JPH11269156A - 5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールの製造方法 - Google Patents
5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールの製造方法Info
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- JPH11269156A JPH11269156A JP10090961A JP9096198A JPH11269156A JP H11269156 A JPH11269156 A JP H11269156A JP 10090961 A JP10090961 A JP 10090961A JP 9096198 A JP9096198 A JP 9096198A JP H11269156 A JPH11269156 A JP H11269156A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 新規な合成法によって、5−フェノキシカル
ボニルベンゾトリアゾールを高収率、高品質で工業的に
製造する方法を提供する。 【解決手段】 トルエン溶媒中の1H−ベンゾトリアゾ
ール−5−カルボン酸及びp−トルエンスルホン酸のス
ラリー液に、亜リン酸トリフェニルを滴下し反応させ
る。反応終了後、得られた反応混合物をアセトニトリル
で稀釈し、5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾー
ルの結晶を析出させて分離する。p−トルエンスルホン
酸は、ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸1モルに対
して0.5〜2.0モル使用することが好ましい。
ボニルベンゾトリアゾールを高収率、高品質で工業的に
製造する方法を提供する。 【解決手段】 トルエン溶媒中の1H−ベンゾトリアゾ
ール−5−カルボン酸及びp−トルエンスルホン酸のス
ラリー液に、亜リン酸トリフェニルを滴下し反応させ
る。反応終了後、得られた反応混合物をアセトニトリル
で稀釈し、5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾー
ルの結晶を析出させて分離する。p−トルエンスルホン
酸は、ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸1モルに対
して0.5〜2.0モル使用することが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な合成法によ
る5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールの製造
方法に関し、より詳しくは、5−フェノキシカルボニル
ベンゾトリアゾールを高収率、高品質で工業的に製造す
る方法に関する。5−フェノキシカルボニルベンゾトリ
アゾールは、写真感光材料の重要な原料である。
る5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールの製造
方法に関し、より詳しくは、5−フェノキシカルボニル
ベンゾトリアゾールを高収率、高品質で工業的に製造す
る方法に関する。5−フェノキシカルボニルベンゾトリ
アゾールは、写真感光材料の重要な原料である。
【0002】
【従来の技術】従来、5−フェノキシカルボニルベンゾ
トリアゾールの合成方法として、例えば、特開昭62−
34150号公報には、ベンゾトリアゾール−5−カル
ボン酸とフェノールとをDMF溶媒系において、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC)を用いて脱水縮合
する方法が記載されている。
トリアゾールの合成方法として、例えば、特開昭62−
34150号公報には、ベンゾトリアゾール−5−カル
ボン酸とフェノールとをDMF溶媒系において、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC)を用いて脱水縮合
する方法が記載されている。
【0003】しかしながら、同号公報に記載の方法で
は、収率が32%程度と低く、工業的には不十分な収率
である。また高価なDCCを原料として使用するという
欠点があるばかりではなく、DCCより派生してくるジ
シクロヘキシル尿素を生成物から十分に除去することが
困難であるという欠点もある。
は、収率が32%程度と低く、工業的には不十分な収率
である。また高価なDCCを原料として使用するという
欠点があるばかりではなく、DCCより派生してくるジ
シクロヘキシル尿素を生成物から十分に除去することが
困難であるという欠点もある。
【0004】また、特開昭57−151944号公報に
は、3,4−ジニトロ安息香酸を出発原料として、多段
階ステップによる5−フェノキシカルボニルベンゾトリ
アゾールの合成方法が記載されている。すなわち、3,
