JPH11266055A - 半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents
半導体発光素子およびその製造方法Info
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- JPH11266055A JPH11266055A JP6848898A JP6848898A JPH11266055A JP H11266055 A JPH11266055 A JP H11266055A JP 6848898 A JP6848898 A JP 6848898A JP 6848898 A JP6848898 A JP 6848898A JP H11266055 A JPH11266055 A JP H11266055A
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Abstract
うことができる半導体発光素子およびその製造方法を提
供することである。 【解決手段】 Si基板1上に酸化シリコン層2aを形
成し、酸化シリコン層2a中にGeのイオン注入により
Ge過飽和層3aを形成する。Ge過飽和層3aに可干
渉光を2方向から照射するとともに、上記2方向を含む
面に垂直な面内で可干渉光を2方向から照射し、酸化シ
リコン中での発光波長と等しい空間波長の直交する格子
状の干渉縞を形成し、直交する干渉縞の交点の強度ピー
ク位置に光励起により十数nmの大きさのGeドット4
を析出させる。同様にして、Geドット4を含む酸化シ
リコン層を順に積層することにより、複数のGeドット
4からなる3次元のフォトニック結晶を構成する。
Description
よびその製造方法に関する。
素子等の半導体発光素子は、GaAs、GaN等の直接
遷移型の化合物半導体材料により形成されている。しか
し、これらの化合物半導体材料の中には、有害性を有す
る元素や、埋蔵量の少ない元素が含まれており、環境や
資源の点から課題が生じつつある。
(SiC)やゲルマニウム(Ge)は、無害であり、し
かもSi、Cは埋蔵量が豊富であるため、種々の半導体
素子に用いられているが、間接遷移型半導体であるた
め、発光ダイオード、半導体レーザ素子等の半導体発光
素子への応用は困難であると考えられていた。
微粒子からなる活性層を有する高効率可視の発光素子が
報告されている。この発光素子では、Si、SiCまた
はGeの微粒子の量子効果および表面効果により発光が
可能になっているものと考えられる。
無秩序に分散したSi、SiCまたはGeの微粒子を用
いた発光素子では、レーザ発振は行われない。そこで、
間接遷移型半導体材料を用いてレーザ発振が可能な半導
体発光素子を実現することが望まれている。
よりレーザ発振を行うことができる半導体発光素子およ
びその製造方法を提供することである。
に係る半導体発光素子は、量子サイズを有する複数の半
導体ドットがフォトニック結晶を構成するように周期的
に配列されたものである。各半導体ドットは複数の微粒
子の集合体であってもよい。
であり、数nm(ナノメータ)から数十nmの寸法であ
る。
ドットが量子サイズを有するので、発光効率の高い量子
準位または界面準位が形成される。それにより、量子準
位または界面準位間での注入キャリア(電子および正
孔)の遷移により光が放出される。
期的に配列されているので、短距離(数周期)において
は、各半導体ドットの発光が互いに干渉し、それにより
遷移確率が向上する。さらに、長距離においては、フォ
トニック結晶を構成するので、半導体ドットの配列周期
と等しい波長でのみ光が透過せずに光の反射が生じて共
振器が形成される。これらの結果、半導体ドットの発光
波長のうちで、半導体ドットの配列周期に対応する特定
波長のレーザ発振が可能となる。しかも、バルク結晶で
間接遷移型となる半導体材料により半導体ドットを形成
した場合でも、レーザ発振が行われる。
からなる媒体層中に周期的に形成され、媒体層の両面が
半導体または導体からなる電極で挟まれてもよい。媒体
層の材料としては発光波長の吸収が少ない半導体または
絶縁体を用い、媒体層の両面を電気伝導度の高い半導体
または導体からなる電極で挟むことが好ましい。
が2次元的に一定の周期で配列されるので、電極を介し
て複数の半導体ドットにキャリアを注入することによ
り、媒体層の表面に平行な方向にレーザ光が出射され
る。
領域で複数の半導体ドットが媒体層中での発光波長に等
