JPH11271187A - 環境センシング用恒温サンプリング装置 - Google Patents

環境センシング用恒温サンプリング装置

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JPH11271187A
JPH11271187A JP10075620A JP7562098A JPH11271187A JP H11271187 A JPH11271187 A JP H11271187A JP 10075620 A JP10075620 A JP 10075620A JP 7562098 A JP7562098 A JP 7562098A JP H11271187 A JPH11271187 A JP H11271187A
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JP
Japan
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temperature
gas
bath
sensor cell
constant
Prior art date
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Pending
Application number
JP10075620A
Other languages
English (en)
Inventor
Iwao Sugimoto
岩雄 杉本
Nahoko Kasai
奈保子 河西
Shigeki Ogawa
茂樹 小川
Masayuki Nakamura
雅之 中村
Shinsuke Iihashi
真輔 飯橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、外部環境の温度変動の影響を
受けず、高精度な化学情報の収得を可能にする軽便で可
搬なサイズの環境センシング用恒温サンプリング装置を
提供することにある。 【解決手段】本発明は、センサセルと、該センサセルに
サンプリングしたガスを導入するガス導入路と、該セン
サセルよりガスを排出するガス排出路とが、熱伝導性の
高いブロック熱浴5に埋め込まれ、該ブロック熱浴5は
冷却用ぺルチェー素子と加熱用ヒーターとにより温度を
一定にする恒温ドライバス2に埋め込まれていることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は環境より化学情報を
抽出するための入力装置で、利用範囲の極めて広い環境
センシング用恒温サンプリング装置に関する。特にガス
状物質のリモートセンシング、居住空間や職場内での環
境モニタリング、生産設備内でのガスセンシングや品質
管理、火災検知や危険物検知などのセキュリティーシス
テム、ガス状化学物質全般にわたり環境モニタリングを
対象とした分野での利用価値が大きい。また、汚染や官
能(ニオイ)、診断や処方など人間の生理現象に関係の
深い、アメニティーや医療の分野で有効に利用される可
能性も大きい。さらに、特殊環境下でのセンシングを想
定して、低温または高温の環境を簡便に作りだし、セン
サ機能テストを行うことも可能である。
【0002】
【従来の技術】様々なガスセンサや湿度センサが、環境
測定に応用され感度や耐久性、再現性等での研究開発が
盛んに行われている。そこで感度が向上するに伴い、僅
かな外部環境の温度変化の影響をセンサが受け、これが
センサ出力のノイズ成分として顕著になってくる。この
温度変動を補償するには温度センサを用いて、ガスセン
サの出力に温度補正の為の演算を施す方法があるが、完
全に補正するのは極めて困難である。これはガスセンサ
の出力自体が温度の関数であることが大きく関与してい
る。例えば、この状況を以下の論文で知ることが出来
る。M.Forslund and C.Leygra
f,“A Quartz CrystalMicrob
alance Probe Developed fo
r Outdoor In Situ Atmosph
eric CorrosivityMonitorin
g”,Journal of Electrochem
ical Society,The Electroc
hemical Society,Inc.,Vol.
