JPH11268219A - 積層板 - Google Patents
積層板Info
- Publication number
- JPH11268219A JPH11268219A JP10079550A JP7955098A JPH11268219A JP H11268219 A JPH11268219 A JP H11268219A JP 10079550 A JP10079550 A JP 10079550A JP 7955098 A JP7955098 A JP 7955098A JP H11268219 A JPH11268219 A JP H11268219A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composition
- laminate
- epoxy resin
- resin
- blended
- Prior art date
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- Pending
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Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い耐熱性を有し、耐湿性および機械的特性
に優れるとともに、ドリル加工性および低熱膨張性に優
れた積層板を得る。 【解決手段】 高耐熱性樹脂に直鎖状高分子を配合した
積層板用樹脂組成物を、タテ糸およびヨコ糸の打ち込み
本数(本/25mm)がそれぞれ下式(イ)および
(ロ)の範囲であり、かつガラス体積充填率が45%以
上であるガラス繊維織物に含浸させて得たプリプレグを
積層し成形したものである。 {25/(DWT+DTY)−5}≦CT・・・・
(イ) {25/(DWY+DTT)−5}≦CY・・・・
(ロ) DWT:タテ糸断面幅(mm)、DWY:ヨコ糸断面幅
(mm) DTT:タテ糸断面厚み(mm)、DTY:ヨコ糸断面
厚み(mm) CT:タテ糸の打ち込み本数(本/25mm) CY:ヨコ糸の打ち込み本数(本/25mm)
に優れるとともに、ドリル加工性および低熱膨張性に優
れた積層板を得る。 【解決手段】 高耐熱性樹脂に直鎖状高分子を配合した
積層板用樹脂組成物を、タテ糸およびヨコ糸の打ち込み
本数(本/25mm)がそれぞれ下式(イ)および
(ロ)の範囲であり、かつガラス体積充填率が45%以
上であるガラス繊維織物に含浸させて得たプリプレグを
積層し成形したものである。 {25/(DWT+DTY)−5}≦CT・・・・
(イ) {25/(DWY+DTT)−5}≦CY・・・・
(ロ) DWT:タテ糸断面幅(mm)、DWY:ヨコ糸断面幅
(mm) DTT:タテ糸断面厚み(mm)、DTY:ヨコ糸断面
厚み(mm) CT:タテ糸の打ち込み本数(本/25mm) CY:ヨコ糸の打ち込み本数(本/25mm)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部品を実装する積
層板に関するものである。
層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】積層板は通常、ガラス繊維織物基材に熱
硬化性樹脂を含浸し乾燥してなるプリプレグと銅箔等の
金属箔を用い、加熱加圧して製造されている。ガラス繊
維織物は寸法安定性、機械的特性、電気特性および耐熱
性等の特性に優れているため広く使用されている。最
近、電子機器の小型化、高密度化が進むにつれて、積層
板に実装される部品は従来の挿入型から表面実装型が主
流となり、したがって積層板に対し、実装時の熱履歴に
耐え得るための高耐熱性と同時に、実装部品との熱膨張
係数の整合が要求されてきている。
硬化性樹脂を含浸し乾燥してなるプリプレグと銅箔等の
金属箔を用い、加熱加圧して製造されている。ガラス繊
維織物は寸法安定性、機械的特性、電気特性および耐熱
性等の特性に優れているため広く使用されている。最
近、電子機器の小型化、高密度化が進むにつれて、積層
板に実装される部品は従来の挿入型から表面実装型が主
流となり、したがって積層板に対し、実装時の熱履歴に
耐え得るための高耐熱性と同時に、実装部品との熱膨張
係数の整合が要求されてきている。
【0003】例えば、最近広く用いられるようになって
きた薄型の表面実装タイプのTSOP(Thin Sm
all Outline Package)の熱膨張係
数が約6〜8×10-6/℃である。ところが一般に広く
用いられているガラス繊維織物基材エポキシ樹脂銅張積
層板などの積層板の熱膨張係数は約15〜17×10-6
/℃であるために、TSOPのような熱膨張係数が低い
部品を表面実装した場合、その大きな熱膨張係数差によ
って、その接合部のはんだにクラックが発生しやすくな
る。また、積層板用樹脂の耐熱性が低い場合には、20
0〜240℃でのはんだ接合時の熱履歴により、積層板
にそりやねじれを生じ、はんだ接合部の位置精度の低下
を招き、実用に耐える接続信頼性を確保することが出来
ないなどの問題があり、耐熱性が高く低熱膨張係数を有
する積層板の要求が高まってきている。
きた薄型の表面実装タイプのTSOP(Thin Sm
all Outline Package)の熱膨張係
数が約6〜8×10-6/℃である。ところが一般に広く
用いられているガラス繊維織物基材エポキシ樹脂銅張積
層板などの積層板の熱膨張係数は約15〜17×10-6
/℃であるために、TSOPのような熱膨張係数が低い
部品を表面実装した場合、その大きな熱膨張係数差によ
って、その接合部のはんだにクラックが発生しやすくな
る。また、積層板用樹脂の耐熱性が低い場合には、20
0〜240℃でのはんだ接合時の熱履歴により、積層板
にそりやねじれを生じ、はんだ接合部の位置精度の低下
を招き、実用に耐える接続信頼性を確保することが出来
ないなどの問題があり、耐熱性が高く低熱膨張係数を有
する積層板の要求が高まってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】低熱膨張性の繊維織物
としては以前から石英繊維織物やアラミド繊維織物など
の低熱膨張基材を用いたものが検討されている。しか
し、石英繊維織物は機械加工性が極めて悪く、しかも高
価であるため実用化にいたっていない。また、アラミド
繊維織物は石英繊維織物と同様に機械加工性が悪く、し
かも樹脂との接着性が低く、吸湿しやすいために吸湿時
に絶縁特性や寸法安定性の低下の問題がある。
としては以前から石英繊維織物やアラミド繊維織物など
の低熱膨張基材を用いたものが検討されている。しか
し、石英繊維織物は機械加工性が極めて悪く、しかも高
価であるため実用化にいたっていない。また、アラミド
繊維織物は石英繊維織物と同様に機械加工性が悪く、し
かも樹脂との接着性が低く、吸湿しやすいために吸湿時
に絶縁特性や寸法安定性の低下の問題がある。
【0005】また、例えば特開平8―246291号公
報に記載されているように、積層板に通常使用される機
械加工性に優れたEガラス繊維を用い、特殊な織り方を
施すことにより、ガラス繊維織物中のガラス体積充填率
を上げ、積層板の低熱膨張化を図る方法も検討されてい
る。しかし、積層板中のガラス繊維織物の体積充填率が
上がるにつれて、熱膨張係数は低下するが、用いられて
いる積層板用樹脂とガラス繊維との接着面積が増加する
につれ、熱膨張係数差から接着強度、さらには吸湿時の
はんだ耐熱性が低下するといった信頼性に問題がある。
