JPH11262438A - 収容物により真珠光沢像が現出する容器 - Google Patents

収容物により真珠光沢像が現出する容器

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JPH11262438A
JPH11262438A JP8946998A JP8946998A JPH11262438A JP H11262438 A JPH11262438 A JP H11262438A JP 8946998 A JP8946998 A JP 8946998A JP 8946998 A JP8946998 A JP 8946998A JP H11262438 A JPH11262438 A JP H11262438A
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JP8946998A
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Yuki Harada
祐樹 原田
Shinya Saito
慎也 斉藤
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Pilot Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収容物によって簡易に真珠光沢像が現出する
容器を提供する。 【解決手段】 透明性容器表面2に、真珠光沢顔料を透
明性樹脂中に均一に分散して形成された真珠光沢像3を
設けた収容物により真珠光沢像が現出する容器1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は収容物により真珠光
沢像が現出する容器に関する。更に詳細には、有色の収
容物を収容することによって真珠光沢像が現出する容器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、容器表面に金属箔層を設けた容器
が開示されている(特開昭61−27300号公報)。
前記容器は、金属箔層によって形成された金属光沢像の
美観に優れた容器を提供することができるものである。
しかしながら、収容物を頻繁に入れ替えて用いる容器、
例えば、飲料用容器等においては、金属光沢像が常に視
覚されることから変化性に乏しく、飽きることがあっ
た。又、前記容器は不使用時も金属光沢色を呈するた
め、載置する場所の色彩的な統一感及び雰囲気を乱すこ
ともある。尚、収容物によって異なる様相を示す容器と
しては、容器表面に可逆熱変色像を設けた容器が知られ
ている。前記容器は収容物の温度に依存して像が可逆的
に変色するものであり、色変化の意外性を有するもの
の、温度変化に伴って変色するため、収容物の温度、或
いは、環境温度条件によって変色性に制限がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した従来
の容器の不具合を解消しようとするものであって、即
ち、温度と使用場所の制約を受けることなく、収容物に
よって簡易に真珠光沢像が現出する容器を提供しようと
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明性容器表
面に、真珠光沢顔料を透明性樹脂中に均一に分散して形
成された真珠光沢像を設けてなり、前記容器内に収容す
る収容物の色調によって、前記像が透明乃至半透明、又
は、真珠光沢色のいずれかの様相を択一的に示す収容物
により真珠光沢像が現出する容器を要件とする。更に
は、前記透明性容器が飲料用容器であり、隠蔽率が0%
乃至20%であること、前記真珠光沢像中の真珠光沢顔
料含有量が1〜40重量%であることを要件とする。
【0005】本発明の容器に現出する真珠光沢像につい
て説明する。透明性容器の表面には、真珠光沢顔料を透
明性樹脂中に均一に分散して形成された真珠光沢像を形
成してなり、収容物を入れていない状態及び透明な収容
物を収容した状態では、透過光と真珠光沢像で反射した
光が混在して、透明又は半透明の像が視認されるのみで
ある。尚、前記半透明とは、着色半透明も含む。一方、
容器内に有色の収容物が存在すると透過光が前記収容物
に吸収され、真珠光沢像が反射した光のみ視覚されるた
め真珠光沢色を視認できる。この際、真珠光沢性に優れ
た像を視認するためには、後述する透明性容器自体の隠
蔽率が低い容器を用いることが好ましい。又、収容物
は、コーヒー、紅茶、ウーロン茶等、濃色の収容物を収
容することによって、像を透過した光の反射が少なくな
