JPH112671A - Squid磁束計 - Google Patents

Squid磁束計

Info

Publication number
JPH112671A
JPH112671A JP9153636A JP15363697A JPH112671A JP H112671 A JPH112671 A JP H112671A JP 9153636 A JP9153636 A JP 9153636A JP 15363697 A JP15363697 A JP 15363697A JP H112671 A JPH112671 A JP H112671A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feedback
squid
voltage
circuit
magnetic flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9153636A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3789024B2 (ja
Inventor
Yoichi Takada
洋一 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP15363697A priority Critical patent/JP3789024B2/ja
Publication of JPH112671A publication Critical patent/JPH112671A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3789024B2 publication Critical patent/JP3789024B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】直流磁場信号に基づく直流電圧成分を正確に測
定する。 【解決手段】測定ポイントから発せられる微弱磁場を検
出コイル1a及びこの検出コイル1aにより検出された
磁場に基づく磁束に応じて電気信号を出力するSQUI
D素子1bを有する磁場測定手段1と、該素子1bから
出力された電気信号を磁束として該素子1bにフィード
バックすることにより電気信号を出力信号とするSQU
ID駆動手段とを備えたSQUID磁束計。該素子1b
から出力された電気信号をディジタルデータに変換する
第1の変換手段3と、この変換手段3により変換された
ディジタルデータからディジタルデータを抽出する抽出
手段4と、抽出された直流電圧成分に対応するディジタ
ルデータを保持し電気信号に変換する第2の変換手段5
と、この変換手段5により変換された電気信号に基づい
て微弱磁場に比例した直流電圧成分をキャンセルする手
段6とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジョセフソン接合
を有する超伝導リング(超伝導量子干渉素子、SQUI
D素子)を用いて生体磁気等の微弱磁界を検出するSQ
UID磁束計(超伝導量子干渉計)に関する。
【0002】
【従来の技術】SQUID磁束計は、1つあるいは2つ
のジョセフソン接合が形成された超伝導リングにバイア
ス電流を流して超電導状態を崩すことにより、外部から
印加される磁界を電圧として計測する計測デバイスであ
り、生体磁気等の極微弱な磁界を高感度で検出可能なデ
バイスとして近年注目を集めている。
【0003】SQUID磁束計の中でも2つのジョセフ
ソン接合を有するSQUID素子(dcSQUID)を
用いた磁束計は1つのジョセフソン接合を有するSQU
ID素子(rfSQUID)を用いた磁束計と比べて高
感度・低雑音であるため、最近では開発の主流となって
いる。
【0004】dcSQUID素子を用いたSQUID磁
束計(以下、単にSQUID磁束計という)は、外部磁
束Φの変化に対する電圧Vの変化{V−Φ特性;1磁束
量子(Φ0 )を1周期として周期的に変化する}を利用
してSQUID駆動回路により磁束Φを電圧値として検
出しているが、このSQUID駆動回路には、大別して
(1)SQUIDに対して変調磁束を加えることにより
得られた電圧を同期検波し、この検波の結果得られた信
号を磁束としてフィードバックする同期検波方式の駆動
回路{FLL(Flux Locked Loop)回路}や(2)電圧
変化を増幅し磁束として直接フィードバックする駆動回
路{DOIT(Direct Offset Integra-tion Technique
)方式の駆動回路}が考案されている。これらのSQ
UID駆動回路は、何れもSQUID磁束計の動作点が
V−Φ特性上の一点にロックされるように外部磁場(測
定磁場)変化を打ち消すフィードバック磁束をSQUI
D素子に与え、このフィードバック磁束に比例した電圧
を読取り出力とすることにより、測定磁場に比例した電
圧を得ることができるようになっている。
【0005】図9は、上述したSQUID駆動回路の内
DOIT方式のSQUID駆動回路を用いたSQUID
磁束計の回路構成を示すものである(なお、図8におい
ては、単1チャンネルのSQUID磁束計の回路構成を
示している)。図8によれば、検出コイル80により検
出された測定磁場に基づく磁束は、予め電流源81によ
りバイアス電流が流れて2つのジョセフソン接合部分に
電圧が発生しているSQUID素子82に入力コイル8
3を介して伝達される。そして、SQUID素子82か
ら入力磁束に基づく電圧が出力され、この出力電圧は、
SQUID駆動回路84の増幅器や積分器等を有する駆
動回路85に送られて増幅処理され、電圧信号Vout と
して出力される。
【0006】このとき、SQUID駆動回路84におけ
るフィードバック回路86により、駆動回路85から出
力された電圧信号Vout は電圧/電流変換回路である抵
抗87(インピーダンス:Zf0)を介して電流に変換さ
れ、フィードバック電流としてフィードバックコイル8
8に供給される。この結果、フィードバック磁束Φfが
SQUID素子82に与えられ、測定磁場の変化が打ち
消される。
【0007】一方、駆動回路85から出力されたフィー
ドバック磁束Φf に比例する電圧信号Vout は前処理部
89のフィルタ回路[ハイパスフィルタ(HPF)90
及びローパスフィルタ(LPF)91{又はバンドパス
フィルタ(BEF)}]及び増幅器(Amp)92によ
りゲイン調整及び帯域制限が施され、雑音除去処理及び
増幅処理された電圧V'outとして出力される。なお、フ
ィルタ回路のカットオフ周波数及び増幅器92の増幅率
(Gain;ゲイン)は、Gain&Filter制御
回路93により所望の値に設定される。
【0008】前処理部89から出力された電圧信号V'o
utは、図示しないA/D変換器等を介してディジタルデ
ータに変換された後コンピュータ等のデータ処理装置に
送られて様々なデータ処理が行なわれるようになってい
る。
【0009】ところで、SQUID駆動回路から出力さ
れた電圧信号Vout には、低周波磁束(直流磁束)成分
に起因した直流電圧信号が含まれている。この直流磁束
成分は、主にV−Φ特性上において上述したSQUID
磁束計の動作点を決定する際に生じるオフセット磁束
(直流オフセット磁束)から成っており、このオフセッ
ト磁束は、磁束計の周囲の環境や増幅器92等の電子回
路群等に基づく一定の磁場(静磁場、オフセット磁場)
に基づいて検出コイルにより検出される磁束成分から構
成されている。
【0010】図10(a)は、DOIT方式のSQUI
D駆動回路を用いたSQUID磁束計におけるV−Φ特
性(正弦波に近似している)を示すとともに、そのV−
Φ特性上で決定された動作点及びその動作点に対するオ
フセット磁束を示す図である。また、図10(b)は、
FLL回路を用いたSQUID磁束計におけるV−Φ特
性を示すとともに、そのV−Φ特性上で決定された動作
点及びその動作点に対するオフセット磁束を示す図であ
る。
【0011】DOIT方式のSQUID駆動回路を用い
たSQUID磁束計においては、図10(a)に示すよ
うに、V−Φ特性における傾きの急峻なライン(正の屈
曲点と隣接する負の屈曲点とを結ぶライン)の略中間点
にSQUID駆動回路の0電圧ラインが交差するように
調整して当該中間点を動作点に設定し、また、FLL回
路を用いたSQUID磁束計においては、図10(b)
に示すように、V−Φ特性における傾きの急峻なライン
の略中間点にSQUID駆動回路の0電圧ラインが交差
するように調整し、そのV−Φ特性の負の屈曲部分にお
ける極小点を動作点に設定している。
【0012】このようにして、SQUID磁束計の動作
点(磁束がロックされる点;磁束ロック点)が設定され
た状態においてSQUID磁束計動作が実行されると、
SQUID駆動回路のフィードバック電流のGNDと出
力電圧Vout のGNDが共通であるため、外部磁束Φの
ゼロ点ラインと動作点(磁束ロック点)の基準ラインは
一致する。すなわち、SQUID磁束計動作の際におい
ては、図10における動作点の基準ラインを表すライン
Ls と外部磁束Φのゼロ点ラインを表す電圧基準軸Sa
が重なり合うことになる。この結果、ラインLs と電圧
基準軸Sa との間の一定の(直流的な)磁束差Φoff が
オフセット磁束として出力されることになる。
【0013】このオフセット磁束が微弱磁場計測を実行
する際にどの程度悪影響を及ぼすのかを以下に考察す
る。
【0014】今、DOIT方式のSQUID駆動回路に
より磁束計動作させた際のSQUID磁束計の磁場−磁
束変換効率を500pT/Φ0 、磁束−電圧変換率を1
Φ0/Vと設定した場合、当該SQUID磁束計の磁場
−電圧変換効率は500pT/Vに設定される。この磁
場−電圧変換効率の値(500pT/V)は、磁束計を
構築したときの感度の良い磁束計の典型的な値である。
【0015】このように各変換効率が設定されたSQU
ID磁束計において、1pTp-p (ピークピーク値)の
測定磁場を検出する場合、オフセット磁束が無ければ、
SQUID駆動回路の出力段では、当該1pTp-p の測
定磁場に基づく磁束に対応する2mVp-p の電圧が出力
される筈である。しかしながら、SQUID磁束計をD
OIT方式のSQUID駆動回路により磁束計動作させ
た場合には、図10(a)に示したように、最大で1/
2Φ0 のオフセット磁束が測定磁場に基づく磁束に重畳
するため、SQUID駆動回路の出力段からは500m
Vの電圧が出力される。すなわち、測定磁場に基づく磁
束に対応する出力電圧2mVに対して、最大で250倍
のオフセット磁束に基づく直流電圧成分(直流磁束オフ
セット成分)が重畳することになる。
【0016】したがって、例えば、測定したい出力電圧
2mVp-p をA/D変換可能な電圧まで増幅してゲイン
を稼ごうした場合、例えば、2Vまで増幅させるには、
