隣接するV−PNP
トランジスタ形成予定領域のP型コレクタ領域48に拡
散する。
【0106】このようにして、V−NPNトランジスタ
形成予定領域のN+ 型コレクタ埋め込み層45とN+
コレクタコンタクト領域53とを接続するN+ 型コレク
タプラグ層59を形成すると共に、V−PNPトランジ
スタ形成予定領域のP+ 型コレクタ埋め込み層46とP
+ 型コレクタコンタクト領域55とを接続するP+ 型コ
レクタプラグ層60を形成する。
【0107】図18参照:例えば写真食刻法とRIE法
を用いて、ASSG膜58及びシリコン酸化膜47を選
択的にエッチングし、V−NPNトランジスタ形成予定
領域のN+ 型エミッタ領域52、P型ベース領域50、
及びN+ 型コレクタコンタクト領域53をそれぞれ露出
させる電極窓61E、61B、61Cと、V−PNPト
ランジスタ形成予定領域のP+ 型エミッタ領域54、N
型ベース領域51、及びP+ 型コレクタコンタクト領域
55をそれぞれ露出させる電極窓62E、62B、62
Cを開口する。
【0108】図19参照:例えばスパッタ法を用いて、
Al膜を基体全面に堆積した後、例えば写真食刻法とR
IE法を用いて、このAl膜を電極形状にパターニング
し、電極窓61E、61B、61Cを介してV−NPN
トランジスタ形成予定領域のN+ 型エミッタ領域52、
P型ベース領域50、及びN+ 型コレクタコンタクト領
域53にそれぞれ接続するエミッタ電極63E、ベース
電極63B、コレクタ電極63C、及びこれらの電極に
接続する配線層(図示せず)を形成すると共に、電極窓
62E、62B、62Cを介してV−PNPトランジス
タ形成予定領域のP+ 型エミッタ領域54、N型ベース
領域51、及びP+ 型コレクタコンタクト領域55にそ
れぞれ接続するエミッタ電極64E、ベース電極64
B、コレクタ電極64C、及びこれらの電極に接続する
配線層(図示せず)を形成する。このとき、図示はしな
いが、高耐圧V−NPNトランジスタ65のエミッタ電
極63E、ベース電極63B、及びコレクタ電極63
C、並びにV−PNPトランジスタ66のエミッタ電極
64E、ベース電極64B、及びコレクタ電極64Cは
配線層(図示せず)によって接続され、所定の回路構成
により相補型バイポーラトランジスタが形成される。
【0109】このようにして、上記図9に示される互い
に隣接する高耐圧V−NPNトランジスタ65と高耐圧
V−PNPトランジスタ66とから構成される相補型バ
イポーラトランジスタを作製する。
【0110】以上のように本実施形態に係る相補型バイ
ポーラトランジスタによれば、SOI基板を用いた誘電
体分離構造の高耐圧V−NPNトランジスタ65におい
て、その高耐圧特性を確保するためにN型コレクタ領域
49の比抵抗を10Ωcm程度にし、厚さを15μm程
度に十分に厚くした場合であっても、このN型コレクタ
領域49にN+ 型コレクタプラグ層59が形成され、こ
のN+ 型コレクタプラグ層59によってN型コレクタ領
域49底部のN+ 型コレクタ埋め込み層45とN型コレ
クタ領域49表面のN+ 型コレクタコンタクト領域53
とが接続されていることにより、コレクタ抵抗が低抵抗
化されるため、高耐圧V−NPNトランジスタ65の高
速化を達成することができる。
【0111】また同様に、SOI基板を用いた誘電体分
離構造の高耐圧V−PNPトランジスタ66において、
その高耐圧特性を確保するためにP型コレクタ領域48
の厚さを15μm程度に十分に厚くした場合であって
も、このP型コレクタ領域48にP+ 型コレクタプラグ
層60が形成され、このP+ 型コレクタプラグ層60に
よってP型コレクタ領域48底部のP+ 型コレクタ埋め
込み層46とP型コレクタ領域48表面のP+ 型コレク
タコンタクト領域55とが接続されていることにより、
コレクタ抵抗が低抵抗化されるため、高耐圧L−PNP
トランジスタ66の高速化を達成することができる。従
って、共に高速化された高耐圧V−NPNトランジスタ
65と高耐圧V−PNPトランジスタ66とから構成さ
れる相補型バイポーラトランジスタ、即ち高耐圧化と高
速化を両立させることが可能な相補型バイポーラトラン
ジスタを実現することができる。
【0112】また、本実施形態に係る高耐圧V−NPN
トランジスタ65と高耐圧V−PNPトランジスタ66
とから構成される相補型バイポーラトランジスタの製造
方法によれば、N型シリコン基板42上に埋め込み用シ
リコン酸化膜43を形成した後、このN型シリコン基板
42の埋め込み用シリコン酸化膜43と支持基板41と
を貼り合わせ、N型シリコン基板42をその露出してい
る裏面から研磨してN型活性層44を形成することによ
り、支持基板41上に埋め込み用シリコン酸化膜43を
介してN型活性層55が形成されている貼り合わせSO
I基板を容易に形成することができる。
【0113】また、V−NPNトランジスタ形成予定領
域のN型コレクタ領域49表面にP型ベース領域50及
びN+ 型エミッタ領域52を形成すると共に、V−PN
Pトランジスタ形成予定領域のP型コレクタ領域48表
面にN型ベース領域51及びP+ 型エミッタ領域54を
形成した後、V−NPN形成予定領域の周囲のN型コレ
クタ領域49及びN+ 型コレクタ埋め込み層45等並び
にV−PNP形成予定領域の周囲のP型コレクタ領域4
8及びP+ 型コレクタ埋め込み層46等を選択的にエッ
チングして埋め込み酸化膜43に達する素子分離用のト
レンチ溝56を開口し、V−PNPトランジスタ形成予
定領域周辺のトレンチ溝56内にBSG膜57を充填す
ると共に、V−NPNトランジスタ形成予定領域周辺の
トレンチ溝56内にASSG膜58を充填することによ
り、これらのトレンチ溝56内に充填されたBSG膜5
7及びASSG膜58によってV−NPNトランジスタ
形成予定領域とV−PNPトランジスタ形成予定領域と
が分離される、誘電体分離構造を容易に形成することが
できる。
【0114】また、V−NPNトランジスタ形成予定領
域のN+ 型エミッタ領域52を形成する際に、同時にN
+ 型コレクタコンタクト領域53を形成すると共に、V
−PNPトランジスタ形成予定領域のP+ 型エミッタ領
域54を形成する際に、同時にP+ 型コレクタコンタク
ト領域55を形成することにより、これらN+ 型コレク
タコンタクト領域53及びP+ 型コレクタコンタクト領
域55を工程数を増加させることなく形成し、これらの
横断面積をその後に形成するN+ 型コレクタプラグ層5
9やP+ 型コレクタプラグ層60の横断面積とは独立に
所望の大きさにすることが可能になるため、コストの増
加を招くことなく、N+ 型コレクタコンタクト領域53
とこの上に形成するコレクタ電極63Cとを良好にオー
ミック接続して、高耐圧V−NPNトランジスタ65の
コレクタ抵抗の低抵抗化に寄与することができると共
に、P+ 型コレクタプラグ層60とこの上に形成するコ
レクタ電極64Cとを良好にオーミック接続して、高耐
圧V−PNPトランジスタ66のベース抵抗の低抵抗化
に寄与することができる。
【0115】また、V−PNPトランジスタ形成予定領
域周辺のトレンチ溝56内に充填されたBSG膜57に
含有されているBを隣接するN型コレクタ領域49に拡
散し、V−NPNトランジスタ形成予定領域のN+ 型コ
レクタ埋め込み層45とN+型コレクタコンタクト領域
53とを接続するN+ 型コレクタプラグ層59を形成す
ると共に、V−NPNトランジスタ形成予定領域周辺の
トレンチ溝56内に充填されたASSG膜58に含有さ
れているAsを隣接するP型コレクタ領域48に拡散
し、V−NPNトランジスタ形成予定領域のP+ 型コレ
クタ埋め込み層46とP+ 型コレクタコンタクト領域5
5とを接続するP+ 型コレクタプラグ層60を形成する