4−ジニトロ安息香酸を塩化チオニルによってカルボン
酸クロライドとして、この酸クロライドとフェノールと
を反応させて、3,4−ジニトロ安息香酸フェニルエス
テルを合成し、さらに鉄および酢酸を用いてニトロ基を
還元し、3,4−ジアミノ安息香酸フェニルエステルと
する。3,4−ジアミノ安息香酸フェニルエステルの酢
酸水溶液を亜硝酸ナトリウム溶液と反応させて、目的物
の5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールを合成
する方法が記載され、またその収率については、3,4
−ジニトロ安息香酸より収率60%で5−フェノキシカ
ルボニルベンゾトリアゾールが得られると記載されてい
る。
は、3,4−ジニトロ安息香酸を出発原料として、多段
階ステップによる5−フェノキシカルボニルベンゾトリ
アゾールの合成方法が記載されている。すなわち、3,
4−ジニトロ安息香酸を塩化チオニルによってカルボン
酸クロライドとして、この酸クロライドとフェノールと
を反応させて、3,4−ジニトロ安息香酸フェニルエス
テルを合成し、さらに鉄および酢酸を用いてニトロ基を
還元し、3,4−ジアミノ安息香酸フェニルエステルと
する。3,4−ジアミノ安息香酸フェニルエステルの酢
酸水溶液を亜硝酸ナトリウム溶液と反応させて、目的物
の5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールを合成
する方法が記載され、またその収率については、3,4
−ジニトロ安息香酸より収率60%で5−フェノキシカ
ルボニルベンゾトリアゾールが得られると記載されてい
る。
【0005】しかしながら、同号公報に記載の方法で
は、出発原料の3,4−ジニトロ安息香酸が入手しにく
い原料であり、また還元工程においても鉄泥などの産業
廃棄物が発生するという欠点がある。また、多段階ステ
ップによらなければならないので、製造コストの面でも
欠点がある。
は、出発原料の3,4−ジニトロ安息香酸が入手しにく
い原料であり、また還元工程においても鉄泥などの産業
廃棄物が発生するという欠点がある。また、多段階ステ
ップによらなければならないので、製造コストの面でも
欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記従来技術の問題点を解決し、新規な合成法によ
って、5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールを
高収率、高品質で工業的に製造する方法を提供すること
にある。
は、上記従来技術の問題点を解決し、新規な合成法によ
って、5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールを
高収率、高品質で工業的に製造する方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究した
結果、ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸と亜リン酸
トリフェニルとを、好ましくはp−トルエンスルホン酸
の存在下で反応させるという新規な合成法によって、5
−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールを高収率、
高品質で合成できることを見出し、本発明を完成した。
結果、ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸と亜リン酸
トリフェニルとを、好ましくはp−トルエンスルホン酸
の存在下で反応させるという新規な合成法によって、5
−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールを高収率、
高品質で合成できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明の5−フェノキシカルボ
ニルベンゾトリアゾールの製造方法は、1H−ベンゾト
リアゾール−5−カルボン酸(以下、HBTと記載す
る)と亜リン酸トリフェニルとを反応させて5−フェノ
キシカルボニルベンゾトリアゾールを得ることを特徴と
する。この製造方法の反応は、次の化学式で表される。
ニルベンゾトリアゾールの製造方法は、1H−ベンゾト
リアゾール−5−カルボン酸(以下、HBTと記載す
る)と亜リン酸トリフェニルとを反応させて5−フェノ
キシカルボニルベンゾトリアゾールを得ることを特徴と
する。この製造方法の反応は、次の化学式で表される。
【0009】
【化1】
【0010】本発明において、反応の触媒として、p−
トルエンスルホン酸を使用することが好ましく、また、
p−トルエンスルホン酸はHBT1モルに対して0.9
〜2.0モル使用することが好ましい。反応の溶媒とし
ては、トルエン及びキシレンから選ばれる芳香族炭化水
素を使用することが好ましい。また、反応終了後、得ら
れた反応混合物をアセトニトリル又はアセトンで稀釈
し、目的物の結晶を析出させて分離することが好まし
い。以下、本発明について詳しく説明する。