しい周期で媒体層中に配列され、媒体層の中央部の領域
での半導体ドットの配列周期が周囲の領域での半導体ド
ットの配列周期と異なってもよい。
体ドットの周期性をずらせることにより、発生した光が
中央部の領域では透過し、周囲の領域では透過せずに反
射する。その結果、反射鏡を設けることなく特定波長の
レーザ発振が可能となる。
からなる複数の媒体層中に周期的に形成され、複数の媒
体層は半導体または導体からなる電極層を介して積層さ
れてもよい。特に、複数の媒体層間に半導体ドットの周
期性を損なわないように電極層を挿入することが好まし
い。
中に2次元的に一定の周囲で配列されるとともに積層方
向にも一定の周期で配列されるので、電極層を介して複
数の半導体ドットにキャリアを注入することにより、媒
体層の表面に平行な方向および媒体層の積層方向にレー
ザ光が出射される。
領域を除く周囲の領域で複数の半導体ドットが媒体層中
での発光波長に等しい周期で複数の媒体層中に配列され
かつ複数の媒体層が媒体層中での発光波長に等しい周期
で積層され、積層された複数の媒体層の中央部の領域で
の半導体ドットの配列周期および媒体層の積層周期が周
囲の領域での半導体ドットの配列周期および媒体層の積
層周期と異なってもよい。
央部の領域で半導体ドットの周期性をずらせることによ
り、発生した光が中央部の領域では透過し、周囲の領域
では透過せずに反射する。その結果、反射鏡を設けるこ
となく特定波長のレーザ発振が可能となる。
は、半導体または導体からなる電極基板上に半導体また
は絶縁体からなる媒体層を形成し、媒体層中に量子サイ
ズを有する複数の半導体ドットをフォトニック結晶が構
成されるように周期的に形成し、媒体層上に半導体また
は導体からなる電極層を形成するものである。
よれば、量子サイズを有する複数の半導体ドットが周期
的に配列されたフォトニック結晶が得られる。それによ
り、各半導体ドットの量子効果および複数の半導体ドッ
トからなるフォトニック結晶によりレーザ発振が可能と
なる。
領域で媒体層中での発光波長に等しい周期で複数の半導
体ドットを配列してもよい。
体ドットの配列性をずらせることにより、発生した光が
中央部の領域では透過し、周囲の領域では透過せずに反
射する。その結果、反射鏡を設けることなく特定波長の
レーザ発振が可能となる。
および電極層の形成を交互に繰り返し行ってもよい。こ
れにより、複数の半導体ドットが媒体層中に2次元的に
一定の周期で配列されるとともに積層方向にも一定の周
期で配列され、3次元のフォトニック結晶が構成され
る。その結果、3次元的方向にレーザ光を出射すること
ができる。
領域を除く周囲の領域で媒体層中での発光波長に等しい
周期で複数の半導体ドットを配列しかつ媒体層中での発
光波長に等しい周期で複数の媒体層を積層してもよい。
央部の領域で半導体ドットの周期性をずらせることによ
り、発生した光が中央部の領域では透過し、周囲の領域
では透過せずに反射する。その結果、反射鏡を設けるこ
となく特定波長のレーザ発振が可能となる。
子の一例を示し、(a)は半導体発光素子の模式的縦断
面図、(b)は半導体発光素子の模式的横断面図、
(c)は1つの半導体ドットの模式的断面図である。
00が一定周期で積層されている。媒体層100は、発
光波長の吸収が少ない半導体または絶縁体により形成さ
れる。また、図1(b)に示すように、各媒体層100
中に複数の半導体ドット101が2次元的に一定の周期
で配列されている。図1の例では、各半導体ドット10
1は六方格子の格子点に配列されている。
mの寸法を有し、図1(c)に示すように、1つの半導
体ドット101は数nmから十数nm程度の大きさの複
数の微粒子110の集合体からなる。
領域200を除く周囲の領域では、媒体層100中での
発光波長に等しい周期で複数の半導体ドット101が配
列され、媒体層100中での発光波長に等しい周期で複
数の媒体層100が積層されている。すなわち、複数の
媒体層100の中央部の領域200での半導体ドット1
01の配列周期および媒体層100の積層周期は周囲の
領域での半導体ドット101の配列周期および媒体層1
00の積層周期と異なる。
び下面にはそれぞれ電極102,103が設けられてい
る。これらの電極102,103を介して媒体層100
中の半導体ドット101に電子・正孔キャリアが注入さ
れる。
部の領域200および周囲の領域をマスクを用いて別々
の工程で形成する。
として半導体レーザ素子の製造方法について説明する。
