JPH11269945A - 住宅の緑化植栽に対する灌水システム - Google Patents

住宅の緑化植栽に対する灌水システム

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JPH11269945A
JPH11269945A JP10076179A JP7617998A JPH11269945A JP H11269945 A JPH11269945 A JP H11269945A JP 10076179 A JP10076179 A JP 10076179A JP 7617998 A JP7617998 A JP 7617998A JP H11269945 A JPH11269945 A JP H11269945A
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JP
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rainwater
house
storage tank
greening
rainwater storage
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JP10076179A
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Kazuo Ishikawa
一夫 石川
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Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 住宅の屋根に降る雨を生活用水に使用する雨
水貯溜利用システムにおいて、夏期の強い日差しを阻止
すべく住宅の周囲に構成した緑化植栽に、貯溜雨水を供
給可能とする。 【解決手段】 住宅の周囲に緑化植栽を構成して、温度
調節に対する日射の負荷の軽減を図る構成であって、前
記緑化植栽への灌水を、住宅の屋根に降った雨水を貯溜
して利用すべく構成するとともに、緑化植栽への灌水
を、重力による自然落下により行う、または、太陽電池
Dにより駆動する揚水ポンプP1により揚水して行う構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の屋根に降る
雨を利用して、生活用水に使用する雨水貯溜利用システ
ムにおいて、夏期の強い日差しを緑化植栽により阻止す
べく、住宅の周囲に緑化植栽を巡らし、該緑化植栽の育
成のための灌水を雨水貯溜タンクに貯溜した雨水により
行う住宅の緑化植栽に対する灌水システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から同一出願人により、住宅に付設
して雨水貯溜タンクを設ける技術や、住宅の周囲に緑化
植栽を繁茂させる技術は先願がなされているのである。
しかし、該先願においては、緑化植栽と雨水貯溜タンク
との間の完成したシステムについては開示されていなか
ったのである。また、敷地内に降った雨水を、一気に下
水に流すことなく、一旦敷地内において貯溜して、生活
用水として利用した後に徐々に地中に浸透させたり、下
水に流したりして、雨水の保水能力を人工的に増加させ
る技術については開示されていなかったのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、住宅の空調
に掛かる費用を調節するために、夏は繁茂して日射を防
ぎ、冬は葉を落として日射の到達を許す緑化植栽を、住
宅の周囲に巡らす構成において、該緑化植栽への灌水を
も、自然力を利用することができるように、雨水貯溜タ
ンクに貯溜した雨水を使用するものである。また、低い
位置に配置した雨水貯溜タンクからの灌水は、太陽電池
により得た電力により揚水ポンプを駆動して、自然力に
より灌水可能としたものである。また、敷地内に降った
雨水を、一気に下水に流すことなく、一旦敷地内におい