143,No.3 pp.839−844(199
6)。
【0003】また、温度を一定にするためにガス冷凍機
を装備した恒温槽中にセンサ及びガス導入ラインを設置
する方法も在るが、恒温槽自体が大きく設置場所の制限
や電力消費などあくまで実験室内で据え置いた状態での
使用の域を出ない。また、液槽を熱浴とするウエットタ
イプものではサイズは若干小さくなるが清浄さや液の補
充、浴槽のクリーニング等のメンテナンスの問題があ
る。これら、従来の技術ではネットワークを介した多地
点での計測や場所を移動しての測定などの軽量化やメン
テナンスフリー化を必要とする使用に対して対応出来な
いのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術における問題点を解消するものであって、
外部環境の温度変動の影響を受けず、クリーンな状態で
の高精度な化学情報の収得を可能にする軽便で可搬なサ
イズの環境センシング用恒温サンプリング装置を提供す
るものである。特に、高感度なセンサデバイスには有効
で、高精度で信頼性の高いセンシング技術を提供するこ
とが可能となる。今後、益々必要となるマルチポイント
での環境計測やリモートセンシング技術に貢献すること
が期待できる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の環境センシング用恒温サンプリング装置は、
雰囲気ガスをサンプリングしてセンサセルに導いて前記
雰囲気ガス中に含まれるガス状物質を検知する環境セン
シング用サンプリング装置において、サンプリングした
雰囲気ガスとセンサセルを同一温度に保持することを特
徴とするものである。
【0006】また本発明の環境センシング用恒温サンプ
リング装置は、センサセルと、該センサセルにサンプリ
ングしたガスを導入するガス導入路と、該センサセルよ
りガスを排出するガス排出路とが、熱伝導性の高い熱浴
に埋め込まれ、該熱浴は冷却用ぺルチェー素子と加熱用
ヒーターとにより温度を一定にする恒温バスに埋め込ま
れていることを特徴とするものである。
【0007】また本発明は、前記環境センシング用恒温
サンプリング装置において、前記熱浴の中央部に前記セ
ンサセルが埋め込まれ、該センサセルの周囲に前記ガス
導入路とガス排出路が埋め込まれていることを特徴とす
るものである。
【0008】恒温装置の軽量化を可能とするには冷媒を
用いない冷却システムの開発がキーポイントとなる。こ
れには熱電効果を利用したぺルチェー素子により対応す
る。また冷媒を用いないことによりクリーンなドライ恒
温バスを構成することが可能となる。この冷却用ぺルチ
ェー素子と加熱用ヒーターとを組み合わせ、熱電対によ
る温度データーにより所望の温度になるようPID制御
をかけ、アルミ製ブロック熱浴を恒温状態にする。
【0009】ここでブロック熱浴にはセンサを収納する
センサセルとガス導入路及びガス排出路が埋め込まれて
ある。これらは清浄さ、耐腐食性、熱伝導性、加工性な
どを考慮してステンレスにより構成する。また、ガス流
路をステンレス管で構成するのは気密性を維持するため
である。ガス排出路をセンサセルの後ろに設けているの
はセンサセルの恒温状態を維持し易くするためである。
ガス導入路はサンプリングされた環境ガスがセンサと接
触するまでの間にセンサ温度とほぼ同一温度となるよう
にするもので、この構造は熱交換器を前段に備えた恒温
ガスセルと言うこともできる。この装置はセンサセルの
温度を一定に保ち、かつ、センサセルにセンサと同一温
度のガスを供給することができるものである。また、こ
の装置は気体だけに限らず、液体を扱うことも可能であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態例を詳細に説明する。
【0011】本発明の一実施形態例にかかる環境センシ
ング用恒温サンプリング装置の外観構成を図1に示す。
すなわち、恒温装置1は直方体より構成され、この恒温
装置1の表面中央部には例えばアルミ等よりなるドライ
バス2が凹状に設けられる。このドライバス2の底面に
は冷却用のぺルチェー素子と加熱用のヒーターの組み合
わせにより構成された冷暖房パネル(図示せず)を張り
付ける。ここで、ドライバス2の容積が大きい場合は底
面だけでなく側面にも冷却用のぺルチェー素子と加熱用
のヒーターの組み合わせにより構成された冷暖房パネル
3を張り付ける。前記ドライバス2の底面の冷暖房パネ
ルおよび側面の冷暖房パネル3は温度制御コントロール
パネル4に接続されて前記ドライバス2の温度制御の精
度を維持するように構成する。前記ドライバス2内には
ブロック熱浴5がドライバス2に壁面の隙間が最小にな
るよう埋没した状態で装着する。この際、図1にあるよ