以下の説明では、図1の中央部の領域200を除く周囲
の領域の製造方法を示している。中央部の領域200の
製造方法は、半導体ドット101の配列周期および媒体
層1の積層周期を除いて周囲の領域の製造方法と同様で
ある。
おける半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的工程断
面図である。
1上に、熱酸化法、CVD法(化学的気相成長法)、ス
パッタリング法等により膜厚数十nmの酸化シリコン層
2aを形成する。
コン層2a中に、イオン注入によりGeを酸化シリコン
層2aの厚さの半分の深さで最大濃度となるようなエネ
ルギーで過飽和に導入し、膜厚数十nmのGe過飽和層
3aを形成する。イオン注入の条件としては、例えばG
eイオンの加速エネルギーを十数〜数keVとし、ドー
ズ量を1015〜1017cm-2とする。この場合、Ge過
飽和層3a中のGeの濃度は数原子%〜数十原子%とな
る。
コン層2aに、エキシマレーザ光、自由電子レーザ光、
放射光等の同一光源から分岐した短い波長の可干渉光L
1,L2を2方向から互いに角度θ1をなすように照射
して干渉縞を形成するとともに、上記干渉縞と角度θ3
(図示せず)をなすような干渉縞を同様の可干渉光を2
方向から互いに角度θ2(図示せず)をなすように照射
して形成し、酸化シリコン層2aに酸化シリコン中での
発光波長と等しい空間波長の間隔の互いに交わる格子状
の干渉縞を形成する。それにより、互いに交わる干渉縞
の交点の強度ピーク位置におけるGe過飽和層3aのG
e濃度が最大となる深さに数nm〜十数nmの大きさを
有するGeドット4が光励起により析出する。
での光の波長を酸化シリコンの屈折率1.46で除した
値となるので、酸化シリコン中の可干渉光の波長は真空
中での可干渉光の波長を酸化シリコンの屈折率1.46
で除した値となる。この場合、2方向の可干渉光L1,
L2がなす角度θ1,θ2および可干渉光L1,L2の
波長は、Geドット4の配列周期d1,d2が酸化シリ
コン中での発光波長と等しくなるように選択する。な
お、配列周期d1,d2は、Si基板1の表面に平行な
面内で互いに交わる方向における周期であり、図には配
列周期d1のみが示される。
μmの緑色光とすると、酸化シリコン中でのレーザ光の
波長は0.39μmの紫色光となり、0.39μm周期
の干渉縞を形成するためには、これより短い波長の紫外
光を可干渉光として用いる。また、干渉縞の交点以外の
場所で析出が起こらないように、入射光はパルス状とし
て瞬間的に励起する。このようにして、Ge過飽和層3
a中に2次元格子状に複数のGeドット4が形成され
る。
リコン層2a上に、スパッタリング法、CVD法、スプ
レー法等により酸化インジウム・スズ等の透明電極層4
bを堆積する。次に、この透明電極層4b上に膜厚数十
nmの酸化シリコン層2bを形成する。さらに、図3
(e)に示すように、図2(c)の工程と同様にして、
酸化シリコン層2b中に膜厚数十nmのGe過飽和層3
bを形成し、Ge過飽和層3b中に複数のGeドット4
を2次元格子状に形成する。
化シリコン層2b上に透明電極層4cを堆積し、透明電
極層4c上に膜厚数十nmの酸化シリコン層2cを形成
し、酸化シリコン層2c中に膜厚数十nmのGe過飽和
層3cを形成し、Ge過飽和層3c中に複数のGeドッ
ト4を2次元格子状に形成する。
b,3c中のGeドット4の上下方向の配列周期d3が
酸化シリコン層2a,2b,2cおよび透明電極層4
a,4b,4cからなる多層膜中での発光波長と等しく
なるように酸化シリコン層2a,2b,2cおよび透明
電極層4a,4b,4cの膜厚を設定する。このように
して、複数のGeドット4が3次元格子状に配列され、
3次元のフォトニック結晶が構成される。
法、スパッタリング法、メッキ法、CVD法等によりA
u、Al、酸化インジウム・スズ等からなる電極5を形
成するとともに、Si基板1の下面に、蒸着法、スパッ
タリング法、メッキ法、CVD法等によりAu、Al等
からなる電極6を形成する。
極5,6からSi基板1および酸化シリコン層2a,2
b,2cに電流を注入すると、複数のGeドット4に電
子・正孔キャリアが注入される。各Geドット4は数n
mの寸法を有するので、量子効果による量子準位あるい
は酸化シリコン層との界面準位が形成され、量子準位あ
るいは界面準位間での注入キャリアの遷移について近距
離のGeドット間の相互作用により高効率で光が放出さ
