JPH11263846A - フォームラバー用共重合体ゴムラテックス及びフォームラバー - Google Patents
フォームラバー用共重合体ゴムラテックス及びフォームラバーInfo
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- JPH11263846A JPH11263846A JP6822498A JP6822498A JPH11263846A JP H11263846 A JPH11263846 A JP H11263846A JP 6822498 A JP6822498 A JP 6822498A JP 6822498 A JP6822498 A JP 6822498A JP H11263846 A JPH11263846 A JP H11263846A
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Abstract
粧料の取り込み性、化粧料の肌へののり及び肌ざわりが
良好なパフ等のフォームラバー製品の製造に特に好適な
フォームラバー製造用共重合体ゴムラテックスおよびこ
れを用いてなるフォームラバーを提供すること。 【解決手段】 アクリロニトリル等のシアノ基含有エチ
レン性不飽和単量体15〜45重量%、ブタジエン等の
共役ジエン単量体55〜85重量%およびこれらと共重
合可能なエチレン性不飽和単量体0〜30重量%からな
る単量体混合物を乳化重合してなるNBR等の共重合体
ゴムラテックスであって、固形分濃度が60重量%、1
5℃の該共重合体ゴムラテックスの擬塑性粘度が20〜
45cPであることを特徴とするフォームラバー用共重
合体ゴムラテックス。
Description
ざわり、化粧料の取り込み性および皮膚へののり(付着
性)に優れた化粧用スポンジ等のフォームラバーの製造
に使用される共重合体ゴムラテックスおよびこれを用い
たフォームラバーに関する。
たフォームラバー(ゴム発泡体)は、マットレス、化粧
用スポンジ(パフ)、ロール、衝撃吸収剤等として種々
の用途に使用されている。フォームラバーの用途のなか
で、特にパフには、化粧料に対する良好な耐油性を有
し、且つ化粧料の取り込みが容易で、化粧料の肌へのの
り(付着性)が良好なスポンジが求められている。
アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)ラ
テックスが使用されているが、NBRラテックスを用い
たパフは、肌ざわり、化粧料の取り込みおよび化粧料の
肌へののりが十分でないという欠点がある。これらの欠
点を改良する方法として、肌ざわりに関しては、例え
ば、特開平6−14811号公報には、特定量の加硫
剤、界面活性剤、増粘剤及びゲル化剤を添加したNBR
ラテックスを、特定攪拌条件下に特定倍率に発泡させる
方法が提案されている。この方法は気泡の分散性と安定
性を向上させてパフの肌ざわりを改良しようとするもの
であるが、肌ざわりの改良は未だ十分とはいえない。
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は化粧料に対
する良好な耐油性を有し、且つ化粧料の取り込み性、化
粧料の肌へののりおよび肌ざわりが良好なパフの製造に
特に好適なフォームラバー製造用重合体ゴムラテックス
およびこれを用いてなるフォームラバーを提供すること
である。本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意研究
を行った結果、特定範囲の擬塑性粘度を有するNBRラ
テックスを使用することによって目的が達成されること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
ば、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体15〜45重
量%、共役ジエン単量体55〜85重量%およびこれら
と共重合可能なエチレン性不飽和単量体0〜30重量%
からなる単量体混合物を乳化重合してなる共重合体ゴム
ラテックスであって、固形分濃度60重量%、15℃の
該共重合体ゴムラテックスの擬塑性粘度が20〜45c
