JPH11271956A - 投影露光用レチクルおよび光学素子製造方法 - Google Patents

投影露光用レチクルおよび光学素子製造方法

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JPH11271956A
JPH11271956A JP7584298A JP7584298A JPH11271956A JP H11271956 A JPH11271956 A JP H11271956A JP 7584298 A JP7584298 A JP 7584298A JP 7584298 A JP7584298 A JP 7584298A JP H11271956 A JPH11271956 A JP H11271956A
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pattern
divided
patterns
projection exposure
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JP7584298A
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Inventor
Kiyoshi Toyama
潔 外山
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Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度な光学素子を製作することができる光
学素子製造方法の提供。 【解決手段】 (a)同心円状パターンの領域を同心円
状パターンの中心を含む円形領域およびその外側の複数
の輪帯状領域に分けて、レチクルパターンをm倍したm
倍パターンを円形領域および輪帯状領域の各パターンに
対応する複数の分割パターンに分割し、その分割パター
ンを分割パターン毎に別々のサブレチクルに形成する工
程1と、(b)サブレチクル毎に各分割パターンをレチ
クル基板上に1/m縮小投影露光し、レチクル基板上に
おける分割パターンの像が形成する合成パターンが前記
レチクルパターンとなるように各分割パターンをレチク
ル基板上に順に1/m縮小投影露光して等倍投影露光用
レチクルを形成する工程2と、(c)等倍投影露光用レ
チクルのパターンを回転する光学素子基板上に等倍投影
露光する工程4とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同心円状の回折パ
ターンを有するFZP等の光学素子製造方法、および光
学素子製造の際に用いる投影露光用レチクルに関する。
【0002】
【発明の背景】図12は位相型のフレネルゾーンプレー
ト(以下ではFZPと記す)の一例を示す図であり、円
板状石英ガラス100に所定間隔で複数の輪帯溝パター
ンP1〜Pnが形成されている。なお、図12では模式的に
4本の輪帯パターンP1〜Pnを図示したが、実際には次式
(1)により半径Rn1,Rn2が規定される数百本〜数千本
程度の輪帯パターンが形成される。
【数1】 Rn1=√{(2n−1)λf+(2n−1)2λ2/4} Rn2=√(2nλf+n2λ2) …(1) 光の波長λ=0.633μm 焦点距離f=50mm n:n番目の溝 溝深さ:0.67μm
【0003】このようなFZPの製造方法として、特開
平6−265708号公報に開示されているような投影
露光法を用いる方法が知られている。投影露光による方
法としては、等倍投影露光と縮小投影露光とがある。図
13(a)は等倍投影露光を説明する図である。レチクル1
01にFZPパターンの一部(図12の扇形領域Rに含ま
れるパターン)に対応するレチクルパターンP1を形成
し、このレチクル101に露光光Lを照射して投影レンズ1
02によりレチクルパターンP1の等倍像MをFZP基板10
3上に結像させる。このとき、像Mの点O(FZPパタ
ーンの中心となる点)を通り光軸に平行な軸Jを回転軸
として基板ステージ104を回転させながら露光を行う。
