JPH11271310A - 自動分析装置における基準試料の状態監視方法 - Google Patents
自動分析装置における基準試料の状態監視方法Info
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- JPH11271310A JPH11271310A JP7221098A JP7221098A JPH11271310A JP H11271310 A JPH11271310 A JP H11271310A JP 7221098 A JP7221098 A JP 7221098A JP 7221098 A JP7221098 A JP 7221098A JP H11271310 A JPH11271310 A JP H11271310A
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Abstract
分析結果の信頼性を向上できる自動分析装置における基
準試料の状態監視方法を提供する。 【解決手段】 反応容器内にサンプルおよび試薬を分注
して反応させ、その反応液の吸光度を測光部で測定して
所望の測定項目を自動的に分析すると共に、その分析結
果の正確さを担保するために、基準試料セット部にセッ
トされた標準試料や精度管理用試料の基準試料を前記反
応容器内に適宜分注して分析するようにした自動分析装
置における前記基準試料の状態を監視するにあたり、前
記基準試料のセットに同期して、前記反応容器内に当該
基準試料を分注してその初期吸光度を前記測光部で測定
し、前記基準試料を実際に分析する際に、前記反応容器
に分注される当該基準試料の吸光度を前記測光部で測定
し、この実際の分析の際の吸光度と前記基準吸光度とを
比較して、前記基準試料の状態変化を監視する。
Description
おける基準試料の状態監視方法に関するものである。
分析装置では、分析結果の正確さを担保するために、標
準試料や精度管理用試料の基準試料を適宜分析し、標準
試料の分析結果に基づいて検量線を作成したり、また、
精度管理用試料の分析結果に基づいて、例えば検量線を
校正するようにしている。また、このような基準試料を
通常の測定試料とは区別して装置本体の所定のセット部
にセットし、所定のシーケンスに従って一定間隔毎に自
動的に繰り返し分析するようにして、操作者の作業量や
誤操作を低減し、装置の操作性を向上させた自動分析装
置も提案されている。
っては、順次の分析において基準試料に蒸発等の変性が
生じると分析結果が変動するため、例えば、上記のよう
に基準試料を装置にセットして、一定間隔毎に自動的に
繰り返し分析する自動分析装置においては、基準試料の
セット部を蓋で覆ったり、冷水を循環させて保冷するよ
うにして、基準試料の変性を防止するようにしている。
たように基準試料のセット部を保冷するようにしても、
その変性を皆無にすることは困難である。その上、蒸発
量は、収容カップの形状、反応容器への分注量、温湿度
条件等により変化するため、蒸発による分析結果の変動
を画一的に補正することはできない。さらに、繰り返し
分析に供される基準試料の分析結果の変動原因として
は、基準試料の変性として蒸発の他に、繰り返しのサン
プリングによるプローブ洗浄水の持ち込みによる薄まり
も考慮する必要があると共に、基準試料以外の要因とし
て、試薬の変性や分注量に起因する要因、装置上の何ら
かの不具合等も考慮する必要がある。このため、分析結
果の変動原因を解析するには、非常に時間がかかるとい
う問題がある。
を監視する方法として、例えば、特開平6−94731
号公報に開示されている技術を適用し、サンプリング機
構により、分析開始前(スタート時)および分析開始時
(サンプリング時)に基準試料収容容器内の試料量を液
面の高さによりそれぞれ測定し、その測定した試料量か
ら装置への基準試料セット後からサンプリングに至る間
の蒸発を監視することが考えられる。しかし、この場合
には、使用する基準試料収容容器の情報を予め入力した
り、装置毎にサンプリング機構によるサンプルプローブ
の下降距離を求める等、前準備が複雑で動作が煩雑にな
るという問題があると共に、サンプルプローブの下降精
度の観点から、微少量の蒸発を監視することは困難で、
現実的でない。
目してなされたもので、基準試料の状態を簡単かつ確実
に監視でき、その分析結果の信頼性を向上できる自動分
析装置における基準試料の状態監視方法を提供すること
を目的とするものである。
め、この発明では、反応容器内にサンプルおよび試薬を
分注して反応させ、その反応液の吸光度を測光部で測定
して所望の測定項目を自動的に分析すると共に、その分
