JPH11263065A - インクジェット記録用シート - Google Patents

インクジェット記録用シート

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JPH11263065A
JPH11263065A JP10067233A JP6723398A JPH11263065A JP H11263065 A JPH11263065 A JP H11263065A JP 10067233 A JP10067233 A JP 10067233A JP 6723398 A JP6723398 A JP 6723398A JP H11263065 A JPH11263065 A JP H11263065A
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JP
Japan
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ink
receiving layer
parts
cyclodextrin
recording sheet
Prior art date
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Application number
JP10067233A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Ishiguro
尚之 石黒
Yukio Tokunaga
幸雄 徳永
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた印字特性を有するインクジェット記録用
シートを提供する。 【解決手段】支持体の少なくとも片面にインク受容層を
設けたインクジェット記録用シートにおいて、該インク
受像層に少なくともシクロデキストリンもしくはその誘
導体を含有することを特徴とする。 【効果】画像の鮮明性、解像性と均一性に優れ、さらに
印字直後のインクの吸着性に優れ、また顔料インク適性
にも優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として水性イン
クを使用するインクジェット記録用シートに関し、特に
画像の鮮明性、解像性と均一性及び発色性に優れ、また
顔料インク適性にも優れたインクジェット記録用シート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、騒音がなく、高
速印字が可能であり、端末プリンターなどに採用され近
年急速に普及している。また、複数個のインクノズルを
使用することにより、多色記録を行うことも容易であ
り、各種のインクジェット記録方式による多色インクジ
ェット記録が行われている。特にコンピューターにより
作成した文字や各種図形及び写真等の画像情報のハード
コピー作成装置として、複雑な画像を迅速で正確に形成
する事ができるインクジェットプリンターの利用が注目
されている。更に、これらコンピューターで作成した画
像情報をインクジェットプリンターにより透明な記録用
シートに記録し、これをOHP(オーバーヘッドプロジ
ェクター)等の原稿としても利用されている。また、近
年特に注目されているインクジェットプリンターの利用
分野としては、写真に近い画質が要求される印刷分野に
おけるカラー版下の用途やデザイン部門でのデザインイ
メージのアウトプットと大型のインクジェットプロッタ
ーを用いて簡便に作成することができる大判のポスタ
ー、ディスプレー、旗等である。さらに、近年デジタル
カメラに代表される様にデジタル写真画像が身近になり
これらの画像を安価なインクジェットプリンターで出力
する試みがなされており、写真専用のモードやインクを
具備したインクジェットプリンターも発売されてきてい
る。
【0003】インクジェット記録用のインクとしては、
安全性、記録特性の面から、主に水と多価アルコールを
主成分とするインクが使用され、インクの目詰り防止お
よび吐き出し特性向上等が図られている。
【0004】インクジェット記録方式に使用される記録
用シートとしては、従来、通常の紙やインクジェット記
録用紙と称される支持体上に非晶質シリカ等の顔料をポ
リビニルアルコール等の水溶性バインダーからなる多孔
質のインク吸収層を設けてなる記録用シートが使用され
てきた。
【0005】しかし、これら従来の記録用シートを高い
解像性と光沢が求められる版下原稿やデザイン原稿に用
いた場合にはいくつかの大きな問題点があった。すなわ
ち、これら記録シートを用いて印字すると、インクのに
じみが大きく、かつ光沢も低くとても使用に耐えるもの
ではなかった。また、これら従来の記録用シートを大型
のインクジェットプロッターに用いた場合には高い着色
濃度が求められるポスターの場合、多量に打ち込まれた
インクにより紙に波打ちが発生して見た目に醜いものに
なってしまうばかりでなく、発色濃度も低いものとなっ
てします。
【0006】さらに、OHP用に従来のインク吸収層を
用いた場合、たとえ透明な支持体を用いても、多孔質イ
ンク吸収層が光透過性を悪化させるという問題点があっ
た。また、インク吸収層の表面が非多孔質の場合におい
ては光透過性は改良されるが、水性インク受容性が劣る
ために、画像記録印字後インクがシート表面に長時間残
存し、乾燥定着時間が長くなるという問題点があった。
【0007】このような問題点を解決するために、イン
ク受容性の高い透明なインク吸収層を設けた記録用シー
トが多数提案されている。例えば、特開昭60−168
651号ではポリビニルアルコールとポリアクリル酸系
水溶性高分子の使用が、特開昭60−262685号で
はヒドロキシエチルセルロースの使用が、特開昭61−
181679号ではカルボキシメチルセルロースとポリ
エチレンオキサイドの混合物の使用が、特開昭61−1
93879号では水溶性セルロースとポリビニルピロリ
ドンの混合物の使用が、特開昭62−263084号で
は特定pHのゼラチン水溶液から形成された受容層が、
特開平1−146784号ではゼラチンと界面活性剤の
混合物の使用が、また特開平8−108617号には水
溶性多糖類を含有することがそれぞれ提案されている。
【0008】さらには、2層以上のインク受容層を設け
てさらに高いインク吸収性を目指した記録用シートも多
数提案されている。例えば、特開昭60−224578
号では水溶性高分子物質の積層体の使用が、特開昭61