【0004】ところで、レチクルパターンP1を等倍でF
ZP基板103に投影する場合には、FZP基板103上のパ
ターン精度にレチクルパターンP1の描画精度がそのまま
反映されることになる。例えば、電子線描画装置を用い
てパターンを描画したときの描画精度は約70nm程度
であるので、FZP基板103上のパターン精度も70n
m程度となる。一方、縮小投影露光の場合には、FZP
基板103上への結像縮小率が1/mであれば描画精度は
FZP基板103上では1/mに低減されることになる。
【0005】式(1)から算出される(輪帯パターンの
幅)=(Rn2−Rn1)はn=5000の場合には0.93
μmとなる。そのため、等倍露光の際の描画精度70nm
は無視できない大きさの誤差となり、一般的には、形成
されるパターンの精度を考慮して縮小投影露光が用いら
れる。しかし、この場合にはレチクルの大きさが等倍投
影露光のm倍になってしまうという欠点がある。逆に、
レチクル上における露光可能領域が等倍投影露光の場合
と同じ大きさならば、縮小投影露光の場合には等倍投影
露光の場合の1/mの口径のFZPしか得られないこと
になる。
【0006】そこで、縮小投影露光を用いて大口径のF
ZPを製作する方法として、図13(b)に示すようにレ
チクルパターンP1を複数の分割パターンPa,Pb,Pcに分
割して縮小投影露光する方法が提案されている。この方
法では、最初に分割パターンPaの縮小投影像MaをFZP
基板上に投影しつつ回転ステージを回転させて、領域Ra
にFZPパターンの一部を露光転写する。分割パターン
Pb,Pcについても同様に露光転写を行って、対応する各
領域Rb,RcにFZPパターンを露光転写する。このと
き、分割パターンPa,Pb,Pcの像Ma,Mb,Mcを合成した
ものが図2(a)の像Mと同じになるように、xyステー
ジ105をx,y方向に移動して像Ma,Mb,Mcをつなぎ合
わせる。この方法を用いることによって、縮小投影露光
であっても投影レンズの大きさに制約されることなく大
口径のFZPを製作することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、xyス
テージ105の位置決め精度は40nm程度であるため、F
ZP基板103上でパターンを繋ぐ際に同程度のつなぎ誤
差(パターンのつなぎ部分のずれ)が発生する。この4
0nm程度のつなぎ誤差は輪帯パターンの幅寸法に対して
無視できない大きさであるとともに、FZP基板103の
全露光工程終了後にしか誤差を確認することができな
い。そのため、つなぎ誤差により不良と判定されたFZ
P基板103はレジストを塗布し直して再露光するため、
露光時間の無駄が生じることになる。
【0008】本発明の目的は、高精度な光学素子を製作
することができる光学素子製造方法、および光学素子製
造の際に用いる投影露光用レチクルを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明の実施の形態を示す
図2〜5,9〜11に対応付けて説明すると、 (1)図2に対応付けて説明すると、請求項1の発明
は、回転する光学素子基板上にレチクルパターンを投影
露光して同心円状パターンを形成する光学素子製造の際
に使用する投影露光用レチクルの製造方法に適用され、
(a)同心円状パターンの領域を同心円状パターンの中
心を含む円形領域およびその外側の複数の輪帯状領域に
分けて、レチクルパターンをm倍したm倍パターンP1’
を円形領域および輪帯状領域の各パターンに対応する複
数の分割パターンP11,P12,P13に分割し、(b)レチ
クル基板上において複数の分割パターンP11,P12,P13
の像が形成する合成パターンが前記レチクルパターンと
なるように各分割パターンP11,P12,P13をレチクル基
板上に順に1/m縮小投影露光して投影露光用レチクル
を形成することによって上述の目的を達成する。 (2)図9に対応付けて説明すると、請求項2の発明
は、請求項1に記載の投影露光用レチクルの製造方法に
おいて、分割パターン40a,40bを分割パターン毎に別々
