JPH112627A - スポット溶接検査装置及びスポット溶接検査方法 - Google Patents
スポット溶接検査装置及びスポット溶接検査方法Info
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- JPH112627A JPH112627A JP9156843A JP15684397A JPH112627A JP H112627 A JPH112627 A JP H112627A JP 9156843 A JP9156843 A JP 9156843A JP 15684397 A JP15684397 A JP 15684397A JP H112627 A JPH112627 A JP H112627A
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- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N29/00—Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
- G01N29/04—Analysing solids
- G01N29/06—Visualisation of the interior, e.g. acoustic microscopy
- G01N29/0609—Display arrangements, e.g. colour displays
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- G—PHYSICS
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 汎用性、取扱性に優れ、検査効率、検査精度
が良好なスポット溶接検査装置を提供する。また当該検
査装置を用いた高能率な検査方法を提供する。 【解決手段】 スポット溶接検査装置を、超音波アレイ
プローブ1と掃引制御スイッチ2と電子スキャン装置4
と表示装置5とから構成する。超音波アレイプローブ
は、多数の超音波振動子11を一方向に配列してなる超
音波アレイ12と、当該超音波アレイから発生する超音
波ビームBをY方向に関して集束するくさび形の超音波
レンズ13と、これら超音波アレイと超音波レンズと掃
引制御スイッチを保持する保持体14とから構成する。
超音波アレイを電子スキャン装置からの信号によってX
方向に電子スキャンしつつ、超音波アレイプローブ1を
Y方向に手動スキャンする。表示装置には、Cスコープ
像を表示する。
が良好なスポット溶接検査装置を提供する。また当該検
査装置を用いた高能率な検査方法を提供する。 【解決手段】 スポット溶接検査装置を、超音波アレイ
プローブ1と掃引制御スイッチ2と電子スキャン装置4
と表示装置5とから構成する。超音波アレイプローブ
は、多数の超音波振動子11を一方向に配列してなる超
音波アレイ12と、当該超音波アレイから発生する超音
波ビームBをY方向に関して集束するくさび形の超音波
レンズ13と、これら超音波アレイと超音波レンズと掃
引制御スイッチを保持する保持体14とから構成する。
超音波アレイを電子スキャン装置からの信号によってX
方向に電子スキャンしつつ、超音波アレイプローブ1を
Y方向に手動スキャンする。表示装置には、Cスコープ
像を表示する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スポット溶接によ
って形成される溶融部の直径と形状とを超音波を利用し
た非破壊手段にて検査する装置と、当該装置を用いたス
ポット溶接部の検査方法とに関する。
って形成される溶融部の直径と形状とを超音波を利用し
た非破壊手段にて検査する装置と、当該装置を用いたス
ポット溶接部の検査方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば自動車ボディの製造工場な
どにおいては、スポット溶接部の検査を現場で高能率に
行えるようにするため、超音波を利用した簡便なスポッ
ト溶接検査装置が嘱望されている。
どにおいては、スポット溶接部の検査を現場で高能率に
行えるようにするため、超音波を利用した簡便なスポッ
ト溶接検査装置が嘱望されている。
【0003】スポット溶接の可否は、ナゲットと呼ばれ
る溶融部の直径、又は特に厳密な検査を要する場合にも
その直径と平面形状とを検出することによって判定でき
るので、超音波を利用するスポット溶接検査装置として
は、スポット溶接部の表面より被検体に超音波を入射
し、そのCスコープ像(2次元平面像)を検出するもの
を利用することができる。
る溶融部の直径、又は特に厳密な検査を要する場合にも
その直径と平面形状とを検出することによって判定でき
るので、超音波を利用するスポット溶接検査装置として
は、スポット溶接部の表面より被検体に超音波を入射
し、そのCスコープ像(2次元平面像)を検出するもの
を利用することができる。
【0004】図9に、従来より知られているスポット溶
接検査装置の一例として、特開平8−304362号公
報に記載された超音波検査装置を示す。この図から明ら
かなように、この超音波検査装置は、下方に向けて開口
された筺体101と、ガイドレール105及び送りねじ
106に取り付けられ、モータ110の正転又は逆転に
伴ってその回転量に比例する量だけ前記筺体101内を
図面上のY方向に移動する超音波探触子104と、モー
タ110の回転量すなわち超音波探触子104のY方向
への移動量を検出するエンコーダ112と、当該超音波
探触子104の下部と前記筺体101の開口部との間に
取り付けられ、水室101Cを構成するベローズ状部材
130と、当該水室101Cに連結された給水管314
a及び配水管314bとから主に構成されている。
接検査装置の一例として、特開平8−304362号公
報に記載された超音波検査装置を示す。この図から明ら
かなように、この超音波検査装置は、下方に向けて開口
された筺体101と、ガイドレール105及び送りねじ
