JPH11262373A - 生薬および健康食品素材としての菌類の処理法および生薬ならびに健康食品 - Google Patents

生薬および健康食品素材としての菌類の処理法および生薬ならびに健康食品

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JPH11262373A
JPH11262373A JP10069027A JP6902798A JPH11262373A JP H11262373 A JPH11262373 A JP H11262373A JP 10069027 A JP10069027 A JP 10069027A JP 6902798 A JP6902798 A JP 6902798A JP H11262373 A JPH11262373 A JP H11262373A
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JP
Japan
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treated
fungi
liquid
jet mill
health food
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JP10069027A
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English (en)
Inventor
Fuminori Miyake
文則 三宅
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GENUS KK
HAKUSUI TEC KK
Original Assignee
GENUS KK
HAKUSUI TEC KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生薬および健康食品素材としての菌類を対象
とし、それらをより安定な微粒化物や抽出物として効率
よく得ることのできる技術を確立すること。 【解決手段】 生薬および健康食品素材としての菌類を
含む懸濁液を湿式ジェットミルで処理して上記素材を微
粒化し、或は該微粒化物もくは抽出物をサイクロデキス
トリンと共に湿式ジェットミルで処理し、上記素材中に
含まれる有価成分をより効率よく活用可能にするための
菌類の処理法を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生薬および健康食
品素材としての菌類中に含まれる有効成分をより有効に
活用すると共に、該有効成分を安定化した状態で得るこ
とのできる菌類の処理法、及びこの方法によって得られ
た菌類を含む生薬ならび健康食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】菌類しては従来より様々なものがあり、
各素材中に含まれる有効成分やその効果も多くは既に確
認されている。そして、それら有効成分をより有効に活
用する為の、粉砕、抽出、乾燥等の処理についても多く
の方法が提案されている。
【0003】処理法の代表例としては、粉砕法では、ピ
ンミルやハンマーミルに代表される衝撃式粉砕機、圧縮
空気を利用した乾式ジェットミル、挽臼原理を利用した
摩砕式粉砕機、ボールミル・ビーズミル等のメディア型
粉砕機、超低温を利用した冷凍粉砕機、その他様々な形
式・構造の粉砕機が挙げられる。また抽出法では、目的
成分の種類に応じた抽出法として、水による抽出やミセ
ル化抽出、エタノール等の溶媒抽出、液化炭酸ガス等に
よる超臨界抽出等が利用されている。また乾燥法として
は、噴霧乾燥機、気流乾燥機、ドラム式乾燥機、真空乾
燥機、冷凍乾燥機等が挙げられる。
【0004】しかしながら上記従来の処理法では、処理
段階で有効成分の損失や物性変化が起こったり、あるい
は原料素材中の有効成分を効率良く活用できない等の問
題があり、また食感・味覚などの問題から有効成分の一
部が未利用あるいは未摂取状態となることも多い。
【0005】他方、サイクロデキストリン(以下CDと
略記する)は空洞を有しており、様々の物質を空洞内部
に取込み、包接複合体を形成することが知られている。
従来よりCDのこの様な性質を利用し、揮発性物質の安
定化、酸化分解性・光分解性物質の保護、物理化学的性
質(溶解度、色、味など)の変化防止、反応性の変化防
止、などに利用されている。また最近では、CD空洞内
(環状構造の中空部分)に物質を包接させ、CDと物質
との包接複合体を作ることによって物質の可溶化を図
り、物質の水への溶解性や、安定性を改善する方法も提
案されている。
【0006】またCDの上記包接作用を活用し、様々な
薬理作用を持った物質を包接することにより水中に安定
に分散させ或いは有効成分を変質をさせずに粉末化させ
る方法としても利用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】菌類についても、微粒