トルエンスルホン酸を使用することが好ましく、また、
p−トルエンスルホン酸はHBT1モルに対して0.9
〜2.0モル使用することが好ましい。反応の溶媒とし
ては、トルエン及びキシレンから選ばれる芳香族炭化水
素を使用することが好ましい。また、反応終了後、得ら
れた反応混合物をアセトニトリル又はアセトンで稀釈
し、目的物の結晶を析出させて分離することが好まし
い。以下、本発明について詳しく説明する。
【0011】本発明においては、入手容易なHBTと亜
リン酸トリフェニルとを反応させて、5−フェノキシカ
ルボニルベンゾトリアゾールを合成する。この反応進行
のためには、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸等の触媒を用
いるとよい。これらのうち、反応性の点から触媒とし
て、p−トルエンスルホン酸を使用することが好まし
い。
リン酸トリフェニルとを反応させて、5−フェノキシカ
ルボニルベンゾトリアゾールを合成する。この反応進行
のためには、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸等の触媒を用
いるとよい。これらのうち、反応性の点から触媒とし
て、p−トルエンスルホン酸を使用することが好まし
い。
【0012】また、p−トルエンスルホン酸は、原料の
HBT1モルに対して0.5〜2.0モル程度使用する
ことが好ましく、0.9〜1.5モル程度使用すること
がより好ましい。このような範囲でp−トルエンスルホ
ン酸を使用することにより、良好な反応性が得られる。
HBT1モルに対して0.5〜2.0モル程度使用する
ことが好ましく、0.9〜1.5モル程度使用すること
がより好ましい。このような範囲でp−トルエンスルホ
ン酸を使用することにより、良好な反応性が得られる。
【0013】原料のHBTと亜リン酸トリフェニルの仕
込み量については、HBT1モルに対して亜リン酸トリ
フェニルを1.0〜1.2モル程度用いるとよい。ま
た、反応溶媒としては、特に限定されないが、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素を使用することが好ま
しい。
込み量については、HBT1モルに対して亜リン酸トリ
フェニルを1.0〜1.2モル程度用いるとよい。ま
た、反応溶媒としては、特に限定されないが、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素を使用することが好ま
しい。
【0014】次に、反応の操作を説明する。本発明の方
法において、まず、HBTとp−トルエンスルホン酸と
を溶媒、例えばトルエンの中へ仕込む。p−トルエンス
ルホン酸は通常一水和物となっているので、無水物とす
るために、トルエンとの共沸脱水により水を留去する。
さらにトルエンの沸点110℃にてトルエンを留去し、
反応系内を無水のスラリー状態にする。
法において、まず、HBTとp−トルエンスルホン酸と
を溶媒、例えばトルエンの中へ仕込む。p−トルエンス
ルホン酸は通常一水和物となっているので、無水物とす
るために、トルエンとの共沸脱水により水を留去する。
さらにトルエンの沸点110℃にてトルエンを留去し、
反応系内を無水のスラリー状態にする。
【0015】そこへ、亜リン酸トリフェニルを、反応ス
ケールにもよるが、約30分から1時間かけて滴下す
る。亜リン酸トリフェニルの滴下温度は20〜110℃
であればよい。反応溶媒としてキシレンを用いる場合に
は、20〜135℃で滴下してもよい。
ケールにもよるが、約30分から1時間かけて滴下す
る。亜リン酸トリフェニルの滴下温度は20〜110℃
であればよい。反応溶媒としてキシレンを用いる場合に
は、20〜135℃で滴下してもよい。
【0016】亜リン酸トリフェニルの滴下終了後、反応
溶液を約30分から1時間かけて、125〜130℃に
昇温し、その温度で約5時間から10時間攪拌を続け、
反応を完了させる。
溶液を約30分から1時間かけて、125〜130℃に
昇温し、その温度で約5時間から10時間攪拌を続け、
反応を完了させる。
【0017】反応完了後、得られた反応溶液を冷却し、
80〜90℃になったところでアセトニトリルをゆっく
り注入する。用いるアセトニトリルの量は、例えば、H
BTの仕込み量1モルのスケールの場合、250ml程
度である。アセトニトリルを注入後、約60〜80℃で
結晶が析出してくる。結晶が析出し始める温度で、約1
時間攪拌を続け、その後、約1〜4時間かけて温度0〜
5℃まで冷却する。冷却した晶析スラリー液から濾過に
より結晶を分離する。さらに得られた結晶をアセトニト
リル(0〜30℃)にて洗浄し、5−フェノキシカルボ
ニルベンゾトリアゾールの結晶を得る。晶析操作におい
て、アセトニトリルの代わりに、アセトンを用いること
も可能である。
80〜90℃になったところでアセトニトリルをゆっく
り注入する。用いるアセトニトリルの量は、例えば、H
BTの仕込み量1モルのスケールの場合、250ml程
度である。アセトニトリルを注入後、約60〜80℃で
結晶が析出してくる。結晶が析出し始める温度で、約1