106に取り付けられ、モータ110の正転又は逆転に
伴ってその回転量に比例する量だけ前記筺体101内を
図面上のY方向に移動する超音波探触子104と、モー
タ110の回転量すなわち超音波探触子104のY方向
への移動量を検出するエンコーダ112と、当該超音波
探触子104の下部と前記筺体101の開口部との間に
取り付けられ、水室101Cを構成するベローズ状部材
130と、当該水室101Cに連結された給水管314
a及び配水管314bとから主に構成されている。
【0005】超音波探触子104は、図10に示すよう
に、多数の微小な超音波送受信素子がX方向に配列され
た超音波アレイ104aと超音波レンズ104bとから
構成されており、超音波アレイ104aは図示しない電
子スキャン装置からの信号によって超音波送受信動作を
行う一定数の素子群104Xが焦点位置に電子集束する
とともに順次電子的に切り換えられ、超音波ビームBを
X方向に走査するようになっている。また、超音波レン
ズ104bは、超音波アレイ104aから送出された超
音波ビームBをY方向に関してその焦点位置に集束する
ようになっている。
に、多数の微小な超音波送受信素子がX方向に配列され
た超音波アレイ104aと超音波レンズ104bとから
構成されており、超音波アレイ104aは図示しない電
子スキャン装置からの信号によって超音波送受信動作を
行う一定数の素子群104Xが焦点位置に電子集束する
とともに順次電子的に切り換えられ、超音波ビームBを
X方向に走査するようになっている。また、超音波レン
ズ104bは、超音波アレイ104aから送出された超
音波ビームBをY方向に関してその焦点位置に集束する
ようになっている。
【0006】したがって、本例の超音波検査装置による
と、図示しない電子スキャン装置からの信号によって超
音波アレイ104aから電子集束しつつ送出される超音
波ビームBをX方向に電子スキャンし、かつ超音波レン
ズ104bによって超音波アレイ104aから送出され
る超音波ビームBをY方向に関して集束しつつ超音波探
触子104をY方向へ機械スキャンすることによって、
溶融部153を含むスポット溶接部に対して超音波ビー
ムBを2次元走査することができるので、当該スポット
溶接部からの反射信号の像を図示しない表示装置にCス
コープ表示することによって溶融部153の直径及び形
状に関するデータを得ることができる。
と、図示しない電子スキャン装置からの信号によって超
音波アレイ104aから電子集束しつつ送出される超音
波ビームBをX方向に電子スキャンし、かつ超音波レン
ズ104bによって超音波アレイ104aから送出され
る超音波ビームBをY方向に関して集束しつつ超音波探
触子104をY方向へ機械スキャンすることによって、
溶融部153を含むスポット溶接部に対して超音波ビー
ムBを2次元走査することができるので、当該スポット
溶接部からの反射信号の像を図示しない表示装置にCス
コープ表示することによって溶融部153の直径及び形
状に関するデータを得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記構成の
超音波検査装置は、超音波探触子104をY方向に機械
スキャンするためのモータ110及び動力伝達機構10
5〜109並びに超音波探触子104のY方向への移動
量を検出するエンコーダ112(以下、これらを総称し
て「機械式スキャナ」という。)と、超音波媒質である
水を封入するための水室101C並びにこれに連結され
る給水管314a及び排水管314b(以下、これらを
総称して「給水系」という。)とを備えているので、装
置が大型かつ大重量でしかも各種信号線や水管等の取り
回し構造が複雑となり、適用される被検体の構造や検査
目的によっては、スポット溶接部の検査が著しく困難に
なったり、検査効率及び検査精度が悪くなるという問題
のあることがわかった。
超音波検査装置は、超音波探触子104をY方向に機械
スキャンするためのモータ110及び動力伝達機構10
5〜109並びに超音波探触子104のY方向への移動
量を検出するエンコーダ112(以下、これらを総称し
て「機械式スキャナ」という。)と、超音波媒質である
水を封入するための水室101C並びにこれに連結され
る給水管314a及び排水管314b(以下、これらを
総称して「給水系」という。)とを備えているので、装
置が大型かつ大重量でしかも各種信号線や水管等の取り
回し構造が複雑となり、適用される被検体の構造や検査
目的によっては、スポット溶接部の検査が著しく困難に
なったり、検査効率及び検査精度が悪くなるという問題
のあることがわかった。
【0008】即ち、装置が大型で各種信号線等の取り回
し構造も複雑であることから、3次元構造を有する被検
体の狭い部分に筺体101の開口部を差し込んでスポッ
ト溶接部の検査を行うことが困難で、装置の適用範囲が
制限される。また、水室101C内に水を封入してスポ
ット溶接部の検査を行うので、被検体の表面が平坦でな
い場合には水室101C内に水を封入することができ
ず、スポット溶接部の検査が困難となるので、この点か
らも装置の適用範囲が制限される。さらに、装置が軽く
ないことから、開口部を上向きにして筺体101を手で
支え、スポット溶接部の検査を長時間行うことが困難で
あり、この点からも装置の適用範囲が制限される。
し構造も複雑であることから、3次元構造を有する被検
体の狭い部分に筺体101の開口部を差し込んでスポッ
ト溶接部の検査を行うことが困難で、装置の適用範囲が
制限される。また、水室101C内に水を封入してスポ
ット溶接部の検査を行うので、被検体の表面が平坦でな
い場合には水室101C内に水を封入することができ
ず、スポット溶接部の検査が困難となるので、この点か
らも装置の適用範囲が制限される。さらに、装置が軽く
ないことから、開口部を上向きにして筺体101を手で
支え、スポット溶接部の検査を長時間行うことが困難で
あり、この点からも装置の適用範囲が制限される。
【0009】一方、各スポット溶接部に対する検査が終
