JPH11260774A - 張り合わせ基板の製造方法 - Google Patents
張り合わせ基板の製造方法Info
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- JPH11260774A JPH11260774A JP8292398A JP8292398A JPH11260774A JP H11260774 A JPH11260774 A JP H11260774A JP 8292398 A JP8292398 A JP 8292398A JP 8292398 A JP8292398 A JP 8292398A JP H11260774 A JPH11260774 A JP H11260774A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 活性層用ウェーハの外周部の面取りエッチ
ング時に、活性層用ウェーハの外周形状が滑らかになる
張り合わせ基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 活性層用ウェーハ1の外周部の研削後の
残部1aを、過酸化水素を含むアルカリ性エッチング液
を用いてアルカリエッチングする。この結果、活性層用
ウェーハ1の外周形状を滑らかにできる。エッチピット
形状が小さくなると考えられるからである。よって、そ
の後、ウェーハ1の外周部の欠けや、フォトレジスト膜
の除去漏れを原因としたパーティクルの発生を低減でき
る。また、この過酸化水素の添加により、Si/SiO
2のエッチレート比が300以上となるので、アルカリ
エッチング時、SOI基板での支持基板用ウェーハ2の
埋め込み酸化膜および裏面酸化膜を溶損しにくくするこ
とができる。
ング時に、活性層用ウェーハの外周形状が滑らかになる
張り合わせ基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 活性層用ウェーハ1の外周部の研削後の
残部1aを、過酸化水素を含むアルカリ性エッチング液
を用いてアルカリエッチングする。この結果、活性層用
ウェーハ1の外周形状を滑らかにできる。エッチピット
形状が小さくなると考えられるからである。よって、そ
の後、ウェーハ1の外周部の欠けや、フォトレジスト膜
の除去漏れを原因としたパーティクルの発生を低減でき
る。また、この過酸化水素の添加により、Si/SiO
2のエッチレート比が300以上となるので、アルカリ
エッチング時、SOI基板での支持基板用ウェーハ2の
埋め込み酸化膜および裏面酸化膜を溶損しにくくするこ
とができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は張り合わせ基板の
製造方法、例えばシリコン基板の間に絶縁層を介在させ
たSOI(Silicon on Insulato
r)基板などの張り合わせ基板の製造方法に関する。
製造方法、例えばシリコン基板の間に絶縁層を介在させ
たSOI(Silicon on Insulato
r)基板などの張り合わせ基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SOI基板の製造では、絶縁膜(SiO
2)を挟んで互いにシリコン製の支持基板用ウェーハと
活性層用ウェーハとを室温で重ね合わせ、その後、所定
の張り合わせ熱処理を行っている。さらに、張り合わせ
不良領域を除去するため、活性層用ウェーハの外周部を
面取りしている。その後、活性層用ウェーハの表面を研
削し、研磨している。
2)を挟んで互いにシリコン製の支持基板用ウェーハと
活性層用ウェーハとを室温で重ね合わせ、その後、所定
の張り合わせ熱処理を行っている。さらに、張り合わせ
不良領域を除去するため、活性層用ウェーハの外周部を
面取りしている。その後、活性層用ウェーハの表面を研
削し、研磨している。
【0003】この張り合わせ後の面取りは、具体的に
は、活性層用ウェーハの外周部を面取り用ホイールによ