のサブレチクル51a,51b上に形成し、サブレチクル51
a,51b毎に各分割パターン40a,40bをレチクル基板上に
1/m縮小投影露光して合成パターン(例えば、図9
(b)のパターン52a2,52b2で形成されるパターン)を形
成する。また、本発明は、これに限られず、さらに次に
示す発明も本明細書に開示されている。その一つとし
て、図10,11を参照して説明すると、請求項2に記
載の投影露光用レチクルの製造方法において、レチクル
基板上における各分割パターン像の相対位置が異なる9
個の合成パターン(図11の3つのパターンP21,P22,
P23で形成される9組のパターン)がレチクル基板上に
形成されるように、分割パターン像の相対位置に対応さ
せて分割パターンP11,P12,P13をサブレチクル60a,60
b,60cに9個ずつ形成する。この発明によれば、レチク
ル基板上に分割パターン像の相対位置の異なるN個の合
成パターンが形成されるので、ステージ位置決め誤差が
打ち消されたつなぎ誤差のより小さな合成パターンが可
能となり、そのパターンを用いてFZPを製作すること
により高精度なFZPが得られる。 (3)図2〜5に対応付けて説明すると、請求項3の発
明は、回転する光学素子基板上にレチクルパターンを等
倍投影露光して同心円状パターンを形成する光学素子製
造に適用され、(a)同心円状パターンの領域を同心円
状パターンの中心を含む円形領域およびその外側の複数
の輪帯状領域に分けて、レチクルパターンをm倍したm
倍パターンP1’を前記円形領域および輪帯状領域の各パ
ターンに対応する複数の分割パターンP11,P12,P13に
分割し、(b)レチクル基板4上において複数の分割パ
ターンP11,P12,P13の像が形成する合成パターンが前
記レチクルパターンとなるように各分割パターンP11,P
12,P13をレチクル基板4上に順に1/m縮小投影露光し
て等倍投影露光用レチクル10を形成するレチクルの製作
工程と、等倍投影露光用レチクル10のパターンを回転す
る光学素子基板13上に等倍投影露光する等倍投影露光工
程とを有することにより上述の目的を達成する。 (4)図10,11に対応付けて説明すると、請求項4
の発明は、請求項3に記載の光学素子製造方法におい
て、レチクル製作工程は、(a)複数の分割パターンP1
1,P12,P13を分割パターン毎に異なるサブレチクル60
a,60b,60cに形成するサブレチクル製作工程と、
(b)サブレチクル60a,60b,60c毎に各分割パターン
をレチクル基板上に1/m縮小投影露光して合成パター
ン(図11の3つのパターンP21,P22,P23で形成され
る9組のパターン)を形成する縮小投影露光工程とから
成る。また、本発明はこれに限らず、さらに次に示す発
明も本明細書に開示されている。その発明は、請求項4
に記載の光学素子製造方法において、レチクル基板上に
おける各分割パターン像の相対位置が異なる9個の合成
パターン(図11の3つのパターンP21,P22,P23で形
成される9組のパターン)がレチクル基板上に形成され
るように、分割パターン像の相対位置に対応させて分割
パターンP11,P12,P13をサブレチクル60a,60b,60cに
9個ずつ形成し、等倍投影露光工程では、レチクル基板
上に形成された9個の合成パターンの内から一つ(図1
1の矢印で示したパターン)を選んで光学素子基板上に
等倍投影露光する。この発明によれば、レチクル基板上
に分割パターン像の相対位置の異なるN個の合成パター
ンが形成されるので、ステージ位置決め誤差が打ち消さ
れたつなぎ誤差のより小さな合成パターンが可能とな
り、そのパターンを用いてFZPを製作することにより
高精度なFZPが得られる。
【0010】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図11を参照して本
発明の実施の形態を説明する。 −第1の実施の形態− 上述した図13(a)に示す例では、レチクル101に等倍の
レチクルパターンP1を描画装置で描画したが、本発明に
よるレチクル製造法では、レチクルパターンP1のm倍パ
ターンを複数に分割してサブレチクルに描画し、その各