−12388号、特開昭61−35275号ではインク
保持層とインク透過層を有する被記録体が、特開昭62
−253483号ではインク輸送層とインク保持層を有
する被記録体が、特開昭63−115779号ではポリ
ビニルピロリドンとポリビニルブチラールからなる記録
シートが、特開平7−40646号ではポリビニルピロ
リドンとポリビニルアルコールを有する記録シートが、
特開平7−186521号では水溶性樹脂からなる層と
親水性樹脂と無機微粒子と充填剤からなる層で構成され
た記録シートがそれぞれ提案されている。
【0009】これら特許に記載された記録用シートは、
インクの受容性の改善はある程度されているが、まだ不
十分であり、特にドットの再現性やインク吸収性さらに
はインク乾燥性も不十分なものであった。
【0010】また、最近黒のしまり、耐水性、耐光性な
どを考慮した顔料インクが登場してきた。これらの顔料
インクは上記記載の水溶性高分子バインダーだけでは顔
料のひび割れ等の問題が生じ、十分な特性が得られな
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、インクジェット記録を行った場合に、インクの受容
性と、ドットの再現性が非常に高く、結果として解像力
と色再現性及び発色性に優れた高画質のインクジェット
記録を与え、しかも顔料インク適性に優れたインクジェ
ット記録用シートを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成される。
【0013】1.支持体の少なくとも片面にインク受容
層を設けたインクジェット記録用シートにおいて、少な
くともシクロデキストリンもしくはその誘導体を含有す
ることを特徴とするインクジェット記録用シート。
【0014】2.前記インクジェット記録用シートにお
いて、該インク受容層に少なくとも1種以上のフッ素系
界面活性剤を含んでいることを特徴とする前記1記載の
インクジェット記録用シート。
【0015】3.前記インクジェット記録シートにおい
て、該インク受容層が水溶性高分子を少なくとも1種以
上含んでいることを特徴とする前記1、2記載のインク
ジェット記録シート。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】シクロデキストリンとは、ブドウ糖がα-
1,4グリコシド結合で環状に結合したオリゴ糖であり、
ブドウ糖が6個からなるα-シクロデキストリン、7個の
β-シクロデキストリン、8個のγ-シクロデキストリン
が一般的に知られている。シクロデキストリンは結合グ
ルコースの数によって、内径、水に対する溶解度等が異
なってくる。特に溶解度の差が大きく、β-シクロデキ
ストリンが最も低い。シクロデキストリンは特異な包接
作用を有するため、医薬品、化粧品、食品、農薬など様
々な分野で採用され、その利用製品の数は急速に増大し
つつある。
【0018】最近では、修飾シクロデキストリン、シク
ロデキストリンポリマー等を含め、研究は人工酵素、触
媒、光制御反応、異性体の分離や選択生産、さらには分
子エレクトロニクスにまで及び、化学反応はもちろん高
分子、生化学、エレクトロニクス分野への発展も期待さ
れている。
【0019】包接化合物はホスト分子とこれに取り込ま
れるゲスト分子からなる一種の複合体である。シクロデ
キストリンは環状分子で、その内部はグルコースの水素
原子が配位し、外部にはOH基が存在するため、内部は
疎水性、外部は親水性となっている。このため疎水性の
ゲスト分子が取り込まれやすく、安定な包接化合物を形
成する。
【0020】包接化合物の安定性は主としてホストーゲ
スト分子間の立体的な適合性に依存し、その結合力とし
ては、ファンデルワールス力、水素結合、電荷移動力な
どが単独又は協同して作用しているといわれている。シ
クロデキストリンはこのような包接作用によってゲスト
分子を取り込み、安定化するため分子カプセルとも呼ば
れ、このような単一の分子を包接する低分子化合物はあ
まり知られていない。
【0021】本発明で用いられるシクロデキストリンは
α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-
シクロデキストリンなどを用いることができる。 また
本発明で用いられるシクロデキストリン誘導体として
は、修飾シクロデキストリン、分岐シクロデキストリン
及びシクロデキストリンポリマー等が挙げられる。修飾
シクロデキストリンとしてはヒドロキシプロピルシクロ
デキストリン、メチルシクロデキストリンなどが挙げら
れる。分岐シクロデキストリンとしては公知のシクロデ
キストリンにグルコース、マルトース、セロビオーズ、
ラクトース、ショ糖、ガラクトース、グルコサミン等の
単糖類や2糖類等の水溶性物質を分岐付加ないし結合さ
せたものである。好ましくはシクロデキストリンにマル
トースを結合させたマルトシルシクロデキストリン(マ
ルトースの結合数は1分子、2分子、3分子等いずれで
もよい)やシクロデキストリンにグルコースを結合させ
たグルコシルシクロデキストリン(グルコースの結合分
子数は1分子、2分子、3分子等いずれでもよい)が挙
げられる。シクロデキストリンポリマーとしてはエピク
ロールヒドリン又はメチロールアクリルアミドを架橋剤
としたシクロデキストリンポリマーが挙げられる。
【0022】インクジェット記録に対するシクロデキス
トリンの効果は、上記に示したように、シクロデキスト
リンが包接作用を有するため、インク受容層に用いる水
溶性高分子等の疎水部(基)を包接し、親水化する。こ
のことにより、本来、インク受容紙の空気界面(表面)
は疎水基が表面に向いているものが、この包接作用によ
り親水化され、表面に親水基が向き、表面の濡れ性が向
上する。その結果、インク受容紙にインクを印字すると
表面の濡れ性の向上に伴いインクのドット系が大きくな
り、印字濃度が上昇し画像の鮮明性、発色性等を向上さ
せるものと推測される。
【0023】しかし、シクロデキストリンもしくはその
誘導体と同類である多糖類をインク受容層に同様に用い
ても上記で述べた効果は得られない。これは多糖類が包
接機能を有していないためであると考えられる。
【0024】本発明におけるインク受容層には塗布性、
インク受容性、ドット径調整等の目的で界面活性剤を含
有させることができ、界面活性剤の中でもフッ素系界面
活性剤が好ましく、アニオン系、カチオン系、ノニオン
系、ベタイン系のいずれのタイプでもよく、また、低分
子のものでも高分子のものでのよい。それらの化合物の