て貯溜して、生活用水として利用した後に徐々に地中に
浸透させたり、下水に流したりして、雨水の保水能力を
人工的に増加させようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は、以上の如くであり、次に該課題を解決するた
めの手段を説明する。請求項1においては、住宅の周囲
に緑化植栽を構成して、温度調節に対する日射の負荷の
軽減を図る構成であって、前記緑化植栽への灌水を、住
宅の屋根に降った雨水を貯溜して利用すべく構成したも
のである。請求項2においては、住宅の屋根に降った雨
水を貯溜して、該貯溜した雨水により、住宅の周囲に配
置した緑化植栽を育成し、該緑化植栽により、日射負荷
を低減すべく構成したものである。請求項3において
は、住宅の屋根に降った雨水を貯溜する雨水貯溜タンク
を緑化植栽よりも高い位置に配設し、緑化植栽への灌水
を重力による自然落下により行うべく構成したものであ
る。請求項4においては、住宅の屋根に降った雨水を貯
溜する雨水貯溜タンクを緑化植栽よりも低い位置に設
け、該緑化植栽への灌水を、太陽電池により駆動する揚
水ポンプにより揚水して行うべく構成したものである。
請求項5においては、住宅の屋根に降った雨水を貯溜す
る雨水貯溜タンクの周囲に、緑化植栽を育成して、住宅
の緑化に伴う景観を向上させるべく構成したものであ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明す
る。図1は複数の雨水貯溜タンクを配置したエコライフ
システム住宅の俯瞰図、図2は敷地内に降る雨水の全て
を有効に利用するエコライフシステム住宅の雨水流下経
路を示す概念図、図3は住宅の周囲の緑化植栽の配置を
示す斜視図、図4は住宅の屋根と緑化植栽の配置を示す
平面図、図5は緑化植栽と住宅内の通風との関係を示す
住宅の断面図、図6は緑化植栽の有無による室内・室外
の気温上昇の比較を示す図面、図7は2階のバルコニー
の緑化植栽を示す図面、図8は同じく2階のバルコニー
パーゴラの灌水システムを示す図面、図9は1階のテラ
スとデッキの部分の緑化植栽を示す図面、図10は1階
のテラスパーゴラと埋設型の低位置雨水貯溜タンクの構
成を示す図面、図11は貯水池と池周辺植物サンクチュ
アリと家庭菜園の部分の緑化植栽を示す図面、図12は
貯水池を示す図面である。
【0006】図1と図2において、敷地内に降る雨水の
全てを、有効に利用するエコライフシステム住宅につい
て説明する。また、敷地内に降った雨水を、一気に下水
に流すことなく、一旦敷地内において貯溜して、生活用
水として利用した後に徐々に地中に浸透させたり、下水
に流したりして、雨水の保水能力を人工的に増加する技
術について説明する。住宅の屋根を3分割して屋根H・
K・Gとし、3本の集水樋E・F・Nを配置している。
集水樋Eと集水樋Fに集められた南側の屋根H・Kの雨
水は、パイピングを介して、一旦地上面まで下降し、次
にレベルの差によるU字管の原理により、車庫屋根Rの
部分に設けた中位置雨水貯溜タンクAに直接に貯溜すべ
く注水されている。また、高いレベル位置とした縦型の
2連式の高位置雨水貯溜タンクT1・T2は、北側の屋
根Gに降った雨水を集水樋Nにより集めて貯溜するよう
に構成している。また、前記高位置雨水貯溜タンクT1
・T2からも、中位置雨水貯溜タンクAに向けて、レベ
ルの差によるU字管の原理で貯溜した雨水を供給すべく
構成している。
【0007】このように、北側の屋根Gの雨水を縦型の
高位置雨水貯溜タンクT1・T2に溜めるべく、高位置
雨水貯溜タンクT1・T2を住宅の北側に配置したの
は、住宅の南側には通常日当たり等を考慮して大窓等が
配置されており、そこに高位置雨水貯溜タンクT1・T
2を配置したのでは陰ができ邪魔となる可能性があるか
らであり、また、北側の窓は一般的に縦型の小窓等が配
置されることが多く、壁面も広くなっているので、集水
樋Nの配置構成が簡単となるからである。また、2階の
水洗トイレC2が住宅の北側に配置される場合が多いの
で、2階の水洗トイレC2に雨水を洗浄水として供給す