化物や抽出物をCD包接複合体として安定化することが
有効と考えられる。
【0008】ところが菌類を粉砕して微粒化する場合、
先に列記した様な衝撃式粉砕機、乾式ジェットミル、磨
砕式粉砕機、メディア型粉砕機、冷凍粉砕機などには、
一長一短があり、その機構や形式・原料素材などによっ
ては、 1)十分な微粒化が行なえない、 2)メディア同士あるいはライニング物質との衝突あるい
は摩擦による不純物の混入が避けられない、 3)発熱により変質を起こす、 4)特に揮発性成分等においては含有成分の損失がおこ
る、 5)動力費が非常に高く且つランニングコストも高い、 6)処理に長時間を要し特に微粒化や細胞破砕を目的とす
る場合は単位時間当たりの処理効率が非常に低くなる、 7)連続処理が困難である、 8)洗浄性が悪い、 9)作業上取り扱いが難しい、 10) 密閉系にできないため異物・雑菌の混入の可能性が
高い、 11) 装置が大きく或は重量が大きいため、設置場所が制
限される など、上記各粉砕装置には少なくとも1つ或は複数の問
題を有している。
【0009】また抽出法では、 a)含有成分を十分に抽出できず効率が悪い、 b)抽出に使用する媒体によっては親水性あるいは親油性
の成分があり、抽出される成分が異なる、 c)熱安定性の低い有効成分の場合は成分の損失・変質が
避けられない、 d)有効成分が揮発性である場合は揮発損失が起こる、 e)連続処理が困難である 等の問題が指摘されている。
【0010】CDによる包接複合体の形成においては、
前述した様な従来の回転型乳化装置等を用いて処理する
ことにより得られる被包接物質のミセルやコロイドは、
せいぜい1〜10μm程度の大粒のものであり、CDと
の包接複合体を形成させるには効率が悪い。しかも従来
の回転型乳化装置を用いる方法では、菌類やその中に含
まれる含有成分の種類によっては、特に有効成分として
含まれる親油性物質が攪拌後簡単に水相と相分離を起こ
したり、包接不足によって酸化分解や光分解により退色
或いは成分変性することもあり、より安定な乳化液や包
接液が求められている。
【0011】この様に、菌類の種類や含有成分の種類に
よっては、微粒化してから抽出したときに、原料素材や
有効成分の酸化分解や光分解による退色や変質を起こ
し、揮発性成分の場合は揮発損失の原因になるが、前述
の如くCDで包接するとそれらの現象をある程度抑制で
きる。しかしながら、従来の回転型乳化装置を用いて行
う限りにおいては、前述の如く包接効率が悪くCDによ
る包接効果が十分に現れないため、生薬ならび健康食品
の原料素材からより安定な微粒化物や抽出物を得ること
のできる技術の開発が求められている。
【0012】本発明は上記の様な事情に着目してなされ
たものであって、その目的は、生薬および健康食品素材
としての菌類を対象とし、それらをより安定な微粒化物
や抽出物として効率よく得ることのできる技術を確立し
ようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の処理法とは、生薬および健康食品素材
としての菌類(ハラタケ科キノコを除く)を含む懸濁液
を湿式ジェットミルで処理して上記素材を微粒化し、該
菌類(ハラタケ科キノコを除く)を含む懸濁液を湿式ジ
ェットミルで処理した後、上記素材中の有効成分を抽出
し、あるいは生薬および健康食品素材としての菌類又は
その微粒化物若しくは抽出物を、CDと共に湿式ジェッ
トミルで処理し、上記素材又はその微粒化物若しくは抽
出物をCDで包接して安定化するところに要旨が存在す
る。
【0014】上記方法を実施する際に用いられるCDと
しては、α−CD、β−CD、γ−CD、およびそれら
の糖修飾体もしくは化学修飾体よりなる群から選択され
る少なくとも1種が好ましいものとして挙げられる。ま
た上記処理法を実施する際に使用される湿式ジェットミ
ルとしては、耐圧容器内に密封状態で配置された2以上
のノズルから被処理液を高圧で圧送し、該ノズルの下流
側で被処理液を衝突・合流させることにより、被処理液
中の分散質を乳化、分散もしくは破砕するタイプのもの
が好ましく用いられる。このとき、上記衝突・合流部で
渦巻状のジェット流が形成される様にすれば、被処理液
中の分散質の乳化、分散もしくは破砕が一層促進される
ので好ましい。
【0015】そしてこうした衝突・合流によ微細化効果
をより確実に発揮させるには、該衝突・合流部における
被処理液の流速を50m/sec以上、より好ましくは
100m/sec以上、更に好ましくは200m/se
c以上とすることが望ましい。
【0016】そして上記処理法によれば、菌類を極めて
微細で安定なものとして得ることができ、あるいは菌類
内に含まれる有効成分を極めて高い効率で抽出すること
ができ、更にはこれらをCDで包接することによって物
理的にも又化学的にも極めて安定なものとして得ること
ができ、これを水に分散し、必要によっては炭酸やアル
コール、甘味料などを配合すると、保存安定性に優れる
と共に人体への摂取効率の高い生薬ならび健康食品を得