例としては低分子のものでは、、旭硝子(株)社製のサ
ーフロンシリーズ、ダイキン工業(株)社製のユニダイ
ンシリーズ、3M社製のフロラードシリーズなど現在市
販されているもの、また米国特許3,775,126
号、同3,589,906号、同3,798,265
号、同3,779,768号、同4,407,937
号、西独特許第1,293,189号、英国特許第1,
259,398号、特開昭48−87826号、同49
−10722号、同49−46733号、同50−16
525号、同50−113221号、同50−1612
36号、同50−99525号、同51−7917号、
同51−32322号、同51−151125号、同5
1−151126号、同51−151127号、同51
−129229号、同52−127974号、同53−
84712号、同53−146622号、同54−14
224号、同54−48520号、同55−7762号
に記載のフッ素系界面活性剤が挙げられる。
【0025】また、高分子のものとしては、米国特許第
4,175,969号、同4,087,394号、同
4,016,125号、同3,676,123号、同
3,679,411号、同4,304,852号、特開
昭52−129520、同54−158222号、同5
5−57842号、同57−11342号、同57−1
9735号、同57−179837号、「化学総説N
O.27、新しいフッ素化学」(日本化学会編、198
0年)、「機能性含フッ素高分子」(日刊工業新聞社
編,1982年)等に記載のフッ素系界面活性剤を挙げ
ることができる。
【0026】これらのフッ素系界面活性剤は、上記関係
文献に記載の方法により製造できる他、さらに一般に
は、相当する炭化水素基のフッ素化により合成すること
ができる。炭化水素基のフッ素化については「新実験化
学講座」、Vol.14[I](丸善、1977年)、
308〜331ページに詳しい記載がある。
【0027】インクジェット記録用紙にフッ素系界面活
性剤を使用する例としては、特開昭63−252779
号、同平1−146784号、同平1−146785
号、同平4−78570号などがある。
【0028】従来のインクジェット受容層に用いられる
フッ素系界面活性剤の効果としては、フッ素系界面活性
剤の持つ高いインク浸透力により、印字部のモットリン
グ性(斑点状印字ムラ)改良に大きな効果を示してい
る。しかし、フッ素そのものは疎水性であり、水をはじ
く。フッ素系界面活性剤の親水部(基)以外は同様の性質
を有しており、表面における安定なエネルギー状態では
フッ素部(基)が表面に向いている。そのためフッ素系界
面活性剤を用いた場合は、表面におけるインクの広がり
を抑えるため(ドット系を小さくする)、印字部の発色
濃度を低下させてしまう欠点を有している。
【0029】そこで、本発明のシクロデキストリンもし
くはその誘導体とフッ素系界面活性剤を併用することに
より、フッ素系界面活性の単独使用時の長所を生かした
まま欠点(発色濃度の低下)を補うことができる。これ
は、シクロデキストリンのもつ包接作用が大きく起因し
ているものと思われる。
【0030】本発明に用いられる水溶性高分子として
は、親水性ビニルポリマー、水溶性セルロース誘導体、
ゼラチンなどが挙げられる。
【0031】本発明において、親水性ビニルポリマーは
インク受容性やドット再現性を向上させる目的でシクロ
デキストリンもしくはその誘導体とフッ素系界面活性剤
とを併用することが好ましい。併用される合成ポリマー
としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルピリジニウムハライド、各種変
性ポリビニルアルコール等のビニルホルマールおよびそ
の誘導体(特開昭60−145879号、同昭60−2
20750号、同昭61−143177号、同昭61ー
235182号、同昭61−235183号、同昭61
−237681号、同昭61−261089号参照)、
ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポ
リジメチルアミノアクリレート、ポリアクリル酸ソー
ダ、アクリル酸メタクリル酸共重合体塩、ポリメタクリ
ル酸ソーダ、アクリル酸ビニルアルコール共重合体塩等
のアクリル基を含むポリマー(特開昭60−16865
1号、同昭62−9988号参照)、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルエーテ
ル(特開昭61−32787号、同昭61−23768
0号、同昭61−277483号参照)等を挙げること
ができる。これら親水性ビニルポリマーの中でインク受
容性やドット再現性の点からポリビニルピロリドン、ポ
リビニルピロリドン誘導体、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルアルコール誘導体、ポリアクリルアミド、ポリ
アクリルアミド誘導体、ポリアクリル酸の中から選ばれ
る少なくとも1種の合成ポリマーを併用することが好ま
しい。
【0032】本発明において、水溶性セルロース誘導体
もインク受容性、ドット再現性並びに印字部のベタ付き
防止を向上させる目的でシクロデキストリンもしくはそ
の誘導体とフッ素系界面活性剤とを併用することが好ま
しい。併用される水溶性セルロース誘導体としてはメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロース誘導
体を挙げることができる。これら水溶性セルロース誘導
体の中でもインク受容性やドット再現性さらには印字部
のベタ付き防止性の点からカルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース中
から選ばれる少なくとも1種の水溶性セルロース誘導体
を併用することが好ましい。
【0033】本発明に用いられるゼラチンもインク受容
性、ドット再現性並びに印字部のベタ付き防止を向上さ
せる目的でシクロデキストリンもしくはその誘導体とフ
ッ素系界面活性剤とを併用することが好ましい。併用さ
れるゼラチンとしては、動物のコラーゲンを原料とした
ゼラチンであれば何れでも使用できるが、豚皮、牛皮、
牛骨を原料としたコラーゲンを原料としたゼラチンが好
ましい。さらにゼラチンの種類としては特に制限はない
が、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、ゼラチン誘導
体(例えば特公昭38−4854号、同昭39−551