る構成とするにも、前記縦型の高位置雨水貯溜タンクT
1・T2を北側に配置した効果を得ることができる。2
階の水洗トイレC2の洗浄水は、前記縦型の高位置雨水
貯溜タンクT1・T2の貯溜水が無くなると、前記中位
置雨水貯溜タンクAや、後述する埋設型の低位置雨水貯
溜タンクBから揚水ポンプにより揚水して供給すること
も可能としている。また、前記高位置雨水貯溜タンクT
1・T2の貯溜雨水は、2階のバルコニーVに繁茂して
いる植物へも供給可能としている。
【0008】高位置雨水貯溜タンクT1・T2にて雨水
を貯溜する他に、車庫屋根Rを支持するパーゴラ部分に
設けた中位置雨水貯溜タンクAにおいても、雨水貯溜を
可能としている。該中位置雨水貯溜タンクAは、車庫の
空間を利用して配置する構成としており、隣接地境界工
作物の制限以下の高さとして、隣家の日射に影響を与え
ることの無い高さとしている。また前記中位置雨水貯溜
タンクAを横長型として、上方に伸びることの無いよう
に構成している。前記中位置雨水貯溜タンクAの貯溜雨
水は、1階の水洗トイレC1の洗浄水として供給可能に
構成している。
【0009】また、前記車庫屋根Rの上には、太陽電池
Dを配置しており、該太陽電池Dから得た電力により、
貯水池Lに配置した噴水ポンプP2や、低位置雨水貯溜
タンクBの貯溜雨水を中位置雨水貯溜タンクAに揚水す
るための揚水ポンプP1や、中位置雨水貯溜タンクAの
貯溜雨水を高位置雨水貯溜タンクT1・T2に揚水する
ための揚水ポンプ(図示せず)等を駆動する構成として
いる。また、太陽電池Dは、発電効率を上げるために、
遮蔽物の少ない住宅の屋根部分や2階のバルコニーの屋
根部分にも配設することも可能である。
【0010】また、住宅の南側の敷地には、低位置雨水
貯溜タンクBが半埋設状態で配置されており、該埋設型
の低位置雨水貯溜タンクBの内部にも、雨水を貯溜可能
に構成している。即ち、前記低位置雨水貯溜タンクBに
は、中位置雨水貯溜タンクAからオーバーフローした貯
溜雨水と、低位置雨水貯溜タンクBの上面から浸透した
雨水とが貯溜される。以上のように、敷地内に降る雨水
の全てを有効に利用するエコライフシステム住宅におい
ては、屋根を屋根H・K・Gに分けて、それぞれに集水
樋E・F・Nを設け、高位置雨水貯溜タンクT1・T2
と中位置雨水貯溜タンクAと埋設型の低位置雨水貯溜タ
ンクBに集水すべく構成している。そして、屋根面から
雨水を貯溜することは、敷地内で一番清浄な状態の雨水
を採取できることとなり、清浄な貯溜雨水を使用するこ
とが可能となるという利点もある。
【0011】図2においては、敷地内に降る雨水の全て
を有効に利用するエコライフシステム住宅の雨水流下経
路を概略図として図示している。即ち、屋根H・Kから
の雨水は、集水樋E・Fにより集めて、一旦、地上又は
地中に下降させてから、U字管の原理でレベル差のある
中位置雨水貯溜タンクAまで上げて貯溜すべく構成して
いる。屋根Gからの雨水は、集水樋Nに集めて、一旦、
高位置雨水貯溜タンクT1に注水した後に、高位置雨水
貯溜タンクT2にもU字管の原理で充填すべく構成して
いる。
【0012】前記高位置雨水貯溜タンクT1・T2から
溢流した雨水は、中位置雨水貯溜タンクAに供給可能に
構成している。また、中位置雨水貯溜タンクAを溢れた
雨水は、埋設型の低位置雨水貯溜タンクBに供給可能に
構成している。そして、前記低位置雨水貯溜タンクBが
充填されると、該低位置雨水貯溜タンクBに設けられた
溢流パイプYから、貯水池Lに流下される。また、貯水
池Lの底部と低位置雨水貯溜タンクBの底部とは、開閉
弁と連通管により連通されており、溢流パイプYからの
流入以外にも供給可能とし、低位置雨水貯溜タンクBか
ら貯水池Lに低水位でも供給可能としている。よって、
貯水池Lからの蒸発が激しい夏場でも低位置雨水貯溜タ
ンクBから貯水池Lに貯溜雨水を供給できる。
【0013】また、前記貯水池L内で溢流した雨水は、
雨水地中浸透パイプXに配水されて、該雨水地中浸透パ
イプXから敷地内の地中に浸透させる構成としている。