2500倍の増幅器(アンプ)を通してからA/D変換
することになるが、このとき、500mVの直流オフセ
ット成分は、1250Vまで増幅されることになり、こ
こまで大きな電圧に増幅し、且つ小電圧を計測するアン
プの実現は不可能である。
【0017】以上述べたように、直流磁束オフセット成
分により、SQUID駆動回路の出力後段の前処理部の
増幅処理やフィルタリング処理に限界を与え、正確な測
定磁場に基づく磁束に対応する出力電圧が得られなかっ
た。
【0018】そこで、従来のSQUID駆動回路を用い
たSQUID磁束計においては、図9に示すように、S
QUID駆動回路84の出力後段においてHPF90
(カットオフ周波数0.1Hz)を挿入配置しておき、
このHPF90によりSQUID駆動回路84から出力
された電圧信号に含まれる直流電圧成分全体を低減させ
ることにより、測定磁場に基づく信号電圧成分に対する
直流磁束オフセット成分の影響を抑制し、増幅処理やフ
ィルタリング処理を実行できるようにしていた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】近年のSQUID磁束
計を用いた生体磁場等の極微弱磁場計測においては、非
常に低周波な磁場信号(直流的な磁場信号;以下、直流
磁場信号という)を数10分程度の非常にゆっくりした
時間に亘って計測し、得られた計測データに基づいて解
析処理を行なうことにより磁場源を推定して神経ブロッ
クや梗塞等を評価することが行なわれている。
【0020】しかしながら、このような直流磁場信号を
計測する際において、従来のSQUID磁束計では、S
QUID駆動回路から出力された電圧信号に含まれる直
流電圧成分全体をHPFにより低減させているため、オ
フセット磁束に基づく直流磁束オフセット成分に加え
て、実際に計測したい直流磁場信号に基づく直流電圧成
分をも低減させることになり、直流磁場信号に基づく直
流電圧成分を正確に測定することは困難だった。
【0021】そこで、HPFのカットオフ周波数をさら
に小さくして直流磁場信号に基づく直流電圧成分のカッ
トオフ量を抑制することが考えられているが、このよう
な方法でも、実際に直流磁場信号に基づく直流電圧成分
自体を計測しているわけではないため、SQUID駆動
回路からの出力電圧信号が直流磁場信号に基づく直流電
圧成分に一致することはなく、直流磁場信号及びその変
化を正確に計測することは困難であった。また、カット
オフ周波数をさらに小さくしたHPFを用いた場合、当
該HPFが安定状態に入るまでにカットオフ周波数の逆
数以上の時間が必要であることから計測時間をさらに増
大させる結果となっていた。さらにまた、HPFのカッ
トオフ周波数を小さくした場合、そのHPFのコンデン
サ容量がさらに大きくなってしまうため精度を維持する
ことが難しく、直流磁場信号に基づく直流電圧成分を正
確に測定することは困難であった。
【0022】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、SQUID駆動回路からの出力電
圧信号からオフセット磁束に基づく直流磁束オフセット
成分のみを除去することにより、直流磁場信号に基づく
直流電圧成分を正確に測定することを可能にしたSQU
ID磁束計を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明のSQUID磁束計は、請求項1に記載
したように、測定対象の測定ポイントから発せられる微
弱磁場を検出可能な検出コイル及びこの検出コイルによ
り検出された磁場に基づく磁束に応じて電気信号を出力
するSQUID素子(超伝導量子干渉素子)を有する磁
場測定手段と、前記SQUID素子から出力された電気
信号を磁束として当該SQUID素子にフィードバック
することにより前記電気信号を前記微弱磁場に比例した
出力信号とするSQUID駆動手段とを備えたSQUI
D磁束計において、前記SQUID駆動手段から出力さ
れた直流オフセット磁束に基づく直流電圧成分を含む電
気信号をディジタルデータに変換する第1の変換手段
と、この第1の変換手段により変換されたディジタルデ
ータから前記直流電圧成分に対応するディジタルデータ
を抽出する抽出手段と、この抽出手段により抽出された
直流電圧成分に対応するディジタルデータを保持し前記
直流電圧成分に対応する電気信号に変換する第2の変換
手段と、この第2の変換手段により変換された直流電圧
成分に対応する電気信号に基づいて前記微弱磁場に比例
した出力信号に含まれる直流オフセット磁束に基づく直
流電圧成分をキャンセルするキャンセル手段とを備えて
いる。
【0024】請求項2に記載したSQUID磁束計にお
いて、前記キャンセル手段は、前記第2の変換手段によ
り変換された直流電圧成分に対応する電気信号を前記直
流オフセット磁束キャンセル用の磁束として前記SQU
ID素子にフィードバックするフィードバック手段であ
る。
【0025】請求項3に記載したSQUID磁束計にお
いて、前記直流電圧成分を含む電気信号は、前記検出コ
イルを前記測定ポイントから離間させて配置した状態に
おいて前記SQUID駆動手段を駆動させることにより
当該SQUID駆動手段から出力された電気信号であ
り、前記微弱磁場に比例した出力信号は、前記磁場測定
手段の検出コイルを前記測定ポイントに近接して配置し
た状態において前記SQUID駆動手段を駆動させるこ
とにより当該SQUID駆動手段から出力された電気信
号であるとともに、前記第2の変換手段は、前記直流電
圧成分に対応するディジタルデータをラッチするラッチ
回路と、前記微弱磁場に比例した出力信号を得るための
前記SQUID駆動手段の駆動に応じて前記ラッチ回路
によりラッチされた直流電圧成分に対応するディジタル
データを読み出して前記直流電圧成分に対応する電気信
号に変換する変換回路とを備えている。
【0026】請求項4に記載したSQUID磁束計にお
いて、前記SQUID駆動手段は、前記SQUID素子
から出力された電圧を増幅する増幅器及び積分器を有す
る駆動回路と、前記SQUID素子に近接して配置され
たフィードバックコイル及び前記駆動回路の積分器から
出力された電圧信号を電流に変換する第1の電圧/電流
変換回路を有し、この第1の電圧電流変換回路により変
換された電流をフィードバック電流として前記フィード
バックコイルに供給する第1のフィードバック回路とを
備えており、前記フィードバック手段は、前記変換回路
により変換された直流電圧成分に対応する電気信号を電
流に変換する第2の電圧/電流変換回路と、この第2の
電圧電流変換回路により変換された電流をフィードバッ
ク電流として前記フィードバックコイルに供給する第2
のフィードバック回路とを備えている。
【0027】請求項5に記載したSQUID磁束計にお
いて、前記抽出手段は、抽出した直流電圧成分に対応す
るディジタルデータを複数のビットデータに分割して出
力するようになっており、前記ラッチ回路は前記複数の
ビットデータをそれぞれラッチする複数のラッチ回路で
あり、前記変換回路は、前記複数のラッチ部によりそれ
ぞれラッチされたビットデータを読み出してそれぞれ電
気信号に変換する複数の変換回路であるとともに、前記
フィードバック手段の第2の電圧/電流回路は、前記複
数の変換回路によりそれぞれ変換された電気信号をそれ
ぞれ電流に変換する複数の電圧/電流変換回路であり、
前記第2のフィードバック回路は、前記複数の電圧/電
流変換回路により変換された電流をそれぞれフィードバ
ック電流として前記フィードバックコイルに供給するよ
うにしている。
【0028】請求項6に記載したSQUID磁束計にお
いて、前記第2のフィードバック回路は前記第1のフィ
ードバック回路の第1の電圧電流変換回路により変換さ
れたフィードバック電流及び前記複数の電圧/電流変換
回路により変換された各フィードバック電流を加算する
加算手段を有し、当該加算回路から出力された加算フィ
ードバック電流を前記フィードバックコイルに供給する
ようにしている。
【0029】請求項7に記載したSQUID磁束計にお
いて、前記変換回路はD/A変換器であり、前記第1の
電圧/電流変換回路及び第2の電圧/電流変換回路は抵
抗である。
【0030】請求項8に記載したSQUID磁束計によ
れば、前記第1の電圧/電流変換回路及び前記第1のフ
ィードバック回路を介して前記フィードバックコイルに
供給されるフィードバック電流のフィードバックゲイン
量と前記第2の電圧/電流変換回路及び前記第2のフィ
ードバック回路を介して前記フィードバックコイルに供
給されるフィードバック電流のフィードバックゲイン量
とを異なるように構成している。
【0031】請求項9に記載したSQUID磁束計によ
れば、前記キャンセル手段は、前記第2の変換手段によ
り変換された直流電圧成分に対応する電気信号をフィー
ドバックして前記SQUID駆動手段からの出力信号と
加算する加算手段である。
【0032】請求項10に記載したSQUID磁束計に
おいて、前記第2の変換手段は、前記直流電圧成分に対
応するディジタルデータをラッチする機能と、前記微弱
磁場に比例した出力信号を得るための前記SQUID駆
動手段の駆動に応じて前記ラッチされた直流電圧成分に
対応するディジタルデータを読み出して前記直流電圧成
分に対応する電気信号に変換する変換機能とを有するD
/A変換器である。
【0033】本発明のSQUID磁束計によれば、図1
に示すように、磁場測定手段1の検出コイル1a及びS
QUID素子1bを介して検出されSQUID駆動手段
2を介して出力された直流オフセット磁束に基づく直流
電圧成分を含む電気信号は、第1の変換手段3によりデ
ィジタルデータに変換され、抽出手段4によりディジタ
ルデータから直流電圧成分に対応するディジタルデータ
が抽出される。
【0034】この抽出された直流電圧成分に対応するデ
ィジタルデータは、第2の変換手段5の例えばラッチ回
路5aによりラッチされており、このラッチ回路5aに
よりラッチされた直流電圧成分に対応するディジタルデ
ータが変換回路5bにより直流電圧成分に対応する電気
信号に変換される。
【0035】そして、変換回路5bにより変換された直
流電圧成分に対応する電気信号に基づいて、キャンセル
手段6である例えばフィードバック手段6aにより、当
該直流電圧成分に対応する電気信号が直流オフセット磁
束キャンセル用の磁束(フィードバック磁束)としてS
QUID素子1bにフィードバックされる。
【0036】したがって、例えば外部環境等から生じた
磁場に基づいてSQUID素子1bに与えられる直流オ
フセット磁束は、フィードバック手段6aからフィード
バックされたフィードバック磁束によりキャンセルされ
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明のSQUID磁束計
の実施の形態を図面に従って以下に説明する。