析結果の正確さを担保するために、基準試料セット部に
セットされた標準試料や精度管理用試料の基準試料を前
記反応容器内に適宜分注して分析するようにした自動分
析装置における前記基準試料の状態を監視するにあた
り、前記基準試料のセットに同期して、前記反応容器内
に当該基準試料を分注してその初期吸光度を前記測光部
で測定し、前記基準試料を実際に分析する際に、前記反
応容器に分注される当該基準試料の吸光度を前記測光部
で測定し、この実際の分析の際の吸光度と前記基準吸光
度とを比較して、前記基準試料の状態変化を監視するこ
とを特徴とするものである。
料について状態変化が発生し、第2の標準試料について
発生しなかった判定した場合に、第1の標準試料に関与
する分析項目の測定結果についてのデータ保証は行わな
いが、第2の標準試料に関与する分析項目の測定結果に
ついてのデータ保証を行う旨の識別マークを各測定結果
の表示において実行する。
精度管理用試料のうちの一部について状態変化が発生し
たと判定した場合に、残りの1以上の精度管理用試料に
よるデータ保証を行うと共に、精度管理用試料の採用状
況を示す識別マークを各測定結果の表示において実行す
る。
の状態監視方法を実施する自動分析装置の一例の構成を
示すものである。この自動分析装置は、複数個の測光キ
ュベットとしての反応容器1を同一円周上に等間隔に保
持したターンテーブル2を有し、このターンテーブル2
を所定のシーケンスに従って、順次のサイクルで例えば
反時計方向に(360°−1反応容器分)づつ回動する
ように、各サイクルの中で時計方向および反時計方向に
所定ステップ回動させながら、各反応容器1に希釈液、
サンプルおよび試薬を順次分注し、希溶液分注後の反応
容器1内の液体を全反応過程測光方式により一定時間間
隔で所要の波長の光で当該反応容器1を通してダイレク
ト測光し、その順次の吸光度データを取り込んで分析を
行うと共に、その分析結果の正確さを担保するために、
サンプルの分注に代えて標準試料や精度管理用試料の基
準試料を反応容器1に適宜分注して同様に分析し得るよ
うにし、分析の終了した反応容器1を洗浄して繰り返し
使用するようにしたものである。
は、反応容器1に対して機能するように、希釈液分注部
3、攪拌部4、測光部5、サンプル分注部6、試薬分注
部7および洗浄部8を設け、各反応容器1に対して、先
ず、希釈液分注部3で希釈液を分注し、その後、攪拌部
4で攪拌する。希釈液が分注された反応容器1に対して
は、一定時間間隔で測光部5に位置決めされる毎に、被
検成分に対応する波長の光で該反応容器1を通して測光
しながら、次に、サンプル分注部6において、サンプル
ホルダ11に保持されて所定の搬送通路に沿って搬送さ
れるサンプルカップ12からサンプル分注器13により
血清等のサンプルを分注し、その後、攪拌部4で攪拌す
る。
ル15にセットされたそれぞれ異なる被検成分と反応す
る試薬を収容する複数の試薬タンク16のうちから、分
析すべき被検成分に対応する試薬を試薬分注器17によ
り分注し、その後、攪拌部4で攪拌して反応させる。所
定の反応時間が経過した後は、洗浄部8において、反応
容器1を洗浄して次の分析に備える。
び基準試料セットテーブル18を設け、この基準試料セ
ットテーブル18に各種の標準試料および精度管理用試
料の基準試料をそれぞれ収容する複数の基準試料容器1
9をセットして、上記のサンプルの分注に代えて所要の
基準試料をサンプル分注器13により反応容器1に適宜
分注して同様に分析し得るようにする。
り所定のシーケンスに従って制御する。また、測光部5
での各反応容器1の順次の測光データは、演算制御部2
1に取り込んでそれぞれ吸光度に変換し、サンプルにつ
いては、その吸光度データに基づいて各サンプル中の被
検成分を定量分析して、その分析結果を入出力部22に
おいてプリントアウトしたり、ディスプレイに表示し、
基準試料については、その吸光度データに基づいて試料
状態を監視すると共に、選択的に当該基準試料中の被検
成分を定量分析して、その分析結果を入出力部22にお
いてプリントアウトしたり、ディスプレイに表示する。
準試料の状態監視動作について、図2に示すフローチャ
ートを参照しながら説明する。先ず、状態監視に先立
ち、状態監視用パラメータとして、基準試料に対応して
希釈液および基準試料の分注量等の分注条件、測光部5
での測定波長、吸光度の測光ポイント、状態判定用閾値
(KL,KH )等を入出力部22を介して演算制御部21
に入力して格納する(ステップS1)。その後、基準試
料セットテーブル18に基準試料容器19をセットした
ときの初期吸光度を測定する(ステップS2)。