了するごとに水室101C内の水の排水と注入とを繰り
返さなくてはならないため、検査効率が悪いという問題
がある。また、筺体101を被検体面に接触させた後
は、溶融部153の位置を目視することができないた
め、溶融部153に対する筺体101(超音波探触子1
04)の位置決めを迅速かつ的確に行うことが困難で、
この点からも検査効率を上げることが難しい。
了するごとに水室101C内の水の排水と注入とを繰り
返さなくてはならないため、検査効率が悪いという問題
がある。また、筺体101を被検体面に接触させた後
は、溶融部153の位置を目視することができないた
め、溶融部153に対する筺体101(超音波探触子1
04)の位置決めを迅速かつ的確に行うことが困難で、
この点からも検査効率を上げることが難しい。
【0010】加えて、機械式スキャナによって超音波探
触子104を機械的にY方向に移送する構造であるた
め、モータ110のノイズがスポット溶接部からの反射
信号に重畳しやすく、高精度のデータを得ることも困難
である。
触子104を機械的にY方向に移送する構造であるた
め、モータ110のノイズがスポット溶接部からの反射
信号に重畳しやすく、高精度のデータを得ることも困難
である。
【0011】本発明は、上記した従来技術の不備を解決
するためになされたものであって、その課題とするとこ
ろは、小型、軽量かつ簡易な構造にして汎用性及び取扱
性に優れ、検査効率及び検査精度も良好なスポット溶接
検査装置を提供すること、並びに当該検査装置を用いた
高能率な検査方法を提供することにある。
するためになされたものであって、その課題とするとこ
ろは、小型、軽量かつ簡易な構造にして汎用性及び取扱
性に優れ、検査効率及び検査精度も良好なスポット溶接
検査装置を提供すること、並びに当該検査装置を用いた
高能率な検査方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、スポット溶接検査装置に関しては、超音
波アレイプローブと、当該プローブ内に組み込まれた多
数の超音波振動子を駆動する電子スキャン装置と、前記
超音波アレイプローブにて検出されたスポット溶接部か
らの反射信号の像を表示する表示装置と、前記電子スキ
ャン装置を起動する掃引制御スイッチとを備えたスポッ
ト溶接検査装置において、前記超音波アレイプローブ
を、多数の超音波振動子が一方向に配列された超音波ア
レイと、当該超音波アレイから発生する超音波ビームを
前記超音波振動子の配列方向と直交する方向に関して集
束する超音波レンズと、これら超音波アレイ及び超音波
レンズを保持する手動操作可能な寸法及び形状の保持体
とからなる構成にした。
め、本発明は、スポット溶接検査装置に関しては、超音
波アレイプローブと、当該プローブ内に組み込まれた多
数の超音波振動子を駆動する電子スキャン装置と、前記
超音波アレイプローブにて検出されたスポット溶接部か
らの反射信号の像を表示する表示装置と、前記電子スキ
ャン装置を起動する掃引制御スイッチとを備えたスポッ
ト溶接検査装置において、前記超音波アレイプローブ
を、多数の超音波振動子が一方向に配列された超音波ア
レイと、当該超音波アレイから発生する超音波ビームを
前記超音波振動子の配列方向と直交する方向に関して集
束する超音波レンズと、これら超音波アレイ及び超音波
レンズを保持する手動操作可能な寸法及び形状の保持体
とからなる構成にした。
【0013】前記超音波レンズとしては、当該超音波レ
ンズの先端部を被検体面に接触させた場合における溶融
部の目視を容易にするため、及び超音波レンズの先端部
と被検体面との間に介在させる超音波媒質の量を減少し
て気泡の発生を抑制するため、超音波振動子の配列方向
と直交する方向から見たときの側面形状が先端側に至る
ほど幅が狭くなるくさび形超音波レンズを用いることが
好ましく、当該超音波レンズとしては、2重レンズを用
いることができる。また、前記掃引制御スイッチは、片
手で超音波アレイプローブの操作と当該スイッチの操作
とを行えるようにするため、押しボタン等、当該スイッ
チの操作部を前記保持体の外面に取り付けることが好ま
しい。
ンズの先端部を被検体面に接触させた場合における溶融
部の目視を容易にするため、及び超音波レンズの先端部
と被検体面との間に介在させる超音波媒質の量を減少し
て気泡の発生を抑制するため、超音波振動子の配列方向
と直交する方向から見たときの側面形状が先端側に至る
ほど幅が狭くなるくさび形超音波レンズを用いることが
好ましく、当該超音波レンズとしては、2重レンズを用
いることができる。また、前記掃引制御スイッチは、片
手で超音波アレイプローブの操作と当該スイッチの操作
とを行えるようにするため、押しボタン等、当該スイッ
チの操作部を前記保持体の外面に取り付けることが好ま
しい。
【0014】一方、スポット溶接検査方法に関しては、
前記構成のスポット溶接検査装置を用い、前記保持体を
手指で把持して前記超音波レンズの先端部を被検体面に
接触させ、前記超音波アレイプローブを前記被検体面に
沿って前記超音波振動子の配列方向と直交する方向に手
動スキャンしつつ、所要のタイミングで前記掃引制御ス
イッチを操作して前記電子スキャン装置を起動し、スポ
ット溶接部及びその周辺部分のCスコープ像を前記表示
装置に表示させるという構成にした。
前記構成のスポット溶接検査装置を用い、前記保持体を
手指で把持して前記超音波レンズの先端部を被検体面に
接触させ、前記超音波アレイプローブを前記被検体面に
沿って前記超音波振動子の配列方向と直交する方向に手
動スキャンしつつ、所要のタイミングで前記掃引制御ス
イッチを操作して前記電子スキャン装置を起動し、スポ
ット溶接部及びその周辺部分のCスコープ像を前記表示
装置に表示させるという構成にした。
【0015】当該検査方法の実行に際しては、超音波ビ
ームの伝搬を安定化するため、前記超音波レンズの先端
部と被検体面との間に、水やグリセリンなどの超音波媒
質を介在させることが好ましい。
ームの伝搬を安定化するため、前記超音波レンズの先端