報に記載されているように、積層板に通常使用される機
械加工性に優れたEガラス繊維を用い、特殊な織り方を
施すことにより、ガラス繊維織物中のガラス体積充填率
を上げ、積層板の低熱膨張化を図る方法も検討されてい
る。しかし、積層板中のガラス繊維織物の体積充填率が
上がるにつれて、熱膨張係数は低下するが、用いられて
いる積層板用樹脂とガラス繊維との接着面積が増加する
につれ、熱膨張係数差から接着強度、さらには吸湿時の
はんだ耐熱性が低下するといった信頼性に問題がある。
【0006】一方、耐熱性積層板用樹脂としてはポリイ
ミド樹脂誘導体が知られており、ガラス転移温度が高
く、加熱時の寸法安定性に優れるなどの特徴を有してい
る。しかし、ポリイミド樹脂誘導体は吸水率が高く、ま
た繊維織物基材との接着性が低いなどの課題が挙げられ
る。
ミド樹脂誘導体が知られており、ガラス転移温度が高
く、加熱時の寸法安定性に優れるなどの特徴を有してい
る。しかし、ポリイミド樹脂誘導体は吸水率が高く、ま
た繊維織物基材との接着性が低いなどの課題が挙げられ
る。
【0007】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたもので、高い耐熱性を有し、耐湿性および機械的
特性に優れるとともに、ドリル加工性および低熱膨張性
に優れた積層板を得ることを目的とする。
されたもので、高い耐熱性を有し、耐湿性および機械的
特性に優れるとともに、ドリル加工性および低熱膨張性
に優れた積層板を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の積層
板は、下記一般式(1)
板は、下記一般式(1)
【0009】
【化4】
【0010】(式中RはHまたはCH3、mは0〜5ま
での整数)で表される多官能エポキシ樹脂(α1)に、
下記一般式(2)
での整数)で表される多官能エポキシ樹脂(α1)に、
下記一般式(2)
【0011】
【化5】
【0012】(式中、nは0以上の整数、Xは臭素また
はH、aは1〜4の整数)で表されるビスフェノールA
型エポキシ樹脂(α2)を、重量比で100:0〜3
0:70の範囲で配合したエポキシ樹脂組成物(α)
に、下記一般式(3)
はH、aは1〜4の整数)で表されるビスフェノールA
型エポキシ樹脂(α2)を、重量比で100:0〜3
0:70の範囲で配合したエポキシ樹脂組成物(α)
に、下記一般式(3)
【0013】
【化6】
【0014】(式中、bは1〜4の整数)で表されるブ
ロム化ビスフェノールA(β)を上記エポキシ樹脂組成
物(α)のエポキシ基末端1当量に対し、上記ブロム化
ビスフェノールA(β)の水酸基が0.05〜0.5当
量となるように配合した組成物をエポキシ基と水酸基の
反応率が80%以上になるまで反応させて得られた多官
能エポキシ樹脂(A)と、ビスフェノールAとホルムア
ルデヒドとの重縮合物である分子量1000以上で10
000以下のフェノール樹脂(B)を、上記多官能エポ
キシ樹脂(A)のエポキシ基末端1当量に対し、上記フ
ェノール樹脂(B)の水酸基が0.7〜1.2当量とな
る割合で配合した組成物(I)に、これに相溶する分子
量5000〜100000以下の直鎖状高分子(II)
を、1〜60重量部の範囲で配合した積層板用樹脂組成
物を、タテ糸およびヨコ糸の打ち込み本数(本/25m
m)がそれぞれ下式(イ)および(ロ) {25/(DWT+DTY)−5}≦CT・・・・(イ) {25/(DWY+DTT)−5}≦CY・・・・(ロ) DWT:タテ糸断面幅(mm)、DWY:ヨコ糸断面幅
(mm) DTT:タテ糸断面厚み(mm)、DTY:ヨコ糸断面
厚み(mm) CT:タテ糸の打ち込み本数(本/25mm) CY:ヨコ糸の打ち込み本数(本/25mm) の範囲であり、かつガラス体積充填率が45%以上であ
るガラス繊維織物に含浸させてなるプリプレグを積層し
成形してなるものである。
ロム化ビスフェノールA(β)を上記エポキシ樹脂組成
物(α)のエポキシ基末端1当量に対し、上記ブロム化
ビスフェノールA(β)の水酸基が0.05〜0.5当
量となるように配合した組成物をエポキシ基と水酸基の
反応率が80%以上になるまで反応させて得られた多官
能エポキシ樹脂(A)と、ビスフェノールAとホルムア
ルデヒドとの重縮合物である分子量1000以上で10
000以下のフェノール樹脂(B)を、上記多官能エポ
キシ樹脂(A)のエポキシ基末端1当量に対し、上記フ
ェノール樹脂(B)の水酸基が0.7〜1.2当量とな
る割合で配合した組成物(I)に、これに相溶する分子
量5000〜100000以下の直鎖状高分子(II)
を、1〜60重量部の範囲で配合した積層板用樹脂組成
物を、タテ糸およびヨコ糸の打ち込み本数(本/25m
m)がそれぞれ下式(イ)および(ロ) {25/(DWT+DTY)−5}≦CT・・・・(イ) {25/(DWY+DTT)−5}≦CY・・・・(ロ) DWT:タテ糸断面幅(mm)、DWY:ヨコ糸断面幅
(mm) DTT:タテ糸断面厚み(mm)、DTY:ヨコ糸断面
厚み(mm) CT:タテ糸の打ち込み本数(本/25mm) CY:ヨコ糸の打ち込み本数(本/25mm) の範囲であり、かつガラス体積充填率が45%以上であ
るガラス繊維織物に含浸させてなるプリプレグを積層し
成形してなるものである。
【0015】本発明に係る第2の積層板は、上記第1の
積層板において、直鎖状高分子(II)がフェノキシ樹
脂のものである。
積層板において、直鎖状高分子(II)がフェノキシ樹
脂のものである。
【0016】本発明に係る第3の積層板は、上記第1ま
たは第2の積層板において、積層板中のガラス繊維織物
の体積充填率が45〜70%のものである。
たは第2の積層板において、積層板中のガラス繊維織物
の体積充填率が45〜70%のものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る積層板
は、積層板用樹脂組成物を、タテ糸およびヨコ糸の打ち
込み本数(本/25mm)がそれぞれ上式(イ)および
式(ロ)の範囲であり、かつガラス体積充填率が45%
以上であるガラス繊維織物に含浸させて得たプリプレグ
を積層して成形したものである。上記積層板は、上記積
層板用樹脂組成物をガラス繊維織物基材に塗布し、含浸
後80〜200℃で1〜20分乾燥してプリプレグと
し、得られたプリプレグを所定枚数重ね合わせ、銅箔を
少なくとも片面に重ねた状態で、通常80℃〜250
℃、圧力5〜100kg/cm2で10〜300分加熱
加圧して得られる。ここに示した条件は望ましい値であ
るが、これに限定されるものではない。
は、積層板用樹脂組成物を、タテ糸およびヨコ糸の打ち
込み本数(本/25mm)がそれぞれ上式(イ)および
式(ロ)の範囲であり、かつガラス体積充填率が45%
以上であるガラス繊維織物に含浸させて得たプリプレグ
を積層して成形したものである。上記積層板は、上記積
層板用樹脂組成物をガラス繊維織物基材に塗布し、含浸
後80〜200℃で1〜20分乾燥してプリプレグと
し、得られたプリプレグを所定枚数重ね合わせ、銅箔を
少なくとも片面に重ねた状態で、通常80℃〜250
℃、圧力5〜100kg/cm2で10〜300分加熱
加圧して得られる。ここに示した条件は望ましい値であ
るが、これに限定されるものではない。
【0018】上記ガラス繊維織物における打ち込み本数
の計算は、平織り構造を基本としてとらえ、タテ糸また
はヨコ糸が複数本同時に浮沈するような織物構造を有す
るガラス繊維織物としておこなう。糸のうねりが最小に
なり、かつ最大量打ち込まれたときの単位長さ(25m