Pであることを特徴とするフォームラバー用共重合体ゴ
ムラテックスおよび加硫剤を配合した該共重合体ゴムラ
テックスを発泡させ、凝固、加硫させてなるフォームラ
バーが提供される。
げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明の共重合体
ゴムラテックスは、シアノ基含有エチレン性不飽和単量
体、共役ジエン単量体、必要によりこれらの単量体と共
重合可能なエチレン性不飽和単量体とを乳化重合させて
得られる共重合体ゴムのラテックスである。
量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−シアノエ
チルアクリレート等が挙げられる。これらは1種でまた
は2種以上を組み合わせて使用することができる。特に
好ましいものはアクリロニトリル、メタクリロニトリル
である。シアノ基含有エチレン性不飽和単量体の使用量
は、単量体混合物中15〜45重量%である。15重量
%未満の使用量ではパフの耐油性が不十分となり、45
重量%を超えるとパフの風合が硬くなり、肌ざわりが悪
くなる。好ましくは20〜40重量%、さらに好ましく
は25〜35重量%である。
ては、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,
3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエ
ン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。これらは1
種でまたは2種以上を組み合わせて使用することができ
る。共役ジエン単量体の使用量は、単量体混合物中55
〜85重量%である。使用量が55重量%未満ではパフ
の風合が硬くなり、パフの肌ざわりは悪くなる。また、
85重量%を超えるとパフの耐油性が不十分となる。好
ましくは60〜80重量%であり、さらに好ましくは6
5〜75重量%である。
有エチレン性不飽和単量体および共役ジエン単量体と共
重合可能なエチレン性不飽和単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸;メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、マ
レイン酸モノまたはジメチル、フマル酸モノまたはジエ
チル、フマル酸モノまたはジ−n−ブチル、イタコン酸
モノまたはジ−n−ブチル等の前記エチレン性不飽和カ
ルボン酸のモノまたはジアルキルエステル;メトキシア
クリレート、エトキシアクリレート、メトキシエトキシ
エチルアクリレート、メトキシエトキシブチルアクリレ
ート等の前記エチレン性不飽和カルボン酸のアルコキシ
アルキルエステル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等
のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリレー
ト;グリシジル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N
−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)
アクリル酸アミド及びその誘導体;ジメチルアミノメチ
ルアクリレート、ジエチルアミノメチルアクリレート等
のアミノ基を有するアクリレート;スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン等の芳香
族ビニル単量体;エチレン、プロピレン等のα−オレフ
ィン;ジシクロペンタジエン、ビニルノルボルネン等の
非共役ジエン単量体等が挙げられる。これらを必要に応
じて用いる場合には、これらの少なくとも1種が本発明
の効果が損なわれない範囲で、好ましくは単量体混合物
中30重量%以下の範囲で使用される。
の単量体を上記の範囲の量で共重合させて得られる共重
合体ゴムのラテックスであるとともに、この共重合体ゴ
ムラテックスの固形分濃度を60重量%に、温度を15
℃に調整し、最大回転数2200rpm、加速時間20
秒で測定したときの回転数2200rpmにおける擬塑