器1に希釈液および所要の基準試料を分注し、その後、
試薬の分注を行うことなく、基準試料の分注後、所定時
間経過した測光部5での所定の測光ポイントの吸光度を
演算制御部21内のメモリに取り込む。ここで、上記所
要の基準試料の初期吸光度は、一回の分注による上記の
所定の測光ポイントの吸光度とすることもできるが、こ
の実施形態では、希釈液や基準試料の分注誤差等による
影響を軽減するため、同一の基準試料を複数回異なる反
応容器1に分注して、その同一測光ポイントの吸光度の
平均を演算制御部21で演算し、その平均吸光度(Aav
g )を初期吸光度として演算制御部21内のメモリに格
納する。他の基準試料についても、同様にして、その初
期吸光度を求めて演算制御部21内のメモリに格納す
る。
準試料セットテーブル18にセットされている所望の基
準試料の分析の必要が生じたときは、その基準試料の通
常の分析動作によるサンプリングに先立って、当該基準
試料の吸光度を測定する(ステップS3)。この分析時
(サンプリング時)における基準試料の吸光度測定動作
においては、希釈液が分注された反応容器1に当該基準
試料を一回分注し、その後、試薬を分注することなく、
基準試料の分注後、所定時間経過した測光部5での所定
の測光ポイントの吸光度(A′)を取り込む。
だ吸光度(A′)と、メモリに格納されている当該基準
試料のセット時の初期吸光度(Aavg )とに基づいて、
試料状態の判定値Kを、 K={(A′/Aavg )−1}×100 により演算して(ステップS4)、判定値Kが当該基準
試料の閾値KL , KH に対して、 KL ≦K≦KH を満たすか否かを判定し(ステップS5)、判定値Kが
上記の範囲から外れる場合には、警報を発する(ステッ
プS6)ようにして当該基準試料の状態変化を監視す
る。
ット時と分析時との吸光度に基づいて各基準試料の状態
変化を監視するが、さらに、この実施形態では、ステッ
プS5での判定結果に基づいて、以下の処理を実行す
る。すなわち、ステップS5において、KL ≦K≦KH
を満たすときは、当該基準試料に対して試薬分注を含む
通常の分析処理を実行して(ステップS7)、吸光度に
基づいて濃度値を演算し、その分析結果を出力する(ス
テップS8)。
KH を満たさないときは、ステップS6で警報を発し
て、当該基準試料に対する通常分析を行うか否かを判定
する(ステップS11)。この判定は、オペレータにお
いて、その時点で指定するか、装置自体に予め設定して
自動的に判定するようにする。ここで、通常分析を行わ
ない(No)と判定された場合には、装置にセットされ
ている当該基準試料に対する以後の分析を中止する。
れた場合には、当該基準試料に対して試薬分注を含む通
常の分析処理を実行する(ステップS12)。この場
合、分析対象の基準試料は状態が変化しているので、そ
の吸光度に基づいて演算した濃度値Cを補正するか否か
を判断し(ステップS13)、補正する場合(Yes)
には、 C′={C/(100+K)}×100 または、 C′=〔C/{100+(a×K+b)}〕×100 を演算して、補正濃度値C′を算出する(ステップS1
4)。ここで、aおよびbは、それぞれKと実験的に求
められた重量法での試料蒸発量との間に成立する相関式
の傾きおよび切片を表す。
ら、濃度値が補正されたものであることを示すマークを
付して、また、ステップS13で補正しないと判断した
場合(No)には基準試料が状態変化していることを示
すマークを付して(ステップS15)、分析結果として
出力する(ステップS8)。なお、基準試料が標準試料
の場合には、ステップS14を行うことなく、自動的に
ステップS13からステップS15に移行するようにす
る。このようにして、複数の標準試料によるデータの保
証に関し、標準試料毎に判定値と比較して、合格のとき
は通常分析を続行し、不合格のときは、取り敢えず測定
データを出力等するものの、不合格となった標準試料が
関与する分析項目についてのデータ保証がされない旨の
エラーマークを付して、合格した標準試料が関与する分
析項目の出力データについてのみデータ保証し得る旨の
識別処理を行うようにする。また、基準試料が精度管理
用試料の場合には、以後は、状態変化を生じた精度管理
用試料を除く残りの精度管理用試料を用いて精度管理を
自動継続する。この場合、精度管理用試料が一部除かれ
たことを示すマークをプリント用紙または画面上に表示
するが、除かれた精度管理用試料に応じて異なる種類の
マークを付するのが好ましい。
トされた標準試料や精度管理用試料の基準試料に対し
て、そのセット時の初期吸光度と実際の分析時の吸光度
とをそれぞれ測定し、それらの吸光度の比較に基づいて