【0038】(第1の実施の形態)本発明のSQUID
磁束計に係わる第1の実施の形態として、例えば生体を
測定対象としたマルチチャンネル(nチャンネル)型の
SQUID磁束計を図2及び図3に従って以下に説明す
る。
【0039】図2及び図3に示すように、SQUID磁
束計11の各測定部(センサアレイ;第1チャンネルC
H1 〜第nチャンネルCHn )における第1チャンネル
CH1 は、2つのジョセフソン接合を有するSQUID
素子12と、生体から発せられた微弱磁場(測定磁場)
を検出するための検出コイル13と、この検出コイル1
3により検出された測定磁場に基づく磁束Φs1をSQU
ID素子12に伝達する入力コイル14と、SQUID
素子12にバイアス電流を流す電流源15と、SQUI
D素子12から出力された電圧を増幅する増幅器(プリ
アンプ)16aや積分器16bを有する駆動回路16及
びこの駆動回路16の積分器16bから出力された電圧
信号Vout1(積分器16bにより、増幅器16aにより
増幅されて入力した電圧信号の極性を反転している)を
電圧/電流変換回路である例えば抵抗17a(インピー
ダンスZf0)を介して電流に変換しフィードバック電流
If1としてフィードバックライン17bを介してフィー
ドバックコイル17cに流す第1のフィードバック回路
17を有したSQUID駆動回路18とを備えており、
フィードバックコイル17cに流れるフィードバック電
流If1により測定磁場変化を打ち消すフィードバック磁
束Φf1をSQUID素子12に与えるように構成されて
いる。なお、図2及び図3においては、第1チャンネル
CH1 のみの構成を示すが、他のチャンネルCH2 〜C
Hn についても同等の構成である。
【0040】すなわち、第2のチャンネルCH2 〜第n
のチャンネルCHn の各フィードバック回路17bにお
いても、それぞれフィードバック電流If( 2〜n)をフィ
ードバックライン17bを介して各フィードバックコイ
ル17cに流すことにより、測定磁場Φs( 2〜n)の変化
を打ち消すフィードバック磁束Φf( 2〜n)を各SQUI
D素子12に与えるようになっている。
【0041】各チャンネルCH1 〜CHn におけるSQ
UID素子12、検出コイル13、入力コイル14、及
びフィードバックコイル17cは、それぞれ液体ヘリウ
ムで満たされたデュワー20内に収容されており、この
デュワー20を移動させて図示しない寝台に載置された
生体(被検体)の測定ポイントに装着することにより、
被検体の測定ポイントから発せられる生体磁気を測定す
るようになっている。
【0042】SQUID駆動回路18の動作点は、次の
ように設定されている。すなわち、積分器16bのスイ
ッチ(SW1)をONにして通常のアンプとして動作さ
せた状態においてフィードバックループのスイッチ(S
W2)をOFFにしてオープンループにする。この状態
において、周期的磁界を印加してオシロスコープ等の測
定機器によりV−Φ特性(略正弦波形)を表示しなが
ら、V−Φ特性における傾きの急峻なラインと零電圧ラ
インが交差するように調整することにより、その中間点
を動作点に設定している。なお、SQUID駆動回路1
8の動作時においては、SW2をONにしてフィードバ
ックループにし、SW1をOFFにして積分器16bを
動作させるようになっている。
【0043】一方、各チャンネルCH1 〜CHn の各駆
動回路16から出力されたフィードバック磁束Φf( 1〜
n)に比例した電圧信号Vout( 1〜n)は、図示しない前処
理部のフィルタ回路や増幅器に送られ、当該電圧信号V
out( 1〜n)に含まれるシステム雑音や単色雑音等の雑音
除去処理や増幅処理が施された後で図示しないA/D変
換器に送られる。そして、このA/D変換器を介してデ
ィジタルデータに変換された後コンピュータ等のデータ
処理装置に送られて様々なデータ処理が行なわれるよう
になっている(前掲図9参照)。
【0044】そして、本構成のSQUID磁束計11
は、被検体の生体磁気を計測する前(例えば寝台に載置
された被検体の測定ポイントに対してデュワー20を装
着する前)にSQUID駆動回路18を駆動(初期駆
動)させることにより、検出コイル13で検出される上
述したオフセット磁場に基づく直流オフセット磁束をキ
ャンセルするための磁束をSQUID素子12にフィー
ドバックするように構成されている。
【0045】すなわち、SQUID磁束計11の各チャ
ンネルCH1 〜CHn は、当該SQUID磁束計11初
期駆動時に検出コイル13で検出されたオフセット磁場
に基づく直流オフセット磁束に応じて各チャンネルCH
1 〜CHn の駆動回路16の積分器16bからそれぞれ
出力された電圧信号Vo( 1〜n)に対して上述した前処理
部と略同等の雑音除去処理及び増幅処理を施すプリプロ
セッサ回路25を有している。
【0046】一方、SQUID磁束計11は、各チャン
ネルCH1 〜CHn に対して共通に設けられ、その各チ
ャンネルCH1 〜CHn のプリプロセッサ回路25から
それぞれ出力された電圧信号V'o( 1 〜n)に基づいてデ
ィジタル信号処理を行なうディジタル信号処理回路26
を備えている。
【0047】ディジタル信号処理回路26は、各プリプ
ロセッサ回路25から出力された電圧信号電圧信号V'o
( 1 〜n)をそれぞれ例えば8ビットのディジタルデータ
Do(1 〜n)に変換するA/D変換器27と、このA/D
変換器27により変換されたディジタルデータDo(1 〜
n)から、直流オフセット磁束Φo( 1〜n)により生じた直
流電圧成分(直流磁束オフセット電圧成分)に基づくデ
ータDd(1 〜n)のみをそれぞれ抽出(サンプリング)す
る演算処理部{CPU(Central ProcessingUnit )を
有するマイクロプロセッサやディジタル信号処理専用D
SP(DigitalSignal Processor)等;以下、CPU/
DSPという}28と、このCPU/DSP28により
抽出された直流電圧成分に基づくディジタルデータDd
(1 〜n)に応じて、各チャンネルCH1 〜CHn のプリ
プロセッサ回路25の雑音除去処理におけるカットオフ
周波数及び増幅処理における増幅率(Gain;ゲイ
ン)をそれぞれ調整するとともに、抽出された直流電圧
成分に基づくディジタルデータDd(1 〜n)を各チャンネ
ルCH1 〜CHn へそれぞれ出力するディジタル制御回
路(Digital制御回路)29とを備えている。
【0048】一方、SQUID磁束計11の各チャンネ
ルCH1 〜CHn は、ディジタル制御回路29から出力
された直流電圧成分に基づくディジタルデータDd(1 〜
n)を保持(ラッチ)した後で出力するラッチ回路(ラッ
チ)30と、このラッチ回路30から出力された直流電
圧成分に基づくディジタルデータDd(1 〜n)をアナログ
値(直流電圧信号)に変換して出力する例えば8ビット
精度のD/A変換器(DAC)31と、このDAC31
から出力された直流電圧信号を電圧/電流変換回路であ
る例えば抵抗32a(インピーダンスZf1)により電流
(直流)に変換し、この変換された電流をフィードバッ
ク電流Ifo(1〜n)としてフィードバックライン32b及
びフィードバックライン17bを介してフィードバック
コイル17cに供給する第2のフィードバック回路32
とをそれぞれ備えている。
【0049】なお、第2のフィードバック回路32の抵
抗32aのインピーダンスZf1{あるいは、フィードバ
ックループのゲイン{フィードバックコイル17cとS
QUID素子12の相互インダクタンスをMf とする
と、フィードバックループのゲインβ1 =Mf /Zf
1)}は、第1のフィードバック回路17の抵抗17a
のインピーダンスZf0(あるいは、第1のフィードバッ
ク回路17のフィードバックループのゲインβ0 =Mf
/Zf0)及びプリプロセッサ回路25の増幅率等に応じ
て設定されており、例えば抵抗32aのインピーダンス
Zf1及びフィードバックループゲインβ1 は、抵抗17
aのインピーダンスZf0及びフィードバックループゲイ
ンβ0 とそれぞれ同一値を有するように設定してもよ
く、また、それぞれ異なる値を有するように設定しても
よい。
【0050】好適な例として、プリプロセッサ回路25
の増幅率を10倍とし、第1のフィードバック回路17
の抵抗17aのインピーダンスZf0を10kオームと設
定した場合、抵抗32aのインピーダンスZf1は100
kオームに設定している。
【0051】次に本実施形態のSQUID磁束計11の
全体動作について説明する。なお、SQUID磁束計1
1における各チャンネルCH1 〜CHn の動作は略同等
であるため、以下では第1チャンネルCH1 及びディジ
タル信号処理回路26の動作を中心に説明する。
【0052】測定対象である被検体を寝台に載置した状
態において被検体の脳等の測定ポイントに対してデュワ
ー20を装着して測定ポイントから発せられる生体磁気
を実際に測定する前に、まず、SQUID磁束計11の
周囲の環境や駆動回路SQUID駆動回路18の各構成
要素等に基づく一定のオフセット磁場に基づく磁束成分
(直流オフセット磁束成分)を測定する。
【0053】すなわち、デュワー20を被検体の測定ポ
イントに装着する前にSQUID駆動回路18を初期駆
動させることにより、第1チャンネルCH1 の検出コイ
ル13では上述した直流オフセット磁束成分Φo1を含む
磁束が検出される。
【0054】検出コイル13により検出された直流オフ
セット磁束成分Φo1を含む磁束は、電流源15によりバ
イアス電流が流れて2つのジョセフソン接合部分に電圧
が発生しているSQUID素子12に入力コイル14を
介して伝達されてSQUID素子12から入力磁束に基
づく電圧が出力される。SQUID素子12から出力さ
れた電圧は、SQUID駆動回路18における駆動回路
16の増幅器16a及び積分器16bにより増幅処理さ
れ、電圧信号Vo1としてプリプロセッサ回路25に出力
される。
【0055】プリプロセッサ回路25へ出力された電圧
信号Vo1は、当該プリプロセッサ回路25によりシステ
ム雑音や単色雑音等の雑音除去処理や増幅処理が施され
た後でディジタル信号処理回路26のA/D変換器27
に送られてディジタルデータDo1に変換される。
【0056】そして、A/D変換器27により変換され
たディジタルデータDo1はCPU/DSP28に送られ
てディジタル信号処理が施され、直流オフセット磁束Φ
o1から生じた直流電圧成分に基づくディジタルデータD
d1のみが抽出される。
【0057】抽出された直流電圧成分に基づくディジタ
ルデータDd1は、ディジタル制御回路29を介してラッ
チ回路30に送られ、このラッチ回路30によりラッチ
された後でDAC31に送られる。DAC31では、送
られた直流電圧成分に基づくディジタルデータDd1をア
ナログ値、すなわち、直流オフセット磁束Φo1から生じ
