JPH11261280A - 電磁波吸収体 - Google Patents

電磁波吸収体

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JPH11261280A
JPH11261280A JP8021898A JP8021898A JPH11261280A JP H11261280 A JPH11261280 A JP H11261280A JP 8021898 A JP8021898 A JP 8021898A JP 8021898 A JP8021898 A JP 8021898A JP H11261280 A JPH11261280 A JP H11261280A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
coil
radio wave
magnetic
wave absorber
Prior art date
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Pending
Application number
JP8021898A
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English (en)
Inventor
Kazuo Ichimura
一雄 市村
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FUJIKI HANJI
Original Assignee
FUJIKI HANJI
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で且つ効率的に電磁波を減衰させる。 【解決手段】 フェライト等の磁性体1の面上に、導線
を巻回して形成したコイル4と該コイル4の両端に接続
されたコンデンサ5とから成る共振回路を設ける。この
電磁波吸収体が電磁波発生源近傍に置かれると、磁性体
1の透磁率は周囲の空気の透磁率よりも格段に高いの
で、周囲の磁束は収束されてコイル4を鎖交する。これ
により、コイル5のインダクタンスLとコンデンサ5の
容量Cとで定まる共振周波数近傍の電流がコイル4に誘
起され、抵抗損を生じて発熱する。その結果、その周波
数近傍の電磁波に付随する磁界のエネルギが熱として消
費されるので、その電磁波は効果的に減衰される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば各種電子機
器内部からの電磁波の漏洩を防ぐための電磁波吸収体に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータや携帯電
話等の各種電子機器の普及に伴って、該電子機器より放
射される不所望の電磁波による他の電子機器又は電気機
器への妨害や障害が深刻な問題になりつつある。このよ
うな不所望の電磁波は、他のラジオやテレビといった電
子機器に対してノイズとなるのみならず、時には、医療
行為に使用中の医療電子機器を誤動作させたり、或いは
走行中の自動車に搭載されている制御回路を誤動作させ
たりする恐れもあり、人命に危険を及ぼす可能性もあ
る。また、それ以外にも現時点では明確な確証は得られ
ていないものの、多量の電磁波が人間の健康に直接悪影
響を及ぼす可能性も指摘されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来より、各種電子機
器ではその内部で発生した電磁波の外部への漏洩をでき
る限り抑えるような対策が種々講じられてきた。しかし
ながら、静電遮蔽と異なり、電磁波の遮蔽は元来非常に
困難であって、その上、携帯電話等の小型・軽量を目指
す可搬型電子機器では、筐体の材料や板厚等、種々の制
約によりその対策は一層困難となっている。
【0004】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、きわめ
て小型であって、しかも有効に電磁波による障害や妨害
を除去又は軽減することができる電磁波吸収体を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された第一の発明に係る電磁波吸収体は、磁束収束
のための磁性体と、該磁性体に密着して設けられた金属
材料から成る導体薄板と、から構成されることを特徴と
している。
【0006】また、第二の発明に係る電磁波吸収体は、
磁束収束のための磁性体と、該磁性体に密着して設けら
れたコイル及びコンデンサから成る共振回路と、から構
成されることを特徴としている。
【0007】また、第三の発明に係る電磁波吸収体は、
絶縁体基板上にパターン印刷により形成され、両端が近
接して開放された1ターンのコイルと、該開放両端の間
の寄生容量とにより共振回路を形成して成ることを特徴
としている。
【0008】
【発明の実施の形態】第一の発明に係る電磁波吸収体で
は、磁性体として例えばフェライトを用いることができ
る。該電磁波吸収体が電磁波発生源の近傍に配設される
と、磁性体の透磁率は周囲の空気の透磁率よりも遙かに
高いため、該電磁波吸収体近傍の空気中を通過する磁束
は磁性体に収束されてその内部を貫通する。磁束が導体
薄板を貫通すると、該磁束の周囲に渦電流が流れ、渦電
流損により熱が発生する。これにより、電磁波に付随す
る磁界のエネルギは熱として消費されるので、該エネル
ギは大きく減衰され、電磁波が周囲に及ぼす影響は軽減
される。
【0009】また、第二の発明に係る電磁波吸収体で
は、電磁波に伴って生じる磁束が共振回路のコイルを通
過すると、該コイルのインダクタンスとコンデンサの容
量とにより決まる共振周波数近傍の周波数を有する電磁
波に共鳴し、該周波数の誘導電流がコイルに流れる。こ
の電流がコイルの内部抵抗や負荷として接続された抵抗
中を通過すると、抵抗損により熱が発生する。これによ
り、特定の周波数の電磁波に付随する磁界のエネルギが
特に効率的に消費される。従って、例えば、電磁波発生
源より発生する特に強力な電磁波の周波数に応じて共振
回路の共振周波数を調整しておけば、効率よく電磁波を
減衰させることができる。
【0010】また、第三の発明に係る電磁波吸収体は、
磁性体が機能しないような高周波帯域で使用するのに適
している。この構成では、電磁波に伴って生じる磁束が
共振回路の1ターンのコイルを通過すると、該コイルの
インダクタンスと寄生容量とにより決まる共振周波数近
傍の周波数を有する電磁波に共鳴し、該周波数の誘導電
流がコイルに流れる。この電流の抵抗損により熱が発生
し、共振周波数近傍の電磁波が効率よく減衰される。
【0011】
【実施例】以下、第一の発明に係る電磁波吸収体の一実
施例を図1〜図3により説明する。図1は、本実施例の
電磁波吸収体の外観斜視図である。図1において、偏平
直方体形状(約20×20×2mm)の磁性体1の一面
には円盤形状(約20mm径×0.01mm厚)の導体
薄板2が貼着されている。磁性体1としては、例えば酸
化鉄を主成分として銅、ニッケル、亜鉛、ストロンチウ
ム等を混合して成したフェライトが適当である。一方、
導体薄板2としては、例えば炭素鋼(JIS規格SK−
5M)を用いるとよい。なお、材料や寸法、更に形状は
これに限定されるものではない。
【0012】図2は、この電磁波吸収体による磁束の収
束効果を説明するための概念図、図3は収束された磁束
のエネルギ減衰効果を説明するための概念図である。上
記構成の電磁波吸収体が、電磁波を放射する高周波回路
等の近傍に置かれると以下のように機能する。
【0013】図2(a)において、電磁波発生源3は例
えばトランス、チョークコイル等磁界を発生する部品を
含み、該部品から漏洩磁束が周囲に放出される。或い
は、高周波電流が流れる電線を含んでいる場合には、該
電線より周囲に電磁波が放出され該電磁波に伴う磁界が
形成される。これら種々の要因により発生する磁束φ
は、図2(a)に示すように周囲の空気中に広がってい
る。
【0014】図2(b)に示すように、電磁波発生源3
の近傍に上記電磁波吸収体を置くと、磁性体1の透磁率
μ2は周囲の空気の透磁率μ1に比較して格段に高いた
め、ちょうどその部分に磁束φが通過し易くなる。これ
により、電磁波吸収体近傍を通過する磁束φは、該磁性
体1中を貫通するように収束される。時間的に変動する
磁束が導体薄板2をその厚み方向に貫通すると、図3に
示すように、磁束φの周囲に渦電流iが誘起される。渦
電流iが導体薄板2中を流れるとジュール損として熱に
変換される。このような渦電流損は周波数の二乗に比例
するので、特に高周波帯域では、磁界のエネルギは効率
的に熱として消費され、その結果、外部に漏洩する電磁
波を減衰させることができる。
【0015】なお、例えば、導体薄板2を磁性体1の両
面に設ける、或いは、導体薄板2を両側から磁性体で挟
み込んで内装する、等の適宜の変形を行なえることは明
らかである。
【0016】次に、第二の発明に係る電磁波吸収体の一
実施例を図4により説明する。図4(a)はこの実施例
の電磁波吸収体の外観を示す上面平面図、図4(b)は
この電磁波吸収体に設けられた共振回路の等価回路図で
ある。この実施例は、比較的低周波の電磁波を吸収する
ためのものであって、絶縁体で周囲が被覆された導線を
適宜のターン数(図4では2ターン)だけ巻回すること
により形成したコイル4と、該コイル4の両端に接続さ
れた小型のコンデンサ(例えばチップコンデンサ)5と
から成るLC直列共振回路が磁性体1の表面に薄い絶縁
体層6を介して設けられている。このLC直列共振回路
では、図4(b)に示すように、コイル4の内部抵抗R
が負荷になっている。
【0017】本実施例の電磁波吸収体が電磁波発生源の
近傍に置かれると、図2(b)に示したように、磁性体
1はその周囲の磁束φを収束する。時間的に変動する磁
束φがコイル4を鎖交すると該コイル4には誘導電流I
が流れるが、このときコイル4のインダクタンスLとコ
ンデンサ5の容量Cとにより定まる共振周波数f近傍の
電流が特に多く誘起される。そして、この誘導電流Iが
抵抗Rを流れる際に抵抗損が生じ、熱に変換される。こ
のようにして、特定の周波数近傍の電磁波に伴う磁界の
エネルギが特に熱として消費される。従って、予め電磁
波発生源から発生する電磁波の周波数スペクトルを調べ
ておき、減衰させたい周波数に応じて上記共振回路の定
数を設定しておけば、その周波数近傍の電磁波のみを効
率的に吸収することができる。
【0018】なお、上記共振回路は磁性体1の表面に設
けてもよいし、磁性体1内部に埋設する構造としてもよ
い。
【0019】次に、第三の発明に係る電磁波吸収体の一