部と被検体面との間に、水やグリセリンなどの超音波媒
質を介在させることが好ましい。
【0016】前記したように、超音波アレイプローブを
超音波アレイと超音波レンズとこれらの保持体とから構
成し、機械式スキャナと給水系とを有しない構造にする
と、装置を小型化、軽量化、簡略化できるので、超音波
アレイプローブの操作性、取扱性が改善される。よっ
て、狭い部分や表面が平坦でない部分さらには被検体の
下面部などにおけるスポット溶接部の検査が可能にな
り、装置の汎用性が改善される。
超音波アレイと超音波レンズとこれらの保持体とから構
成し、機械式スキャナと給水系とを有しない構造にする
と、装置を小型化、軽量化、簡略化できるので、超音波
アレイプローブの操作性、取扱性が改善される。よっ
て、狭い部分や表面が平坦でない部分さらには被検体の
下面部などにおけるスポット溶接部の検査が可能にな
り、装置の汎用性が改善される。
【0017】また、給水系を備えず、かつ超音波アレイ
プローブを手指で把持して操作できることから、1つの
スポット溶接部に対する検査が終了した後、次のスポッ
ト溶接部に超音波アレイプローブを位置付けるだけで、
当該次のスポット溶接部に対する検査を直ちに行うこと
ができる。加えて、筺体を有さず、超音波レンズの先端
部を直接被検体面に接触させるので、超音波レンズを被
検体面に接触させたときにも溶融部の位置を容易に目視
でき、スポット溶接部に対する超音波レンズの位置決め
を迅速かつ的確に行うことができる。よって、超音波を
利用した溶融部の非破壊検査効率を格段に高めることが
できる。
プローブを手指で把持して操作できることから、1つの
スポット溶接部に対する検査が終了した後、次のスポッ
ト溶接部に超音波アレイプローブを位置付けるだけで、
当該次のスポット溶接部に対する検査を直ちに行うこと
ができる。加えて、筺体を有さず、超音波レンズの先端
部を直接被検体面に接触させるので、超音波レンズを被
検体面に接触させたときにも溶融部の位置を容易に目視
でき、スポット溶接部に対する超音波レンズの位置決め
を迅速かつ的確に行うことができる。よって、超音波を
利用した溶融部の非破壊検査効率を格段に高めることが
できる。
【0018】さらに、機械式スキャナを備えず、超音波
アレイプローブを手指で把持して手動スキャンするの
で、機械式スキャナに備えられたモータのノイズがスポ
ット溶接部からの反射信号に重畳するということがな
い。超音波を利用したスポット溶接部の非破壊検査精度
を格段に高めることができる。
アレイプローブを手指で把持して手動スキャンするの
で、機械式スキャナに備えられたモータのノイズがスポ
ット溶接部からの反射信号に重畳するということがな
い。超音波を利用したスポット溶接部の非破壊検査精度
を格段に高めることができる。
【0019】なお、前記構成のスポット溶接検査装置及
び検査方法によると、超音波振動子の配列方向に関して
は電子スキャン装置からの信号によって超音波ビームを
電子スキャンさせるので、当該方向に関する溶融部の直
径は正確に検出することができるものの、超音波振動子
の配列方向と直交する方向に関しては超音波アレイプロ
ーブを手動スキャンするので、当該方向に関する溶融部
の直径については必ずしも正確に検出することができ
ず、溶融部の形状を正確に検出することはできない。
び検査方法によると、超音波振動子の配列方向に関して
は電子スキャン装置からの信号によって超音波ビームを
電子スキャンさせるので、当該方向に関する溶融部の直
径は正確に検出することができるものの、超音波振動子
の配列方向と直交する方向に関しては超音波アレイプロ
ーブを手動スキャンするので、当該方向に関する溶融部
の直径については必ずしも正確に検出することができ
ず、溶融部の形状を正確に検出することはできない。
【0020】しかし、スポット溶接機に備えられる溶接
チップの寸法及び形状、それに良好なスポット溶接が実
行された際にできる溶融部の寸法及び形状は、検査員が
熟知するところであるので、超音波アレイプローブの移
送速度の大小によって表示装置に表示されるCスコープ
像がある程度縦長あるいは横長の楕円形になっても、電
子スキャン方向に関する溶融部の直径が正確に検出され
ている限り、検査員は被検体に形成された実際の溶融部
の寸法及び形状を的確に予測することができるので、通
常の検査においては特別な不都合は生じない。なお、超
音波アレイプローブを一方向に手動スキャンすることに
よって検出されたCスコープ像では、適正な溶融部が形
成されているか否かが判定できない場合には、超音波ア
レイプローブを前回とは直角の方向に向けて再度手動ス
キャンすることにより、正確な溶融部の形状を把握でき
るので、スポット溶接の可否を正確に判定できる。
チップの寸法及び形状、それに良好なスポット溶接が実
行された際にできる溶融部の寸法及び形状は、検査員が
熟知するところであるので、超音波アレイプローブの移
送速度の大小によって表示装置に表示されるCスコープ
像がある程度縦長あるいは横長の楕円形になっても、電
子スキャン方向に関する溶融部の直径が正確に検出され
ている限り、検査員は被検体に形成された実際の溶融部
の寸法及び形状を的確に予測することができるので、通
常の検査においては特別な不都合は生じない。なお、超
音波アレイプローブを一方向に手動スキャンすることに
よって検出されたCスコープ像では、適正な溶融部が形
成されているか否かが判定できない場合には、超音波ア
レイプローブを前回とは直角の方向に向けて再度手動ス
キャンすることにより、正確な溶融部の形状を把握でき
るので、スポット溶接の可否を正確に判定できる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の実施形態例に係
るスポット溶接検査装置を示す。この図から明らかなよ
うに、本例のスポット溶接検査装置は、超音波アレイプ
ローブ1と、当該超音波アレイプローブ1内に組み込ま
れた掃引制御スイッチ2と、前記超音波アレイプローブ
1と可撓性の信号線3を介して接続された電子スキャン