た直流電圧信号に変換する。DAC31により変換され
た直流電圧信号は第2のフィードバック回路32の抵抗
32aに送られて直流電流に変換され、この変換された
直流電流は、フィードバック電流Ifo1 としてフィード
バックライン17bを介して第1のフィードバック回路
17のフィードバックコイル17cに供給される。
【0058】この結果、直流オフセット磁束成分Φo1を
打ち消すフィードバック磁束Φfo1がSQUID素子1
2に与えられ、当該直流オフセット磁束成分Φo1がキャ
ンセルされる。
【0059】このように、SQUID駆動回路18を初
期駆動させて直流オフセット磁束成分Φo1のキャンセリ
ング処理を行なうことにより、ラッチ回路30に直流オ
フセット磁束成分Φo1を打ち消すフィードバック磁束Φ
fo1 を生成するためのディジタルデータDd1をラッチす
ることができる。
【0060】続いて、ラッチ回路30に直流オフセット
磁束成分Φo1キャンセル用のディジタルデータDd1がラ
ッチされた状態において、被検体の測定ポイントに対し
てデュワー20を装着し、再度SQUID素子12及び
SQUID駆動回路18を駆動させて測定ポイントから
発せられる生体磁気(測定磁場)の計測を行なう。
【0061】すなわち、測定ポイントから発せられた生
体磁気(測定磁場)は、検出コイル13により磁束とし
てそれぞれ検出され、この測定磁場に基づく磁束は、予
め電流源15によりバイアス電流が流れて常伝導状態と
なったSQUID素子12に入力コイル14を介して伝
達される。
【0062】そして、SQUID素子12から入力磁束
に基づく電圧が出力され、この出力電圧は、SQUID
駆動回路18における増幅回路16の増幅器16a及び
積分器16bにより増幅処理された後、第1のフィード
バック回路17の抵抗17aを介して電流に変換されて
第1のフィードバック回路17のフィードバック電流I
f1としてフィードバックライン17bを介してフィード
バックコイル17cにそれぞれ供給される。
【0063】一方、SQUID駆動回路18の再駆動に
応じて、ラッチ回路30によりラッチされたディジタル
データDd1はDAC31に出力され、このDAC31を
介して直流オフセット磁束Φo1から生じた直流電圧信号
に変換される。そして、この直流電圧信号は、第2のフ
ィードバック回路32の抵抗32aにより直流電流に変
換され、フィードバック電流Ifo1 としてフィードバッ
クライン32b及びフィードバックライン17bを介し
て第1のフィードバック回路17のフィードバックコイ
ル17cに供給される。
【0064】すなわち、第1のフィードバック回路17
のフィードバックコイル17cには、測定磁場に基づく
磁束Φs1をキャンセルするためのフィードバック電流I
f1と直流オフセット磁束成分Φo1をキャンセルするため
のフィードバック電流Ifo1とが重畳して供給されるこ
とになる。
【0065】この結果、フィードバック電流If1、フィ
ードバック電流Ifo1 及びフィードバックコイル17c
によりフィードバック磁束Φf1及びフィードバック磁束
Φfo1 がSQUID素子12に与えられ、測定磁場に基
づく磁束Φs1及び直流オフセット磁束Φo1がそれぞれキ
ャンセルされる。
【0066】他のチャンネルCH2 〜CHn において
も、上述したSQUID駆動回路18の初期駆動により
各ラッチ回路30にディジタルデータDd( 2〜n)がそれ
ぞれラッチされており、このラッチされたディジタルデ
ータDd( 2〜n)が生体磁気計測時におけるSQUID駆
動回路18の再駆動に応じて読み出され、DAC31、
第2のフィードバック回路32の抵抗32aを介してフ
ィードバック電流Ifo(2〜n)として、フィードバック電
流If( 2〜n)とともに第1のフィードバック回路17の
フィードバックコイル17cにそれぞれ供給されること
により、フィードバック磁束Φf( 2〜n)及びフィードバ
ック磁束Φfo(2〜n)が各チャンネルCH2〜CHn のS
QUID素子12に与えられ、測定磁場に基づく磁束Φ
s( 2〜n)及び直流オフセット磁束Φo( 2〜n)がそれぞれ
キャンセルされる。
【0067】したがって、全てのチャンネルCH1 〜C
Hn のSQUID駆動回路18における駆動回路16の
積分器16bからそれぞれ出力される電圧信号Vout( 1
〜n)には、直流オフセット磁束に基づく直流磁束オフセ
ット電圧成分が含まれないため、上記直流オフセット磁
束の存在に係わらず被検体の測定ポイントから発せられ
る非常に低周波な直流磁場信号に基づく直流電圧信号を
正確に測定することができる。
【0068】また、本構成のSQUID磁束計11によ
れば、各チャンネルCH1 〜CHn共通のディジタル信
号処理回路26を用いてSQUID素子12に与えるフ
ィードバック磁束Φfo(1〜n)を調整することにより、S
QUID素子12に与える全体のフィードバック磁束の
大きさを調整することができるため、例えば各チャンネ
ルCH1 〜CHn 毎にトリマを設置してそれぞれのフィ
ードバック磁束に係わる電圧値を調整する場合と比べ
て、当該SQUID磁束計11のシステムを自動化でき
るとともに、その構成の小型化も可能である。
【0069】なお、本実施形態のSQUID磁束計11
の各チャンネルCH1 〜CHn は、ラッチ回路30及び
DAC31を別個に備えていたが、本発明はこれに限定
されるものではなく、図4に示すように、商品化されて
いるラッチ機能内蔵のDAC40を備えていてもよい。
すなわち、第1チャンネルCH1 のDAC40は、SQ
UID駆動回路18の初期駆動時においては、ディジタ
ル制御回路29から出力された直流電圧成分に基づくデ
ィジタルデータDd1を保持(ラッチ)し、このラッチさ
れたディジタルデータDd1をアナログ値(直流電圧信
号)に変換して出力するように構成されており、実際の
計測時においては、DAC40は、SQUID駆動回路
18の再駆動に応じてラッチしたディジタルデータDd1
を直流オフセット磁束Φo1から生じた直流電圧信号に変
換して第2のフィードバック回路32の抵抗32aに出
力するように構成されている。また、他のチャンネルC
H2〜CHn のラッチ機能内蔵のDAC40について
も、第1チャンネルCH1 のDAC40と略同様の動作
を行なうようになっている。なお、その他の構成及び作
用は、第1実施形態(図2及び図3)と同等であるた
め、その説明は省略する。
【0070】すなわち、本変形例の構成によれば、各チ
ャンネルCH1 〜CHn においてラッチ回路を省略しな
がら上述した直流オフセット磁束キャンセル用の磁束を
フィードバックすることができるため、第1実施形態で
述べた効果に加えて、SQUID磁束計の構成要素を減
らして磁束計内の有効スペースを増大させることができ
る。
【0071】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態を図5に従って以下に説明する。
【0072】図5によれば、本実施形態のSQUID磁
束計45のディジタル信号処理回路46は、各プリプロ
セッサ回路25から出力された電圧信号V'o(1〜n)を例
えば16ビットのディジタルデータDo( 1〜n)に変換す
るA/D変換器27aと、このA/D変換器27aによ
り変換されたディジタルデータDo( 1〜n)から、直流オ
フセット磁束Φo( 1〜n)により生じた直流電圧成分に基
づくデータDd( 1〜n)のみを抽出するCPU/DSP2
8aと、このCPU/DSP28aにより抽出された直
流電圧成分に基づくディジタルデータDd( 1〜n)に応じ
て、プリプロセッサ回路25の雑音除去処理におけるカ
ットオフ周波数及び増幅処理における増幅率(ゲイン)
をそれぞれ調整するとともに、抽出された直流電圧成分
に基づく16ビットのディジタルデータDd( 1〜n)を、
下位8ビットのディジタルデータDL( 1〜n)と上位8ビ
ットのディジタルデータDM( 1〜n)とに分割し、当該デ
ィジタルデータDL( 1〜n)及びディジタルデータDM( 1
〜n)を対応する各チャンネルCH1 〜CHn へそれぞれ
出力するディジタル制御回路(Digital制御回
路)47とを備えている。
【0073】そして、SQUID磁束計45の第1チャ
ンネルCH1 は、ディジタル制御回路47から出力され
た下位8ビットのディジタルデータDdL1 を保持(ラッ
チ)した後で出力する第1のラッチ回路(ラッチ1)4
8と、ディジタル制御回路47から出力された上位8ビ
ットのディジタルデータDM1を保持(ラッチ)した後で
出力する第2のラッチ回路(ラッチ2)49と、第1の
ラッチ回路48から出力された8ビットのディジタルデ
ータDL1を下位8ビットのディジタル値に対応するアナ
ログ値(直流電圧信号)に変換して出力する8ビットの
精度を有する第1のD/A変換器(DAC1)50と、
第2のラッチ回路49から出力された8ビットのディジ
タルデータDM1を上位8ビットのディジタル値に対応す
るアナログ値(直流電圧信号)に変換して出力する8ビ
ットの精度を有する第2のD/A変換器(DAC2)5
1と、第1のDAC50から出力された直流電圧信号及
び第2のDAC51から出力された直流電圧信号を電圧
/電流変換回路である例えば抵抗52a(インピーダン
スZf2)及び抵抗52bによりそれぞれ電流(直流)に
変換し、この変換された電流(フィードバック電流Ifo
a1及びフィードバック電流Ifob1)をフィードバックラ
イン52c及びフィードバックライン17bを介してフ
ィードバックコイル17cに供給する第2のフィードバ
ック回路52とを備えている。
【0074】第2のフィードバック回路32の抵抗52
aのインピーダンスZf2及びフィードバックループのゲ
インβ2 (=Mf /Zf2)並びに抵抗52bのインピー
ダンスZf3及びフィードバックループのゲインβ3 (=
Mf /Zf3)は、第1のフィードバック回路17の抵抗
17aのインピーダンスZf0、フィードバックループの
ゲインβ0 及びプリプロセッサ回路25の増幅率等に応
じて設定されており、例えば抵抗52aのインピーダン
スZf2,フィードバックループゲインβ2 及び抵抗52
bのインピーダンスZf3,フィードバックループゲイン
β3 は、抵抗17aのインピーダンスZf0及びフィード
バックループゲインβ0 とそれぞれ同一値を有するよう
に設定してもよく、また、それぞれ異なる値を有するよ
うに設定してもよい。好適な例として、プリプロセッサ
回路25の増幅率を10倍とし、第1のフィードバック
回路17の抵抗17aのインピーダンスZf0を10kオ
ームと設定した場合、抵抗52aのインピーダンスZf2
及び抵抗52bのインピーダンスZf3は共に100kオ
ームに設定している。
【0075】SQUID磁束計45におけるその他のチ
ャンネルCH2 〜CHn についても、上述した第1チャ