ることができる。従ってこの生薬ならびに健康食品も本
発明の対象に含まれる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。ジェットミルには乾式と湿式のものが知られてい
るが、本発明の目的を達成するには湿式ジェットミルを
用いることが必須であり、乾式ジェットミルを用いたの
では本発明の目的を達成できない。
【0018】即ち乾式ジェットミルとは、気相流内で被
処理物質の粒子同士または粒子と流路壁との衝突によっ
て粒子を微粒化するものであり、一方湿式ジェットミル
とは、液相流内で被処理物質の粒子同士または粒子と流
路壁との衝突により粒子を微粒化するものであるが、湿
式ジェットミルの場合は、上記衝突による微粒化に加え
て液相内で生じるキャビテーションや乱流・剪断等の複
合的物理要因も加わり、微粒化が著しく促進される。な
お微粒化の程度としては、通常0.005〜0.5μm
程度である。
【0019】本発明で用いられる湿式ジェットミルと
は、任意の方法で高速流を発生させ、流体同士または流
体と流路壁との衝突を起こさせると共に、高速流によっ
て生じる乱流・剪断およびキャビテーション効果などを
有効に活用し、被処理物質を微粒化して乳化・分散を促
進する機能を備えた装置を総称するもので、この様な湿
式ジェットミルとしては高圧ホモジナイザーがあり、具
体的には、プランジャーポンプやロータリーポンプ等に
よって被処理液を複数のノズルから噴射させ、固定板に
高速で衝突させる方式と、噴射される被処理液同士を正
面から衝突させる方式がある。そして、被処理液が流路
内を高速で通過し或は衝突しながら通過する際に乱流・
剪断を受け、被処理流体中に含まれる分散質は粉砕され
ると共に、衝突直後に減圧解放されるときにキャビテー
ション効果が生じ、急激な放圧による衝撃を受けて分散
質内部からの破砕が起こり、被処理液中の分散質は著し
く微粒化される。
【0020】この様な湿式ジェットミルとしては、「高
庄ホモジナイザー」として市販されているバルププレー
トによる高速噴射を利用したタイプ(APVゴーリン社
製、ラニー社製、ソアビ社製、日本精機社製など)、ス
リット状に形成した流路内で高速衝突させるタイプ
(「マイクロフルイダイザー」マイクロフルイディック
ス社製)、90゜位相させて連通せしめた夫々一文字の
流路内で高速衝突を起こさせるタイプ(「ナノマイザ
ー」ナノマイザー製)、同一ノズル内で粒体同士の衝突
回数を複数回発生させるタイプ(「ナノメイカー」エス
ジー・エンジニアリング社製)、偏平流路素子内で流体
同士を衝突させるタイプ(「アクア」アクアテック社
製)、あるいは、対向するオリフィスから非球面構造の
部屋へ噴射させて衝突させるタイプ(「アルティマイザ
ー」スギノマシン社製)などが挙げられる。
【0021】これらの湿式ジェットミルは、それぞれ装
置タイプの特性により、菌類の粉砕・微粒化効果や抽出
効率、更にはCDによる菌類微粒化物や抽出物の包接安
定化効果などに多少の差を生じるが、前述した様な従来
のメディア型ミルをはじめとする粉砕・微粒化装置を用
いた場合に比べると、飛躍的に高い効率で微粒化の進ん
だ安定な微粒化物を得ることができ、あるいは高い効率
で有効成分を抽出することができ、更には極めて安定化
されたCD包接物を効率よく得ることが可能となる。
【0022】従って、本発明で使用する湿式ジェットミ
ルのタイプは特に制限されないが、中でも特に好ましい
のは、本出願人会社によって開発され「ジーナスPY」
として市販されている湿式ジェットミルを挙げることが
できる。
【0023】この「ジーナスPY」は、耐圧容器内に密
封状態で設置されたノズルへ被処理液を高圧で送給し、
該ノズル内で渦巻状のジェット流を形成することによ
り、被処理液中の分散質を乳化、分散もしくは破砕する
タイプの湿式ジェットミルであり、その構成を簡単に説
明すると次の通りである。
【0024】このタイプの湿式ジェットミルには、耐圧
容器内に密封状態で3つのノズルが設置されており、こ
れらのノズルは夫々、液相ジェット流同士が衝突するノ
ズル、衝突後、ジェット流を維持しながら高速螺旋流を
形成するノズル、やや流速を落としながら最終調整を行
うノズルによって構成され、それらのノズルが一連の流
路内で直列に連結されており、それら一連の流路内で被
処理液内に含まれる分散質(菌類)の微粒化が行われ
る。
【0025】このタイプの湿式ジェットミルを使用すれ
ば、菌類の種類や有効成分の種類あるいはCDの種類等
に応じて温度や圧力、パス回数を制御することにより、
該菌類をより効率よく微粒化すると共に、有効成分を効
率よく溶出させて成分抽出を行うことができ、またこれ
らのCDによる包接安定化をより効率よく行なうことが
できる。
【0026】該「ジーナスPY」として市販されている
湿式ジェットミルの具体的な構成について、以下、図面
を参照しつつ簡単に説明する。
【0027】図1は、該湿式ジェットミルとその周辺設
備を合む微粒化システムの全体概略構成図であり、図2