り、真珠光沢性に優れた像を現出させることができる。
【0006】次に真珠光沢像について説明する。前記真
珠光沢像は、真珠光沢顔料を透明性樹脂を含むバインダ
ー中に分散されて塗料、インキ等の形態として適用さ
れ、透明性容器表面に形成される。又、前記真珠光沢像
中の真珠光沢顔料は、透明性樹脂中に均一に分散される
ことによって、前記した様相変化を示す。
【0007】前記真珠光沢顔料を分散する透明性樹脂に
ついては、従来より汎用の各種樹脂が適用できる。前記
樹脂は透明乃至半透明の膜形成樹脂が好適であり、以下
に例示する。アイオノマー樹脂、イソブチレン−無水マ
レイン酸樹脂共重合樹脂、アクリロニトリル−アクリリ
ックスチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン
共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
共重合樹脂、アクリロニトリル塩素化ポリエチレン−ス
チレン共重合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂、
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル−塩化ビニルグラフト共重合樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
ル−塩化ビニリデン共重合樹脂、塩素化ポリエチレン樹
脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、高密
度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、リニヤ
低密度ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート
樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリスチレン樹脂、ハイインパクトポリスチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルスチレン樹
脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメチルメタクリ
レート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アルキルフェ
ノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性ア
ルキド樹脂、フェノール変性アルキド樹脂、エポキシ変
性アルキド樹脂、スチレン変性アルキド樹脂、アクリル
変性アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、塩化ビニル−
酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エポキシ
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、酢
酸ビニル系エマルジョン樹脂、スチレン−ブタジエン系
エマルジョン樹脂、アクリル酸エステル系エマルジョン
樹脂、水溶性アルキド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶
性尿素樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性エポキシ樹
脂、水溶性ポリブタジエン樹脂等を挙げることができ
る。
【0008】前記真珠光沢顔料は、従来より公知の二酸
化チタン被覆雲母、酸化鉄−二酸化チタン被覆雲母、酸
化鉄被覆雲母、グアニン、絹雲母、塩基性炭酸鉛、酸性
砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス等の真珠光沢顔料が用いら
れる。前記真珠光沢顔料は、例えば、天然雲母の表面を
14〜68重量%の酸化チタンで被覆した、被覆層の光
学的厚さが110〜415nmであって粒度が5〜30
0μmの顔料が挙げられる。
【0009】前記真珠光沢顔料における被覆層の光学的
厚さとは、屈折率×幾何学的厚さのことであって、この
厚さは、或る一定の波長の光を反射させることに関連し
ており、換言すれば、特定の光学厚みが特定の波長の光
を反射させて真珠光沢色を発現できる。
【0010】前記真珠光沢顔料として、例えば、天然雲
母粒子の表面を26〜57重量%の酸化チタンで被覆し
