JPH11263999A - 有機ケイ素化合物系洗浄剤および洗浄方法 - Google Patents
有機ケイ素化合物系洗浄剤および洗浄方法Info
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- JPH11263999A JPH11263999A JP10088090A JP8809098A JPH11263999A JP H11263999 A JPH11263999 A JP H11263999A JP 10088090 A JP10088090 A JP 10088090A JP 8809098 A JP8809098 A JP 8809098A JP H11263999 A JPH11263999 A JP H11263999A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面張力が低く洗浄性に優れる有機ケイ素化
合物系の洗浄剤およびそれを用いる洗浄方法を提供す
る。 【解決手段】 一般式(1):R3Si−Q−SiR
3(式中、Rは塩素原子を含まない同種または異種の置
換もしくは非置換の一価炭化水素基または水素原子であ
り、−Q−は、アルキレン基、または、炭素数2〜10
のアルキレン基から選択されるものである。)で表され
る有機ケイ素化合物からなることを特徴とする洗浄剤、
また、この有機ケイ素化合物と炭化水素系溶剤、アルコ
ール系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、およびエ
ステル系溶剤から選ばれた少なくとも1種の有機溶剤と
混合物であることを特徴とする洗浄剤、および、洗浄対
象物を上記洗浄剤で洗浄後、該洗浄剤を除去することを
特徴とする洗浄方法。
合物系の洗浄剤およびそれを用いる洗浄方法を提供す
る。 【解決手段】 一般式(1):R3Si−Q−SiR
3(式中、Rは塩素原子を含まない同種または異種の置
換もしくは非置換の一価炭化水素基または水素原子であ
り、−Q−は、アルキレン基、または、炭素数2〜10
のアルキレン基から選択されるものである。)で表され
る有機ケイ素化合物からなることを特徴とする洗浄剤、
また、この有機ケイ素化合物と炭化水素系溶剤、アルコ
ール系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、およびエ
ステル系溶剤から選ばれた少なくとも1種の有機溶剤と
混合物であることを特徴とする洗浄剤、および、洗浄対
象物を上記洗浄剤で洗浄後、該洗浄剤を除去することを
特徴とする洗浄方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機ケイ素化合物か
らなる洗浄剤およびそれを用いる洗浄方法に関する。
らなる洗浄剤およびそれを用いる洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品、半導体部品、金属部品、ガラ
ス部品等の各種工業部品の製造工程や加工工程において
は、フロン113に代表されるフロン系溶剤やトリクロ
ロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系溶剤が油
汚れ等除去するための洗浄剤として広く使用されてきた
が、環境上の問題がクローズアップされ、これらに代わ
る新しい洗浄剤の開発が不可欠となっていた。一方、特
開平6−108095号公報にはフルオロアルキル基を
有する有機ケイ素化合物を含んでなる洗浄剤が提案され
ているが、この洗浄剤は表面張力が低く洗浄作用に優れ
る特徴を有するものの、製造に用いる原料・工程が特殊
でありコストが高いという問題がある。また、特開平7
−216387号公報には、直鎖状または環状の低分子
量ポリオルガノシロキサンが洗浄剤として提案されてい
るが、この洗浄剤は、従来のフロン洗浄剤ほどの洗浄作
用がなく、表面張力がさほど低くないので微細な間隙に
存在する汚れを除去しにくいという欠点があった。
ス部品等の各種工業部品の製造工程や加工工程において
は、フロン113に代表されるフロン系溶剤やトリクロ
ロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系溶剤が油
汚れ等除去するための洗浄剤として広く使用されてきた
が、環境上の問題がクローズアップされ、これらに代わ
る新しい洗浄剤の開発が不可欠となっていた。一方、特
開平6−108095号公報にはフルオロアルキル基を
有する有機ケイ素化合物を含んでなる洗浄剤が提案され
ているが、この洗浄剤は表面張力が低く洗浄作用に優れ
る特徴を有するものの、製造に用いる原料・工程が特殊
でありコストが高いという問題がある。また、特開平7
−216387号公報には、直鎖状または環状の低分子