m、以下同じ)当たりの糸の打ち込み本数は、打ち込む
糸の断面幅とそれに直交する糸の断面厚を加えた長さを
単位長さで割った値〔25/(DWT+DTY)または25
/(DWY+DTT)〕で表される(以下、最適打ち込み本
数という。)。タテおよびヨコ方向ともにそれぞれ上記
式(イ)および(ロ)の条件を満たすことにより、ガラ
ス繊維織物のうねりが小さく、且つガラス体積充填率の
高い織物が得られ積層板の熱膨張係数を容易に低減でき
る。また、ガラス繊維織物中のガラス体積充填率とは、
ガラス繊維織物のカサ比重をガラスの比重で割った値を
いい、この織物を使用した積層板に要求される低熱膨張
率をえるには45%以上である必要がある。45%未満
では熱膨張係数が通常織られたEガラスと比較しても低
熱膨張係数は実現不可能である。また、上記ガラス繊維
織物の積層板中の体積充填率が45〜70%であること
が望ましい。45%未満では吸水率および熱膨張率が高
くなり、70%を越えると接着強度およびはんだ耐熱性
が低下する。また、ガラスの材質としては安価なEガラ
スが、ドリル加工性に対しても優れており好ましいが、
Dガラス、Sガラス等のガラスも適用することが可能で
ある。
の計算は、平織り構造を基本としてとらえ、タテ糸また
はヨコ糸が複数本同時に浮沈するような織物構造を有す
るガラス繊維織物としておこなう。糸のうねりが最小に
なり、かつ最大量打ち込まれたときの単位長さ(25m
m、以下同じ)当たりの糸の打ち込み本数は、打ち込む
糸の断面幅とそれに直交する糸の断面厚を加えた長さを
単位長さで割った値〔25/(DWT+DTY)または25
/(DWY+DTT)〕で表される(以下、最適打ち込み本
数という。)。タテおよびヨコ方向ともにそれぞれ上記
式(イ)および(ロ)の条件を満たすことにより、ガラ
ス繊維織物のうねりが小さく、且つガラス体積充填率の
高い織物が得られ積層板の熱膨張係数を容易に低減でき
る。また、ガラス繊維織物中のガラス体積充填率とは、
ガラス繊維織物のカサ比重をガラスの比重で割った値を
いい、この織物を使用した積層板に要求される低熱膨張
率をえるには45%以上である必要がある。45%未満
では熱膨張係数が通常織られたEガラスと比較しても低
熱膨張係数は実現不可能である。また、上記ガラス繊維
織物の積層板中の体積充填率が45〜70%であること
が望ましい。45%未満では吸水率および熱膨張率が高
くなり、70%を越えると接着強度およびはんだ耐熱性
が低下する。また、ガラスの材質としては安価なEガラ
スが、ドリル加工性に対しても優れており好ましいが、
Dガラス、Sガラス等のガラスも適用することが可能で
ある。
【0019】上記積層板用樹脂組成物は、多官能エポキ
シ樹脂(α1)とビスフェノールA型エポキシ樹脂(α
2)とを配合したエポキシ樹脂組成物(α)に、ブロム
化ビスフェノールA(β)を反応させて得られた多官能
エポキシ樹脂(A)と、フェノール樹脂(B)を配合し
た組成物(I)に、直鎖状高分子(II)を配合したも
のであり、直鎖状高分子(II)を配合することによ
り、高耐熱性とともに、ガラス繊維と樹脂組成物との接
着性が向上する。
シ樹脂(α1)とビスフェノールA型エポキシ樹脂(α
2)とを配合したエポキシ樹脂組成物(α)に、ブロム
化ビスフェノールA(β)を反応させて得られた多官能
エポキシ樹脂(A)と、フェノール樹脂(B)を配合し
た組成物(I)に、直鎖状高分子(II)を配合したも
のであり、直鎖状高分子(II)を配合することによ
り、高耐熱性とともに、ガラス繊維と樹脂組成物との接
着性が向上する。
【0020】上記エポキシ樹脂組成物(α)は、上記一
般式(1)で表される多官能エポキシ樹脂(α1)に、
上記一般式(2)で表されるビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(α2)を、重量比で100:0〜30:70の
範囲で配合したものである。この範囲を超えてビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂を配合すると耐熱性が悪くな
る。多官能エポキシ樹脂(α1)としては、例えば{商
品名:TACTIX―742,ダウケミカル(株)
製}、{商品名:EPPN502,日本化薬(株)製}
および以下実施例で示す発明者により合成された物を用
いる。一般式(1)において、mは0〜5までの整数で
ある。mが5を越えると、粘度が上がりすぎ、積層板プ
リプレグ製造時の基材への含浸が不十分となる。ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(α2)としては、例えば
{商品名:エピコート828、エピコート1001、エ
ピコート1004,共に油化シェルエポキシ(株)
製}、{商品名:YD―115、YD―124,共に東
都化成(株)製}、{商品名:GY―260,チバガイ
ギー(株)製}、商品名DR―331(ダウケミカル
製)などが用いられる。
般式(1)で表される多官能エポキシ樹脂(α1)に、
上記一般式(2)で表されるビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(α2)を、重量比で100:0〜30:70の
範囲で配合したものである。この範囲を超えてビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂を配合すると耐熱性が悪くな
る。多官能エポキシ樹脂(α1)としては、例えば{商
品名:TACTIX―742,ダウケミカル(株)
製}、{商品名:EPPN502,日本化薬(株)製}
および以下実施例で示す発明者により合成された物を用
いる。一般式(1)において、mは0〜5までの整数で
ある。mが5を越えると、粘度が上がりすぎ、積層板プ
リプレグ製造時の基材への含浸が不十分となる。ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(α2)としては、例えば
{商品名:エピコート828、エピコート1001、エ
ピコート1004,共に油化シェルエポキシ(株)
製}、{商品名:YD―115、YD―124,共に東
都化成(株)製}、{商品名:GY―260,チバガイ
ギー(株)製}、商品名DR―331(ダウケミカル
製)などが用いられる。
【0021】上記多官能エポキシ樹脂(A)は、上記エ
ポキシ樹脂組成物(α)に、上記一般式(3)で表され
るブロム化ビスフェノールA(β)を上記エポキシ樹脂
組成物(α)のエポキシ基末端1当量に対し、上記ブロ
ム化ビスフェノールA(β)の水酸基が0.05〜0.
5当量となるように配合した組成物をエポキシ基と水酸
基の反応率が80%以上になるまで反応させて得られた
ものである。反応する当量比が0.05未満であると均
一な上記多官能エポキシ樹脂(A)が得られず、また、
0.5当量を超えると、未反応の水酸基が残り、反応性
が悪くなる。さらに反応率が80%未満の場合も同様に
反応性が悪くなる。ここで、多官能エポキシ樹脂(A)
を得るための反応は無触媒または触媒を用いるが、触媒
を用いる場合は、トリエチルアミンもしくはベンジルジ
メチルアミン等のアミン類、イミダゾール類またはトリ
フェニルホスフィン等のリン系類などがあげられるが、
これに限定されるものではない。
ポキシ樹脂組成物(α)に、上記一般式(3)で表され
るブロム化ビスフェノールA(β)を上記エポキシ樹脂
組成物(α)のエポキシ基末端1当量に対し、上記ブロ
ム化ビスフェノールA(β)の水酸基が0.05〜0.
