JPH11266451A - ディジタル放送装置及びディジタル放送方法 - Google Patents

ディジタル放送装置及びディジタル放送方法

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JPH11266451A
JPH11266451A JP10068276A JP6827698A JPH11266451A JP H11266451 A JPH11266451 A JP H11266451A JP 10068276 A JP10068276 A JP 10068276A JP 6827698 A JP6827698 A JP 6827698A JP H11266451 A JPH11266451 A JP H11266451A
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JP
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program
time
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broadcast
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JP10068276A
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English (en)
Inventor
Fujiyuki Fukamatsu
藤幸 深松
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ディジタル放送装置及びディジタル
放送方法に関し、例えばディジタル衛星放送システムに
適用して、1のサービスで契約番組、非契約番組とを切
り換える場合でも、ユーザー側において、契約番組を確
実に視聴することができるようにする。 【解決手段】番組を切り換える時点t1より所定の期間
だけ先行した第1の時点t3までは、第1の番組の視聴
を許可する第1の放送対象のみがデスクランブル可能
に、また番組を切り換える時点t1より所定の期間だけ
遅延した第2の時点t4からは、第2の番組の視聴を許
可する第2の放送対象のみがデスクランブル可能にし、
この第1の時点t3から第2の時点t4までの間、第1
及び第2の放送対象のみがデスクランブル可能に放送す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル放送装
置及びディジタル放送方法に関し、例えばディジタル衛
星放送システムに適用することができる。本発明は、番
組を切り換える時点より所定の期間だけ先行した第1の
時点までは、第1の番組の視聴を許可する第1の放送対
象のみがデスクランブル可能に、また番組を切り換える
時点より所定の期間だけ遅延した第2の時点からは、第
2の番組の視聴を許可する第2の放送対象のみがデスク
ランブル可能に、この第1の時点から第2の時点までの
間、第1及び第2の放送対象のみがデスクランブル可能
に放送することにより、1のサービスで契約番組、非契
約番組とを切り換える場合でも、ユーザー側において、
契約番組を確実に視聴することができるディジタル放送
装置、ディジタル放送方法を提案する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディジタル衛星放送システムにお
いては、複数系統のビデオデータ、オーディオデータを
トランスポートストリームパケットにより時分割多重化
して多重化データを生成し、このようにして生成した複
数の多重化データを周波数多重化して伝送するようにな
されており、これにより多くのサービスを提供できるよ
うになされている。
【0003】このようなディジタル衛星放送システム
は、所定のトランスポートストリームパケットについて
はキーデータKSによりスクランブル処理して送出す
る。またディジタル衛星放送システムは、番組自体の解
読情報ECM(Entitlement Control Message )のパケ
ットにより、このキーデータKSをスクランブル処理し
て送出する。さらにこのキーデータKSによる番組につ
いて、キーデータKSのデスクランブル処理に必要な受
信契約情報EMM(Entitlement Management Message)
を通知する。
【0004】これに対して受信側においては、各パケッ
トに付加されたパケットIDを基準にして所望のパケッ
トを選択的に受信し、このパケットに付加された識別デ
ータによりスクランブル処理の有無を検出する。さらに
スクランブル処理されたパケットについては、このパケ
ットの番組が受信を許可された番組の場合、受信契約情
報EMMを用いて番組自体の解読情報ECMをデスクラ
ンブル処理することが可能となり、これによりキーデー
タKSを取得してこのパケットをデスクランブル処理す
る。またこれとは逆に、スクランブル処理されたパケッ
トの番組が受信を許可されていない番組の場合、受信契
約情報EMMによっては番組自体の解読情報ECMから
キーデータKSの取得が困難となり、これによりこの番
組の視聴が制限される。
【0005】これらによりディジタル衛星放送システム
においては、有料等により種々の番組を提供できるよう
になされている(例えばPPV(Pay Per View)であ
る)。
【0006】ディジタル衛星放送システムは、このよう
にしてスクランブル処理されて放送される番組が、番組
の途中から視聴される場合も考えられ、このような場合
でもユーザー側においてキーデータKSを取得可能にす
る必要がある。これらによりこのキーデータKSを伝送
する番組自体の解読情報ECMのパケットは、ビデオデ
ータ、オーディオデータ等の伝送レートを低減しない範
囲で、一定の周期で多重化データに介挿されるようにな
されている。
【0007】またこのようにしてスクランブル処理する
キーデータKSは、信頼性を確保する上で、一定の周期
で切り換えられる。また1のサービスにおいてスクラン
ブル処理された番組が継続している場合でも、契約内容
に応じて、特定のユーザーに対しては、視聴が許される
番組(以下契約番組と呼ぶ)と視聴が許されない番組
(非契約番組と呼ぶ)とが切り換わる場合がある。これ
らにより番組自体の解読情報ECMは、必要に応じてそ
の内容が切り換えられるようになされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの種の放送
システムにおいては、1のサービスで契約番組、非契約
番組とが切り換わる場合でも、ユーザー側において、契
約番組を確実に視聴できるようにすることが求められ
る。
【0009】ところが例えば非契約番組より契約番組に
切り換わる際に、番組自体の解読情報ECMのパケット
の切り換えが遅れると、受信側においては、キーデータ
KSの取得がその分遅れることにより、契約番組を最初
より視聴できなくなる。またこれとは逆に、契約番組よ
り非契約番組に切り換わる際に、番組自体の解読情報E
CMのパケットの切り換えが早すぎると、受信側におい
ては、番組の終了直前においてキーデータKSを取得す