量ポリオルガノシロキサンが洗浄剤として提案されてい
るが、この洗浄剤は、従来のフロン洗浄剤ほどの洗浄作
用がなく、表面張力がさほど低くないので微細な間隙に
存在する汚れを除去しにくいという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解消するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明の目的は、洗浄作用に優れる有機ケイ
素化合物系の洗浄剤およびそれを用いる洗浄方法を提供
することにある。
点を解消するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明の目的は、洗浄作用に優れる有機ケイ
素化合物系の洗浄剤およびそれを用いる洗浄方法を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
(1): R3Si−Q−SiR3(式中、Rは塩素原子
を含まない同種または異種の置換もしくは非置換の一価
炭化水素基または水素原子であり、−Q−は、塩素原子
を含まない置換もしくは非置換のフェニレン基、炭素原
子数3〜10のシクロアルキレン基、または、炭素数2
〜10のアルキレン基から選択されるものである。)で
表される有機ケイ素化合物からなることを特徴とする洗
浄剤、また、この有機ケイ素化合物と炭化水素系溶剤、
アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、お
よびエステル系溶剤から選ばれた少なくとも1種の有機
溶剤と混合物であることを特徴とする洗浄剤、および、
洗浄対象物を上記洗浄剤で洗浄後、該洗浄剤を除去する
ことを特徴とする洗浄方法に関する。
(1): R3Si−Q−SiR3(式中、Rは塩素原子
を含まない同種または異種の置換もしくは非置換の一価
炭化水素基または水素原子であり、−Q−は、塩素原子
を含まない置換もしくは非置換のフェニレン基、炭素原
子数3〜10のシクロアルキレン基、または、炭素数2
〜10のアルキレン基から選択されるものである。)で
表される有機ケイ素化合物からなることを特徴とする洗
浄剤、また、この有機ケイ素化合物と炭化水素系溶剤、
アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、お
よびエステル系溶剤から選ばれた少なくとも1種の有機
溶剤と混合物であることを特徴とする洗浄剤、および、
洗浄対象物を上記洗浄剤で洗浄後、該洗浄剤を除去する
ことを特徴とする洗浄方法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の有機ケイ素化合物系洗浄
剤は、一般式(1):R3Si−Q−SiR3で表され
る。上式中、Rは塩素原子を含まない同種または異種の
置換もしくは非置換の一価炭化水素基または水素原子で
あり、具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,
ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基等のアルキル基;シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基;フェニル基,トリル基,キシリル基等のアリール
基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキル基;トリ
フルオロプロピル基,ノナフルオロヘキシル基等のフル
オロアルキル基、水素原子が例示される。この中でも微
細な間隙への浸透性や洗浄後の除去のし易さの点から炭
素原子数3以下のアルキル基、特にメチル基が好まし
い。−Q−は、塩素原子を含まない置換もしくは非置換
のフェニレン基、炭素原子数3〜10のシクロアルキレ
ン基、または、炭素数2〜10のアルキレン基から選択
されるものであり、芳香環の場合は、具体的には、p−
フェニレン;m−フェニレン;o−フェニレン;2−メチ
ル−1,4−フェニレン;2−メトキシ−1,4−フェ
ニレン等が例示され、シクロアルキレン基の場合は、具
体的には、1,4−シクロヘキシレン;1,3−シクロ
ヘキシレン;1,2−シクロヘキシレン;1,4−シク
ロヘプチレン、1,5−シクロオクチレン等が例示さ
れ、炭素数2〜10のアルキレン基の場合は、具体的に
は、エチレン基;プロピレン基;ブチレン基;ヘプチレ
ン基;ヘキシレン基;オクチレン基等が例示される。ま
た、このような本発明の有機ケイ素化合物系洗浄剤は、
室温で液状であることが好ましく、例えば200℃で蒸
気圧があり揮発性があることが好ましいので、分子中の
炭素原子数は合計20以下であることが好ましく、合計
15以下であることがより好ましい。原子中の置換基は