り、若干の削り残しを設けて研削し、その後、残った部
分をエッチング液にディッピングして溶かし、ホイール
を用いた研削での面取りによる加工ダメージを除去する
のが通常である。従前まで、この面取り残部のエッチン
グ除去は、HF(還元剤),HNO3(酸化剤),CH3
COOH(混和剤)の混酸溶液、アミン系溶液などの酸
性溶液を使用した酸系エッチングがほどんどであった。
は、活性層用ウェーハの外周部を面取り用ホイールによ
り、若干の削り残しを設けて研削し、その後、残った部
分をエッチング液にディッピングして溶かし、ホイール
を用いた研削での面取りによる加工ダメージを除去する
のが通常である。従前まで、この面取り残部のエッチン
グ除去は、HF(還元剤),HNO3(酸化剤),CH3
COOH(混和剤)の混酸溶液、アミン系溶液などの酸
性溶液を使用した酸系エッチングがほどんどであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の方法では、以下の不都合があった。すなわち、酸系
のエッチャントではエッチング速度のSi/SiO2比
が小さい。よって、アルカリ系エッチング液を用いて、
シリコンSiと酸化膜SiO2とのエッチング比を大き
くとることとなる。ところが、このエッチャントとして
NaOH、KOHだけを使用すると、以下のように鋸歯
状となった。つまり、活性層用ウェーハの外周部をホイ
ールにより面取りした後、このウェーハの外周部をNa
OH、KOHだけのアルカリ溶液によってアルカリエッ
チングすると、シリコンウェーハでの面方位によるエッ
チング異方性、エッチピットの形状などを原因として、
活性層用ウェーハの外周形状が粗くなって鋸歯状になり
やすかった。この結果、その後のウェーハ製造工程にお
いて、この鋸歯状のウェーハ外周部に欠けが生じ、これ
がウェーハ表面にパーティクルを発生させる原因となっ
ていた。また、出荷先のデバイス工場では、ウェーハ表
面に回路を焼き付けた後、フォトレジスト膜をウェーハ
表面から溶失・除去する工程が行われるが、この際に、
フォトレジスト膜の一部が鋸歯状のウェーハ外周部に引
っかかって残存し、これを原因として上記パーティクル
が生じるおそれがあった。なお、この活性層用ウェーハ
の外周部のエッチングに異方性が起きる原因としては、
ダングリングボンドの数に違いが生じるシリコン単結晶
の面方位によって、このウェーハ外周部の部分的なエッ
チング速度が異なることなどによる。
来の方法では、以下の不都合があった。すなわち、酸系
のエッチャントではエッチング速度のSi/SiO2比
が小さい。よって、アルカリ系エッチング液を用いて、
シリコンSiと酸化膜SiO2とのエッチング比を大き
くとることとなる。ところが、このエッチャントとして
NaOH、KOHだけを使用すると、以下のように鋸歯
状となった。つまり、活性層用ウェーハの外周部をホイ
ールにより面取りした後、このウェーハの外周部をNa
OH、KOHだけのアルカリ溶液によってアルカリエッ
チングすると、シリコンウェーハでの面方位によるエッ
チング異方性、エッチピットの形状などを原因として、
活性層用ウェーハの外周形状が粗くなって鋸歯状になり
やすかった。この結果、その後のウェーハ製造工程にお
いて、この鋸歯状のウェーハ外周部に欠けが生じ、これ
がウェーハ表面にパーティクルを発生させる原因となっ
ていた。また、出荷先のデバイス工場では、ウェーハ表
面に回路を焼き付けた後、フォトレジスト膜をウェーハ
表面から溶失・除去する工程が行われるが、この際に、
フォトレジスト膜の一部が鋸歯状のウェーハ外周部に引
っかかって残存し、これを原因として上記パーティクル
が生じるおそれがあった。なお、この活性層用ウェーハ
の外周部のエッチングに異方性が起きる原因としては、
ダングリングボンドの数に違いが生じるシリコン単結晶
の面方位によって、このウェーハ外周部の部分的なエッ
チング速度が異なることなどによる。
【0005】
【発明の目的】そこで、この発明は、活性層用ウェーハ
