JPH11269215A - スチレン系誘導体のリビングポリマー及びその製造方法 - Google Patents
スチレン系誘導体のリビングポリマー及びその製造方法Info
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- JPH11269215A JPH11269215A JP7438098A JP7438098A JPH11269215A JP H11269215 A JPH11269215 A JP H11269215A JP 7438098 A JP7438098 A JP 7438098A JP 7438098 A JP7438098 A JP 7438098A JP H11269215 A JPH11269215 A JP H11269215A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 分子量分布の制御されたアルコキシシリル基
を含有するスチレン系誘導体のリビングポリマー及びそ
の工業化が容易な製造方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される繰り返し単位か
ら構成され、アルコキシシリル基を含有する。
を含有するスチレン系誘導体のリビングポリマー及びそ
の工業化が容易な製造方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される繰り返し単位か
ら構成され、アルコキシシリル基を含有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチレン系誘導体
のリビングポリマー及びその製造方法に関し、さらに詳
しくは、分子量分布の狭いアルコキシシリル基を含有す
るスチレン系誘導体のリビングポリマー及びその製造方
法に関する。
のリビングポリマー及びその製造方法に関し、さらに詳
しくは、分子量分布の狭いアルコキシシリル基を含有す
るスチレン系誘導体のリビングポリマー及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコキシシリル基は、常温で空気中の
水分により徐々に加水分解を受け、反応性に富むヒドロ
シリル基になる。これは、シリカに代表される無機物へ
の反応性に優れ、また、ヒドロシリル基同士が縮合反応
を起こすため、湿気架橋の架橋点ともなりうる。アルコ
キシシリル基を有する化合物の例としてシランカップリ
ング剤が挙げられる。これは、末端にアルコシシリル基
を有し、他方の組成を種々変えることにより、無機材料
の表面処理剤や、オレフィンの改質剤等に使用されてい
る。しかしながら、これらの化合物は基本的にモノマー
領域の分子量のものしか得られておらず、そのため表面
処理剤としての性能にも限界があった。
水分により徐々に加水分解を受け、反応性に富むヒドロ
シリル基になる。これは、シリカに代表される無機物へ
の反応性に優れ、また、ヒドロシリル基同士が縮合反応
を起こすため、湿気架橋の架橋点ともなりうる。アルコ
キシシリル基を有する化合物の例としてシランカップリ
ング剤が挙げられる。これは、末端にアルコシシリル基
を有し、他方の組成を種々変えることにより、無機材料
の表面処理剤や、オレフィンの改質剤等に使用されてい
る。しかしながら、これらの化合物は基本的にモノマー
領域の分子量のものしか得られておらず、そのため表面
処理剤としての性能にも限界があった。
【0003】反応性に富むアルコキシシリル基をポリマ
ー分子に制御された形で取り込むことができれば、機能
性を持たせた反応性高分子ができると考えられる。その
ための方法の1つとして、アルコキシシリル基を含むモ
ノマーのリビング重合技術がある。このようなリビング
重合法の例としては、アニオン重合法を用いる技術が多
く提案されており、例えば、パラ位にアルコキシシリル
基の付いたスチレン系誘導体のリビング重合を行う技術
が、特開平5−214031号公報に開示されている。
ー分子に制御された形で取り込むことができれば、機能
性を持たせた反応性高分子ができると考えられる。その
ための方法の1つとして、アルコキシシリル基を含むモ
ノマーのリビング重合技術がある。このようなリビング
重合法の例としては、アニオン重合法を用いる技術が多
く提案されており、例えば、パラ位にアルコキシシリル
基の付いたスチレン系誘導体のリビング重合を行う技術
が、特開平5−214031号公報に開示されている。
【0004】しかしながら、アニオン重合方法は、系か
ら酸素や水分を除外した形で行わなければならず、ま
た、操作が難しく、危険な開始剤試薬を必要とするた
め、小さいバッチ反応器に制限されてしまい、工業生産
への適用が困難である。さらに、使用されるモノマー及
び溶媒は、徹底的に水分を除去した高い純度のものでな
ければならず、そのような精製を必要としないラジカル
重合法に比べて高価である。従って、より扱いやすく安
価に合成が可能であり、かつ、分子量分布を制御できる
ラジカル重合方法、すなわち、リビングラジカル重合方
法が望まれている。
ら酸素や水分を除外した形で行わなければならず、ま
た、操作が難しく、危険な開始剤試薬を必要とするた
め、小さいバッチ反応器に制限されてしまい、工業生産
への適用が困難である。さらに、使用されるモノマー及
び溶媒は、徹底的に水分を除去した高い純度のものでな
ければならず、そのような精製を必要としないラジカル
重合法に比べて高価である。従って、より扱いやすく安
価に合成が可能であり、かつ、分子量分布を制御できる
ラジカル重合方法、すなわち、リビングラジカル重合方
法が望まれている。
【0005】このようなラジカル重合方法の1つに、イ