疎水性基であることが好ましい。
剤は、一般式(1):R3Si−Q−SiR3で表され
る。上式中、Rは塩素原子を含まない同種または異種の
置換もしくは非置換の一価炭化水素基または水素原子で
あり、具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,
ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基等のアルキル基;シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基;フェニル基,トリル基,キシリル基等のアリール
基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキル基;トリ
フルオロプロピル基,ノナフルオロヘキシル基等のフル
オロアルキル基、水素原子が例示される。この中でも微
細な間隙への浸透性や洗浄後の除去のし易さの点から炭
素原子数3以下のアルキル基、特にメチル基が好まし
い。−Q−は、塩素原子を含まない置換もしくは非置換
のフェニレン基、炭素原子数3〜10のシクロアルキレ
ン基、または、炭素数2〜10のアルキレン基から選択
されるものであり、芳香環の場合は、具体的には、p−
フェニレン;m−フェニレン;o−フェニレン;2−メチ
ル−1,4−フェニレン;2−メトキシ−1,4−フェ
ニレン等が例示され、シクロアルキレン基の場合は、具
体的には、1,4−シクロヘキシレン;1,3−シクロ
ヘキシレン;1,2−シクロヘキシレン;1,4−シク
ロヘプチレン、1,5−シクロオクチレン等が例示さ
れ、炭素数2〜10のアルキレン基の場合は、具体的に
は、エチレン基;プロピレン基;ブチレン基;ヘプチレ
ン基;ヘキシレン基;オクチレン基等が例示される。ま
た、このような本発明の有機ケイ素化合物系洗浄剤は、
室温で液状であることが好ましく、例えば200℃で蒸
気圧があり揮発性があることが好ましいので、分子中の
炭素原子数は合計20以下であることが好ましく、合計
15以下であることがより好ましい。原子中の置換基は
疎水性基であることが好ましい。
【0006】このような有機ケイ素化合物系洗浄剤とし
ては、下記構造式で示される有機ケイ素化合物が例示さ
れる。 (CH3)2HSi−(p-)C6H4−SiH(CH3)2 (CH3)3Si−(p-)C6H4−Si(CH3)3 (CH3)3Si−(O-)C6H4−Si(CH3)3 (CH3)3Si−(m-)C6H4−Si(CH3)3 C2H5(CH3)2Si−(p-)C6H4−Si(CH3)2C
2H5 CF3CH2CH2(CH3)2Si−(p-)C6H4−Si
(CH3)2CH2CH2CF3 (CH3)3Si−(p-)C6H3(CH3)−Si(CH3)
3 (CH3)3Si−(o-)C6H10−Si(CH3)3 (CH3)2HSi−(o-)C6H10−SiH(CH3)2 (CH3)3Si−C8H14−Si(CH3)3 (CH3)3Si−(CH2)4−Si(CH3)3 (CH3)3Si−(CH2)6−Si(CH3)3 (CH3)3Si−(CH2)8−Si(CH3)3
ては、下記構造式で示される有機ケイ素化合物が例示さ
れる。 (CH3)2HSi−(p-)C6H4−SiH(CH3)2 (CH3)3Si−(p-)C6H4−Si(CH3)3 (CH3)3Si−(O-)C6H4−Si(CH3)3 (CH3)3Si−(m-)C6H4−Si(CH3)3 C2H5(CH3)2Si−(p-)C6H4−Si(CH3)2C
2H5 CF3CH2CH2(CH3)2Si−(p-)C6H4−Si
(CH3)2CH2CH2CF3 (CH3)3Si−(p-)C6H3(CH3)−Si(CH3)
3 (CH3)3Si−(o-)C6H10−Si(CH3)3 (CH3)2HSi−(o-)C6H10−SiH(CH3)2 (CH3)3Si−C8H14−Si(CH3)3 (CH3)3Si−(CH2)4−Si(CH3)3 (CH3)3Si−(CH2)6−Si(CH3)3 (CH3)3Si−(CH2)8−Si(CH3)3
【0007】かかる本発明の有機ケイ素化合物は、例え
ば、エチルエーテルやテトラヒドロフランのようなエー
テル系の溶媒中にマグネシウムを加えたものに、対応す
る炭化水素系化合物の二塩化物ないし二臭化物のような
ジハロ化合物を滴下してグリニャール試薬を調製し、次
いで、トリオルガノクロロシランを滴下してカップリン
グさせることにより合成することができる。加熱還流し
て熟成後、水を加えて副生塩を溶解させ、最後に有機層
を分留することにより得ることができる。
ば、エチルエーテルやテトラヒドロフランのようなエー
テル系の溶媒中にマグネシウムを加えたものに、対応す
る炭化水素系化合物の二塩化物ないし二臭化物のような