4号、同昭40−12237号、同昭42−26345
号、米国特許第2525753号、同第2594293
号、同第2614928号、同第2763639号、同
第3118766号、同第3132945号、同第31
86846号、同第3312553号、英国特許第86
1414号、同第1033189号等に記載のゼラチン
誘導体)を単独またはそれらを組み合わせて用いること
ができる。
【0034】本発明に用いられるゼラチンのゼリー強度
(PAGI法、ブルーム式ゼリー強度計による)として
は、150g以上、特に200g以上であることが好ま
しい。
【0035】本発明において、ゼラチン、ポリビニルピ
ロリドン及びシクロデキストリンの組合せは、顔料イン
ク適性(印字性や耐ひび割れ性)を著しく向上させるこ
とがわかった。
【0036】本発明の多孔質インク吸収層に用いられる
白色顔料及びバインダーにおいても、インク受容性及び
ドット再現性を向上させる目的でシクロデキストリンも
しくはその誘導体とフッ素系界面活性剤とを併用するこ
とが好ましい。併用される白色顔料としては、シリカ、
クレー、タルク、けいそう土、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、硫酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化
亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、リトボン、
ポリエチレン微粉末、ポリスチレン微粉末、尿素樹脂微
粉末などが挙げられる。また、これら白色顔料中で使用
されるバインダーとしては、ポリビニルアルコール、酸
化でんぷん、エーテル化でんぷん、ゼラチン、カゼイ
ン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、SBRラテックスなどが挙げられる。白色顔
料は単独もしくは併用して使用することもでき、バイン
ダーのこれに合わせ種々組み合わせることができる。こ
れらの中では、シリカとポリビニルアルコールを併用す
るものが最も好ましい。
【0037】本発明において、インク受容性やドット再
現性を向上させるためにインク受容層に含有されるシク
ロデキストリン又もしくはその誘導体の量は、併用され
る親水性ビニルポリマーまたは水溶性セルロース誘導体
またはゼラチンなどの水溶性高分子の種類、分子量等に
より異なる。併用される親水性ビニルポリマーまたは水
溶性セルロース誘導体、ゼラチンなどとシクロデキスト
リン又は/及びシクロデキストリン誘導体の割合(重量
比)は、親水性ビニルポリマーまたは水溶性セルロース
誘導体またはゼラチン/シクロデキストリン(重量比)
を50/50〜99/1にするのが好ましく、さらに好
ましくは80/20〜95/5である。
【0038】本発明において、インク受容層にされるフ
ッ素系界面活性剤の量としては、インク受容層を構成す
るバインダーの0.05wt%〜10wt%が好まし
い。さらに好ましくは0.2wt%〜5wt%である。
【0039】本発明において、インク受容層に含まれる
水溶性高分子の塗布量としては、固形分として1〜10
g/m2が好ましい。インク受容層に含まれる水溶性高分
子の量が1g/m2未満ではインクの受容性が劣り印字性
が悪化する。さらに、10g/m2を超えて多い場合に
は、インクの受容性は向上するがひび割れ、カール等で
問題が発生する。
【0040】本発明において、インク受容層にはフッ素
系界面活性剤と併用してフッ素系界面活性剤以外の界面
活性剤を添加することができる。併用される界面活性剤
としては、本発明で使用するフッ素系界面活性剤の電荷
の等しいもの又は非電荷のものである。例えば、フッ素
系界面活性剤がアニオン系であれは、併用する界面活性
剤はアニオン系、ノニオン系、ベタイン系のいずれのタ
イプでもよく、また低分子のものでも高分子のものでも
よい。また1種もしくは2種以上界面活性剤を併用して
インク受容層塗液中に添加できるが、2種以上の界面活
性剤を併用する場合は、アニオン系のものとカチオン系
のものとを組み合わせて用いることは好ましくない。界
面活性剤の添加量はインク受容層を構成するバインダー
100gに対して0.001g〜5gが好ましく、より
好ましくは0.01〜3gである。
【0041】本発明において、インク受容層は、耐水
性、ドット再現性を向上させる目的で適当な硬膜剤で硬
膜することができる。硬膜剤の具体的な例としては、ホ
ルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド
系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケ
トン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒド
ロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5トリアジン、米
国特許第3288775号記載の如き反応性のハロゲン
を有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第363
5718号記載の如き反応性のオレフィンをもつ化合
物、米国特許第2732316号記載の如きN−メチロ
ール化合物、米国特許第3103437号記載の如きイ
ソシアナート類、米国特許第3017280号、同第2
983611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特
許第3100704号記載の如きカルボジイミド系化合
物類、米国特許第3091537号記載の如きエポキシ
化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシアルデ
ヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導
体、クロム明ばん、カリ明ばん、硫酸ジルコニウムの如
き無機硬膜剤等があり、これらを1種または2種以上組
み合わせて用いることができる。硬膜剤の添加量はイン
ク受容層を構成するバインダー100gに対して0.0
1g〜10gが好ましく、より好ましくは0.1〜5g
である。
【0042】本発明において、更に、インク受容層には
上記の界面活性剤、硬膜剤の他に無機顔料、着色染料、
着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、
蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などの公知の各種
添加剤を添加することもできる。
【0043】本発明におけるインク受容層は一旦ゲル状
態にせしめた後、低温で乾燥する所謂コールドドライ法
により乾燥されるのが好ましい。これはゼラチンのゾ
ル、ゲル化現象を利用し、均斉な膜面を形成すべく、低
温で乾燥する方法である。乾燥の過程は、原崎勇次著
「コーティング工学」(昭和46年度、朝倉書店)、2
78〜281頁に記載されているように材料予熱期間、
単位時間当りの溶媒の蒸発量、即ち溶媒の蒸発速度が一
定である乾燥プロセスの恒率乾燥期間、その後に溶媒の
蒸発速度が徐々に低下して、蒸気がほとんどなくなる
(つまり、塗膜がほぼ外気の温湿条件下における平衡含
水率となる。)までの乾燥プロセスの減率乾燥期間は3
つのプロセスに分けられ、さらに必要により調湿期間を
設けることもある。通常は約5〜8%位の平衡含水率に
達した時乾燥完了となるが、乾燥行程中の膜面の温度
(この温度を表面湿球温度と称する)を低くすれば、均
斉な塗膜となり、良質のインク受容層となる。インク受
容層塗液を塗布した後、表面湿球温度が塗液のゲル化温
度以下で塗布層を冷却セット(ゲル化)し、その後も塗
液のゲル化温度以下の温度で受容層を徐々に乾燥させ
る。溶媒が蒸発して固形分濃度が上昇した後は、セット
戻りを起こさない程度に温度を上昇させて乾燥させても
よい。
【0044】本発明におけるインク受容層塗液の塗布方
法としては、通常用いられている塗布方法(例えば、ス
ライドリップ方式、カーテン方式、エクストルージョン
方式、エアナイフ方式、ロールコーティング方式、ロッ
ドバーコーティング方式等)が用いられるが、多層のイ
ンク受容層を一度に設けることができる点でスライドリ
ップ方式、カーテン方式が好ましい。
【0045】また、インク受容層は支持体の少なくとも
片面に設けられているが、カールを防止する目的で支持
体の両面に設けてもよい。
【0046】本発明において用いられる支持体として
は、透明な支持体も不透明な支持体も用いることができ
る。透明な支持体としては、従来公知のものがいずれも
使用でき、例えばポリエステル樹脂、ジアセテート樹
脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、セロハ
ン、セルロイド等のフィルムもしくは板およびガラス板
等が挙げられる。
【0047】このような透明な支持体はその厚さが約1
0〜200μm程度のものであることが好ましい。
【0048】不透明な支持体としては、紙、塗工紙、合
成紙、樹脂被覆紙、顔料入り不透明フィルム、発砲フィ
ルム等の従来公知のものがいずれも使用できる。光沢、
平滑性の点から合成紙、樹脂被覆紙、各種フィルムがよ
り好ましいが、手触り感、高級感から写真用支持体に類
似の樹脂被覆紙がさらに好ましい。
【0049】本発明において好ましく用いられる、樹脂
被覆紙を構成する原紙は、特に制限はなく、一般に用い
られている紙が使用できるが、より好ましくは例えば写
真用支持体に用いられているような平滑な原紙が好まし
い。原紙を構成するパルプとしては天然パルプ、再生パ
ルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用
いられる。この原紙には一般に製紙で用いられているサ
イズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、
染料等の添加剤が配合される。
【0050】さらに、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光
増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布さ
れていてもよい。
【0051】また、原紙の厚味に関しては特に制限はな
いが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を
印加して圧縮するなどした表面平滑性の良いものが好ま
しく、その坪量は30〜250g/m2が好ましい。
【0052】樹脂被覆紙の樹脂としては、ポリオレフィ
ン樹脂や電子線で硬化する樹脂を用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
ペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレ
ン−プロピレン共重合体などのオレフィンの2つ以上か
らなる共重合体およびこれらの混合物であり、各種の密
度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独
にあるいはそれらを混合して使用できる。
【0053】また、樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔
料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂
肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシ
ウムなどの脂肪酸金属塩、イルガノックス1010、イ
ルガノックス1076などの酸化防止剤、コバルトブル
ー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルーな
どのブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファ
ストバイオレット、マンガン紫などのマゼンタの顔料や
染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種の添加剤を
適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
【0054】本発明において好ましく用いられる支持体
である樹脂被覆紙は、走行する原紙上にポリオレフィン
樹脂の場合は、加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる
押出コーティング法により製造され、その両面が樹脂に
より被覆される。また、電子線により硬化する樹脂の場
合は、グラビアコーター、ブレードコーターなど一般に
用いられるコーターにより樹脂を塗布した後、電子線を
照射し、樹脂を硬化させて被覆する。また、樹脂を原紙