の外周部のアルカリエッチング時に、活性層用ウェーハ
の外周形状を滑らかにすることができ、この結果、ウェ
ーハ外周部の欠けおよびフォトレジスト膜の除去漏れを
原因としたパーティクルの発生を低減することができ、
なおかつ、アルカリエッチング時に、支持基板用ウェー
ハの埋め込み酸化膜および裏面酸化膜が溶損しにくい張
り合わせ基板の製造方法を提供することを、その目的と
している。そして、この発明は、SiとSiO2とのエ
ッチレート比を300以上とすることができるととも
に、エッチング後の活性層外周形状を平滑に形成するこ
とができる張り合わせ基板の製造方法を提供すること
を、その目的としている。さらに、この発明は、Siの
エッチレートを1μm/分以上とすることができる張り
合わせ基板の製造方法を提供することを、その目的とし
ている。
の外周部のアルカリエッチング時に、活性層用ウェーハ
の外周形状を滑らかにすることができ、この結果、ウェ
ーハ外周部の欠けおよびフォトレジスト膜の除去漏れを
原因としたパーティクルの発生を低減することができ、
なおかつ、アルカリエッチング時に、支持基板用ウェー
ハの埋め込み酸化膜および裏面酸化膜が溶損しにくい張
り合わせ基板の製造方法を提供することを、その目的と
している。そして、この発明は、SiとSiO2とのエ
ッチレート比を300以上とすることができるととも
に、エッチング後の活性層外周形状を平滑に形成するこ
とができる張り合わせ基板の製造方法を提供すること
を、その目的としている。さらに、この発明は、Siの
エッチレートを1μm/分以上とすることができる張り
合わせ基板の製造方法を提供することを、その目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、支持基板用ウェーハと活性層用ウェーハとを張り合
わせた張り合わせ基板の製造方法において、上記支持基
板用ウェーハと上記活性層用ウェーハとを張り合わせ、
その後に熱処理する工程と、上記張り合わせ後の活性層
用ウェーハの外周部を表面側から一部を残して研削によ
り面取りする工程と、この研削面取り後、上記活性層用
ウェーハの外周部の残部を過酸化水素を含むNaOH,
KOHなどのアルカリ性エッチング液によりエッチング
除去する工程と、このエッチング除去後、上記活性層用
ウェーハの表面を研削・研磨する工程とを備えた張り合
わせ基板の製造方法である。
は、支持基板用ウェーハと活性層用ウェーハとを張り合
わせた張り合わせ基板の製造方法において、上記支持基
板用ウェーハと上記活性層用ウェーハとを張り合わせ、
その後に熱処理する工程と、上記張り合わせ後の活性層
用ウェーハの外周部を表面側から一部を残して研削によ
り面取りする工程と、この研削面取り後、上記活性層用
ウェーハの外周部の残部を過酸化水素を含むNaOH,
KOHなどのアルカリ性エッチング液によりエッチング
除去する工程と、このエッチング除去後、上記活性層用
ウェーハの表面を研削・研磨する工程とを備えた張り合
わせ基板の製造方法である。
【0007】張り合わせ基板としては、SiO2 /S
i,SiO2 /SiO2 ,SiO2/ポリシリコンの
うちのどの組み合わせでもよい。アルカリエッチングに
よる面取りとは、例えばNaOHまたはKOHなどのア
ルカリ性エッチング液の中に、例えば活性層用ウェーハ
のあらかじめ研削面取りされた外周部を活性層残留層が
完全に除去されるまで浸漬し、この研削後の残存部分を
溶失させることをいう。
i,SiO2 /SiO2 ,SiO2/ポリシリコンの
うちのどの組み合わせでもよい。アルカリエッチングに
よる面取りとは、例えばNaOHまたはKOHなどのア
ルカリ性エッチング液の中に、例えば活性層用ウェーハ
のあらかじめ研削面取りされた外周部を活性層残留層が
完全に除去されるまで浸漬し、この研削後の残存部分を
溶失させることをいう。
【0008】なお、ここでいう研削面取り後に残る活性
層用ウェーハの外周部の一部とは、この外周部全体にわ
