JPH11269716A - 合成繊維トウの製造方法 - Google Patents

合成繊維トウの製造方法

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JPH11269716A
JPH11269716A JP6817998A JP6817998A JPH11269716A JP H11269716 A JPH11269716 A JP H11269716A JP 6817998 A JP6817998 A JP 6817998A JP 6817998 A JP6817998 A JP 6817998A JP H11269716 A JPH11269716 A JP H11269716A
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JP
Japan
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fiber tow
roller
take
tow
fiber
Prior art date
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Pending
Application number
JP6817998A
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English (en)
Inventor
Masao Yokoyama
正雄 横山
Shigeyoshi Kamata
繁儀 鎌田
Susumu Nakano
享 中野
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】延伸終了時の残糸屑を最小限に押さえるべく、
合成繊維トウを製造するに際して、紡糸引き取り工程に
おける引取りローラー上でのスリップを最小限に押さえ
る。 【解決手段】ポリマーを溶融紡糸し、引取りローラーで
引き取って合成繊維トウを製造するに際して、引き取り
ローラーに供給する前の繊維トウの水分率Sを15〜3
5重量%とし、かつ、繊維トウの総繊度D(デニール)
と引取りローラー上での繊維トウの幅W(m)の比が次
式(1)を満たすようにすることを特徴とする合成繊維
トウの製造方法。 1×106≦D/W≦3×106 (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合成繊維トウの製造
方法に関し、更に詳しくは溶融紡糸された紡糸糸条を一
定速度で引取り得る合成繊維トウの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりステープル繊維に用いられる合
成繊維トウは、ポリマーを溶融紡糸して、紡糸直後に界
面活性剤の水溶液や水分散液(以下、油剤と称する)を
付与し、引き取りローラーを介して一定の繊維束に収束
させながら巻き取ったり、収納容器に収納されたりす
る、いわゆる紡糸・引取工程を経て、製造されるのが一
般的である。そして、その後、かかる未延伸の繊維トウ
を一定数の収納容器から引き出し、延伸工程に供して延
伸して後ステープル化する。
【0003】このような延伸工程では、容器に収納した
未延伸の繊維トウを一斉に延伸機に掛けて延伸処理され
ることが多いが、収納容器などに一定の長さの繊維トウ
が収納されてない場合には、一番短い繊維トウの長さ
で、延伸を終了させるため、長い繊維トウが収納された
容器内には延伸終了時に多量の繊維トウが残留し、延伸
処理できなかった繊維トウは屑として処分せざるを得
ず、繊維トウの製造上の採算性が極めて悪化する。した
がって、未延伸の繊維トウの一定量を定長に収納するこ
とができれば、残糸屑は最小限に抑えることができる。
【0004】未延伸の繊維トウの一定量を定長に収納し
ようと、通常は、収納容器にタイマーを設置し、ローラ
ーの回転数を検知などして、定期的に収納容器を交換す
る手段が取られるが、このような手段を講じても、紡糸
工程におけるローラーなどとの擦過防止や未延伸の繊維
トウの収束性向上のために付与される油剤により、ロー
ラー上での繊維トウのスリップが発生し、実際には収納
容器ごとに繊維トウの長さが異なっていたのが実情であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
点を解決すること、すなわち、延伸終了時の残糸屑を最
小限に押さえるべく、合成繊維トウを製造するに際し
て、紡糸引き取り工程における引取りローラー上での繊
維トウのスリップを最小限に押さえることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を解
決するために次の構成を有する。すなわち、ポリマーを
溶融紡糸し、引取りローラーで引き取って合成繊維トウ
を製造するに際して、引き取りローラーに供給する前の
繊維トウの水分率Sを15〜35重量%とし、かつ、繊
維トウの総繊度D(デニール)と引取りローラー上での
繊維トウの幅W(m)の比が次式(1)を満たすように
することを特徴とする合成繊維トウの製造方法である。
【0007】1×106≦D/W≦3×106 (1)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明におけるポリマーとしては、溶融紡
糸や乾式紡糸に広範囲に活用できるポリマー、たとえば
ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレン、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどが用いられる。
【0010】ステープル繊維とするための合成繊維トウ
は、紡糸工程において、溶融ポリマーを押し出す口金を
取り付けた多数の紡糸錘から溶融ポリマーを押し出して
形成される糸条を、複数本合糸してなる繊維トウを2本
以上のローラーからなる引取りローラーで引取って後、
収納容器に収納される。この未延伸の繊維トウの引取り
の際、引取りローラーは定常的に一定速度で回転してお
り、未延伸の繊維トウはローラーに接触されて引取られ
ているが、かかるトウには引き取り前に、擦過防止、繊
維トウの収束性向上のために通常は油剤が付与されてい
ることから、ローラーとの間で不規則的なスリップが生
じ収納される繊維トウの長さが一定していなかった。
【0011】ここで、多錘から紡糸された糸条には、引
取りローラーに至るまでに、オイリングローラー、ガイ
ド、またはスプレーなどにより、油剤が付与される。油
剤は、糸条の収束時に追加付与したり、引取りローラー
直前において追加付与されることもある。したがって、
引取り工程における未延伸の繊維トウは、油剤を構成す
る水分を保有していることになるが、引き取りローラー
に供給する前の繊維トウの水分率(S)を15〜35重