れる。また、複数のGeドット4によりフォトニック結
晶が構成されるので、複数のGeドット4の配列周期と
等しい波長でのみ光の干渉が起こり、発光の位相が揃っ
てレーザ発振が行われる。
互いに直交する3方向にレーザ光が出射するが、3方向
のうち1方向または2方向におけるGeドット4の配列
周期をずらせることにより、1方向または2方向にのみ
レーザ光を出射させることができる。
ト4を含むGe過飽和層3a,3b,3cが上下方向に
3層に積層されているが、積層の数はこれに限定されな
い。上下方向においても発光の位相を十分に揃えるため
には、上下方向の積層の数を5〜10以上にすることが
好ましい。
層のみ設けた場合には、そのGe過飽和層3aの表面に
平行な方向にレーザ光が出射される。
渉光の干渉縞の照射によりGeドットを周期構造に析出
させているが、上記のGeの代わりに、Si、Cあるい
はそれらを混合したSi−C−Geの過飽和層を形成し
て可干渉光の干渉縞の照射によりSi、SiCあるいは
Si−C−Geドットを、同様にして周期構造に析出さ
せてもよい。
施例における半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的
工程断面図である。
21上に、熱酸化法、CVD法(化学的気相成長法)、
スパッタリング法等により膜厚数百nmの酸化シリコン
膜22aを形成する。
ン系ガス等のエッチング性ガスeを供給しながら、酸化
シリコン膜22aに、エキシマレーザ光、自由電子レー
ザ光、放射光等の可干渉光L3,L4を2方向から互い
に角度θ1をなすように照射して干渉縞を形成するとと
もに、上記干渉縞と角度θ3(図示せず)をなすような
干渉縞を同様の可干渉光を2方向から角度θ2(図示せ
ず)をなすように照射して形成し、酸化シリコン膜22
aに発光波長に対応する酸化シリコン中での空間波長の
間隔の互いに交わる格子状の干渉縞を形成する。それに
より、互いに交わる干渉縞の交点の強度ピーク位置の酸
化シリコン膜22aが光励起によりエッチングされ、酸
化シリコン中での発光波長と等しい空間波長の周期d
1,d2で酸化シリコン膜22aに数nm〜数百nmの
大きさの複数の孔23がマトリクス状に形成される。
水素化物のガス、Cの水素化物のガスおよびGeの水素
化物のガスを含む堆積原料ガスgを供給しながら、図4
(b)の工程と同様にして、酸化シリコン膜22aに、
可干渉光L5,L6を2方向から互いに角度θ1をなす
ように照射するとともに、上記干渉縞と角度θ3をなす
ような干渉縞を可干渉光を2方向から互いに角度θ2を
なすように照射して形成し、酸化シリコン膜22aに形
成された孔23に一致するように互いに角度θ3をなす
格子状の干渉縞を形成する。それにより、酸化シリコン
膜22aの孔23内に光励起CVDにより厚さサブnm
〜数nmのSi−C−Geドット24が堆積する。この
ようにして、酸化シリコン膜22aに複数のSi−C−
Geドット24が2次元周期的に格子状に形成される。
ここで、サブnmは、0.数nmである。
コン膜22a上に膜厚数百nmのSi層25を形成し、
Si層25上に熱酸化法、CVD法、スパッタリング法
等により膜厚数十nmの酸化シリコン膜22bを形成す
る。
(b),(c)の工程と同様にして、酸化シリコン膜2
2bに複数の孔23を2次元周期的に形成し、複数の孔
23内に膜厚サブnm〜数nmのSi−C−Geドット
24を形成する。
化シリコン膜22b上に膜厚数百nmのSi層26およ
び膜厚数十nmの酸化シリコン膜22cを順に形成し、
酸化シリコン膜22cに複数の孔23を2次元周期的に
形成し、複数の孔23内に膜厚サブnm〜数nmのSi
−C−Geドット24を形成する。
22b,22c中のSi−C−Geドット24の上下方
向の配列周期d3が酸化シリコン膜22a,22b,2
2cおよびSi層25,26による多層膜中での発光波
長と等しくなるように酸化シリコン膜22a,22b,
22cおよびSi層25,26の膜厚を設定する。この
ようにして、複数のSi−C−Geドット24が3次元
周期的に配列され、3次元のフォトニック結晶が構成さ
れる。
コン膜22c上に膜厚数百nmのSi層27を形成した
後、Si層27上に、蒸着法、スパッタリング法、メッ
キ法等によりAu、Al、酸化インジウム・スズ等から
なる電極28を形成するとともに、Si基板21の下面
に、蒸着法、スパッタリング法、メッキ法等によりA
u、Al、酸化インジウム・スズ等からなる電極29を