たって厚さが略等しくなるような一部分である。アルカ
リ性エッチング液のエッチング温度は80〜95℃、特
に83〜87℃が好ましい。80℃未満ではSiのエッ
チレートが小さくなるという不都合が生じる。また、9
5℃を超えると薬液の濃度の管理が困難となり、高温の
アルカリ液が取扱上危険である。
層用ウェーハの外周部の一部とは、この外周部全体にわ
たって厚さが略等しくなるような一部分である。アルカ
リ性エッチング液のエッチング温度は80〜95℃、特
に83〜87℃が好ましい。80℃未満ではSiのエッ
チレートが小さくなるという不都合が生じる。また、9
5℃を超えると薬液の濃度の管理が困難となり、高温の
アルカリ液が取扱上危険である。
【0009】請求項2に記載の発明は、上記過酸化水素
は、上記アルカリ性エッチング液に対して、0.05〜
0.2重量%添加されている請求項1に記載の張り合わ
せ基板の製造方法である。この過酸化水素(H2O2)の
特に好ましい濃度は、アルカリ性エッチング液に対して
0.1〜0.15重量%である。0.05重量%未満で
は添加効果が得られない(鋸歯形状が改善されない)と
いう不都合が生じる。また、0.2重量%を超えるとS
iのエッチングレートが小さくなりすぎるという不都合
が生じる。
は、上記アルカリ性エッチング液に対して、0.05〜
0.2重量%添加されている請求項1に記載の張り合わ
せ基板の製造方法である。この過酸化水素(H2O2)の
特に好ましい濃度は、アルカリ性エッチング液に対して
0.1〜0.15重量%である。0.05重量%未満で
は添加効果が得られない(鋸歯形状が改善されない)と
いう不都合が生じる。また、0.2重量%を超えるとS
iのエッチングレートが小さくなりすぎるという不都合
が生じる。
【0010】請求項3に記載の発明は、上記アルカリ性
エッチング液は、3〜20重量%のアルカリ分を含む溶
液である請求項1または請求項2に記載の張り合わせ基
板の製造方法である。この場合のアルカリ分とは、Na
OH、KOH、LiOHなどのアルカリ金属元素、アル
カリ土類金属元素の水酸化物を示す。このアルカリ性エ
ッチング液の特に好ましい濃度は10〜15重量%であ
る。3重量%未満ではSiのエッチングレートが小さい
という不都合が生じる。また、20重量%を超えるとS
iO2のエッチレートが大きくなり十分なSi/SiO2
比が得られない(Si/SiO2<300)という不都
合が生じる。
エッチング液は、3〜20重量%のアルカリ分を含む溶
液である請求項1または請求項2に記載の張り合わせ基
板の製造方法である。この場合のアルカリ分とは、Na
OH、KOH、LiOHなどのアルカリ金属元素、アル
カリ土類金属元素の水酸化物を示す。このアルカリ性エ
ッチング液の特に好ましい濃度は10〜15重量%であ
る。3重量%未満ではSiのエッチングレートが小さい
という不都合が生じる。また、20重量%を超えるとS
iO2のエッチレートが大きくなり十分なSi/SiO2
比が得られない(Si/SiO2<300)という不都
合が生じる。
【0011】
【作用】この発明によれば、支持基板用ウェーハの片面
に活性層用ウェーハを張り合わせ、その後、熱処理して
両者を堅固に接合する。次いで、張り合わせ後の活性層
用ウェーハの外周部を表面側から研削により面取りす
る。この際、ウェーハ外周部にはその一部が所定の厚さ
で残される。それから、この残部を、過酸化水素を含む
NaOH,KOHなどのアルカリ性エッチング液によっ
てエッチング除去する。
に活性層用ウェーハを張り合わせ、その後、熱処理して
両者を堅固に接合する。次いで、張り合わせ後の活性層
用ウェーハの外周部を表面側から研削により面取りす
る。この際、ウェーハ外周部にはその一部が所定の厚さ
で残される。それから、この残部を、過酸化水素を含む
NaOH,KOHなどのアルカリ性エッチング液によっ
てエッチング除去する。
【0012】一般的に、アルカリエッチングは酸系エッ
チングに比べてエッチング速度が遅い。単結晶シリコン