装置4と、当該電子スキャン装置4内に組み込まれた表
示装置5とから主に構成されている。
るスポット溶接検査装置を示す。この図から明らかなよ
うに、本例のスポット溶接検査装置は、超音波アレイプ
ローブ1と、当該超音波アレイプローブ1内に組み込ま
れた掃引制御スイッチ2と、前記超音波アレイプローブ
1と可撓性の信号線3を介して接続された電子スキャン
装置4と、当該電子スキャン装置4内に組み込まれた表
示装置5とから主に構成されている。
【0022】前記超音波アレイプローブ1は、図2及び
図3に示すように、多数の超音波振動子11を一方向に
配列してなる超音波アレイ12と、当該超音波アレイ1
2から発生する超音波ビームBを前記超音波振動子11
の配列方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に関し
て集束する超音波レンズ13と、これら超音波アレイ1
2及び超音波レンズ13と前記掃引制御スイッチ2を保
持する保持体14とからなる。
図3に示すように、多数の超音波振動子11を一方向に
配列してなる超音波アレイ12と、当該超音波アレイ1
2から発生する超音波ビームBを前記超音波振動子11
の配列方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に関し
て集束する超音波レンズ13と、これら超音波アレイ1
2及び超音波レンズ13と前記掃引制御スイッチ2を保
持する保持体14とからなる。
【0023】超音波アレイ12は、信号線3を介して印
加される電子スキャン装置4からの信号によって、超音
波送受信動作を行う超音波振動子11が順次電子的に切
り換えられる。また、各超音波振動子11に印加される
駆動信号に所要の遅延が与えられ、図2に示すように、
電子スキャン中の各時点で超音波アレイ12から送出さ
れる超音波ビームBがX方向に関して集束される。これ
により、図4に示すように、超音波アレイ12から送出
された超音波ビームBを、一定の時間間隔でX方向に繰
返し走査させることができる。
加される電子スキャン装置4からの信号によって、超音
波送受信動作を行う超音波振動子11が順次電子的に切
り換えられる。また、各超音波振動子11に印加される
駆動信号に所要の遅延が与えられ、図2に示すように、
電子スキャン中の各時点で超音波アレイ12から送出さ
れる超音波ビームBがX方向に関して集束される。これ
により、図4に示すように、超音波アレイ12から送出
された超音波ビームBを、一定の時間間隔でX方向に繰
返し走査させることができる。
【0024】超音波レンズ13は、図2及び図3に示す
ように、超音波振動子11の配列方向と直交する方向か
ら見たときの側面形状が二等辺三角形に近似するくさび
形に形成されており、超音波ビームBをY方向に関して
集束する。したがって、超音波レンズ13から出た超音
波ビームBは、前記電子スキャン装置4からの駆動信号
による電子集束と当該超音波レンズ13による集束との
合成作用により、スキャン中の各時点において一点に集
束される。本例装置の場合、その集束位置が被検体溶融
部の深さ方向の中心に合致するように、駆動信号の遅延
量及び超音波レンズ13の形状が調整される。
ように、超音波振動子11の配列方向と直交する方向か
ら見たときの側面形状が二等辺三角形に近似するくさび
形に形成されており、超音波ビームBをY方向に関して
集束する。したがって、超音波レンズ13から出た超音
波ビームBは、前記電子スキャン装置4からの駆動信号
による電子集束と当該超音波レンズ13による集束との
合成作用により、スキャン中の各時点において一点に集
束される。本例装置の場合、その集束位置が被検体溶融
部の深さ方向の中心に合致するように、駆動信号の遅延
量及び超音波レンズ13の形状が調整される。
【0025】保持体14は、プラスチック成形品などか
らなり、手指で把持して手動操作可能な寸法及び形状に
形成される。その上面には、前記掃引制御スイッチ2の
操作部、例えば押しボタン2aが設定されている。
らなり、手指で把持して手動操作可能な寸法及び形状に
形成される。その上面には、前記掃引制御スイッチ2の
操作部、例えば押しボタン2aが設定されている。
【0026】表示装置5は、被検部である溶融部からの
超音波ビームBの反射信号を前記超音波アレイプローブ
1、信号線3及び電子スキャン装置4を介して取り込
み、Cスコープ像を表示する。
超音波ビームBの反射信号を前記超音波アレイプローブ
1、信号線3及び電子スキャン装置4を介して取り込
み、Cスコープ像を表示する。
【0027】以下、前記のように構成されたスポット溶
接検査装置を用いたスポット溶接部の検査方法について
説明する。
接検査装置を用いたスポット溶接部の検査方法について
説明する。
【0028】まず、検査に先立ち、検査しようとするス
ポット溶接部Sの表面に水やグリセリンなどの超音波媒
質を少量滴下又は塗布する。そして、超音波アレイプロ
ーブ1を図5に示すように把持し、滴下又は塗布された
超音波媒質を介して超音波レンズ13の先端部をスポッ
ト溶接部Sに接触させる。本例の超音波レンズ13はく
さび状に形成されているので、超音波レンズ13をスポ
ット溶接部Sに接触させたときにも溶融部Nの位置を容
易に目視でき、溶融部Nに対する超音波レンズ13の位
置決めを迅速かつ的確に行うことができる。
ポット溶接部Sの表面に水やグリセリンなどの超音波媒
質を少量滴下又は塗布する。そして、超音波アレイプロ
ーブ1を図5に示すように把持し、滴下又は塗布された
超音波媒質を介して超音波レンズ13の先端部をスポッ
ト溶接部Sに接触させる。本例の超音波レンズ13はく
さび状に形成されているので、超音波レンズ13をスポ
ット溶接部Sに接触させたときにも溶融部Nの位置を容
易に目視でき、溶融部Nに対する超音波レンズ13の位
置決めを迅速かつ的確に行うことができる。
【0029】超音波レンズ13の先端部をスポット溶接
部Sに接触させたとき、超音波媒質は表面張力及び毛細
管現象によってスポット溶接部Sと超音波レンズ13の