形成する。
極28,29からSi基板21およびSi層25,2
6,27に電流を注入すると、複数のSi−C−Geド
ット24に電子・正孔キャリアが注入される。各Si−
C−Geドット24は数nmの大きさを有するので、量
子効果による量子準位あるいは界面準位が形成され、量
子準位あるいは界面準位間での注入キャリアの遷移によ
り光が放出される。また、複数のSi−C−Geドット
24が周期的に配列されているので、複数のSi−C−
Geドット24の配列周期と等しい波長で選択的に発光
の効率が上がりかつレーザ発振が行われる。
ても、互いに直交する3方向にレーザ光が出射するが、
3方向のうち1方向または2方向におけるSi−C−G
eドット24の配列周期をずらせることにより、1方向
または2方向にのみレーザ光を出射させることができ
る。
eドット24を含む酸化シリコン膜22a,22b,2
2cを上下方向に3層に積層しているが、積層の数はこ
れに限定されない。上下方向においても発光の位相を十
分に揃えるためには、上下方向の積層の数を5〜10以
上にすることが好ましい。
コン膜22aを1層のみ設けた場合には、その酸化シリ
コン膜22aの表面に平行な方向にレーザ光が出射され
る。
施例における半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的
工程断面図である。
31上に、熱酸化法、CVD法、スパッタリング法等に
より膜厚数十nmの酸化シリコン膜32aを形成する。
コン膜32aに、10keVで加速されたGa(ガリウ
ム)イオンからなる集束イオンビームb1を数nm〜数
百nmの直径に絞って酸化シリコン膜32aに照射する
とともに、ガスノズル50からハロゲン系ガス等のエッ
チング性ガスg1を集束イオンビームb1と同じ箇所に
照射し、酸化シリコン膜32aにイオン誘起により直径
数十nm〜数百nmの孔33を形成する。この操作を順
次繰り返すことにより、酸化シリコン膜32aに複数の
孔33を発光波長に対応する酸化シリコン中での空間波
長の周期d1,d2でマトリクス状に形成する。
リコン膜32aに形成された各孔33に10keVで加
速されたGaイオンからなる集束イオンビームb2を照
射するとともに、ガスノズル51からSiの水素化物の
ガス、Cの水素化物のガスおよびGeの水素化物のガス
を含む堆積原料ガスg2を照射し、各孔33内にイオン
誘起により膜厚サブnm〜数nmのSi−C−Geドッ
ト34をエピタキシャル成長させる。このようにして、
酸化シリコン膜32aに複数のSi−C−Geドット3
4が2次元周期的に格子状に形成される。
コン膜32a上に膜厚数百nmのSi層35を形成し、
Si層35上に熱酸化法、CVD法、スパッタリング法
等により膜厚数十nmの酸化シリコン膜32bを形成す
る。
(b),(c)の工程と同様にして、酸化シリコン膜3
2bに複数の孔33を2次元周期的に形成し、各孔33
内に膜厚サブnm〜数nmのSi−C−Geドット34
を形成する。
コン膜32b上に膜厚数百nmのSi層36および膜厚
数十nmの酸化シリコン膜32cを順に形成し、図7
(b),(c)の工程と同様にして、酸化シリコン膜3
2cに複数の孔33を2次元周期的に形成し、各孔33
内に膜厚サブnm〜数nmのSi−C−Geドット34
を形成する。
32b,32c中のSi−C−Geドット34の上下方
向の配列周期d4が酸化シリコン膜32a,32b,3
2cおよびSi層35,36による多層膜中での発光波
長と等しくなるように酸化シリコン膜32a,32b,
32cおよびSi層35,36の膜厚を設定する。この
ようにして、複数のSi−C−Geドット34が3次元
周期的に配列され、3次元のフォトニック結晶が構成さ
れる。
コン膜32c上に膜厚数百nmのSi層37を形成した
後、Si層37上に、蒸着法、スパッタリング法、メッ
キ法等によりAu、Al、酸化インジウム・スズ等から
なる電極38を形成するとともに、Si基板31の下面
に、蒸着法、スパッタリング法、メッキ法等によりA
u、Al等からなる電極39を形成する。
極38,39からSi基板31およびSi層35,3
6,37に電流を注入すると、複数のSi−C−Geド
ット34にキャリアが注入される。各Si−C−Geド
ット34は数nmの大きさを有するので、量子効果によ
り量子準位あるいは界面準位が形成され、量子準位ある
いは界面準位間での注入キャリアの遷移により光が放出
される。また、Si−C−Geドット34が周期的に配