5当量となるように配合した組成物をエポキシ基と水酸
基の反応率が80%以上になるまで反応させて得られた
ものである。反応する当量比が0.05未満であると均
一な上記多官能エポキシ樹脂(A)が得られず、また、
0.5当量を超えると、未反応の水酸基が残り、反応性
が悪くなる。さらに反応率が80%未満の場合も同様に
反応性が悪くなる。ここで、多官能エポキシ樹脂(A)
を得るための反応は無触媒または触媒を用いるが、触媒
を用いる場合は、トリエチルアミンもしくはベンジルジ
メチルアミン等のアミン類、イミダゾール類またはトリ
フェニルホスフィン等のリン系類などがあげられるが、
これに限定されるものではない。
【0022】上記組成物(I)は、上記多官能エポキシ
樹脂(A)と、ビスフェノールAとホルムアルデヒドと
の重縮合物である分子量1000以上で10000以下
のフェノール樹脂(B)を、上記多官能エポキシ樹脂
(A)のエポキシ基末端1当量に対し、上記フェノール
樹脂(B)の水酸基が0.7〜1.2当量となる割合で
配合したものである。フェノール樹脂の水酸基が0.7
当量に満たないと未反応のエポキシ基が残るため耐熱性
が劣り、1.2当量を超えると、反応に関与しないフェ
ノール樹脂が残り、耐湿性、耐熱性が悪くなる。上記フ
ェノール樹脂(B)としては、例えば{商品名KP―7
56P,荒川化学工業(株)製}、{商品名YLH―1
29,油化シェルエポキシ(株)製}および、以下、実
施例で示す発明者により合成されたものを用いる。ここ
で上記フェノール樹脂(B)の分子量が1000に満た
ないと靭性に劣り、10000を越えると粘度が上がり
すぎ積層板用プリプレグ製造時の基材への含浸が不十分
となる。
樹脂(A)と、ビスフェノールAとホルムアルデヒドと
の重縮合物である分子量1000以上で10000以下
のフェノール樹脂(B)を、上記多官能エポキシ樹脂
(A)のエポキシ基末端1当量に対し、上記フェノール
樹脂(B)の水酸基が0.7〜1.2当量となる割合で
配合したものである。フェノール樹脂の水酸基が0.7
当量に満たないと未反応のエポキシ基が残るため耐熱性
が劣り、1.2当量を超えると、反応に関与しないフェ
ノール樹脂が残り、耐湿性、耐熱性が悪くなる。上記フ
ェノール樹脂(B)としては、例えば{商品名KP―7
56P,荒川化学工業(株)製}、{商品名YLH―1
29,油化シェルエポキシ(株)製}および、以下、実
施例で示す発明者により合成されたものを用いる。ここ
で上記フェノール樹脂(B)の分子量が1000に満た
ないと靭性に劣り、10000を越えると粘度が上がり
すぎ積層板用プリプレグ製造時の基材への含浸が不十分
となる。
【0023】上記積層板用樹脂組成物は、組成物(I)
に、これに相溶する分子量5000〜100000以下
の直鎖状高分子(II)を、1〜60重量部の範囲で配
合したものである。上記直鎖状高分子(II)として
は、ポリパラバン酸、ポリエーテルスルホン、ポリスル
ホン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィ
ド、フェノキシ樹脂または全芳香族ポリエステル等の液
晶ポリマーが好適に用いられる。重量平均分子量は通常
5000以上が望ましく、5000に満たないと樹脂自
体の可撓性付与、ガラス繊維界面との接着性、可撓性付
与の効果が得られず、100000を越えると上記組成
物(I)との相溶性の低下と同時に粘度が上がりすぎガ
ラス繊維織物との含浸が不十分となる。また、配合量は
上記組成物(I)に対し1〜60重量部であるが、配合
量が1重量部に満たない場合、可撓性または接着性付与
の効果が十分でなく、配合量が60重量部を越えると可
撓性、接着性は向上するが樹脂粘度が上がりすぎ、積層
板用プリプレグ製造時のガラス繊維織物基材への含浸が
不十分となる。
に、これに相溶する分子量5000〜100000以下
の直鎖状高分子(II)を、1〜60重量部の範囲で配
合したものである。上記直鎖状高分子(II)として
は、ポリパラバン酸、ポリエーテルスルホン、ポリスル
ホン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィ
ド、フェノキシ樹脂または全芳香族ポリエステル等の液
晶ポリマーが好適に用いられる。重量平均分子量は通常
5000以上が望ましく、5000に満たないと樹脂自
体の可撓性付与、ガラス繊維界面との接着性、可撓性付
与の効果が得られず、100000を越えると上記組成
物(I)との相溶性の低下と同時に粘度が上がりすぎガ
ラス繊維織物との含浸が不十分となる。また、配合量は
上記組成物(I)に対し1〜60重量部であるが、配合
量が1重量部に満たない場合、可撓性または接着性付与
の効果が十分でなく、配合量が60重量部を越えると可
撓性、接着性は向上するが樹脂粘度が上がりすぎ、積層
板用プリプレグ製造時のガラス繊維織物基材への含浸が
不十分となる。
【0024】上記積層板用樹脂組成物は通常以下に示す
溶剤に溶解し所定濃度の樹脂液としてプリプレグ製造に
適用される。上記 溶剤としては、エチルアルコール、
プロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコー
ル類、ベンゼン、トルエンもしくはキシレンなどの芳香
族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類ま
たはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテルもしくはエチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテートなどのエチレングリコールジエ
チレングリコールのエーテル類もしくはその酢酸エステ
ルなどの溶剤が好適に用いられるが、N,N−ジメチル
ホルムアミドもしくはN,N−ジメチルアセトアミドな
どのアミド類、N−メチルピロリドンもしくはジメチル
スルホキシドなどの極性溶媒も用いることが出来る。さ
らにこれらの溶剤は単独で用いてもよく、2種以上併用
しても良い。
溶剤に溶解し所定濃度の樹脂液としてプリプレグ製造に
適用される。上記 溶剤としては、エチルアルコール、
プロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコー
ル類、ベンゼン、トルエンもしくはキシレンなどの芳香
族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類ま
たはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテルもしくはエチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテートなどのエチレングリコールジエ
チレングリコールのエーテル類もしくはその酢酸エステ
ルなどの溶剤が好適に用いられるが、N,N−ジメチル
ホルムアミドもしくはN,N−ジメチルアセトアミドな
どのアミド類、N−メチルピロリドンもしくはジメチル
スルホキシドなどの極性溶媒も用いることが出来る。さ
らにこれらの溶剤は単独で用いてもよく、2種以上併用
しても良い。
【0025】上記のようにして得られる積層板は高い耐
熱性を有し、耐湿性、機械的特性に優れると同時にドリ
ル加工性と低熱膨張性に優れた、例えばTSOP、ベア
チップ等が直接搭載される高密度表面実装用途として好
適に用いられる。なお、積層板用樹脂組成物の硬化反応
を促進する目的で芳香族アミン系、リン系化合物類、イ
ミダゾール類またはイミダゾリン類を含有してもよい。
その添加量は、組成物(I)100重量部に対して0.
01〜0.5重量部であることが望ましい。0.01に
満たないと、反応速度が遅く、積層板用プリプレグとし
た場合のレジンの流動性制御が困難となる。また、0.
5を越えると積層板用プリプレグとした場合のポットラ
イフが短くなる。
熱性を有し、耐湿性、機械的特性に優れると同時にドリ
ル加工性と低熱膨張性に優れた、例えばTSOP、ベア
チップ等が直接搭載される高密度表面実装用途として好
適に用いられる。なお、積層板用樹脂組成物の硬化反応
を促進する目的で芳香族アミン系、リン系化合物類、イ
ミダゾール類またはイミダゾリン類を含有してもよい。
その添加量は、組成物(I)100重量部に対して0.