基準試料の状態変化を監視するようにしたので、基準試
料の状態を簡単かつ確実に監視でき、その分析結果の信
頼性を向上することができる。
する自動分析装置の一例の構成を示す図である。
態監視動作を説明するためのフローチャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 反応容器内にサンプルおよび試薬を分注
して反応させ、その反応液の吸光度を測光部で測定して
所望の測定項目を自動的に分析すると共に、その分析結
果の正確さを担保するために、基準試料セット部にセッ
トされた標準試料や精度管理用試料の基準試料を前記反
応容器内に適宜分注して分析するようにした自動分析装
置における前記基準試料の状態を監視するにあたり、 前記基準試料のセットに同期して、前記反応容器内に当
該基準試料を分注してその初期吸光度を前記測光部で測
定し、 前記基準試料を実際に分析する際に、前記反応容器に分
注される当該基準試料の吸光度を前記測光部で測定し、 この実際の分析の際の吸光度と前記基準吸光度とを比較
して、前記基準試料の状態変化を監視することを特徴と
する自動分析装置における基準試料の状態監視方法。 - 【請求項2】 第1の標準試料について状態変化が発生
し、第2の標準試料について発生しなかった判定した場
合に、第1の標準試料に関与する分析項目の測定結果に
ついてのデータ保証は行わないが、第2の標準試料に関
与する分析項目の測定結果についてのデータ保証を行う
旨の識別マークを各測定結果の表示において実行するこ
とを特徴とする請求項1記載の自動分析装置における基
準試料の状態監視方法。 - 【請求項3】 複数の精度管理用試料のうちの一部につ
いて状態変化が発生したと判定した場合に、残りの1以
上の精度管理用試料によるデータ保証を行うと共に、精
度管理用試料の採用状況を示す識別マークを各測定結果
の表示において実行することを特徴とする請求項1記載
の自動分析装置における基準試料の状態監視方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07221098A JP3850132B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 自動分析装置における基準試料の状態監視方法 |
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11271310A true JPH11271310A (ja) | 1999-10-08 |
JP3850132B2 JP3850132B2 (ja) | 2006-11-29 |
Family
ID=13482661
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07221098A Expired - Fee Related JP3850132B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 自動分析装置における基準試料の状態監視方法 |
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Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003004753A (ja) * | 2001-06-18 | 2003-01-08 | Aloka Co Ltd | 分注良否判定装置 |
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CN114391098A (zh) * | 2019-09-17 | 2022-04-22 | 株式会社日立高新技术 | 生物体试料分析装置、生物体试料分析方法 |
CN116773664A (zh) * | 2023-06-15 | 2023-09-19 | 中国科学院苏州生物医学工程技术研究所 | 一种仿血体模性能检测方法以及装置 |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP07221098A patent/JP3850132B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN116773664A (zh) * | 2023-06-15 | 2023-09-19 | 中国科学院苏州生物医学工程技术研究所 | 一种仿血体模性能检测方法以及装置 |
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