JP4190928B2 - ポリ(n−エチレンイミン)誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ポリ(n−エチレンイミン)誘導体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ(N−エチレンイミン)誘導体及びその製造方法に関し、詳しくは、エネルギー線により重合硬化する性質を有する炭素−炭素二重結合を高い導入率で、特にはポリマーの繰り返し構造単位ごとに導入したポリ(N−エチレンイミン)及び該ポリ(N−エチレンイミン)誘導体を収率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エネルギー線により重合硬化する性質を有する炭素−炭素二重結合が導入された重合体を得ようとする場合には、あらかじめ官能基を有するモノマーを重合してポリマーを得た後、該官能基と反応する官能基を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する単量体を前記ポリマーと反応させる方法がとられていた。これらはアダクトポリマーと呼ばれるものであり、この方法においては反応させる官能基の組み合わせを特定のものとすることによって、比較的高い導入率でエネルギー線により重合硬化する性質を有する炭素−炭素二重結合をポリマーに導入することができるが、繰り返し構造単位ごとに該炭素−炭素二重結合を導入することは困難であった。
【0003】
一方、繰り返し構造単位ごとに炭素−炭素二重結合を導入する方法として、同一モノマー中に、カチオン重合性がなく、エネルギー線による重合硬化性のある炭素−炭素二重結合を有する官能基と、カチオン重合可能な他の官能基を有するモノマーをカチオン重合する方法が考えられる。このようなモノマーとして3−エチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタンが知られており、カチオン重合により繰り返し単位ごとにエネルギー線硬化性の炭素−炭素二重結合を有する重合体の合成例が報告されている(非特許文献1参照)。
しかしながら、ポリ(N−エチレンイミン)誘導体に関してこのような重合体の合成例は報告がなかった。
【0004】
【非特許文献1】
J.Polym.Sci.,Part A:Polym.Chem.,39,1269(2001)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような状況下、エネルギー線により重合硬化する性質を有する炭素−炭素二重結合を高い導入率で導入したポリ(N−エチレンイミン)及び該ポリ(N−エチレンイミン)誘導体を収率よく製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく種々の研究を重ねた結果、
特定のモノマーを用い、特定の重合反応を行うことによって下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリ(N−エチレンイミン)誘導体を得ることができ、
【化3】
Figure 0004190928
(R〜Rはそれぞれ水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であって、それぞれ同じであっても異なってもよい。Rは水素原子又は炭素数1又は2のアルキル基、mは1〜8の整数である。)、
また、下記一般式(II)で表される単量体
【化4】
Figure 0004190928
(R〜Rはそれぞれ水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であって、それぞれ同じであっても異なってもよい。Rは水素原子又は炭素数1又は2のアルキル基、mは1〜8の整数である。)を、カチオン重合開始剤を用い、重合開始反応を−10℃以下として重合することで、上記一般式(I)で表されるポリ(N−エチレンイミン)誘導体が高収率で得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のポリ(N−エチレンイミン)誘導体は下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有する。
【化5】
Figure 0004190928
ここでR〜Rはそれぞれ水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であって、それぞれ同じであっても異なってもよい。合成の容易さ等を考慮するとR及びRがいずれも水素原子である場合が好ましい。Rは水素原子又は炭素数1又は2のアルキル基であり、特に水素原子又は炭素数1のアルキル基であることが好ましい。mは1〜8の整数であり、合成の容易さ等を考慮するとmは1〜4の範囲がより好ましく、特にはmが2である場合が好ましい。
【0008】
上記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリ(N−エチレンイミン)誘導体は、下記一般式(II)で表される単量体
【化6】
Figure 0004190928