分割パターンの1/m縮小像をレチクル基板上でつなぎ
合わせることによって等倍投影露光用のレチクルを作製
するようにした。この手順を図で示すと図1のようにな
る。すなわち、工程1で上述したサブレチクルを作製
し、工程2においてサブレチクルを用いた縮小投影露光
により等倍投影露光用レチクルを作製する。次いで、工
程3では、工程2で作製した等倍投影露光用レチクルの
パターン良否、すなわち、パターン計測を行って上述し
たつなぎ精度が所定精度内か否かを判定する。良と判定
されたならば工程4へ進み、不良と判定されたならば工
程2へ戻って再び等倍投影露光用レチクルを作製する。
工程4では、工程2で作製した等倍投影露光用レチクル
のパターンを等倍投影露光でFZP基板上に露光するこ
とによりFZPを作製する。以下では、図1に示す工程
に従ってレチクルおよびゾーンプレートの製造方法を説
明する。
【0012】まず、サブレチクルの作製を行う工程1で
は、図2に示すようなレチクルパターンP1(図13参
照)をm倍に拡大したパターンP1’を複数の分割パター
ンP11,P12,P13に分割し、各分割パターンP11,P12,P
13を電子ビーム描画装置を用いてサブレチクル1に描画
する。このようにしてサブレチクル1が得られる。な
お、1aはレチクル位置合わせ用のアライメントマークで
ある。
【0013】次いで、工程2では上述のサブレチクル1
を用いて1/m縮小投影露光により等倍投影露光用レチ
クルを作製する。図3は露光装置の概略構成を示す図で
あり、サブレチクル1は不図示のレチクルホルダにより
レチクルステージ2上に保持される。3は分割パターンP
11,P12,P13上に繰り出し可能なマスク3a,3b,3cを具
備するマスク切換器であり、マスク3a,3b,3cのそれぞ
れをサブレチクル1上の分割パターンP11,P12,P13部分
に繰り出すことによって照明系5からの光を遮蔽するこ
とができる。
【0014】分割パターンP11をxyステージ7上のレチ
クル基板4に投影露光する場合には、マスク切換器3のマ
スク3b,3cをそれぞれ分割パターンP12,P13上に繰り出
して、照明装置5からの露光光が分割パターンP11にのみ
照射されるようにする。サブレチクル1を透過した露光
光は縮小率1/mの投影レンズ6によってレチクル基板4
上に結像され、分割パターンP11の像M11が形成される。
その後、マスク切換器3のマスクを切り換えて、分割パ
ターンP12,P13をレチクル基板4上に順に露光転写す
る。このとき、分割パターンP11,P12,P13の縮小像が
レチクル基板4上で正確につなぎ合わせられるようにx
yステージ7の位置を調整する。8x,8yはxyステージ7
をxおよびy方向に駆動する駆動装置であり、xyステ
ージ7のxおよびy方向位置はそれぞれ干渉計9x,9yよ
って計測される。
【0015】なお、レチクル基板は石英ガラス基板上に
Cr等の金属膜を形成し、その上に感光性のレジスト膜
を形成したものである。分割パターンP11,P12,P13の
露光が終了したならば、レジスト膜の現像処理を行った
後にそのレジストパターンをマスクとしてCr膜をエッ
チングする。その結果、図4に示すようなレチクルパタ
ーンがレチクル基板4に形成され、これを等倍投影露光
用レチクル10として用いる。
【0016】工程3では、このようにして作製した等倍
投影露光用レチクル10のパターンつなぎ精度が所定精度
内かどうかをパターン計測を行って判定する。パターン
計測は次のように行う。パターン計測は、半導体製造工
程において、レチクルや露光後の回路パターンの線幅測
定等に使用される一般的な光波干渉式座標測定機を用
い、つなぎ部のパターンの間隔を測定することにより行
う。この段階で精度不良と判定されたものはガラス基板
上のCr膜を除去し、再び工程2からやり直す。
【0017】工程3でつなぎ精度が良と判定されたなら
ば工程4に進み、等倍投影露光用レチクル10を用いた等
倍投影露光によりFZPを作製する。図5は等倍露光装
置の概略構成を示す図であり、図3と同一部分には同一
符号を付した。等倍投影露光用レチクル10をレチクルス