ニファーターを用いた重合法が報告されている [Makrom
ol. Chem.,速報、 3,127 (1 50982)]。しかしながらイ
ニファーターの使用に関しては、以下の2つの欠点があ
る。1点目は重合速度が遅い点であり、20時間の反応
時間経過後で重合転化率が約40%という報告がある。
2点目は、成長鎖の末端を安定化させるフリーラジカル
トラップが、新しい鎖の開始能を有するため重合過程で
新しい鎖を生じる結果、生成ポリマーが多分散になるこ
とである〔例えば、S.R.Turner、R.W.Blevins Polymer
Reprints 、29(2) 9月 1988年を参照〕。そのため、
分子量分布の狭いポリマー製造には不適であった。
ニファーターを用いた重合法が報告されている [Makrom
ol. Chem.,速報、 3,127 (1 50982)]。しかしながらイ
ニファーターの使用に関しては、以下の2つの欠点があ
る。1点目は重合速度が遅い点であり、20時間の反応
時間経過後で重合転化率が約40%という報告がある。
2点目は、成長鎖の末端を安定化させるフリーラジカル
トラップが、新しい鎖の開始能を有するため重合過程で
新しい鎖を生じる結果、生成ポリマーが多分散になるこ
とである〔例えば、S.R.Turner、R.W.Blevins Polymer
Reprints 、29(2) 9月 1988年を参照〕。そのため、
分子量分布の狭いポリマー製造には不適であった。
【0006】また、2,2,6,6−テトラメチル−1
−ピペリジニロキシ(TEMPO)に代表される安定ニ
トロキシラジカルをポリマー末端安定化に用いた、スチ
レンのリビング重合法が、ジョージズらにより報告され
ている(特開平6−199916号公報)。しかしなが
ら、この重合法では、120℃という高い重合温度が必
要であり、熱的に不安定な官能基を有するモノマーには
適用しがたい。また、安定ニトロキシラジカルであるT
EMPOが比較的高価であるため、コスト的に不利であ
る。
−ピペリジニロキシ(TEMPO)に代表される安定ニ
トロキシラジカルをポリマー末端安定化に用いた、スチ
レンのリビング重合法が、ジョージズらにより報告され
ている(特開平6−199916号公報)。しかしなが
ら、この重合法では、120℃という高い重合温度が必
要であり、熱的に不安定な官能基を有するモノマーには
適用しがたい。また、安定ニトロキシラジカルであるT
EMPOが比較的高価であるため、コスト的に不利であ
る。
【0007】スチレン単量体に関する一次構造の精密制
御に関して、特開平7−126322号公報には、炭素
−ヨウ素結合を有するヨウ素化合物及びラジカル重合開
始剤の存在下で、比較的狭い分子量分布を有する重合体
を得ることができるとの記述がある。しかし、これには
官能基を含んだスチレン置換体に関する記述はなく、ま
た、p−位にクロル基をもつp−クロロスチレンに関し
ては、重合制御性に欠けるという比較例の記述があり、
リビング重合制御ができないとされている。さらに、こ
の報告例では、得られるポリマーについてもあまり高分
子量のもの得ることができず、重合率50%以上のもの
を得るために数十時間という長い重合時間を必要として
いる。
御に関して、特開平7−126322号公報には、炭素
−ヨウ素結合を有するヨウ素化合物及びラジカル重合開
始剤の存在下で、比較的狭い分子量分布を有する重合体
を得ることができるとの記述がある。しかし、これには
官能基を含んだスチレン置換体に関する記述はなく、ま
た、p−位にクロル基をもつp−クロロスチレンに関し
ては、重合制御性に欠けるという比較例の記述があり、
リビング重合制御ができないとされている。さらに、こ
の報告例では、得られるポリマーについてもあまり高分
子量のもの得ることができず、重合率50%以上のもの
を得るために数十時間という長い重合時間を必要として
いる。
【0008】上記とは別に、ヨウ素化合物存在下で酢酸
ビニルのリビングラジカル重合の報告例もある。
ビニルのリビングラジカル重合の報告例もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑みてなされたものであり、分子量分布の制御
されたアルコキシシリル基を含有するスチレン系誘導体
のリビングポリマー及びその工業化が容易な製造方法を
提供することにある。
問題点に鑑みてなされたものであり、分子量分布の制御
されたアルコキシシリル基を含有するスチレン系誘導体
のリビングポリマー及びその工業化が容易な製造方法を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、スチレンと
酢酸ビニルとの中間にあたる電子共鳴効果を有するモノ
マーについてリビング重合制御が可能であり、アルコキ
シシリル官能基を含む置換スチレンを経由する反応設計
を行えば、官能基置換型スチレンの重合も可能であると
考えて鋭意検討した結果、下記スチレン系誘導体を用い
ることによってモノマーの電子共鳴効果を制御でき、特
定のヨウ素化合物を通常のラジカル重合の系に添加する
ことにより、得られる重合体の分子量が狭くなることを
見いだし、本発明に至った。
酢酸ビニルとの中間にあたる電子共鳴効果を有するモノ
マーについてリビング重合制御が可能であり、アルコキ
シシリル官能基を含む置換スチレンを経由する反応設計
を行えば、官能基置換型スチレンの重合も可能であると
考えて鋭意検討した結果、下記スチレン系誘導体を用い
ることによってモノマーの電子共鳴効果を制御でき、特
定のヨウ素化合物を通常のラジカル重合の系に添加する
ことにより、得られる重合体の分子量が狭くなることを
見いだし、本発明に至った。
【0011】本発明のスチレン系誘導体のリビングポリ