ることが困難になり、これにより契約番組の最後を視聴
できなくなる。
【0010】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、1のサービスで契約番組、非契約番組とを切り換え
る場合でも、ユーザー側において、契約番組を確実に視
聴することができるディジタル放送装置、ディジタル放
送方法を提案しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、ディジタル放送装置又はディジタ
ル放送方法に適用して、第1の番組から第2の番組に切
り換える時点より所定の期間だけ先行した第1の時点ま
で、第1の番組の視聴を許可する第1の放送対象のみが
第1のスクランブルデータをデスクランブル可能に第1
及び第2のスクランブルデータを出力し、この番組を切
り換える時点より所定の期間だけ遅延した第2の時点か
ら、第2の番組の視聴を許可する第2の放送対象のみが
第1のスクランブルデータをデスクランブル可能に、第
1及び第2のスクランブルデータを出力し、この第1の
時点から第2の時点までの間、第1及び第2の放送対象
のみが第1のスクランブルデータをデスクランブル可能
に、第1及び第2のスクランブルデータを出力する。
【0012】第1の番組から第2の番組に切り換える時
点より所定の期間だけ先行した第1の時点まで、第1の
番組の視聴を許可する第1の放送対象のみが第1のスク
ランブルデータをデスクランブル可能に第1及び第2の
スクランブルデータを出力すれば、この第1の時点まで
は、第1の放送対象のみがこの番組を視聴することがで
きる。また、番組を切り換える時点より所定の期間だけ
遅延した第2の時点から、第2の番組の視聴を許可する
第2の放送対象のみが第1のスクランブルデータをデス
クランブル可能に、第1及び第2のスクランブルデータ
を出力すれば、この第2の時点からは、第2の放送対象
のみがこの番組を視聴することができる。このように設
定して、第1の時点から第2の時点までの間、第1及び
第2の放送対象のみが第1のスクランブルデータをデス
クランブル可能に、第1及び第2のスクランブルデータ
を出力すれば、第1の番組の視聴のみが許可される放送
対象においては、第2の時点まで番組を視聴することが
でき、その後視聴困難となり、これにより視聴を許可さ
れる第1の番組を最後まで視聴することができる。また
第2の番組の視聴のみが許可される放送対象において
は、第1の時点から番組を視聴することが可能となり、
これにより視聴を許可される第2の番組を最初より視聴
することができる。また第1及び第2の番組の何れをも
視聴が許される放送対象にあっても、第1及び第2の番
組を漏れなく視聴することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0014】(1−1)全体構成 図2は、この実施の形態に係るディジタル衛星放送シス
テムを示すブロック図である。このディジタル衛星放送
システム1において、番組提供会社2は、このディジタ
ル衛星放送システム1により種々のサービスを提供する
主体であり、サービスに供するビデオデータ、オーディ
オデータ等をビデオテープレコーダ3等により提供す
る。また端局4よりニュース番組等によるサービスを構
成するビデオデータ、オーディオデータ等を提供する。
さらにこれらサービスの放送予定等の情報を端末2Aを
介して送出する。
【0015】ベースバンドシステム5は、各種の番組提
供会社2より提供されるサービスを蓄積し、放送予定に
従って送出する。すなわちベースバンドシステム5にお
いて、カート6は、多数の記録媒体を保持し、番組提供
会社2より提供されるサービスを各記録媒体に記録す
る。カート6は、コントローラ7の制御により、各記録
媒体を再生し、各記録媒体に記録されてなるビデオデー
タ、オーディオデータ等を出力する。サーバー8は、カ
ート6より送出されるデータを一時保持し、コントロー
ラ7の制御により送出する。ルーター9は、サーバー8
の出力データ、番組提供会社2の端局4より入力される
各種データD1を続くアップリンクシステム11に送出
する。コントローラ7は、コンピュータにより構成さ
れ、スケジューラー12により設定される放送スケジュ
ールに従って、このベースバンドシステム5全体の動作
を制御する。
【0016】アップリンクシステム11は、ベースバン
ドシステム5より出力される各種データD1をそれぞれ
符号化処理した後、時分割多重化して多重化データを生
成し、この多重化データを周波数多重化してアップリン
クする。すなわちアップリンクシステム11において、
エンコーダ(ENC)13は、コントローラ15の制御
により、ベースバンドシステム5より出力される各種デ
ータD1を符号化処理して符号化データを出力する。
【0017】多重化装置(MUX)16は、コントロー
ラ15の制御により、この符号化データを時分割多重化
処理して多重化データを生成する。このとき多重化装置
16は、内蔵のスクランブラー17により所望のトラン
スポートストリームパケットをスクランブル処理して出
力する。また各トランスポートストリームパケットの処
理に必要なプログラム仕様情報PSI(Program Specif
ic information)、番組自体の解読情報ECM、受信契
約情報EMM等のパケットを生成して多重化する。さら
にEPG生成回路19より出力される電子番組ガイドE
PG(Electronic Program Guide)を多重化する。さら
にこのとき多重化装置(MUX)16は、番組自体の解
読情報ECM、受信契約情報EMMについては、別途、
スクランブル処理して多重化する。
【0018】なおここで、プログラム仕様情報PSI
は、番組選択基準のデータであり、トランスポンダの周
波数、トランスポートストリームパケットのパケットI
Dにより各サービスのパケットを特定する。また番組自
体の解読情報ECMは、スクランブル処理したキーデー
タ等により構成され、受信契約情報EMMは、この番組
自体の解読情報ECMよりキーデータを取得するために
必要なデータにより構成される。
【0019】スクランブラー17は、フリップフロップ
の直列接続回路、この直列接続回路の所定段出力と入力
データとの排他的論理和を計算するイクスクルーシブオ
ア回路等により構成され、この直列接続回路の所定段出
力、イクスクルーシブオア回路出力を直列接続回路の入
力段に帰還すると共に、各フリップフロップに所定周期
で少なくともキーデータの各ビット等をセットすること
により、入力データをスクランブル処理して出力する。
【0020】EPG生成回路19は、スケジューラー1
2の制御により、電子番組ガイドEPGのデータを生成
して出力する。変調回路(MOD)20は、多重化装置
16より出力される多重化データに誤り訂正符号を付加
した後、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying )
変調して変調信号を出力する。アップリンクシステム1
1は、このようにして複数系統の処理回路によりそれぞ
れ変調信号を生成し、これら複数の変調信号を周波数多