テージ2上に保持し、投影レンズ11により等倍像を回転
ステージ12上のFZP基板13上に結像する。図6はFZ
P基板13の断面を示す図である。FZP基板13は、図6
(a)に示すように石英ガラス基板20の一方の面にAl2
3膜21,SiO2膜22,Cr膜23の3層膜を、他方の面に
反射防止膜24をそれぞれ成膜した後、Cr膜23の面にレ
ジスト(ポジ型のレジスト)25を塗布し(図6(b))プ
リべークしたものである。このFZP基板13が載置され
た回転ステージ12を回転させつつ露光することにより、
FZP基板13上に同心円状の輪帯パターンが露光され
る。
【0018】露光終了後、現像処理およびエッチング処
理を行うことにより所望のFZPが得られる。図7は露
光,現像およびエッチング処理過程におけるFZP基板
13を示す図である。図7(a)は露光工程を示す図であ
り、FZP基板13上のレジスト25にレチクル10を通過し
た露光光Lが照射されると、レジスト25の露光光Lが照
射された部分は現像液に対して不溶であったものが可溶
に変化する。露光後にFZP基板13の現像処理を行う
と、図7(b)のように露光光Lが照射された部分30のレ
ジスト25が除去される。
【0019】次いで、図7(c)に示すように、露光・現
像によってパターンニングされたレジスト25をマスクと
してCr膜23のエッチングを行う。その後、図7(d)に
示すようにレジスト25を除去し、Cr膜23をマスクとし
てSiO2膜22をエッチングする。最後に、図7(e)に示
すようにCr膜23を除去することにより位相型のFZP
が得られる。
【0020】上述したように、本実施の形態によれば以
下のような利点がある。 (a)描画装置で形成した描画パターンを、レチクル基
板4上に1/m縮小投影露光して等倍投影露光用レチク
ル10を作製するようにしたので、等倍投影露光用レチク
ル10上では描画精度は1/mと向上し、かつ、FZPの
口径に関しては、等倍投影露光のみでFZPを製作する
場合と同じ大きさのものが可能となる。 (b)FZPを作製する前の工程3において等倍投影露
光用レチクル10のつなぎ精度良否判定を行い、良と判定
された等倍投影露光用レチクル10のみをFZP製作に用
いるようにしたので、FZPのパターンつなぎ誤差をx
yステージ7の位置決め精度(40nm程度)より小さく
することができる。 (c)さらに、等倍投影露光用レチクル10の段階でパタ
ーンつなぎ精度を判定するので、一旦精度良好な等倍投
影露光用レチクル10が得られれば、工程4では常につな
ぎ精度の良いFZPのみが得られるので、前述したよう
に縮小投影露光で分割パターンをつなぎながらFZPを
作製する場合に比べてFZP製作のコストおよび時間を
低減することができる。
【0021】−第2の実施の形態− 上述した第1の実施の形態では等倍投影露光用レチクル
10を作製する際に一組の分割パターンP11,P12,P13を
用いたが、本実施の形態では複数組の分割パターンを用
いることによってよりつなぎ精度の高いレチクルパター
ンを得られるようにした。
【0022】まず、パターンをつないで露光する際のつ
なぎ誤差について図8を用いて説明する。図8(a)のよ
うに別々のサブレチクル41a,41bに設けられた分割パタ
ーン40a,40bをレチクル基板にそれぞれ露光した場合、
レチクル基板上に露光転写されたパターン42a,42bはx
yステージ7(図3参照)のステージ位置決め誤差によ
り図8の(b)〜(d)に示すようになる。ここで、ステージ
位置決め精度が40nmである場合には、ステージ位置指
令値に対して最大で±40nmの位置決め誤差が生じる。
そのため、ステージ位置決め誤差がゼロの場合は図8
(b)のようにパターン42a,42bは正確につなぎ合わされ
るが、ステージ位置決め誤差がx方向に+40nm生じた
ときには図8(c)のようにパターン42a,42bが40nmだ
け離れてしまう。一方、ステージ位置決め誤差がx方向
に−40nm生じた場合には、図8(d)のようにパターン4
2a,42bが40nmだけ重なり合ってしまう。