マーは、一般式(1)で表される繰り返し単位から構成
され、アルコキシシリル基を含有することを特徴とす
る。
マーは、一般式(1)で表される繰り返し単位から構成
され、アルコキシシリル基を含有することを特徴とす
る。
【0012】
【化3】
【0013】式中、Xは水素原子又はメチル基を示し、
Yはメタ位又はパラ位についた−(CH2)m −SiR1
n (OR2)3-n を示す。R1 、R2 は炭素数1〜4のア
ルキル基を示し、同一であっても異なっていてもよい。
mは1〜6の整数、nは0、1又は2を示す。
Yはメタ位又はパラ位についた−(CH2)m −SiR1
n (OR2)3-n を示す。R1 、R2 は炭素数1〜4のア
ルキル基を示し、同一であっても異なっていてもよい。
mは1〜6の整数、nは0、1又は2を示す。
【0014】上記一般式(1)の繰り返し単位から構成
されるスチレン系誘導体のリビングポリマーは、下記一
般式(2)で表されるモノマーを重合することにより得
られる。
されるスチレン系誘導体のリビングポリマーは、下記一
般式(2)で表されるモノマーを重合することにより得
られる。
【0015】
【化4】
【0016】式中、Xは水素原子又はメチル基を示し、
Yはメタ位又はパラ位についた−(CH2)m −SiR1
n (OR2)3-n を示す。R1 、R2 は炭素数1〜4のア
ルキル基を示し、同一であっても異なっていてもよい。
mは1〜6の整数、nは0、1又は2を示す。
Yはメタ位又はパラ位についた−(CH2)m −SiR1
n (OR2)3-n を示す。R1 、R2 は炭素数1〜4のア
ルキル基を示し、同一であっても異なっていてもよい。
mは1〜6の整数、nは0、1又は2を示す。
【0017】上記一般式(1)及び(2)において、m
が0となると、アルコキシシリル基が直接スチレンのメ
タ位又はパラ位に付加したモノマーとなるため、ビニル
基への電子共鳴効果が強く、リビング重合制御が困難に
なる。また、mが6よりも大きくなると、モノマーの立
体障害が大きくなるため、重合速度が遅くなり実用性に
乏しくなるので、mは1〜6に制限される。
が0となると、アルコキシシリル基が直接スチレンのメ
タ位又はパラ位に付加したモノマーとなるため、ビニル
基への電子共鳴効果が強く、リビング重合制御が困難に
なる。また、mが6よりも大きくなると、モノマーの立
体障害が大きくなるため、重合速度が遅くなり実用性に
乏しくなるので、mは1〜6に制限される。
【0018】上記一般式(2)で表されるモノマー(ス
チレン置換体)としては、例えば、mー,p−(トリメ
トキシシリルメチル)−スチレン、m−,p−(メジル
ジメトキシシリルメチル)−スチレン、m−,p−(ジ
メチルメトキシシリルメチル)−スチレン、m−,p−
(トリエトキシシリルメチル)−スチレン、m−,p−
(メチルジエトキシシリルメチル)−スチレン、m−,
p−(ジメチルエトキシシリルメチル)−スチレン、m
−,p−(トリイソプロポキシシリルメチル)−スチレ
ン、m−,p−(メチルジイソプロポキシシリルメチ
ル)−スチレン、m−,p−(ジメチルジイソプロポキ
シシリルメチル)−スチレン、m−,p−(2−トリメ
トキシシリルエチル)−スチレン、m−,p−(2−メ
チルジメトキシシリルエチル)−スチレン、m−,p−
(2−ジメチルメトキシシリルエチル)−スチレン、m
−,p−(2−トリエトキシシリルエチル)−スチレ
ン、m−,p−(2−メチルジエトキシシリルエチル)
−スチレン、m−,p−(2−ジメチルエトキシシリル
エチル)−スチレン、m−,p−(2−イソプロポキシ
ジメチルシリルエチル)−スチレン、mー,p−(2−
メチルジイソプロポキシシリルエチル)−スチレン、m
−,p−(2−ジメチルイソプロポキシシリルエチル)
−スチレン、m−,p−(トリメトキシシリルメチル)
−α−メチルスチレン、m−,p−(メチルジメトキシ
シリルメチル)−α−メチルスチレン、m−,p−(ジ
メチルメトキシシリルメチル)−α−メチルスチレン、
m−,p−(トリエトキシシリルメチル)−α−メチル
スチレン、m−,p−(メチルジエトキシシリルメチ
ル)−α−メチルスチレン、m−,p−(ジメチルエト
キシシリルメチル)−α−メチルスチレン、m−,p−
(トリイソプロポキシシリルメチル)−スチレン、m
−,p−(メチルジイソプロポキシシリルメチル)−ス
チレン、m−,p−(ジメチルイソプロポキシシリルメ
チル)−α−メチルスチレン、m−,p−(2−トリメ
トキシシリルエチル)−α−メチルスチレン、mー,p
−(2−メチルジメトキシシリルエチル)−α−メチル
スチレン、m−,p−(2−ジメチルメトキシシリルエ
チル)−α−メチルスチレン、m−,p−(2−トリエ
トキシシリルエチル)−α−メチルスチレン、m−,p
−(2−メチルジエトキシシリルエチル)−α−メチル
スチレン、m−,p−(2−ジメチルエトキシシリルエ
チル)−α−メチルスチレン、m−,p−(2−トリイ
ソプロポキシシリルエチル)−α−メチルスチレン、m
−,p−(2−イソプロポキシジメチルシリルエチル)
−α−メチルスチレン、m−,p−(2−メチルジイソ
プロポキシシリルエチル)−α−メチルスチレン等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
チレン置換体)としては、例えば、mー,p−(トリメ
トキシシリルメチル)−スチレン、m−,p−(メジル
ジメトキシシリルメチル)−スチレン、m−,p−(ジ
メチルメトキシシリルメチル)−スチレン、m−,p−
(トリエトキシシリルメチル)−スチレン、m−,p−
(メチルジエトキシシリルメチル)−スチレン、m−,
p−(ジメチルエトキシシリルメチル)−スチレン、m