重化する。さらにこの周波数多重化信号をアンテナ21
より衛星22にアップリンクする。
【0021】衛星22は、このアップリンクされた放送
波を周波数変換してダウンリンクする。
【0022】顧客視聴許可システム23は、このディジ
タル衛星放送システムを視聴する各ユーザーに対して、
ICカード24を発行し、このICカード24により受
信契約情報EMMを取得できるようにする。すなわち顧
客視聴許可システム23において、EMMプロセッサ2
5は、受信契約情報EMMのデータを生成してアップリ
ンクシステム11に送出する。これにより顧客視聴許可
システム23は、各ユーザーに対して、放送波を介して
受信契約情報EMMを配給する。さらにEMMプロセッ
サ25は、各ユーザーの契約内容に従って、各ユーザー
毎に、受信契約情報EMMの受信に必要な素データを生
成し、ICカードマネージャー26は、この素データを
記録したICカード24を発行する。
【0023】IRD(Integrated Receiver Decoder )
27は、アンテナ28を介して衛星22よりダウンリン
クされる放送波を受け、この放送波より所望のサービス
を取得する。このときIRD27は、ICカード24に
記録された素データに基づいて、放送波より受信契約情
報EMMを取得し、この受信契約情報EMMに従って契
約番組をデスクランブル処理して受信する。また必要に
応じて電話回線を介して、視聴結果を顧客管理システム
29に通知する。
【0024】顧客管理システム29は、受信契約に従っ
て、またIRD27より通知される視聴結果に従って、
各ユーザー毎に課金等の処理を実行する。
【0025】スケジューラー12は、番組提供会社2よ
り提供される放送予定の情報等に従ってこのシステム全
体の動作を制御する。すなわちスケジューラー12にお
いて、データベース(DB)30は、放送予定の情報等
を保持し、端末31は、別途この放送予定の情報等を入
力できるようになされている。放送番組編成システムB
DPS(Broadcast Data Processing System)32は、
データベース30に登録された放送予定の情報等に従っ
て番組送出の管理データを生成し、このデータに従って
ベースバンドシステム5等を制御する。また放送番組編
成システム32は、このデータに従って、プログラム仕
様情報PSI、番組自体の解読情報ECMのパケット生
成に必要なデータを生成し、このデータをアップリンク
システム11の多重化装置16に通知する。また電子番
組ガイドEPGの生成に必要なデータを生成し、EPG
生成回路19に通知する。
【0026】図3は、アップリンクシステム11を周辺
構成と共に示すブロック図である。ここでNMD(Netw
ork Management Database )40は、放送番組編成シス
テム32より放送予定の情報を受け、この放送予定の情
報より電子番組ガイドEPGに関するデータ、スケジュ
ールに関するデータ等をバスBUSに送出し、ベースバ
ンドシステム5、アップリンクシステム11、顧客管理
システム29にこれらのデータを分配する。
【0027】アップリンクシステム11において、MR
C(Master Redundant Controller)41は、このアッ
プリンクシステム11全体の動作を制御するコンピュー
タにより構成され、下位の装置より異常が通知される
と、必要に応じて異常が発生した装置における処理を対
応する予備装置に切り換える。かくするにつきMRC4
1が図2について説明したコントローラ15を主に構成
することになる。
【0028】DLS(Download Server )42は、IR
D27のバージョンアップデータ等を送出する。EMM
リピーター(EMM−REP)43は、バスBUSを介
して顧客視聴許可システム23より受信契約情報EMM
のデータを取得し、このデータより受信契約情報EMM
のデータを多重化装置16に出力する。
【0029】チェーン44A〜44Nは、ほぼ同一に構
成され、ベースバンドシステム5の出力データD1をそ
れぞれ放送に適した符号化処理により符号化処理した
後、時分割多重化処理して多重化データを生成する。さ
らにこの多重化データをそれぞれQPSK(Quadrature
Phase Shift Keying )変調して出力する。
【0030】すなわち例えばチェーン44Aにおいて、
PGS(Program Guide System)45は、バスBUSを
介して放送番組編成システム32より送出されたデータ
を受け、チェーン44Aで送出するサービスのスケジュ
ールデータを生成する。さらにこのスケジュールデータ
に従って、プログラム仕様情報PSIのパケット生成に
必要なデータを生成し、MCS50を介して多重化装置
16に通知する。また番組自体の解読情報ECMのパケ
ット生成に必要なデータを同様にして多重化装置16に
通知し、電子番組ガイドEPGの生成に必要なデータを
EPG−FC(EPG Flow Controller )46に通知す
る。
【0031】エンコーダ制御装置(ECS:Encoder Co
ntrol Subsystem )47は、PGS45により作成され
たスケジュールデータに従ってエンコーダ13の動作を
制御する。ここでエンコーダ13は、複数系統のエンコ
ーダ13A〜13Nにより構成され、エンコーダ制御装
置47は、各エンコーダ13A〜13Nの動作を制御す
る。ここでエンコーダ13A〜13Nは、それぞれベー
スバンドシステム5の出力データD1を受け、この出力
データを符号化処理して多重化装置16に出力する。な
おエンコーダ13A〜13Nのうち所定のエンコーダ
は、ビデオデータ及びオーディオデータについてMPE
G(Moving Picture Experts Group)に規定された符号
化方式により符号化処理して出力する。
【0032】EPG−FC46は、PGS45より通知
された電子番組ガイドEPGの生成に必要なデータよ
り、電子番組ガイドEPGのデータを生成して多重化装
置16に出力する。
【0033】MCS(Multiplexer Control Subsystem
)50は、PGS45より出力されるスケジュールデ
ータに従って多重化装置16の動作を制御する。またM
CS50は、PGS45より送出されたプログラム仕様
情報PSIのデータ、番組自体の解読情報ECMのデー
タを多重化装置16に通知する。
【0034】これらにより多重化装置16は、エンコー
ダ13A〜13Nの出力データによりトランスポートス
トリームパケットを生成して多重化処理し、この多重化
処理による多重化データD3に、プログラム仕様情報P
SIのパケット、スクランブル処理した番組自体の解読
情報ECM、受信契約情報EMM等のパケットを介挿す
る。また変調回路20においては、この多重化装置16
の多重化データD3に誤り訂正符号を付加してQPSK
変調する。
【0035】予備チェーン51A、51Bは、チェーン
44A〜44Nの1つとそれぞれ同一に構成され、必要
に応じて何れかのチェーン44A〜44Nに代えて対応
する処理を実行できるようになされている。
【0036】IFスイッチ(IF (Intermediate Frequ
ency)SW)53は、予備チェーン51A又は51Bよ
り出力されるQPSK変調信号と、変調回路20より出
力されるQPSK変調信号とを選択的に出力する。
【0037】SRC(Sub Redundant Controller)53
は、PGS45の予備装置を構成する。アップコンバー
タ54A〜54Nは、それぞれ各チェーン44A〜44
Nより出力されるQPSK変調信号を各チェーン44A
〜44Nに割り当てられた周波数に周波数変換して出力
する。アップリンクシステム11は、このアップコンバ
ータ54A〜54Nの出力信号を加算し、これにより各
チェーン44A〜44Nをそれぞれトランスポンダに割
り当ててQPSK変調信号を周波数多重化し、アンテナ
21よりアップリンクする。
【0038】図4は、IRDを示すブロック図である。
IRD27において、周波数コンバータ61は、アンテ
ナ28より得られる放送波を周波数変換して出力する。
フロントエンド部62は、この周波数コンバータ61の
出力信号より所望のトランスポンダによる放送波を選択
的に処理し、このトランスポンダにより送出された多重
化データを復調して出力する。
【0039】すなわちフロントエンド部62において、
キャリア選択部63は、ホストプロセッサ64の制御に
より局部発振周波数を切り換え、周波数コンバータ61
の出力信号より所望のトランスポンダによる放送波を選
択すると共に、この選択した放送波を中間周波信号に変
換して出力する。
【0040】QPSK復調部65は、このキャリア選択
部63より出力される中間周波信号を検波し、これによ
り誤り訂正符号が付加されてなる多重化データを出力す
る。FECデコーダ66は、このQPSK復調部65の
出力データを誤り訂正処理(FEC:Forward Error Co
rrection)し、これにより多重化データD3を出力す
る。
【0041】トランスポート部67は、ホストプロセッ
サ64の制御により、必要に応じてこの多重化データを
デスクランブル処理した後、所望のパケットを選択し、
これにより多重化データを元のデータ列に復調する。す
なわちトランスポート部67において、デスクランブル
回路68は、フロントエンド部62より出力される多重
化データを続くデマルチプレクサ69に出力し、このと
きホストプロセッサ64の制御により、この多重化デー
タをデスクランブル処理して出力する。
【0042】すなわちデスクランブル回路68は、フリ
ップフロップの直列接続回路、この直列接続回路の所定
段出力と入力データとの排他的論理和を計算するイクス
クルーシブオア回路等により構成され、この直列接続回
路の所定段出力、イクスクルーシブオア回路出力を直列
接続回路の入力段に帰還すると共に、この直列接続回路
にICカード24による素データ等をセットすることに
より受信契約情報EMMをデスクランブルできるよにな
されている。また同様の回路構成において、この受信契
約情報EMMより取得したデータ、素データ等をセット
することにより、番組自体の解読情報ECMをデスクラ
ンブルしてキーデータを取得できるようになされ、さら
にこのキーデータをセットして契約番組のスクランブル
処理を解除できるようになされている。
【0043】デマルチプレクサ69は、ホストプロセッ
サ64により指定されるパケットIDのトランスポート
ストリームパケットを選択し、元のデータ列により出力
する。このときデマルチプレクサ69は、パケットID
が値0のパケットについては、プログラム仕様情報PS
Iが割り当てられていることにより、このパケットの情
報をホストプロセッサ64に通知する。また同様にし
て、番組自体の解読情報ECM、受信契約情報EMM等
のパケットを検出し、このパケットの情報をホストプロ
セッサ64に通知する。またデマルチプレクサ69は、
各パケットにパケットIDと共に付加されたストリーム
IDを基準にして、各パケットに割り当てられたデータ
の属性を判定し、続くMPEGデコーダ70に出力す
る。
【0044】MPEGデコーダ70は、このトランスポ
ート部67の出力データを処理してビデオ信号SV、オ
ーディオ信号SAを出力する。すなわちMPEGデコー
ダ70において、EPG処理プロセッサ71は、トラン
スポート部67より電子番組ガイドEPGのパケットに
割り当てられたデータを受け、このデータをホストプロ
セッサ64に通知すると共に、ホストプロセッサ64の
制御によりこのデータより画像データを生成する。ここ
でこの画像データは、電子番組ガイドの内容を表示する
表示画面を生成するものである。EPG処理プロセッサ
71は、この画像データをNTSCエンコーダ72に出
力する。
【0045】またビデオデコーダ73は、デマルチプレ
クサ69よりビデオデータを受け、このビデオデータを
復号化してNTSCエンコーダ72に出力する。オーデ
ィオデコーダ74は、デマルチプレクサ69よりオーデ
ィオデータを受け、このオーディオデータを復号化して
出力する。NTSCエンコーダ72は、ホストプロセッ
サ64の制御により、EPG処理プロセッサ71より出
力される画像データ、ビデオデコーダ73より出力され
るビデオデータを選択的に処理し、NTSC方式のビデ
オ信号SVを出力する。ディジタルアナログ変換回路
(D/A)75は、オーディオデコーダ74より出力さ
れるオーディオデータをディジタルアナログ変換処理
し、オーディオ信号SAを出力する。
【0046】ICカード24は、受信契約情報EMMの
デスクランブルに必要な素データをホストプロセッサ6
4の制御により送出し、また記録した内容がホストプロ
セッサ64により更新される。
【0047】ホストプロセッサ64は、このIRD27
の動作を制御するコンピュータにより構成され、図示し
ない操作子、リモートコマンダの操作に応動して、キャ
リア選択部63に制御コマンドを発行し、所望のトラン
スポンダによる放送波を選択的に受信する。さらにホス
トプロセッサ64は、デマルチプレクサ69より出力さ
れるプログラム仕様情報PSIを内蔵のメモリに保持
し、プログラム仕様情報PSIのバージョンが更新され
ると、この保持した内容をデマルチプレクサ69より出
力されるプログラム仕様情報PSIにより更新する。
【0048】またホストプロセッサ64は、ユーザーの
操作に応動してNTSCエンコーダ72に制御コマンド
を発行し、これにより電子番組ガイドEPGをオンスク
リーン表示し、またこの表示を切り換える。さらにホス
トプロセッサ64は、このオンスクリーン表示における
ユーザーの選択操作に応じて、または操作子を操作して
入力されるチャンネル番号に応じて、内蔵のメモリに保
持したプログラム仕様情報PSIに基づいてキャリア選
択部63、デマルチプレクサ69に制御コマンドを発行
する。これによりホストプロセッサ64は、ユーザーの
所望するチャンネルの番組を選択するように、デマルチ
プレクサ69で選択するパケットを切り換え、また受信
するトランスポンダを切り換える。
【0049】このようにして所望のチャンネルを受信す
るにつき、デスクランブル処理された番組を選択する場
合、ICカード24の素データをデスクランブル回路6
8にセットし、受信契約情報EMMのデスクランブルを
解除する。さらにデマルチプレクサ69よりこの受信契