【0023】そこで、図9(a)のように、サブレチクル5
1a,51bにそれぞれ同一形状の分割パターン40a,40b
(区別する意味で、それぞれ40a1〜40a3,40b1〜40b3と
記す)を3個ずつ形成し、かつ、サブレチクル51aでは
分割パターン40a2に対して分割パターン40a1をx方向に
+26.7nm(≒80nm/3)ずらし、分割パターン40
a3をx方向に−26.7nmずらした。また、サブレチク
ル51bの分割パターン40b1〜40b3のx方向は同一であ
り、y方向位置はサブレチクル51aの対応する分割パタ
ーン40a1〜40a3と同一となるようにする。以下では、こ
のように位置をずらしたパターンの組(40a1〜40a3),
(40b1〜40b3)をオフセットパターンと呼び、オフセッ
トパターンの数をオフセット数、ずらし量をオフセット
量とそれぞれ呼ぶことにする。すなわち、図9(a)に示
したサブレチクル51a,51bはオフセット数が3である。
【0024】次に、サブレチクル51a,51bの分割パター
ン(40a1〜40a3),(40b1〜40b3)をレチクル基板上に
縮小投影露光する。最初に、サブレチクル51aを露光装
置のレチクルステージ2(図3)に装着してレチクル基
板4とのアライメントを行った後に、サブレチクル51aの
分割パターン40a1〜40a3をレチクル基板4上に一括で縮
小投影露光する。なお、第1の実施の形態ではマスク切
換装置3を用いたが、本実施の形態では必要ない。次い
で、レチクルステージ2上のサブレチクル51aをサブレチ
クル51bに交換しアライメント動作を行う。この段階で
は、レチクル基板4上の分割パターン50a2の転写パター
ンと分割パターン50a2の像とが重なった状態となってい
るので、分割パターン50a2の転写パターンと分割パター
ン50a2の像とがつなぎ合わされるようにxyステージ7
をx方向に所定値だけ移動する。その後、分割パターン
40b1〜40b3を一括でレチクル基板4上に縮小投影露光す
る。
【0025】図9(b)〜9(d)は、このようにして得られ
るレチクル基板4上の転写パターン(52a1〜52a3,52b1
〜52b3)の例を示したものである。図9(b)はステージ
位置決め誤差がゼロの場合を示し、パターン52a2とパタ
ーン52b2とがつなぎ誤差ゼロで露光されている。このと
きパターン52a1とパターン52b1の重なり部分およびパタ
ーン52a3とパターン52b3の隙間の寸法はオフセット量に
等しく133.5nm(=26.7nm×5)となる。図9
(c)はxyステージ7(図3参照)がx方向に+200nm
(=40nm×5)ずれた場合を示しており、つなぎ誤差
はパターン52a1および52b1の組み合わせが一番小さく6
6.5nm(=200nm−133.5nm)となっている。
一方、図9(d)はxyステージ7がx方向に−200nm
ずれた場合を示しており、つなぎ誤差はパターン52a3お
よび52b3の組み合わせが一番小さく66.5nmとなって
いる。このように図9(b)〜9(d)に示す場合には、つな
ぎ誤差の最大値は66.5nmである。
【0026】図10は、描画パターンの分割数が3で、
かつ、オフセット数が3の場合のサブレチクル60a,60
b,60cを示したものである。サブレチクル60aには図2
の分割パターンP11が9個形成され、サブレチクル60b,
60cにはそれぞれ分割パターンP12,P13が9個ずつ形成
されている。この場合、一つの分割パターンP13に対し
てずれ量の異なる3種類の分割パターンP12が必要で、
さらに、その3種類の分割パターンP12の各々にずれ量
の異なる3種類の分割パターンP11が必要となるので、
最終的には9組の分割パターンP11,P12,P13が必要と
なる。一般的には、描画パターンの分割数をd、オフセ
ット数をnとすると各サブレチクルに形成されるパター
ンの数(すなわち、分割パターンの組数)はn(d-1)
表される。
【0027】また、xyステージ7の位置決め精度をE
(すなわち、指定した位置に対してxyステージ7の位
置決め誤差は±E)、オフセット量をa=2E/nとす