−,p−(トリイソプロポキシシリルメチル)−スチレ
ン、m−,p−(メチルジイソプロポキシシリルメチ
ル)−スチレン、m−,p−(ジメチルジイソプロポキ
シシリルメチル)−スチレン、m−,p−(2−トリメ
トキシシリルエチル)−スチレン、m−,p−(2−メ
チルジメトキシシリルエチル)−スチレン、m−,p−
(2−ジメチルメトキシシリルエチル)−スチレン、m
−,p−(2−トリエトキシシリルエチル)−スチレ
ン、m−,p−(2−メチルジエトキシシリルエチル)
−スチレン、m−,p−(2−ジメチルエトキシシリル
エチル)−スチレン、m−,p−(2−イソプロポキシ
ジメチルシリルエチル)−スチレン、mー,p−(2−
メチルジイソプロポキシシリルエチル)−スチレン、m
−,p−(2−ジメチルイソプロポキシシリルエチル)
−スチレン、m−,p−(トリメトキシシリルメチル)
−α−メチルスチレン、m−,p−(メチルジメトキシ
シリルメチル)−α−メチルスチレン、m−,p−(ジ
メチルメトキシシリルメチル)−α−メチルスチレン、
m−,p−(トリエトキシシリルメチル)−α−メチル
スチレン、m−,p−(メチルジエトキシシリルメチ
ル)−α−メチルスチレン、m−,p−(ジメチルエト
キシシリルメチル)−α−メチルスチレン、m−,p−
(トリイソプロポキシシリルメチル)−スチレン、m
−,p−(メチルジイソプロポキシシリルメチル)−ス
チレン、m−,p−(ジメチルイソプロポキシシリルメ
チル)−α−メチルスチレン、m−,p−(2−トリメ
トキシシリルエチル)−α−メチルスチレン、mー,p
−(2−メチルジメトキシシリルエチル)−α−メチル
スチレン、m−,p−(2−ジメチルメトキシシリルエ
チル)−α−メチルスチレン、m−,p−(2−トリエ
トキシシリルエチル)−α−メチルスチレン、m−,p
−(2−メチルジエトキシシリルエチル)−α−メチル
スチレン、m−,p−(2−ジメチルエトキシシリルエ
チル)−α−メチルスチレン、m−,p−(2−トリイ
ソプロポキシシリルエチル)−α−メチルスチレン、m
−,p−(2−イソプロポキシジメチルシリルエチル)
−α−メチルスチレン、m−,p−(2−メチルジイソ
プロポキシシリルエチル)−α−メチルスチレン等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0019】これらの中で、好ましくは、p−(トリメ
トキシシリルメチル)−スチレン、p−(トリエトキシ
シリルメチル)−スチレン、p−(トリメトキシシリル
メチル)−α−メチルスチレン、p−(2−トリメトキ
シシリルエチル)−スチレン、p−(トリエトキシシリ
ル)−スチレンである。
トキシシリルメチル)−スチレン、p−(トリエトキシ
シリルメチル)−スチレン、p−(トリメトキシシリル
メチル)−α−メチルスチレン、p−(2−トリメトキ
シシリルエチル)−スチレン、p−(トリエトキシシリ
ル)−スチレンである。
【0020】上記請求項1記載のリビングポリマーを得
る方法としては、一般式(2)で表されるモノマーを、
炭素−ヨウ素結合、水素−ヨウ素結合及びハロゲン−ヨ
ウ素結合から選ばれる結合を少なくとも1つ以上有する
ヨウ素化合物と、ラジカル重合開始剤からなる重合触媒
とを用いて、ラジカル重合する方法が好ましい。
る方法としては、一般式(2)で表されるモノマーを、
炭素−ヨウ素結合、水素−ヨウ素結合及びハロゲン−ヨ
ウ素結合から選ばれる結合を少なくとも1つ以上有する
ヨウ素化合物と、ラジカル重合開始剤からなる重合触媒
とを用いて、ラジカル重合する方法が好ましい。
【0021】上記炭素−ヨウ素結合を持つヨウ素化合物
としては、例えば、ヨウ化アルキル、ヨウ化パーフルオ
ロアルキル、ヨウ化水素とアルケンの付加体、ヨウ化フ
ェニル等が挙げられる。
としては、例えば、ヨウ化アルキル、ヨウ化パーフルオ
ロアルキル、ヨウ化水素とアルケンの付加体、ヨウ化フ
ェニル等が挙げられる。
【0022】上記ヨウ化アルキルとしては、例えば、ヨ
ードメタン、ヨードエタン、ヨードプロパン、ヨードブ
タン、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタン、ヨー
ドホルム、クロロヨードメタン、ヨードアセトニトリ
ル、ヨード酢酸等が挙げられる。上記ヨウ化パーフルオ
ロアルキルとしては、例えば、ヨードパーフルオロプロ
パン、1−ヨードパーフロオロヘキサン、1−ヨードパ
ーフルオロオクタン、1,2−ジヨードパーフルオロエ
タン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,6−
ジヨードパーフルオロヘキサンなどが挙げられる。
ードメタン、ヨードエタン、ヨードプロパン、ヨードブ
タン、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタン、ヨー
ドホルム、クロロヨードメタン、ヨードアセトニトリ
ル、ヨード酢酸等が挙げられる。上記ヨウ化パーフルオ
ロアルキルとしては、例えば、ヨードパーフルオロプロ
パン、1−ヨードパーフロオロヘキサン、1−ヨードパ
ーフルオロオクタン、1,2−ジヨードパーフルオロエ
タン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,6−
ジヨードパーフルオロヘキサンなどが挙げられる。
【0023】上記ヨウ化水素とアルケンの付加体に用い
られるアルケンとしては、例えば、酢酸ビニルを代表と
するビニルエステル系モノマー、イソブチルビニルエー
テルなどの種々のビニルエーテルモノマー、スチレン系
モノマー等が挙げられる。上記ヨウ化フェニルとして
は、例えば、ヨードベンゼン、2−ヨードエチルベンゼ
ン等が挙げられる。上記ヨウ化水素とアルケンの付加体