先端部との間に保持される。したがって、超音波アレイ
プローブ1を被検体Aの表面に沿って手動スキャンした
場合にも、スポット溶接部Sと超音波レンズ13の先端
部との間に常時超音波媒質を保持することができる。本
例の超音波レンズ13はくさび状に形成されているの
で、図6(a)と図6(b)との比較から明らかなよう
に、角柱状の超音波レンズを用いた場合(図6(b)の
場合)に比べて必然的にスポット溶接部Sと超音波レン
ズ13の先端部との間に保持される超音波媒質Mの量が
少量になり、気泡Pの発生を抑制することができる。よ
って、気泡Pの発生に伴うノイズが減少し、検査精度が
向上する。
部Sに接触させたとき、超音波媒質は表面張力及び毛細
管現象によってスポット溶接部Sと超音波レンズ13の
先端部との間に保持される。したがって、超音波アレイ
プローブ1を被検体Aの表面に沿って手動スキャンした
場合にも、スポット溶接部Sと超音波レンズ13の先端
部との間に常時超音波媒質を保持することができる。本
例の超音波レンズ13はくさび状に形成されているの
で、図6(a)と図6(b)との比較から明らかなよう
に、角柱状の超音波レンズを用いた場合(図6(b)の
場合)に比べて必然的にスポット溶接部Sと超音波レン
ズ13の先端部との間に保持される超音波媒質Mの量が
少量になり、気泡Pの発生を抑制することができる。よ
って、気泡Pの発生に伴うノイズが減少し、検査精度が
向上する。
【0030】次いで、超音波アレイプローブ1を被検体
Aの表面に沿ってY方向に手動スキャンしつつ、所要の
タイミングで掃引制御スイッチ2の押しボタン2aを操
作し、電子スキャン装置4を起動してスポット溶接部S
のCスコープ像を表示装置5に表示させる。
Aの表面に沿ってY方向に手動スキャンしつつ、所要の
タイミングで掃引制御スイッチ2の押しボタン2aを操
作し、電子スキャン装置4を起動してスポット溶接部S
のCスコープ像を表示装置5に表示させる。
【0031】表示装置5に表示されるCスコープ像は、
超音波アレイプローブ1の移送速度の大小によって変化
する。即ち、超音波アレイプローブ1の移送速度が適正
である場合には、図7に符号C1 で示すように、Cスコ
ープ像が溶融部の寸法及び形状に応じた円形になるが、
超音波アレイプローブ1の移送速度が早すぎる場合に
は、図7に符号C2 で示すように、Cスコープ像が縦長
の楕円形になり、反対に超音波アレイプローブ1の移送
速度が遅すぎる場合には、図7に符号C3 で示すよう
に、Cスコープ像が横長の楕円形になる。
超音波アレイプローブ1の移送速度の大小によって変化
する。即ち、超音波アレイプローブ1の移送速度が適正
である場合には、図7に符号C1 で示すように、Cスコ
ープ像が溶融部の寸法及び形状に応じた円形になるが、
超音波アレイプローブ1の移送速度が早すぎる場合に
は、図7に符号C2 で示すように、Cスコープ像が縦長
の楕円形になり、反対に超音波アレイプローブ1の移送
速度が遅すぎる場合には、図7に符号C3 で示すよう
に、Cスコープ像が横長の楕円形になる。
【0032】しかし、いずれの場合にも、Cスコープ像
のX方向の寸法d1 については電子スキャンによって検
出されるので、実際の溶融部Nの寸法に応じた寸法にな
る。一方、検査員は、スポット溶接機に備えられる溶接
チップの寸法及び形状並びに良好なスポット溶接が実行
された際にできる溶融部Nの寸法及び形状について熟知
しているので、仮にCスコープ像が縦長あるいは横長の
楕円形になっても、電子スキャン方向に関する寸法d1
が正確に検出されている限り、溶融部Nの寸法及び形状
を的確に予測することができる。よって、通常の検査に
おいては、Cスコープ像の手動スキャン方向の寸法d2
が正確に検出されないとしても、実用上特別な不都合を
生じない。なお、超音波アレイプローブ1を一方向に手
動スキャンすることによって検出されたCスコープ像よ
り予測される溶融部Nの形状が、適正なスポット溶接の
結果形成されたものであるか否かが疑わしい場合には、
超音波アレイプローブ1を前回の手動スキャン方向とは
直角の方向に向けて再度手動スキャンすることにより、
正確な溶融部Nの形状を把握できるので、スポット溶接
の可否を正確に判定できる。
のX方向の寸法d1 については電子スキャンによって検
出されるので、実際の溶融部Nの寸法に応じた寸法にな
る。一方、検査員は、スポット溶接機に備えられる溶接
チップの寸法及び形状並びに良好なスポット溶接が実行
された際にできる溶融部Nの寸法及び形状について熟知
しているので、仮にCスコープ像が縦長あるいは横長の
楕円形になっても、電子スキャン方向に関する寸法d1
が正確に検出されている限り、溶融部Nの寸法及び形状
を的確に予測することができる。よって、通常の検査に
おいては、Cスコープ像の手動スキャン方向の寸法d2
が正確に検出されないとしても、実用上特別な不都合を
生じない。なお、超音波アレイプローブ1を一方向に手
動スキャンすることによって検出されたCスコープ像よ
り予測される溶融部Nの形状が、適正なスポット溶接の
結果形成されたものであるか否かが疑わしい場合には、
超音波アレイプローブ1を前回の手動スキャン方向とは
直角の方向に向けて再度手動スキャンすることにより、
正確な溶融部Nの形状を把握できるので、スポット溶接
の可否を正確に判定できる。
【0033】なお、前記実施形態例においては、掃引制
御スイッチ2を保持体14に取り付けたが、図8に示す
ように、掃引制御スイッチ2を保持体14とは独立の構
造にすることもできる。この場合には、一方の手で超音
波アレイプローブ1を操作し、他方の手で掃引制御スイ
ッチ2を操作する。
御スイッチ2を保持体14に取り付けたが、図8に示す
ように、掃引制御スイッチ2を保持体14とは独立の構
造にすることもできる。この場合には、一方の手で超音
波アレイプローブ1を操作し、他方の手で掃引制御スイ
ッチ2を操作する。
【0034】また、前記実施形態例においては、超音波
レンズ13の先端部をスポット溶接部Sに接触させる以
前に超音波媒質Mの滴下又は塗布を行ったが、超音波媒