01〜0.5重量部であることが望ましい。0.01に
満たないと、反応速度が遅く、積層板用プリプレグとし
た場合のレジンの流動性制御が困難となる。また、0.
5を越えると積層板用プリプレグとした場合のポットラ
イフが短くなる。
【0026】
【実施例】実施例1.下記化学式
【0027】
【化7】
【0028】で示される多官能エポキシ樹脂100g
{商品名:TACTIX−742,ダウケミカル(株)
製}にビスフェノールA型エポキシ樹脂10g{商品
名:エピコート1001,油化シェルエポキシ(株)
製}とテトラブロムビスフェノールA25gおよびトリ
エチルアミン0.01gを配合して、130℃で1時間
加熱し、組成物のエポキシ基と水酸基の反応率が85%
となる多官能エポキシ樹脂(A)を得た。これに、ビス
フェノールAノボラックタイプのフェノール樹脂25g
{商品名:KP―756P,荒川化学工業(株)製}を
配合した組成物(I)100gに、重量平均分子量3
0,000のフェノキシ樹脂(II)15g{商品名:
PKHH,ユニオンカーバイド(株)製}および2―エ
チル―4―メチルイミダゾール0.1gを配合し、エチ
レングリコールモノメチルエーテル80gに溶解させ、
59%濃度の積層板用樹脂組成物を得た。この組成物を
表1に示したガラス繊維織物(厚み0.188mm)に
含浸乾燥し、樹脂含有量46重量%のプリプレグを得
た。なお、表1には各実施例および比較例で用いるガラ
ス繊維織物を示す。
{商品名:TACTIX−742,ダウケミカル(株)
製}にビスフェノールA型エポキシ樹脂10g{商品
名:エピコート1001,油化シェルエポキシ(株)
製}とテトラブロムビスフェノールA25gおよびトリ
エチルアミン0.01gを配合して、130℃で1時間
加熱し、組成物のエポキシ基と水酸基の反応率が85%
となる多官能エポキシ樹脂(A)を得た。これに、ビス
フェノールAノボラックタイプのフェノール樹脂25g
{商品名:KP―756P,荒川化学工業(株)製}を
配合した組成物(I)100gに、重量平均分子量3
0,000のフェノキシ樹脂(II)15g{商品名:
PKHH,ユニオンカーバイド(株)製}および2―エ
チル―4―メチルイミダゾール0.1gを配合し、エチ
レングリコールモノメチルエーテル80gに溶解させ、
59%濃度の積層板用樹脂組成物を得た。この組成物を
表1に示したガラス繊維織物(厚み0.188mm)に
含浸乾燥し、樹脂含有量46重量%のプリプレグを得
た。なお、表1には各実施例および比較例で用いるガラ
ス繊維織物を示す。
【0029】
【表1】
【0030】次に、このプリプレグを積層し、プレス圧
力40kg/cm2、プレス温度180℃、プレス時間
90分でプレス成形を行い本発明の一実施例の積層板を
得た。この積層板の物理的、電気的性質についての評価
結果を表2に示す。
力40kg/cm2、プレス温度180℃、プレス時間
90分でプレス成形を行い本発明の一実施例の積層板を
得た。この積層板の物理的、電気的性質についての評価
結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】なお、はんだ耐熱性、層間接着強度および
吸水率はJIS C−6481により、熱膨張係数およ
び曲げ強度は、JIS K−6911により評価した結
果である。ヒートサイクル性は、ランドパターンをもけ
た積層板表面にボディサイズ8mm×20mm、厚み
0.5mm、ピン数32ピンのTSOPをはんだ実装
し、−45℃で30分間、120℃で30分間のサイク
ルを1サイクルとしたヒートサイクル試験において、T
SOPの基板との接合部のはんだにクラックが発生した
回数の平均として示す評価結果である。なお、測定試料
数は各々10個である。
吸水率はJIS C−6481により、熱膨張係数およ
び曲げ強度は、JIS K−6911により評価した結
果である。ヒートサイクル性は、ランドパターンをもけ
た積層板表面にボディサイズ8mm×20mm、厚み
0.5mm、ピン数32ピンのTSOPをはんだ実装
し、−45℃で30分間、120℃で30分間のサイク
ルを1サイクルとしたヒートサイクル試験において、T
SOPの基板との接合部のはんだにクラックが発生した
回数の平均として示す評価結果である。なお、測定試料
数は各々10個である。
【0033】実施例2.下記化学式
【0034】
【化8】
【0035】で示される多官能エポキシ樹脂100g
{商品名:EPPN―502,日本化薬(株)製}にビ
スフェノールA型エポキシ樹脂100g{商品名:YD
―115,東都化成(株)製}とテトラブロムビスフェ
ノールA85gおよびトリフェニルホスフィン0.01
gを配合して、130℃で1時間加熱し、組成物のエポ
キシ基と水酸基の反応率が80%となる多官能エポキシ
樹脂(A)を得た。これにビスフェノールAノボラック
タイプのフェノール樹脂29g{商品名:YLH―12
9,油化シェルエポキシ(株)製}を配合した組成物
(I)100gに重量平均分子量30,000のフェノ
キシ樹脂(II)10g、および2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール0.1gを配合し、エチレングリコール
モノメチルエーテル80gに溶解させ、58%濃度の積
層板用樹脂組成物を得た。この組成物を表1に示したガ
ラス繊維織物(厚み0.194mm)に含浸乾燥し、樹
脂含有量44重量%のプリプレグを得た。このプリプレ
グを積層し、プレス圧力40kg/cm2、プレス温度
180℃、プレス時間90分でプレス成形を行い本発明
の他の実施例の積層板を得た。この積層板の物理的、電
気的性質についての評価結果を表2に示す。
{商品名:EPPN―502,日本化薬(株)製}にビ
スフェノールA型エポキシ樹脂100g{商品名:YD
―115,東都化成(株)製}とテトラブロムビスフェ
ノールA85gおよびトリフェニルホスフィン0.01
gを配合して、130℃で1時間加熱し、組成物のエポ
キシ基と水酸基の反応率が80%となる多官能エポキシ
樹脂(A)を得た。これにビスフェノールAノボラック
タイプのフェノール樹脂29g{商品名:YLH―12
9,油化シェルエポキシ(株)製}を配合した組成物
(I)100gに重量平均分子量30,000のフェノ
キシ樹脂(II)10g、および2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール0.1gを配合し、エチレングリコール
モノメチルエーテル80gに溶解させ、58%濃度の積
層板用樹脂組成物を得た。この組成物を表1に示したガ
ラス繊維織物(厚み0.194mm)に含浸乾燥し、樹
脂含有量44重量%のプリプレグを得た。このプリプレ
グを積層し、プレス圧力40kg/cm2、プレス温度
180℃、プレス時間90分でプレス成形を行い本発明
の他の実施例の積層板を得た。この積層板の物理的、電
気的性質についての評価結果を表2に示す。
【0036】実施例3.上記実施例2と同様の積層板用
樹脂組成物を用い、表1の実施例3に示したガラス繊維
織物(厚み0.113mm)に含浸乾燥し、樹脂含有量
51重量%のプリプレグを得た。このプリプレグを積層
し、プレス圧力40kg/cm2、プレス温度180
℃、プレス時間90分でプレス成形を行い本発明の他の
実施例の積層板を得た。この積層板の物理的、電気的性
質についての評価結果を表2に示す。
樹脂組成物を用い、表1の実施例3に示したガラス繊維
織物(厚み0.113mm)に含浸乾燥し、樹脂含有量
51重量%のプリプレグを得た。このプリプレグを積層
し、プレス圧力40kg/cm2、プレス温度180
℃、プレス時間90分でプレス成形を行い本発明の他の
実施例の積層板を得た。この積層板の物理的、電気的性