ンネルCH1 と同等の構成になっている。なお、その他
の構成要素については、第1実施形態(図1)で説明し
た構成要素と同等であるため、その説明は省略する。
【0076】次に本実施形態のSQUID磁束計45の
全体動作について説明する。なお、本実施形態において
も第1チャンネルCH1 及びディジタル信号処理回路4
6の動作を例にとって説明する。
【0077】本構成のSQUID磁束計によれば、SQ
UID駆動回路18の初期駆動時において、第1実施形
態と同様の動作により、SQUID駆動回路18から出
力された電圧信号Vo1は、プリプロセッサ回路25を介
して雑音除去処理や増幅処理が施された後でディジタル
信号処理回路46のA/D変換器27aに送られて16
ビットのディジタルデータDo1に変換される。そして、
A/D変換器27aにより変換されたディジタルデータ
Do1はCPU/DSP28に送られてディジタル信号処
理が施され、直流オフセット磁束Φo1から生じた直流電
圧成分に基づく16ビットのディジタルデータDd1のみ
が抽出される。この抽出された直流電圧成分に基づくデ
ィジタルデータDd1はディジタル制御回路29に送られ
る。
【0078】このとき、16ビットのディジタルデータ
Dd1は、ディジタル制御回路29の演算制御処理により
下位8ビットのディジタルデータDL1と上位8ビットの
ディジタルデータDM1とに分割される。そして、この分
割された下位8ビットのディジタルデータDL1及び上位
8ビットのディジタルデータDM1はそれぞれ第1のラッ
チ回路48及び第2のラッチ回路49に送られてラッチ
される。そして、第1のラッチ回路48によりラッチさ
れた下位8ビットのディジタルデータDL1は第1のDA
C50に送られ、第2のラッチ回路49によりラッチさ
れた上位8ビットのディジタルデータDM1は第2のDA
C51に送られる。
【0079】第1のDAC50では、送られた下位8ビ
ットのディジタルデータDL1が第1の直流電圧信号{オ
フセット磁束Φo1から生じたディジタルデータDd1の下
位8ビット(8桁)に対応する直流電圧信号}に変換さ
れ、第2のDAC51では、送られた上位8ビットのデ
ィジタルデータDM1が第2の直流電圧信号{オフセット
磁束Φo1から生じたディジタルデータDd1の上位8ビッ
ト(8桁)に対応する直流電圧信号}に変換される。
【0080】第1のDAC50及び第2のDACにより
変換された第1及び第2の直流電圧信号は、それぞれ第
2のフィードバック回路52の抵抗52a及び抵抗52
bに送られて直流電流に変換され、これらの変換された
直流電流は、それぞれフィードバック電流Ifoa1及びフ
ィードバック電流Ifob1としてフィードバックライン5
2c及びフィードバックライン17bを介して第1のフ
ィードバック回路17のフィードバックコイル17cに
供給される。
【0081】すなわち、フィードバック電流Ifoa1及び
フィードバック電流Ifob1が合成して第1実施形態と同
様のフィードバック電流Ifo1 としてフィードバックコ
イル17cに流れることにより、直流オフセット磁束成
分Φo1を打ち消すフィードバック磁束Φfo1 がSQUI
D素子12に与えられ、当該直流オフセット磁束成分Φ
o1がキャンセルされる。なお、他のチャンネルCH2 〜
CHn 及びディジタル信号処理回路46の動作も第1チ
ャンネルCH1 及びディジタル信号処理回路46の動作
と同等であり、この結果、フィードバック電流Ifoa( 2
〜n)及びフィードバック電流Ifob( 2〜n)が合成して第
1実施形態と同様のフィードバック電流Ifo(2〜n)とし
てフィードバックコイル17cに流れることにより、直
流オフセット磁束成分Φo( 2〜n)を打ち消すフィードバ
ック磁束Φfo(2〜n)がSQUID素子12に与えられ、
当該直流オフセット磁束成分Φo( 2〜n)がキャンセルさ
れる。
【0082】したがって、実際の計測時においても、第
1のラッチ回路48によりラッチされたディジタルデー
タDL( 1〜n)及び第2のラッチ回路49によりラッチさ
れたディジタルデータDM( 1〜n)に基づいて上述した処
理により生成されたフィードバック電流Ifoa( 1〜n)及
びフィードバック電流Ifob( 1〜n)が合成したフィード
バック電流Ifo(1〜n)として、測定磁場に基づく磁束Φ
s( 1〜n)をキャンセルするためのフィードバック電流I
f( 1〜n)と重畳してフィードバックコイル17cに流れ
ることにより、フィードバック電流If( 1〜n)、フィー
ドバック電流Ifo(1〜n)及びフィードバックコイル17
cによりフィードバック磁束Φf( 1〜n)及びフィードバ
ック磁束Φfo(1〜n)がSQUID素子12にそれぞれ与
えられ、測定磁場に基づく磁束Φs( 1〜n)及び直流オフ
セット磁束Φo( 1〜n)がそれぞれキャンセルされる。
【0083】以上述べたように、本構成によれば、ディ
ジタル制御回路47により16ビット精度のディジタル
データDd( 1〜n)を下位8ビットのディジタルデータD
L( 1〜n)と上位8ビットのディジタルデータDM( 1〜n)
とに分割し、この分割したディジタルデータDL( 1〜n)
及びDM( 1〜n)を8ビット精度の2つのDAC(第1の
DAC50及び第2のDAC51)によりD/A変換す
ることにより、仮想的に16ビット精度を有するディジ
タルデータDd'( 1 〜n)に基づいて得られたフィードバ
ック磁束Φfo(1〜n)をフィードバックコイル17cにフ
ィードバックしている。
【0084】すなわち、8ビット精度のDACを2個用
いることにより、CPU/DSP28aは16ビット精
度という高い精度でディジタル信号処理を実行すること
ができ、直流オフセット磁束Φo1から生じた直流電圧成
分に基づくディジタルデータDd(1 〜n)を高い精度で抽
出することができる。
【0085】したがって、第1実施形態で述べた効果に
加えて、より高い精度で直流オフセット磁束に基づく直
流磁束オフセット電圧成分を検出してキャンセルするこ
とができる。また、8ビット精度のDACは安価で且つ
簡易な構成を有しているため、このような8ビット精度
のDACを用いることにより、SQUID磁束計全体の
コストやスペースを増大させることなく16ビット精度
の信号処理を実現することができる。
【0086】なお、本実施形態では、8ビット精度のD
ACを2個用いて16ビット精度のデータ処理を実現し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の
DACを用いてもよい。例えば、8ビット精度のDAC
を4個用いることにより、32ビット精度のデータ処理
を実現することも可能である。
【0087】また、第1及び第2実施形態では、各チャ
ンネルCH1 〜CHn (以下、代表して第1チャンネル
CH1 について説明する)の第1のフィードバック回路
から測定磁場に基づく磁束Φs1キャンセル用のフィード
バック電流If1をフィードバックコイル17cに供給
し、第2のフィードバック回路から直流オフセット磁束
成分Φo1キャンセル用のフィードバック電流Ifo1 をフ
ィードバックコイル17cに供給することにより、SQ
UID素子12に対してフィードバック磁束Φf1及びフ
ィードバック磁束Φfo1 を与えているが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば、測定磁場に基づく
磁束Φs1キャンセル用のフィードバック電流If1と直流
オフセット磁束成分Φo1キャンセル用のフィードバック
電流Ifo1とを加算回路(adder)により加算し、
この加算されたフィードバック電流IfA1 をフィードバ
ックコイル17cに供給することにより、SQUID素
子12に対して、測定磁場に基づく磁束Φs1と直流オフ
セット磁束成分Φo1との合成磁束成分をキャンセルする
フィードバック磁束ΦfA1 {=フィードバック磁束Φf1
+フィードバック磁束Φfo1 }を与えるようにしてもよ
い。
【0088】例えば、図6は、第2実施形態のSQUI
D磁束計45の各チャンネルCH1〜チャンネルCHn
にadder55をそれぞれ配設した構成を示す図であ
る。
【0089】図6によれば、SQUID磁束計45Aの
第1チャンネルCH1 における第1のフィードバック回
路17の抵抗17aから出力されたフィードバック電流
If1、第2のフィードバック回路52の抵抗52aから
出力されたフィードバック電流Ifoa1及び抵抗52bか
ら出力されたフィードバック電流Ifob1は、それぞれa
dder55に入力されるようになっている。
【0090】そして、adder55は、入力されたフ
ィードバック電流If1、フィードバック電流Ifoa1及び
フィードバック電流Ifob1を加算して合成し、合成フィ
ードバック電流IfA1 としてフィードバックライン56
を介してフィードバックコイル17cに供給するように
構成されている。なお、その他のチャンネルCH2 〜チ
ャンネルCHn のadder55も、第1チャンネルC
H1 のadder55と同等の構成及び動作を行なうよ
うになっており、また、SQUID磁束計45Aのその
他の構成及び動作は、第2実施形態のSQUID磁束計
45の構成及び動作と同等であるため、その説明を省略
する。
【0091】すなわち、本構成のSQUID磁束計45
Aによれば、第1チャンネルCH1のadder55か
ら出力されたフィードバック電流IfA1 は、測定磁場に
基づく磁束Φs1キャンセル用のフィードバック電流If1
と直流オフセット磁束成分Φo1キャンセル用のフィード
バック電流Ifo1 (=Ifoa1+Ifob1)との合成電流で
あるため、この合成電流IfA1 がフィードバックコイル
17cに供給されSQUID素子12に対してフィード
バック磁束ΦfA1 {=フィードバック磁束Φf1+フィー
ドバック磁束Φfo1 }が与えられることにより、測定磁
場に基づく磁束Φs1と直流オフセット磁束成分Φo1との
合成磁束成分をキャンセルすることができる。なお、第
2チャンネルCH2 〜第nチャンネルCHn の各add
er55からそれぞれ出力されたフィードバック電流I
fA(2〜n)も、対応する各チャンネルCH2 〜CHn のフ
ィードバックコイル17cにそれぞれ供給され各SQU
ID素子12に対してフィードバック磁束ΦfA(2〜n)
{=フィードバック磁束Φf(2〜n)+フィードバック磁
束Φfo(2〜n)}がそれぞれ与えられ、測定磁場に基づく
磁束Φs( 2〜n)と直流オフセット磁束成分Φo( 2〜n)と
の合成磁束成分をキャンセルすることができる。
【0092】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態を図7に従って以下に説明する。
【0093】図7によれば、本実施形態のSQUID磁