た、被覆層の光学的厚さ180〜240nm、粒度5〜
125μmの金色真珠光沢顔料は、選択的に紫色の波長
の光を透過し、その補色関係にある550〜600nm
の黄色の波長の光を反射する特性を有する。よって、収
容物を入れていない状態及び透明な収容物を収容した状
態では、黄色光のみならず紫色光まで反射し、可視光線
の全波長を反射することになるため、半透明に視覚され
る。又、有色の収容物を収容すると、像を形成した部分
の紫色光が収容物に吸収され、黄色の波長の光を反射す
るため金色の像が視認されることとなる。
【0011】又、天然雲母粒子の表面に酸化チタンを被
覆し、その上層に非熱変色性染顔料を被覆(好適には、
0.5〜10重量%を被覆)させた金色の真珠光沢顔料
も有効であり、被覆させる非熱変色性染顔料の色によ
り、更に多種多様な色変化を発現させることができる。
例えば、有色の収容物を収容すると、ピンク色から金色
等の、着色半透明から金色の変化も視覚できる。
【0012】次に、真珠光沢顔料として銀色真珠光沢顔
料を用いる場合、銀色真珠光沢顔料は天然雲母粒子の表
面を14〜43重量%の酸化チタンで被覆した、被覆層
の光学的厚さ110〜170nm、粒度1〜180μm
のものが好適に用いられ、前記の数限定範囲にあること
により、反射光の波長の選択性を防止することができ
る。前記の範囲外になると、反射光の波長の選択性が生
じることから、着色して銀色にならない。前記光学的特
性の酸化チタン層が380〜700nmの全波長の光を
雲母の層状配列により乱反射せずに反射するので銀色に
見えるのである。よって、収容物を入れていない状態及
び透明な収容物を収容した状態では、像は透明乃至半透
明に視覚され、有色の収容物を収容すると銀色の像が視
認されることとなる。
【0013】又、真珠光沢顔料として、天然雲母粒子の
表面を酸化チタンで被覆したメタリック色真珠光沢顔
料、前記酸化チタン層の上を酸化鉄で被覆したメタリッ
ク色真珠光沢顔料、酸化チタン被覆の上を非熱変色性有
色染顔料で被覆した二色性真珠光沢顔料も使用される。
【0014】酸化チタンを被覆した雲母は酸化チタンの
被覆重量と被覆の光学的厚さによって赤色〜紫色の可視
光線を夫々の色の波長の光線に分光して特定の波長の光
のみを反射し、他の光を透過させる作用を有する。一
方、雲母は光を乱反射せず平行線で反射するので光は真
珠光沢を帯びる。第一層を透過した光は下層で吸収され
てしまう。こうして特定の波長の真珠光沢の光が反射さ
れるので特定の色のメタリック色となる。
【0015】酸化チタンの被覆率が68重量%を超える
と波長選択性が悪くなるのでメタリック色にならない。
又、酸化鉄の被覆率が4重量%未満の場合、前記酸化鉄
の効果が充分に現れず、10重量%を超える場合には、
メタリック色になるとしても酸化鉄の着色が強すぎて綺
麗なメタリック色が得られない。このように、特定の酸
化チタンの被覆量と、光学的厚みにより、特定の波長の
光を反射し、雲母の干渉作用と収容物の色調により、金
色、銀色、その他メタリック色の像を視覚できる。
【0016】前記真珠光沢像は、従来より公知の方法、
例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印
刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗
り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ロ
ーラー塗り、浸漬塗装等の手段により形成することがで
きる。又、前記真珠光沢像は、印刷、塗装等の手段によ
り直接透明性容器上に設ける他、粘着剤を塗布したフィ
ルムに真珠光沢像を設け、前記フィルムを透明性容器に
貼着することもできる。
【0017】前記透明性容器の材質は特に限定されるも
のではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレート等の合成樹脂、ガラス等の素材が
用いられる。又、容器の形態としては、コップ等の飲料
用容器、食器類、化粧又は薬品用容器、芳香剤用容器、
インキ又は墨汁用容器、ばけつ、各種玩具の形態が挙げ
られる。
【0018】次に、透明性容器の隠蔽率について説明す
る。前述したように、収容物によって真珠光沢像を現出
させるためには、容器自体の隠蔽率が0%乃至20%で
あることが好ましい。これは、透明又は半透明から真珠
光沢色への変化が収容物の光吸収によって生じるためで
あり、容器の隠蔽率が20%を越えて透明性が失なわれ
ると、収容物によって吸収されるはずの光が容器自体で