ウェーハに於いては面方位によりエッチレートが異なる
ことから鋸歯状の外周形状になりやすい。しかしなが
ら、この発明では、過酸化水素を添加したアルカリ性エ
ッチング液を用いてエッチングするので、全体視すれ
ば、鋸歯状に荒れる原因となるミクロ的なエッチピット
のサイズが大幅に縮小する。これにより、活性層用ウェ
ーハの外周形状が、従来に比較して滑らかになる。した
がって、ウェーハ外周部の欠けや、デバイス製造工程に
おけるフォトレジスト膜の除去時に、この膜が鋸歯状の
ウェーハ外周部に引っかかって、ウェーハ上に残ってし
まうことを防止することができる。
チングに比べてエッチング速度が遅い。単結晶シリコン
ウェーハに於いては面方位によりエッチレートが異なる
ことから鋸歯状の外周形状になりやすい。しかしなが
ら、この発明では、過酸化水素を添加したアルカリ性エ
ッチング液を用いてエッチングするので、全体視すれ
ば、鋸歯状に荒れる原因となるミクロ的なエッチピット
のサイズが大幅に縮小する。これにより、活性層用ウェ
ーハの外周形状が、従来に比較して滑らかになる。した
がって、ウェーハ外周部の欠けや、デバイス製造工程に
おけるフォトレジスト膜の除去時に、この膜が鋸歯状の
ウェーハ外周部に引っかかって、ウェーハ上に残ってし
まうことを防止することができる。
【0013】Si/SiO2のエッチレート比を300
以上とすることができるので、アルカリエッチング時
に、埋め込み酸化膜を溶損しにくくなる。また、支持基
板側に酸化膜がある場合には、その裏面側の酸化膜が溶
損し難くなる。その後、活性層用ウェーハが所定厚さに
なるまで、このウェーハを表面研削し、さらにこの表面
を研磨する。
以上とすることができるので、アルカリエッチング時
に、埋め込み酸化膜を溶損しにくくなる。また、支持基
板側に酸化膜がある場合には、その裏面側の酸化膜が溶
損し難くなる。その後、活性層用ウェーハが所定厚さに
なるまで、このウェーハを表面研削し、さらにこの表面
を研磨する。
【0014】特に、請求項2に記載の発明においては、
過酸化水素の濃度を、アルカリ性エッチング液に対して
0.05〜0.2重量%だけ添加した値としたので、活
性層ウェーハの外周形状を平滑化することができる。ま
た、シリコンと酸化膜とのエッチレート比を大きくする
ことができる(Si/SiO2≧300)。
過酸化水素の濃度を、アルカリ性エッチング液に対して
0.05〜0.2重量%だけ添加した値としたので、活
性層ウェーハの外周形状を平滑化することができる。ま
た、シリコンと酸化膜とのエッチレート比を大きくする
ことができる(Si/SiO2≧300)。
【0015】また、請求項3に記載の発明においては、
アルカリ性エッチング液として、3〜20重量%のアル
カリ分を含む溶液を採用したので、Siエッチレートを
1μm/分以上とすることができる。
アルカリ性エッチング液として、3〜20重量%のアル
カリ分を含む溶液を採用したので、Siエッチレートを
1μm/分以上とすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面を
参照して説明する。なお、ここでは張り合わせ基板とし
て、SOI基板を例に説明する。図1は、この発明の一
実施例に係る張り合わせ基板の製造方法を示すフローシ
ートである。この実施例によれば、図1に示すように、
あらかじめ厚さ600μmのシリコン製の活性層用ウェ
ーハ1(鏡面研磨ウェーハ)を用意する。また、活性層
用ウェーハ1と同一素材,同一口径,同一厚さの支持基
板用ウェーハ2(鏡面研磨ウェーハ)の表面に、絶縁膜
である酸化膜(SiO2)2aを形成しておく。次い
で、活性層用ウェーハ1と支持基板用ウェーハ2とを室
温で張り合わせる。さらに、この後、所定の張り合わせ
熱処理を行う(例えば1100℃、2時間)。この結
果、支持基板用ウェーハ2に活性層用ウェーハ1が酸化
膜2aを介して張り合わされることとなる。
参照して説明する。なお、ここでは張り合わせ基板とし
て、SOI基板を例に説明する。図1は、この発明の一