性(pseudo plasticity)粘度が20〜45cPであるこ
とが重要な要件である。上記要件を満足する共重合体ゴ
ムラテックスを用いることにより、良好な化粧性及び肌
ざわりを有するパフを得ることができる。良好な肌ざわ
りとは、パフを顔や指に当てた際に柔らかく、抵抗感が
少なく、しっとりとした感触を与えることである。ま
た、化粧性とは、パフによる化粧容器からの化粧料の取
り込みが容易で、パフに取り込まれた化粧料を顔等の肌
に塗布する際の肌へののりが容易且つ均一で、化粧効果
が十分に発現されることである。
種類にもよるが、フォームラバーの構造(発泡状態)に
よって大きく変化する。即ち、フォームラバーを形成す
る気泡(セル)が、きめ細かく、均一であれば化粧料の
取り込みが容易で、肌へののりも容易、均一となり、化
粧効果は格段に向上する。きめ細かく、均一で、しっと
りとした肌ざわりのセルを形成させるためには、フォー
ムラバーの原料である重合体ゴムラテックス含む組成物
を例えば連続発泡機等により空気を混合しながら強攪拌
し、きめ細かく均一な気泡を形成させ、気泡が破壊しな
いようにすることが必要である。
速で回転する回転翼とこれと組み合わされた固定翼とか
ら構成され、この両翼の間を該組成物と空気を通過させ
ることによって発泡させている。このように該ラテック
ス組成物を発泡させる場合には、該ラテックス組成物に
は高速攪拌により強い剪断力が作用するから、発泡性
(発泡状態)には高剪断力が作用する際の重合体ラテッ
クスの粘性が重要な要因となる。
種々の粘性挙動との関係について検討した結果、擬塑性
粘度が上記の範囲(20〜45cP)にある上記の共重
合体ゴムラテックスを用いることによってきめ細かく、
均一で気泡が破壊しない発泡状態が得られることを見出
した。擬塑性粘度が20cP未満では気泡の安定性が不
十分で気泡は破壊し易く、45cPを超えるときめ細か
く、均一な気泡を形成することが困難となる。好ましく
は25〜40cPである。本発明における擬塑性粘度
(φ)は、ハーキュレス型粘度計を用い、固形分濃度が
60重量%、温度15℃の重合体ゴムラテックスについ
て測定した値である。
ゴムラテックスは、通常の乳化重合の手法によって得る
ことができる。乳化重合に使用する乳化剤(界面活性
剤)、重合開始剤、キレート剤、酸素捕捉剤、分子量調
整剤等の重合薬剤は、従来公知のそれぞれの薬剤が使用
でき、特に限定されない。例えば、乳化剤としては、通
常、アニオン系またはアニオン系とノニオン(非イオ
ン)系の乳化剤が使用される。乳化剤の使用量は、単量
体混合物に対して0.5〜5重量%の範囲が好ましい。
5重量%を超えると肌ざわりが悪くなる。
脂肪酸カリウム、部分水添牛脂脂肪酸カリウム、オレイ
ン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸塩;ロ
ジン酸カリウム、ロジン酸ナトリウム、水添ロジン酸カ
リウム、水添ロジン酸ナトリウム等の樹脂酸塩;ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼン
スルホン酸塩等が挙げられる。ノニオン系乳化剤として
は、例えば、ポリエチレングリコールエステル型、ポリ
エチレングリコールエステル型、エチレンオキサイドと
プロピレンオキサイドのブロック共重合体等のプルロニ
ック型等の乳化剤が挙げられる。
ウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩等の熱分解型開
始剤;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイ
ドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロ
パーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、3,
5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド等の有
機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合