を、カチオン重合開始剤を用い、重合開始反応を−10℃以下として重合することにより高収率で得られる。ここでR〜Rはそれぞれ水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であって、それぞれ同じであっても異なってもよい。特にR及びRがいずれも水素原子である場合に目的とするポリ(N−エチレンイミン)誘導体の合成が容易である。Rは水素原子又は炭素数1又は2のアルキル基であり、mは1〜8の整数である。
【0009】
上記一般式(II)で表される単量体はアジリジニル基と(アルキル置換)アクリロイル基を有し、いずれも重合が可能な基である。本発明ではカチオン重合を行うことで、炭素−炭素二重結合を維持しつつ、アジリジニル基を選択的に開環重合させることが重要である。
これらの単量体をカチオン重合する温度としては重合開始反応を−10℃以下にすることが必要である。通常の条件である40〜60℃の開始温度で重合を行うことで、重合反応は進行するが(アルキル置換)アクリロイル基が架橋反応を起こし、可溶性ポリマーの収率が低下する。ここで可溶性ポリマーとは(アルキル置換)アクリロイル基が未反応の状態で、定量的に残存しているポリマーのことをいう。アクリロイル基の架橋反応が進行すると重合系が不均一化もしくはゲル化し、可溶性ポリマーの収率が低下するばかりでなく、モノマーも残存しやすくなり、好ましくない。また、架橋したポリマーは溶媒に不溶であるため、ポリマーの精製や構造解析にも支障をきたす場合がある。
一方、開始温度を0℃以下とした場合にはポリマーの収率が低くなるため、カチオン重合開始剤の選択が重要となる。このようなカチオン重合の開始剤としては、種々のものが考えられるが、塩酸,硫酸,硝酸,臭化水素,ヨウ化水素,リン酸,過塩素酸等の鉱酸類、酢酸,クロロ酢酸,ジクロロ酢酸,トリクロロ酢酸,プロピオン酸,蟻酸等のカルボン酸類、メタンスルホン酸,トリフルオロメタンスルホン酸,トルエンスルホン酸等のスルホン酸類、メタンスルホン酸メチル,メチルトリフラート,フルオロスルホン酸メチル等のスルホン酸アルキルエステル類、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボレート,トリエチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェート,トリエチルオキソニウムヘキサクロロアンチモネート等のトリエチルオキソニウム塩類、臭化ベンジル,ヨウ化ベンジル,ヨウ化メチル等のハロゲン化アルキル類等が挙げられる。中でも、スルホン酸類、スルホン酸アルキルエステル類、トリエチルオキソニウム塩類が好ましく、特に、メチルトリフラート、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボレートが好ましい。
これらのカチオン重合開始剤の添加量は、目的とするポリマーの分子量を考慮して適宜決定されるが、一般式(II)で表される単量体1モルに対して0.01〜100ミリモルの範囲が好ましく、特には0.05〜10ミリモルの範囲が好ましい。
【0010】
本発明におけるモノマーは、アクリル酸メチル又はメタクリル酸メチルのようなアルキル置換されたアクリル酸メチルと(アルキル置換)アジリジニルアルコールとのエステル交換反応によって得ることができ、(アルキル置換)アジリジニルアルコールの構造を変えることによって、所望のポリ(N−エチレンイミン)誘導体を得ることができる。
具体的には、1−(2−メタクリロイルオキシ)エチルアジリジン、1−(2−アクリロイルオキシ)エチルアジリジン、1−(2−メタクリロイルオキシ)エチル−2−メチルアジリジン、1−(2−アクリロイルオキシ)エチル−2−メチルアジリジン、1−(2−メタクリロイルオキシ)エチル−2−エチルアジリジン、1−(2−アクリロイルオキシ)エチル−2−エチルアジリジン、1−(2−メタクリロイルオキシ)エチル−2,2−ジメチルアジリジン、1−(2−アクリロイルオキシ)エチル−2,2−ジメチルアジリジン、1−(2−メタクリロイルオキシ)エチル−2,3−ジメチルアジリジン、1−(2−アクリロイルオキシ)エチル−2,3−ジメチルアジリジン、1−(3−メタクリロイルオキシ)プロピルアジリジン、1−(3−アクリロイルオキシ)プロピルアジリジン等が挙げられる。
【0011】
次に、本発明におけるカチオン重合の条件は、モノマーの種類、重合開始剤の種類、必要とされるポリ(N−エチレンイミン)誘導体の重合度等によって、適宜選択されるが、通常はモノマー濃度0.05〜2.0モル/リットルの範囲であることが好ましく、0.2〜1.0モル/リットルの範囲であることがさらに好ましい。重合温度は前述のように開始反応を−10℃以下で行うことが必須であるが、さらには−50℃〜−100℃の範囲であることが好ましい。さらに、重合開始から10〜60分間は−10℃以下で重合を行い、その後ポリマーの収率を上げるために昇温することが好ましい。昇温後の温度は40℃以下であることが好ましく、特に−5〜20℃の範囲であることが好ましい。
また、重合反応はアルゴンや窒素等の不活性ガス雰囲気下、あるいは減圧下で行うことができるが、0.13Pa以下の減圧下で行うことが好ましく、0.13mPa以下の減圧下で行うことがさらに好ましい。
尚、重合時間に関しては、モノマーの種類、重合開始剤の種類等によって異なるが、通常は1〜48時間程度である。
また、カチオン重合に適当な溶媒としては、塩化メチレン,塩化エチレン,クロロホルム,四塩化炭素等の塩化アルキル化合物類、ニトロメタン,ニトロエタン,ニトロベンゼン等のニトロ化合物、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類、シクロヘキサン,メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、2,2−ジメチルブタン,ヘキサン,ヘプタン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられるが、塩化アルキル化合物類から選ばれる単一溶媒、もしくは塩化アルキル化合物類と脂肪族炭化水素類との混合溶媒が好適に用いられる。
【0012】
尚、本発明のポリ(N−エチレンイミン)誘導体はカチオン重合可能な他のモノマーとの反応により、前記一般式(I)で表される繰り返し単位をセグメントとして含有するブロック共重合体を得ることもできる。
【0013】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
(1)モノマー(1−(2−メタクリロイルオキシ)エチルアジリジン)の合成一体型の蒸留装置にメタクリル酸メチル24.80グラム(248ミリモル)と1−(2−ヒドロキシルエチル)エチレンイミン6.56グラム(75.3ミリモル)を仕込み、水素化ナトリウム10ミリグラム(0.42ミリモル)を添加した。その後オイルバスにて60℃に加熱し、20kPa(150mmHg)の減圧下、生成するメタノールを除去しながら、エステル交換反応を1時間行った。その後徐々に減圧し、8kPa(60mmHg)で未反応のメタクリル酸メチルを留去した。更に減圧度を0.67kPa(5mmHg)まで下げ、未反応の1−(2−ヒドロキシルエチル)エチレンイミンを留去した。収量は4.55g(収率;39%)であった。
【0014】
(2)モノマーの精製
上記方法で合成したモノマーをトリエチルアミンでコンディショニングしたシリカゲルと、展開溶媒としてジエチルエーテル/トリエチルアミン混合溶媒(トリエチルアミン2.0モル%含有)を用い、カラムクロマトグラフィーにより精製した。次いで、水素化カルシウムの存在下で12時間攪拌し、減圧蒸留してさらに精製した。
該精製物について、H−NMR及び13C−NMR測定、並びに元素分析を行った。図1にH−NMRの測定結果、図2に13C−NMRの測定結果を示す。H−NMRチャートのピークに付されたa,b,c等は、該チャートに記された構造式の添字a,b,c等が付された水素原子に帰属されるものであり、また13C−NMRチャートのピークに付された1,2,3等の数字は、該チャートに記された構造式の添字1,2,3等が付された炭素原子に帰属されるものである。また、得られた精製物の元素分析の結果、炭素61.91%(計算値;61.95%)、水素8.70%(計算値;8.45%)、窒素9.03%(計算値;8.90%)であった。
これらのNMRチャート及び元素分析の結果から、得られた精製物が1−(2−メタクリロイルオキシ)エチルアジリジンであることが確認された。
【0015】
(3)カチオン重合
カチオン重合はブレークシール法によりパイレックスガラス(商標名:コーニング社製)製反応容器を用いて行った。該反応容器を高真空ラインに接続して、高真空下で脱気とベーキングを3回繰り返した後、反応容器を密封した。重合開始剤であるトリエチルオキソニウムテトラフルオロボレート(0.167ミリモル)の塩化メチレン溶液(0.0319モル/リットル、5.23ミリリットル)のブレークシールを割り、反応容器に重合開始剤を移した後、−78℃に冷却した。該反応容器に、あらかじめ−78℃に冷却した、上記方法で得た1−(2−メタクリロイルオキシ)エチルアジリジン(5.59ミリモル)のヘプタン溶液(0.981モル/リットル)のブレークシールを割り、反応容器にモノマーを添加して重合を開始した。−78℃で30分間反応させた後、0℃で2時間重合を行い、その後反応容器を開封し、重合開始剤に対して過剰量のジエチルアミンを添加して反応を停止させた。ついで、得られた反応溶液を多量のn−ヘキサン中に注ぎ込み、再沈殿法により2回精製して、残存モノマー等を除去した。得られたポリマーを濾別し、乾燥したところ、ポリマー0.610gが得られ、収率は70%であった。
【0016】
(4)数平均分子量と分子量分布の測定
上記方法で得られたポリマーをN,N−ジメチルホルムアミド(ヨウ化リチウム添加品0.01モル/リットル)に溶解し(ポリマー濃度:10ミリグラム/ミリリットル)、標準ポリスチレン換算の数平均分子量と分子量分布をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定した。測定はGPC装置(高速GPC装置「HLC−8120GPC」、東ソー(株)製)を用い、高速カラムTSK guard column HXL−H、TSK Gel GMHXL、TSK Gel GMHXL、TSK Gel G2000HXL(以上すべて東ソー(株)製)をこの順序で装置に連結して測定した。カラム温度40℃、送液速度1.0ミリリットル/分とし、検出器としては紫外可視検出器(検出器波長;254nm)及び示差屈折計(いずれも東ソー(株)製)を用いた。
尚、分子量分布はGPC法により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)である。得られた結果を第1表に示す。
【0017】
(5)ポリマーの精製及び構造解析
上記再沈殿法により精製したポリマーを15質量%のポリマー濃度となるようにベンゼンに溶解させ、凍結乾燥を行って精製ポリマーを得た。該精製ポリマーを用い、H−NMR及び13C−NMR測定を行った。図3にH−NMRの測定結果、図4に13C−NMRの測定結果を示す。H−NMR,13C−NMRのチャートから、1−(2−メタクリロイルオキシ)エチルアジリジンのアジリジニル基のみが開環重合し、メタクリロイル基が定量的に残存すること、すなわち該ポリマーが一般式(I)において、R〜Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、かつ、mが2であるポリ(N−エチレンイミン)誘導体であることが確認された。
【0018】
実施例2
実施例1で合成、精製したモノマーを用い、モノマー量を6.64ミリモルとし、重合開始剤としてメチルトリフラート(0.228ミリモル)の塩化メチレン溶液(0.0891モル/リットル、2.56ミリリットル)を用い、重合を−78℃で2時間実施したことを除いて、実施例1と同様にしてポリマーを得た。該ポリマーの収量は0.260グラムで収率は25%であった。
得られたポリマーを実施例1に記載するのと同様の方法で数平均分子量、分子量分布を求めた。結果を第1表に示す。また実施例1と同様の方法で構造解析を行った結果、図3及び図4と同様のH−NMR,13C−NMRのチャートが得られ、1−(2−メタクリロイルオキシ)エチルアジリジンのアジリジニル基のみが開環重合し、メタクリロイル基が定量的に残存すること、及び該ポリマーが一般式(I)において、R〜Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、かつ、mが2であるポリ(N−エチレンイミン)誘導体であることが確認された。
【0019】
【表1】
Figure 0004190928
【0020】
*1 EtOBF;トリエチルオキソニウムテトラフルオロボレート
*2 CFSOCH;メチルトリフラート
*3 AzEMA;1−(2−メタクリロイルオキシ)エチルアジリジン
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、エネルギー線により重合硬化する性質を有する炭素−炭素二重結合を高い導入率で、特にはポリマーの繰り返し構造単位ごとに導入したポリ(N−エチレンイミン)を高収率で得ることができ、さらには低温でも比較的高収率で該ポリマーを得ることができる。
該ポリマーは、エネルギー線により重合硬化する性質を有する炭素−炭素二重結合を有することから、レジスト材料、コーティング剤、フィルム製膜の分野での架橋剤、主ポリマー、ベース樹脂等の原材料等として、また表面改質剤、塗料、接着剤等の原材料等として広範な応用が期待できる
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のモノマーのH−NMRチャートである。
【図2】実施例1のモノマーの13C−NMRチャートである。
【図3】実施例1のポリマーのH−NMRチャートである。
【図4】実施例1のポリマーの13C−NMRチャートである。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、下記一般式(II)で表される単量体を、カチオン重合開始剤を用い、重合開始反応を−10℃以下として重合してなることを特徴とするポリ(N−エチレンイミン)誘導体。
    Figure 0004190928
    Figure 0004190928
    (R1〜R4はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であって、それぞれ同じであっても異なってもよい。R5は水素原子又は炭素数1又は2のアルキル基、mは1〜8の整数である。)
  2. 前記重合開始剤がトリエチルオキソニウム塩類、スルホン酸アルキルエステル類、スルホン酸類から選ばれる少なくとも1つである請求項1記載のポリ(N−エチレンイミン)誘導体。
  3. 2及びR4がいずれも水素原子である請求項1又は2に記載のポリ(N−エチレンイミン)誘導体。
  4. 下記一般式(II)で表される単量体を、カチオン重合開始剤を用い、重合開始反応を−10℃以下として重合する請求項1〜3のいずれかに記載のポリ(N−エチレンイミン)誘導体の製造方法。
    Figure 0004190928
    (R1〜R4はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であって、それぞれ同じであっても異なってもよい。R5は水素原子又は炭素数1又は2のアルキル基、mは1〜8の整数である。)
  5. 前記重合開始剤がトリエチルオキソニウム塩類、スルホン酸アルキルエステル類、スルホン酸類から選ばれる少なくとも1つである請求項記載のポリ(N−エチレンイミン)誘導体の製造方法。
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