実施例に係る張り合わせ基板の製造方法を示すフローシ
ートである。この実施例によれば、図1に示すように、
あらかじめ厚さ600μmのシリコン製の活性層用ウェ
ーハ1(鏡面研磨ウェーハ)を用意する。また、活性層
用ウェーハ1と同一素材,同一口径,同一厚さの支持基
板用ウェーハ2(鏡面研磨ウェーハ)の表面に、絶縁膜
である酸化膜(SiO2)2aを形成しておく。次い
で、活性層用ウェーハ1と支持基板用ウェーハ2とを室
温で張り合わせる。さらに、この後、所定の張り合わせ
熱処理を行う(例えば1100℃、2時間)。この結
果、支持基板用ウェーハ2に活性層用ウェーハ1が酸化
膜2aを介して張り合わされることとなる。
【0017】それから、張り合わせ後の活性層用ウェー
ハ1の外周部を表面側から、その厚さ方向に一部を残し
て研削する。この際、#800の砥粒を有する研削用の
ホイール(図外)を用い、研削後のウェーハ外周部の厚
さは620μmとする。活性層用ウェーハ1の外周部が
厚さ20μm残ることとなる。その後、活性層用ウェー
ハ1の外周部の残部1aを、KOHを純水(DIW)に
溶かしたアルカリ性エッチング液(液温85℃)にディ
ップして、この残部1a(20μm)を選択的にエッチ
ング除去する。なお、このアルカリ性エッチング液は1
0重量%のKOHを含んでいる。また、このエッチング
液中には0.1重量%の過酸化水素(H2O2)が添加さ
れている。
ハ1の外周部を表面側から、その厚さ方向に一部を残し
て研削する。この際、#800の砥粒を有する研削用の
ホイール(図外)を用い、研削後のウェーハ外周部の厚
さは620μmとする。活性層用ウェーハ1の外周部が
厚さ20μm残ることとなる。その後、活性層用ウェー
ハ1の外周部の残部1aを、KOHを純水(DIW)に
溶かしたアルカリ性エッチング液(液温85℃)にディ
ップして、この残部1a(20μm)を選択的にエッチ
ング除去する。なお、このアルカリ性エッチング液は1
0重量%のKOHを含んでいる。また、このエッチング
液中には0.1重量%の過酸化水素(H2O2)が添加さ
れている。
【0018】このように、アルカリ性エッチング液中に
過酸化水素を添加したので、従来の無添加のものに比べ
て、活性層用ウェーハ1の外周部の外周形状が、この外
周部全域にわたって円滑になる。すなわち、エッチピッ
トの形状が小さくなるため、ウェーハ外周部が鋸歯状に
形成されることを防ぐことができるものと考えられる。
この結果、活性層用ウェーハ1の外周部の欠けを防ぐこ
とができる。また、デバイス製造工程におけるフォトレ
ジスト膜の除去時に、フォトレジスト膜が、この鋸歯状
の活性層用ウェーハ1の外周部に引っかかって、除去が
不十分となることを防ぐことができる。したがって、こ
れらを原因としたウェーハ表面のパーティクルの発生を
抑制することができる。しかも、過酸化水素を添加する
と、ベアウェーハである活性層用ウェーハ1と、シリコ
ン酸化膜2aで覆われた支持基板用ウェーハ2との、S
i/SiO2のエッチレート比が300以上となる。こ
の結果、アルカリエッチング時に、支持基板用ウェーハ
2の埋め込み酸化膜およびその裏面酸化膜が溶損しにく
くなる。
過酸化水素を添加したので、従来の無添加のものに比べ
て、活性層用ウェーハ1の外周部の外周形状が、この外
周部全域にわたって円滑になる。すなわち、エッチピッ
トの形状が小さくなるため、ウェーハ外周部が鋸歯状に
形成されることを防ぐことができるものと考えられる。
この結果、活性層用ウェーハ1の外周部の欠けを防ぐこ
とができる。また、デバイス製造工程におけるフォトレ
ジスト膜の除去時に、フォトレジスト膜が、この鋸歯状
の活性層用ウェーハ1の外周部に引っかかって、除去が
不十分となることを防ぐことができる。したがって、こ
れらを原因としたウェーハ表面のパーティクルの発生を
抑制することができる。しかも、過酸化水素を添加する
と、ベアウェーハである活性層用ウェーハ1と、シリコ
ン酸化膜2aで覆われた支持基板用ウェーハ2との、S
