JPH11266777A - ベイカリー製品と冷菓との組合せ菓子 - Google Patents

ベイカリー製品と冷菓との組合せ菓子

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JPH11266777A
JPH11266777A JP10075456A JP7545698A JPH11266777A JP H11266777 A JPH11266777 A JP H11266777A JP 10075456 A JP10075456 A JP 10075456A JP 7545698 A JP7545698 A JP 7545698A JP H11266777 A JPH11266777 A JP H11266777A
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JP
Japan
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bakery product
saccharide
confectionery
frozen food
erythritol
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JP10075456A
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Hiroo Nakamura
博男 中村
Mariko Shinguryo
麻里子 新宮領
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San Ei Gen FFI Inc
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San Ei Gen FFI Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ベイカリー製品と冷菓との組合せ菓子におい
て、風味や食感に悪影響を与えたり制限したりすること
なく、かつ、簡便な処理によって、貯蔵中の水分移行・
拡散による菓子の品質の劣化を著しく抑制した組合せ菓
子を提供すること。 【解決手段】ベイカリー製品と冷菓との組合せ菓子にお
いて、ベイカリー製品と冷菓との間に糖質を主成分とす
る層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベイカリー製品と
冷菓との組合せ菓子に関する。詳細には、ベイカリー製
品と冷菓との組合せ菓子において、ベイカリー製品と冷
菓との間に糖質の結晶を主成分とする層を有してなる組
合せ菓子であって、貯蔵中における冷菓からのベイカリ
ー製品側への水分の移行が著しく低減された組合せ菓子
に関する。
【0002】本発明は、ベイカリー製品と冷菓との組合
せ菓子において、貯蔵中の水分移行・拡散による菓子の
品質の劣化を著しく抑制したものであり、特にこれまで
貯蔵中の水分の移行によりベイカリー製品部分が湿り、
食感が劣化して問題となってきた組合せ菓子において有
用である。
【0003】
【従来の技術】従来から、ベイカリー製品と水分含量の
高い食品とが接触する場合の、ベイカリー製品側への水
分の移行・拡散を防止のための方法が種々検討されてい
る。一般的には、ベイカリー製品又は冷菓をチョコレー
トでコーティングすることが行われている。これはチョ
コレート中の脂肪分により水分の移行を抑制するもので
あるが、菓子の風味がチョコ風味に限定されてしまい、
もっと風味の幅を広げられる方法が求められていた。
【0004】風味を制限しない方法としては、例えば、
特開平3-76540号公報には、フィルムを間に挟む
ことで、冷蔵又は冷凍貯蔵中における水分の移動又は拡
散を防止した複合菓子製品等が開示されている。また、
特開昭52-136959号公報や特開昭52-2409
3号公報のように、コーンカップ等自体を耐漏性のもの
に改質する技術も知られている。しかし、さらに簡便に
製造でき、かつ、水分移行防止効果の高い組合せ菓子が
求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ベイカリー
製品と冷菓との組合せ菓子において、風味や食感に悪影
響を与えたり制限したりすることなく、かつ、簡便な処
理によって、貯蔵中の水分移行・拡散による菓子の品質
の劣化を著しく抑制した組合せ菓子を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ベイカリ
ー製品と冷菓との組合せ菓子において、貯蔵中の水分の
移行によりベイカリー製品部分が湿り、食感が劣化して
しまう問題点に対し、食感に悪影響を与えたり風味を制
限したりすることなく、かつ、簡便な処理によって、そ
の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねていたところ、偶
然にも、ベイカリー製品と冷菓との間にエリスリトール
の結晶を主成分とする層を設けることで、課題が解決さ
れることを見いだし、さらに、他の糖質である、キシリ
トール、ソルビトール、マンニトールによっても効果が
あることを確認し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、ベイカリー製品と冷菓
との組合せ菓子において、ベイカリー製品と冷菓との間
に糖質の結晶を主成分とする層を有してなる組合せ菓子
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において「ベイカリー製
品」とは、小麦粉等を主成分として焼成により製造され
るパン、ケーキ等をいい、より具体的には、食パン、フ
ランスパン等のパン類、スポンジケーキ、カステラ、バ
ターケーキ、バウムクーヘン、ホットケーキ、クレー
プ、ワッフル等のケーキ類、パフペストリー、デニッシ