時間攪拌を続け、その後、約1〜4時間かけて温度0〜
5℃まで冷却する。冷却した晶析スラリー液から濾過に
より結晶を分離する。さらに得られた結晶をアセトニト
リル(0〜30℃)にて洗浄し、5−フェノキシカルボ
ニルベンゾトリアゾールの結晶を得る。晶析操作におい
て、アセトニトリルの代わりに、アセトンを用いること
も可能である。
【0018】この結晶物にはp−トルエンスルホン酸も
含まれているため、精製操作を行うことが好ましい。得
られた結晶物を水の中へ仕込み、0〜30℃の温度にて
攪拌する。約30分から1時間攪拌した後で残存してい
る結晶固体を濾過により分離し、結晶を水で洗浄し、淡
黄白色の5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾール
の高純度結晶を得る。
含まれているため、精製操作を行うことが好ましい。得
られた結晶物を水の中へ仕込み、0〜30℃の温度にて
攪拌する。約30分から1時間攪拌した後で残存してい
る結晶固体を濾過により分離し、結晶を水で洗浄し、淡
黄白色の5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾール
の高純度結晶を得る。
【0019】本発明の製造方法によれば、入手容易な1
H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸と亜リン酸ト
リフェニルとの1ステップの反応で、5−フェノキシカ
ルボニルベンゾトリアゾールを高収率、高品質で製造す
ることができる。
H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸と亜リン酸ト
リフェニルとの1ステップの反応で、5−フェノキシカ
ルボニルベンゾトリアゾールを高収率、高品質で製造す
ることができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。なお、化合物の同定は、元素分析値、融点などによ
り行った。
に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。なお、化合物の同定は、元素分析値、融点などによ
り行った。
【0021】[実施例1]反応釜内の10〜30℃のト
ルエン100mlに、HBT(白色固体)32.6g
(0.2mol)及びp−トルエンスルホン酸57.0
g(0.2997mol)を加えた。続いて攪拌しなが
ら昇温し、トルエンとの共沸により留出してくる水を十
分に留去した。留出終点では、反応釜内の温度は110
℃に致達した。留出水の量は約6mlであった。
ルエン100mlに、HBT(白色固体)32.6g
(0.2mol)及びp−トルエンスルホン酸57.0
g(0.2997mol)を加えた。続いて攪拌しなが
ら昇温し、トルエンとの共沸により留出してくる水を十
分に留去した。留出終点では、反応釜内の温度は110
℃に致達した。留出水の量は約6mlであった。
【0022】さらに、110℃にてトルエンを72ml
留去した。反応釜内の温度は110〜112℃となっ
た。反応釜内温度95〜105℃まで冷却し、亜リン酸
トリフェニル69.4g(0.2236mol)を約3
0分かけて滴下した。滴下終了後、125〜130℃に
昇温し、この温度にて6時間攪拌し反応を行った。反応
の終点は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分
析にてHBTが消失したところとした。
留去した。反応釜内の温度は110〜112℃となっ
た。反応釜内温度95〜105℃まで冷却し、亜リン酸
トリフェニル69.4g(0.2236mol)を約3
0分かけて滴下した。滴下終了後、125〜130℃に
昇温し、この温度にて6時間攪拌し反応を行った。反応
の終点は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分
析にてHBTが消失したところとした。
【0023】反応終了後、反応釜内温度を下げ、80〜
90℃となったところでアセトニトリル50mlを注入
した。アセトニトリルの注入後、結晶の析出が70〜8
0℃で認められたので、この結晶析出の温度を約1時間
維持しながら攪拌を続けた。続いて約3時間かけて0〜
5℃まで冷却し、この温度で析出した結晶を濾過して、
アセトニトリル40mlで洗浄した。
90℃となったところでアセトニトリル50mlを注入
した。アセトニトリルの注入後、結晶の析出が70〜8
0℃で認められたので、この結晶析出の温度を約1時間
維持しながら攪拌を続けた。続いて約3時間かけて0〜
5℃まで冷却し、この温度で析出した結晶を濾過して、
アセトニトリル40mlで洗浄した。
【0024】水200mlを入れたフラスコ内に先に得
られた結晶を加え、0〜30℃の温度で約1時間攪拌し
た後、0〜30℃の温度で結晶を濾過し、さらに100
mlの水で洗浄した。洗浄された結晶を乾燥し、5−フ
ェノキシカルボニルベンゾトリアゾール35.5gを得
た。収率は74%(原料HBTに対して)であった。純