物;これらと二価の鉄イオン等の還元剤とからなるレド
ックス系開始剤等が挙げられる。なかでもレドックス系
開始剤が好ましい。これらの開始剤の使用量は、通常、
単量体混合物に対して0.01〜10重量%の範囲であ
る。
でもよく、重合温度も低温〜高温重合のいずれでもよい
が、好ましくは0〜50℃、更に好ましくは0〜35℃
である。又、単量体の添加方法(一括添加、分割添加等
の)、重合時間、重合転化率等も特に限定されない。好
ましい重合転化率は90%以上である。本発明の共重合
体ゴムラテックスを得る好ましい重合方法は、重合反応
を行い、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン等の従来
公知の重合停止剤を重合系に添加して重合反応を停止さ
せ、引き続きあるいは一旦生成した共重合体ゴムラテッ
クスを保存した後に、公知の粒径肥大化法に従ってラテ
ックス粒子の肥大化処理を行う方法である。
が使用出来、特に制限されない。例えば、重合途中で反
応を停止させ強攪拌する方法;重合終了後共重合体ラテ
ックスにブタジエン等の共役ジエン単量体やトルエン等
の溶剤、カルボキシル基含有重合体ラテックス等の粒径
肥大化剤を添加して強攪拌する方法等が挙げられる。攪
拌条件は、粒径肥大化後の共重合体ラテックスの擬塑性
粘度が20〜45cPとなる範囲であれば特に制限され
ない。本発明の共重合体ゴムラテックスの固形分濃度は
特に限定されないが、通常、50〜70重量%程度であ
る。また、ラテックス粒子径も特に限定されないが、通
常、3,000〜30,000A(オングストロー
ム)、好ましくは4,000〜20,000A程度であ
る。
用いたフォームラバーの製造方法について説明する。本
発明においては、フォームラバーの製造方法自体は特に
限定されず、従来公知のいずれの方法も用いることがで
きる。フォームラバーを製造する場合には、先ず、本発
明の共重合体ゴムラテックスに、通常、加硫系、必要に
より凝固剤、その他の配合剤を添加した組成物を調整す
る。
る通常のフォームラバーの製造に使用される加硫系はい
ずれも使用することができ、特に限定されない。加硫系
としては、例えば、加硫剤としての硫黄、特にコロイド
硫黄、加硫助剤としての亜鉛華/各種加硫促進剤が使用
される。加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプト
ベンゾチアゾール及びその亜鉛塩、ジベンゾチアジルジ
スルフィド等のチアゾール系促進剤、ジエチルジチオカ
ルバミン酸亜鉛等のジチオカルバメート系促進剤等が挙
げられる。これらの加硫剤や加硫助剤の使用量は特に限
定されないが、通常、共重合体ゴムラテックス(固形
分)100重量部に対して、硫黄0.1〜10重量部、
亜鉛華0.5〜10重量部、加硫促進剤0.1〜5重量
部程度である。これらの使用量は、フォームラバー製品
の要求性能を満たすように決定される。
えば、各種老化防止剤、各種着色剤、泡安定剤等、また
上記の各種配合剤をラテックスに安定して分散させるた
めの分散剤、例えば、NASF(ナフタリンスルホン酸
ホルマリン縮合物のナトリウム塩)等;増粘剤、例え
ば、ポリアクリル酸及びそのナトリウム塩、アルギン酸
ソーダ、ポリビニルアルコール等;起泡剤としての界面
活性剤、例えば、オレイン酸カリウム等の脂肪族アルカ
リ石けん、ドデシル硫酸ナトリウム等の高級アルコール
の硫酸塩等を必要有効量該ラテックスに添加することが
できる。ゲル化剤としては後記のものが使用される。
が添加された共重合体ゴムラテックス組成物を用い、こ
れを発泡させ、凝固、加硫させることによって得られ
る。発泡には通常空気が用いられるが、炭酸アンモニウ
ム、重炭酸ソーダ等の炭酸塩;アゾジカルボン酸アミ
ド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ベン
ゼンスルフォニルヒドラジド等のガス発生物質を使用す
ることもできる。空気を使用する場合には共重合体ゴム
ラテックスを攪拌し、空気を巻き込んで泡立てる。この
際、例えば、オークス発泡機、超音波発泡機等が用いら
れる。
態を固定化するために、発泡該ラテックスを凝固させ
る。凝固方法は、ラテックスをゲル化し、固化させるこ