i/SiO2のエッチレート比が300以上となる。こ
の結果、アルカリエッチング時に、支持基板用ウェーハ
2の埋め込み酸化膜およびその裏面酸化膜が溶損しにく
くなる。
【0019】次に、活性層用ウェーハ1の表面を研削
し、支持側ウェーハを含んだ厚さを615μmとする。
その後、この活性層側ウェーハ1の表面を5μmだけ研
磨し、活性層ウェーハ1を厚さ10μmだけ残す。研磨
後は、この活性層用ウェーハ1の表面を洗浄してもよ
い。通常、SC1洗浄、SC1洗浄+希塩酸洗浄、SC
1洗浄+HF洗浄、または、SC1洗浄+HCl/HF
洗浄による。こうして、所定厚さ(例えば10μm)の
活性層1が支持基板用ウェーハ2上に絶縁膜2aを介し
て配設されたSOI基板が得られる。
し、支持側ウェーハを含んだ厚さを615μmとする。
その後、この活性層側ウェーハ1の表面を5μmだけ研
磨し、活性層ウェーハ1を厚さ10μmだけ残す。研磨
後は、この活性層用ウェーハ1の表面を洗浄してもよ
い。通常、SC1洗浄、SC1洗浄+希塩酸洗浄、SC
1洗浄+HF洗浄、または、SC1洗浄+HCl/HF
洗浄による。こうして、所定厚さ(例えば10μm)の
活性層1が支持基板用ウェーハ2上に絶縁膜2aを介し
て配設されたSOI基板が得られる。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、活性層用ウェーハの
外周部の研削残部を、過酸化水素を含むアルカリ性エッ
チング液を用いてアルカリエッチングしたので、活性層
用ウェーハの外周形状を滑らかにすることができる。こ
の結果、ウェーハ外周部の欠けおよびフォトレジスト膜
の除去漏れを原因としたパーティクルの発生を低減する
ことができる。また、アルカリ性エッチング液中に過酸
化水素を添加しているので、Si/SiO2のエッチレ
ート比が300以上となる。この結果、アルカリエッチ
ング時に、支持基板用ウェーハの埋め込み酸化膜および
裏面酸化膜が溶損しにくくなる。
外周部の研削残部を、過酸化水素を含むアルカリ性エッ
チング液を用いてアルカリエッチングしたので、活性層
用ウェーハの外周形状を滑らかにすることができる。こ
の結果、ウェーハ外周部の欠けおよびフォトレジスト膜
の除去漏れを原因としたパーティクルの発生を低減する
ことができる。また、アルカリ性エッチング液中に過酸
化水素を添加しているので、Si/SiO2のエッチレ
ート比が300以上となる。この結果、アルカリエッチ
ング時に、支持基板用ウェーハの埋め込み酸化膜および
裏面酸化膜が溶損しにくくなる。
【0021】特に、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の効果に加えて、過酸化水素の添加量を、
アルカリ性エッチング液に対して、0.05〜0.2重
量%としたので、エッチング後の活性層外周形状を平滑
化できる。また、Si/SiO2比を300以上とれ
る。
求項1に記載の効果に加えて、過酸化水素の添加量を、
アルカリ性エッチング液に対して、0.05〜0.2重
量%としたので、エッチング後の活性層外周形状を平滑
化できる。また、Si/SiO2比を300以上とれ
る。
【0022】また、請求項3に記載の発明によれば、請
求項1または請求項2に記載の効果加えて、アルカリ性
エッチング液を3〜20重量%のアルカリ分を含む溶液
としたので、Siのエッチレートを1μm/分以上とす
ることができる。
求項1または請求項2に記載の効果加えて、アルカリ性
エッチング液を3〜20重量%のアルカリ分を含む溶液
としたので、Siのエッチレートを1μm/分以上とす
ることができる。
【図1】この発明の一実施例に係る張り合わせ基板の製
造方法の概略を示すフローシートである。
造方法の概略を示すフローシートである。
1 活性層用ウェーハ、 1a 研削面取り後のウェーハ外周部の残部、 2 支持基板用ウェーハ、 2a 酸化膜。
Claims (3)
- 【請求項1】 支持基板用ウェーハと活性層用ウェーハ