に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理など
の活性化処理を施すことが好ましい。支持体のインク受
容層が塗布される面(表面)は、その用途に応じて光沢
面、マット面などを有し、特に光沢面が優位に用いられ
る。裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止の
点から樹脂被覆したほうが好ましい。裏面は通常無光沢
面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にもコロ
ナ放電処理、火炎処理などの活性処理を施すことができ
る。また、被覆樹脂層の厚味としては特に制限はない
が、一般に5〜50μmの厚味に表面または表裏両面に
コーティングされる。
【0055】本発明における支持体には帯電防止性、搬
送性、カール防止性などのために、各種のバックコート
層を塗設することができる。バックコート層には無機帯
電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダー、ラテッ
クス、硬化剤、顔料、界面活性剤などを適宜組み合わせ
て含有せしめることができる。
【0056】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。な
お、部とあるのは重量部を意味する。
【0057】実施例1 下記に示した樹脂被覆紙支持体上に、下記に示すインク
受容層塗液をエアーナイフ方式により塗布量湿分で10
0g/m2塗布した後、直ちに10秒間冷却セットし、そ
れから徐々に温度が高い乾燥ゾーンを通過させ、表面湿
球温度が20℃以下になるように乾燥ゾーンの温湿度を
コントロールしてインクジェット記録シートを作製し
た。インク受容層塗液組成は、下記に示すとおりであ
る。
【0058】使用したシクロデキストリン及びシクロデ
キストリン誘導体は日本食品化工(株)社製のα−シク
ロデキストリン、β―シクロデキストリン、γ―シクロ
デキストリン、ヒドロキシプロピルβ―シクロデキスト
リンを用いた。
【0059】また、フッ素系界面活性剤は、3M社製
フロラード FC−95(アニオン)、FC−170C
(ノニオン)、ダイキン工業(株)DS−102(アニ
オン)、旭硝子(株)社製S−111を用いた。
【0060】多孔質シリカ顔料は日本サイリシア社製S
Y−445を使用し、ポリビニルアルコールはクラレ社
製 PVA 117を用いた。
【0061】 塗液組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 48部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 48部 α―シクロデキストリン 4部
【0062】樹脂被覆紙:LBKP(50部)とLBS
P(50部)のパルプ配合からなる120g/m2の基紙
の表面に低密度ポリエチレン(70部)と高密度ポリエ
チレン(20部)と酸化チタン(10部)からなる樹脂
組成物を25g/m2塗布し、裏面に高密ポリエチレン
(50部)と低密度ポリエチレン(50部)からなる樹
脂組成物を25g/m2塗布してなる樹脂被覆紙。
【0063】実施例2 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0064】 塗液組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 48部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 48部 β―シクロデキストリン 4部
【0065】実施例3 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0066】 塗液組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 48部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 48部 γ―シクロデキストリン 4部
【0067】実施例4 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0068】 塗液組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 48.5部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 48.5部 ヒドロキシプロピルβ―シクロデキストリン 3部
【0069】実施例5 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0070】 塗液組成 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 90部 α―シクロデキストリン 10部
【0071】実施例6 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0072】 塗液組成 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 95部 β―シクロデキストリン 5部
【0073】実施例7 インク受容層の液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。尚、インク受容層の固形分塗布量は実施例1と同様
に10g/m2とした。
【0074】 塗液組成 SY−445(30%水分散液) 50部 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 30部 β―シクロデキストリン 3部
【0075】実施例8 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0076】 塗液組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 48.5部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 48.5部 ヒドロキシプロピルβ―シクロデキストリン 3部 FC−95(5%水溶液) 0.3部