反射或いは吸収されるため、収容物の有無に関わらず真
珠光沢像が常に視覚されてしまうからである。尚、容器
の色調については、前記した隠蔽率の条件を満たせば特
に限定されるものではないが、前記した真珠光沢像の隠
顕効果をより鮮明に得るため、無色の容器が好適に用い
られる。
【0019】前記透明性容器の隠蔽率の定義について説
明する。隠蔽率とは、容器に収容する収容物を覆い隠す
性能を表したものであり、色差計にて測定された視感反
射率(Y値)から導きだされる値である。隠蔽率の算出
方法としては、黒地、白地の各隠蔽率試験用紙を容器素
材に重ね合わせて色差計(東京電色株式会社製、TC−
3600色差計)にて視感反射率(Y値)を測定した
後、次式によって算出する。 HP=(B/W)×100% HP:隠蔽率 B:黒地の隠蔽率試験用紙を容器素材に重ねて測定した
視感反射率(Y値) W:白地の隠蔽率試験用紙を容器素材に重ねて測定した
視感反射率(Y値) 前記隠蔽率の値が高い程、濁度が高くなり容器が収容物
を覆い隠し易くなる。又、隠蔽率の値が低い程、透明度
が高くなり容器を通して収容物の色調が識別できるよう
になる。白地の隠蔽率試験用紙としては白色合成紙を用
い、黒地の隠蔽率試験用紙としては前記白色合成紙上に
黒色の塗料を塗布したものを用いる。尚、前記隠蔽率試
験用紙としては、白地の場合は反射率が80±1、黒地
の場合は反射率が2以下のものが用いられる。
【0020】次に、前記真珠光沢像中の真珠光沢顔料の
含有量について説明する。前記真珠光沢像中の真珠光沢
顔料の含有量は、1〜40重量%、好ましくは、3〜2
5%の範囲が実用性を満たす。真珠光沢顔料含有量が1
%未満の場合、良好な真珠光沢色が得られ難く、又、4
0重量%を越える場合は、顔料分過多による像の白化が
起こり、収容物による像の隠顕が視認できなくなる。前
記含有量とは真珠光沢像を形成する樹脂、添加剤等と真
珠光沢顔料の総量を100重量%とした時の真珠光沢顔
料の占める割合を表し、溶剤等の揮発成分を除いたもの
である。
【0021】前記真珠光沢像は、文字、数字、記号、各
種図柄が挙げられ、又、容器に部分的又は局所的に設け
たり、点在して設けることができる。又、線形状の像で
あったり、或いは、容器全体を覆うベタ柄でもよい。
又、前記像は、形状や大きさの異なる複数の像を設けた
り、異なる真珠光沢顔料を含む像を設けたり、更には、
可逆熱変色像や非熱変色像を併設して用いることもで
き、容器の付加価値を高めることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の収容物により真珠光沢像
が現出する容器の具体的な実施形態としては、コップ等
の形状の透明性容器表面に、真珠光沢顔料と透明性樹脂
を含むインキを用いて適宜像を印刷、乾燥させ、真珠光
沢像を形成して得られる。
【0023】
【実施例】実施例1(図1、2、3参照) 透明性容器2としてガラス製コップ表面に、天然雲母の
表面を42重量%の酸化チタンで被覆した光学的厚みが
220nmの金色真珠光沢顔料12部を、エポキシ樹脂
70部、シランカップリング剤8部、消泡剤2部中に均
一に分散し、更に脂肪族ポリアミン系硬化剤28部を加
えた真珠光沢インキを用いて、スクリーン印刷により線
画の船の図柄の真珠光沢像3を形成した後、加熱硬化し
て収容物により真珠光沢像が現出する容器1を得た。前
記透明性容器2の隠蔽率を測定すると2%であり、ほぼ
無色透明であった。又、硬化後の真珠光沢像中の真珠光
沢顔料の含有量は10重量%であった。前記容器1は、
収容物を入れていない状態では微白色半透明の船の真珠
光沢像3が視認されるが(図2)、容器にコーヒーを注
ぐと船の真珠光沢像3が金色に視認されるようになった
(図3)。この様相変化は、収容物を出し入れすること
により繰り返し行うことができた。
【0024】実施例2 ポリカーボネート樹脂製のコップ表面に、天然雲母の表
面を14重量%の酸化チタンで被覆した光学的厚みが1
20nmの銀色真珠光沢顔料20部を、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂80部、芳香族系溶剤200部、消
泡剤0.5部中に、均一に分散した真珠光沢インキを用
いて、ハケ塗りにより水玉の図柄の真珠光沢像を点在し
て形成した後、乾燥して収容物により真珠光沢像が現出
する容器を得た。前記ポリカーボネート樹脂製コップは
淡黄色半透明であり、その隠蔽率は15%であった。
又、乾燥後の真珠光沢像中の真珠光沢顔料の含有量は2