約情報EMMのデータを受け、この受信契約情報EMM
のデータに基づいてデスクランブル回路68により番組
自体の解読情報ECMをデスクランブル処理すると共
に、この番組自体の解読情報ECMより対応する番組の
キーデータKSを取得する。さらにホストプロセッサ6
4は、このキーデータKSをデスクランブル回路68に
セットし、これにより所望するパケットのスクランブル
を解除する。
【0050】さらにこのようにしてデスクランブルして
デマルチプレクサ69より入力される受信契約情報EM
M、番組自体の解読情報ECMのバージョンを監視し、
このバージョンが更新されると、改めて受信契約情報E
MM、番組自体の解読情報ECMより対応する番組のキ
ーデータを取得し、デスクランブル回路68にセットす
る。
【0051】これに対して所望のチャンネルについてキ
ーデータを取得できない場合、ホストプロセッサ64
は、NTSCエンコーダ72、オーディオデコーダ74
に制御コマンドを発行し、これによりミューティングを
指示して復調結果の出力を中止する。さらに未契約のた
め受信できない旨のメッセージをモニタ装置に表示する
ように、NTSCエンコーダ72の動作を制御する。
【0052】またホストプロセッサ64は、現在受信中
のサービスに課金が必要な場合、例えば電話回線を介し
て顧客管理システム29に通知する。
【0053】(1−2)IRD27におけるパケットの
処理 ここで各トランスポートストリームパケットには、ヘッ
ダが付加され、このヘッダには、各トランスポートスト
リームパケットを特定するパケットID、スクランブル
処理の有無を記述するスクランブル処理の識別子、解読
情報ECMにより送出された2種類のキーデータod
d、evenのうちの何のキーデータによりスクランブ
ル処理されたかを示すキーデータの記述子が含まれるよ
うになされている。
【0054】これに対応して番組自体の解読情報ECM
は、2種類のキーデータodd、evenが配置され、
番組自体の解読情報ECMが切り換えられた場合、ヘッ
ダに付加されたバージョンデータが歩進するように設定
される。
【0055】これらに対応してトランスポート部67
は、ホストプロセッサ64からの指示により、パケット
IDを基準にして、1の番組を構成するビデオデータ、
オーディオデータによるトランスポートストリームパケ
ットを選択して出力し、これにより所望の番組を受信で
きるようにする。またスクランブル処理の識別子によ
り、スクランブル処理されたトランスポートストリーム
パケットにおいては、キーデータの記述子に従って、番
組自体の解読情報ECMより取得したキーデータodd
又はevenによりデスクランブル処理する。
【0056】また例えば契約番組より非契約番組にサー
ビスが切り換わった場合等において、受信契約情報EM
Mより視聴することが困難なことが検出されると、ホス
トプロセッサ64は、続く番組自体の解読情報ECMの
バージョンアップを待って、受信結果のミューティング
を指示する。
【0057】(1−3)多重化装置16 図5は、多重化装置16を詳細に示すブロック図であ
る。ここでECM暗号回路81は、中央処理ユニット8
2の制御により2種類のキーデータodd、evenの
キーデータKSを生成し、この生成した2種類のキーデ
ータodd、evenの1つのキーデータKSをスクラ
ンブラー17に出力する。またECM暗号回路81は、
この2種類のキーデータodd、evenを番組自体の
解読情報ECMに割り当て、この番組自体の解読情報E
CMをスクランブル処理して出力する。
【0058】多重化部(MUX部)83は、中央処理ユ
ニット82の制御により、スクランブラー17の出力デ
ータ、番組自体の解読情報ECM、図示しないプログラ
ム仕様情報PSI、受信契約情報EMM等を多重化して
出力する。このとき多重化部83は、各パケットにヘッ
ダを割り当て、番組自体の解読情報ECM、プログラム
仕様情報PSI、受信契約情報EMMにおいては、バー
ジョンデータを設定して送出する。またスクランブラー
17の出力データについては、パケットID、スクラン
ブル処理の識別子、キーデータの記述子を付加して出力
する。
【0059】中央処理ユニット82は、MCS50を介
して入力されるスケジュールに従って多重化装置16の
動作を制御する。この制御のうち、スクランブル処理に
おいて、中央処理ユニット82は、一定の周期(4秒周
期)により番組自体の解読情報ECMを送出するよう
に、ECM暗号回路81の動作を制御する。さらに中央
処理ユニット82は、番組自体の解読情報ECMにより
送出する2種類のキーデータodd、evenの1つ
を、連続して送出する番組自体の解読情報ECMで切り
換えるように、ECM暗号回路81の動作を制御する。
これにより中央処理ユニット82は、解読情報ECMに
より送出する2種類のキーデータodd、evenの何
れかは直前の解読情報ECMに割り当てられたキーデー
タodd、evenと共通するようにする。さらに中央
処理ユニット82は、受信契約情報EMMに基づいてス
クランブル処理を指示することにより、番組自体の解読
情報ECMによりスクランブル処理する番組が切り換わ
ると、この切り換えに対応するように番組自体の解読情
報ECMのスクランブル処理を切り換える。
【0060】中央処理ユニット82は、このようにして
ECM暗号回路81の動作を制御するにつき、スケジュ
ールデータにより番組切り換えの時点を監視し、この切
り換えの時点が番組自体の解読情報ECMの送出の時点
より2秒未満に近接すると、この近接した時点における
番組自体の解読情報ECMの送出を中止する。これによ
り中央処理ユニット82は、図1において番組自体の解
読情報ECMの送出を矢印により示すように、番組切り
換えの時点t1が、番組自体の解読情報ECMの送出時
点より2秒以上離間するように設定する(図1(A)及
び(B))。なおここで2秒の期間は、IRD27にお
いて、送信された番組自体の解読情報ECMよりキーデ
ータを取得して正しいデスクランブル結果を得るに十分
な期間である。
【0061】さらに中央処理ユニット82は、この番組
の切り換えの時点t1より先行する番組自体の解読情報
ECMの送出時点t3において、番組切り換えに対応す
るように、番組自体の解読情報ECMのスクランブル処
理を切り換える(図1(C))。これにより中央処理ユ
ニット82は、この時点t3までは、番組1の視聴を許
可する第1の放送対象のみがデスクランブル可能に、番
組自体の解読情報ECM、番組1を送出するように多重
化装置16の動作を制御する。
【0062】さらに中央処理ユニット82は、番組自体
の解読情報ECMのスクランブルを切り換えた時点t3
より続く番組自体の解読情報ECMの送出時点t4まで
の間、直前の番組自体の解読情報ECMと、時点t3で
送出する番組自体の解読情報ECMとで共通して送出す
るキーデータKS2により番組1、番組2をスクランブ
ル処理するように全体の動作を制御する(図1
(D))。すなわち番組の切り換えに対応する番組自体
の解読情報ECMのスクランブル処理の切り換え時点t
3の前後においては、同一のキーデータKS2により番
組1、番組2をスクランブル処理する。