実施例を図5により説明する。図5はこの実施例の電磁
波吸収体の外観を示す上面平面図である。除去対象の周
波数帯域がきわめて高い場合(例えば100〜数百MH
z以上)、上述したようなフェライト等の磁性体による
磁束の収束効果は殆ど又は全く得られなくなる。そこ
で、磁性体を用いずに共振によって磁界のエネルギを減
衰させる。
【0020】この構成では、図5に示すように、高周波
損失の少ない絶縁体基板7上に金属導体をパターン印刷
することにより1ターンのコイル8を形成し、そのコイ
ル8の両端を近接して開放しておく。両開放端8aの間
には絶縁体基板7によりごく小さな寄生容量Cpが生じ
るので、これにより図4(b)と同様のLC直列共振回
路が形成される。従って、このような構成でも図4
(a)の構成と同様に、特定の周波数近傍の電磁波に付
随する磁界のエネルギを選択的に減衰させる効果が得ら
れる。なお、この実施例では、上記二つの例と異なり電
磁波吸収体近傍の磁束を収束することはできないので、
コイル8の開口面積を広くして、多くの磁束がコイル8
を通過するようしておくことが好ましい。
【0021】また、図4(a)及び図5に示した実施例
では共振回路の負荷がコイル4(又は8)の内部抵抗R
であるため、抵抗値は大きくすることはむずかしく発熱
量を増加させにくい。そこで、より効率的に磁界のエネ
ルギを消費するためには、適宜の負荷を共振回路に追加
するとよい。この場合、直列共振回路又は並列共振回路
のいずれの構成も可能である。また、負荷としては上記
第一の発明に係る電磁波吸収体に用いた導体薄板を利用
してもよい。更に、共振回路を例えば電磁波発生源のア
ース線や電子機器の筐体等の適当な部位に接続する構成
としてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、第一の発明に係る
電磁波吸収体では、磁性体により磁束を収束し、導体薄
板によりその磁束のエネルギを熱に変換して消費してい
る。このため、効率的に電磁波を減衰させることがで
き、例えば、電子機器の筐体内部から外部への電磁波漏
洩の抑制等が低コストで容易に実現できる。
【0023】また、第二の発明に係る電磁波吸収体で
は、磁性体により磁束を収束し、共振回路により特定の
周波数の誘導電流を生じさせてその磁束のエネルギを熱
に変換して消費している。更に、第三の発明に係る電磁
波吸収体では、磁性体が機能しない高周波帯域におい
て、共振回路により特定の周波数の誘導電流を生じさせ
てその磁束のエネルギを熱に変換して消費している。こ
のため、特定の周波数帯域の電磁波を効率的に減衰させ
ることができるので、例えば、携帯電話等、有用な或る
周波数帯域の電磁波には殆ど影響を与えずに他の周波数
帯域の不所望の電磁波のみを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一の発明による電磁波吸収体の一実施例の
外観斜視図。
【図2】 図1の電磁波吸収体による磁束の収束効果を
説明するための概念図。
【図3】 図1の電磁波吸収体による磁束のエネルギ減
衰効果を説明するための概念図。
【図4】 第二の発明による電磁波吸収体の一実施例の
外観を示す上面平面図(a)、及び該電磁波吸収体に設
けられた共振回路の等価回路図(b)。
【図5】 第三の発明による電磁波吸収体の一実施例の
外観を示す上面平面図。
【符号の説明】
1…磁性体 2…導体薄板 4、8…コイル L…インダクタンス R…内部抵抗 5…コンデンサ C…容量 7…絶縁体基板 Cp…寄生容量

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁束収束のための磁性体と、該磁性体に
    密着して設けられた金属材料から成る導体薄板と、から
    構成されることを特徴とする電磁波吸収体。
  2. 【請求項2】 磁束収束のための磁性体と、該磁性体に
    密着して設けられたコイル及びコンデンサから成る共振
    回路と、から構成されることを特徴とする電磁波吸収
    体。
  3. 【請求項3】 絶縁体基板上にパターン印刷により形成
    され、両端が近接して開放された1ターンのコイルと、
    該開放両端の間の寄生容量とにより共振回路を形成して
    成ることを特徴とする電磁波吸収体。
JP8021898A 1998-03-11 1998-03-11 電磁波吸収体 Pending JPH11261280A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001339191A (ja) * 2000-05-30 2001-12-07 Toppan Printing Co Ltd 周波数選択性を有する電波吸収体
JP2018181974A (ja) * 2017-04-07 2018-11-15 富士通株式会社 電子装置及び電磁波吸収体

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JP2001339191A (ja) * 2000-05-30 2001-12-07 Toppan Printing Co Ltd 周波数選択性を有する電波吸収体
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