ことにより、N型コレクタ領域49及びP型コレクタ領
域48の厚さが15μm程度と十分に厚くても、従来の
表面からの不純物拡散法を用いる場合のように高濃度不
純物の高温長時間の拡散を必要とすることなく、また、
不純物イオン注入法を用いる場合のように高濃度不純物
イオンの高エネルギー注入による結晶欠陥を発生させる
ことなく、高耐圧V−NPNトランジスタ65と高耐圧
V−PNPトランジスタ66のコレクタ抵抗を低抵抗化
するためのN+ 型コレクタプラグ層59とP+ 型コレク
タプラグ層60を容易に形成することが可能になる。従
って、高耐圧V−NPNトランジスタ65及び高耐圧V
−PNPトランジスタ66の高速化を達成することがで
き、これら両トランジスタから構成され、高耐圧化と高
速化を両立させることが可能な相補型バイポーラトラン
ジスタを容易に作製することができる。
【0116】(第3の実施形態)図20は本発明の第3
の実施形態に係る高耐圧縦型絶縁ゲート型電界効果トラ
ンジスタとしての高耐圧VD−MOSトランジスタを示
す概略断面図、図21〜図27はそれぞれ図20に示す
高耐圧縦型絶縁ゲート型電界効果トランジスタの製造方
法を説明するための工程要所における要部切断側面図で
ある。
【0117】図20に示されるように、例えばシリコン
基板からなる支持基板71上に、例えば厚さ2μm程度
の埋め込み用シリコン酸化膜72を介して、高耐圧縦型
絶縁ゲート型電界効果トランジスタ86が形成されてい
る。即ち、この高耐圧VD−MOSトランジスタ86
は、SOI構造となっている。
【0118】また、この高耐圧VD−MOSトランジス
タ86の周囲には、埋め込み酸化膜72に達する素子分
離用のトレンチ溝が開口され、このトレンチ溝内にN型
不純物としてのAsが例えば20Wt%程度に含有され
ているASSG膜82が充填されている。このようにし
て、高耐圧VD−MOSトランジスタ86は、その周囲
に開口されたトレンチ溝内に充填されているASSG膜
82によって素子分離されている。即ち、この高耐圧V
D−MOSトランジスタ86は、誘電体分離構造となっ
ている。
【0119】また、この高耐圧VD−MOSトランジス
タ86においては、埋め込み酸化膜72上に、例えばN
型不純物としてのSbが1×1020/cm3 程度の高濃
度にドープされたN+ 型ドレイン埋め込み層73が形成
されている。また、このN+型ドレイン埋め込み層73
上には、例えば比抵抗10Ωcm程度、厚さ15μm程
度のN型活性層74が形成されている。
【0120】また、このN型活性層74表面には、例え
ばP型不純物としてのBが添加されたP型ボディ領域7
7がリング状に形成されている。また、このP型ボディ
領域77表面には、例えばAsが高濃度に添加されたN
+ 型ソース領域78がリング状に形成されている。ま
た、このP型ボディ領域77表面には、例えばBが高濃
度に添加されたP+ 型ボディコンタクト領域80がN+
型ソース領域78の外側に隣接してリング状に形成され
ている。更に、N型活性層74表面には、例えばAsが
高濃度に添加されたN+ 型ドレインコンタクト領域79
がリング状に形成されている。
【0121】そして、素子分離用のトレンチ溝内に充填
されたASSG膜82に隣接して、N+ 型ドレインプラ
グ層83が形成され、このN+ 型ドレインプラグ層83
によってN+ 型ドレイン埋め込み層73とN+ 型ドレイ
ンコンタクト領域79とが接続されている点に本実施形
態の特徴がある。
【0122】また、N型活性層74、P型ボディ領域7
7、N+ 型ソース領域78、P+ 型ボディコンタクト領
域80、及びN+ 型ドレインコンタクト領域79上に
は、例えば厚さ50nm程度のシリコン酸化膜75が形
成されている。また、リング状のN+ 型ソース領域78
に囲まれたP型ボディ領域77及びN型活性層74上に
は、シリコン酸化膜75を介して、多結晶シリコン層か
らなるゲート電極76が形成されている。なお、このゲ
ート電極76には例えばAsが添加されて、低抵抗化さ
れている。
【0123】また、シリコン酸化膜75及びゲート電極
76上には、素子分離用のトレンチ溝内に充填されてい
るものと同じASSG膜82が形成されている。そし
て、これらASSG膜82及びシリコン酸化膜75に開
口された電極窓を介して、隣接するN+ 型ソース領域7
8及びP+ 型ボディコンタクト領域80に接続するAl
膜からなるソース電極85S、並びにN+ 型ドレインコ
ンタクト領域79に接続するAl膜からなるドレイン電
極85Dが形成されている。
【0124】次に、図20に示す高耐圧VD−MOSト
ランジスタの製造方法を、図21〜図27を用いて説明
する。
【0125】図21参照:上記第1の実施形態の図2及
び図3に示される工程と同様に、先ず、シリコン基板か
らなる支持基板71上に、例えば熱酸化法を用いて、厚
さ2μm程度の埋め込み用シリコン酸化膜72を形成す
る。また、比抵抗10Ωcm程度のN型シリコン基板表
面に、例えばSbを1×1020/cm3 程度の高濃度に
ドープしてN+ 型ドレイン埋め込み層73を形成する。
このN+ 型ドレイン埋め込み層73の形成は、従来の技
術を用いて、例えばSb2 3 を昇華させた温度120
0℃の酸化性雰囲気中にl時間程度N型シリコン基板を
晒すことにより行う。なお、このとき、N+ 型ドレイン
埋め込み層73上には、厚さ200nm程度のSbを含
有するシリコン酸化膜(図示せず)が形成される。
【0126】続いて、支持基板71の埋め込み用シリコ
ン酸化膜72とN型シリコン基板表面のN+ 型ドレイン
埋め込み層73とを室温において貼り合わせ、例えば酸
素雰囲気中において、温度1100℃、2時間程度のア
ニール処理を行い、貼り合わせ強度を高める。その後、
例えば機械研摩法及びCMP法を用いて、N型シリコン
基板をその露出している裏面から研磨して、所望の厚
さ、例えば15μm程度の厚さのN型活性層74を形成
する。このようにして、支持基板71上に、埋め込み用
シリコン酸化膜72を介してN+ 型ドレイン埋め込み層
73及びN型活性層74が順に積層している、貼り合わ
せSOI基板を形成する。
【0127】図22参照:例えば熱酸化法を用いて、N
型活性層74上に厚さ50nm程度のシリコン酸化膜7
5を形成する。続いて、例えばCVD法を用いて、この
シリコン酸化膜75上に多結晶シリコン層を堆積した
後、例えば写真食刻法とRIE法を用いて、この多結晶
シリコン層を選択的にエッチングし、VD−MOSトラ
ンジスタ形成予定領域にゲート電極76を形成する。
【0128】図23参照:例えば写真食刻法とイオン注
入法を用いて、例えばP型不純物イオンとしてのBイオ
ンをエネルギー40keV、ドーズ量1×1013/cm
2 程度の条件においてN型活性層74に選択的に注入す
る。その後、例えば不活性雰囲気中において、温度12
00℃、10時間程度のアニール処理を行い、ゲート電
極76周囲のN型活性層74表面にP型ボディ領域77
をリング状に形成する。
【0129】続いて、例えば写真食刻法とイオン注入法
を用いて、例えばN型不純物イオンとしてのAsイオン
をエネルギー110keV、ドーズ量5×1015/cm
2 程度の条件においてP型ボディ領域77及びN型活性
層74に選択的に注入する。また、例えば写真食刻法と
イオン注入法を用いて、例えばBイオンをエネルギー4
0keV、ドーズ量1×1015/cm2 程度の条件にお
いてP型ボディ領域77に選択的に注入する。
【0130】その後、例えば不活性雰囲気中において、
温度1000℃、30分程度のアニール処理を行い、P
型ボディ領域77及びN型活性層74表面にそれぞれN
+ 型ソース領域78及びN+ 型ドレインコンタクト領域
79をリング状に形成すると共に、P型ボディ領域77