度は以下に示すように、高純度であった。
られた結晶を加え、0〜30℃の温度で約1時間攪拌し
た後、0〜30℃の温度で結晶を濾過し、さらに100
mlの水で洗浄した。洗浄された結晶を乾燥し、5−フ
ェノキシカルボニルベンゾトリアゾール35.5gを得
た。収率は74%(原料HBTに対して)であった。純
度は以下に示すように、高純度であった。
【0025】 融点:174.0〜175.5℃ HPLC分析純度:98.4%
【0026】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、上述のよう
に、入手容易な1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボ
ン酸と亜リン酸トリフェニルとの1ステップの反応で、
5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールを高収
率、高品質で製造することができる。従って、本発明の
方法は、5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾール
の簡便かつ工業的に優れた製造方法である。
に、入手容易な1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボ
ン酸と亜リン酸トリフェニルとの1ステップの反応で、
5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールを高収
率、高品質で製造することができる。従って、本発明の
方法は、5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾール
の簡便かつ工業的に優れた製造方法である。
Claims (5)
- 【請求項1】 1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボ
ン酸と亜リン酸トリフェニルとを反応させて5−フェノ
キシカルボニルベンゾトリアゾールを得ることを特徴と
する、5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールの
製造方法。 - 【請求項2】 反応の触媒として、p−トルエンスルホ
ン酸を使用する、請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 p−トルエンスルホン酸を1H−ベンゾ
トリアゾール−5−カルボン酸1モルに対して0.5〜
2.0モル使用する、請求項2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 反応の溶媒として、トルエン及びキシレ
ンから選ばれる芳香族炭化水素を使用する、請求項1〜
3のうちのいずれか1項に記載の製造方法。 - 【請求項5】 反応終了後、得られた反応混合物をアセ
トニトリル又はアセトンで稀釈し、目的物の結晶を析出
させて分離する、請求項1〜4のうちのいずれか1項に
記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10090961A JPH11269156A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10090961A JPH11269156A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11269156A true JPH11269156A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=14013104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10090961A Pending JPH11269156A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11269156A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002030005A (ja) * | 2000-07-19 | 2002-01-29 | Johoku Kagaku Kogyo Kk | カルボン酸アリールエステルの製造方法 |
-
1998
- 1998-03-19 JP JP10090961A patent/JPH11269156A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002030005A (ja) * | 2000-07-19 | 2002-01-29 | Johoku Kagaku Kogyo Kk | カルボン酸アリールエステルの製造方法 |
JP4592158B2 (ja) * | 2000-07-19 | 2010-12-01 | 城北化学工業株式会社 | カルボン酸アリールエステルの製造方法 |
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