ジハロ化合物を滴下してグリニャール試薬を調製し、次
いで、トリオルガノクロロシランを滴下してカップリン
グさせることにより合成することができる。加熱還流し
て熟成後、水を加えて副生塩を溶解させ、最後に有機層
を分留することにより得ることができる。
【0008】本発明の有機ケイ素化合物系洗浄剤は、例
えば、低分子量ポリメチルシロキサンのような表面張力
が低い点と、芳香族または脂環式炭化水素のような溶解
性という点に優れており、洗浄作用に優れているという
特徴がある。
えば、低分子量ポリメチルシロキサンのような表面張力
が低い点と、芳香族または脂環式炭化水素のような溶解
性という点に優れており、洗浄作用に優れているという
特徴がある。
【0009】以上のような本発明の有機ケイ素化合物系
洗浄剤は、半導体、金属、セラミックス、ガラス、プラ
スチックス等の材料からなる洗浄対象物の洗浄に好適に
使用される。
洗浄剤は、半導体、金属、セラミックス、ガラス、プラ
スチックス等の材料からなる洗浄対象物の洗浄に好適に
使用される。
【0010】本発明の上記有機ケイ素化合物系洗浄剤に
は、用途に応じてその他の溶剤を配合することができ
る。例えば、炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、エー
テル系溶剤、ケトン系溶剤、およびエステル系溶剤であ
り、これらのうちの1種または数種類を洗浄剤重量の1
〜80重量%含有してもよい。該炭化水素系溶剤として
は、具体的には、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オク
タン,イソパラフィン,シクロヘキサン,ベンゼン,ト
ルエン,キシレン等の脂肪族炭化水素および芳香族炭化
水素が例示される。アルコール系溶剤としては、メタノ
ール,エタノール,イソプロピルアルコール,ブタノー
ルが例示される。エーテル系溶剤としては、エチルエー
テル,プロピルエーテルが例示される。ケトン系溶剤と
しては、アセトン,メチルイソブチルケトンが例示され
る。エステル系溶剤としては、酢酸メチルエステル、酢
酸エチルエステルのようなアルキルカルボン酸エステル
が例示される。さらには、多価アルコールのエーテルも
しくはエステルである溶剤、例えば、ダワノールとして
市販されているプロピレングライコールアルキルエーテ
ル、プロピレングライコールアルキルエーテルアセテー
ト、プロピレングライコールジアセテート、プロピレン
グライコールジアルキルエーテル、あるいは、エチレン
グライコールアルキルエーテル、エチレングライコール
アルキルエーテルアセテート、エチレングライコールジ
アセテート、エチレングライコールジアルキルエーテル
が例示される。
は、用途に応じてその他の溶剤を配合することができ
る。例えば、炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、エー
テル系溶剤、ケトン系溶剤、およびエステル系溶剤であ
り、これらのうちの1種または数種類を洗浄剤重量の1
〜80重量%含有してもよい。該炭化水素系溶剤として
は、具体的には、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オク
タン,イソパラフィン,シクロヘキサン,ベンゼン,ト
ルエン,キシレン等の脂肪族炭化水素および芳香族炭化
水素が例示される。アルコール系溶剤としては、メタノ
ール,エタノール,イソプロピルアルコール,ブタノー
ルが例示される。エーテル系溶剤としては、エチルエー
テル,プロピルエーテルが例示される。ケトン系溶剤と
しては、アセトン,メチルイソブチルケトンが例示され
る。エステル系溶剤としては、酢酸メチルエステル、酢
酸エチルエステルのようなアルキルカルボン酸エステル
が例示される。さらには、多価アルコールのエーテルも
しくはエステルである溶剤、例えば、ダワノールとして
市販されているプロピレングライコールアルキルエーテ
ル、プロピレングライコールアルキルエーテルアセテー
ト、プロピレングライコールジアセテート、プロピレン
グライコールジアルキルエーテル、あるいは、エチレン
グライコールアルキルエーテル、エチレングライコール
アルキルエーテルアセテート、エチレングライコールジ
アセテート、エチレングライコールジアルキルエーテル
が例示される。
【0011】また、本発明の有機ケイ素化合物系洗浄剤
には、必要に応じて洗浄力を向上するために界面活性剤
を添加してもよい。その添加料量は、0.1〜30重量
%が好ましい。かかる界面活性剤としては、従来公知の
ノニオン系界面活性剤、ポリオキシアルキレン変性オル
ガノポリシロキサンなどが例示される。また、本発明の
有機ケイ素化合物系洗浄剤は、水および親水性有機溶剤