【0077】実施例9 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0078】 塗液組成 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 95部 β―シクロデキストリン 5部 FC−170C(5%水溶液) 0.2部
【0079】実施例10 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0080】 塗液組成 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 90部 α―シクロデキストリン 10部 DS−102(5%水溶液) 0.1部
【0081】実施例11 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0082】 塗液組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 48部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 48部 γ―シクロデキストリン 4部 S−111(5%水溶液) 0.4部
【0083】実施例12 インク受容層の液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。尚、インク受容層の固形分塗布量は実施例1と同様
に10g/m2とした。
【0084】 塗液組成 SY−445(30%水分散液) 50部 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 30部 β―シクロデキストリン 3部 FC−170C(5%水溶液) 0.2部
【0085】比較例1 実施例1において支持体に用いた樹脂被覆紙上に、下記
に示すインク受容層塗液をエクストルージョン法により
塗布量100g/m2塗布した後、直ちに10秒間冷却セ
ットし、それから徐々に温度が高い乾燥ゾーンを通過さ
せ、表面湿球温度が20℃以下になるように乾燥ゾーン
の温湿度をコントロールしてインクジェット記録シート
を作製した。インク受容層塗液組成は、下記に示すとお
りである。
【0086】 塗液組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 50部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 50部
【0087】比較例2 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は比
較例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0088】 塗液の組成 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 100部
【0089】比較例3 インク受容層の液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。尚、インク受容層の固形分塗布量は実施例1と同様
に10g/m2とした。
【0090】 塗液組成 SY−445(30%水分散液) 50部 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 30部
【0091】比較例4 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は比
較例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0092】 塗液組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 50部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 50部 FC−95(5%水溶液) 0.3部
【0093】比較例5 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は比
較例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0094】 塗液組成 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 100部 FC−170C(5%水溶液) 0.2部
【0095】比較例6 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は比
較例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0096】 塗液組成 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 100部 DS−102(5%水溶液) 0.1部
【0097】比較例7 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は比
較例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0098】 塗液の組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 50部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 50部 S−111(5%水溶液) 0.4部
【0099】比較例8 インク受容層の液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。尚、インク受容層の固形分塗布量は実施例1と同様
に10g/m2とした。
【0100】 塗液組成 SY−445(30%水分散液) 50部 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 30部 FC−170C(5%水溶液) 0.2部
【0101】比較例9 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は比
較例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0102】 塗液の組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 50部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 50部 デキストリン 3部