前記貯水池Lは、内部に淡水魚や水生動物や水生植物が
生息可能な池であり、内部に噴水ポンプP2を配置し
て、噴水3を介して常時(時々でもよい)噴水を吹き上
げるべく構成している。また、前記低位置雨水貯溜タン
クBは、住宅の敷地に半地下状態で構成したタンクであ
り、高位置雨水貯溜タンクT1・T2や、中位置雨水貯
溜タンクAにおいて、溢れた雨水を貯溜すべく構成して
いる。
【0014】前記低位置雨水貯溜タンクBに溜めた雨水
は、高位置雨水貯溜タンクT1・T2や中位置雨水貯溜
タンクA内の貯溜雨水が水洗トイレの洗浄等に使用して
無くなった場合に、揚水ポンプP1により揚水吐出し
て、中位置雨水貯溜タンクAに移送可能としている。更
に高位置雨水貯溜タンクT1・T2へも移送可能として
いる。前記中位置雨水貯溜タンクAの下方には、雨水貯
溜容器Zが配置されており、該雨水貯溜容器Zの水位が
低位置雨水貯溜タンクBの水位と略同じとなるように構
成されている。前記雨水貯溜容器Zの内部には、揚水ポ
ンプP1が配置されており、該揚水ポンプP1は太陽電
池Dによる電力により駆動する構成とされている。
【0015】そして、中位置雨水貯溜タンクA内の水量
が減少すると、低位置雨水貯溜タンクBの水位が雨水貯
溜容器Zの揚水可能な範囲内であれば、揚水ポンプP1
によって、低位置雨水貯溜タンクBの貯溜雨水を雨水貯
溜容器Zを介して中位置雨水貯溜タンクAに揚水できる
構成としている。よって、低位置雨水貯溜タンクB内の
貯溜雨水を周縁の植栽等に灌水するために使用すること
ができる。また、低位置雨水貯溜タンクBの上面には、
手動又は電動のポンプP3が設けられており、周縁の植
栽等に灌水するために使用することができる。
【0016】前記貯水池Lにおいては、色々の養分や成
分が流れ込んでくるが、水道水を供給しない場合には、
塩素等の有害成分が余り流れ込まない。しかし、貯水池
Lに流れ込んだ成分が富栄養化して、内部で嫌気性の状
態となり、悪性ガスを発生させる可能性がある。このよ
うなことを避けるために、噴水ポンプP2により噴水を
発生させて、曝気浄化を行い、酸素を水に吸収させて好
気性の状態とし、アンモニアガス等の発生を抑えてい
る。
【0017】また、貯水池L内が徐々に富栄養化して、
水生植物の繁茂により、嫌気性の状態が発生するので、
貯水池Lの中には、魚や蛙やヤゴや水すまし等の水生動
物を繁殖させて、植物性プランクトンや動物性プランク
トンが吸収した富栄養分を、更に、この水生動物に吸収
させ、この水生動物が、貯水池Lから出て行くことによ
り、富栄養化の強化を回避している。魚が鷺に取られて
出て行くことも富栄養化を回避する道であり、ヤゴがト
ンボとなって飛んで行くことや、お玉杓子が蛙となって
出て行くことも、富栄養化の阻止の目的を達成すること
となる。また、富栄養化により繁茂したホテイアオイの
ような水生植物を、後述するコンポスト器Wに間引いて
投入することによっても、窒素や燐等の富栄養化元素を
取り除くことができ、貯水池Lの富栄養化を回避するこ
ととなるのである。
【0018】また、低位置雨水貯溜タンクBや中位置雨
水貯溜タンクAの貯溜雨水を定期的に供給して、植物を
繁茂させた池周辺植物サンクチュアリUを構成すること
も可能である。該池周辺植物サンクチュアリUは、無農
薬・無化学薬品状態としており、許容可能な範囲で蛙や
トンボ等の水際に住む生物を成育可能としている。ま
た、前記池周辺植物サンクチュアリUに隣接して、コン
ポスト器Wを配置している。該コンポスト器Wには、前
述の如く、ホテイアオイ等の富栄養化した水生植物を間
引いて投入すべく構成しており、このコンポスト器Wに
より得た堆肥を池周辺植物サンクチュアリUの栄養素と
して供給可能としている。
【0019】また、前記コンポスト器Wに隣接して、家
庭菜園Sを構成することも可能である。許容可能な範囲
で蛙やトンボ等を繁殖させて農薬の代わりとし、コンポ
スト器Wにより出来た堆肥を投入することによって化学
肥料の代わりとすることができる。このように、池周辺
植物サンクチュアリUと家庭菜園Sによっても、自然へ