質Mとして水のように流動性が高いものを用い、かつ被
検体Aの傾斜面や裏面におけるスポット溶接部Sの検査
を行う場合には、超音波媒質Mの流出を防止するため、
超音波レンズ13の先端部をスポット溶接部Sに接触さ
せた後に超音波媒質を付与することもできる。
レンズ13の先端部をスポット溶接部Sに接触させる以
前に超音波媒質Mの滴下又は塗布を行ったが、超音波媒
質Mとして水のように流動性が高いものを用い、かつ被
検体Aの傾斜面や裏面におけるスポット溶接部Sの検査
を行う場合には、超音波媒質Mの流出を防止するため、
超音波レンズ13の先端部をスポット溶接部Sに接触さ
せた後に超音波媒質を付与することもできる。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、超
音波アレイプローブを超音波アレイと超音波レンズとこ
れらの保持体とから構成し、機械式スキャナと給水系と
を備えない構造にしたので、装置を小型化、軽量化、簡
略化することができ、超音波アレイプローブの操作性、
取扱性を改善することができる。これにより、狭い部分
や表面が平坦でない部分さらには被検体の下面部などに
おける溶融部の検査が可能になるので、装置の汎用性が
改善される。
音波アレイプローブを超音波アレイと超音波レンズとこ
れらの保持体とから構成し、機械式スキャナと給水系と
を備えない構造にしたので、装置を小型化、軽量化、簡
略化することができ、超音波アレイプローブの操作性、
取扱性を改善することができる。これにより、狭い部分
や表面が平坦でない部分さらには被検体の下面部などに
おける溶融部の検査が可能になるので、装置の汎用性が
改善される。
【0036】また、給水系を備えず、かつ超音波アレイ
プローブを手指で把持して操作できるようにしたので、
1つのスポット溶接部に対する検査が終了した後、次の
スポット溶接部に超音波アレイプローブを位置付けるだ
けで、当該次のスポット溶接部に対する検査を直ちに行
うことができる。また、筺体を備えず、超音波レンズの
先端部を直接スポット溶接部に接触させるようにしたの
で、溶融部の位置を容易に目視でき、溶融部に対する超
音波レンズの位置決めを迅速かつ的確に行うことができ
る。したがって、これらのことから、超音波を利用した
スポット溶接部の非破壊検査効率を格段に高めることが
できる。
プローブを手指で把持して操作できるようにしたので、
1つのスポット溶接部に対する検査が終了した後、次の
スポット溶接部に超音波アレイプローブを位置付けるだ
けで、当該次のスポット溶接部に対する検査を直ちに行
うことができる。また、筺体を備えず、超音波レンズの
先端部を直接スポット溶接部に接触させるようにしたの
で、溶融部の位置を容易に目視でき、溶融部に対する超
音波レンズの位置決めを迅速かつ的確に行うことができ
る。したがって、これらのことから、超音波を利用した
スポット溶接部の非破壊検査効率を格段に高めることが
できる。
【0037】さらに、機械式スキャナを備えず、超音波
アレイプローブを手動スキャンするようにしたので、機
械式スキャナに備えられたモータのノイズが溶融部から
の反射信号に重畳するということがなく、超音波を利用
した溶融部の非破壊検査精度を格段に高めることができ
る。
アレイプローブを手動スキャンするようにしたので、機
械式スキャナに備えられたモータのノイズが溶融部から
の反射信号に重畳するということがなく、超音波を利用
した溶融部の非破壊検査精度を格段に高めることができ
る。
【図1】第1実施形態例に係るスポット溶接検査装置の
構成図である。
構成図である。
【図2】超音波アレイプローブの斜視透視図である。
【図3】超音波アレイプローブの側面透視図である。
【図4】超音波アレイの電子スキャン方式を示すタイミ
ングチャートである。
ングチャートである。
【図5】超音波アレイプローブの使用状態説明図であ
る。
る。
【図6】くさび形超音波レンズの効果を示す斜視断面図
である。
である。
【図7】表示装置に表示されるCスコープ像の説明図で
ある。
ある。
【図8】第2実施形態例に係るスポット溶接検査装置の
構成図である。
構成図である。
【図9】従来例に係るスポット溶接検査装置の構成図で
ある。
ある。
【図10】従来例に係るスポット溶接検査装置の要部斜
視図である。
視図である。
1 超音波アレイプローブ 2 掃引制御スイッチ 2a 操作部(押しボタン) 3 信号線 4 電子スキャン装置 5 表示装置 11 超音波振動子 12 超音波アレイ 13 超音波レンズ 14 保持体 A 被検体 B 超音波ビーム C1〜C3 Cスコープ像 M 超音波媒質 N 溶融部 S スポット溶接部
Claims (4)
- 【請求項1】 超音波アレイプローブと、当該プローブ
内に組み込まれた多数の超音波振動子を駆動する電子ス
キャン装置と、前記超音波アレイプローブにて検出され
たスポット溶接部からの反射信号の像を表示する表示装
置と、前記電子スキャン装置を起動する掃引制御スイッ
チとを備えたスポット溶接検査装置において、前記超音
波アレイプローブを、多数の超音波振動子が一方向に配
列された超音波アレイと、当該超音波アレイから発生す
る超音波ビームを前記超音波振動子の配列方向と直交す
る方向に関して集束する超音波レンズと、これら超音波
アレイ及び超音波レンズを保持する手動操作可能な寸法
及び形状の保持体とから構成したことを特徴とするスポ
ット溶接検査装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のスポット溶接検査装置
において、前記超音波レンズとして、くさび形の2重レ
ンズを用いたことを特徴とするスポット溶接検査装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載のスポット溶接検査装置
において、前記掃引制御スイッチの操作部を、前記保持
体の外面から操作できるように取り付けたことを特徴と
するスポット溶接検査装置。 - 【請求項4】 多数の超音波振動子が一方向に配列され