質についての評価結果を表2に示す。
【0037】実施例4.下記化学式
【0038】
【化9】
【0039】で表される多官能エポキシ樹脂100gに
ビスフェノールA型エポキシ樹脂250g{商品名:D
R―331ダウケミカル(株)製}とジブロムビスフェ
ノールA53gおよびトリフェニルホスフィン0.01
gを配合して、130℃1時間加熱し、組成物のエポキ
シ基と水酸基の反応率が85%となる多官能エポキシ樹
脂(A)を得た。これに、ビスフェノールAノボラック
タイプのフェノール樹脂29gを配合した組成物(I)
100gに、重量平均分子量30000のポリパラバン
酸(II)10g{商品名:XT―4東燃石油(株)
製}および2―エチル―4―メチルイミダゾール0.1
gを配合し、エチレングリコールモノメチルエーテル8
0gに溶解させ、58%濃度の積層板用樹脂組成物を得
た。上式で示される多官能エポキシ樹脂の製造方法は、
まず、パラクレゾール234重量部とサリチルアルデヒ
ド211部を濃塩酸0.3部存在下、100℃で30分
間反応させた後、P−トルエンスルホン酸0.5部を加
え、180℃で2時間反応させて下記化学式、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂250g{商品名:D
R―331ダウケミカル(株)製}とジブロムビスフェ
ノールA53gおよびトリフェニルホスフィン0.01
gを配合して、130℃1時間加熱し、組成物のエポキ
シ基と水酸基の反応率が85%となる多官能エポキシ樹
脂(A)を得た。これに、ビスフェノールAノボラック
タイプのフェノール樹脂29gを配合した組成物(I)
100gに、重量平均分子量30000のポリパラバン
酸(II)10g{商品名:XT―4東燃石油(株)
製}および2―エチル―4―メチルイミダゾール0.1
gを配合し、エチレングリコールモノメチルエーテル8
0gに溶解させ、58%濃度の積層板用樹脂組成物を得
た。上式で示される多官能エポキシ樹脂の製造方法は、
まず、パラクレゾール234重量部とサリチルアルデヒ
ド211部を濃塩酸0.3部存在下、100℃で30分
間反応させた後、P−トルエンスルホン酸0.5部を加
え、180℃で2時間反応させて下記化学式、
【0040】
【化10】
【0041】で示されるポリフェノールを得る。このポ
リフェノール110部とエポクロルヒドリン150部を
常法に従い反応させることにより得られる。また、本実
施例で用いたフェノール樹脂は、ビスフェノールA10
0部、37%ホルムアルデヒド22部、シュウ酸1部を
冷却管および攪拌装置付きフラスコに入れて、2時間還
流して反応させた後、脱水濃縮し得た。この組成物を表
1の実施例4で示したガラス繊維織物(厚み0.118
mm)に含浸乾燥し、樹脂含有量50重量%のプリプレ
グを得た。このプリプレグを積層し、プレス圧力40k
g/cm2、プレス温度180℃、プレス時間90分で
プレス成形を行い本発明の他の実施例の積層板を得た。
この積層板の物理的、電気的性質についての評価結果を
表2に示す。
リフェノール110部とエポクロルヒドリン150部を
常法に従い反応させることにより得られる。また、本実
施例で用いたフェノール樹脂は、ビスフェノールA10
0部、37%ホルムアルデヒド22部、シュウ酸1部を
冷却管および攪拌装置付きフラスコに入れて、2時間還
流して反応させた後、脱水濃縮し得た。この組成物を表
1の実施例4で示したガラス繊維織物(厚み0.118
mm)に含浸乾燥し、樹脂含有量50重量%のプリプレ
グを得た。このプリプレグを積層し、プレス圧力40k
g/cm2、プレス温度180℃、プレス時間90分で
プレス成形を行い本発明の他の実施例の積層板を得た。
この積層板の物理的、電気的性質についての評価結果を
表2に示す。
【0042】比較例1.実施例1で用いた多官能エポキ
シ樹脂100g{商品名:TACTIX−742,ダウ
ケミカル(株)製}にビスフェノールA型エポキシ樹脂
10g{商品名:エピコート1001,油化シェルエポ
キシ(株)製}とテトラブロムビスフェノールA25g
およびトリエチルアミン0.01gを配合して、130
℃で1時間加熱し、組成物のエポキシ基と水酸基の反応
率が85%となる多官能エポキシ樹脂(A)を得た。こ
れに、ビスフェノールAノボラックタイプのフェノール
樹脂25g{商品名:KP―756P,荒川化学工業
(株)製}を配合した組成物(I)100gに、2―エ
チル―4―メチルイミダゾール0.1gを配合し、エチ
レングリコールモノメチルエーテル67gに溶解させ、
60%濃度の積層板用樹脂組成物を得た。この組成物を
表1の比較例1に示したガラス繊維織物(厚み0.19
4mm)に含浸乾燥し、樹脂含有量45重量%のプリプ
レグを得た。このプリプレグを積層し、プレス圧力40
kg/cm2、プレス温度180℃、プレス時間90分
でプレス成形を行い比較例1の積層板を得た。この積層
板の物理的、電気的性質についての評価結果を表2に示
す。
シ樹脂100g{商品名:TACTIX−742,ダウ
ケミカル(株)製}にビスフェノールA型エポキシ樹脂
10g{商品名:エピコート1001,油化シェルエポ
キシ(株)製}とテトラブロムビスフェノールA25g
およびトリエチルアミン0.01gを配合して、130
℃で1時間加熱し、組成物のエポキシ基と水酸基の反応
率が85%となる多官能エポキシ樹脂(A)を得た。こ
れに、ビスフェノールAノボラックタイプのフェノール
樹脂25g{商品名:KP―756P,荒川化学工業
(株)製}を配合した組成物(I)100gに、2―エ
チル―4―メチルイミダゾール0.1gを配合し、エチ
レングリコールモノメチルエーテル67gに溶解させ、
60%濃度の積層板用樹脂組成物を得た。この組成物を
表1の比較例1に示したガラス繊維織物(厚み0.19
4mm)に含浸乾燥し、樹脂含有量45重量%のプリプ
レグを得た。このプリプレグを積層し、プレス圧力40
kg/cm2、プレス温度180℃、プレス時間90分
でプレス成形を行い比較例1の積層板を得た。この積層
板の物理的、電気的性質についての評価結果を表2に示
す。
【0043】比較例2.実施例1で用いた多官能エポキ
シ樹脂100g{商品名:TACTIX−742,ダウ
ケミカル(株)製}にビスフェノールA型エポキシ樹脂
10g{商品名:エピコート1001,油化シェルエポ
キシ(株)製}とテトラブロムビスフェノールA25g
およびトリエチルアミン0.01gを配合して、130
℃で1時間加熱し、組成物のエポキシ基と水酸基の反応
率が85%となる多官能エポキシ樹脂(A)を得た。こ
れに、ビスフェノールAノボラックタイプのフェノール
樹脂25g{商品名:KP―756P,荒川化学工業
(株)製}を配合した組成物(I)100gに、重量平
均分子量30,000のフェノキシ樹脂(II)15g
{商品名:PKHH,ユニオンカーバイド(株)製}お
よび2―エチル―4―メチルイミダゾール0.1gを配
合し、エチレングリコールモノメチルエーテル80gに
溶解させ、59%濃度の積層板用樹脂組成物を得た。こ
の組成物を表1の比較例2で示したガラス繊維織物(厚
み0.181mm)に含浸乾燥し、樹脂含有量48重量
%のプリプレグを得た。このプリプレグを積層し、プレ
ス圧力40kg/cm2、プレス温度180℃、プレス
時間90分でプレス成形を行い比較例2の積層板を得
た。この積層板の物理的、電気的性質についての評価結
果を表2に示す。
シ樹脂100g{商品名:TACTIX−742,ダウ
ケミカル(株)製}にビスフェノールA型エポキシ樹脂
10g{商品名:エピコート1001,油化シェルエポ
キシ(株)製}とテトラブロムビスフェノールA25g
およびトリエチルアミン0.01gを配合して、130