の合成例としては、例えば、無水のヨウ化水素をアルケ
ンと低温で混合する方法があげられる。
られるアルケンとしては、例えば、酢酸ビニルを代表と
するビニルエステル系モノマー、イソブチルビニルエー
テルなどの種々のビニルエーテルモノマー、スチレン系
モノマー等が挙げられる。上記ヨウ化フェニルとして
は、例えば、ヨードベンゼン、2−ヨードエチルベンゼ
ン等が挙げられる。上記ヨウ化水素とアルケンの付加体
の合成例としては、例えば、無水のヨウ化水素をアルケ
ンと低温で混合する方法があげられる。
【0024】上記水素−ヨウ素結合を持つ化合物として
は、例えば、ヨウ化水素が挙げられる。上記ハロゲン−
ヨウ素結合を持つ化合物としては、例えば、一塩化ヨウ
素、三塩化ヨウ素、一臭化ヨウ素等が挙げられる。
は、例えば、ヨウ化水素が挙げられる。上記ハロゲン−
ヨウ素結合を持つ化合物としては、例えば、一塩化ヨウ
素、三塩化ヨウ素、一臭化ヨウ素等が挙げられる。
【0025】上記ヨウ素化合物として、ヨードホルム、
ジヨードメタン、ヨードアセトニトリル等のヨウ化アル
キル;1−ヨードパーフロオロヘキサン、1,4−ジヨ
ードパーフルオロブタン、1,6−ジヨードパーフルオ
ロヘキサン等のヨウ化パーフルオロアルキル;ヨウ化水
素とアルケンの付加体;ヨウ化水素などが好ましい。さ
らに、ヨードホルムを用いた場合、重合に添加したヨー
ドホルム1分子からポリマー1分子が生成すると仮定し
た数平均分子量の計算値と実測値が最も正確に一致する
ため特に好ましい。
ジヨードメタン、ヨードアセトニトリル等のヨウ化アル
キル;1−ヨードパーフロオロヘキサン、1,4−ジヨ
ードパーフルオロブタン、1,6−ジヨードパーフルオ
ロヘキサン等のヨウ化パーフルオロアルキル;ヨウ化水
素とアルケンの付加体;ヨウ化水素などが好ましい。さ
らに、ヨードホルムを用いた場合、重合に添加したヨー
ドホルム1分子からポリマー1分子が生成すると仮定し
た数平均分子量の計算値と実測値が最も正確に一致する
ため特に好ましい。
【0026】上記ヨウ素化合物は、単独で用いられても
よく、2種以上が併用されてもよい。
よく、2種以上が併用されてもよい。
【0027】上記ヨウ素化合物の使用量は、得ようとす
るリビングポリマーの分子量に応じて適宜決定すること
ができるが、少なくなるとリビングポリマー構造を制御
することができず、多くなるとリビングポリマーを得る
ことができなくなるので、上記モノマー1モルに対し
て、0.0001〜0.2モルが好ましく、より好まし
くは0.0002〜0.1モルである。
るリビングポリマーの分子量に応じて適宜決定すること
ができるが、少なくなるとリビングポリマー構造を制御
することができず、多くなるとリビングポリマーを得る
ことができなくなるので、上記モノマー1モルに対し
て、0.0001〜0.2モルが好ましく、より好まし
くは0.0002〜0.1モルである。
【0028】上記ヨウ素化合物の添加方法は、特に限定
されないが、重合の開始前に重合系に添加することが、
分子量分布の制御と操作の簡便性との観点から好まし
い。
されないが、重合の開始前に重合系に添加することが、
分子量分布の制御と操作の簡便性との観点から好まし
い。
【0029】上記ラジカル重合反応させる方法として
は、通常のラジカル重合開始剤の使用;光重合開始剤の
使用と光の照射;放射線、レーザー光、光等の照射;加
熱などが挙げられる。
は、通常のラジカル重合開始剤の使用;光重合開始剤の
使用と光の照射;放射線、レーザー光、光等の照射;加
熱などが挙げられる。
【0030】特に、工業的にはラジカル重合開始剤を用
いることが好ましく、その種類としては、ラジカルを発
生して、ビニルエステルモノマー、ヨウ素化合物と反応
し、重合を開始させることができるものであれば、特に
制限はなく、熱、光、放射線、酸化還元化学反応などの
作用によってラジカルを発生する化合物の中から選ぶこ
とができる。
いることが好ましく、その種類としては、ラジカルを発
生して、ビニルエステルモノマー、ヨウ素化合物と反応
し、重合を開始させることができるものであれば、特に
制限はなく、熱、光、放射線、酸化還元化学反応などの
作用によってラジカルを発生する化合物の中から選ぶこ
とができる。
【0031】上記ラジカル重合開始剤としては、例え
ば、アゾ化合物、有機過酸化物、無機過酸化物、有機金
属化合物、光重合開始剤などがあげられる。より具体的
には、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾ
ビスイソ酪酸エステル、次亜硝酸エステル等のアゾ化合
物;過酸化ベンゾイル(BPO)、過酸化ラウロイル、
ジクミルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド
等の有機過酸化物;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ムなどの無機過酸化物;過酸化水素ー第1鉄系、BPO
−ジメチルアニリン系、セリウム(IV)塩−アルコール
系等のレドックス重合開始剤などが挙げられる。特にこ
れらの中で、AIBN、BPOが好適に用いられる。
ば、アゾ化合物、有機過酸化物、無機過酸化物、有機金
属化合物、光重合開始剤などがあげられる。より具体的
には、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾ
ビスイソ酪酸エステル、次亜硝酸エステル等のアゾ化合
物;過酸化ベンゾイル(BPO)、過酸化ラウロイル、
ジクミルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド
等の有機過酸化物;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ムなどの無機過酸化物;過酸化水素ー第1鉄系、BPO
−ジメチルアニリン系、セリウム(IV)塩−アルコール
系等のレドックス重合開始剤などが挙げられる。特にこ
れらの中で、AIBN、BPOが好適に用いられる。
【0032】また、光重合の場合は、アセトフェノン
系、ベンゾインエーテル系、ケタール系等の光重合開始
剤を添加してもよい。
系、ベンゾインエーテル系、ケタール系等の光重合開始
剤を添加してもよい。
【0033】上記ラジカル重合開始剤は、単独で用いて
もよく、相互作用により重合の進行に悪影響を及ぼさな
い範囲で2種以上を併用してもよい。また、熱の作用に
よりあらかじめある程度まで重合を進行させた後に、光
により重合を完了させるなどの組み合わせも用いること
もできる。
もよく、相互作用により重合の進行に悪影響を及ぼさな
い範囲で2種以上を併用してもよい。また、熱の作用に
よりあらかじめある程度まで重合を進行させた後に、光
により重合を完了させるなどの組み合わせも用いること
もできる。
【0034】上記ラジカル重合開始剤の使用量は、重合
を開始させることができれば、特に限定はされないが、
上記ヨウ素化合物1モルに対して0.02〜20モルの
範囲が好ましく、上記モノマー1モルに対して0.00
005〜0.5モルが好ましい。上記ラジカル重合開始
剤が少なすぎる場合は重合が遅く、重合率が低いため工
業的に不利である。また、過剰に使用すると、反応の制
御が難しくなる。
を開始させることができれば、特に限定はされないが、
上記ヨウ素化合物1モルに対して0.02〜20モルの
範囲が好ましく、上記モノマー1モルに対して0.00
005〜0.5モルが好ましい。上記ラジカル重合開始
剤が少なすぎる場合は重合が遅く、重合率が低いため工
業的に不利である。また、過剰に使用すると、反応の制
御が難しくなる。
【0035】また、より好ましくは、ヨウ素化合物1モ
ルに対して0.05〜10モルの範囲であり、モノマー
1モルに対して0.0001〜0.2モルである。さら
に、ヨウ素化合物1モルに対してラジカル重合開始剤を
0.1〜5モルの範囲で用いることが特に好ましい。
ルに対して0.05〜10モルの範囲であり、モノマー
1モルに対して0.0001〜0.2モルである。さら
に、ヨウ素化合物1モルに対してラジカル重合開始剤を
0.1〜5モルの範囲で用いることが特に好ましい。
【0036】重合温度は、ラジカル重合反応の種類によ
り好適な範囲が異なり、特に制限されるものではない
が、−30℃〜120℃の温度で重合することが好まし
く、より好ましくは0℃〜100℃である。
り好適な範囲が異なり、特に制限されるものではない
が、−30℃〜120℃の温度で重合することが好まし
く、より好ましくは0℃〜100℃である。
【0037】反応圧力は通常、常圧で行われるが、加圧
することも可能である。
することも可能である。
【0038】本発明で用いられる重合方法は、従来公知
の重合方法が使用可能であり、例えば、塊状、溶液、懸
濁、乳化重合等が用いられる。特に、連鎖移動を押さえ
てより良好に制御されたリビングポリマーを得るという
観点からは、塊状重合が好適に用いられる。また、押出
機による連続重合等も用いることができる。
の重合方法が使用可能であり、例えば、塊状、溶液、懸
濁、乳化重合等が用いられる。特に、連鎖移動を押さえ
てより良好に制御されたリビングポリマーを得るという
観点からは、塊状重合が好適に用いられる。また、押出
機による連続重合等も用いることができる。
【0039】溶液重合の溶媒としては、アルコール、ト
ルエン、ベンゼンなど、通常用いられるものを使用する
ことができるが、特にビニルエステル系モノマーの重合
においては、連鎖移動定数が比較的小さく、ポリマーの
溶解性にも優れる点から、ベンゼンの使用が特に好まし
い。
ルエン、ベンゼンなど、通常用いられるものを使用する
ことができるが、特にビニルエステル系モノマーの重合
においては、連鎖移動定数が比較的小さく、ポリマーの
溶解性にも優れる点から、ベンゼンの使用が特に好まし
い。
【0040】本発明により得られたリビングポリマーの
開始末端の多くは、ヨウ素化合物由来のアルキル基、パ
ーフルオロアルキル基、フェニル基等が、また、生長末
端の多くはヨウ素であることが確認されている。従っ
て、官能基を有するヨウ素化合物を用いることにより、
リビングポリマーの末端に官能基を導入することができ
る。また、この末端の官能基やヨウ素の反応性を利用し
て、他の官能基へ変換することも可能である。これら末
端官能性ポリマーは、マクロモノマーの合成、架橋点と
しての利用、相容化剤、ブロックポリマーの原料等とし
て用いることができる。
開始末端の多くは、ヨウ素化合物由来のアルキル基、パ
ーフルオロアルキル基、フェニル基等が、また、生長末
端の多くはヨウ素であることが確認されている。従っ
て、官能基を有するヨウ素化合物を用いることにより、
リビングポリマーの末端に官能基を導入することができ
る。また、この末端の官能基やヨウ素の反応性を利用し
て、他の官能基へ変換することも可能である。これら末
端官能性ポリマーは、マクロモノマーの合成、架橋点と
しての利用、相容化剤、ブロックポリマーの原料等とし
て用いることができる。
【0041】本発明で得られるリビングポリマーの分子
量分布(Mw/Mn)は、従来の通常のラジカル重合法
で得られるものよりも制御されており、1.05〜1.
9である。さらに、分子量分布1.05〜1.8とより
狭いリビングポリマーを得ることが可能である。
量分布(Mw/Mn)は、従来の通常のラジカル重合法
で得られるものよりも制御されており、1.05〜1.