とを張り合わせた張り合わせ基板の製造方法において、 上記支持基板用ウェーハと上記活性層用ウェーハとを張
り合わせ、その後に熱処理する工程と、 上記張り合わせ後の活性層用ウェーハの外周部を表面側
から一部を残して、研削により面取りする工程と、 この研削面取り後、上記活性層用ウェーハの外周部の残
部を過酸化水素を含むNaOH,KOHなどのアルカリ
性エッチング液によりエッチング除去する工程と、 このエッチング除去後、上記活性層用ウェーハの表面を
研削・研磨する工程とを備えた張り合わせ基板の製造方
法。 - 【請求項2】 上記過酸化水素は、上記アルカリ性エッ
チング液に対して、0.05〜0.2重量%添加されて
いる請求項1に記載の張り合わせ基板の製造方法。 - 【請求項3】 上記アルカリ性エッチング液は、3〜2
0重量%のアルカリ分を含む溶液である請求項1または
請求項2に記載の張り合わせ基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8292398A JPH11260774A (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 張り合わせ基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8292398A JPH11260774A (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 張り合わせ基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11260774A true JPH11260774A (ja) | 1999-09-24 |
Family
ID=13787767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8292398A Pending JPH11260774A (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 張り合わせ基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11260774A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010064043A (ko) * | 1999-12-24 | 2001-07-09 | 구본준, 론 위라하디락사 | 박막트랜지스터 및 액정표시장치용 어레이기판제조방법 |
JP2005116614A (ja) * | 2003-10-03 | 2005-04-28 | Disco Abrasive Syst Ltd | 積層ウェーハの加工方法 |
JP2009164634A (ja) * | 2001-06-08 | 2009-07-23 | Cree Inc | 高表面品質GaNウェーハおよびその製造方法 |
JP2011181919A (ja) * | 2010-03-02 | 2011-09-15 | Soitec Silicon On Insulator Technologies | 熱−機械的効果を使用したトリミングにより多層構造を製造するための方法 |
JP2013008814A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-01-10 | Disco Abrasive Syst Ltd | ウェーハの加工方法 |
JP2017004989A (ja) * | 2015-06-04 | 2017-01-05 | 株式会社ディスコ | ウエーハの製造方法及びウエーハ製造装置 |
-
1998
- 1998-03-13 JP JP8292398A patent/JPH11260774A/ja active Pending
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