うにブロック熱浴5の底面と四つの側面で熱接触を最大
限とれるように、すなわち隙間が最小になるよう予め加
工しておく。前記ブロック熱浴5にはガス導入口6およ
びガス排出口7を有するガス導入路およびセンサセルが
内部に組み込まれる。
【0012】前記冷暖房パネルの一例を図2に示す。す
なわち、中央部には冷却用のぺルチェー素子11が設け
られ、このぺルチェー素子11の周囲を加熱用のヒータ
ー12が取り囲む構造にすることにより、温度変動を極
力抑制した恒温制御が可能となる。ここで、前記ヒータ
ー12にはシリコンゴム、ガラス繊維やフッ素樹脂など
の耐熱材に発熱線を埋め込んだ平面ヒーターを用いるこ
とが出来る。
【0013】前記ブロック熱浴5に設置した熱電対から
の信号を基準にPID制御により冷暖房パネルをコント
ロールし、所望の温度の恒温状態を実現できるよう構成
する。また、運用環境下でのセンサセル外部における温
度変化の影響を極力抑制するために、例えば発砲スチロ
ール等の断熱効果の高い材料でブロック熱浴5の上面を
覆うことも恒温状態の維持に効果的である。
【0014】ブロック熱浴の構造の詳細を図3及び図4
により説明する。図3はブロック熱浴5の横断面図、図
4(a)は図3のA−B線断面図、図4(b)は図3の
C−D線断面図である。すなわち、ブロック熱浴5の内
部に金属製のガス導入路31、ガス排出路32、及びセ
ンサセル33を埋め込んだ構造とするため、このブロッ
ク熱浴5自体は上下に二分割して構成する。予めブロッ
ク熱浴5の下部にガス導入路31、ガス排出路32、及
びセンサセル33を埋め込んでおき、このブロック熱浴
5の下部に、ブロック熱浴5の上部の蓋34を被せて覆
い固定するといった手順で組み上げる。
【0015】ここで、熱伝導性の高いブロック熱浴5の
材質としてステンレスが一般的だが、腐食性の低い流体
を流す場合は銅やアルミでも対応できる。構造上の特徴
はセンサセル33をブロック熱浴5の中心近傍に配置
し、センサセル33の外周部にガス導入路31およびガ
ス排出路32を配置することである。前記ブロック熱浴
5のコーナーに設けたガス導入口6より導入されたサン
プルガスは矩形スパイラル状に引き回しされたガス導入
路31を通るうちにガス導入路31の内壁との衝突を通
じて熱平衡状態になり、センサセル33に到る。ここで
センサセル33内に設置され、恒温状態になっているセ
ンサによりガス状物質が検知されたサンプルガスはセン
サセル33の出口より排出される。ここでセンサセル3
3からのガス排出路32はすぐにブロック熱浴5の外部
に出るのではなく、ブロック熱浴5に一部分内包した構
造になっている。これは、ガス排出路32を伝って来る
温度変動を抑制するための措置である。
【0016】これら雰囲気ガスのサンプリングはガス導
入口6またはガス排出口7に接続したポンプにより行う
が、ポンプから汚染ガスが発生する可能性の極力小さい
オイルフリーポンプを使用することが望ましい。
【0017】つぎに、本実施形態例の実際の効果を示
す。ガス導入路31及びガス排出路32を構成する金属
配管は外径6mm、内径4mmのステンレス管を用い、
センサセル33もステンレス製で88×24×20mm
3 の内容積を有する構造としている。また、冷暖房パネ
ルはブロック熱浴5の底面のみの一面で接するようにド
ライバス2の底面のみに取り付けた構造とする。センサ
セル33の温度設定値は20℃とし、センサセル33の
内部温度とセンサセル33近傍の実験室内での外気温度
とを熱電対方式の温度センサで24時間にわたって測定
した結果を図5に示す。本測定中にはオイルフリーポン
プとして汎用的なダイヤフラムポンプをガス排気口7の
後に取り付けて実験室内の大気を200ml/分の流速
で吸引し続けた。実験室内の外気温度は昼間は22℃以
上あったものが夜間に空調を作動させなくなるため20
℃付近まで低下する。これに対して、センサセル33の
温度はほぼ設定値の20.3℃近辺で一定しており、屋
内の温度変動に対しては、その大気を取り込んでいても
十分に恒温状態を保持出来る能力を有することが示され
た。
【0018】ガス導入口6の前処理として、ガス分離膜
モジュールを取り付け、混合物より所望のガスを分離導
入することも可能である。このガス分離膜には種々の物
が実用化されているが、水蒸気を選択的に取り除く除湿
装置の利用価値は大きい。さらに、活性炭やポリマーな
どの種々の吸着剤を充填したガス濃縮管を取り付けて所
望のガスを濃縮させ、これにヒーターで加熱することで
再蒸発させて選択的にガス濃度を上げてガス導入口6に
ガスを供給することも可能である。
【0019】さらに、本装置はガス状サンプルに限った
ものではなく、液体状サンプルに対しても使用でき所望