列されているので、複数のSi−C−Geドット34の
配列周期と等しい波長でのみ選択的に発光の効率が上が
りかつレーザ発振が行われる。
ても、互いに直交する3方向にレーザ光が出射するが、
3方向のうち1方向または2方向におけるSi−C−G
eドット34の配列周期をずらせることにより、1方向
または2方向にのみレーザ光を出射させることができ
る。
eドット34を含む酸化シリコン膜32a,32b,3
2cを上下方向に3層に積層しているが、積層の数はこ
れに限定されない。上下方向においても発光の位相を十
分に揃えるためには、上下方向の積層の数を5〜10以
上にすることが好ましい。
コン膜32aを1層のみ設けた場合には、その酸化シリ
コン膜32aの表面に平行な方向にレーザ光が出射され
る。
例における半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的工
程断面図である。
板41上に、熱酸化法、CVD法、スパッタリング法等
により膜厚数十nmの酸化シリコン膜42aを形成す
る。
リコン膜42aに、集束イオンビームb3によりSi、
CまたはGeを注入し、注入部43を形成する。注入部
43の位置は、フォトニック結晶を構成する格子点であ
り、注入深さは、酸化シリコン膜42a厚さの半分の深
さ付近である。Geイオンの場合の注入エネルギーは、
十数〜数keVであり、注入量は、1015〜1017cm
-2である。
処理により酸化シリコン膜42aの注入部43の原子を
析出させ、数nm〜数十nmの大きさの半導体ドット4
4を周期的に形成する。Siの場合の加熱温度は、10
00〜1400℃である。
リコン膜42a上に膜厚数百nmのSi層45を形成し
た後、図10(a),(b),(c)の工程と同様にし
て、Si層45上に酸化シリコン膜42b、Si層46
および酸化シリコン膜42cを順に形成するとともに、
複数の酸化シリコン膜42a,42b,42c中に半導
体ドット44を周期的に形成する。
42b,42c中の半導体ドット44の上下方向の配列
周期d5が酸化シリコン膜42a,42b,42cおよ
びSi層45,46による多層膜中での発光波長と等し
くなるように酸化シリコン膜42a,42b,42cお
よびSi層45,46の膜厚を設定する。このようにし
て、複数の半導体ドット44が3次元周期的に配列さ
れ、3次元のフォトニック結晶が構成される。
リコン膜42c上に膜厚数百nmのSi層47を形成し
た後、Si層47上に、蒸着法、スパッタリング法、メ
ッキ法等によりAu、Al、酸化インジウム・スズ等か
らなる電極48を形成するとともに、Si基板41の下
面に、蒸着法、スパッタリング法、メッキ法等によりA
u、Al等からなる電極49を形成する。
い、Geドットを周期的に配列しているが、上記のGe
の代わりに、Si、Cあるいはそれらを組合せてSi、
SiCまたはSi−C−Geドットを周期的に配列して
もよい。
極48,49からSi基板41およびSi層45,4
6,47に電流を注入すると、複数の半導体ドット44
にキャリアが注入される。各半導体ドット44は数nm
の大きさを有するので、量子効果により量子準位あるい
は界面準位が形成され、量子準位あるいは界面準位間で
の注入キャリアの遷移により光が放出される。また、半
導体ドット44が周期的に配列されているので、複数の
半導体ドット44の配列周期と等しい波長でのみ選択的
に発光の効率が上がりかつレーザ発振が行われる。
ても、互いに直交する3方向にレーザ光が出射するが、
3方向のうち1方向または2方向における半導体ドット
44の配列周期をずらせることにより、1方向または2
方向にのみレーザ光を出射させることができる。
体ドット44を含む酸化シリコン膜42a,42b,4
2cを上下方向に3層に積層しているが、積層の数はこ
れに限定されない。上下方向においても発光の位相を十
分に揃えるためには、上下方向の積層の数を5〜10以
上にすることが好ましい。
2aを1層のみ設けた場合には、その酸化シリコン膜4
2aの表面に平行な方向にレーザ光が出射される。
4の実施例の半導体レーザ素子では、Si系の間接遷移
型半導体材料を用いることによりレーザ発振が可能とな
る。したがって、半導体レーザ素子をSiからなる集積
回路に集積化することができる。また、周期構造による
発光体内での選択則を用いることにより特定の波長での
光の誘起・反射が行われているので、発光効率が向上
し、また、反射鏡が不要となる。したがって、半導体レ