は微粒化装置の構成を示す要部説明図であり、微粒化シ
ステム1は、菌類を含む懸濁液あるいは菌類の微粒化物
もしくは抽出物やCD溶液などの被処理液を貯留するた
めの容器2,3を備えており、これらの容器2,3内の
各被処理液は、弁4,5で夫々流量調節してから配管6
で合流させ、高圧ポンプ7の吸入口へ供給される様にな
っている。高圧ポンプ7は、混合液を例えば10〜15
0MPa程度に加圧して高速流を形成した後、微粒化装
置8へ導入する様になっている。
【0028】この図において、微粒化装置8が、「ジー
ナスPY」として市販されている湿式ジェットミルの特
徴部分に相当するもので、具体的には、微粒化すべき被
処理液を通過させることのできる貫通孔を形成したブロ
ックを、該貫通孔が前記被処理液の流れ方向に沿う様に
3個実質的に密着して配設されており、貫通孔を流体導
入側ブロックに少なくとも2本、中間ブロックに1本、
流体排出側ブロックに少なくとも2本それぞれ形成し、
前記導入側ブロックと中間ブロックの対向面のいずれか
のブロック表面に、隣接する各ブロックに設けられた貫
通孔と連通し且つ被処理液を対向流に変えて衝突・合流
させ、好ましくは衝突合流後さらに該混合流に旋回流を
与える溝状通路が形成され、また中間ブロックと前記排
出側ブロックの対向面のいずれかのブロック表面には、
隣接する各ブロックの貫通孔に連通し、前記中間ブロッ
クの貫通孔を通過した被処理液の流れを前記ブロック表
面に沿う方向に変えると共に、被処理液に与えられた旋
回力を減衰させる溝状通路が形成されている。
【0029】導入側ブロックに形成された溝状通路が、
「液相ジェット流同士が衝突・合流するノズル」に相当
し、中間ブロックに形成された貫通孔が、「衝突・合流
後、ジェット流を維持しながら高速螺旋流となるノズ
ル」に相当し、上記排出側ブロックに形成された溝状通
路が、「やや速度を落とし、最終調整を行うノズル」に
相当する。
【0030】そしてこのタイプの湿式ジェットミルは、
上記3つのノズルヘ被処理液を高圧で送給し、ノズル内
で渦巻状のジェット流を発生させることによって、被処
理液中に含まれる分散質を乳化・分散・破砕する機能を
持っている。
【0031】即ちこの様な微粒化装置8を使用すれば、
微粒化すべき被処理液を、実質的に密着して配設された
3個の各ブロックに設けた貫通孔に通過させる際に、流
体導入側ブロックの前記貫通孔から導入された被処理液
の流れを対向流に変えると共に旋回力を付与して衝突さ
せ、中間ブロックの前記貫通孔で旋回状態を維持しつつ
その流れを前記流路方向に変え、排出側ブロックでは、
前記中間ブロックを通過した被処理液の流れを前記流路
と直交する方向に変えつつ旋回力を減衰させ、貫通孔か
ら排出させる構成となっている。
【0032】即ちこの微粒化装置8は、図2に示す如
く、液体導入側ブロックとしての円盤状のディスク10
と、中間ブロックとしての円盤状のディスク11および
排出側ブロックとしての円盤状のディスク12を、直列
に且つ上記記載順に円筒状容器9内に密着させて配置さ
れている。なお図2では、説明を容易にするためディス
ク10と11を離した状態で示し、ディスク12につい
ては、対向面に形成した溝状通路の形状が分かる様に展
開して示している。また、以下の説明では、各ディスク
における上流側の面を表面、下流側の面を裏面と呼ぶこ
ととする。
【0033】ディスク10は、通常、直径5〜15mm
程度、厚さ1.5〜5mm程度の耐摩耗性部材によって
構成され、このディスク10には、同心円上の2箇所に
導入貫通孔10a,10bが形成されている。このディ
スク10の裏面10cの中心部には、深さ0.05mm
程度の有底筒状凹部からなる渦巻室10dが形成されて
いる。
【0034】上記導入貫通孔10aの出口部10a' と
渦巻室10d及び導入貫通孔10bの出口部10b'
は、溝状導入通路10e,10fによってS字状に連通
されている。すなわち溝状導入通路10eは、渦巻室1
0dの縁部からその接線方向に延びて湾曲する様に形成
されており、溝状導入通路10fも同様に、渦巻室10
dの上記縁部に対し直径方向に対向する位置を始点とし
て湾曲する様に形成されており、この様な構成により、
渦巻室10dに向かって流れる対向流A’,B’が形成
される。
【0035】ディスク11は、上記ディスク10とほぼ
同程度の径と厚さおよび材質からなり、渦巻室10dと
対応する位置に、溝状導入通路10eの断面積より大き
い断面積を有する中間貫通孔11aが形成されている。
【0036】ディスク12は、上記ディスク10とほぼ
同程度の径と厚さおよび材質からなり、同心円上の2箇
所に、排出貫通孔12a,12bが形成され、その中心
部には有底筒状凹部からなる貯留室12dが形成されて
いる。これら排出貫通孔12a,12bの入口部12
a’,12b’と貯留室12dは、溝状排出通路12
e,12fによってS字状に連通されている。この溝状
排出通路12e,12fは、渦巻方向に対して正方向、
すなわち逆S字状(被処理液の流れの下流側から見て)