0重量%であった。前記容器は、収容物を入れていない
状態では微白色半透明の水玉の真珠光沢像が視認される
が、容器内に紅茶を注ぐと、水玉の真珠光沢像が銀色に
視認されるようになった。この様相変化は、収容物を出
し入れすることにより繰り返し行うことができた。
【0025】実施例3 裏面に粘着剤が塗工された透明ポリエステル樹脂フィル
ム上に、天然雲母の表面を45重量%の酸化チタンで被
覆した光学的厚みが250nmのメタリックレッド色真
珠光沢顔料25部を、酢酸ビニル系エマルジョン樹脂
(固形分50%)80部、水溶性アルキド樹脂(固形分
30%)50部、粘度調整剤1部、消泡剤3部中に均一
に分散した真珠光沢インキを用いて、スクリーン印刷に
てハート模様の真珠光沢像を形成して乾燥した後、ガラ
ス製ジョッキに前記フィルムを貼着して収容物により真
珠光沢像が現出する容器を得た。前記ガラス製ジョッキ
にポリエステル樹脂フィルムを貼着した状態では、ほぼ
無色透明であり、その隠蔽率は8%であった。又、乾燥
後の真珠光沢像中の真珠光沢顔料の含有量は30重量%
であった。前記容器は、収容物を入れていない状態では
微白色半透明のハート模様の真珠光沢像が視認される
が、容器内に黒ビールを注ぐと、ハート模様の真珠光沢
像がメタリックレッド色に視認されるようになった。こ
の様相変化は、収容物を出し入れすることにより繰り返
し行うことができた。
【0026】実施例4 ポリカーボネート樹脂製コップ表面に、天然雲母の表面
を42重量%の酸化チタンで被覆した光学的厚みが22
0nmの金色真珠光沢顔料8部を、アクリル系樹脂溶液
(固形分50%、芳香族系溶剤)40部、ポリイソシア
ネート系硬化剤6部、芳香族系溶剤40部中に均一に分
散した真珠光沢インキ、及び、天然雲母の表面を14重
量%の酸化チタンで被覆した光学的厚みが120nmの
銀色真珠光沢顔料4部を、アクリル系樹脂(固形分50
%、芳香族系溶剤溶液)40部、ポリイソシアネート系
硬化剤6部、芳香族系溶剤40部中に均一に分散した真
珠光沢インキをそれぞれ用いて、スプレー塗装にて水玉
の図柄の真珠光沢像を点在して形成した後、加熱硬化し
て収容物により真珠光沢像が現出する容器を得た。前記
ポリカーボネート樹脂製コップは淡青色半透明であり、
その隠蔽率は10%であった。又、硬化後の真珠光沢像
中の真珠光沢顔料の含有量は、それぞれ24重量%、1
0重量%であった。前記容器は、収容物を入れていない
状態では微白色半透明の水玉の真珠光沢像が視認される
が、容器内にコーヒーを注ぐと、金色と銀色の水玉の真
珠光沢像が視認されるようになった。この様相変化は、
収容物を出し入れすることにより繰り返し行うことがで
きた。
【0027】実施例5 ガラス製コップ表面に、天然雲母の表面を51重量%の
酸化チタンで被覆した光学的厚みが320nmのメタリ
ックブルー色の真珠光沢顔料27部を、エポキシ樹脂7
0部、シランカップリング剤8部、消泡剤2部中に均一
に分散し、更に脂肪族ポリアミン系硬化剤を28部加え
て混合した真珠光沢インキを用いて円形の真珠光沢像
と、18℃以上で無色、15℃以下で桃色を呈する可逆
熱変色性組成物60部を、エポキシ樹脂150部、シラ
ンカップリング剤17部、消泡剤1部中に均一に分散
し、更に脂肪族ポリアミン系硬化剤を64部加えて混合
した可逆熱変色性インキを用いて、ハート模様の可逆熱
変色像をスクリーン印刷にてそれぞれ点在して形成した
後、加熱硬化して収容物により真珠光沢像が現出する容
器を得た。前記ガラス製コップの隠蔽率を測定すると2
%であり、ほぼ無色透明であった。又、硬化後の真珠光
沢像中の真珠光沢顔料の含有量は20重量%であった。
前記容器は、25℃の室温下で収容物を入れていない状
態では微白色半透明の円形の真珠光沢像、及び、微白色
のハート模様の可逆熱変色像が視認されるが、容器内に
10℃のアイスコーヒーを注ぐと、メタリックブルー色
の円形の真珠光沢像、及び、桃色のハート模様の可逆熱
変色像が視認されるようになった。前記様相は、環境温
度によってアイスコーヒーの液温が上昇して18℃以上
になると、可逆熱変色像が消色してハート模様は微白色
になるが、円形ベタ柄はメタリックブルー色を維持して
いた。更に容器内のコーヒーを取り除くと、円形の図柄
は微白色半透明に戻り、この様相変化は、収容物を出し
入れすることにより繰り返し行うことができた。
【0028】実施例6 アクリル樹脂製コップ表面に、天然雲母の表面を56重
量%の酸化チタンで被覆した光学的厚みが380nmの
メタリックグリーン色真珠光沢顔料14部を、紫外線硬
化型アクリル系樹脂50部、重合開始剤5部、消泡剤2