ーザ素子の設計の自由度が増すとともに、反射面の劣化
による素子特性の劣化を防止することができる。
的縦断面図、模式的横断面図および半導体ドットの模式
的断面図である。
子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
素子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
素子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
2a,42b,42c酸化シリコン膜 23,33 孔 24,34 Si−C−Geドット 44 半導体ドット
Claims (10)
- 【請求項1】 量子サイズを有する複数の半導体ドット
がフォトニック結晶を構成するように周期的に配列され
たことを特徴とする半導体発光素子。 - 【請求項2】 前記複数の半導体ドットは半導体または
絶縁体からなる媒体層中に周期的に形成され、前記媒体
層の両面が半導体または導体からなる電極で挟まれたこ
とを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。 - 【請求項3】 前記媒体層の中央部の領域を除く周囲の
領域で前記複数の半導体ドットが前記媒体層中での発光
波長に等しい周期で前記媒体層中に配列され、前記媒体
層の中央部の領域での前記半導体ドットの配列周期が周
囲の領域での前記半導体ドットの配列周期と異なること
を特徴とする請求項2記載の半導体発光素子。 - 【請求項4】 前記複数の半導体ドットは半導体または
絶縁体からなる複数の媒体層中に周期的に形成され、前
記複数の媒体層は半導体または導体からなる電極層を介
して積層されたことを特徴とする請求項1記載の半導体
発光素子。 - 【請求項5】 前記積層された複数の媒体層の中央部の
領域を除く周囲の領域で前記複数の半導体ドットが前記
媒体層中での発光波長に等しい周期で前記複数の媒体層
中に配列されかつ前記複数の媒体層が前記媒体層中での
発光波長に等しい周期で積層され、前記積層された複数
の媒体層の中央部の領域での前記半導体ドットの配列周
期および前記媒体層の積層周期が周囲の領域での前記半
導体ドットの配列周期および前記媒体層の積層周期と異
なることを特徴とする請求項4記載の半導体発光素子。 - 【請求項6】 各半導体ドットは複数の微粒子の集合体
であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
の半導体発光素子。 - 【請求項7】 半導体または導体からなる電極基板上に
半導体または絶縁体からなる媒体層を形成し、前記媒体
層中に量子サイズを有する複数の半導体ドットをフォト
ニック結晶が構成されるように周期的に形成し、前記媒
体層上に半導体または導体からなる電極層を形成するこ
とを特徴とする半導体発光素子の製造方法。 - 【請求項8】 前記媒体層の中央部の領域を除く周囲の
領域で前記媒体層中での発光波長に等しい周期で前記複
数の半導体ドットを配列することを特徴とする請求項7
記載の半導体発光素子の製造方法。 - 【請求項9】 前記媒体層の形成、前記複数の半導体ド
ットの形成および前記電極層の形成を交互に繰り返し行
うことを特徴とする請求項7記載の半導体発光素子の製
造方法。 - 【請求項10】 前記積層された複数の媒体層の中央部
の領域を除く周囲の領域で前記媒体層中での発光波長に
等しい周期で前記複数の半導体ドットを配列しかつ前記
媒体層中での発光波長に等しい周期で前記複数の媒体層
を積層することを特徴とする請求項9記載の半導体発光
素子の製造方法。
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WO2009122458A1 (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-08 | 国立大学法人広島大学 | 量子ドットの製造方法 |
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-
1998
- 1998-03-18 JP JP06848898A patent/JP4131882B2/ja not_active Expired - Fee Related
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