℃で1時間加熱し、組成物のエポキシ基と水酸基の反応
率が85%となる多官能エポキシ樹脂(A)を得た。こ
れに、ビスフェノールAノボラックタイプのフェノール
樹脂25g{商品名:KP―756P,荒川化学工業
(株)製}を配合した組成物(I)100gに、重量平
均分子量30,000のフェノキシ樹脂(II)15g
{商品名:PKHH,ユニオンカーバイド(株)製}お
よび2―エチル―4―メチルイミダゾール0.1gを配
合し、エチレングリコールモノメチルエーテル80gに
溶解させ、59%濃度の積層板用樹脂組成物を得た。こ
の組成物を表1の比較例2で示したガラス繊維織物(厚
み0.181mm)に含浸乾燥し、樹脂含有量48重量
%のプリプレグを得た。このプリプレグを積層し、プレ
ス圧力40kg/cm2、プレス温度180℃、プレス
時間90分でプレス成形を行い比較例2の積層板を得
た。この積層板の物理的、電気的性質についての評価結
果を表2に示す。
【0044】比較例3.実施例2で用いた多官能エポキ
シ樹脂100g{商品名:EPPN―502,日本化薬
(株)製}にビスフェノールA型エポキシ樹脂100g
{商品名:YD―115,東都化成(株)製}とテトラ
ブロムビスフェノールA85gおよびトリフェニルホス
フィン0.01gを配合して、130℃で1時間加熱
し、組成物のエポキシ基と水酸基の反応率が80%とな
る多官能エポキシ樹脂(A)を得た。これにビスフェノ
ールAノボラックタイプのフェノール樹脂29g{商品
名:YLH―129油化シェルエポキシ(株)製}を配
合した組成物(I)100gに重量平均分子量30,0
00のフェノキシ樹脂(II)10g、および2―エチ
ル―4―メチルイミダゾール0.1gを配合し、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル80gに溶解させ、5
8%濃度の積層板用樹脂組成物を得た。この組成物を表
1の比較例3で示したガラス繊維織物(厚み0.101
mm)に含浸乾燥し、樹脂含有量52重量%のプリプレ
グを得た。このプリプレグを積層し、プレス圧力40k
g/cm2、プレス温度180℃、プレス時間90分で
プレス成形を行い比較例3の積層板を得た。この積層板
の物理的、電気的性質についての評価結果を表2に示
す。
シ樹脂100g{商品名:EPPN―502,日本化薬
(株)製}にビスフェノールA型エポキシ樹脂100g
{商品名:YD―115,東都化成(株)製}とテトラ
ブロムビスフェノールA85gおよびトリフェニルホス
フィン0.01gを配合して、130℃で1時間加熱
し、組成物のエポキシ基と水酸基の反応率が80%とな
る多官能エポキシ樹脂(A)を得た。これにビスフェノ
ールAノボラックタイプのフェノール樹脂29g{商品
名:YLH―129油化シェルエポキシ(株)製}を配
合した組成物(I)100gに重量平均分子量30,0
00のフェノキシ樹脂(II)10g、および2―エチ
ル―4―メチルイミダゾール0.1gを配合し、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル80gに溶解させ、5
8%濃度の積層板用樹脂組成物を得た。この組成物を表
1の比較例3で示したガラス繊維織物(厚み0.101
mm)に含浸乾燥し、樹脂含有量52重量%のプリプレ
グを得た。このプリプレグを積層し、プレス圧力40k
g/cm2、プレス温度180℃、プレス時間90分で
プレス成形を行い比較例3の積層板を得た。この積層板
の物理的、電気的性質についての評価結果を表2に示
す。
【0045】表2の結果から、実施例1から4で得られ
た積層板は、直鎖状高分子を含まない樹脂組成物を用い
た比較例1の積層板に比べ、はんだ耐熱性、層間接着強
度、吸水率特性に優れる。さらに、比較例2,3のガラ
ス繊維織物を用いた積層板より、熱膨張係数が低減でき
TSOP搭載時のヒートサイクル性は向上することが示
される。即ち、本発明の積層板は、高耐熱性積層板用樹
脂組成物をガラス繊維織物に含浸させたものであり、直
鎖状高分子を配合することによりガラス繊維織物との樹
脂との接着性が向上するので、層間接着強度、はんだ耐
熱性の向上および吸水率の低下が可能となる。さらに、
高密度に充填されているガラス繊維織物を用いているの
で、積層板の熱膨張率を容易に低減させることが可能に
なり、積層板に搭載する表面実装用パッケージの信頼性
向上が達成することができる。
た積層板は、直鎖状高分子を含まない樹脂組成物を用い
た比較例1の積層板に比べ、はんだ耐熱性、層間接着強
度、吸水率特性に優れる。さらに、比較例2,3のガラ
ス繊維織物を用いた積層板より、熱膨張係数が低減でき
TSOP搭載時のヒートサイクル性は向上することが示
される。即ち、本発明の積層板は、高耐熱性積層板用樹
脂組成物をガラス繊維織物に含浸させたものであり、直
鎖状高分子を配合することによりガラス繊維織物との樹
脂との接着性が向上するので、層間接着強度、はんだ耐
熱性の向上および吸水率の低下が可能となる。さらに、
高密度に充填されているガラス繊維織物を用いているの
で、積層板の熱膨張率を容易に低減させることが可能に
なり、積層板に搭載する表面実装用パッケージの信頼性
向上が達成することができる。
【0046】
【発明の効果】本発明の第1の積層板によれば、上記一
般式(1)で表される多官能エポキシ樹脂(α1)に、
上記一般式(2)で表されるビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(α2)を、重量比で100:0〜30:70の
範囲で配合したエポキシ樹脂組成物(α)に、下記一般
式(3)で表されるブロム化ビスフェノールA(β)を
上記エポキシ樹脂組成物(α)のエポキシ基末端1当量
に対し、上記ブロム化ビスフェノールA(β)の水酸基
が0.05〜0.5当量となるように配合した組成物を
エポキシ基と水酸基の反応率が80%以上になるまで反
応させて得られた多官能エポキシ樹脂(A)と、ビスフ
ェノールAとホルムアルデヒドとの重縮合物である分子
量1000以上で10000以下のフェノール樹脂
(B)を、上記多官能エポキシ樹脂(A)のエポキシ基
末端1当量に対し、上記フェノール樹脂(B)の水酸基
が0.7〜1.2当量となる割合で配合した組成物
(I)に、これに相溶する分子量5000〜10000
0以下の直鎖状高分子(II)を、1〜60重量部の範
囲で配合した積層板用樹脂組成物を、タテ糸およびヨコ
糸の打ち込み本数(本/25mm)がそれぞれ下式
(イ)および(ロ) {25/(DWT+DTY)−5}≦CT・・・・(イ) {25/(DWY+DTT)−5}≦CY・・・・(ロ) DWT:タテ糸断面幅(mm)、DWY:ヨコ糸断面幅(m
m) DTT:タテ糸断面厚み(mm)、DTY:ヨコ糸断面厚み
(mm) CT:タテ糸の打ち込み本数(本/25mm) CY:ヨコ糸の打ち込み本数(本/25mm) の範囲であり、かつガラス体積充填率が45%以上であ
るガラス繊維織物に含浸させてなるプリプレグを積層し
成形したもので、高い耐熱性を有し、耐湿性および機械
的特性に優れるとともに、ドリル加工性および低熱膨張
性に優れるという効果がある。
般式(1)で表される多官能エポキシ樹脂(α1)に、
上記一般式(2)で表されるビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(α2)を、重量比で100:0〜30:70の
範囲で配合したエポキシ樹脂組成物(α)に、下記一般
式(3)で表されるブロム化ビスフェノールA(β)を
上記エポキシ樹脂組成物(α)のエポキシ基末端1当量
に対し、上記ブロム化ビスフェノールA(β)の水酸基
が0.05〜0.5当量となるように配合した組成物を