とができる方法であれば特に制限されず、従来公知の方
法がいずれも使用できる。例えば、凝固剤としてヘキサ
フルオロ珪酸ナトリウムや同カリウム(珪フッ化ソー
ダ、同カリ)、チタン珪フッ化ソーダ等のフッ化珪素化
合物を起泡した該ラテックスに添加するダンロップ法
(常温凝固法);該ラテックスにオルガノポリシロキサ
ン、ポリビニルメチルエーテル、硫酸亜鉛アンモニウム
錯塩等の感熱凝固剤を添加する感熱凝固法;冷凍凝固法
等が使用される。凝固剤の使用量は、特に限定されない
が、該ラテックス(固形分)100重量部に対し、通
常、0.5〜10重量部程度である。凝固剤の添加方法
も特に限定されず、例えば、発泡したラテックスに凝固
剤をそのまま振りかけて添加する方法、凝固剤を水又は
有機溶剤に溶解又は分散させ、これを発泡ラテックスに
添加する方法等が挙げられる。
泡該ラテックス組成物を所定形状の型に移し、例えば、
100〜160℃程度の温度で15〜60分程度加硫さ
せることによりフォームラバーが得られる。型からフォ
ームラバーを取り出し、例えば、洗濯機等を用い、20
〜70℃程度の水で5〜15分間程度、攪拌しながら洗
浄する。洗浄後、水切りをし、フォームラバーの風合い
を損なわないように30〜90℃程度の温度で乾燥す
る。得られたフォームラバーを所定の厚さにスライス
し、それを所定の形状に切断し、側面を回転砥石で研磨
することによりパフが製造される。
ラーバーは、耐油性に優れ、肌ざわり、化粧料の取り込
み性及び皮膚へののりが優れている。従って、化粧用ス
ポンジ(パフ)に好適なものである。本発明のフォーム
ラバーの耐油性(実施例に記載の方法による)は60%
以下が好ましく、更に好ましくは55%以下である。
又、フォームラバーの肌ざわりは硬さ(アスカーF型硬
度)と関係があり、肌ざわりの良いフォームラバーはや
わらかく、該硬度の値が低いものである。好ましい該硬
度は65(度)以下、更に好ましくは60(度)以下で
ある。
らに具体的に説明する。以下の例における部および%
は、特に断りのない限り重量基準である。
びその他の重合薬剤を窒素置換した重合反応器に仕込
み、攪拌しながら内容物の温度を5℃として重合反応を
開始させた。20時間後に重合停止剤としてN,N−ジ
エチルヒドロキシルアミンを添加して転化率95%で重
合反応を停止させ、NBRラテックスを得た。これらの
NBRラテックスにブタジエンをNBRラテックスの固
形分重量と同量添加し、温度を15℃としてからパドル
型攪拌翼で1000rpmの回転数で5時間攪拌し、粒
径肥大化処理を行い、表1に記載の粒子径を有するNB
Rラテックスを得た。肥大化後固形分濃度を65%に濃
縮して本発明および比較例のNBRラテックスを得た。
下記の方法で擬塑性粘度を測定し、結果を表1に示し
た。
℃に調整し、ハーキュレス型回転粘度計(エスエムテー
社製)で、ボブNo.B(半径1.95cm、有効長
2.5cm、間隙0.05cm、形状係数0.0004
1cm-3)を用い、最大回転数2200rpm、加速時
間20秒の条件で測定し、回転数2200rpmのとき
の擬塑性粘度を下記の式で計算する。 φ=9.55×Tm×S×(10/Nm)/b φ:擬塑性粘度(cP) b:上昇時傾き(無次元)=ln2/ln(Tm/
T1/2) Tm:最大回転数時のトルク(dyn・cm) T1/2:最大回転数の1/2の回転数におけるトルク
(dyn・cm) S:形状係数(cm-3) Nm:最大回転数(rpm)
に、コロイド硫黄分散液(固形分50%)2.6部、亜
鉛華分散液(固形分50%)3.9部を添加して十分に
分散させ、フォームラバー用ラテックス組成物を得た。
各ラテックス組成物を毎分1リットル、空気を毎分4リ
ットルの流量で連続発泡機(オークスミキサー4M)に
送り、室温で回転数500rpmで攪拌して発泡させ、
一方、珪フッ化ソーダ分散液(固形分20%)を回転翼
部から毎分92mlの流量で添加した。
筒形の型(直径7cm、高さ50cm)に入れ、凝固し
た後110℃で40分加硫させた。型から取り出したフ
ォームラバーを長さ方向に厚さ0.8cmにスライス
し、下記の方法でフォームラバーの硬さおよび化粧性を
評価した。フォームラバーの耐油性は上記のフォームラ