に形成されており、それにより、渦巻流Cの流れをディ
スク12の外周に向けて変えると共に、旋回力を減衰さ
せる様になっている。
【0037】そして、ディスク11に形成される中間貫
通孔11aの径を調節することにより、ディスク10の
溝状導入通路10e,10f内を流れる被処理液の流速
を所望の値に設定することができる。
【0038】この様な構成を有する微粒化装置8を用い
て、菌類を含む懸濁液の微粒化や有効成分の溶出・抽出
を行ない、あるいはそれらのCDによる包接安定化を行
なう場合の作動について説明すると、高圧ポンプ7によ
って加圧され、超高速流体とされた被処理液(たとえ
ば、CD溶液と菌類の混合液)が、微粒化装置8内は導
入されると、被処理液は先ず円筒状容器9内で流れAと
Bに分岐された後、導入貫通孔10a,10bを通過し
て、ディスク11の対向面に衝突し、次いで溝状導入通
路10e,10fで流れ方向がディスク10の中心に強
制的に変えられ、流れA’,B’の対向流となる。
【0039】また、該溝状導入通路10e,10f内で
被処理液の流速は加速され、渦巻室10dに対しその接
線方向から対向して渦巻室10d内へ進入し、それによ
り、流体A' と流体B' は、渦巻室10d内で衝突・合
流した後渦巻流Cを発生し、該衝突・合流と渦流のエネ
ルギーを受けて被処理液中の分散質は微粒化されると共
に、有効成分の溶出が促進され、或はCDとの包接化が
促進される。
【0040】渦巻室10d内で微粒化処理を受けた被処
理液は、その後渦巻状態を維持したまま中間貫通孔11
aを通過してディスク12方向へ送り出される。このと
き、貫通孔11aの断面積を、溝状導入通路10e,1
0fの断面積よりも大きく形成しておけば、衝突エネル
ギーが貫通孔11aで解放され、ディスク10における
液体衝突部分、すなわち渦巻室10d内周壁の摩耗が抑
えられるので好ましい。
【0041】渦巻状態で送り出された被処理液は、その
後ディスク12の貯留室12dに衝突して再度の微粒化
処理を受けた後、溝状排出通路12e,12fに分流さ
れ、流れが流路と直交する方向に変えられると共に、渦
巻状態が減衰され、排出貫通孔12a,12bから排出
される。
【0042】即ち図示した様な微粒化機構を備えた湿式
ジェットミルを使用すれば、菌類を懸濁状態で処理する
ことによって、当該素材自体を著しく微細化することが
でき、該菌類中に含まれる有効成分の溶出が促進され、
摂取効率が大幅に高められるばかりでなく、素材の微粒
化によって懸濁液はコロイド状に近い極めて安定な分散
液となる。また微粒化の増進に伴って当該素材の比表面
積は大幅に拡大され、抽出溶媒との接触率が著しく高め
られ、また細胞を有する素材についてはその細胞をも効
率良く破砕されるので、菌類中に含まれる有効成分の溶
媒への溶出も加速され、従来の抽出法に比べて極めて短
時間で効率良く有効成分を抽出することも可能となる。
【0043】またこの微粒化処理系にCDを共存させて
おくと、菌類あるいはその中に含まれる有効成分の高度
の微粒化によってCDによる包接効率も飛躍的に高めら
れ、極めて安定なCD包接安定化物を得ることが可能と
なる。
【0044】即ち湿式ジェットミル、とりわけ図示した
様なタイプの微粒化装置を備えた湿式ジェットミルを使
用すると、従来のメディア型ミルを始めとする粉砕・微
粒化装置により菌類の微粒化を行った場合に比べて、粉
砕・微粒化の効率が格段に良くなり、短時間の処理で極
めて安定な微粒化分散液が得られると共に、有効成分の
抽出効率も飛躍的に高められ、更にはCDとの包接も極
めて効率よく行なわれ、有効成分の分散安定性が一段と
高められると共に、該有効成分の変色や変質も抑えら
れ、物理的にもまた化学的にも極めて安定なCD包接分
散液を得ることが可能となる。
【0045】尚上記図示例では、粉砕・微粒化効果を一
層高める、衝突・合流後に旋回流を形成する構造のもの
を示したが、上記図示例の他、溝状導入通路10e,1
0f,12e,12fを直線状通路として形成し、被処
理液を各通路から対向流で正面衝突させ該衝突エネルギ
ーによって粉砕・微粒化が行なわれる様にすることも可
能である。また図示例では溝状通路を中心方向に向けて
2本設けて衝突・合流させ、或は更に旋回流を形成する
例を示したが、該溝状通路を3本以上形成し、3方向以
上から衝突合流させることも有効である。
【0046】こうした湿式ジェットミルによる微粒化効
果や細胞破砕効果、抽出効果、更にはCD包接効果等を
より効果的に発揮させる上で好ましい処理圧力は、10
MPa程度以上、より好ましくは50MPa程度以上、
更に好ましくは100MPa程度以上である。また被処
理流体同士の衝突・合流による微細化効果やCD包接効
果をより確実に発揮させるには、該衝突・合流時の被処
理流体の流速を50m/sec以上、より好ましくは1
00m/sec以上、更に好ましくは200m/sec
以上とすることが望ましい。
【0047】本発明において菌類とは、主として食用あ