た超音波アレイと、当該超音波アレイから発生する超音
波ビームを前記超音波振動子の配列方向と直交する方向
に関して集束する超音波レンズと、これら超音波アレイ
及び超音波レンズを保持する手動操作可能な寸法及び形
状の保持体とから成る超音波アレイプローブと、前記超
音波アレイの電子スキャン装置と、前記超音波アレイプ
ローブにて検出されたスポット溶接部からの反射信号の
像を表示する表示装置と、前記電子スキャン装置を起動
する掃引制御スイッチを備えたスポット溶接検査装置を
用い、前記保持体を手指で把持して前記超音波レンズの
先端部を被検体面に接触させ、前記超音波アレイプロー
ブを前記被検体面に沿って前記超音波振動子の配列方向
と直交する方向に手動スキャンしつつ、所要のタイミン
グで前記掃引制御スイッチを操作して前記電子スキャン
装置を起動し、スポット溶接部のCスコープ像を前記表
示装置に表示させることを特徴とするスポット溶接検査
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9156843A JPH112627A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | スポット溶接検査装置及びスポット溶接検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9156843A JPH112627A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | スポット溶接検査装置及びスポット溶接検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH112627A true JPH112627A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15636595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9156843A Pending JPH112627A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | スポット溶接検査装置及びスポット溶接検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH112627A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006194756A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Olympus Corp | 非破壊検査装置 |
JP2006317344A (ja) * | 2005-05-13 | 2006-11-24 | Olympus Corp | 超音波探傷装置 |
US7698944B2 (en) | 2004-09-01 | 2010-04-20 | Jfe Steel Corporation | Ultrasonic method and apparatus for evaluating spot weld zone |
KR101404608B1 (ko) * | 2014-04-15 | 2014-06-09 | 박영도 | 스팟 용접부 비파괴 검사장치 |
EP2416150A4 (en) * | 2009-03-30 | 2015-12-30 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | ULTRASONIC DEFECT DETECTION DEVICE FOR TUBE EXTREMITIES |
EP2615451A4 (en) * | 2010-09-09 | 2015-12-30 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | ULTRASONIC FAULT RECOGNITION DEVICE FOR PIPE END AND METHOD FOR SETTING THE OUTPUT POSITION OF A PROBE HOLDER |
FR3027384A3 (fr) * | 2014-10-21 | 2016-04-22 | Renault Sa | Procede d'estimation du diametre d'une soudure |
KR20190051672A (ko) * | 2017-11-07 | 2019-05-15 | 경일대학교산학협력단 | 스팟 용접 품질 판정 장치 및 방법 |
KR20200037932A (ko) * | 2018-10-02 | 2020-04-10 | 경일대학교산학협력단 | 용접 품질 평가를 위한 영상처리장치 및 영상처리방법 |
-
1997
- 1997-06-13 JP JP9156843A patent/JPH112627A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9442096B2 (en) | 2010-09-09 | 2016-09-13 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Ultrasonic testing apparatus for pipe or tube end portion and method of setting initial position of probe holder |
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KR20200037932A (ko) * | 2018-10-02 | 2020-04-10 | 경일대학교산학협력단 | 용접 품질 평가를 위한 영상처리장치 및 영상처리방법 |
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