表面にN+ 型ソース領域78の外側に隣接してP+ 型ボ
ディコンタクト領域80をリング状に形成する。
【0131】このようにして、VD−MOSトランジス
タのソース側には、リング状のP型ボディ領域77とN
+ 型ソース領域78とが二重拡散(Double Diffusion)
により形成される。
【0132】図24参照:例えば写真食刻法とRIE法
を用いて、シリコン酸化膜75、N型活性層74、及び
+ 型ドレイン埋め込み層73を選択的にエッチング
し、埋め込み酸化膜72に達する素子分離用のトレンチ
溝81を開口して、VD−MOSトランジスタ形成予定
領域を分離する。なお、このとき、N+ 型ドレインコン
タクト領域79側面がトレンチ溝81内に露出するよう
にする。
【0133】図25参照:例えばCVD法を用いて、ト
レンチ溝81を埋め込むのに十分な膜厚をもち、N型不
純物を高濃度に含有している酸化膜、例えばAsを20
Wt%程度含有しているASSG膜82を基体全面に堆
積して、トレンチ溝81内にASSG膜82を充填す
る。続いて、例えば不活性雰囲気中において、温度90
0℃、30分程度のアニール処理を行い、ASSG膜8
2をリフローする。そして、このときの熱処理により、
トレンチ溝81内のASSG膜82に含有されているA
sを、隣接するN型活性層74に拡散すると共に、ゲー
ト電極76周囲のASSG膜82に含有されているAs
を、ゲート電極76に拡散する。このようにして、N+
型ドレイン埋め込み層73とN+ 型ドレインコンタクト
領域79とを接続するN+ 型ドレインプラグ層83を形
成する。また、同時に、ゲート電極76を低抵抗化す
る。
【0134】図26参照:例えば写真食刻法とRIE法
を用いて、ASSG膜82及びシリコン酸化膜75を選
択的にエッチングし、隣接するN+ 型ソース領域78及
びP+ 型ボディコンタクト領域80を露出させる電極窓
84Sと、N+ 型ドレインコンタクト領域79を露出さ
せる電極窓84Dを開口する。
【0135】図27参照:例えばスパッタ法を用いて、
Al膜を基体全面に堆積した後、例えば写真食刻法とR
IE法を用いて、このAl膜を電極形状にパターニング
し、電極窓84Sを介してN+ 型ソース領域78及びP
+ 型ボディコンタクト領域80の両方に接続するソース
電極85S、及び電極窓84Dを介してN+ 型ドレイン
コンタクト領域79に接続するドレイン電極85Dをそ
れぞれ形成する。このようにして、上記図20に示され
る高耐圧VD−MOSトランジスタ86を形成する。
【0136】以上のように本実施形態に係る高耐圧VD
−MOSトランジスタ86によれば、SOI基板を用い
た誘電体分離構造において、そのソース・ドレイン間の
高耐圧特性を確保するためにN型活性層74の比抵抗を
10Ωcm程度にし、厚さを15μm程度に十分に厚く
した場合であっても、このN型活性層74にN+ 型ドレ
インプラグ層83が形成され、このN+ 型ドレインプラ
グ層83によってN型活性層74底部のN+ 型ドレイン
埋め込み層73とN型活性層74表面のN+ 型ドレイン
コンタクト領域79とが接続されていることにより、ド
レイン抵抗が低抵抗化することができる。即ち、高耐圧
VD−MOSトランジスタ86の低抵抗化を達成し、高
耐圧化と低抵抗化を両立させて大電力化することが可能
なVD−MOSトランジスタを実現することができる。
【0137】また、本実施形態に係る高耐圧VD−MO
Sトランジスタ86の製造方法によれば、上記第1の実
施形態の場合と同様にして、支持基板71上に埋め込み
用シリコン酸化膜72を介してN+ 型埋め込み層73及
びN型活性層74が順に積層している貼り合わせSOI
基板を容易に形成することができる。
【0138】また、VD−MOSトランジスタ形成予定
領域のN型活性層75上にシリコン酸化膜75を介して
ゲート電極76を形成し、このゲート電極76周囲のN
型活性層74表面にリング状のP型ボディ領域77及び
+ 型ソース領域78等を形成した後、N型活性層75
及びN+ 型ドレイン埋め込み層73等を選択的にエッチ
ングして埋め込み酸化膜72に達する素子分離用のトレ
ンチ溝81を開口し、このトレンチ溝81内にASSG
膜82を充填することにより、このトレンチ溝81内に
充填されたASSG膜82によってVD−MOSトラン
ジスタ形成予定領域が分離される、誘電体分離構造を容
易に形成することができる。
【0139】また、VD−MOSトランジスタ形成予定
領域のN型活性層75表面にN+ 型ソース領域78を形
成する際に、同時に、N+ 型ドレインコンタクト領域7
9を形成することにより、このN+ 型ドレインコンタク
ト領域79を工程数を増加させることなく形成し、その
横断面積をその後に形成するN+ 型ドレインプラグ層8
3の横断面積とは独立に所望の大きさにすることが可能
になるため、コストの増加を招くことなく、N+ 型ドレ
インコンタクト領域79とこの上に形成するドレイン電
極85Dとを良好にオーミック接続して、高耐圧VD−
MOSトランジスタ86のドレイン抵抗の低抵抗化に寄
与することができる。
【0140】また、トレンチ溝81内に充填されたAS
SG膜82に含有されているAsを隣接するN型活性層
74に拡散して、N+ 型ドレイン埋め込み層73とN+
型ドレインコンタクト領域79とを接続するN+ 型ドレ
インプラグ層83を形成することにより、N型活性層7
4の厚さが15μmと十分に厚くても、従来の表面から
の不純物拡散法を用いる場合のように高濃度の不純物の
高温長時間の拡散を必要とすることなく、また、不純物
イオン注入法を用いる場合のように高濃度の不純物イオ
ンの高エネルギー注入による結晶欠陥を発生させること
なく、高耐圧VD−MOSトランジスタ86のドレイン
抵抗を低抵抗化するためのN+ 型ドレインプラグ層83
を容易に形成することが可能になる。従って、高耐圧V
D−MOSトランジスタ86の低抵抗化を達成して、高
耐圧化と低抵抗化の両立による大電力化が可能なVD−
MOSトランジスタを容易に作製することができる。
【0141】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明に係
る半導体装置及びその製造方法によれば、次のような効
果を奏することができる。即ち、請求項1に係る半導体
装置によれば、支持基板上に埋め込み絶縁膜を介して第
1導電型の高濃度埋め込み層と第1導電型の活性層とが
順に積層されたSOI基板を用い、埋め込み絶縁膜に達
する素子分離用のトレンチ溝内に絶縁膜が充填された誘
電体分離構造を有する半導体装置において、高濃度埋め
込み層から活性層表面に至る第1導電型の高濃度プラグ
層が活性層に形成されていることにより、活性層に所定
のトランジスタを形成し、この活性層を電流経路とする
場合に、たとえ活性層の厚さが十分に厚いものであって
も、この活性層から高濃度埋め込み層及び高濃度プラグ
層を通って電流が流れ易くなるため、この電流経路が低
抵抗化され、所定のトランジスタの動作速度を高速化す
ることができる。
【0142】また、請求項2に係る半導体装置によれ
ば、上記の請求項1に係る半導体装置において、活性層
に縦型バイポーラトランジスタを形成した場合、この縦
型バイポーラトランジスタを高耐圧化するためにコレク
タ領域(活性層)の厚さを十分に厚くした場合であって
も、高濃度コレクタ埋め込み層(高濃度埋め込み層)か
らコレクタ領域表面に至る高濃度コレクタプラグ層(高
濃度プラグ層)が形成されていることにより、高耐圧縦
型バイポーラトランジスタのコレクタ抵抗が低抵抗化さ
れるため、高耐圧化と高速化を両立させることが可能な
縦型バイポーラトランジスタを実現することができる。
【0143】また、請求項3に係る半導体装置によれ