【0063】これにより中央処理ユニット82は、番組
を切り換える時点t1より所定の期間だけ遅延した第2
の時点t4から、番組2の視聴を許可する第2の放送対
象のみが番組2をデスクランブル可能に、番組自体の解
読情報ECM、番組2を出力する。
【0064】またこの第1の時点t1から第2の時点t
4までの間、第1及び第2の放送対象のみが番組1、番
組2をデスクランブル可能に、番組自体の解読情報EC
M、番組1、番組2を出力する。
【0065】(2)実施の形態の動作 以上の構成において、ディジタル衛星放送システム1に
おいては(図2)、視聴者が何れの有料番組を視聴する
か等の契約に従って、顧客視聴許可システム23におい
て、受信契約情報EMMの受信に必要な素データがIC
カード24により視聴者に提供される。
【0066】また番組提供会社2においては、有料の番
組、無料の番組等が作成され、これら番組の素材がベー
スバンドシステム5に供給される。また放送予定がスケ
ジューラー12に通知され、この放送予定に従って、ベ
ースバンドシステム5、アップリンクシステム11の動
作を制御するスケジュールが設定される。
【0067】すなわちベースバンドシステム5におい
て、カート6に一時保持されたビデオデータ、オーディ
オデータ等がサーバー8、ルーター9を介して、放送の
スケジュールに従ってアップリンクシステム11に送出
される。このアップリンクシステム11において、ビデ
オデータ、オーディオデータ等D1は(図3)、エンコ
ーダ13A〜13Nによりそれぞれ符号化処理された
後、多重化装置16により時分割多重化処理される。ま
た続く変調回路20により変調された後、周波数多重化
されてアップリンクされ、衛星22より地上に放送され
る。
【0068】これに対して受信側においては(図4)、
アンテナ28を介して受信した放送波を周波数コンバー
タ61により周波数変換した後、フロントエンド部62
において周波数多重化された放送波より所望の変調信号
を選択して元の多重化データが復調される。さらにトラ
ンスポート部67において、この復調した多重化データ
より時分割多重化されたビデオデータ、オーディオデー
タが元のデータ列に変換され、続くMPEGデコーダ7
0において処理されて、ビデオ信号SV、オーディオ信
号SAが復調される。
【0069】このようにして伝送されるビデオデータ、
オーディオデータは、多重化の際に、それぞれパケット
IDが割り当てられ、このパケットIDとチャンネルと
の対応関係を示すプログラム仕様情報PSIが番組選択
基準のデータとして所定周期で介挿されて多重化データ
D3が生成される。
【0070】これに対応して受信側においては、プログ
ラム仕様情報PSIを基準にして所望の番組が割り当て
られたトランスポンダの周波数、この番組のパケットI
Dが検出され、これらの検出結果より、フロントエンド
部62で選択する変調信号の周波数が切り換えられ、ま
たトランスポート部67で分離されるパケットが切り換
えられる。これによりこの番組選択基準のデータにより
多重化されて伝送された複数の番組より所望の番組を簡
易に選択することが可能となる。
【0071】またこのようにして送出されるトランスポ
ートストリームパケットのうち有料番組等にあっては
(図5)、ECM暗号回路81において生成された2系
統のキーデータのうちの1のキーデータによりスクラン
ブル処理され、ヘッダの部分にスクランブル処理を示す
識別データ、スクランブル処理したキーデータを示すキ
ーデータの記述子が割り当てられて送出される。
【0072】またこの2系統のキーデータにより番組自
体の解読情報ECMが生成され、この番組自体の解読情
報ECMが受信契約情報EMMに従ってスクランブル処
理されて、同様にスクランブル処理された受信契約情報
EMMと共に、トランスポートストリームパケットと多
重化されて送出される。
【0073】受信側においては、トランスポートストリ
ームパケットのヘッダよりスクランブル処理が検出され
ると、ICカード24に記録された素データを用いて受
信契約情報EMMのデスクランブル処理が解除され、こ
の受信契約情報EMMを基準にしたデスクランブル処理
により番組自体の解読情報ECMがデスクランブル処理
される。さらにこの番組自体の解読情報ECMよりキー
データを取得して、トランスポートストリームパケット
のスクランブルが解除される。これにより受信契約情報
EMMにより受信可能な場合、すなわち契約番組におい
ては、このトランスポートストリームパケットによる番
組を視聴することができる。
【0074】これに対して非契約番組においては、番組
自体の解読情報ECMよりキーデータを取得することが
困難になり、これによりこの番組の視聴が困難になる。
【0075】このようにして多重化装置16においてス
クランブル処理するキーデータにおいては、一定の周期
により更新され(図1及び図5)、この更新を示すバー
ジョンのデータが歩進されて番組自体の解読情報ECM
によりIRD27に通知される。これによりIRD27
において、番組自体の解読情報ECMの更新が通知され
ると、この通知された番組自体の解読情報ECMよりキ
ーデータが取得され、このキーデータによりスクランブ
ル処理されたトランスポートストリームパケットがデス
クランブル処理される。
【0076】また番組の切り換え時においては、契約番
組、非契約番組の切り換えが伴うことにより、受信契約
情報EMMを基準にしたデスクランブル処理が切り換わ
ることになる。
【0077】これにより図7に示すように、番組の切り
換えと(図7(A))、番組自体の解読情報ECMの切
り換え(図7(B))とを同時に実行した場合にあって
は、番組自体の解読情報ECMよりキーデータを取得し
てデスクランブル処理を切り換えるまでの遅延時間分、
続く番組の視聴が困難になる場合がある。またこの遅延
時間を考慮したIRD27によっては、時点のばらつき
(偏差でなる)により、それまで視聴していた契約番組
1の最後、又は視聴を開始する契約番組2の先頭を視聴
できなくなる。また番組の切り換えと、番組自体の解読
情報ECMの切り換えとをずらした場合には、それまで
視聴していた契約番組1の最後、又は視聴を開始する契
約番組2の先頭を視聴できなくなる。
【0078】このためこの実施の形態においては、多重
化装置16において(図5)、中央処理ユニット82に
より番組切り換えの時点t1が監視され、番組自体の解
読情報ECMを送出する時点t3、t4が番組切り換え
の時点t1より2秒以上離間するように、必要に応じて
番組自体の解読情報ECMの送出が停止される(図6
(A))。また番組切り換えの時点t1より先行した時
点t3で送出する番組自体の解読情報ECMが、続く番
組2による受信契約情報EMMを基準にしたスクランブ
ル処理に切り換えられる(図6(B)番組に対応してイ
ベントにより示す)。
【0079】これにより番組を切り換える時点t1より
所定の期間だけ先行した第1の時点t3まで、番組1の
視聴を許可する放送対象のみが番組のスクランブルを解
除可能に、番組自体の解読情報ECM、番組が送出され
ることになる。
【0080】これにより番組の切り換えを待って契約番