エポキシ基と水酸基の反応率が80%以上になるまで反
応させて得られた多官能エポキシ樹脂(A)と、ビスフ
ェノールAとホルムアルデヒドとの重縮合物である分子
量1000以上で10000以下のフェノール樹脂
(B)を、上記多官能エポキシ樹脂(A)のエポキシ基
末端1当量に対し、上記フェノール樹脂(B)の水酸基
が0.7〜1.2当量となる割合で配合した組成物
(I)に、これに相溶する分子量5000〜10000
0以下の直鎖状高分子(II)を、1〜60重量部の範
囲で配合した積層板用樹脂組成物を、タテ糸およびヨコ
糸の打ち込み本数(本/25mm)がそれぞれ下式
(イ)および(ロ) {25/(DWT+DTY)−5}≦CT・・・・(イ) {25/(DWY+DTT)−5}≦CY・・・・(ロ) DWT:タテ糸断面幅(mm)、DWY:ヨコ糸断面幅(m
m) DTT:タテ糸断面厚み(mm)、DTY:ヨコ糸断面厚み
(mm) CT:タテ糸の打ち込み本数(本/25mm) CY:ヨコ糸の打ち込み本数(本/25mm) の範囲であり、かつガラス体積充填率が45%以上であ
るガラス繊維織物に含浸させてなるプリプレグを積層し
成形したもので、高い耐熱性を有し、耐湿性および機械
的特性に優れるとともに、ドリル加工性および低熱膨張
性に優れるという効果がある。
【0047】本発明の第2の積層板によれば、上記第1
の積層板において、直鎖状高分子がフェノキシ樹脂であ
り、高い耐熱性を有し、耐湿性および機械的特性に優れ
るとともに、ドリル加工性および低熱膨張性に優れると
いう効果がある。
の積層板において、直鎖状高分子がフェノキシ樹脂であ
り、高い耐熱性を有し、耐湿性および機械的特性に優れ
るとともに、ドリル加工性および低熱膨張性に優れると
いう効果がある。
【0048】本発明の第3の積層板によれば、上記第1
または第2の積層板において、積層板中のガラス繊維織
物の体積充填率が45〜70%であり、高い耐熱性を有
し、耐湿性および機械的特性に優れるとともに、ドリル
加工性および低熱膨張性に優れるという効果がある。
または第2の積層板において、積層板中のガラス繊維織
物の体積充填率が45〜70%であり、高い耐熱性を有
し、耐湿性および機械的特性に優れるとともに、ドリル
加工性および低熱膨張性に優れるという効果がある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 1/03 610 H05K 1/03 610K 610L 610T // C08J 5/24 CFB C08J 5/24 CFB CFC CFC
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中RはHまたはCH3、mは0〜5までの整数)で
表される多官能エポキシ樹脂(α1)に、下記一般式
(2) 【化2】 (式中、nは0以上の整数、Xは臭素またはH、aは1
〜4の整数)で表されるビスフェノールA型エポキシ樹
脂(α2)を、重量比で100:0〜30:70の範囲
で配合したエポキシ樹脂組成物(α)に、下記一般式
(3) 【化3】 (式中、bは1〜4の整数)で表されるブロム化ビスフ
ェノールA(β)を上記エポキシ樹脂組成物(α)のエ
ポキシ基末端1当量に対し、上記ブロム化ビスフェノー
ルA(β)の水酸基が0.05〜0.5当量となるよう
に配合した組成物をエポキシ基と水酸基の反応率が80
%以上になるまで反応させて得られた多官能エポキシ樹
脂(A)と、ビスフェノールAとホルムアルデヒドとの
重縮合物である分子量1000以上で10000以下の
フェノール樹脂(B)を、上記多官能エポキシ樹脂
(A)のエポキシ基末端1当量に対し、上記フェノール
樹脂(B)の水酸基が0.7〜1.2当量となる割合で
配合した組成物(I)に、これに相溶する分子量500
0〜100000以下の直鎖状高分子(II)を、1〜
60重量部の範囲で配合した積層板用樹脂組成物を、タ
テ糸およびヨコ糸の打ち込み本数(本/25mm)がそ
れぞれ下式(イ)および(ロ) {25/(DWT+DTY)−5}≦CT・・・・(イ) {25/(DWY+DTT)−5}≦CY・・・・(ロ) DWT:タテ糸断面幅(mm)、DWY:ヨコ糸断面幅
(mm) DTT:タテ糸断面厚み(mm)DTY:ヨコ糸断面厚
み(mm) CT:タテ糸の打ち込み本数(本/25mm) CY:ヨコ糸の打ち込み本数(本/25mm) の範囲でありかつガラス体積充填率が45%以上である
ガラス繊維織物に含浸させてなるプリプレグを積層し成
形してなる積層板。 - 【請求項2】 直鎖状高分子(II)がフェノキシ樹脂
であることを特徴とする請求項1に記載の積層板。 - 【請求項3】 積層板中のガラス繊維織物の体積充填率
が45〜70%であることを特徴とする請求項1または
請求項2項に記載の積層板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10079550A JPH11268219A (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 積層板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10079550A JPH11268219A (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 積層板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11268219A true JPH11268219A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13693127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10079550A Pending JPH11268219A (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 積層板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11268219A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010180400A (ja) * | 2009-01-09 | 2010-08-19 | Showa Highpolymer Co Ltd | ノボラック樹脂および熱硬化性樹脂組成物 |
JP2011017113A (ja) * | 2009-07-10 | 2011-01-27 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | ガラスクロス、プリプレグの製造方法、プリプレグおよび積層板 |
-
1998
- 1998-03-26 JP JP10079550A patent/JPH11268219A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010180400A (ja) * | 2009-01-09 | 2010-08-19 | Showa Highpolymer Co Ltd | ノボラック樹脂および熱硬化性樹脂組成物 |
JP2011017113A (ja) * | 2009-07-10 | 2011-01-27 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | ガラスクロス、プリプレグの製造方法、プリプレグおよび積層板 |
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