もしくは界面活性剤との混合物にして洗浄に供してもよ
い。
には、必要に応じて洗浄力を向上するために界面活性剤
を添加してもよい。その添加料量は、0.1〜30重量
%が好ましい。かかる界面活性剤としては、従来公知の
ノニオン系界面活性剤、ポリオキシアルキレン変性オル
ガノポリシロキサンなどが例示される。また、本発明の
有機ケイ素化合物系洗浄剤は、水および親水性有機溶剤
もしくは界面活性剤との混合物にして洗浄に供してもよ
い。
【0012】本発明の有機ケイ素化合物系洗浄剤は、グ
リース、鉱油、動植物油、フラックス、ワックス、シリ
コーン油、シリコーンコンパウンド、油性インキ、水等
を、半導体、金属、セラミックス、ガラス、プラスチッ
ク、ゴム、繊維、木等の材料からなる各種部品や製品、
特には電子部品、半導体部品、電気機器、光学レンズ等
の各種工業部品や製品の表面や隙間、特に微細な間隙か
ら取り除くのに有用である。
リース、鉱油、動植物油、フラックス、ワックス、シリ
コーン油、シリコーンコンパウンド、油性インキ、水等
を、半導体、金属、セラミックス、ガラス、プラスチッ
ク、ゴム、繊維、木等の材料からなる各種部品や製品、
特には電子部品、半導体部品、電気機器、光学レンズ等
の各種工業部品や製品の表面や隙間、特に微細な間隙か
ら取り除くのに有用である。
【0013】本発明の有機ケイ素化合物系洗浄剤は、各
種の洗浄方法に使用することができる。例えば、手拭
き、浸せき洗浄、噴霧洗浄、揺動洗浄、超音波洗浄、蒸
気洗浄等が挙げられる。洗浄対象物を直接洗浄するだけ
でなく、他の洗浄剤、例えば水や水系洗浄剤、あるいは
エタノールやイソプロピルアルコール、アセトン、トル
エン、キシレンのような非水系洗浄剤で予備洗浄後、ま
だ濡れている間に本発明の有機ケイ素化合物系洗浄剤で
洗浄してもよい。すなわち、液切り洗浄に使用してもよ
い。洗浄対象物に付着している有機ケイ素化合物系洗浄
剤は、風乾、熱風乾燥、減圧乾燥、洗浄対象物の加温等
によって除去すればよい。
種の洗浄方法に使用することができる。例えば、手拭
き、浸せき洗浄、噴霧洗浄、揺動洗浄、超音波洗浄、蒸
気洗浄等が挙げられる。洗浄対象物を直接洗浄するだけ
でなく、他の洗浄剤、例えば水や水系洗浄剤、あるいは
エタノールやイソプロピルアルコール、アセトン、トル
エン、キシレンのような非水系洗浄剤で予備洗浄後、ま
だ濡れている間に本発明の有機ケイ素化合物系洗浄剤で
洗浄してもよい。すなわち、液切り洗浄に使用してもよ
い。洗浄対象物に付着している有機ケイ素化合物系洗浄
剤は、風乾、熱風乾燥、減圧乾燥、洗浄対象物の加温等
によって除去すればよい。
【0014】本発明の有機ケイ素化合物系洗浄剤は、洗
浄性が良好であり、各種の汚れ、特に油性汚れを選択的
に洗浄除去し、洗浄対象物、特にはプラスチックに与え
る影響は少ない。また、塩素原子を持たないため、金属
を腐食したり、オゾン層破壊問題や地球温暖化問題を引
き起こすこともない。
浄性が良好であり、各種の汚れ、特に油性汚れを選択的
に洗浄除去し、洗浄対象物、特にはプラスチックに与え
る影響は少ない。また、塩素原子を持たないため、金属
を腐食したり、オゾン層破壊問題や地球温暖化問題を引
き起こすこともない。
【0015】
【合成例1】窒素気流下で乾燥したフラスコに24.3
g(1モル)のマグネシウム粉末を入れた。これに、テ
トラヒドロフラン175gとトルエン175gとp−ジ
ブロモベンゼン118g(0.5モル)の混合物を滴下
した。滴下直後に発熱がみられた。冷却しながら50〜
60℃で約1時間かけて滴下し、さらに60℃で3時間
加熱混合した。冷却後、94.6g(1モル)のMe2
HSiClを1時間かけて滴下した。滴下終了後、60
℃で3時間加熱した。冷却後、700gの水を加えて生
成した塩を溶解した。有機層を分液ロートにより分離
し、モレキュラーシーブで一晩乾燥した。濾過し分留す
ることにより、122g(0.63モル)の1,4,−
ビス(ジメチルシリル)ベンゼンを得た。
g(1モル)のマグネシウム粉末を入れた。これに、テ
トラヒドロフラン175gとトルエン175gとp−ジ
ブロモベンゼン118g(0.5モル)の混合物を滴下
した。滴下直後に発熱がみられた。冷却しながら50〜
60℃で約1時間かけて滴下し、さらに60℃で3時間
加熱混合した。冷却後、94.6g(1モル)のMe2
HSiClを1時間かけて滴下した。滴下終了後、60
℃で3時間加熱した。冷却後、700gの水を加えて生
成した塩を溶解した。有機層を分液ロートにより分離
し、モレキュラーシーブで一晩乾燥した。濾過し分留す
ることにより、122g(0.63モル)の1,4,−
ビス(ジメチルシリル)ベンゼンを得た。
【0016】
【合成例2】窒素気流下で乾燥したフラスコに24.3
g(1モル)のマグネシウム粉末とテトラヒドロフラン
