JPH11273840A - セラミックヒータの製造方法 - Google Patents

セラミックヒータの製造方法

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JPH11273840A
JPH11273840A JP7450298A JP7450298A JPH11273840A JP H11273840 A JPH11273840 A JP H11273840A JP 7450298 A JP7450298 A JP 7450298A JP 7450298 A JP7450298 A JP 7450298A JP H11273840 A JPH11273840 A JP H11273840A
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Yoshiro Suematsu
義朗 末松
Yoshiro Noda
芳朗 野田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターンの欠陥の発生を防止できるととも
に、他のグリーンシートやパターンの汚れの発生を防止
できるセラミックヒータの製造方法を提供すること。 【解決手段】 可燃性物質として、可燃性樹脂のエチル
セルロースと可燃性粒子の馬鈴薯デンプンとを、可燃性
粒子が可燃性物質の10〜60重量%の範囲内で使用し
た。そして、可燃性物質と溶媒とを、1;1の割合で配
合し、温度50℃で混合して、ペースト状とし、保護コ
ートペーストを得た。そして、第1グリーンシート13
の一方の面13aにヒータパターン15を形成し、他方
の面13bに端子パターン20a,20bを形成した後
に、前記保護コートペーストを用いて、両端子パターン
20a,20bの上から、両端子パターン20a,20
bを覆う様にペースト印刷した。これにより、両端子パ
ターン20a,20bを覆う保護コート22a,22b
を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用酸
素センサ、グローシステム、半導体加熱用、石油ファン
ヒータ等に使用されるセラミックヒータの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば酸素センサには、その
検出素子の加熱のために、平板状や円筒状のセラミック
ヒータが使用されている。例えば円筒状のセラミックヒ
ータは、例えばアルミナからなる円筒状のセラミック基
材(セラミック碍管)の表面に、ヒータパターンが形成
されたグリーンシートが巻きつけられて、一体焼成され
たものである。
【0003】この種のセラミックヒータは、通常、下記
〜の手順にて製造される(特開平1−225087
号公報及び特開平4−329291号公報参照)。 まず、ドクターブレード法により、例えばアルミナを
主成分とするスラリーを原料として、帯状のグリーンシ
ートを連続して形成する。
【0004】次に、このグリーンシートを所定寸法に
カットした後に、グリーンシートの一方の面に、例えば
タングステン等の高融点金属を有する金属ペーストを用
いて、スクリーン印刷等のペースト印刷法により、ヒー
タパターンを厚膜印刷する。 次に、グリーンシートの他方の面に(リード線が接続
される)端子パターンを形成する。
【0005】次に、前記グリーンシートのヒータパタ
ーンを覆って、他のグリーンシートを積層するととも
に、この積層したグリーンシートを、セラミック基材の
表面に積層し、一体焼成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した方
法でセラミックヒータを製造する場合には、下記の問題
が生じることがあった。つまり、従来では、ヒータパタ
ーンを覆う様に他のグリーンシートを積層するので、端
子パターンが外側に露出する構成となっていた。
【0007】そのため、両パターンが印刷されたグリー
ンシートを他のグリーンシートと圧着する時、或はその
圧着したグリーンシートを切断する時、更には、切断さ
れたグリーンシートをセラミック基材と一体成形する時
などに、端子パターンが治具等に触れて、端子パターン
に欠陥が生じることがあった。
【0008】また、その治具が、次に作製するグリーン
シートやパターンに触れて、グリーンシートやパターン
が汚れて、不良品が発生することがあった。本発明は、
上記の問題点を鑑みてなされたものであり、パターンの
欠陥の発生を防止できるとともに、他のグリーンシート
やパターンの汚れの発生を防止できるセラミックヒータ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)前記目的を達成す
るための請求項1の発明は、グリーンシート上に導電パ
ターンを印刷し、その後焼成するセラミックヒータの製
造方法において、導電パターンの表面を、可燃性物質を
主成分とする材料で覆うことを特徴とするセラミックヒ
ータの製造方法を要旨とする。
【0010】本発明では、グリーンシート上に形成され
た導電パターンを、可燃性物質を主成分とする材料で覆
っている。従って、その後の工程にて、各種の装置や道
具(以下治具等と記す)が導電パターンの形成位置に接
触したとしても、治具等には可燃性物質等が接触するだ
けであり、導電パターンは直接には治具等に触れること
はない。そのため、導電パターンに欠陥が生じることは
ない。
【0011】また、治具等は導電パターンに付着により
汚れることがないので、従来の様に、治具等に付着した
導電パターンが、他のグリーンシートや他の導電パター
ンに付着し、その結果、他のグリーンシートや導電パタ
ーンが汚れて不良品となることを防止できる。
【0012】また、導電パターンを覆う材料は、可燃性
物質を主成分とする材料であるので、焼成後には燃えて
消失してしまい、例えばリード線の接続等に邪魔になる
ことはない。 (2)請求項2の発明は、導電パターンが、ヒータパタ
ーン及び/又はヒータパターンと電気的に接続される端
子パターンであることを特徴とする請求項1に記載のセ
ラミックヒータの製造方法を要旨とする。
【0013】本発明は、導電パターンを例示したもので
あり、導電パターンとしては、ヒータパターンや端子パ
ターンが挙げられる。このヒータパターンとしては、主
として発熱を行う(例えば蛇行する)発熱パターンと、
発熱パターンから伸びて発熱パターンに通電するための
リードパターンと、リードパターンの端部に形成されて
端子パターンに接続される端部パターンとからなるもの
が挙げられる。尚、焼成後には、後述する様に、ヒータ
パターンはヒータ部となり、発熱パターンはヒータ発熱
部となり、リードパターンはヒータリード部となり、端
部パターンはヒータ端部となる。また、端子パターン
は、焼成後に端子部となる。
【0014】(3)請求項3の発明は、グリーンシート
の一方の面にヒータパターンを形成し、グリーンシート
の他方の面に端子パターンを形成することを特徴とする
請求項2に記載のセラミックヒータの製造方法を要旨と
する。本発明は、各パターンの形成位置を例示したもの
であり、グリーンシートの両側に各々のパターンが形成
されている。
【0015】つまり、通常、グリーンシート上のヒータ
パターンは、他のグリーンシートに積層されて覆われる
ので、端子パターンが外側に露出することになる。従っ
て、この端子パターンを可燃性物質を主成分とする材料
で覆うことにより、前記請求項1に示した様に、端子パ
ターンが治具等の直接触れないという利点がある。
【0016】(4)請求項4の発明は、可燃性物質を主
成分とする材料が、可燃性樹脂を主成分とするペースト
状の材料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
かに記載のセラミックヒータの製造方法を要旨とする。
本発明は、可燃性物質を主成分とする材料を例示したも
のであり、その材料として、可燃性樹脂を主成分とする
ペースト状の材料を使用することにより、例えばスクリ
ーン印刷等のペースト印刷により、端子パターン等の導
電パターンの表面を、容易に覆うことができる。
【0017】尚、可燃性樹脂としては、エチルセルロー
ス、ポリビニルブチラール等を採用できる。 (5)請求項5の発明は、可燃性物質の構成成分中に、
可燃性粒子を含むことを特徴とする請求項1〜4のいず
れかに記載のセラミックヒータの製造方法を要旨とす
る。
【0018】本発明では、導電パターンを覆う材料とし
て、例えばペースト状の可燃性樹脂だけでなく、更に可
燃性粒子を含んでいる。そのため、導電パターンを覆う
材料からなる層(以下保護コートとも記す)の表面は、
可燃性粒子により、平坦でなく、多少凹凸がある。
【0019】つまり、可燃性粒子が、保護コート中に適
度に分散していることにより、保護コートの表面に適度
が凹凸があるので、例えばグリーンシートの圧着を行な
う際や、切断、セラミックス基材への一体成形の際など
に、保護コートが治具等に付着しにくくなる。
【0020】また、通常、グリーンシートを積層した後
に切断し、その切断した積層体を吸引により吸着して作
業トレイ上に移送する作業が行われるが、この際にも、
保護コートには可燃性粒子による適度な凹凸があること
により、吸着後の分離を好適に行なうことができる。つ
まり、吸引を停止すれば、積層体は確実に吸引治具より
分離して、作業トレイ上に残置される。
【0021】(6)請求項6の発明は、可燃性物質中
に、可燃性粒子を10〜60重量%含むことを特徴とす
る請求項5に記載のセラミックヒータの製造方法を要旨
とする。つまり、可燃性粒子が10〜60重量%の範囲
であれば、適度な凹凸が実現されるので、保護コートの
治具等への付着の防止や、吸引後の分離を確実に行なう
ことができる。
【0022】尚、前記グリーンシートとしては、アルミ
ナ(Al23)を主成分とする材料からなるものが挙げ
られる。前記導電パターンの材料として、高融点材料で
ある、白金(Pt)、白金−ロジウム(Rh)、モリブ
デン(Mn)、タングステン(W)等が挙げられる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明のセラミックヒータ
の製造方法の例(実施例)を説明する。 (実施例) (1)まず、本実施例の方法によって製造されるセラミ
ックヒータの構造について説明する。
【0024】図1に示す様に、本実施例のセラミックヒ
ータ1は、丸棒状であり、円筒状のセラミック基材(ア
ルミナ碍管)2の周囲に、アルミナを主成分とする第1
セラミック層3及び第2セラミック層4が積層されてお
り、この第1セラミック層3及び第2セラミック層4の
間に、タングステンを主成分とするヒータ部5が配置さ
れている。
【0025】このヒータ部5は、図2に分解して示す様
に、セラミックヒータ1の先端側で何度も蛇行するヒー
タ発熱部6と、セラミックヒータ1の後端側に配置され
て電源側と接続される陽極側のヒータ端部7a及び陰極
側のヒータ端部7bと、ヒータ発熱部6及び各ヒータ端
部7a,7bを接続する一対のヒータリード部8a,8
bとから構成されている。
【0026】また、第1セラミック層3には、各ヒータ
リード部8a,8bと対応して、導通部9a,9bが形
成されている。この導通部9a,9bとは、第1セラミ
ック層3のスルーホールの内表面に導電層が形成された
ものである。更に、第1セラミック層3のヒータ部5と
反対側(図の上方)には、各導通部9a,9bと接続す
るように、陽極側の端子部10a及び陰極側の端子部1
0bが形成されている。
【0027】つまり、第1セラミック層3の反対側の面
に設けられたヒータ部5の各ヒータ端部7a,7bと各
端子部10a,10bとは、各導通部9a,9bにより
各々電気的に接続されている。 (2)次に、セラミックヒータ1の製造方法について説
明する。
【0028】尚、前記第1セラミック層3、第2セラミ
ック層4、ヒータ部5、ヒータ発熱部6、陽極側のヒー
タ端部7a、陰極側のヒータ端部7b、ヒータリード部
8a,8b、陽極側の端子部10a、陰極側の端子部1
0bは、各々、第1グリーンシート13、第2グリーン
シート14、ヒータパターン15、発熱パターン16、
陽極側の端部パターン17a、陰極側の端部パターン1
7b、リードパターン18a,18b、陽極側の端子パ
ターン20a、陰極側の端子パターン20bが焼成され
て形成されたものであるので、以下の説明では前記図
2、図3及び図4を用いて説明する。
【0029】a)グリーンシートの作製 まず、Al23粉末(純度99.9%、平均粒径1.8
μm)と、焼結助剤であるSiO2粉末(純度99.9
%、平均粒径1.4μm)と、CaOとなるCaCO3
粉末(純度99.9%、平均粒径3.2μm)と、Mg
OとなるMgCO3粉末(純度99.9%、平均粒径
3.2μm)と、必要に応じて添加されるY23等の微
量粉末とを、所定割合(例えばAl23粉末90重量
部、SiO2粉末5重量部、CaCO3粉末3重量部、M
gCO3粉末2重量部)で配合して、配合物を調製し
た。
【0030】そして、この配合物100重量部に対し、
ポリブチルビニラール8重量部、ジブチルフタレート4
重量部、メチルエチルケトン及びトルエン70重量部を
添加し、ボールミルで混合してスラリー状とした。その
後、減圧脱泡して、ドクターブレード法により、厚さ
0.3mmの第1グリーンシート13と、厚さ0.20
mmの第2グリーンシート14を作製した。
【0031】b)タングステンペーストの作製 W粉末(平均粒径1.5μm)、また必要に応じてAl
23粉末(平均粒径1.5μm)、及びRe粉末(平均
粒径1.5μm)を、所定の割合(例えばW粉末90重
量部、Al23粉末10重量部)で配合された配合物1
00に対して、ポリビニルブチラール5重量部、ブチル
カルビドールアセテート20重量部、アセトン70重量
部を添加し、ボールミルで混合し、スラリー状とした。
その後。アセトンを乾燥して除去しタングステンペース
トを得た。
【0032】c)保護コートペーストの作製 可燃性物質として、可燃性樹脂のエチルセルロースと可
燃性粒子の馬鈴薯デンプンとを、可燃性粒子が可燃性物
質の10〜60重量%の範囲内で使用した。そして、可
燃性物質とエチルセルロースの溶媒(例えばプチルカル
ビドール)とを、1;1の割合(重量比)で配合し、温
度50℃で混合して、ペースト状とし、保護コートペー
ストを得た。
【0033】前記可燃性粒子の粒径は、保護コート22
a,22bの形成時に、適度な凹凸ができればよい。例
えば今回用いた馬鈴薯デンプンの粒径は、、90%粒径
が65μm、50%粒径が35μm、10%粒径が15
μmである。 d)グリーンシートの切断 ドクターブレード法により形成された第1グリーンシー
ト13を、図3(a)に示す様に、一度に複数のヒータ
パターン15を形成できる大きさの略正方形状に、例え
ばプレスにより切断した。尚、この切断の際に、同時
に、導通部9a,9bとなるスルーホール21a,21
bを打ち抜いて開けておく。
【0034】e)発熱パターンの印刷 図3(b)に示す様に、第1グリーンシート13の一方
の面13a(図2では下面側)に、前記b)にて作製さ
れたタングステンペーストを用いて、ペースト印刷を行
った。それにより、発熱パターン16、リードパターン
18a,18b、及び端部パターン17a,17bから
なる厚さ25μmのヒータパターン15を形成した。
【0035】即ち、第1グリーンシート13の一方の面
13aを上にして、その面13a上にヒータパターン1
5を形成した。具体的には、ヒータパターン15の形状
に透孔が設けられた金属製のマスク(図示せず)を使用
して、厚膜印刷(スクリーン印刷)し、その後乾燥し
た。
【0036】f)端子パターンの印刷 図3(c)に示す様に、第1グリーンシート13を裏返
し、その他方の面13b(図2では上方側)の所定位
置、即ちスルーホール21a,21bに対応する位置
に、前記と同様のタングステンペーストを使用してスク
リーン印刷を行い、陽極側の端子パターン20a及び陰
極側の端子パターン20bを厚膜印刷した。
【0037】g)保護コートの印刷 図3(d)に示す様に、前記c)にて作製された保護コ
ートペーストを用いて、両端子パターン20a,20b
の上から、両端子パターン20a,20bを覆う様にペ
ースト印刷した。
【0038】これにより、図4に一部を示す様に、両端
子パターン20a,20b上に、該両端子パターン20
a,20bの周囲をも覆う様に、両端子パターン20
a,20bよりも大きな径の保護コート22a,22b
が形成される。 h)グリーンシートの積層 図3(e)に示す様に、この第1グリーンシート13の
ヒータパターン15が印刷された一方の面13a側に、
ヒータパターン15を覆うように、第2グリーンシート
14を積層して圧着した。尚、圧着は、第2グリーンシ
ート14上に第1グリーンシート13を載置し、積層す
る様にして行なった。
【0039】i)積層体の切断 図3(f)に示す様に、第2グリーンシート14及び第
1グリーンシート13からなる積層体23を、個々のヒ
ータパターン15等を分離する様に切断した。そして、
この切断された積層体23は、図示しないが、吸引治具
を用いて吸着され、次の作業のために作業トレイ上に移
動され、その後吸引を停止され、吸引治具から分離され
て作業トレイ上に載置される。
【0040】j)セラミックヒータ成形体の作製 次いで、積層体23において第2グリーンシート14の
積層側とは反対の表面(図2の下面側)に、アルミナペ
−スト(共素地)を塗布し、この塗布面をアルミナ製碍
管2に向けて、積層体23をアルミナ碍管2に巻き付
け、外周を押圧して、セラミックヒータ成形体を得た。
【0041】k)セラミックヒータ成形体の焼成 上記の様にして得られたセラミックヒータ成形体を、2
50℃で樹脂抜きし、その後、水素炉中で、1550℃
で1時間30分間保持して焼成し、第1及び第2セラミ
ック層3,4、ヒータ部5、両端子部20a,20b、
アルミナ碍管2が一体化した、前記図1に示すセラミッ
クヒータ1を得た。
【0042】この様に、本実施例のセラミックヒータ1
の製造方法では、端子パターン20a,20bを覆う様
に、保護コート22a,22bを形成するので、治具等
に端子パターン20a,20bが直接に接触しない。そ
のため、端子パターン20a,20bに欠陥が生じるこ
とを防止できる。
【0043】また、治具等の表面に端子パターン20
a,20bを構成する金属ペーストが付着しないので、
治具等が汚れることがない。それにより、治具等の表面
に付着した金属ペーストが、従来の様に、他のグリーン
シート等に付着しないので、他のグリーンシート等が汚
れることがない。よって、不良品の発生を抑制できる。
【0044】また、本実施例では、保護コート22a,
22b中に、可燃性粒子が含まれているので、前記圧着
を行なう際や、切断、セラミックス基材への一体成形の
際などに、保護コート22a,22bが治具等に付着し
にくくなる。よって、作業中における保護コート22
a,22bの剥離等を防止できる。更に、積層体23を
吸引して移動させる際に、吸引治具から容易に分離でき
るという利点がある。
【0045】その上、本実施例では、保護コート22
a,22bは可燃性であるため、焼成の工程で全て燃え
てしまい、焼成されたセラミックヒータ1には、悪影響
を及ぼさない。 (実験例)次に、本実施例の効果を確認するために行っ
た実験例について説明する。
【0046】まず、上述した実施例の製造方法(但し比
較例は保護コートなし)にて、セラミックヒータを作製
する際に、下記表1に示す様に、保護コートの有無及び
可燃性粒子の可燃性物質に対する割合を変更し、各試料
No.1〜6毎に、各々100本づつのセラミックヒータ
を作製した。
【0047】そして、各試料毎に、汚れ不良、治具吸着
不良、保護コート剥がれ不良を調べた。 ・汚れ不良は、端子パターン以外に何等かの汚れ(金属
ペーストの付着)が発生したセラミックヒータの本数を
計数し、その割合で示した。
【0048】・治具吸着不良は、分離した積層体を吸引
して移動させ、その後吸引を停止して離す際に、スムー
ズに離れずに、配置場所からずれたりした本数を計数
し、その割合で示した。 ・保護コート剥がれ不良は、形成した保護コートが、作
業工程にて、めくれたり剥離した本数を計数し、その割
合で示した。
【0049】
【表1】
【0050】この表1から明かなように、本発明の範囲
の実施例の製造方法の場合(試料No.1〜5)は、端子
パターンを覆う様に保護コートを設けるので、汚れ不良
が5%以下と少なく好適である。特に、可燃性粒子の割
合が10〜60重量%の範囲の場合(試料No.2〜4)
は、治具吸着不良が10%以下と少なく、しかも、保護
コート剥がれ不良が5%以下と少なく、一層好適であ
る。
【0051】それに対して、比較例の場合(試料No.
6)は、保護コートがないので、汚れ不良が30%と多
く好ましくない。尚、本発明は前記実施例になんら限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【0052】(1)例えば、前記実施例では、セラミッ
クヒータの形状として、円筒状のものを形成したが、板
状のセラミックヒータとしてもよい。 (2)また、セラミック基材としては、両端に通じる孔
の開いた筒状(例えば円筒状)のもの、一端が閉塞され
た筒状(例えば円筒状)のもの、あるいは孔の開いてい
ない柱状(例えば円柱状)のもの等を採用できる。
【0053】(3)前記実施例では、端子パターンを保
護コートで覆ったが、ヒータパターン等の他のパターン
を保護コートで覆ってもよい。特に、パターンが露出す
る場合には、保護コートで覆う効果が大きい。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明では、グリー
ンシート上に形成された導電パターンを、可燃性物質を
主成分とする材料で覆っている。従って、その後の工程
にて、治具等が導電パターンの形成位置に接触したとし
ても、導電パターンに欠陥が生じない。
【0055】また、治具等は導電パターンに付着により
汚れることがないので、従来の様に、治具等に付着した
導電パターンが、他のグリーンシートや他の導電パター
ンに付着し、その結果、他のグリーンシートや導電パタ
ーンが汚れて不良品となることを防止できる。
【0056】特に、可燃性物質を主成分とする材料中
に、可燃性粒子が含まれている場合には、例えばグリー
ンシートの圧着を行なう際や、切断、セラミックス基材
への一体成形の際などに、保護コートが治具等に付着し
にくくなる。また、例えばグリーンシートを吸引して移
動する場合には、移動後にグリーンシートを確実に分離
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 セラミックヒータの一部を破断して示す斜視
図である。
【図2】 セラミックヒータを分解して示す斜視図であ
る。
【図3】 セラミックヒータの製造方法を示す説明図で
ある。
【図4】 保護コートの形成位置を示す説明図である。
【符号の説明】
1…セラミックヒータ 3…第1セラミック層 4…第2セラミック層 5…ヒータ部 6…発熱部 10a,10b…端子部 13…第1グリーンシート 14…第2グリーンシート 15…ヒータパターン 16…発熱パターン 20a,20b…端子パターン 22a,22b…保護コート 23…積層体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリーンシート上に導電パターンを印刷
    し、その後焼成するセラミックヒータの製造方法におい
    て、 前記導電パターンの表面を、可燃性物質を主成分とする
    材料で覆うことを特徴とするセラミックヒータの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記導電パターンが、ヒータパターン及
    び/又は該ヒータパターンと電気的に接続される端子パ
    ターンであることを特徴とする前記請求項1に記載のセ
    ラミックヒータの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記グリーンシートの一方の面に前記ヒ
    ータパターンを形成し、前記グリーンシートの他方の面
    に前記端子パターンを形成することを特徴とする前記請
    求項2に記載のセラミックヒータの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記可燃性物質を主成分とする材料が、
    可燃性樹脂を主成分とするペースト状の材料であること
    を特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載のセラ
    ミックヒータの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記可燃性物質の構成成分中に、可燃性
    粒子を含むことを特徴とする前記請求項1〜4のいずれ
    かに記載のセラミックヒータの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記可燃性物質中に、前記可燃性粒子を
    10〜60重量%含むことを特徴とする前記請求項5に
    記載のセラミックヒータの製造方法。
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