ュペストリー、クロワッサン等のパイ若しくはペストリ
ー、シュー皮、ビスケット、クッキー、クラッカー、ド
ーナツ、コーンカップ、最中皮、ウエハース、煎餅、あ
られ、ピザの生地部分、お好み焼きやたこ焼きの生地部
分が挙げられる。
【0009】また、本発明において「冷菓」とは、アイ
スクリーム類、氷菓、その他冷凍デザート等の冷たい菓
子をいい、具体的には、アイスクリーム、ソフトクリー
ム、アイスケーキ、シャーベット、アイスキャンデー、
みぞれ、かき氷等があげられる。
【0010】本発明に係る組合せ菓子は、ベイカリー製
品と冷菓とを組み合わせたものであり、組合せに制限は
ない。本発明に係る組合せ菓子は、ベイカリー製品と冷
菓とを組み合わせる方法であれば製造でき、その製造方
法は常法に従えばよい。但し、ベイカリー製品と冷菓と
の間に糖質の結晶を主成分とする層を設けるために、該
層がなければベイカリー製品と冷菓とが接触することに
なるベイカリー製品及び又は冷菓の部分の表面に、糖質
を主成分とする液を付着させるか、又は糖質の結晶を付
着させればよい。液を付着させる方法としては、噴霧、
浸漬、塗布等が挙げられ、糖質の結晶を付着させる方法
としては、ベイカリー製品に接着剤として澱粉糊等の多
糖類をあらかじめ塗布した上に糖質の結晶をふりかける
方法や冷菓に糖質の結晶を直接まぶす方法等が挙げられ
る。
【0011】本発明に係る組合せ菓子は、糖質の結晶が
ベイカリー製品と冷菓との間に存在し、本発明の効果を
発揮するものであればよく、必ずしも糖質の結晶を主成
分とする層が、該層がなければベイカリー製品と冷菓と
が直接接触することになるベイカリー製品及び又は冷菓
の部分の表面全体を覆う必要はない。一部に該層があれ
ば、他の部分はベイカリー製品と冷菓とが接触せず、本
発明の目的を達せられる場合もあるからである。また、
該層の厚さには特に制限はなく、該層の厚さは均一であ
る必要もなく、本発明の効果が得られるよう、用途や求
める本発明の効果の程度等に応じて当業者において適宜
調節され得るものである。
【0012】上記における「糖質を主成分とする液」
は、糖質を主成分とする水溶液又は溶融液であればよ
く、より好ましくは、ベイカリー製品又は冷菓の表面に
おいて糖質の結晶からなる層を容易に形成できるような
液がよい。糖質を主成分とする液中には、本発明の効果
を阻害しない範囲において、食品素材や食品添加物等を
任意に共存させることも自由である。糖質を主成分とす
る液の調製は、使用の直前に糖質が液状になっていれば
よく、その他共存する他の食品素材等が溶解しているか
否かは問わない。
【0013】ここで、本発明に使用できる糖質として
は、結晶状態となり得る糖質であれば他に制限はなく、
より好ましくはエリスリトール、キシリトール、ソルビ
トール、マンニトールであり、作業性の良さの面でさら
に好ましくはエリスリトール、キシリトールである。本
発明においては、これらの糖質から選ばれる1種又は2
種以上を用いることができる。本発明に使用できる糖質
の中でも特に好ましいのがエリスリトールであり、本発
明の効果を最も顕著に実現することができる。本発明に
おいて、糖質として、エリスリトール、キシリトール、
ソルビトール、マンニトールから選ばれる1種又は2種
以上を用いる場合に、それらの比率や組合せには特に制
限はなく、使用するベイカリー製品や冷菓の種類等に応
じ、また、糖質の価格等に応じ、当業者が適宜選択、調
節すればよいものである。
【0014】なお、エリスリトールは、吸湿性が低いこ
とが一般に知られているが、同時に、水への溶解度も十
分に高い(20℃で50g)ことも一般に知られてお
り、本発明の課題の解決方法を検討するにあたって、水
分含量の高い冷菓に直接エリスリトールが接触する態様
での使用は吸湿の問題とは異なり、エリスリトールが溶
解し、効果を奏しないのではないかと推測されていた
が、意外にも、その溶解度の高さにも関わらず、きわめ
て顕著な効果を示すことがわかった。比較例1にも示す
ように、ベイカリー製品と冷菓との組合せ菓子において
は、水蒸気による湿気は問題とはならず、水分の直接の
接触が問題となっており、当業者においては、「エリス
リトールの難吸湿性」の問題と、「水分含量の高い冷菓
に直接エリスリトールが接触する態様での使用」におけ
る問題、即ち「エリスリトールの水への溶解」の問題と
は全く別の問題として認識されている。これまで、エリ
スリトールは、甘味料として食品に使用されたり、その
ポリマーが食用フィルムに使用されたりしているが、本
発明の課題の解決手段として使用されたことはなく、市
場にも本発明に係る組合せ菓子のような使用態様の食品
は存在しなかった。
【0015】糖質を主成分とする液として糖質を主成分
とする水溶液を用いる場合は、その水分含量は、特に制
限はないが、水分含量が少ないほど結晶を形成させるた
めの時間・工程が簡略化されるためより好ましい。該水
溶液を取り扱う場合に、使用前に結晶が析出する等で作
業性が問題とならない範囲が好ましく、例えば常温でエ
リスリトールを主成分とする水溶液を用いる場合は、水
分含量は結晶の析出しにくい67重量%以上が適当であ
るが、使用時に加熱して用いるため使用前に結晶が析出
していても支障がない場合等には水分含量は67重量%
未満でも差し支えない。水分含量が多い場合であって
も、例えば、糖質を主成分とする水溶液を高温に加熱し
ながら噴霧するような場合には、噴霧の際に水分が蒸発
し、本発明の効果を実現できるので、支障はない。ま
た、水溶液を付着させた後乾燥処理を行ってもよい。す
なわち、本発明における糖質を主成分とする液は、結果
的に、ベイカリー製品と冷菓との間に糖質の結晶を主成
分とする層ができるものであれば任意に採用でき、使用
するベイカリー製品や冷菓の種類、求める組合せ菓子の
食感等に応じ、当業者が適宜調節すればよいものであ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例