量%とし、かつ、繊維トウの総繊度D(デニール)と引
取りローラー上での繊維トウの幅W(m)の比が次式
(1)を満たすようにするのである。
【0012】1×106≦D/W≦3×106 (1)
かかる水分率が、15重量%未満の場合には、工程に使
用されているガイドなどによる擦過が生じ、延伸工程に
おいて単繊維切れを起こしたりして操業性を悪化させ
る。一方、水分率が35重量%を越えると、繊維トウに
おける単繊維と単繊維の間に含み得なくなり、引取りロ
ーラー上で余剰水分の飛散が発生し、環境面での問題が
発生したりする。
【0013】繊維トウにおける水分率は、油剤をオイリ
ングローラーで付与する場合には回転数を変更すること
により、また、スプレーで付与する場合には、そのスプ
レー量で調整可能である。
【0014】繊維トウを引き取る場合、糸条を収束して
後、繊維トウを引取りローラーで把持するが、繊維トウ
の水分率によって、ローラーとの摩擦係数が変化し、す
なわち、水分率が大きい程、繊維トウとローラーとの摩
擦係数は小さくなるため、スリップ率も大きくかつ変動
し易くなる。したがって、繊維トウごとのスリップ率を
一定なものに押さえるために、引取りローラー上での繊
維トウの幅を制御するのである。繊維トウの幅Wは、繊
維トウの総繊度Dによって適切な範囲が変化するので、
D/Wを1×106〜3×106に制御すればよい。すな
わち水分率が高い時は収束糸の幅を広くし、ローラーと
の摩擦係数を大きくしてやれば良い。
【0015】引き取りローラー上での繊維トウの幅W
は、引取りローラーに至る前に、断面がV字型やU字型
をしたガイドを適宜設置したり、さらにはその前に押さ
えガイドを設置して、その接触角を調整したりして制御
することができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をより具体的に
説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0017】(実施例1)駆動ローラー4本からなる引
取りローラーと、紡糸錘32錘を具備する図1に示す装
置を用い、ポリエステル系ポリマーを溶融紡糸して得た
糸条に、界面活性剤としてアルキルフォスフェート塩を
0.3重量%含む水分散液をオイリングローラーで付与
して後合糸した、総繊度Dが15万デニール、水分率が
30重量%であるポリエステル未延伸繊維トウ(繊維ト
ウ)を引き取りローラーで引き取って収納容器に一定時
間収納した。引き取りローラー上の繊維トウの幅Wは、
0.055m(D/W=2.73×106)であった。
同一条件で繊維トウを収納した25個の収納容器から該
繊維トウをそれぞれ引き出し、延伸工程に供したとこ
ろ、延伸工程での操業性は良好で、かつ一定長さの未延
伸トウが収納できていたため、延伸工程での残糸屑が減
少した。
【0018】(実施例2)引き取りローラー上の繊維ト
ウの幅Wを、0.083m(D/W=1.8×106
に変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリエステ
ル未延伸トウを収納容器に収納した。同一条件で収納し
た25個の収納容器から未延伸繊維トウをそれぞれ引き
出し、延伸工程に供したところ、延伸工程での操業性は
良好で、かつ一定長さの未延伸トウが収納できていたた
め、延伸工程での残糸屑が減少した。
【0019】(実施例3)引き取りローラー上の繊維ト
ウの幅Wを、0.1m(D/W=1.5×106)に変
更した以外は、実施例1と同様にして、ポリエステル未
延伸トウを収納容器に収納した。同一条件で収納した?
個の収納容器から未延伸繊維トウをそれぞれ引き出し、
延伸工程に供したところ、延伸工程での操業性は良好
で、かつ一定長さの未延伸トウが収納できていたため、
延伸工程での残糸屑が減少した。
【0020】(比較例1)界面活性剤の水分散液の付与
量を少なくして水分率10重量%とするとともに、引き
取りローラー上の繊維トウの幅Wを、0.188m(D
/W=0.8×106)に変更した以外は、実施例1と
同様にして、ポリエステル未延伸トウを収納容器に収納
した。同一条件で収納した25個の収納容器から未延伸
繊維トウをそれぞれ引き出し、延伸工程に供したとこ
ろ、延伸工程での単繊維切れにより巻付きが多発した。
【0021】(比較例2)界面活性剤の水分散液の付与
量を多くして水分率40重量%とした以外は、比較例1
と同様にして、ポリエステル未延伸トウを収納容器に収
納した。実験中に、引取りローラー上で繊維トウにおけ
る余剰水分が飛散した。同一条件で収納した25個の収
納容器から未延伸繊維トウをそれぞれ引き出し、延伸工
程に供したところ、未延伸トウの長さが収納容器毎に異
なっていたため、延伸工程での残糸屑が多かった。
【0022】
【発明の効果】本発明により、引取りローラー上での余
剰水分の飛散が防止されるとともに、スリップ率の変動
が安定するため、一定時間に採取される未延伸繊維トウ
の長さが一定となり、延伸工程における残糸屑が減少す
るばかりでなく、延伸工程での操業性が良好なものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いる合成繊維トウの製造装置
の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1.口金 2.オイリングローラー 3.ガイド 4.引取りローラー 5.収納容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D01F 6/76 D01F 6/76 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリマーを溶融紡糸し、引取りローラーで
    引き取って合成繊維トウを製造するに際して、引き取り
    ローラーに供給する前の繊維トウの水分率Sを15〜3
    5重量%とし、かつ、繊維トウの総繊度D(デニール)
    と引取りローラー上での繊維トウの幅W(m)の比が次
    式(1)を満たすようにすることを特徴とする合成繊維
    トウの製造方法。 1×106≦D/W≦3×106 (1)
  2. 【請求項2】ポリマーがポリエステル、ポリアミド、ポ
    リフェニレン、ポリエチレンおよびポリプロピレンより
    なる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項1記載の合成繊維トウの製造方法。
  3. 【請求項3】引取りローラーが少なくとも2本以上のロ
    ーラーからなる請求項1記載の合成繊維トウの製造方
    法。
JP6817998A 1998-03-18 1998-03-18 合成繊維トウの製造方法 Pending JPH11269716A (ja)

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