るいは飲用に用いられるすべての原料・素材が処理対象
となり、各種漢方薬やその他各種健康食品用原料並びに
それらからのエキス類等あらゆる物質が含まれ、場合に
よっては別途精製しあるいは合成されたもの、更には他
の成分が複合添加されたもの等が包含される。
【0048】具体的には、菌類としては真菌植物門(担
子菌綱:ヒダナシタケ目およびフクキン目としてチョレ
イマイタケ,マツホド,エブリコ,オニフスベ,キクラ
ゲ,コフキサルノコシカケ,マンネンタケ,シイタケ,
ショウロ,ツキヨタケ,ツチグリ,テングタケ,マツタ
ケ等、子のう菌綱:バッカクキン,酵母菌,冬中夏草
類,イネ馬鹿苗病菌,ウドンコ病菌,天狗巣病菌等、不
完全菌綱:コウジカビ・クロカビ等,アオカビ等,イモ
チ病菌類等)、変形菌植物門(ネコブカビ類,ホコリカ
ビ類等)、細菌植物門(放線菌類,乳酸発酵菌,硝酸
菌,亜硝酸菌,酢酸菌等)があげられる。
【0049】上記生薬に分類されるものもあるが、特に
健康食品素材としては、マツタケ,ヒラタケ,エノキタ
ケ,霊芝,マイタケ,シイタケ,椎茸菌糸体,キノコ複
合菌糸体,チョレイマイタケ,コフキサルノコシカケ,
カワラタケ等があげられ、その対象物は特に制限される
ものでは無い。
【0050】また、本発明における菌類の微粒化物や抽
出物、更にはそれらのCD包接による安定化物の利用方
法は、生薬あるいは健康食品としての利用に限るもので
はなく、様々の食品の主原料あるいは添加物としての利
用等その使用方法において特別な制限はないが、最も汎
用性の高いのは生薬ならび健康食品としての用途であ
り、漢方薬あるいは一般的な健康食品、 健康飲料等とし
て幅広く利用できる。
【0051】更に本発明によって得られる処理物は、液
状(微分散液、乳濁液、或はこれらから不溶物を除去
し、可溶性のエキスを抽出した溶液など)の生薬ならび
健康食品として用いることができる他、濃縮物として提
供し希釈して飲用に供する様にしたり、必要により他の
生薬成分や甘味料、芳香剤、清涼剤などを混合し、健康
飲料として提供し得る他、液状物を噴霧乾燥、真空乾
燥、気流乾燥、凍結乾燥など任意の手段で粉砕して粉末
生薬としたり、或は顆粒状や錠剤、カプセル状などとし
て市場に提供することも勿論可能である。
【0052】また、本発明で使用されるCDとしては、
α−CD、β−CD、γ−CDあるいはこれらの糖修飾
体、更にはそれらの化学修飾体よりなる群から選ばれた
少なくとも1種のものを挙げることができる。
【0053】グルコース6分子、7分子、8分子からな
るCDを、それぞれα−CD、β−CD、γ−CDと称
するが、本発明では、これらα−CD、β−CD、γ−
CDの他に、これらCD分子中の1以上の水酸基をエー
テル結合を介して1以上の官能基で置換した糖修飾体や
化学修飾体が、単独で若しくは2種類以上を適宜組み合
わせて用いることができる。
【0054】ここで糖修飾体としては、グルコシル基、
マルトシル基、マルトオリゴ糖残基などの糖残基で置換
されたものが挙げられ、化学修飾体としては、メチル基
などのアルキル基で置換されたもの、ヒドロキシエチル
基、ヒドロキシプロピル基などのヒドロキシアルキル基
で置換されたもの等が例示される。これらの糖修飾体や
化学修飾体は、非修飾のCDに比べて水に対する溶解性
が非常に高いので、特に好ましいものとして推奨され
る。
【0055】CDは、グルコースがα−1,4結合で環
状構造を形成したもので、該環状構造の中空部分(空
洞)に、適当な大きさの有機分子を包接し、包接複合体
を形成することができる。すなわちCD分子全体は親水
性を示すが、分子の空洞の内傍は疎水的な性質を有して
おり、様々な物質を空洞内部に取込んで包接複合体を形
成する作用を有しており、本発明ではこのCDの包接作
用を利用し、CDの空洞内部に菌類の各種有効成分を取
り込んで包接複合体を形成することによって安定化を図
るものであるが、菌類やその抽出物をCDと共に湿式ジ
ェットミルで処理すると、該素材や抽出物が高度に微粒
化されることによってこれらの成分がCD分子の中空構
造内へ極めて取り込まれ易くなり、菌類やその抽出物の
分散安定性や化学安定性等を飛躍的に高めることができ
るのである。
【0056】尚、CDを用いて包接複合体を製造する際
には、まずCDを水性媒体に溶解乃至分散させておき、
これを、菌類やその微粒化物、抽出物を含む懸濁液と共
に前述の様な微粒化装置へ圧送し、微粒化とCD包接複
合体の形成を並行的に行なうことが望ましい。しかし、
まず菌類やその抽出物を微粒化した後、CD含有液と共
に湿式ジェットミルに通してCD包接複合体を形成する
ことも勿論可能である。
【0057】ここで用いられるCDの濃度は特に制限さ
れないが、包接反応を効率よく行なう上で特に好ましい
のは、圧送流体として使用する溶媒に対し0.1〜30
重量%、より好ましくは5〜15重量%の範囲である。
また、菌類やその抽出物に対するCDの好ましい使用割
合は、それら素材や抽出物の性状などによっても異なる
が、通常0.001〜1000倍、より好ましくは0.