等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら
限定されるものではない。
【0017】実施例1、比較例1 エリスリトールを130℃に加熱して溶融させたもの
を、市販のコーンカップの内表面に噴霧器で噴霧し、室
温で放冷することにより、コーンカップの内表面にエリ
スリトールの結晶からなる層を形成した。次いで、この
コーンカップに、常法に従って調製したバニラアイスク
リームを充填し、急速凍結庫で硬化させて組合せ菓子
(以下「実施品」という。)を得た。また、市販のコー
ンカップに、上記と同じバニラアイスクリームを充填
し、急速凍結庫で硬化させて組合せ菓子(以下「比較
品」という。)を得た。実施品と比較品をそれぞれポリ
プロピレンの袋に入れて密封し、−20℃に設定した冷
凍庫で2日間保管した。その結果、実施品のコーンカッ
プはパリッとした歯触りで劣化しておらず、エリスリト
ールを噴霧した内表面からバニラアイスクリームの水分
が移行していないことが確認され、また、エリスリトー
ルを噴霧していないコーンカップの外表面も劣化してい
なかったことから、コーンカップに入れたバニラアイス
クリームにおける水分移行による品質劣化の問題は、バ
ニラアイスクリームとコーンカップとの直接の接触によ
る水分移行が原因であり、水蒸気による水分移行は原因
でないことも確認された。一方、比較品のコーンカップ
は、バニラアイスクリームが接触している部分とその周
辺が著しく湿ってしまいぶよぶよとした食感になり、商
品価値が損なわれてしまっていた。なお、比較品のコー
ンカップであっても、最下端の円錐部のようなバニラア
イスクリームと直接接触している部分から離れた部分は
湿っておらず、コーンカップが湿ったのはバニラアイス
クリームが直接接触した部分からの水分の移行によるも
ので、水蒸気によるものではないことも確認された。
【0018】実施例2 エリスリトール100重量部に水50重量部を加え、撹
拌しながら煮詰めて全量を102重量部にし、これにア
ーモンドを直径1mm程度に破砕したもの5重量部を加
えて撹拌したものをハードビスケットの両面に塗布後、
室温で放冷して、ハードビスケットの両面にエリスリト
ールの結晶を主成分とする層を形成した。次いで、この
ハードビスケット2枚の間に、常法に従いアーモンド香
料を用いて調製したアーモンドアイスクリームをサンド
し、急速凍結庫で硬化させて組合せ菓子を得た。
【0019】比較例2 砂糖65重量部に水あめ(固形分85%)38重量部と
水30重量部を加え、撹拌しながら煮詰めて全量を10
0重量部にし、これにアーモンドを直径1mm程度に破
砕したもの5重量部を加えて撹拌したものをハードビス
ケットの両面に塗布し、室温で放冷して、ハードビスケ
ットの両面に非結晶のキャンデーの層を形成した。次い
で、このハードビスケット2枚の間に、常法に従いアー
モンド香料を用いて調製したアーモンドアイスクリーム
をサンドし、急速凍結庫で硬化させて組合せ菓子を得
た。この組合せ菓子をポリプロピレンの袋に入れて密封
し、−20℃に設定した冷凍庫で3日間保管した。その
結果、組合せ菓子は、全体が著しく湿ってしまい、アイ
スクリームとビスケットの境界付近はべとついており、
商品価値のない菓子となってしまった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベイカリー製品と冷菓との組合せ菓子にお
    いて、ベイカリー製品と冷菓との間に糖質の結晶を主成
    分とする層を有してなる組合せ菓子。
  2. 【請求項2】糖質がエリスリトールである請求項1記載
    の組合せ菓子。
JP10075456A 1998-03-24 1998-03-24 ベイカリー製品と冷菓との組合せ菓子 Pending JPH11266777A (ja)

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JP10075456A JPH11266777A (ja) 1998-03-24 1998-03-24 ベイカリー製品と冷菓との組合せ菓子

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JP10075456A JPH11266777A (ja) 1998-03-24 1998-03-24 ベイカリー製品と冷菓との組合せ菓子

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JPH11266777A true JPH11266777A (ja) 1999-10-05

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JP10075456A Pending JPH11266777A (ja) 1998-03-24 1998-03-24 ベイカリー製品と冷菓との組合せ菓子

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JP (1) JPH11266777A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013524851A (ja) * 2010-05-03 2013-06-20 カーギル・インコーポレイテッド エリスリトールおよび充填剤を含む食品製品用の低カロリーおよび無糖の被覆剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013524851A (ja) * 2010-05-03 2013-06-20 カーギル・インコーポレイテッド エリスリトールおよび充填剤を含む食品製品用の低カロリーおよび無糖の被覆剤

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