9である。さらに、分子量分布1.05〜1.8とより
狭いリビングポリマーを得ることが可能である。
【0042】本発明のリビングポリマ−の分子量は、ヨ
ウ素化合物の量により調整可能であるが、数平均分子量
300〜数十万のリビングポリマ−を得るのに好適であ
り、特に好適な数平均分子量の範囲は1千〜20万であ
る。
ウ素化合物の量により調整可能であるが、数平均分子量
300〜数十万のリビングポリマ−を得るのに好適であ
り、特に好適な数平均分子量の範囲は1千〜20万であ
る。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例及び比較例
に基づいて具体的に説明する。
に基づいて具体的に説明する。
【0044】(実施例1)窒素置換した50mlフラス
コに、AIBN(アゾイソブチロニトリル)0.115
g(0.7mmol)とヨードホルム 0.275g
(0.7mmol)、p−(トリメトキシシリルメチ
ル)−スチレン12.0g(61mmol)を仕込み、
容器を密閉して均一に混合した後、80℃に加温して重
合を開始させた。7時間重合させた後温度を0℃に下げ
重合を終了させた。7時間重合後の重合転化率は91%
であった。得られたポリマー溶液を多量のメタノール中
に注ぎ、生成物を析出させた。これを乾燥後メタノール
で再沈精製を行い、真空乾燥して重合体を得た。
コに、AIBN(アゾイソブチロニトリル)0.115
g(0.7mmol)とヨードホルム 0.275g
(0.7mmol)、p−(トリメトキシシリルメチ
ル)−スチレン12.0g(61mmol)を仕込み、
容器を密閉して均一に混合した後、80℃に加温して重
合を開始させた。7時間重合させた後温度を0℃に下げ
重合を終了させた。7時間重合後の重合転化率は91%
であった。得られたポリマー溶液を多量のメタノール中
に注ぎ、生成物を析出させた。これを乾燥後メタノール
で再沈精製を行い、真空乾燥して重合体を得た。
【0045】(実施例2)p−(トリメトキシシリルメ
チル)−スチレンの代わりにp−(トリエトキシシリル
メチル)−スチレン12.0gを使用したこと以外は、
実施例1に従って重合及びポリマー精製を行い重合体を
得た。7時間重合後の重合転化率は98%であった。
チル)−スチレンの代わりにp−(トリエトキシシリル
メチル)−スチレン12.0gを使用したこと以外は、
実施例1に従って重合及びポリマー精製を行い重合体を
得た。7時間重合後の重合転化率は98%であった。
【0046】(実施例3)p−(トリメトキシシリルメ
チル)−スチレンの代わりにp−(トリメトキシシリル
メチル)−α−メチルスチレン10.0g、ヨードホル
ム0.275g(0.7mmol)の代わりに1,6−
ジヨードパーフルオロヘキサン387g(0.7mmo
l)をそれぞれ使用し、重合温度を60℃、重合時間を
5時間としたこと以外は、実施例1に従って重合及びポ
リマー精製を行い重合体を得た。5時間重合後の重合転
化率は47%であった。
チル)−スチレンの代わりにp−(トリメトキシシリル
メチル)−α−メチルスチレン10.0g、ヨードホル
ム0.275g(0.7mmol)の代わりに1,6−
ジヨードパーフルオロヘキサン387g(0.7mmo
l)をそれぞれ使用し、重合温度を60℃、重合時間を
5時間としたこと以外は、実施例1に従って重合及びポ
リマー精製を行い重合体を得た。5時間重合後の重合転
化率は47%であった。
【0047】(実施例4)p−(トリメトキシシリルメ
チル)−スチレンの代わりにp−(2−トリメトキシシ
リルエチル)−スチレン20.0gを使用し、AIBN
を0.360g(2.2mmol)使用し、重合時間を
8時間としたこと以外は、実施例1に従って重合及びポ
リマー精製を行い重合体を得た。8時間重合後の重合転
化率は75%であった。
チル)−スチレンの代わりにp−(2−トリメトキシシ
リルエチル)−スチレン20.0gを使用し、AIBN
を0.360g(2.2mmol)使用し、重合時間を
8時間としたこと以外は、実施例1に従って重合及びポ
リマー精製を行い重合体を得た。8時間重合後の重合転
化率は75%であった。
【0048】(実施例5)ヨードホルム0.275gの
代わりに1−ヨードパーフルオロヘキサン0.46g
(1.3mmol)を使用したこと以外は、実施例1に
従って重合及びポリマー精製を行い重合体を得た。7時
間重合後の重合転化率は87%であった。
代わりに1−ヨードパーフルオロヘキサン0.46g
(1.3mmol)を使用したこと以外は、実施例1に
従って重合及びポリマー精製を行い重合体を得た。7時
間重合後の重合転化率は87%であった。
【0049】(実施例6)AIBN0.115gの代わ
りにベンゾイルパーオキサイド(BPO)0.170g
(1.4mmol)を使用したこと以外は、実施例1に
従って重合及びポリマー精製を行い重合体を得た。7時
間重合後の重合転化率は90%であった。
りにベンゾイルパーオキサイド(BPO)0.170g
(1.4mmol)を使用したこと以外は、実施例1に
従って重合及びポリマー精製を行い重合体を得た。7時
間重合後の重合転化率は90%であった。
【0050】(比較例1)p−(トリメトキシシリルメ
チル)−スチレンの代わりにp−(トリエトキシシリ
ル)−スチレン12gを使用したこと以外は、実施例1
に従って重合及びポリマー精製を行い重合体を得た。7
時間重合後の重合転化率は89%であった。
チル)−スチレンの代わりにp−(トリエトキシシリ
ル)−スチレン12gを使用したこと以外は、実施例1
に従って重合及びポリマー精製を行い重合体を得た。7
時間重合後の重合転化率は89%であった。
【0051】(比較例2)ヨードホルムを全く使用しな
かったこと以外は、実施例1に従って重合及びポリマー
精製を行い重合体を得た。7時間重合後の重合転化率は
97%であった。
かったこと以外は、実施例1に従って重合及びポリマー
精製を行い重合体を得た。7時間重合後の重合転化率は
97%であった。
【0052】上記実施例及び比較例で得られた重合体に
つき、重合転化率、数平均分子量(Mn)、及び、重量
平均分子量(Mw)を測定し、表1及び2に示した。
つき、重合転化率、数平均分子量(Mn)、及び、重量
平均分子量(Mw)を測定し、表1及び2に示した。
【0053】(1)重合転化率 n−ヘプタンを内部標準として、ガスクロマトグラフィ
ー(GC)を使用して測定した。尚、GCは島津製作所
製のものを、カラムは「PEG1500」を使用した。 (2)分子量 ポリマーの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算で測定
した。測定は、THFを溶離液に使用し、流速1ml/
minで、検出には屈折率計を用いた。GPCには、S
hodex製「カラム:KF−80M×2本」を使用し
た。また、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量
(Mw)の測定値から分子量分布(Mw/Mn)を算出
した。
ー(GC)を使用して測定した。尚、GCは島津製作所
製のものを、カラムは「PEG1500」を使用した。 (2)分子量 ポリマーの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算で測定
した。測定は、THFを溶離液に使用し、流速1ml/
minで、検出には屈折率計を用いた。GPCには、S
hodex製「カラム:KF−80M×2本」を使用し
た。また、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量