ば、上記の請求項1に係る半導体装置において、活性層
に横型バイポーラトランジスタを形成した場合、この横
型バイポーラトランジスタを高耐圧化するためにベース
領域(活性層)の厚さを十分に厚くした場合であって
も、高濃度ベース埋め込み層(高濃度埋め込み層)から
ベース領域表面に至る高濃度ベースプラグ層(高濃度プ
ラグ層)が形成されていることにより、高耐圧横型バイ
ポーラトランジスタのベース抵抗が低抵抗化されるた
め、高耐圧化と高速化を両立させることが可能な横型バ
イポーラトランジスタを実現することができる。
【0144】また、請求項4に係る半導体装置によれ
ば、上記の請求項1に係る半導体装置において、活性層
に縦型絶縁ゲート型電界効果トランジスタを形成した場
合、この縦型絶縁ゲート型電界効果トランジスタのソー
ス・ドレイン間を高耐圧化するためにするために活性層
の厚さを十分に厚くした場合であっても、高濃度ドレイ
ン埋め込み層(高濃度埋め込み層)からベース領域表面
に至る高濃度ドレインプラグ層(高濃度プラグ層)が形
成されていることにより、高耐圧縦型絶縁ゲート型電界
効果トランジスタのドレイン抵抗が低抵抗化されるた
め、高耐圧化と低抵抗化を両立させて大電力化すること
が可能な縦型絶縁ゲート型電界効果トランジスタを実現
することができる。
【0145】また、請求項5に係る半導体装置の製造方
法によれば、支持基板上に埋め込み絶縁膜を介して第1
導電型の高濃度埋め込み層及び第1導電型の活性層を順
に積層してSOI基板を形成し、埋め込み絶縁膜に達す
るように開口した素子分離用のトレンチ溝内に絶縁膜を
充填して誘電体分離構造を形成した後、トレンチ溝内の
絶縁膜に含有される第1導電型の不純物を隣接する活性
層に拡散することにより、活性層に所定のトランジスタ
を形成し、この活性層を電流経路とする場合に、たとえ
トランジスタの高耐圧化のために活性層の厚さを十分に
厚くしても、活性層底部の高濃度埋め込み層から活性層
表面に至る第1導電型の高濃度プラグ層が容易に形成さ
れるため、活性層から高濃度埋め込み層及び高濃度プラ
グ層を通って電流が流れ易くなり、この電流経路が低抵
抗化される。従って、SOI基板を用いた誘電体分離構
造を有する所定のトランジスタは高速化と両立させて、
高速化を達成することができる。
【0146】また、請求項6に係る半導体装置の製造方
法によれば、上記の請求項5に係る半導体装置の製造方
法において、半導体基板表面に不純物を添加して高濃度
埋め込み層を形成した後、この半導体基板の高濃度埋め
込み層形成面を埋め込み絶縁膜を介して支持基板上に貼
り合わせ、続いて半導体基板を露出している裏面から研
磨して高濃度埋め込み層に隣接する部分を活性層として
残存させることにより、支持基板上に埋め込み絶縁膜を
介して高濃度埋め込み層及び活性層が順に積層された、
貼り合わせSOI基板を容易に形成することができる。
【0147】また、請求項7に係る半導体装置の製造方
法によれば、上記の請求項5に係る半導体装置の製造方
法において、半導体基板を埋め込み絶縁膜を介して支持
基板上に貼り合わせた後、この半導体基板を露出してい
る裏面から研磨し、半導体基板の残存する部分に不純物
を添加して高濃度埋め込み層を形成し、続いてこの高濃
度埋め込み層上に活性層をエピタキシャル成長させるこ
とにより、支持基板上に埋め込み絶縁膜を介して高濃度
埋め込み層及び活性層が順に積層された、貼り合わせS
OI基板を容易に形成することができる。
【0148】また、請求項8に係る半導体装置の製造方
法によれば、上記の請求項5に係る半導体装置の製造方
法において、SOI基板上に誘電体分離された活性層に
縦型バイポーラトランジスタを形成すると共に、素子分
離用のトレンチ溝内に充填した絶縁膜に含有される第1
導電型の不純物を隣接する活性層に拡散して、活性層底
部の高濃度埋め込み層から活性層表面に至る第1導電型
の高濃度プラグ層を形成することにより、縦型バイポー
ラトランジスタを高耐圧化するためにコレクタ領域(活
性層)の厚さを十分に厚くした場合であっても、高濃度
コレクタ埋め込み層(高濃度埋め込み層)からコレクタ
領域表面に至る高濃度コレクタプラグ層(高濃度プラグ
層)によってコレクタ抵抗が低抵抗化されるため、高耐
圧化と高速化を両立させることが可能な縦型バイポーラ
トランジスタを容易に作製することができる。
【0149】また、請求項9に係る半導体装置の製造方
法によれば、上記の請求項8に係る半導体装置の製造方
法において、縦型バイポーラトランジスタのエミッタ領
域を形成する際、同時に、高濃度コレクタ埋め込み層か
らコレクタ領域表面に至る高濃度コレクタプラグ層に接
続する高濃度コレクタコンタクト領域をコレクタ領域表
面に形成することにより、高濃度コレクタプラグ層の横
断面積とは独立に所望の大きさの横断面積を有する高濃
度コレクタコンタクト領域が新たに工程数を増加させる
ことなく形成されるため、コストの増加を招くことな
く、高濃度コレクタコンタクト領域とこの上に形成され
るコレクタ電極とを良好にオーミック接続して、コレク
タ抵抗の低抵抗化に寄与することができる。
【0150】また、請求項10に係る半導体装置の製造
方法によれば、上記の請求項5に係る半導体装置の製造
方法において、SOI基板上に誘電体分離された活性層
に横型バイポーラトランジスタを形成すると共に、素子
分離用のトレンチ溝内に充填した絶縁膜に含有される第
1導電型の不純物を隣接する活性層に拡散して、活性層
底部の高濃度埋め込み層から活性層表面に至る第1導電
型の高濃度プラグ層を形成することにより、横型バイポ
ーラトランジスタを高耐圧化するためにベース領域(活
性層)の厚さを十分に厚くした場合であっても、高濃度
ベース埋め込み層(高濃度埋め込み層)からベース領域
表面に至る高濃度ベースプラグ層(高濃度プラグ層)に
よってベース抵抗が低抵抗化されるため、高耐圧化と高
速化を両立させることが可能な横型バイポーラトランジ
スタを容易に作製することができる。
【0151】また、請求項11に係る半導体装置の製造
方法によれば、上記の請求項10に係る半導体装置の製
造方法において、高濃度ベース埋め込み層からベース領
域表面に至る高濃度ベースプラグ層に接続する高濃度ベ
ースコンタクト領域をベース領域表面に形成することに
より、高濃度ベースプラグ層の横断面積とは独立に所望
の大きさの横断面積を有する高濃度ベースコンタクト領
域が形成されるため、高濃度ベースコンタクト領域とこ
の上に形成されるベース電極とを良好にオーミック接続
して、ベース抵抗の低抵抗化に寄与することができる。
【0152】また、請求項12に係る半導体装置の製造
方法によれば、上記の請求項5に係る半導体装置の製造
方法において、SOI基板上に誘電体分離された活性層
に縦型絶縁ゲート型電界効果トランジスタを形成すると
共に、素子分離用のトレンチ溝内に充填した絶縁膜に含
有される不純物を隣接する活性層に拡散して、活性層底
部の高濃度埋め込み層から活性層表面に至る第1導電型
の高濃度プラグ層を形成することにより、縦型絶縁ゲー
ト型電界効果トランジスタのソース・ドレイン間を高耐
圧化するために活性層の厚さを十分に厚くした場合であ
っても、高濃度ドレイン埋め込み層(高濃度埋め込み
層)からベース領域表面に至る高濃度ドレインプラグ層
(高濃度プラグ層)によってドレイン抵抗が低抵抗化さ
れるため、高耐圧化と低抵抗化を両立させて大電力化す
ることが可能な縦型絶縁ゲート型電界効果トランジスタ
を容易に作製することができる。
【0153】また、請求項13に係る半導体装置の製造
方法によれば、上記の請求項12に係る半導体装置の製
造方法において、縦型絶縁ゲート型電界効果トランジス
タのソース領域を形成する際、同時に、高濃度ドレイン
埋め込み層から活性層表面に至る高濃度ドレインプラグ