組を視聴する場合には、この番組切り換えの時点t1よ
り先行した時点t3で送出する番組自体の解読情報EC
Mよりキーデータの取得が可能となり、この取得したキ
ーデータにより十分な時間的な余裕をもって番組のスク
ランブルを解除することができる。またこのスクランブ
ルの解除によりミューティングが解除され、これにより
番組1の末尾より番組2を漏らすことなく視聴すること
ができる(図6(E))。
【0081】またこの時点t3から続く番組自体の解読
情報ECMの送出時点t4までの間、時点t3の直前に
送出した番組自体の解読情報ECMと共通するキーデー
タによりスクランブル処理することにより、時点t3で
番組自体の解読情報ECMのスクランブル処理が切り換
えられた場合でも、番組1が契約番組でなるIRD27
においては、この時点t3から時点t4までの間のキー
データが事前に通知されていることになる(図6
(C))。従ってこのIRD27においては、時点t3
でキーデータの切り換えられた番組1、番組2を、これ
らの番組1、番組2を伝送するトランスポートストリー
ムパケットに付加されたキーデータの識別子により設定
して、時点t4までの間、送出された番組を正しくスク
ランブルできる。
【0082】これにより先の第1の時点から、番組切り
換えの時点より所定の期間だけ遅延した第2の時点ま
で、2つの番組の何れかを視聴可能なIRDのみが視聴
可能に、番組がスクランブル処理され、またキーデータ
がスクランブル処理されて送出されることになる。また
この第2の時点以降においては、第2の番組の視聴を許
可するIRD27のみが番組をデスクランブル可能に、
番組及びキーデータがスクランブル処理されることにな
る。
【0083】これにより番組の切り換えにより契約番組
が終了するIRD27においては、この契約番組1の最
後まで完全に視聴することが可能となる(図6
(D))。
【0084】またデスクランブル処理が困難になると、
IRD27においては、続く番組自体の解読情報ECM
のバージョンアップを待ってミューティングされること
により、時点t4以降のデスクランブル処理が解除され
ていない見苦しい映像の表示が解消される。
【0085】(3)実施の形態の効果 以上の構成によれば、番組を切り換える時点より所定の
期間だけ先行した第1の時点まで、切り換え前の番組の
視聴を許可する放送対象のみが番組をデスクランブル可
能に、続く番組を切り換える時点より所定の期間だけ遅
延した第2の時点まで、連続する番組の何れかの視聴を
許可する放送対象のみが番組をデスクランブル可能に、
さらにこの第2の時点以降においては、切り換えた番組
の視聴を許可する放送対象のみが番組をデスクランブル
可能に、番組及びキーデータをスクランブル処理して出
力することにより、1のサービスで契約番組、非契約番
組とを切り換える場合でも、ユーザー側において、契約
番組を確実に視聴することができる。
【0086】(4)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、図6に示したよう
に、番組自体の解読情報ECMに割り当てた2つのキー
データのうち、時点t3を間に挟んだ2つの番組自体の
解読情報ECMで共通するキーデータにより、時点t3
から時点t4までの間、番組をスクランブル処理する場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、時点t3
以前と、時点t3から時点t4までの間で、同一のキー
データによりスクランブル処理してもよい。
【0087】また上述の実施の形態においては、番組自
体の解読情報ECMと受信契約情報EMMとを多重化し
て伝送し、この受信契約情報EMMを基準にして番組自
体の解読情報ECMよりキーデータを取得できるように
した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、別
途通知した第2のキーデータにより番組自体の解読情報
ECMをデスクランブル処理してキーデータを取得する
場合にも広く適用することができる。
【0088】さらに上述の実施の形態においては、スク
ランブル処理したキーデータと、このキーデータにより
スクランブル処理した番組とを時分割多重化して放送す
る場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例え
ば周波数多重化により放送する場合等にも広く適用する
ことができる。
【0089】さらに上述の実施の形態においては、本発
明をディジタル衛星放送システムに適用する場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、ケーブルテレビ等
の種々のディジタル放送システムに広く適用することが
できる。
【0090】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、番組を切
り換える時点より所定の期間だけ先行した第1の時点ま
では、第1の番組の視聴を許可する第1の放送対象のみ
がデスクランブル可能に、また番組を切り換える時点よ
り所定の期間だけ遅延した第2の時点からは、第2の番
組の視聴を許可する第2の放送対象のみがデスクランブ
ル可能にし、この第1から第2の時点までの間、第1及
び第2の放送対象のみがデスクランブル可能に放送する
ことにより、1のサービスで契約番組、非契約番組とを
切り換える場合でも、ユーザー側において、契約番組を
確実に視聴することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るディジタル衛星放送
システムの多重化装置の動作の説明に供するタイムチャ
ートである。
【図2】ディジタル衛星放送システムの全体構成を示す
ブロック図である。
【図3】図2のアップリンクシステムを示すブロック図
である。
【図4】図2のIRDを示すブロック図である。
【図5】図2のアップリンクシステムの多重化装置を示
すブロック図である。
【図6】番組のデスクランブル処理の説明に供するタイ
ムチャートである。
【図7】単に番組を切り換えただけの場合の説明に供す
るタイムチャートである。
【符号の説明】
1……ディジタル衛星放送システム、2……番組提供会
社、5……ベースバンドシステム、11……アップリン
クシステム、12……スケジューラ、13……エンコー
ダ、16……多重化装置、17……スクランブラー、2
0……変調回路、22……衛星、23……顧客視聴許可
システム、27……IRD、29……顧客管理システ
ム、81……ECM暗号回路、82……中央処理ユニッ
ト、83……多重化部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のデータ列を符号化してなる符号化
    データを所定のキーデータによりスクランブル処理して
    第1のスクランブルデータを生成し、前記キーデータを
    有してなるデータ群又は前記キーデータの取得に必要な
    データを有してなるデータ群をスクランブル処理して第
    2のスクランブルデータを生成し、前記第1及び第2の
    スクランブルデータを送出するディジタル放送装置にお