バー用組成物から作製した加硫フィルムについて測定し
た。以上の測定結果を表1に示す。
ムラバーの硬度を測定する。値が小さい程フォームラバ
ーは柔らかく、肌ざわりが良い。
が約0.5mmとなるようにガラス板上に流延し、風乾
後ガラス板から生成フィルムを剥離し、これを110℃
のオーブン中で30分加硫させた。上記の加硫フィルム
より切り取った短冊状試験片に標線を入れ、20℃のト
ルエン500mlに5時間浸漬し、その後取り出して線
膨張度(%)を測定し、これを耐油性の尺度とする。値
が小さいほど耐油性は良好である。線膨張度は下記の式
で計算される。 線膨張度(%)=〔(L′−L)/L〕×100 (L′:浸漬後の標線間の長さ、L:浸漬前の標線間の
長さ)
裁断して試験片とし、一方の面にソリッドファンデーシ
ョンを均一に塗布した。これを学振型摩耗堅牢度試験機
(大栄科学精器製作所製)の摩擦子(200g)に固着
させ、該試験機の試料台に固着させた黒色のラシャ紙上
を10cm移動させ、フォームラバー上のソリッドファ
ンデーションをラシャ紙に転写させ、幅2cm、長さ1
0cmの該転写軌跡を、幅方向および長さ方向の色の均
一性を目視で観察し、均一性が良好を5点、不良を1点
とする5段階法で表示する。
る。 (注)比較例4のオレイン酸カリの使用量は6部であ
る。
重合体ラテックスを用いたフォームラバーは、耐油性、
肌ざわり及び化粧性に優れており、本発明の共重合体ラ
テックスは化粧用スポンジの製造に好適なラテックスで
ある。一方、比較例1、2の共重合体ラテックスではア
クリロニトリルが本発明範囲外であり、耐油性が劣る
(比較例1)か、擬塑性粘度が本発明範囲を超え、硬度
が高過ぎる(比較例2)フォームラバーしか得られな
い。又、比較例3、4の擬塑性粘度が本発明範囲外の共
重合体ラテックスでは、硬度が高過ぎて満足できるフォ
ームラバーは得られない。
肌ざわり、化粧性に優れたパフ(化粧用スポンジ)等の
フォームラバー製品の製造に好適な共重合体ゴムラテッ
クスが提供される。
る。 (1)請求項1および2において、共重合体ゴムラテッ
クスは、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体を好まし
くは20〜40重量%、更に好ましくは25〜35重量
%、共役ジエン単量体を好ましくは60〜80重量%、
更に好ましくは65〜75重量%およびこれらと共重合
可能なエチレン性不飽和単量体0〜30重量%からなる
単量体混合物を乳化重合してなる共重合体ゴムラテック
スである。 (2)請求項1および2において、共重合体ゴムラテッ
クスの擬塑性粘度は好ましくは25〜40cPである。 (3)上記の(1)、(2)において、シアノ基含有エ
チレン性不飽和単量体がアクリロニトリル、共役ジエン
単量体がブタジエン及び/又はイソプレンである。 (4)上記の(1)〜(3)において、共重合可能なエ
チレン性不飽和単量体は、アクリル酸アルキルエステル
である。 (5)上記の(1)〜(4)において、共重合体ゴムラ
テックスは、転化率90%以上で重合を終了させた後粒
径肥大化させたものである。 (6)上記の(1)〜(5)において、フォームラバー
のアスカーF型硬度は、好ましくは65(度)以下、更
に好ましくは60(度)以下である。
Claims (2)
- 【請求項1】 シアノ基含有エチレン性不飽和単量体1
5〜45重量%、共役ジエン単量体55〜85重量%お
よびこれらと共重合可能なエチレン性不飽和単量体0〜
30重量%からなる単量体混合物を乳化重合してなる共
重合体ゴムラテックスであって、固形分濃度60重量
%、15℃の該共重合体ゴムラテックスの擬塑性粘度が
20〜45cPであることを特徴とするフォームラバー
用共重合体ゴムラテックス。 - 【請求項2】 加硫剤を配合した請求項1に記載の共重
合体ゴムラテックスを、発泡させ、凝固、加硫させてな
ることを特徴とするフォームラバー。
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---|---|---|---|
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