部中に均一に分散した真珠光沢インキを用いて、スクリ
ーン印刷にて水玉模様の真珠光沢像を形成した後、紫外
線照射により硬化した。又、前記真珠光沢像を設けてい
ない部分の全面を、酸化チタン20部を、紫外線硬化型
アクリル系樹脂75部、重合開始剤10部、消泡剤3部
中に均一に分散した白色インキを用いてスクリーン印刷
にて非変色性白色像を形成した後、紫外線照射により硬
化して、収容物により真珠光沢像が現出する容器を得
た。前記アクリル樹脂製コップは、ほぼ無色透明であ
り、その隠蔽率は5%であった。又、硬化後の真珠光沢
像中の真珠光沢顔料の含有量は20重量%であった。前
記容器は、収容物を入れていない状態では全体が微白色
に視認されるが、容器内にココアを注ぐことによって、
微白色の背景に水玉模様のメタリックブルー色の真珠光
沢像が視認されるようになった。この様相変化は、収容
物を出し入れすることにより繰り返し行うことができ
た。
【0029】比較例1 ポリカーボネート樹脂製のコップ表面に、実施例2と同
様の真珠光沢インキを用いて、水玉の図柄の真珠光沢像
を形成して容器を得た。前記ポリカーボネート樹脂製コ
ップは黒色半透明であり、その隠蔽率は40%であっ
た。前記容器は、収容物を入れていない状態で、既に水
玉模様の銀色の真珠光沢像が視認されており、収容物を
収容しても像の色調は変化することがなく、面白味に欠
けるものであった。
【0030】比較例2 ガラス製コップ表面に、実施例5と同様の可逆熱変色性
インキを用いて水玉模様の可逆熱変色像を形成して容器
を得た。前記容器は、25℃の室温下では微白色の水玉
模様が視認されるが、容器内に液温10℃のアイスコー
ヒーを注ぐと、青色の水玉模様が視認された。しかし、
室温下において容器内のアイスコーヒーの液温が上昇す
ると、可逆熱変色像が消色して微白色の水玉模様に戻る
ものの、再び15℃以下の収容物を収容しなければ変色
しないため、色変化の楽しみに欠けるものであった。
【0031】
【発明の効果】本発明の収容物により真珠光沢像が現出
する容器は、真珠光沢顔料を均一に分散させた樹脂によ
る真珠光沢像を設けることによって、温度や使用場所に
関係なく収容物によって簡易に真珠光沢像が現出する容
器を提供できる。又、透明性容器の隠蔽率が0〜20%
に特定することによって、収容物の有無によって視認さ
れる真珠光沢像のコントラストを高くすることができ
る。更に、真珠光沢像中の真珠光沢顔料含有量を1〜4
0重量%に特定することによって、より真珠光沢性に富
む像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明収容物により真珠光沢像が現出する容器
の縦断面説明図である。
【図2】図1の収容物により真珠光沢像が現出する容器
に収容物を入れていない状態を示す斜視図である。
【図3】図1の収容物により真珠光沢像が現出する容器
にコーヒーを入れた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 収容物により真珠光沢像が現出する容器 2 透明性容器 3 真珠光沢像

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明性容器表面に、真珠光沢顔料を透明
    性樹脂中に均一に分散して形成された真珠光沢像を設け
    てなり、前記容器内に収容する収容物の色調によって、
    前記像が透明乃至半透明、又は、真珠光沢色のいずかの
    様相を択一的に示すことを特徴とする、収容物により真
    珠光沢像が現出する容器。
  2. 【請求項2】 前記透明性容器が飲料用容器であり、隠
    蔽率が0%乃至20%である請求項1記載の飲料容器。
  3. 【請求項3】 前記真珠光沢像中の真珠光沢顔料含有量
    が1〜40重量%である請求項1又は2記載の容器。
JP8946998A 1998-03-17 1998-03-17 収容物により真珠光沢像が現出する容器 Pending JPH11262438A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101001686B1 (ko) 2009-03-04 2010-12-15 이승준 형광 아크릴 용기 및 그 제조방법
CN107361591A (zh) * 2017-07-11 2017-11-21 泰州市天创科技服务有限公司 加强型饮水杯杯盖

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