    いて、 前記データ列による番組を第1の番組から第2の番組に
    切り換える時点より所定の期間だけ先行した第1の時点
    まで、前記第1の番組の視聴を許可する第1の放送対象
    のみが前記第1のスクランブルデータをデスクランブル
    可能に、前記第1及び第2のスクランブルデータを出力
    し、 前記番組を切り換える時点より所定の期間だけ遅延した
    第2の時点から、前記第2の番組の視聴を許可する第2
    の放送対象のみが前記第1のスクランブルデータをデス
    クランブル可能に、前記第1及び第2のスクランブルデ
    ータを出力し、 前記第1の時点から前記第2の時点までの間、前記第1
    及び第2の放送対象のみが前記第1のスクランブルデー
    タをデスクランブル可能に、前記第1及び第2のスクラ
    ンブルデータを出力することを特徴とするディジタル放
    送装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の時点まで前記符号化データを
    スクランブル処理するキーデータと共に、前記第1の時
    点から前記第2の時点までの間で前記符号化データをス
    クランブル処理するキーデータを取得可能に、前記第2
    のスクランブルデータを出力すると共に、前記第1の時
    点で前記第2のスクランブルデータのスクランブル処理
    を切り換えることにより、 前記第1の時点から前記第2の時点までの間、前記第1
    及び第2の放送対象のみが前記第1のスクランブルデー
    タをデスクランブル可能に、前記第1及び第2のスクラ
    ンブルデータを出力することを特徴とする請求項1に記
    載のディジタル放送装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の時点で、前記放送対象におけ
    る受信結果の制御基準となる基準データを送出すること
    を特徴とする請求項1に記載のディジタル放送装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2のスクランブルデータ
    をパケット化し、時分割多重化して出力することを特徴
    とする請求項1に記載のディジタル放送装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の時点で、前記第2のスクラン
    ブルデータによるパケットを送出し、 該パケットに前記放送対象における受信結果の制御基準
    となる基準データを付加し、 前記基準データが、該パケットに付加されるバージョン
    のデータでなることを特徴とする請求項6に記載のディ
    ジタル放送装置。
  6. 【請求項6】 所定のデータ列を符号化してなる符号化
    データを所定のキーデータによりスクランブル処理して
    第1のスクランブルデータを生成し、前記キーデータを
    有してなるデータ群又は前記キーデータの取得に必要な
    データを有してなるデータ群をスクランブル処理して第
    2のスクランブルデータを生成し、前記第1及び第2の
    スクランブルデータを送出するディジタル放送方法にお
    いて、 前記データ列による番組を第1の番組から第2の番組に
    切り換える時点より所定の期間だけ先行した第1の時点
    まで、前記第1の番組の視聴を許可する第1の放送対象
    のみが前記第1のスクランブルデータをデスクランブル
    可能に、前記第1及び第2のスクランブルデータを出力
    し、 前記番組を切り換える時点より所定の期間だけ遅延した
    第2の時点から、前記第2の番組の視聴を許可する第2
    の放送対象のみが前記第1のスクランブルデータをデス
    クランブル可能に、前記第1及び第2のスクランブルデ
    ータを出力し、 前記第1の時点から前記第2の時点までの間、前記第1
    及び第2の放送対象のみが前記第1のスクランブルデー
    タをデスクランブル可能に、前記第1及び第2のスクラ
    ンブルデータを出力することを特徴とするディジタル放
    送方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の時点まで前記符号化データを
    スクランブル処理するキーデータと共に、前記第1の時
    点から前記第2の時点までの間で前記符号化データをス
    クランブル処理するキーデータを取得可能に、前記第2
    のスクランブルデータを出力すると共に、前記第1の時
    点で前記第2のスクランブルデータのスクランブル処理
    を切り換えることにより、 前記第1の時点から前記第2の時点までの間、前記第1
    及び第2の放送対象のみが前記第1のスクランブルデー
    タをデスクランブル可能に、前記第1及び第2のスクラ
    ンブルデータを出力することを特徴とする請求項6に記
    載のディジタル放送方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の時点で、前記放送対象におけ
    る受信結果の制御基準となる基準データを送出すること
    を特徴とする請求項6に記載のディジタル放送方法。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第2のスクランブルデータ
    をパケット化し、時分割多重化して出力することを特徴
    とする請求項6に記載のディジタル放送方法。
  10. 【請求項10】 前記第2の時点で、前記第2のスクラ
    ンブルデータによるパケットを送出し、 該パケットに前記放送対象における受信結果の制御基準
    となる基準データを付加し、 前記基準データが、該パケットに付加されるバージョン
    のデータでなることを特徴とする請求項9に記載のディ
    ジタル放送方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003530785A (ja) * 2000-04-07 2003-10-14 イルデト・アクセス・ベスローテン・フェンノートシャップ スクランブルされたコンテンツを提供するシステム、およびスクランブルされたコンテンツをデスクランブルするシステム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003530785A (ja) * 2000-04-07 2003-10-14 イルデト・アクセス・ベスローテン・フェンノートシャップ スクランブルされたコンテンツを提供するシステム、およびスクランブルされたコンテンツをデスクランブルするシステム
JP4772252B2 (ja) * 2000-04-07 2011-09-14 イルデト・アクセス・ベスローテン・フェンノートシャップ スクランブルされたコンテンツを提供するシステム、およびスクランブルされたコンテンツをデスクランブルするシステム

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