束計60の第1チャンネルCH1 は、第1実施形態の変
形例(図4)の構成における第2のフィードバック回路
32の代わりに、駆動回路16とプリプロセッサ回路2
5Aとの間に配設され、駆動回路16の積分器16bか
ら出力された電圧信号とDAC40から出力された直流
電圧信号とを加算してプリプロセッサ回路25Aに出力
する加算器(adder)61を有している。なお、そ
の他のチャンネルCH2 〜CHn も、第2のフィードバ
ック回路32の代わりに、駆動回路16とプリプロセッ
サ回路25Aとの間に配設されたadder61をそれ
ぞれ有している。なお、SQUID磁束計60のその他
の構成は、第1実施形態の変形例のSQUID磁束計1
1Aの構成と同等であるため、その説明を省略する。
【0094】次に本実施形態のSQUID磁束計60の
全体動作について説明する。なお、SQUID磁束計6
0における各チャンネルCH1 〜CHn の動作は略同等
であるため、以下では第1チャンネルCH1 及びディジ
タル信号処理回路26の動作を中心に説明する。
【0095】第1実施形態と同様にSQUID駆動回路
18を初期駆動させることにより検出コイル13で検出
された直流オフセット磁束成分Φo1を含む磁束に基づい
てSQUID素子12を介して出力された電圧は駆動回
路16の増幅器16a及び積分器16bにより増幅処理
されて電圧信号Vo1としてadder61及びプリプロ
セッサ回路25を介してディジタル信号処理回路26に
送られる。そして、このディジタル信号処理回路26に
より直流オフセット磁束Φo1から生じた直流電圧成分に
基づくディジタルデータDd1のみが抽出され、DAC4
0に送られる。DAC40に送られた直流電圧成分に基
づくディジタルデータDd1は、当該DAC40にラッチ
される。そして、このラッチされたディジタルデータD
d1は、DAC40により直流オフセット磁束Φo1のみか
ら生じた直流電圧信号に変換され、フィードバック電圧
信号としてadder61に出力される。
【0096】このとき、adder61では、駆動回路
16から送られた直流オフセット磁束成分Φo1を含む磁
束に基づく電圧信号とDAC40から送られたフィード
バック電圧信号とが加算処理される。
【0097】すなわち、直流オフセット磁束成分Φo1を
含む磁束に基づく電圧信号Vo1と、直流オフセット磁束
Φo1のみから生じたフィードバック電圧信号Vf1とが加
算されるため、当該adder61から出力される電圧
信号は、直流オフセット磁束成分Φo1に基づく直流磁束
オフセット電圧Vof1 がキャンセルされた信号となって
いる。
【0098】このように、SQUID駆動回路18を初
期駆動させて直流オフセット磁束成分Φo1に基づく直流
磁束オフセット電圧成分Vof1 のキャンセリング処理を
行なうことにより、当該直流磁束オフセット電圧成分V
of1 を打ち消すフィードバック電圧信号Vf1を生成する
ためのディジタルデータDd1をDAC40にラッチする
ことができる。
【0099】続いて、DAC40に直流磁束オフセット
電圧成分Vof1 キャンセル用のディジタルデータDd1が
ラッチされた状態において、第1実施形態と同様に被検
体の測定ポイントからの生体磁気測定を実行する。
【0100】すなわち、検出コイル13により検出され
た測定磁場に基づく磁束はSQUID素子12を介して
電圧として出力され、この出力電圧は、SQUID駆動
回路18の増幅器16a及び積分器16bにより増幅処
理された後で第1のフィードバック回路17の抵抗17
aを介して電流に変換されて第1のフィードバック回路
17のフィードバック電流If1としてフィードバックラ
イン17bを介してフィードバックコイル17cにそれ
ぞれ供給される。この結果、フィードバックコイル17
cに流れるフィードバック電流If1により測定磁場変化
を打ち消すフィードバック磁束Φf1がSQUID素子1
2に与えられる。
【0101】一方、SQUID駆動回路18の再駆動に
応じて、DAC40によりラッチされたディジタルデー
タDd1は、直流オフセット磁束Φo1のみから生じた直流
電圧信号に変換され、フィードバック電圧信号Vf1とし
てadder61に送られる。
【0102】このとき、adder61には、直流磁束
オフセット電圧成分Vof1 を含むフィードバック磁束Φ
f1に比例した電圧信号(測定磁束Φs1に基づく電圧信
号)Vout1a も送られているため、当該adder61
により送られた電圧信号Vout1a と直流オフセット磁束
Φo1のみから生じたフィードバック電圧信号Vf1とが加
算処理される。
【0103】この結果、adder61から出力される
電圧信号Vout1は、直流磁束オフセット電圧成分Vof1
を含むフィードバック磁束Φf1に比例した電圧信号(測
定磁束Φs に基づく電圧信号)Vout1a から直流オフセ
ット磁束Φo1のみから生じたフィードバック電圧信号V
f1がキャンセルされた信号となっている。
【0104】他のチャンネルCH2 〜CHn において
も、上述したSQUID駆動回路18の初期駆動により
各DAC40にディジタルデータDd( 2〜n)がラッチさ
れており、このラッチされたディジタルデータDd( 2〜
n)がSQUID駆動回路18の再駆動に応じて直流オフ
セット磁束Φo( 2〜n)のみから生じたフィードバック電
圧信号Vf( 2〜n)として、測定磁束Φs に基づく電圧信
号Vout( 1〜n)a とともにadder61にそれぞれ送
られるため、各adder61から出力される電圧信号
Vout( 2〜n)は、直流磁束オフセット電圧成分Vof(2〜
n)を含むフィードバック磁束Φf( 2〜n)に比例した電圧
信号(測定磁束Φs( 2〜n)に基づく電圧信号)Vout( 2
〜n)a から直流オフセット磁束Φo( 2〜n)のみから生じ
たフィードバック電圧信号Vf( 2〜n)がキャンセルされ
た信号となっている。
【0105】したがって、各チャンネルCH1 〜CHn
のadder61からそれぞれ出力される電圧信号Vou
t( 1〜n)には、直流オフセット磁束に基づく直流磁束オ
フセット電圧成分が含まれないため、上記直流オフセッ
ト磁束の存在に係わらず被検体の測定ポイントから発せ
られる非常に低周波な直流磁場信号に基づく直流電圧信
号を正確に測定することができる。
【0106】なお、本実施形態ではラッチ機能内蔵のD
AC40を用いたが、図2に示したラッチ回路30及び
DAC31を併用する構成でもよい。
【0107】また、本実施形態において、DAC40の
出力段(DAC40とadder61との間)にDAC
40から出力されるフィードバック電圧信号のゲインを
調整するためのバッファアンプやゲイン調整回路を設け
ることも可能である。
【0108】ところで、上述した各実施形態におけるデ
ィジタル信号処理回路のCPU/DSP28、28a
は、ディジタルデータDo(1 〜n)から直流オフセット磁
束Φo(1〜n)により生じた直流電圧成分(直流磁束オフ
セット電圧成分)に基づくデータDd( 1〜n)のみをそれ
ぞれ抽出しているが、当該CPU/DSP28、28a
に対して図示しない入力器等からオペレータ等を介して
ディジタル信号処理の参考値データ(閾値データ等)を
有する外部参照信号データを入力し、CPU/DSP2
8、28aが入力された外部参照信号データに応じて上
記データDd(1 〜n)の抽出処理を行なうように構成して
もよい。このように構成すれば、CPU/DSP28、
28aのディジタル信号処理がより迅速に行なわれるこ
とになり、全体の生体磁気計測時間が短縮する。
【0109】また、上述した第1実施形態の変形例及び
第3実施形態のSQUID磁束計においては、ディジタ
ル信号処理回路及びラッチ機能内蔵のDACを用いた
が、本発明はこれに限定されるものではなく、上述した
ディジタル信号処理回路の機能及びラッチ機能を共に内
蔵したDACを用いることも可能である。また、ディジ
タル信号処理回路を、A/D変換器、CPU/DSP、
及びディジタル制御回路で構成しているが、A/D変換
器とディジタル制御回路の機能を有するCPU/DSP
とで構成することも可能である。
【0110】さらに、上述した各実施形態のSQUID
磁束計においては、駆動回路16の積分器16bから出
力された電圧信号に対して雑音除去処理及び増幅処理を
行なうプリプロセッサ回路を用いたが、本発明はこれに
限定されるものではなく、駆動回路16の積分器16b
から出力された電圧信号から直流電圧成分のみをピック
アップするためのハイパスフィルタ(HPF)を用いて
もよい。
【0111】さらにまた、上述した各実施形態のSQU
ID磁束計においては、プリプロセッサ回路の前段(積
分器16b、あるいはadder61)の信号を図示し
ない前処理部やA/D変換器を介してデータ処理装置に
送るように構成したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、プリプロセッサ回路の出力を直接A/D変換
器を介してデータ処理装置に送るように構成してもよ
い。このように構成すれば、前処理部が不要になるた
め、SQUID磁束計の回路構成が小型化する。
【0112】そして、第1〜第2実施形態のSQUID
磁束計においては、第2のフィードバック回路から送ら
れる直流オフセット磁束キャンセル用のフィードバック
電流と測定磁場に基づく磁束キャンセル用のフィードバ
ック電流とを共通のフィードバックコイル17cに供給
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、測定
磁場に基づく磁束キャンセル用のフィードバック電流を
供給するフィードバックコイル17cとは別個に、直流
オフセット磁束キャンセル用のフィードバック電流を供
給するフィードバックコイルを設置してもよい。
【0113】一方、上述した各実施形態のSQUID磁
束計においては、SQUID駆動回路としてDOIT方
式のSQUID駆動回路を用いたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、FLL回路を用いることも可能
である。
【0114】図8はSQUID駆動回路として、FLL
回路を用いた場合のSQUID素子12駆動部分の構成
を示す図である。図8によれば、FLL回路70は、発
振器71と、この発振器71から出力された励振信号
(矩形波電圧信号)をフィードバックライン72を介し
て電流に変換してフィードバックコイル73に流してS
QUID素子12に変調磁束Φm を印加した状態におい
て測定磁場による磁束Φs に基づいてSQUID素子1
2から出力された電圧を増幅する増幅器74と、この増
幅器74から出力された電圧信号に対して発振器71か
ら出力された変調磁束Φm に比例する励振信号(矩形波
電圧信号)を掛け合わせ、この掛け合わせた信号からロ
ーパスフィルタにより測定磁場Φs の周波数のみを含む