ると、ステージ位置決め誤差によるパターンつなぎ誤差
はE/nとなり、上述した第1の実施の形態におけるつ
なぎ誤差の1/nに低減することができる。例えば、ス
テージ位置決め精度を40nmとすれば、図10のサブレ
チクル60a,60b,60cを用いた場合にはn=3であるか
ら、オフセット量a=26.7nm(2E/n=80/3
≒26.7),つなぎ誤差は13.3nm(E/n=40
/3≒13.3)となる。
【0028】ここで、図10の分割パターンP11,P12,
P13をつなぎ露光する際には、各サブレチクル60a,60
b,60cの矢印で示した分割パターンがつながるようにx
yステージ7のx方向位置を制御する。図11の
(a),(b)はそのようにして作製された等倍投影露
光用レチクル61の例を示す図である。図11(a)は分割
パターンP12,P13を露光転写したときのステージ位置決
め誤差がゼロであった場合を示し、図11(b)は分割パ
ターンP12を露光転写したときのステージ位置決め誤差
はゼロであるが、分割パターンP13を露光転写したとき
はステージ位置が位置指令値より(−x)方向に位置決
めされてしまった場合を示している。図11(a)に示し
た等倍投影露光用レチクル61の場合には、つなぎ誤差が
一番小さくなっている矢印で示した上から5段目のパタ
ーンを用いてFZP基板への等倍投影露光を行い、図1
1(b)に示した等倍投影露光用レチクル61の場合には、
つなぎ誤差が一番小さくなっている矢印で示した上から
8段目のパターンを用いてFZP基板への等倍投影露光
を行う。
【0029】上述の実施の形態では、FZPとして位相
型のFZPを例に説明したが振幅型のFZPにも適用す
ることができる。また、FZP基板にパターンを露光す
る際に等倍投影露光で露光したが、口径がそれほど大き
くなく、より精度の高いFZPが要求される場合にはF
ZP基板上にレチクル10,61のパターンを縮小投影露光
しても良い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、 (a)等倍投影露光用レチクルを製作する際に、レチク
ルパターンのm倍パターンを複数に分割した分割パター
ンを順にレチクル基板上に1/m縮小投影露光し、か
つ、その合成パターンがレチクルパターンとなるように
つないで投影しているため、等倍投影露光用レチクル上
におけるパターン描画誤差は従来の1/mと低減すると
ともに、等倍投影露光のみで製作する場合と同程度の口
径を有するFZPが可能となる。 (b)等倍投影露光用レチクルが作製された段階でパタ
ーンのつなぎ誤差の良否を判定することができるので、
FZP作製の段階で不良の発生を抑えることができてコ
スト低減を図ることができるとともに、多数のFZPを
製作するような場合には製作時間の短縮も図ることがで
きる。また、等倍投影露光用レチクルを複数製作して精
度の良い等倍投影露光用レチクルをFZP製作に用いれ
ば、つなぎ誤差をステージ位置決め誤差より小さくする
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】FZPの製作手順を示す図。
【図2】サブレチクル作製工程を説明する図であり、
(a)はm倍パターンと分割パターンP11,P12,P13と
の関係を示し、(b)はサブレチクルの平面図。
【図3】露光装置の概略構成図。
【図4】等倍投影露光用レチクルの平面図。
【図5】FZPを製作する際の等倍露光装置の概略構成
図。
【図6】FZP基板の断面図であり、(a)はレジスト
塗布前の図、(b)はレジスト塗布後の図。
【図7】露光、現像、エッチング処理を説明する図であ
り、(a)〜(e)の一連の工程を示す。
【図8】つなぎ誤差を説明する図であり、(a)はサブ
レチクルの平面図、(b)〜(d)はレチクル基板上に
露光転写されたパターンを示す。
【図9】オフセットパターンを説明する図であり、
(a)はサブレチクル51a,51bの平面図、(b)〜
(d)はレチクル基板上に露光転写されたパターンを示
す。
【図10】サブレチクル60a,60b,60cの平面図。
【図11】等倍投影露光用レチクル61の平面図であり、