01〜10倍の範囲である。
【0058】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をより具体的に説
明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を
受けるものではない。なお、下記において「部」および
「%」とあるのは、特記しない限り「重量部」および
「重量%」を意味する。
【0059】なお、比較例として示した磨砕式粉砕機と
しては増幸産業社製の「マスコロイダー」、高速攪拌型
乳化機としては特殊機化工業社製の「TKオートホモミ
クサー」を使用した。
【0060】湿式ジェットミルとしては、本発明者らが
実験したところでは最も有効であったジーナス社製の
「ジーナスPY PR02−15」を使用した。また、
試料作成に使用した粉砕機としては、東京アトマイザー
社製の「バンタムミル」を使用した。
【0061】得られた菌類の微粒化物あるいは細胞破砕
物の粒径測定とその評価方法は、島津製作所製「レーザ
ー式粒度分布測定装置 SALD−2000A」を用
い、50%径(メジアン径)を求めることで行った。
【0062】細胞破砕状態については、ハイロックス製
「マイクロハイスコープシステムKH−2200MD
3 」を用いて250倍の顕微鏡写真を撮影し、視覚的に
破砕状態を評価した。また、 細胞破砕率を顕微鏡視野内
に存在する破砕細胞と未破砕細胞の数を数え総細胞数に
対する破砕細胞数を百分率にて評価した。
【0063】また、 成分評価は、日本食品分析センター
に総脂質分、総タンパク分、糖質分の測定を依頼した。
【0064】実験1[各種菌類乾燥品の微粒化実験] (1)使用原料:シイタケ、エノキタケ、マツタケ、シ
メジ、レイシ、マイタケの乾燥品を使用 (2)ジーナスPYおよびマスコロイダー処理用試料: 上記各乾燥菌類を粉砕機(バンタムミル)により粉砕した粉末:20% 純 水 :80% (3)予備操作:秤量しておいた純水に粉砕した各乾燥
菌類粉末を各々所定量秤り取って各々純水へ混合、 攪拌
し各乾燥菌類粉末の懸濁液を作成する。 (4)実験操作 (4−1)上記(3)で作成した各乾燥菌類粉末懸濁液
(以後、菌類懸濁液と称す)を、湿式ジェットミル[ジ
ーナス社製「ジーナスPY PR02−15」]を用い
て、30MPa(衝突合流部の流速:140m/se
c)で3pass処理を行った後、更に150MPa
(衝突合流部の流速:290m/sec)で3pass
処理を行った。 (4−2)上記(3)で作成した菌類懸濁液を、[増幸
産業社製「マスコロイダー」]を用い、E46深型グラ
インダーにてクリアランスを100μm として処理を行
った。
【0065】結果は表1に示す通りであり、湿式ジェッ
トミルを用いて150MPa(衝突合流部の流速:29
0m/sec)で微粒化を行った本発明の実施例では、
アトマイザーを用いたものはもとより、磨砕式粉砕機を
用いた比較例に較べ、粒径を粒度分布測定におけるメジ
アン径で1/2から1/10以下に微粒化できることが
分かる。
【0066】また、 細胞破砕率についても湿式ジェット
ミルにて処理した場合には全ての菌類において100%
の細胞を破砕することが可能であり、比較例に較べて非
常に効率の良い微粒化が行われることが分かる。
【0067】
【表1】
【0068】実験2[各種菌類中の成分抽出およびサイ
クロデキストリンによる包摂実験] (1)試料:実験1においてマスコロイダーならびジー
ナス150MPa(衝突合流部の流速:290m/se
c)処理を行なった各菌類の微粒化懸濁液 (2)使用CD:マルトシルCD「イソエリート」塩水
港精糖製 (3)予備操作:上記(1)の試料の内各マスコロイダ
ー処理試料および各ジーナス150MPa処理試料を3
分割した内の2試料に液中濃度として5%になる様に上
記(2)のCDを添加し溶解させる。残りの各ジーナス
処理試料は、デキストリンを液中濃度5%になるよう溶
解させる。 (4)実験操作: (4−1)上記(3)にて準備したジーナス処理試料の
内CD添加試料の各1試料を再度ジーナスPYにて15
0MPa(衝突合流部の流速:290m/sec)で1
pass処理を行う。 (4−2)上記(3)にて準備したCD添加試料の内、
マスコロイダー処理試料およびジーナス処理試料の各種
について高速攪拌機「TKオートホモミクサー」を用い
5000rpmにて5分間攪拌を行う。 (5)乾燥操作:上記(4)にて作成した各試料をそれ
ぞれスプレードライヤー(大河原化工機社製の「L−8
型スプレードライヤー」)で乾燥温度200℃で乾燥し
た。
【0069】得られた各乾燥物について、総脂質分、総
たんぱく質分、糖質分の各測定結果を表2〜4に示す。
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】上記表2,3,4の結果より、次の様に考
えることができる。 ジーナスPYで微粒化した場合、微粒化の効率および
細胞破砕も完全に行えているため抽出率はあらゆる成分
において高く抽出効率が非常に優れている。 更にCDを添加した場合、総脂質分および総タンパク
質分の抽出数値から分かる様に、ジーナスPYで処理を
行った方が、従来行われていた攪拌による包摂よりも高
い包摂効率が得られている。 また、 CD未添加試料の総脂質分の結果とCDを添加
しジーナスPYで包摂した試料とを比較した場合、各菌