80mlを入れた。これに、テトラヒドロフラン240
mlと1,4−ジブロモブタン100g(0.46モ
ル)の混合物を滴下した。滴下直後に発熱がみられた。
冷却しながら50〜60℃で約1時間かけて滴下し、さ
らに60℃で3時間加熱混合した。冷却後、130g
(1.2モル)のMe3SiClを1時間かけて滴下し
た。滴下終了後9時間加熱還流した。冷却後、700g
の水を加えて生成した塩を溶解した。有機層を分液ロー
トにより分離し、モレキュラーシーブで一晩乾燥した。
濾過し分留することにより、60g(0.3モル)の
1,4−ビス(トリメチルシリル)ブタンを得た。
g(1モル)のマグネシウム粉末とテトラヒドロフラン
80mlを入れた。これに、テトラヒドロフラン240
mlと1,4−ジブロモブタン100g(0.46モ
ル)の混合物を滴下した。滴下直後に発熱がみられた。
冷却しながら50〜60℃で約1時間かけて滴下し、さ
らに60℃で3時間加熱混合した。冷却後、130g
(1.2モル)のMe3SiClを1時間かけて滴下し
た。滴下終了後9時間加熱還流した。冷却後、700g
の水を加えて生成した塩を溶解した。有機層を分液ロー
トにより分離し、モレキュラーシーブで一晩乾燥した。
濾過し分留することにより、60g(0.3モル)の
1,4−ビス(トリメチルシリル)ブタンを得た。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
る。
【0018】
【実施例1〜4】2枚のガラススライドの間にカバーグ
ラス(厚み規格:0.12〜0.17mm)及び、その
間隙にn−ヘキサデカンを挟み両端をクリップで止めた
ものを、本発明の種々の洗浄剤中に浸せきした。10分
間に60回引き上げ/浸せきを繰り返した後に引き上
げ、挟んだn−ヘキサデカンの落ち具合を目視により観
察した。その結果を表1に示した。
ラス(厚み規格:0.12〜0.17mm)及び、その
間隙にn−ヘキサデカンを挟み両端をクリップで止めた
ものを、本発明の種々の洗浄剤中に浸せきした。10分
間に60回引き上げ/浸せきを繰り返した後に引き上
げ、挟んだn−ヘキサデカンの落ち具合を目視により観
察した。その結果を表1に示した。
【0019】
【比較例1〜2】なお、比較のため、直鎖状ジメチルシ
ロキサンオリゴマーであるL3と、環状ジメチルシロキ
サンであるD4を洗浄剤として実施例と同様な洗浄試験
を行った。その結果を表3に示した。
ロキサンオリゴマーであるL3と、環状ジメチルシロキ
サンであるD4を洗浄剤として実施例と同様な洗浄試験
を行った。その結果を表3に示した。
【0020】
【表1】 (注) T:p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン。 S:1,4−ビス(トリメチルシリル)ブタン。 イソパラフィン:エクソン化学社製アイソパーG。 但し、表1中、○は、肉眼で見える洗浄残りが半分以下
であることを示す。△は、肉眼で見える洗浄残りが半分
以上あることを示す。
であることを示す。△は、肉眼で見える洗浄残りが半分
以上あることを示す。
【0021】
【実施例5〜8】フェニルメチルシリコーンオイルと増
調剤からなるシリコーングリース(東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン社製SH41)をガラススライドにこす
りつけ、本発明の種々の洗浄剤中に浸せきした。25℃
で60秒間超音波洗浄機中へ入れて洗浄し、その後各サ
ンプルを目視によってシリコーングリースの除去された
程度を観察した。その結果を表2に示した。
調剤からなるシリコーングリース(東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン社製SH41)をガラススライドにこす
りつけ、本発明の種々の洗浄剤中に浸せきした。25℃
で60秒間超音波洗浄機中へ入れて洗浄し、その後各サ
ンプルを目視によってシリコーングリースの除去された
程度を観察した。その結果を表2に示した。
【0022】
【比較例3〜4】なお、比較のため、直鎖状ジメチルシ
ロキサンオリゴマーであるL3と、環状ジメチルシロキ
サンであるD4を洗浄剤として実施例と同様な洗浄試験
を行った。その結果を表2に示した。
ロキサンオリゴマーであるL3と、環状ジメチルシロキ
サンであるD4を洗浄剤として実施例と同様な洗浄試験
を行った。その結果を表2に示した。
【0023】
【表2】 (注) イソパラフィン:エクソン化学社製アイソパーG。 但し、表2中、○は、肉眼で見える洗浄残りがないこと
を示す。△は、肉眼で見える洗浄残りがあることを示
す。
を示す。△は、肉眼で見える洗浄残りがあることを示
す。
【0024】
【発明の効果】本発明の有機ケイ素化合物系洗浄剤は、
表面張力が低く、洗浄性が良好であり、微細な間隔に存
在する汚れ、特には油性の汚れでも効率よく除去するこ
とができる。したがって、半導体、金属、ガラス、セラ
ミックス、プラスチック、ゴム等の材料からなる各種工
業部品や工業製品の洗浄に有効であるという特徴を有す
る。
表面張力が低く、洗浄性が良好であり、微細な間隔に存
在する汚れ、特には油性の汚れでも効率よく除去するこ
とができる。したがって、半導体、金属、ガラス、セラ
ミックス、プラスチック、ゴム等の材料からなる各種工
業部品や工業製品の洗浄に有効であるという特徴を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/304 647 H01L 21/304 647A
Claims (5)
- 【請求項1】 一般式(1):R3Si−Q−SiR
3(式中、Rは塩素原子を含まない同種または異種の置
換もしくは非置換の一価炭化水素基または水素原子であ
り、−Q−は、塩素原子を含まない置換もしくは非置換
のフェニレン基、炭素原子数3〜10のシクロアルキレ
ン基、または、炭素原子数2〜10のアルキレン基から
選択されるものである。)で表される有機ケイ素化合物
からなることを特徴とする洗浄剤。 - 【請求項2】 請求項1記載の有機ケイ素化合物と、炭
化水素系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、ケ
トン系溶剤およびエステル系溶剤からなる群から選ばれ
る溶剤との混合物であることを特徴とする洗浄剤。 - 【請求項3】 半導体、金属、セラミックス、ガラスお
よびプラスチックスからなる群から選ばれる材料を洗浄
対象物とすることを特徴とする請求項1または請求項2
記載の洗浄剤。 - 【請求項4】 洗浄対象物を請求項1もしくは請求項2
記載の洗浄剤で洗浄後、該洗浄剤を除去することを特徴
とする洗浄方法。 - 【請求項5】 洗浄対象物を水系洗浄剤もしくは非水系
洗浄剤で予備洗浄し、ついで請求項1もしくは請求項2
記載の洗浄剤で洗浄後、該洗浄剤を除去することを特徴
とする洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10088090A JPH11263999A (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 有機ケイ素化合物系洗浄剤および洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10088090A JPH11263999A (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 有機ケイ素化合物系洗浄剤および洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11263999A true JPH11263999A (ja) | 1999-09-28 |
Family
ID=13933179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10088090A Withdrawn JPH11263999A (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 有機ケイ素化合物系洗浄剤および洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11263999A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011519724A (ja) * | 2008-05-06 | 2011-07-14 | ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト | 乳濁液を用いて金属塩を加水分解する方法 |
-
1998
- 1998-03-17 JP JP10088090A patent/JPH11263999A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011519724A (ja) * | 2008-05-06 | 2011-07-14 | ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト | 乳濁液を用いて金属塩を加水分解する方法 |
KR101250096B1 (ko) | 2008-05-06 | 2013-04-02 | 와커 헤미 아게 | 에멀션을 사용하여 금속 염을 가수분해하는 방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050607 |