の恒温状態が持続的に得られることが期待できる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、外部
環境の温度変動の影響を受けずに高精度な化学情報の収
得が行え、フィールドワークに適したポータブルなサイ
ズで構成されている装置であり大気汚染物質のリモート
センシング、居住空間や職場内での環境モニタリング、
生産設備内でのガスセンシングや品質管理、火災検知や
危険物検知などのセキュリティーシステムなどの環境化
学情報の収得を対象とした幅広い分野での応用が期待で
きる。また、汚染や官能(ニオイ)、診断や処方など人
間の生理現象に関係の深い、アメニティーや医療の分野
で有効に利用される可能性も大きい。さらに、特殊環境
下でのセンシングを想定して、低温または高温の環境を
簡便に作りだし、センサ機能の評価装置として使用する
ことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例を示す概略斜視図であ
る。
【図2】図1の冷暖房パネルの一例を示す概略構成説明
図である。
【図3】図1のブロック熱浴の一例を示す横断面図であ
る。
【図4】(a)は図3のA−B線断面図、(b)は図3
のC−D線断面図である。
【図5】本発明の一実施形態例に係るセンサセル温度と
実験室内の外気温度の変化の一例を示す特性図である。
【符号の説明】
1 恒温装置 2 ドライバス 3 冷暖房パネル 4 温度制御コントロールパネル 5 ブロック熱浴 6 ガス導入口 7 ガス排出口 11 ペルチェー素子 12 ヒーター 31 ガス導入路 32 ガス排出路 33 センサセル 34 蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 雅之 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 飯橋 真輔 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雰囲気ガスをサンプリングしてセンサセ
    ルに導いて前記雰囲気ガス中に含まれるガス状物質を検
    知する環境センシング用サンプリング装置において、 サンプリングした雰囲気ガスとセンサセルを同一温度に
    保持することを特徴とする環境センシング用恒温サンプ
    リング装置。
  2. 【請求項2】 センサセルと、該センサセルにサンプリ
    ングしたガスを導入するガス導入路と、該センサセルよ
    りガスを排出するガス排出路とが、熱伝導性の高い熱浴
    に埋め込まれ、該熱浴は冷却用ぺルチェー素子と加熱用
    ヒーターとにより温度を一定にする恒温バスに埋め込ま
    れていることを特徴とする環境センシング用恒温サンプ
    リング装置。
  3. 【請求項3】 前記熱浴の中央部に前記センサセルが埋
    め込まれ、該センサセルの周囲に前記ガス導入路とガス
    排出路が埋め込まれていることを特徴とする請求項2記
    載の環境センシング用恒温サンプリング装置。
JP10075620A 1998-03-24 1998-03-24 環境センシング用恒温サンプリング装置 Pending JPH11271187A (ja)

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JPH11271187A true JPH11271187A (ja) 1999-10-05

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ID=13581447

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JP10075620A Pending JPH11271187A (ja) 1998-03-24 1998-03-24 環境センシング用恒温サンプリング装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110554155A (zh) * 2019-10-22 2019-12-10 深圳市无眼界科技有限公司 恒温气体检测系统
KR102181450B1 (ko) * 2020-04-20 2020-11-23 (주)제스엔지니어링 발전 플랜트 연소가스의 황산화물과 질소산화물 측정시스템

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110554155A (zh) * 2019-10-22 2019-12-10 深圳市无眼界科技有限公司 恒温气体检测系统
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