類中の脂質分は液中に抽出されていると考えられるにも
かかわらず結果に差が現れていることから、CDによる
包摂で乾燥時の成分の安定化がなされている。
【0074】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、湿式
ジェットミルを用いることにより菌類の微粒化を短時間
の処理で極めて効率よく行なうことができる。また、微
粒化が効率良くまた均質に行なうことができ、且つ細胞
を有する素材については細胞破砕までも進めることがで
き、それに伴って有効成分の抽出率を飛躍的に高めるこ
とが可能となる。
【0075】更に本発明によれば、菌類の微粒化物やそ
の有効成分のCD包接複合体を効率よく形成することが
できる。これは湿式ジェットミルを用いることによって
与えられる高度の衝撃・撹拌力あるいはキャビテーショ
ン効果等が影響していると思われ、この作用により従来
例では期待することのできない包接現象を起こし、各有
効成分については抽出率を高め、また非常に安定性の高
い生薬ならび健康食品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件出願人の開発した湿式ジェットミルの微粒
化装置とその周辺設備を含む微粒化システムの全体概略
構成図である。
【図2】図1に示した微粒化システムにおける微粒化装
置部分の構成を示す要部説明図である。
【符号の説明】
1 微粒化システム 2,3 容器 4,5 弁 6 配管 7 高圧ポンプ 8 微粒化装置 9 円筒状容器 10 第1のディスク 10a,10b 導入貫通孔 10c 密着対向面 10d 渦巻室 10e,10f 溝状導入通路 11 第2のディスク 11a 中間貫通孔 12 第3のディスク 12a,12b 排出貫通孔 12e,12f 溝状排出通路 12d 貯留室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 1/14 C12N 1/14 F //(C12N 1/14 C12R 1:645)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生薬および健康食品素材としての菌類
    (但し、ハラタケ科キノコを除く)を含む懸濁液を湿式
    ジェットミルで処理し、上記素材を微粒化することを特
    徴とする菌類の処理法。
  2. 【請求項2】 生薬および健康食品としての菌類(但
    し、ハラタケ科キノコを除く)を含む懸濁液を湿式ジェ
    ットミルで処理した後、上記素材中の有効成分を抽出す
    ることを特徴とする菌類の処理法。
  3. 【請求項3】 生薬および健康食品としての菌類又はそ
    の微粒化物若しくは抽出物を、サイクロデキストリンと
    共に湿式ジェットミルで処理し、上記素材又はその微粒
    化物若しくは抽出物をサイクロデキストリンで包接する
    ことを特徴とする菌類の処理法。
  4. 【請求項4】 サイクロデキストリンが、α−サイクロ
    デキストリン、β−−サイクロデキストリン、γ−サイ
    クロデキストリン、およびそれらの糖修飾体もしくは化
    学修飾体よりなる群から選択される少なくとも1種であ
    る請求項3記載の処理法。
  5. 【請求項5】 湿式ジェットミルとして、耐圧容器内に
    密封状態で配置された少なくとも2つのノズルから被処
    理液を高圧で圧送し、該ノズルの下流側で被処理液を衝
    突・合流させることにより、被処理液中の分散質を乳
    化、分散もしくは破砕する装置を使用する請求項1〜4
    のいずれかに記載の処理法。
  6. 【請求項6】 被処理液の前記衝突・合流部で渦巻状の
    ジェット流を形成することにより、被処理液中の分散質
    の乳化、分散もしくは破砕を促進する請求項5に記載の
    処理法。
  7. 【請求項7】 被処理液を50m/sec以上の速度で
    衝突・合流させる請求項5または6に記載の処理法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの方法によって
    処理された菌類の有効成分を含有することを特徴とする
    生薬。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかの方法によって
    処理された菌類の有効成分を含有することを特徴とする
    健康食品。
JP10069027A 1998-03-18 1998-03-18 生薬および健康食品素材としての菌類の処理法および生薬ならびに健康食品 Withdrawn JPH11262373A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008525308A (ja) * 2004-12-29 2008-07-17 ファイヴ スター テクノロジーズ,インク. 流体力学的キャビテーションによる結晶化の装置および方法
JP2011056456A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology バイオナノファイバーの製造方法

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