(Mw)の測定値から分子量分布(Mw/Mn)を算出
した。
【0054】なお、断りのないかぎり、モノマー、溶媒
などはカラム(Aldrich 社製「Inhibitor Remover, dis
p. column 」) により重合禁止剤を取り除いた後、脱酸
素処理をして用いた。
などはカラム(Aldrich 社製「Inhibitor Remover, dis
p. column 」) により重合禁止剤を取り除いた後、脱酸
素処理をして用いた。
【0055】
【表1】
【0056】尚、表中使用した成分は下記の通りであ
る。 ・DIPFH:1.6−ジヨードパーフルオロヘキサン ・IPFH:1−ヨードパーフルオロヘキサン ・TMSMSt:p−(トリメトキシシリルメチル)−
スチレン ・TESMSt:p−(トリエトキシシリルメチル)−
スチレン ・TMSM−MSt:p−(トリメトキシシリルメチ
ル)−α−メチルスチレン ・TMSESt:p−(2−トリメトキシシリルエチ
ル)−スチレン ・TESSt:p−(トリエトキシシリル)−スチレン
る。 ・DIPFH:1.6−ジヨードパーフルオロヘキサン ・IPFH:1−ヨードパーフルオロヘキサン ・TMSMSt:p−(トリメトキシシリルメチル)−
スチレン ・TESMSt:p−(トリエトキシシリルメチル)−
スチレン ・TMSM−MSt:p−(トリメトキシシリルメチ
ル)−α−メチルスチレン ・TMSESt:p−(2−トリメトキシシリルエチ
ル)−スチレン ・TESSt:p−(トリエトキシシリル)−スチレン
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、特にモノマーや溶媒の
精製を必要とせず、重合温度も穏和な条件下で重合する
ことにより、アルコキシシリル基を含むスチレン誘導体
のリビングポリマーを得ることができる。上記リビング
ポリマーは、これにさらに他のモノマーを引き続き重合
することで、ブロックポリマーへの変換が可能であり、
分散剤、サイズ剤、表面改質剤等の種々の材料への応用
が可能である。
精製を必要とせず、重合温度も穏和な条件下で重合する
ことにより、アルコキシシリル基を含むスチレン誘導体
のリビングポリマーを得ることができる。上記リビング
ポリマーは、これにさらに他のモノマーを引き続き重合
することで、ブロックポリマーへの変換が可能であり、
分散剤、サイズ剤、表面改質剤等の種々の材料への応用
が可能である。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(1)で表される繰り返し単位か
ら構成され、アルコキシシリル基を含有することを特徴
とするスチレン系誘導体のリビングポリマー。 【化1】 〔式中、Xは水素原子又はメチル基を示し、Yはメタ位
又はパラ位についた−(CH2)m −SiR1 n (OR2)
3-n を示す。R1 、R2 は炭素数1〜4のアルキル基を
示し、同一であっても異なっていてもよい。mは1〜6
の整数、nは0、1又は2を示す〕 - 【請求項2】 一般式(2)で表されるモノマーを、炭
素−ヨウ素結合、水素−ヨウ素結合及びハロゲン−ヨウ
素結合から選ばれる結合を少なくとも1つ以上有するヨ
ウ素化合物と、ラジカル重合開始剤からなる重合触媒と
を用いて、ラジカル重合することを特徴とする請求項1
記載のスチレン系誘導体のリビングポリマーの製造方
法。 【化2】 〔式中、Xは水素原子又はメチル基を示し、Yはメタ位
又はパラ位についた−(CH2)m −SiR1 n (OR2)
3-n を示す。R1 、R2 は炭素数1〜4のアルキル基を
示し、同一であっても異なっていてもよい。mは1〜6
の整数、nは0、1又は2を示す〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7438098A JPH11269215A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | スチレン系誘導体のリビングポリマー及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7438098A JPH11269215A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | スチレン系誘導体のリビングポリマー及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11269215A true JPH11269215A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13545513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7438098A Pending JPH11269215A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | スチレン系誘導体のリビングポリマー及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11269215A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008044608A1 (fr) * | 2006-10-06 | 2008-04-17 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Procédé destiné à produire un polymère polaire et composé d'organosilicium |
WO2010027093A1 (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-11 | 国立大学法人京都大学 | リビングラジカル重合法のための触媒 |
-
1998
- 1998-03-23 JP JP7438098A patent/JPH11269215A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008044608A1 (fr) * | 2006-10-06 | 2008-04-17 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Procédé destiné à produire un polymère polaire et composé d'organosilicium |
WO2010027093A1 (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-11 | 国立大学法人京都大学 | リビングラジカル重合法のための触媒 |
CN102149732A (zh) * | 2008-09-08 | 2011-08-10 | 国立大学法人京都大学 | 用于活性自由基聚合的催化剂 |
US8575285B2 (en) | 2008-09-08 | 2013-11-05 | Kyoto University | Catalyst for living radical polymerization |
JP5881292B2 (ja) * | 2008-09-08 | 2016-03-09 | 国立大学法人京都大学 | リビングラジカル重合法のための触媒 |
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