層に接続する高濃度ドレインコンタクト領域を活性層表
面に形成することにより、高濃度ドレインプラグ層の横
断面積とは独立に所望の大きさの横断面積を有する高濃
度ドレインコンタクト領域が新たに工程数を増加させる
ことなく形成されるため、コストの増加を招くことな
く、高濃度ドレインコンタクト領域とこの上に形成され
るドレイン電極とを良好にオーミック接続して、ドレイ
ン抵抗の低抵抗化に寄与することができる。
【0154】また、請求項14に係る半導体装置の製造
方法によれば、支持基板上に埋め込み絶縁膜を介して第
1及び第2の高濃度埋め込み層と第1及び第2の活性層
を順に積層してSOI基板を形成し、埋め込み絶縁膜に
達するように開口した素子分離用の第1及び第2のトレ
ンチ溝内にそれぞれ第1及び第2の絶縁膜を充填して誘
電体分離構造を形成した後、第1のトレンチ溝内の第1
の絶縁膜に含有される第1導電型の不純物を隣接する第
1の活性層に拡散すると共に、第2のトレンチ溝内の第
2の絶縁膜に含有される第2導電型の不純物を隣接する
第2の活性層に拡散することにより、第1及び第2の活
性層に互いに極性の異なる第1及び第2のトランジスタ
をそれぞれ形成し、これら第1及び第2の活性層をそれ
ぞれ電流経路とする場合に、たとえ第1及び第2のトラ
ンジスタの高耐圧化のために第1及び第2の活性層の厚
さを十分に厚くしても、第1の活性層底部の第1の高濃
度埋め込み層から第1の活性層表面に至る第1導電型の
第1の高濃度プラグ層が容易に形成されると共に、第2
の活性層底部の第2の高濃度埋め込み層から第2の活性
層表面に至る第2導電型の第2の高濃度プラグ層が容易
に形成されるため、これら第1及び第2の活性層からそ
れぞれ第1及び第2の高濃度埋め込み層及び第1及び第
2の高濃度プラグ層を通って電流が流れ易くなり、これ
らの電流経路が低抵抗化される。従って、SOI基板を
用いた誘電体分離構造を有する互いに極性の異なる第1
及び第2のトランジスタは共に高耐圧化と両立させて、
高速化を達成することができ、これら第1及び第2のト
ランジスタから構成される相補型トランジスタの高耐圧
化と高速化を両立させることができる。
【0155】また、請求項15に係る半導体装置の製造
方法によれば、上記の請求項14に係る半導体装置の製
造方法において、SOI基板上に誘電体分離された第1
及び第2の活性層に互いに極性の異なる第1及び第2の
縦型バイポーラトランジスタを形成すると共に、第1の
トレンチ溝内の第1の絶縁膜に含有される第1導電型の
不純物を隣接する第1の活性層に拡散すると共に、第2
のトレンチ溝内の第2の絶縁膜に含有される第2導電型
の不純物を隣接する第2の活性層に拡散して、第1の活
性層底部の第1の高濃度埋め込み層から第1の活性層表
面に至る第1導電型の第1の高濃度プラグ層が容易に形
成されると共に、第2の活性層底部の第2の高濃度埋め
込み層から第2の活性層表面に至る第2導電型の第2の
高濃度プラグ層が容易に形成されるため、第1及び第2
の縦型バイポーラトランジスタを高耐圧化するために第
1及び第2のコレクタ領域(活性層)の厚さを十分に厚
くした場合であっても、第1及び第2の高濃度コレクタ
埋め込み層(高濃度埋め込み層)から第1及び第2のコ
レクタ領域表面に至る第1及び第2の高濃度コレクタプ
ラグ層(高濃度プラグ層)によって両者のコレクタ抵抗
が共に低抵抗化され、互いに極性の異なる第1及び第2
の縦型バイポーラトランジスタのそれぞれにおいて高耐
圧化と高速化を両立することが可能になる。従って、こ
れら互いに極性の異なる第1及び第2の縦型バイポーラ
トランジスタから構成される相補型バイポーラトランジ
スタの高耐圧化と高速化を両立させることが可能にな
る。
【0156】また、請求項16に係る半導体装置の製造
方法によれば、上記の請求項15に係る半導体装置の製
造方法において、第1の縦型バイポーラトランジスタの
第1のエミッタ領域を形成する際、同時に、第1の高濃
度コレクタ埋め込み層から第1のコレクタ領域表面に至
る第1の高濃度コレクタプラグ層に接続する第1の高濃
度コレクタコンタクト領域を第1のコレクタ領域表面に
形成すると共に、第2の縦型バイポーラトランジスタの
第2のエミッタ領域を形成する際、同時に、第2の高濃
度コレクタ埋め込み層から第2のコレクタ領域表面に至
る第2の高濃度コレクタプラグ層に接続する第2の高濃
度コレクタコンタクト領域を第2のコレクタ領域表面に
形成することにより、第1及び第2の高濃度コレクタプ
ラグ層の横断面積とは独立に所望の大きさの横断面積を
有する第1及び第2の高濃度コレクタコンタクト領域が
新たに工程数を増加させることなく形成されるため、コ
ストの増加を招くことなく、第1及び第2の高濃度コレ
クタコンタクト領域とこれらの上に形成される第1及び
第2のコレクタ電極とを良好にオーミック接続して、相
補型バイポーラトランジスタを構成する互いに極性の異
なる第1及び第2の縦型バイポーラトランジスタのそれ
ぞれのコレクタ抵抗の低抵抗化に寄与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る高耐圧V−NP
Nトランジスタ及び高耐圧L−PNPトランジスタを示
す概略断面図である。
【図2】図1の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高耐
圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するための
工程要所における要部切断側面図(その1)である。
【図3】図1の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高耐
圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するための
工程要所における要部切断側面図(その2)である。
【図4】図1の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高耐
圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するための
工程要所における要部切断側面図(その3)である。
【図5】図1の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高耐
圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するための
工程要所における要部切断側面図(その4)である。
【図6】図1の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高耐
圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するための
工程要所における要部切断側面図(その5)である。
【図7】図1の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高耐
圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するための
工程要所における要部切断側面図(その6)である。
【図8】図1の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高耐
圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するための
工程要所における要部切断側面図(その7)である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る高耐圧V−NP
Nトランジスタと高耐圧V−PNPトランジスタとから
構成される相補型バイポーラトランジスタを示す概略断
面図である。
【図10】図9の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その1)である。
【図11】図9の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その2)である。
【図12】図9の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その3)である。
【図13】図9の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その4)である。
【図14】図9の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その5)である。
【図15】図9の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その6)である。
【図16】図9の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その7)である。
【図17】図9の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その8)である。
【図18】図9の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その9)である。
【図19】図9の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その10)である。
【図20】本発明の第3の実施形態に係る高耐圧縦型絶
縁ゲート型電界効果トランジスタとしての高耐圧VD−
MOSトランジスタを示す概略断面図である。
【図21】図20の高耐圧VD−MOSトランジスタの
製造方法を説明するための工程要所における要部切断側
面図(その1)である。
【図22】図20の高耐圧VD−MOSトランジスタの
製造方法を説明するための工程要所における要部切断側
面図(その2)である。
【図23】図20の高耐圧VD−MOSトランジスタの
製造方法を説明するための工程要所における要部切断側
面図(その3)である。
【図24】図20の高耐圧VD−MOSトランジスタの
製造方法を説明するための工程要所における要部切断側
面図(その4)である。
【図25】図20の高耐圧VD−MOSトランジスタの
製造方法を説明するための工程要所における要部切断側
面図(その5)である。
【図26】図20の高耐圧VD−MOSトランジスタの
製造方法を説明するための工程要所における要部切断側
面図(その6)である。
【図27】図20の高耐圧VD−MOSトランジスタの
製造方法を説明するための工程要所における要部切断側
面図(その7)である。
【図28】従来の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高
耐圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するため
の工程要所における要部切断側面図(その1)である。
【図29】従来の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高
耐圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するため
の工程要所における要部切断側面図(その2)である。
【図30】従来の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高
耐圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するため
の工程要所における要部切断側面図(その3)である。
【図31】従来の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高
耐圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するため
の工程要所における要部切断側面図(その4)である。
【図32】従来の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高
耐圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するため
の工程要所における要部切断側面図(その5)である。
【図33】従来の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高
耐圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するため
の工程要所における要部切断側面図(その6)である。
【図34】従来の高耐圧V−NPNトランジスタ及び高
耐圧L−PNPトランジスタの製造方法を説明するため
の工程要所における要部切断側面図(その7)である。
【図35】従来の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その1)である。
【図36】従来の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その2)である。
【図37】従来の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その3)である。
【図38】従来の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その4)である。
【図39】従来の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その5)である。
【図40】従来の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その6)である。
【図41】従来の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その7)である。
【図42】従来の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その8)である。
【図43】従来の高耐圧V−NPNトランジスタと高耐
圧V−PNPトランジスタとから構成される相補型バイ
ポーラトランジスタの製造方法を説明するための工程要
所における要部切断側面図(その9)である。
【図44】従来の高耐圧VD−MOSトランジスタの製
造方法を説明するための工程要所における要部切断側面
図(その1)である。
【図45】従来の高耐圧VD−MOSトランジスタの製
造方法を説明するための工程要所における要部切断側面
図(その2)である。
【図46】従来の高耐圧VD−MOSトランジスタの製
造方法を説明するための工程要所における要部切断側面
図(その3)である。
【図47】従来の高耐圧VD−MOSトランジスタの製
造方法を説明するための工程要所における要部切断側面
図(その4)である。
【図48】従来の高耐圧VD−MOSトランジスタの製
造方法を説明するための工程要所における要部切断側面
図(その5)である。
【図49】従来の高耐圧VD−MOSトランジスタの製
造方法を説明するための工程要所における要部切断側面
図(その6)である。
【図50】従来の高耐圧VD−MOSトランジスタの製
造方法を説明するための工程要所における要部切断側面
図(その7)である。
【図51】従来の高耐圧VD−MOSトランジスタの製
造方法を説明するための工程要所における要部切断側面
図(その8)である。
【符号の説明】
11…支持基板、12…埋め込み用シリコン酸化膜、1
3…N型シリコン基板、14…N+ 型埋め込み層、15
…N型活性層、16…シリコン酸化膜、17…P型ベー
ス領域、18…P型エミッタ領域、19…P型コレクタ
領域、20…N+ 型エミッタ領域、21…N+ 型コレク
タコンタクト領域、22…N+ 型ベースコンタクト領
域、23…トレンチ溝、24…N+ 型コレクタ埋め込み
層、25…N型コレクタ領域、26…N+ 型ベース埋め
込み層、27…N型ベース領域、28…ASSG膜、2
9…N+ 型コレクタプラグ層、30…N+ 型ベースプラ
グ層、31E、31B、31C、32E、32B、32
C…電極窓、33E…エミッタ電極、33B…ベース電
極、33C…コレクタ電極、34E…エミッタ電極、3
4B…ベース電極、34C…コレクタ電極、35…高耐
圧V−NPNトランジスタ、36…高耐圧L−PNPト
ランジスタ、41…支持基板、42…N型シリコン基
板、43…埋め込み用シリコン酸化膜、44…N型活性
層、45…N+ 型コレクタコレクタ埋め込み層、46…
+ 型コレクタコレクタ埋め込み層、47…シリコン酸
化膜、48…P型コレクタ領域、49…N型コレクタ領
域、50…P型ベース領域、51…N型ベース領域、5
2…N+ 型エミッタ領域、53…N+ 型コレクタコンタ
クト領域、54…P+ 型エミッタ領域、55…P+ 型コ
レクタコンタクト領域、56…トレンチ溝、57…BS
G膜、58…ASSG膜、59…N+ 型コレクタプラグ
層、60…P+ 型コレクタプラグ層、61E、61B、
61C、62E、62B、62C…電極窓、63E…エ
ミッタ電極、63B…ベース電極、63C…コレクタ電
極、64E…エミッタ電極、64B…ベース電極、64
C…コレクタ電極、65…高耐圧V−NPNトランジス
タ、66…高耐圧V−PNPトランジスタ、71…支持
基板、72…埋め込み用シリコン酸化膜、73…N+
ドレイン埋め込み層、74…N型活性層、75…シリコ
ン酸化膜、76…ゲート電極、77…P型ボディ領域、
78…N+ 型ソース領域、79…N+ 型ドレインコンタ
クト領域、80…P+ 型ボディコンタクト領域、81…
トレンチ溝、82…ASSG膜、83…N+ 型ドレイン
プラグ層、84S、84D…電極窓、85S…ソース電
極、85D…ドレイン電極、86…VD−MOSトラン
ジスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 27/12 H01L 29/72 21/331 29/78 301X 29/73 29/78

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板と、 前記支持基板上に埋め込み絶縁膜を介して形成された第
    1導電型の高濃度埋め込み層と、 前記高濃度埋め込み層上に形成された第1導電型の活性
    層と、 前記活性層及び前記高濃度埋め込み層に開口され、前記
    埋め込み絶縁膜に達する素子分離用のトレンチ溝と、 前記トレンチ溝内に充填された第1導電型の不純物を含
    有する絶縁膜と、 前記トレンチ溝内の前記絶縁膜に隣接する前記活性層に
    形成され、前記高濃度埋め込み層から前記活性層表面に
    至る第1導電型の高濃度プラグ層と、 を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 前記活性層が、コレクタ領域であり、 前記高濃度埋め込み層が、高濃度コレクタ埋め込み層で
    あり、 前記高濃度プラグ層が、高濃度コレクタプラグ層であ
    り、 前記コレクタ領域表面に形成された第2導電型のベース
    領域と、前記ベース領域表面に形成された第1導電型の
    エミッタ領域と、を有していることを特徴とする半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置において、 前記活性層が、ベース領域であり、 前記高濃度埋め込み層が、高濃度ベース埋め込み層であ
    り、 前記高濃度プラグ層が、高濃度ベースプラグ層であり、 前記ベース領域表面に形成された第2導電型のエミッタ
    領域と、前記ベース領域表面に形成された第2導電型の
    コレクタ領域と、を有していることを特徴とする半導体
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置において、 前記高濃度埋め込み層が、高濃度ドレイン埋め込み層で
    あり、 前記高濃度プラグ層が、高濃度ドレインプラグ層であ
    り、 前記活性層表面にリング状に形成された第2導電型のボ
    ディ領域と、前記ボディ領域表面にリング状に形成され
    た第1導電型のソース領域と、前記ソース領域に囲まれ
    た前記ボディ領域及び前記活性層上にゲート絶縁膜を介
    して形成されたゲート電極と、を有していることを特徴
    とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 支持基板上に、埋め込み絶縁膜を介し
    て、第1導電型の高濃度埋め込み層及び第1導電型の活
    性層を順に積層して形成する第1の工程と、 前記活性層及び前記高濃度埋め込み層に、前記埋め込み
    絶縁膜に達する素子分離用のトレンチ溝を開口する第2
    の工程と、 前記トレンチ溝内に、第1導電型の不純物を含有する絶
    縁膜を充填する第3の工程と、 前記絶縁膜に含有される第1導電型の不純物を隣接する
    前記活性層に拡散して、前記高濃度埋め込み層から前記
    活性層表面に至る第1導電型の高濃度プラグ層を形成す
    る第4の工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第1の工程が、半導体基板表面に第1導電型の不純
    物を添加して高濃度埋め込み層を形成した後、前記半導
    体基板の高濃度埋め込み層形成面を埋め込み絶縁膜を介
    して支持基板上に貼り合わせ、続いて前記半導体基板を
    露出している裏面から研磨して前記高濃度埋め込み層に
    隣接する部分を活性層として残存させる工程であること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第1の工程が、半導体基板を埋め込み絶縁膜を介し
    て支持基板上に貼り合わせた後、前記半導体基板を露出
    している裏面から研磨し、前記半導体基板の残存する部
    分に第1導電型の不純物を添加して高濃度埋め込み層を
    形成し、続いて前記高濃度埋め込み層上に活性層をエピ
    タキシャル成長させる工程であることを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記活性層が、コレクタ領域であり、 前記高濃度埋め込み層が、高濃度コレクタ埋め込み層で
    あり、 前記高濃度プラグ層が、高濃度コレクタプラグ層であ
    り、 前記第1の工程の後、前記コレクタ領域表面に第2導電
    型の不純物を選択的に添加して第2導電型のベース領域
    を形成する工程と、前記ベース領域表面に第1導電型の
    不純物を選択的に添加して第1導電型のエミッタ領域を
    形成する工程と、を有していることを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記エミッタ領域を形成する工程が、同時に、前記コレ
    クタ領域表面に第1導電型の不純物を選択的に添加して
    第1導電型の高濃度コレクタコンタクト領域を形成する
    工程であり、 前記第4の工程が、前記絶縁膜に含有される第1導電型
    の不純物を隣接する前記コレクタ領域に拡散して、前記
    高濃度コレクタ埋め込み層から前記コレクタ領域表面の
    前記高濃度コレクタコンタクト領域に至る第1導電型の
    高濃度コレクタプラグ層を形成する工程であることを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項5記載の半導体装置の製造方法
    において、 前記活性層が、ベース領域であり、 前記高濃度埋め込み層が、高濃度ベース埋め込み層であ
    り、 前記高濃度プラグ層が、高濃度ベースプラグ層である前
    記第1の工程の後、前記ベース領域表面に第2導電型の
    不純物を選択的に添加して第2導電型のエミッタ領域及
    びコレクタ領域をそれぞれ形成する工程を有しているこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の半導体装置の製造方
    法において、 前記第1の工程の後、前記ベース領域表面に第1導電型
    の不純物を選択的に添加して第1導電型の高濃度ベース
    コンタクト領域を形成する工程を有し、 前記第4の工程が、前記絶縁膜に含有される第1導電型
    の不純物を隣接する前記ベース領域に拡散して、前記高
    濃度ベース埋め込み層から前記ベース領域表面の前記高
    濃度ベースコンタクト領域に至る第1導電型の高濃度ベ
    ースプラグ層を形成する工程であることを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項5記載の半導体装置の製造方法
    において、 前記高濃度埋め込み層が、高濃度ドレイン埋め込み層で
    あり、 前記高濃度プラグ層が、高濃度ドレインプラグ層であ
    り、 前記第1の工程の後、前記活性層上にゲート絶縁膜を介
    してゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の周
    囲の前記活性層表面に第2導電型の不純物を選択的に添
    加して第2導電型のボディ領域をリング状に形成する工
    程と、前記ボディ領域表面に第1導電型の不純物を選択
    的に添加して第1導電型のソース領域をリング状に形成
    する工程と、を有していることを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の半導体装置の製造方
    法において、 前記ソース領域を形成する工程が、同時に、前記活性層
    表面に第1導電型の不純物を選択的に添加して第1導電
    型の高濃度ドレインコンタクト領域を形成する工程であ
    り、 前記第4の工程が、前記絶縁膜に含有される第1導電型
    の不純物を隣接する前記活性層に拡散して、前記高濃度
    ドレイン埋め込み層から前記活性層表面の前記高濃度ド
    レインコンタクト領域に至る第1導電型の高濃度ドレイ
    ンプラグ層を形成する工程であることを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 支持基板上に埋め込み絶縁膜を介して
    半導体基板を貼り合わせる第1の工程と、 前記半導体基板を露出している裏面から研磨した後、前
    記半導体基板の残存する部分に第1導電型の不純物及び
    第2導電型の不純物をそれぞれ選択的に添加して第1導
    電型の第1の高濃度埋め込み層及び第2導電型の第2の
    高濃度埋め込み層を形成する第2の工程と、 前記第1及び第2の高濃度埋め込み層上に、第1導電型
    のエピタキシャル成長層を形成した後、前記第2の高濃
    度埋め込み層上の前記エピタキシャル成長層に第2導電
    型の不純物を選択的に添加して、前記第2の高濃度埋め
    込み層に達する第2導電型の第2の活性層を形成すると
    共に、残余の前記第1の高濃度埋め込み層上の前記エピ
    タキシャル成長層を第1の活性層とする第3の工程と、 前記第1の活性層及び前記第1の高濃度埋め込み層並び
    に前記第2の活性層及び前記第2の高濃度埋め込み層
    に、前記埋め込み絶縁膜に達する素子分離用の第1及び
    第2のトレンチ溝をそれぞれ開口する第4の工程と、 前記第1のトレンチ溝内に、第1導電型の不純物を含有
    する第1の絶縁膜を充填すると共に、前記第2のトレン
    チ溝内に、第2導電型の不純物を含有する第2の絶縁膜
    を充填する第5の工程と、 前記第1の絶縁膜に含有される第1導電型の不純物を隣
    接する前記第1の活性層に拡散して、前記第1の高濃度
    埋め込み層から前記第1の活性層表面に至る第1導電型
    の第1の高濃度プラグ層を形成すると共に、前記第2の
    絶縁膜に含有される第2導電型の不純物を隣接する前記
    第2の活性層に拡散して、前記第2の高濃度埋め込み層
    から前記第2の活性層表面に至る第2導電型の第2の高
    濃度プラグ層を形成する第6の工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の半導体装置の製造方
    法において、 前記第1及び第2の活性層が、それぞれ第1及び第2の
    コレクタ領域であり、 前記第1及び第2の高濃度埋め込み層が、それぞれ第1
    及び第2の高濃度コレクタ埋め込み層であり、 前記第1及び第2の高濃度プラグ層が、それぞれ第1及
    び第2の高濃度コレクタプラグ層であり、 前記第3の工程の後、前記第1のコレクタ領域表面に第
    2導電型の不純物を選択的に添加して第2導電型の第1
    のベース領域を形成する工程と、前記第2のコレクタ領
    域表面に第1導電型の不純物を選択的に添加して第1導
    電型の第2のベース領域を形成する工程と、前記第1の
    ベース領域表面に第1導電型の不純物を選択的に添加し
    て第1導電型の第1のエミッタ領域を形成する工程と、
    前記第2のベース領域表面に第2導電型の不純物を選択
    的に添加して第2導電型の第2のエミッタ領域を形成す
    る工程と、を有していることを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の半導体装置の製造方
    法において、 前記第1のエミッタ領域を形成する工程が、同時に、前
    記第1のコレクタ領域表面に第1導電型の不純物を選択
    的に添加して第1導電型の第1の高濃度コレクタコンタ
    クト領域を形成する工程であり、 前記第2のエミッタ領域を形成する工程が、同時に、前
    記第2のコレクタ領域表面に第2導電型の不純物を選択
    的に添加して第2導電型の第2の高濃度コレクタコンタ
    クト領域を形成する工程であり、 前記第6の工程が、前記第1の絶縁膜に含有される第1
    導電型の不純物を隣接する前記第1のコレクタ領域に拡
    散して、前記第1の高濃度コレクタ埋め込み層から前記
    第1のコレクタ領域表面の前記第1の高濃度コレクタコ
    ンタクト領域に至る第1導電型の第1の高濃度プラグ層
    を形成すると共に、前記第2の絶縁膜に含有される第2
    導電型の不純物を隣接する前記第2のコレクタ領域に拡
    散して、前記第2の高濃度埋コレクタ埋め込み層から前
    記第2のコレクタ領域表面の前記第2の高濃度コレクタ
    コンタクト領域に至る第2導電型の第2の高濃度プラグ
    層を形成する工程であることを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
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