【0103】比較例10 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は比
較例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0104】 塗液の組成 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 100部 デキストリン 3部
【0105】比較例11 インク受容層の液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。尚、インク受容層の固形分塗布量は実施例1と同様
に10g/m2とした。
【0106】 塗液組成 SY−445(30%水分散液) 50部 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 30部 デキストリン 3部
【0107】比較例12 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は比
較例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0108】 塗液組成 石灰処理ゼラチン(8%水溶液) 50部 ポリビニルピロリドンK−90(8%水溶液) 50部 デキストリン 3部 FC−95(5%水溶液) 0.3部
【0109】比較例13 インク受容層塗液組成を下記に示すようにした以外は比
較例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。
【0110】 塗液組成 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 100部 デキストリン 3部 FC−170C(5%水溶液) 0.2部
【0111】比較例14 インク受容層の液組成を下記に示すようにした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録シートを作製し
た。尚、インク受容層の固形分塗布量は実施例1と同様
に10g/m2とした。
【0112】 塗液組成 SY−445(30%水分散液) 50部 ポリビニルアルコール(8%水溶液) 30部 デキストリン 3部 FC−170C(5%水溶液) 0.2部
【0113】上記の如くして得られた各シートについ
て、PM−700C(EPSON社製)インクジェット
プリンター、Desk Jet 850C(ヒューレット
・パッカード社製)を用いて評価画像を印字し、下記の
品質試験を行い、結果を表1に示した。
【0114】ベタ印字部ムラ(モットリング性):イン
クジェットプリンターPM−700CでY、M、C、
R、G、B、K各色を濃度100%の設定で3cm×5
cmの大きさに出力し画像部を目視で観察し、各色の印
字部に認められるムラの有無を判定した。評価基準は以
下の通りである。
【0115】 ◎:問題点がなく非常に優れている。 ○:優れている。 △:使用が可能である。 ×:劣る。
【0116】にじみ:インクジェットプリンターPM−
700Cで単色もしくは重色を連続で印字記録して、隣
接する印字部が相互もしくは片方に流れ出しが生じてい
ないかを目視判定した。評価基準は以下の通りである。
【0117】 ◎:問題点がなく非常に優れている。 ○:優れている。 △:使用が可能である。 ×:劣る。
【0118】バンディング性:インクジェットプリンタ
ーPM−700CでY、M、C、R、G、B、K各色を
濃度100%の設定で3cm×5cmの大きさに出力し
画像部を目視で観察し、各色の印字部に認められるバン
ディング(筋状の印字部の抜け)の有無を判定した。評
価基準は以下の通りである。
【0119】 ◎:問題点がなく非常に優れている。 ○:優れている。 △:使用が可能である。 ×:劣る。
【0120】発色性:インクジェットプリンターPM−
700CでY、M、C、K各色を濃度100%の設定で
3cm×5cmの大きさに出力し、各色の濃度を測定し
た。数値が高いほど発色性が高いことを示す。
【0121】顔料インク適性:Desk Jet 850
CでK色(顔料)を濃度100%の設定で3cm×5c
mの大きさに出力し画像部を目視で観察し、画像部の印
字性、ひび割れの有無を判定した。評価基準は下記の通
りである。
【0122】 ◎:問題点がなく非常に優れている。 ○:優れている。 △:使用が可能である。 ×:劣る。
【0123】
【表1】
【0124】表1の結果からも明らかなように、本発明
のインクジェット記録用シートはいずれの評価項目にお
いても良好な結果が得られた。
【0125】
【発明の効果】本発明により、画像の鮮明性、解像性と
均一性に優れ、さらに印字直後のインクの吸着性に優
れ、また顔料インク適性にも優れたインクジェット記録
用シートを提供できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも片面にインク受容層
    を設けたインクジェット記録用シートにおいて、該イン
    ク受像層に少なくともシクロデキストリンもしくはその
    誘導体を含有することを特徴とするインクジェット記録
    用シート。
  2. 【請求項2】 前記インクジェット記録シートにおい
    て、該インク受容層に少なくとも1種以上のフッ素系界
    面活性剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録用シート。
  3. 【請求項3】 前記インクジェット記録シートにおい
    て、該インク受容層が水溶性高分子を少なくとも1種以
    上含有することを特徴とする請求項1または2に記載の
    インクジェット記録シート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6689432B2 (en) 2000-01-28 2004-02-10 Oji Paper Co., Ltd. Ink jet recording material

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6689432B2 (en) 2000-01-28 2004-02-10 Oji Paper Co., Ltd. Ink jet recording material

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