の回帰を促したエコライフシステム住宅を構成すること
ができる。
【0020】前記高位置雨水貯溜タンクT1・T2、中
位置雨水貯溜タンクA、低位置雨水貯溜タンクB、貯水
池Lが一杯になった場合に、溢流水を敷地の地下に浸透
させるための雨水浸透マスM1・M2と雨水地中浸透パ
イプXが設けられており、該雨水地中浸透パイプXは、
低位置雨水貯溜タンクBと貯水池Lの下方に設けられて
いる。前記雨水地中浸透パイプXは、低位置雨水貯溜タ
ンクB及び貯水池Lから溢れた雨水や開閉弁を開けた際
の貯溜雨水を、敷地の地下に浸透可能としている。前記
雨水浸透マスM1・M2においては、上記の役目の他
に、高位置雨水貯溜タンクT1・T2、中位置雨水貯溜
タンクAを洗浄した際の洗浄雨水を、敷地の地下に浸透
させるように構成している。また、前述の如く、高位置
雨水貯溜タンクT1・T2から中位置雨水貯溜タンクA
に至り、中位置雨水貯溜タンクAから低位置雨水貯溜タ
ンクBに至り、低位置雨水貯溜タンクBから貯水池Lに
至り、更に溢流した雨水は、雨水地中浸透パイプXから
地中に浸透して保水すべく構成している。
【0021】従来においては、雨水の殆どは、樋から雨
水マス、雨水パイプ等を介して下水溝に集めて、下水か
ら河川に排水していたのであるが、本発明のシステムに
おいては、雨水浸透マスM1・M2、雨水地中浸透パイ
プXにより地下に浸透させるようにし、また敷地内の舗
装も透水舗装にして、地上の表面からも出来るだけ雨水
が地下に浸透するように構成し、更に貯水池Lからも地
下に浸透するように構成している。このように、地下に
雨水を浸透させることにより、雨水が直線的に下水から
河川に流れることによる洪水の増加を防ぎ、清水や湧水
を復活させ、地下水を涵養し、地球の温暖化に繋がるヒ
ートアイランドの防止をし、緑の景観の保全の役目をさ
せるのである。
【0022】図3・図4において、住宅の南側の2階の
部分にバルコニーVを設け、該2階のバルコニーVの南
西側垂直壁面と屋根勾配を一致させた部分に2階のバル
コニーパーゴラ2を緑化植栽として構成している。低位
置雨水貯溜タンクBの上面に1階のテラス6を設け、該
1階のテラス6に隣接して1階のテラスパーゴラ1を緑
化植栽として構成している。前記1階のテラス6と貯水
池Lとの間に1階のデッキ5を構成し、該1階のデッキ
5の上面にも、プランターやポットを配置して緑化植栽
7を構成している。前記高位置雨水貯溜タンクT1・T
2の周囲にも、タンク周囲植栽9を緑化植栽として構成
し、高位置雨水貯溜タンクT1・T2内の温度の変化を
最低限度に抑え、緑覆による景観の向上を図る構成とし
ている。また、前記中位置雨水貯溜タンクAの周囲に
も、緑化植栽を構成している。
【0023】前記二階のバルコニーVには、高位置雨水
貯溜タンクT1・T2からの配水パイプ4が延設されて
おり、該配水パイプ4を介して二階のバルコニーVに緑
化植栽として育成している二階のバルコニーパーゴラ2
のポット3やプランター内に高位置雨水貯溜タンクT1
・T2の貯溜雨水が定常的に供給されるように構成して
いる。同様に、一階のテラスパーゴラ1のプランターや
ポット、デッキ5の上面の緑化植栽7のプランターやポ
ット、タンク周囲植栽9の土壌、中位置雨水貯溜タンク
Aの周囲の緑化植栽へも、配水パイプ等を介して高位置
雨水貯溜タンクT1・T2や中位置雨水貯溜タンクAや
低位置雨水貯溜タンクBの貯溜雨水が定常的に供給され
るようにし、緑化植栽を育成可能としている。
【0024】図5においては、一階のテラス6等にテラ
スパーゴラ1等の緑化植栽を設けた場合に、夏期の日射
の強い時期において、一階のテラスパーゴラ1を通過し
た涼しい風を住宅内に案内することにより、空調機器を
使用しない生活が可能となることが図示されている。図
6は、負荷の大きい西日(東日)の横方向からの日射に
対する緑化植栽の一般的な効果を表す夏期温度分布観測
例を図示している。左側の図面の如く、緑化植栽(グリ
ーンウォール)を外壁の壁際に育成することにより、壁
際の最高温度は37・9℃程度に抑えることができる
が、右側の図面の如く、緑化植栽が無い場合には、外壁
の壁際の温度は、67.6℃まで上昇することとなる。
これにより、緑化植栽が日射の負荷を如何に軽減できる
かが証明されているのである。緑化植栽を設けた実験屋
内の温度は、33.2℃となっている。
【0025】図7・図8においては、二階のバルコニー
Vに設けた二階のバルコニーパーゴラ2よりなる緑化植
栽の構成が図示されている。図9においては、一階のテ
ラス6に設けた一階のテラスパーゴラ1と、一階のデッ
キ5に設けたデッキパーゴラ7と、貯水池Lの関係位置
が図示されている。一階のテラスパーゴラ1やデッキ5
上面の緑化植栽7にも、高位置雨水貯溜タンクT1・T
2や中位置雨水貯溜タンクAや低位置雨水貯留タンクB
から延設されている配水パイプを介して、貯留雨水を定
常的に供給可能としている。前記二階のバルコニーパー
ゴラ2より構成した緑化植栽や、一階のテラスパーゴラ
1やデッキ5上面の緑化植栽7等は、夏期において、十
分に繁茂することにより、日射負荷の低減の効果を発揮
する。
【0026】図10においては、一階のテラスパーゴラ
1と一階のテラス6と低位置雨水貯留タンクBの構成が
図示されており、低位置雨水貯留タンクBの貯溜雨水を
テラスパーゴラ1等の植栽に供給するための手押しポン
プP3も図示されている。このように、一階のテラス6
の下に低位置雨水貯留タンクBを配置することにより、
埋設地下貯溜タンクBに貯溜されている雨水を利用でき
るので、植栽の日射遮蔽や散水による一階のテラス6の
降温効果も発揮される。図11・図12においては、一
階のデッキ5の横に配置された貯水池Lと、池周辺植物
サンクチュアリUと家庭菜園Sとを図示しており、これ
らへも高位置雨水貯溜タンクT1・T2や中位置雨水貯
溜タンクAや低位置雨水貯留タンクBからから貯溜した
雨水を供給可能に構成している。前記貯水池Lと池周辺
植物サンクチュアリUと家庭菜園Sによっても、外気温
度の上昇を抑えることができ、日射負荷の低減を図って
いる。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するものである。請求項1の如く、住宅
の周囲に緑化植栽を構成して、温度調節に対する日射の
負荷の軽減を図る構成であって、前記緑化植栽への灌水
を、住宅の屋根に降った雨水を貯溜して利用すべく構成
したので、緑化植栽の育成のために、植物にとって塩素
負荷が大きい水道水を使用する必要がなくなり、雨水の
自然力を利用して、緑化植栽を育成することができ、経
済的で快適な自然に迎合した住宅を提供することができ
る。
【0028】請求項2の如く、住宅の屋根に降った雨水
を貯溜して、該貯溜した雨水により、住宅の周囲に配置
した緑化植栽を育成し、該緑化植栽により、日射負荷を
低減すべく構成したので、自然に近い緑化植栽により太
陽高度に合わせた日射負荷を抑えることができ、自然な
涼房を行うことができる。また、緑化植栽の育成を、自
然の恵みである雨水により行うことができ、自然回帰の
住宅を提供することができる。
【0029】請求項3の如く、住宅の屋根に降った雨水
を貯溜する雨水貯溜タンクを緑化植栽よりも高い位置に
配設し、緑化植栽への灌水を重力による自然落下により
行うべく構成したので、緑化植栽への灌水を、雨水貯溜
タンクの貯溜雨水を重力落差により行うたとができ、電
力を使用することなく、低コストで緑化植栽へ育成水を
供給することができる。
【0030】請求項4の如く、住宅の屋根に降った雨水
を貯溜する雨水貯溜タンクを緑化植栽よりも低い位置に
設け、該緑化植栽への灌水を、太陽電池により駆動する
揚水ポンプにより揚水して行うべく構成したので、低位
置の雨水貯溜タンクから緑化植栽へ貯溜雨水を供給する
場合、特に夏期においては、天気が晴れの場合が多く、
太陽電池による発電量も多いので、同じ日射の負荷を電
力として、揚水ポンプを駆動して、雨水を揚水すること
ができ、夏期昼間の消費量が多くなる商用電源を使用す
ることなく、自然力の循環によって緑化植栽に育成水を
供給することが可能となる。
【0031】請求項5においては、住宅の屋根に降った
雨水を貯溜する雨水貯溜タンクの周囲に、緑化植栽を育
成して、住宅の緑化に伴う景観を向上させるべく構成し
たので、緑化植栽によって雨水貯溜タンク自体が日射に
より高温となるのを阻止することができ、住宅の緑化に
伴う景観を向上させながら、タンク内の水温を一定に保
つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数の雨水貯溜タンクを配置したエコライフシ
ステム住宅の俯瞰図。
【図2】敷地内に降る雨水の全てを有効に利用するエコ
ライフシステム住宅の雨水流下経路を示す概念図。
【図3】住宅の周囲の緑化植栽の配置を示す斜視図。
【図4】住宅の屋根と緑化植栽の配置を示す平面図。
【図5】緑化植栽と住宅内の通風との関係を示す住宅の
断面図。
【図6】緑化植栽の有無による室内・室外の気温上昇の
比較を示す図面。
【図7】2階のバルコニーの緑化植栽を示す図面。
【図8】同じく2階のバルコニーパーゴラの灌水システ
ムを示す図面。
【図9】1階のテラスとデッキの部分の緑化植栽を示す
図面。
【図10】1階のテラスパーゴラと埋設型の低位置雨水
貯溜タンクの構成を示す図面。
【図11】貯水池と池周辺植物サンクチュアリと家庭菜
園の部分の緑化植栽を示す図面。
【図12】貯水池を示す図面。
【符号の説明】
A 中位置雨水貯溜タンク B 低位置雨水貯溜タンク T 高位置雨水貯溜タンク D 太陽電池 E・F・N 集水樋 H・K・G 屋根 L 貯水池 P1 揚水ポンプ S 家庭菜園 U 池周辺植物サンクチュアリ V 2階のバルコニー X 雨水地中浸透パイプ Y 溢流パイプ Z 雨水貯溜容器 1 1階のテラスパーゴラ 2 2階のバルコニーパーゴラ 5 1階のデッキ 6 1階のテラス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 住宅の周囲に緑化植栽を構成して、温度
    調節に対する日射の負荷の軽減を図る構成であって、前
    記緑化植栽への灌水を、住宅の屋根に降った雨水を貯溜
    して利用すべく構成したことを特徴とする住宅の緑化植
    栽に対する灌水システム。
  2. 【請求項2】 住宅の屋根に降った雨水を貯溜して、該
    貯溜した雨水により、住宅の周囲に配置した緑化植栽を
    育成し、該緑化植栽により、日射負荷を低減することを
    特徴とする住宅の緑化植栽に対する灌水システム。
  3. 【請求項3】 住宅の屋根に降った雨水を貯溜する雨水
    貯溜タンクを緑化植栽よりも高い位置に配設し、緑化植
    栽への灌水を重力による自然落下により行うことを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の住宅の緑化植栽に
    対する灌水システム。
  4. 【請求項4】 住宅の屋根に降った雨水を貯溜する雨水
    貯溜タンクを緑化植栽よりも低い位置に設け、該緑化植
    栽への灌水を、太陽電池により駆動する揚水ポンプによ
    り揚水して行うことを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の住宅の緑化植栽に対する灌水システム。
  5. 【請求項5】 住宅の屋根に降った雨水を貯溜する雨水
    貯溜タンクの周囲に、緑化植栽を育成して、住宅の緑化
    に伴う景観を向上させたことを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の住宅の緑化植栽に対する灌水システ
    ム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20080062380A (ko) * 2006-12-29 2008-07-03 윤치성 지속가능형 친환경 빌리지 조성 시스템
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