電圧信号Vout を取り出す同期検波回路75とを備え、
この同期検波回路75により取り出した電圧信号Vout
を逆極性の電流に変換してフィードバックライン72を
介してフィードバックコイル73に流すことにより、S
QUID素子12に対して測定磁束Φs を打ち消すフィ
ードバック磁束Φf を与えるようになっている。
【0115】第1〜第3実施形態においてSQUID駆
動回路として上述したFLL回路を用いても、本発明の
主要部には何等変更を加えることがないため、第1〜第
3実施形態で述べた動作と同等の動作を行ない、同等の
効果を得ることができる。
【0116】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のSQUID
磁束計によれば、SQUID素子からSQUID駆動手
段を介して出力された信号から抽出された直流オフセッ
ト磁束に基づく直流電圧成分に対応するディジタルデー
タを直流電圧成分に対応する電気信号に変換し、変換し
た電気信号を直流オフセット磁束キャンセル用の磁束
(フィードバック磁束)としてSQUID素子にフィー
ドバック(あるいは、変換した電気信号をフィードバッ
ク信号としてSQUID駆動手段の出力へフィードバッ
ク)することにより、外部環境等から生じた磁場に基づ
いてSQUID素子に与えられた直流オフセット磁束
は、上記フィードバック磁束(あるいはフィードバック
信号)によりキャンセルされる。
【0117】したがって、SQUID素子からSQUI
D駆動手段を介して出力された測定ポイントの微弱磁場
に比例した出力信号には、直流オフセット磁束に基づく
直流電圧成分を含む電気信号が含まれないため、当該直
流オフセット磁束に基づく直流電圧成分に関係なく測定
ポイントから発せられる例えば非常に低周波な直流磁場
信号に基づく直流電圧信号を正確に測定することができ
る。この結果、SQUID磁束計を上述した非常に低周
波な直流磁場信号を計測することにも適用することがで
き、当該SQUID磁束計の計測適用範囲及びその計測
精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSQUID磁束計に係わるクレーム対
応図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係わるSQUID
磁束計の概略構成を示すブロック図。
【図3】図2におけるDOIT方式のSQUID駆動回
路によるSQUID素子駆動部分の構成を示す図。
【図4】第1の実施の形態の変形例に係わるSQUID
磁束計の概略構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係わるSQUID
磁束計の概略構成を示すブロック図。
【図6】第2の実施の形態の変形例に係わるSQUID
磁束計の概略構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係わるSQUID
磁束計の概略構成を示すブロック図。
【図8】FLL回路によるSQUID素子駆動部分の構
成を示す図。
【図9】従来のSQUID磁束計の概略構成を示すブロ
ック図。
【図10】(a)は、DOIT方式のSQUID駆動回
路を用いたSQUID磁束計におけるV−Φ特性、その
V−Φ特性上で決定された動作点及びその動作点に対す
るオフセット磁束を示す図であり、(b)は、FLL回
路を用いたSQUID磁束計におけるV−Φ特性、その
V−Φ特性上で決定された動作点及びその動作点に対す
るオフセット磁束を示す図。
【符号の説明】
11、11A、45、45A SQUID磁束計 12 SQUID素子 13 検出コイル 14 入力コイル 15 電流源 16 駆動回路 17 第1のフィードバック回路 17a 抵抗 17b、32b、56 フィードバックライン 17c フィードバックコイル 18 SQUID駆動回路 25、25A プリプロセッサ回路 26、46 ディジタル信号処理回路 27、27a A/D変換器 28、28a CPU/DSP 29、47 ディジタル制御回路 30 ラッチ回路 31、40 DAC 32 第2のフィードバック回路 32a、52a、52b 抵抗 48 第1のラッチ回路 49 第2のラッチ回路 50 第1のDAC 51 第2のDAC 55、61 adder

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象の測定ポイントから発せられる
    微弱磁場を検出可能な検出コイル及びこの検出コイルに
    より検出された磁場に基づく磁束に応じて電気信号を出
    力するSQUID素子(超伝導量子干渉素子)を有する
    磁場測定手段と、前記SQUID素子から出力された電
    気信号を磁束として当該SQUID素子にフィードバッ
    クすることにより前記電気信号を前記微弱磁場に比例し
    た出力信号とするSQUID駆動手段とを備えたSQU
    ID磁束計において、 前記SQUID駆動手段から出力された直流オフセット
    磁束に基づく直流電圧成分を含む電気信号をディジタル
    データに変換する第1の変換手段と、この第1の変換手
    段により変換されたディジタルデータから前記直流電圧
    成分に対応するディジタルデータを抽出する抽出手段
    と、この抽出手段により抽出された直流電圧成分に対応
    するディジタルデータを保持し前記直流電圧成分に対応
    する電気信号に変換する第2の変換手段と、この第2の
    変換手段により変換された直流電圧成分に対応する電気
    信号に基づいて前記微弱磁場に比例した出力信号に含ま
    れる直流オフセット磁束に基づく直流電圧成分をキャン
    セルするキャンセル手段とを備えたことを特徴とするS
    QUID磁束計。
  2. 【請求項2】 前記キャンセル手段は、前記第2の変換
    手段により変換された直流電圧成分に対応する電気信号
    を前記直流オフセット磁束キャンセル用の磁束として前
    記SQUID素子にフィードバックするフィードバック
    手段である請求項1記載のSQUID磁束計。
  3. 【請求項3】 前記直流電圧成分を含む電気信号は、前
    記検出コイルを前記測定ポイントから離間させて配置し
    た状態において前記SQUID駆動手段を駆動させるこ
    とにより当該SQUID駆動手段から出力された電気信
    号であり、前記微弱磁場に比例した出力信号は、前記磁
    場測定手段の検出コイルを前記測定ポイントに近接して
    配置した状態において前記SQUID駆動手段を駆動さ
    せることにより当該SQUID駆動手段から出力された
    電気信号であるとともに、前記第2の変換手段は、前記
    直流電圧成分に対応するディジタルデータをラッチする
    ラッチ回路と、前記微弱磁場に比例した出力信号を得る
    ための前記SQUID駆動手段の駆動に応じて前記ラッ
    チ回路によりラッチされた直流電圧成分に対応するディ
    ジタルデータを読み出して前記直流電圧成分に対応する
    電気信号に変換する変換回路とを備えた請求項2記載の
    SQUID磁束計。
  4. 【請求項4】 前記SQUID駆動手段は、前記SQU
    ID素子から出力された電圧を増幅する増幅器及び積分
    器を有する駆動回路と、前記SQUID素子に近接して
    配置されたフィードバックコイル及び前記駆動回路の積
    分器から出力された電圧信号を電流に変換する第1の電
    圧/電流変換回路を有し、この第1の電圧電流変換回路
    により変換された電流をフィードバック電流として前記
    フィードバックコイルに供給する第1のフィードバック
    回路とを備えており、前記フィードバック手段は、前記
    変換回路により変換された直流電圧成分に対応する電気
    信号を電流に変換する第2の電圧/電流変換回路と、こ
    の第2の電圧電流変換回路により変換された電流をフィ
    ードバック電流として前記フィードバックコイルに供給
    する第2のフィードバック回路とを備えた請求項3記載
    のSQUID磁束計。
  5. 【請求項5】 前記抽出手段は、抽出した直流電圧成分
    に対応するディジタルデータを複数のビットデータに分
    割して出力するようになっており、前記ラッチ回路は前
    記複数のビットデータをそれぞれラッチする複数のラッ
    チ回路であり、前記変換回路は、前記複数のラッチ部に
    よりそれぞれラッチされたビットデータを読み出してそ
    れぞれ電気信号に変換する複数の変換回路であるととも
    に、 前記フィードバック手段の第2の電圧/電流回路は、前
    記複数の変換回路によりそれぞれ変換された電気信号を
    それぞれ電流に変換する複数の電圧/電流変換回路であ
    り、前記第2のフィードバック回路は、前記複数の電圧
    /電流変換回路により変換された電流をそれぞれフィー
    ドバック電流として前記フィードバックコイルに供給す
    るようにした請求項4記載のSQUID磁束計。
  6. 【請求項6】 前記第2のフィードバック回路は前記第
    1のフィードバック回路の第1の電圧電流変換回路によ
    り変換されたフィードバック電流及び前記複数の電圧/
    電流変換回路により変換された各フィードバック電流を
    加算する加算手段を有し、当該加算回路から出力された
    加算フィードバック電流を前記フィードバックコイルに
    供給するようにした請求項5記載のSQUID磁束計。
  7. 【請求項7】 前記変換回路はD/A変換器であり、前
    記第1の電圧/電流変換回路及び第2の電圧/電流変換
    回路は抵抗である請求項4乃至6の内の何れか1項記載
    のSQUID磁束計。
  8. 【請求項8】 前記第1の電圧/電流変換回路及び前記
    第1のフィードバック回路を介して前記フィードバック
    コイルに供給されるフィードバック電流のフィードバッ
    クゲイン量と前記第2の電圧/電流変換回路及び前記第
    2のフィードバック回路を介して前記フィードバックコ
    イルに供給されるフィードバック電流のフィードバック
    ゲイン量とを異なるように構成した請求項4乃至6の内
    の何れか1項記載のSQUID磁束計。
  9. 【請求項9】 前記キャンセル手段は、前記第2の変換
    手段により変換された直流電圧成分に対応する電気信号
    をフィードバックして前記SQUID駆動手段からの出
    力信号と加算する加算手段である請求項1記載のSQU
    ID磁束計。
  10. 【請求項10】 前記第2の変換手段は、前記直流電圧
    成分に対応するディジタルデータをラッチする機能と、