(a)、(b)に2つの例を示す。
【図12】位相型のFZPを示す図であり、(a)は平
面図,(b)は断面図。
【図13】露光方法を説明する図であり、(a)は等倍
投影露光を、(b)は縮小投影露光を示す。
【符号の説明】
1,41a,41b,51a,51b,60a,60b,60c サブレチクル 4 レチクル基板 7 xyステージ 10,61 等倍投影露光用レチクル 12 回転ステージ 13 FZP基板 40a,40a1〜40a3,40b,40b1〜40b3,P11,P12,P13
分割パターン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する光学素子基板上にレチクルパタ
    ーンを投影露光して同心円状パターンを形成する光学素
    子製造の際に使用する投影露光用レチクルの製造方法に
    おいて、 (a)前記同心円状パターンの領域を同心円状パターン
    の中心を含む円形領域およびその外側の複数の輪帯状領
    域に分けて、前記レチクルパターンをm倍したm倍パタ
    ーンを前記円形領域および輪帯状領域の各パターンに対
    応する複数の分割パターンに分割し、 (b)レチクル基板上において前記複数の分割パターン
    の像が形成する合成パターンが前記レチクルパターンと
    なるように前記各分割パターンを前記レチクル基板上に
    順に1/m縮小投影露光することによって前記投影露光
    用レチクルを形成することを特徴とする投影露光用レチ
    クルの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の投影露光用レチクルの
    製造方法において、 前記複数の分割パターンを分割パターン毎に別々のサブ
    レチクル上に形成し、前記サブレチクル毎に各分割パタ
    ーンを前記レチクル基板上に1/m縮小投影露光して前
    記合成パターンを形成することを特徴とする投影露光用
    レチクルの製造方法。
  3. 【請求項3】 回転する光学素子基板上にレチクルパタ
    ーンを等倍投影露光して同心円状パターンを形成する光
    学素子製造方法において、 (a)前記同心円状パターンの領域を同心円状パターン
    の中心を含む円形領域およびその外側の複数の輪帯状領
    域に分けて、前記レチクルパターンをm倍したm倍パタ
    ーンを前記円形領域および輪帯状領域の各パターンに対
    応する複数の分割パターンに分割し、(b)レチクル基
    板上において前記複数の分割パターンの像が形成する合
    成パターンが前記レチクルパターンとなるように前記各
    分割パターンを前記レチクル基板上に順に1/m縮小投
    影露光して等倍投影露光用レチクルを形成するレチクル
    の製作工程と、 前記等倍投影露光用レチクルのパターンを回転する光学
    素子基板上に等倍投影露光する等倍投影露光工程とを有
    することを特徴とする光学素子製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の光学素子製造方法にお
    いて、 前記レチクル製作工程は、(a)前記複数の分割パター
    ンを分割パターン毎に異なるサブレチクルに形成するサ
    ブレチクル製作工程と、(b)前記サブレチクル毎に各
    分割パターンを前記レチクル基板上に1/m縮小投影露
    光して前記合成パターンを形成する縮小投影露光工程と
    から成ることを特徴とする光学素子製造方法。
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JPWO2021038919A1 (ja) * 2019-08-29 2021-03-04
WO2021038919A1 (ja) * 2019-08-29 2021-03-04 株式会社日立ハイテク 回折格子、回折格子の製造方法およびフォトマスク

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