    前記微弱磁場に比例した出力信号を得るための前記SQ
    UID駆動手段の駆動に応じて前記ラッチされた直流電
    圧成分に対応するディジタルデータを読み出して前記直
    流電圧成分に対応する電気信号に変換する変換機能とを
    有するD/A変換器である請求項1又は9記載のSQU
    ID磁束計。
JP15363697A 1997-06-11 1997-06-11 Squid磁束計 Expired - Fee Related JP3789024B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15363697A JP3789024B2 (ja) 1997-06-11 1997-06-11 Squid磁束計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15363697A JP3789024B2 (ja) 1997-06-11 1997-06-11 Squid磁束計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH112671A true JPH112671A (ja) 1999-01-06
JP3789024B2 JP3789024B2 (ja) 2006-06-21

Family

ID=15566853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15363697A Expired - Fee Related JP3789024B2 (ja) 1997-06-11 1997-06-11 Squid磁束計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3789024B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4688174A (en) * 1983-04-27 1987-08-18 Omron Tateisi Electronics Co. Electronic cash register
JP2009537099A (ja) * 2006-06-30 2009-10-22 インテル コーポレイション ソフトウェア制御されたac応答を有する単一多重化増幅器チャネルを使用して複数の信号を増幅する方法及び装置
CN103616650A (zh) * 2013-11-25 2014-03-05 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 一种基于预失真的超导磁补偿装置及方法
CN104950275A (zh) * 2014-03-31 2015-09-30 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 超导量子干涉器磁传感器的性能测试装置及方法
WO2017086085A1 (ja) * 2015-11-20 2017-05-26 Tdk株式会社 磁界センサ及びこれを備える磁界検出装置
JP2021071375A (ja) * 2019-10-30 2021-05-06 株式会社リコー 磁場計測装置
CN113558596A (zh) * 2017-04-27 2021-10-29 原相科技股份有限公司 量测生理特征的方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4688174A (en) * 1983-04-27 1987-08-18 Omron Tateisi Electronics Co. Electronic cash register
JP2009537099A (ja) * 2006-06-30 2009-10-22 インテル コーポレイション ソフトウェア制御されたac応答を有する単一多重化増幅器チャネルを使用して複数の信号を増幅する方法及び装置
US8200317B2 (en) 2006-06-30 2012-06-12 Intel Corporation Method and apparatus for amplifying multiple signals using a single multiplexed amplifier channel with software controlled AC response
CN103616650A (zh) * 2013-11-25 2014-03-05 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 一种基于预失真的超导磁补偿装置及方法
CN103616650B (zh) * 2013-11-25 2017-04-19 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 一种基于预失真的超导磁补偿装置及方法
CN104950275A (zh) * 2014-03-31 2015-09-30 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 超导量子干涉器磁传感器的性能测试装置及方法
WO2017086085A1 (ja) * 2015-11-20 2017-05-26 Tdk株式会社 磁界センサ及びこれを備える磁界検出装置
JP2017096714A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 Tdk株式会社 磁界センサ及びこれを備える磁界検出装置
US11022659B2 (en) 2015-11-20 2021-06-01 Tdk Corporation Magnetic sensor and magnetic-field detection device including the same
CN113558596A (zh) * 2017-04-27 2021-10-29 原相科技股份有限公司 量测生理特征的方法
JP2021071375A (ja) * 2019-10-30 2021-05-06 株式会社リコー 磁場計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3789024B2 (ja) 2006-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Paperno Suppression of magnetic noise in the fundamental-mode orthogonal fluxgate
JP4263544B2 (ja) 磁場計測装置
CN103760505B (zh) 一种双差式低噪声微弱磁信号采集处理装置
JP2019010483A (ja) 磁界計測装置および計測磁界表示方法
JPH112671A (ja) Squid磁束計
Huo et al. Low noise, strain modulated, multiferroic magnetic field sensor systems
Boukhenoufa et al. High-sensitivity giant magneto-inductive magnetometer characterization implemented with a low-frequency magnetic noise-reduction technique
CN106714679A (zh) 用于皮肤电导测量的可穿戴装置
Wikswo et al. A low-noise low input impedance amplifier for magnetic measurements of nerve action currents
JP4718472B2 (ja) 磁場測定用装置
JP6421379B2 (ja) 磁界センサ
Traore et al. Noise analysis of a high sensitivity GMI sensor based on a Field-Programmable-Gate-Array
JP2019184240A (ja) 磁気検出器
Drung Introduction to Nb-based SQUID sensors
US20230152397A1 (en) Vehicle battery current sensing system
CN116626562A (zh) 一种面向微弱交变磁场测量的小型化数字式gmi传感器
Ripka et al. Tuned current-output fluxgate
Cerman et al. Digitalization of highly precise fluxgate magnetometers
US6633160B2 (en) Fluxgate signal detection employing high-order waveform autocorrelation
JPH03264874A (ja) 高感度磁束計
US5287058A (en) Digital magnetic flux measuring apparatus using superconducting quantum interference device with flux trapping prevention features
Ma et al. Development of high resolution programmable oversampling MI sensor system with 32-bit ADC for multi-channel bio-magnetic measurements
Sokol-Kutylovskii A magneto-modulating meter of a weak variable magnetic field
Williams et al. Design considerations for a CCC bridge with complete digital control
JP2763255B2 (ja) 電流ベクトルによる受動素子値測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060327

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100407

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100407

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110407

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130407

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees