JPH11260716A - 露光装置及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

露光装置及び半導体デバイスの製造方法

Info

Publication number
JPH11260716A
JPH11260716A JP10082769A JP8276998A JPH11260716A JP H11260716 A JPH11260716 A JP H11260716A JP 10082769 A JP10082769 A JP 10082769A JP 8276998 A JP8276998 A JP 8276998A JP H11260716 A JPH11260716 A JP H11260716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exposure
light
mask
waveform
edge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10082769A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Kikuchi
哲男 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP10082769A priority Critical patent/JPH11260716A/ja
Publication of JPH11260716A publication Critical patent/JPH11260716A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70066Size and form of the illuminated area in the mask plane, e.g. reticle masking blades or blinds

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶ディスプレーパネル等の大型基板のリソ
グラフィに適した露光装置を提供するとともに、そのよ
うな露光装置による半導体デバイスの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 マスク上のパターンを感光性基板上に転
写する露光装置であり、マスク9とほぼ共役な位置に配
置されてマスク9の照明される領域を規定する所定の開
口部を持つ視野絞り17を備え、この視野絞り17の開
口部のエッジの少なくとも1部に、この開口部のエッジ
に沿った波形を形成したものであり、先行して露光され
た露光領域と、次に露光される露光領域とが接する部分
のつなぎ露光部の光量を、それぞれ開口部のエッジに沿
った波形によって、照明光が完全に透過する透過部から
遮蔽部材による遮蔽部まで連続的に変化するように露光
することで、二回の露光で透過部と同じ光量とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光装置及び半導
体デバイスの製造方法に関し、特に液晶ディスプレーパ
ネル等の大型基板のリソグラフィに用いられる露光装置
及びそのような露光装置を用いた半導体デバイスの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】露光装置は、液晶ディスプレーパネル等
を含む半導体デバイスの製造に広く利用されている。近
年、液晶ディスプレーパネルは、その表示品質が著しく
向上し、しかも薄くて軽量であることからCRTに代わ
り、広く普及してきている。特に、アクティブマトリス
ク方式の直視型液晶パネルでは、大画面化が進み、その
製造に用いられるガラス基板も大型化し、露光装置もそ
れに対応することが望まれている。
【0003】一般に、液晶ディスプレーパネル等を製造
する露光装置では、所定のパターンが形成されたレチク
ルまたはマスクと呼ばれる原版を均一な照度の照明光
(露光光)で照明し、この原版のパターンをフォトレジ
ストが塗布されたガラスプレート上に転写する機能を有
している。この露光装置は、高輝度で且つフォトレジス
トの感光特性に合致した波長特性を持つ照明光を照射す
ることが重要であり、露光光源としてショートアーク型
の水銀ランプが採用されている。このようなショートア
ーク型の水銀ランプを露光光源とする露光装置では、通
常その水銀ランプからの照明光をほぼ平行光束にするコ
リメーターレンズと、そのほぼ平行な光束から多数の光
源像を形成するフライアイ・インテグレータ(以下、適
宜「フライアイレンズ」と称す)と、これら多数の光源
像からの光束をほぼ平行にしてマスク上を照明するコン
デンサーレンズとを有する照明光学系が備えられてい
る。
【0004】液晶ディスプレーパネル等の大型化は、上
記露光装置による露光エリアの拡大を意味し、このよう
な状況に対応すべく、マスクのパターン領域の像の複数
をガラス基板上でつなぎ合わせるように露光する、所謂
つなぎ露光を行う装置が提案されている。このつなぎ露
光では、マスクやガラス基板の位置決め精度、および投
影光学系の結像特性などの影響により、隣り合うパター
ン領域同士の境界(つなぎ部)でパターンの位置ずれが
生じ、ひいては液晶ディスプレーパネルの表示性能が低
下する等の欠陥が発生することになる。この位置ずれに
よる影響を軽減するため、露光装置の視野絞りと共役な
位置に視野絞りのエッジ近傍の光量をほぼ連続的に変化
させる遮光部材を設けることが考えられる。
【0005】上記遮光部材を用いた露光方法は、マスク
のパターン領域を転写する際に、遮光部材によってパタ
ーン領域の周辺部の像の強度を徐々に変化させて、この
周辺部同士を重ね合わせて露光するものである。この遮
光部材としては、従来からある視野絞りとは別の構成の
遮光部材を用いることが考えられるが、この遮光部材
は、マスクと共役な位置または共役な位置近傍に配置す
る必要があるため、この遮光部材に異物が付着している
と感光基板上に転写されて欠陥になるという問題が生じ
る恐れがあった。
【0006】この種の露光装置の他の従来例としては、
特開平7−135166号公報に開示されたものがあ
る。この露光装置では、透明基板上に光吸収性の部材を
設けて遮光部材を形成し、この遮光部材をマスクとほぼ
共役な位置に配置するようにして視野絞りもエッジ近傍
での透過率を精度良く調整することを提案している。こ
の露光装置では、この遮光部材に対して光束を照射し、
この遮光部材からの散乱光による光情報を検出すること
で、遮光部材に付着する異物を定期的に検査することが
できる。このような散乱光を利用した簡単な構成によっ
て、異物の検査を行うことができるので、感光基板への
異物の転写を防止できるとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
遮光部材を用いた従来の露光装置では、遮光部材がマス
クとほぼ共役な位置に配置されることから、この遮光部
材に異物が付着すると感光基板上に転写されて欠陥にな
るという問題には変わりが無かった。さらに、遮光部材
に付着する異物を事前の掃除等で極力防止することもで
きるが、この遮光部材自体が可動部のため異物を発生し
やすく、長期に渡って防止することは困難である。
【0008】また、後者の露光装置では、光束による遮
光部材からの散乱光による光情報を検出する簡単な構成
で定期的に異物の検査が可能であるが、実際に異物が付
着した場合には、一々この遮光部材を外して掃除する必
要があり、スループットの低下に結びつくため必ずしも
実用的ではなかった。
【0009】本発明は、上述の課題に鑑みなされたのも
のであり、特に液晶ディスプレーパネル等の大型基板の
リソグラフィに適した露光装置を提供するとともに、そ
の露光装置による半導体デバイスの製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明による露光装置は、図1に示す
ように、マスク9上のパターンを基板12上に転写する
露光装置において;マスク9とほぼ共役な位置に配置さ
れてマスク9の照明される領域を規定する所定の開口部
を持つ視野絞り17を備え;視野絞り17の開口部のエ
ッジの少なくとも1部に前記エッジに沿って波形E(図
6参照)を形成したことを特徴とする。
【0011】このように構成すると、開口部のエッジに
沿った波形によって、波形の先端部に相当する、光が完
全に透過する透過部から、波形の底部に相当する、遮蔽
部材による遮蔽部までの領域の光量が、透過部の1/2
になるようにでき、しかも光量が連続的に変化するよう
にして、波形を形成したエッジをつなぎ露光部に用いれ
ば、つなぎ露光部が目立たなくなる。
【0012】また、請求項2に係る発明による露光装置
は、請求項1を前提とし、視野絞り17が、前記開口部
の形状を矩形状に規定する複数の遮光部材A1、A2、
B1、B2を有し、該複数の遮光部材の内の1つは、前
記矩形状の開口部のエッジの少なくとも1辺が該辺の方
向に沿って波形E(図6)となるように形成した波形エ
ッジEを有し、波形エッジEを有する遮光部材B1、B
2を前記辺の方向に沿って振動させる振動装置16、2
0をさらに設けたことを特徴とする。
【0013】このように構成すると、波形エッジEを辺
の方向に沿って振動させることができ、光が完全に透過
する透過部から遮光部材による遮蔽部までの光量変化を
連続的に変化させることによって、重ね合わせ露光によ
るつなぎ露光部の光量を透過部とほぼ等しい光量とする
ことにができ、つなぎ露光部の光量変化による欠陥を発
生させることなく、隣接する露光領域同士のつなぎ露光
部が目立たなくなる。
【0014】また、請求項3に係る発明による露光装置
は、請求項1を前提とし、視野絞り17は、前記開口部
の形状を矩形状に規定するために直線状のエッジを有す
る4つの第1の遮光部材A1、A2と、前記開口部の形
状を矩形状に規定するために該矩形の辺に沿う波形Eを
した波形エッジを有する第2の遮光部材B1、B2を有
し;4つの第1の遮光部材A1、A2及び第2の遮光部
材B1、B2の内の、少なくとも1つの第2の遮光部材
B1、B2を含む、いずれか4つの遮光部材を選択的に
移動させてxa、xb、ya、yb(図3)、前記開口
部の形状を矩形状に設定する駆動装置21、26と;選
択された前記第2の遮光部材を前記矩形の辺の方向に沿
って振動させる振動装置16、20とを備えることを特
徴とする。
【0015】典型的には、第2の遮光部材B1、B2も
4つ用意されており、4つの第1の遮光部材A1、A2
と合わせて8つの遮光部材の中から、つなぎ露光したい
境界の位置に応じていずれか4つの遮光部材が選択され
る。そしてその4つの遮光部材のうちの少なくとも1つ
が第2の遮光部材B1あるいはB2であり、それがつな
ぎ露光の境界に位置する。
【0016】このように構成すると、順次照射される領
域相互に接するつなぎ露光部を選択的に波形エッジと
し、それをシフトや振動させることにより、光が完全に
透過する透過部から遮光部材による遮蔽部までの光量変
化を連続的に変化させた傾斜光量域とすることができる
ので、つなぎ露光部の光量変化を目立たなくすることが
できる。因みに、波形エッジの振動の振幅は、前記波形
の1波長以上とし、振動周期は露光時間の数分の1とす
るが、1/1であってもよく、1/2以下であって構造
的に許容される範囲で小ければ小さいほどよく、例えば
1/10程度とするとよい。
【0017】また、請求項4に係る発明による露光装置
は、請求項1乃至3のいずれか1項を前提とし、前記波
形が、複数の三角形で形成されていることを特徴とす
る。
【0018】このように構成すると、つなぎ露光部の光
量は、波形エッジを三角形の波形とするので、波形エッ
ジの山から谷の領域を透過する光量が1/2となり、つ
なぎ露光では二回の露光がなされるので、つなぎ露光部
の光量を透過部の光量とほぼ等しくすることができる。
【0019】また、請求項5に係る発明による露光装置
は、請求項2又は3を前提とし、前記振動装置による振
動周期を前記基板が露光される露光時間の数分の1とな
るように前記振動装置を作動させる制御装置をさらに備
えることを特徴とする。
【0020】このように構成すると、つなぎ露光部の開
口部のエッジに沿った方向の露光量を一様にすることが
できる。
【0021】また、請求項6に係る発明による半導体デ
バイスの製造方法は、半導体デバイスの製造方法におい
て;マスク上に形成されたパターンを感光性基板の所定
の第1領域(図7の露光1)に露光するために、前記マ
スクを介した光によって前記第1領域に第1露光視野を
形成する第1の露光工程と;前記マスク又は前記マスク
とは異なるマスク上に形成されたパターンを前記第1領
域に隣接する感光性基板の所定の第2領域(図7の露光
2)に露光するために、前記マスク又は前記マスクとは
異なるマスク上を介した光によって前記第2領域に第2
露光視野を形成する第2の露光工程と;を含み、前記第
1の露光工程は、前記第2露光視野に接する前記第1露
光視野の境界を所定の周波数で振動させる工程を含み、
前記第2の露光工程は、前記第1露光視野に接する前記
第2露光視野の境界を所定の周波数で振動させる工程を
含むことを特徴とする。
【0022】このように構成することで、第1領域と第
2領域に接するつなぎ露光部分(境界)の光量を透過部
分の光量とほぼ等しくすることができるので、第1領域
と第2領域の配線パターンをつなぎ合わせることができ
る。なお、境界とは、特定の部分を境界とするものでは
なく、波形エッジで接する部分を境界と称しており、第
1と第2領域(露光領域)の二つの波形が重なる部分、
すなわちつなぎ露光部が境界に含まれる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る投影型露光装
置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0024】図1は、投影型露光装置の一実施形態を示
し、マスク9上のパターンを所定の倍率で感光性のレジ
ストを塗布したガラス基板等のプレート(感光性基板)
12上に投影する投影露光装置の光学系の概略を示す図
である。楕円鏡2の第1焦点位置に配置された超高圧水
銀灯1から発光される照明光束は、楕円鏡2によって反
射された後、楕円鏡2の第2焦点位置22に収斂した
後、発散してコレクターレンズ4によって平行光束に変
換され、波長選択フィルタ5に入射し、露光波長が選択
された後、フライアイ・インテグレータ6に入射する。
このフライアイ・インテグレータ6は、多数の正レンズ
が束ねられたものであり、その射出側に正レンズの数に
等しい数の光源像を形成して実質的な面光源を形成して
いる。また、フライアイ・インテグレータ6の射出面に
は、照明条件を決定するσ値(投影レンズの瞳の開口径
に対するその瞳面上での光源像の口径の比)を設定する
ための絞り部材15が配置されている。
【0025】フライアイ・インテグレータ6により形成
された多数の光源像からの光束は、反射鏡7で反射し
て、第1リレーレンズ8により集光され、視野絞り17
を均一に照明する。この視野絞り17は、制御装置19
からの制御信号19bに基づいて駆動装置26によって
アクチュエータ21を作動させ、照明光が通過する矩形
状の開口部を設定し、視野絞りリレー系レンズ18によ
ってマスクに対する照明範囲の大きさを変更することが
できる。マスク(又はレチクル)9と視野絞り17の開
口部とは共役な位置関係に配置されている。配線や回路
パターンが描写されたマスク9を透過した光は、投影レ
ンズ10によりプレートステージ13に載ったプレート
12上に投影される。
【0026】制御装置19では、視野絞り17の開口部
の遮光部材をシフト又は振動させるアクチュエータ20
(20a、20b、20c、20d(図3参照))を操
作するための駆動装置16への制御信号19aと、視野
絞り17の開口部のサイズを設定するために遮光部材を
移動xa、xb、ya、yb(図3参照)させるアクチ
ュエータ21(21a、21b、21c、21d(図3
参照))を操作するための駆動装置26への制御信号1
9b、プレートステージ13をXY方向に駆動するため
の制御信号19c等が出力されている。
【0027】なお、この光学系では、フライアイ・イン
テグレータ6の射出面に設けた絞り部15の開口内の像
が投影レンズ10の入射瞳面11上に形成され、いわゆ
るケーラー照明を実現している。
【0028】続いて、視野絞り17の詳細について、図
2〜図4を参照して説明する。上記視野絞り17は、図
2に示すように、xy方向に井桁状に組み合わせて矩形
状の開口部を形成する従来と同様のブレードA1 、A
と、同様に井桁状に組み合わせたブレ−ドB1 、B
とによって構成され、かつブレ−ドB1 、B2
は、開口部側のエッジに波形が形成され、これらのブレ
ードB1 をy方向に、ブレードB2 をx方向に振動さ
せるためのアクチュエータ20a〜20dがそれぞれ設
けられている。図3はブレードB1 、B2 を示し、図
4はブレードA1 、A2 をそれぞれ示し、矢印xa、
xb、ya、ybは、開口部を設定するためにブレード
B1、B2を移動させる可動方向を示している。なお、
ブレードA1、A2の開口側エッジと、ブレードB1、
B2の開口側エッジとは、それぞれ平行に配置されてい
る。
【0029】このように視野絞り17は、4辺の独立し
たブレードが二層に組み合わされて露光領域を決定する
ための開口部を形成しており、一つは従来型の直線状の
ブレードA1 、A2 であり、他の一つは複数の連続す
る同形状の三角形がエッジに形成されたブレードB
、B2 であり、これらのブレードによる二重構造に
なっている。つなぎ露光を必要とする時、開口部を形成
するに際して、複数の連続する同形状の三角形の波形が
形成されたブレードB1 、B2 のいずれかまたは双方
が選択され、つなぎ露光を必要としない部分には、図4
に示した従来型の直線状のブレードA1 、A2 のいず
れかまたは双方が選択される。選択は、それぞれエッジ
が平行に配設されているA1とB1、またA2とB2同
士の間でなされ、選択されたブレード4枚により矩形の
開口部が形成される。
【0030】例えば、液晶ディスプレーパネル等の大型
ガラス基板(感光性基板)に配線パターンや電極、そし
て半導体デバイスを形成するために露光する際は、視野
絞り17によって区画される開口部を通してマスクが照
明されて、マスクのパターンが感光性基板に露光されて
おり、その露光領域をマトリック状に転写することで、
感光性基板の全面を露光して、大型の感光性基板にパタ
ーンを形成している。マスクは、露光領域のパターンに
合わせて選択される。そして、転写の際に任意の露光領
域に隣の露光領域が互いに接するように行われ、その境
界、すなわちつなぎ露光部には、三角形の波形が形成さ
れたブレードB1 、B2 が選択されて露光がなされ、
隣接する露光領域のパターンが接続される。
【0031】さらに、この露光操作について詳細に説明
すると、先ず、感光性基板の角(全露光領域の角を意味
する)を含む領域を露光する場合には、その角の沿う部
分にはエッジが直線のブレードA1またはA2が選択さ
れ、それらの反対の辺は、他の露光領域と接する部分で
あるつなぎ露光部であるので三角形の波形エッジを有す
るブレードB1またはB2が選択される。
【0032】これらのブレードの選択は、制御装置19
で操作されており、予め感光性基板を露光する区分けが
なされ、露光の順番が決められている。感光性基板の角
に接する露光領域と、角を含まない周囲に接する露光部
分と、周囲に接しない露光領域等に応じてブレード選択
がなされる。これらを制御装置19には、予めこれらの
操作手順がプログラムされ、プレートステージ13をX
Y方向に操作して、ブレード選択パターンが露光位置に
合わせて選択されて感光性基板の全面の露光操作がなさ
れる。そして、三角形の波形エッジを有するブレードが
選択される際は、そのブレードにエッジの方向に沿って
振動が与えられる。
【0033】さらに、図6を参照して説明すると、この
視野絞り17のブレードB1 、B2 の内側即ち開口側
には、図6(a)に示すように、鋸の刃のような連続す
る複数の三角形状Eが形成されている。ブレードB
、B2 は、露光時間に対して充分早い速度で刃の方
向にシフトまたは振動が与えられる。波形エッジが形成
されたブレードの振動の振幅は、波形の1波長以上と
し、振動周期は、露光時間の数分の1とする。実際に
は、1/2以下で構造的に許容される範囲で小ければ小
さいほどよく、例えば1/10程度が好ましい。
【0034】この時のつなぎ露光部の光量変化は、図6
(b)に示したように、ブレードB1 (又はB2 )の
波形の三角形の底辺部分までは、完全に遮光されている
ため、透過率は0%である。しかし、次第に透過する光
量が連続的に増加し、三角形の頂点にあたる先端部分で
は、ほぼ100%となる。傾斜光量域であるこの部分を
つなぎ露光部と称する。
【0035】この視野絞りによって制限される光束の感
光基板上での強度分布は、図7に示したように、一回の
露光では、つなぎ露光部で0%から100%に直線的に
光量が変化する。このようなつなぎ露光部を形成するた
めのブレードを、開口部の内側にその刃先が来るように
4辺を配置し、それぞれがこの平面内で選択的に移動す
ることによって透過領域(開口部)の大きさを設定する
ことができる。そしてつなぎ露光部では、この隣り合う
つなぎ露光同士が重複するように、露光1、露光2が行
われると、傾斜光量域31、32に示すような強度分布
の足し合わさがなされ、全体として完全透過光量域と等
しいつなぎ露光部33となり、感光性基板全面に渡って
均一な露光強度が得られる。
【0036】このようにすると、隣り合って露光される
領域同士の間隔が、正しい間隔より多少広がったとして
も非露光帯が生じる虞がなく、また正しい間隔より多少
狭くなったとしても強い2重露光帯が生じる虞がないの
で、つなぎ露光が目立つことがない。
【0037】ブレードB1 、B2 のエッジに沿ったシ
フトまたは振動する速さは、原理的には露光中に三角形
が一つ移動すれば三角形状は転写されないが、露光時間
に対して充分早い速度とすると一層好ましい。波形エッ
ジが形成されたブレードの振動の振幅は、波形の1波長
以上とし、振動周期は、露光時間の数分の1とする。先
に、例えば1/10程度が好ましいとしたが、実際に
は、実用的な制御精度と転写部の幅を考慮して三角形が
数個移動するように設定すれば良い。
【0038】また、ここでは、上記の視野絞り17で
は、4辺が独立したブレードとしているが、つなぎ露光
を必要としない時に選択される直線状のブレードは必ず
しも4辺それぞれが独立である必要はなく、図5に示す
ようなL字型のブレードを2枚、各辺が直交するように
組み合わせたものでもよい。
【0039】さらに、波形は、遮光部である山部と透過
光部である谷部をブレードのエッジに交互に有し、その
波形の山部と谷部の形状は、互いの面積が相補的であれ
ばつなぎ露光部の光量は一様になる。ここで相補的と
は、山部の頂上と谷部の底との中心高さを貫く直線から
頂上方向と谷底方向に等しい距離だけとった高さにおい
て山部の幅と谷部の幅がほぼ等しいことをいう。
【0040】したがって、波形は三角形に限定するもの
ではなく、山部と谷部がほぼ同形状であれば、例えば丸
形頂上と丸形谷底を有する鋸波状や、サインカーブを有
する鋸波状や、途中に直線部分を有し山頂と谷底にほぼ
同形状の三角形部を有する疑似台形であっても、同様の
効果が達成できる。
【0041】言い換えれば、波の頂上における透過率が
ほぼ100%で、波の谷底部における透過率がほぼ0%
となり、その間で透過率が連続的に、好ましくは相補的
に変化する波形とすればよい。
【0042】本発明の実施の形態である半導体デバイス
の製造方法においては、図1に示されるような露光装置
を用いて、まず半導体デバイスを形成すべき感光性基
板、例えばプレート12をプレートステージ13上に載
置する。また、プレート12の所定の第1領域、例えば
左上角部に転写すべきパターンの形成されたマスク9を
不図示のマスクステージに載置する。プレート12とマ
スク9とをアライメントし、マスク9上に形成されたパ
ターンを前記第1領域に露光するために、マスク9を介
した光によって前記第1領域に第1露光視野を形成す
る。このようにして第1領域に第1の露光を行う。
【0043】次に、前記第1領域に隣接する感光性基板
の所定の第2領域、例えば第1領域の右側に隣接する領
域に転写すべきパターンの形成されたマスク9’をマス
クステージに載置する。このようにして、第1露光と同
様に第2領域に第2露光視野を形成して第2の露光を行
う。
【0044】第1の露光を行う際には、第2露光視野に
接する第1露光視野の境界を、図3に示される右側の遮
光部材B1を用いて、この遮光部材B1を所定の周波数
で振動させ、第1露光視野の右側の辺(エッジ)をぼか
す。
【0045】第2の露光を行う際には、第1露光視野に
接する第2露光視野の境界を、図3に示される左側の遮
光部材B1を用いて、この遮光部材B1を所定の周波数
で振動させ、第1の露光でぼかされた第1露光視野の右
側のエッジと重なる第2露光視野の左側のエッジをぼか
す。
【0046】このようにすることによって、ウエハ上の
左上角部の領域とその右隣りの領域との境界にあるつな
ぎ露光部には、両領域の間隔が多少広すぎたり狭すぎた
りしても、目立った非露光帯や過剰露光帯が形成される
ことがない。
【0047】マスクは、露光領域のパターンに合わせて
選択される。そして、転写の際に任意の露光領域に隣の
露光領域が互いに接するように行われ、その境界、すな
わちつなぎ露光部には、三角形の波形が形成されたブレ
ードB1 、B2 が選択されて露光がなされ、隣接する
露光領域のパターンが接続される。また、基板の角(全
露光領域の角を意味する)を含む領域を露光する場合に
は、その角の沿う部分にはエッジが直線のブレードA1
またはA2が選択される。
【0048】このようにして、例えば液晶ディスプレー
パネル等の半導体デバイスを形成するために、配線パタ
ーンや電極等を大型ガラス基板に露光する際は、視野絞
り17によって画成される開口部を通してマスクが照明
されて、マスクのパターンが基板に露光され、その露光
領域をマトリック状に転写することで、基板の全面を露
光して、大型の半導体デバイスを完成する。
【0049】また、本発明によれば、視野絞りに異物が
付着して感光基板上に転写されることもなくなり、装置
のダウンタイムが大幅に短縮できるので、スループット
の向上に極めて効果的である。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明による露光装置で
は、視野絞りの開口部のエッジの少なくとも1部に前記
エッジに沿って波形を形成したので、このエッジ部の透
過率を一様に変化させることが可能になる。
【0051】これを重ね合わせ露光に用い、特に波形を
エッジに沿って振動させるときは、つなぎ露光部を目立
たなくすることが可能となる。
【0052】また視野絞りの各辺を規定する遮光部材の
エッジを直線状のエッジと、複数の連続する三角形等の
波形のエッジとによる二重構造から選択できるようにす
れば、つなぎ露光部に、三角形からなる遮光部材を用い
ることができ、さらにこの遮光部材を露光時間に対して
充分早く振動するようにすれば、視野絞りのエッジ近傍
での透過率を一様に変化させることができる。このよう
にして、つなぎ露光部を目立たなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による露光装置の一実施形態を示す概略
構成図である。
【図2】本発明による露光装置を用いられる視野絞りの
一実施例を示す図である。
【図3】本発明による露光装置に用いられる波形エッジ
を有するブレードによる視野絞りの一実施例を示す図で
ある。
【図4】本発明の露光装置の視野絞りに使用される従来
型の視野絞りを示す図である。
【図5】本発明の露光装置の視野絞りに使用される従来
型の視野絞りの他の例を示す図である。
【図6】(a)は、波形エッジを有するブレードであ
り、(b)は視野絞りによる遮光部の透過率を示す図で
ある。
【図7】基板上での露光強度分布を示し、露光1と露光
2と、その境界のつなぎ露光部の透過率を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 水銀ランプ 2 楕円鏡 3、7 反射鏡 4 コレクターレンズ 5 波長選択フィルタ 6 フライアイ・インテグレータ 8 コンデンサーレンズ 9 マスク(レチクル) 10 投影レンズ 11 投影レンズの入射瞳面 12 プレート 13 プレートステージ 15 絞り部材 16 駆動装置(振動用) 17 視野絞り 18 視野絞りリレー系レンズ 19 制御装置 20 アクチュエータ(振動用) 20a〜20d アクチュエータ 21 アクチュエータ(開口部設定用) 21a〜21d アクチュエータ 22 楕円鏡の収斂位置 26 駆動装置(開口部設定用) 31 露光1による基板上での透過光量の強度分布(傾
斜光量) 32 露光2による基板上での透過光量の強度分布(傾
斜光量) 33 露光1と2による透過光量の強度分布つなぎ露光

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク上のパターンを基板上に転写する
    露光装置において;前記マスクとほぼ共役な位置に配置
    されて該マスクの照明される領域を規定する所定の開口
    部を持つ視野絞りを備え;前記視野絞りの開口部のエッ
    ジの少なくとも1部に前記エッジに沿って波形を形成し
    たことを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記視野絞りは、前記開口部の形状を矩
    形状に規定する複数の遮光部材を有し、該複数の遮光部
    材の内の1つは、前記矩形状の開口部のエッジの少なく
    とも1辺が該辺の方向に沿って波形となるように形成し
    た波形エッジを有し、前記波形エッジを有する遮光部材
    を前記辺の方向に沿って振動させる振動装置をさらに設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記視野絞りは、前記開口部の形状を矩
    形状に規定するために直線状のエッジを有する4つの第
    1の遮光部材と、前記開口部の形状を矩形状に規定する
    ために該矩形の辺に沿う波形をした波形エッジを有する
    第2の遮光部材を有し;前記4つの第1の遮光部材及び
    前記第2の遮光部材の内の、少なくとも1つの第2の遮
    光部材を含む、いずれか4つの遮光部材を選択的に移動
    させて、前記開口部の形状を矩形状に設定する駆動装置
    と;選択された前記第2の遮光部材を前記矩形の辺の方
    向に沿って振動させる振動装置とを備えることを特徴と
    する、請求項1に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記波形は、複数の三角形で形成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に
    記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記振動装置による振動周期を前記基板
    が露光される露光時間の数分の1となるように前記振動
    装置を作動させる制御装置をさらに備えることを特徴と
    する請求項2又は3に記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 半導体デバイスの製造方法において;マ
    スク上に形成されたパターンを感光性基板の所定の第1
    領域に露光するために、前記マスクを介した光によって
    前記第1領域に第1露光視野を形成する第1の露光工程
    と;前記マスク又は前記マスクとは異なるマスク上に形
    成されたパターンを前記第1領域に隣接する感光性基板
    の所定の第2領域に露光するために、前記マスク又は前
    記マスクとは異なるマスク上を介した光によって前記第
    2領域に第2露光視野を形成する第2の露光工程と;を
    含み、 前記第1の露光工程は、前記第2露光視野に接する前記
    第1露光視野の境界を所定の周波数で振動させる工程を
    含み、 前記第2の露光工程は、前記第1露光視野に接する前記
    第2露光視野の境界を所定の周波数で振動させる工程を
    含むことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
JP10082769A 1998-03-13 1998-03-13 露光装置及び半導体デバイスの製造方法 Pending JPH11260716A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10082769A JPH11260716A (ja) 1998-03-13 1998-03-13 露光装置及び半導体デバイスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10082769A JPH11260716A (ja) 1998-03-13 1998-03-13 露光装置及び半導体デバイスの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11260716A true JPH11260716A (ja) 1999-09-24

Family

ID=13783651

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10082769A Pending JPH11260716A (ja) 1998-03-13 1998-03-13 露光装置及び半導体デバイスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11260716A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003065427A1 (fr) * 2002-01-29 2003-08-07 Nikon Corporation Dispositif et procede d'exposition
US6608667B2 (en) 2000-02-02 2003-08-19 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus and device manufacturing method
WO2003017003A3 (de) * 2001-08-15 2004-01-22 Zeiss Carl Semiconductor Mfg Blende für eine integratoreinheit
CN110888303A (zh) * 2018-09-07 2020-03-17 佳能株式会社 曝光方法、曝光装置以及物品制造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6608667B2 (en) 2000-02-02 2003-08-19 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus and device manufacturing method
WO2003017003A3 (de) * 2001-08-15 2004-01-22 Zeiss Carl Semiconductor Mfg Blende für eine integratoreinheit
US6885434B2 (en) 2001-08-15 2005-04-26 Carl Zeiss Smt Ag Diaphragm for an integrator unit
WO2003065427A1 (fr) * 2002-01-29 2003-08-07 Nikon Corporation Dispositif et procede d'exposition
US7034922B2 (en) 2002-01-29 2006-04-25 Nikon Corporation Exposure apparatus and exposure method
CN100389480C (zh) * 2002-01-29 2008-05-21 株式会社尼康 曝光装置和曝光方法
CN110888303A (zh) * 2018-09-07 2020-03-17 佳能株式会社 曝光方法、曝光装置以及物品制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3339149B2 (ja) 走査型露光装置ならびに露光方法
JP3259657B2 (ja) 投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法
JP3817365B2 (ja) 投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法
US6873400B2 (en) Scanning exposure method and system
JPH04273427A (ja) 露光方法及びマスク
KR20040070037A (ko) 투영노광용 마스크, 투영노광장치 및 투영노광방법
US5668624A (en) Scan type exposure apparatus
JP4649717B2 (ja) 露光方法及び露光装置、デバイス製造方法
US6506544B1 (en) Exposure method and exposure apparatus and mask
JPH11260716A (ja) 露光装置及び半導体デバイスの製造方法
JP4144059B2 (ja) 走査型露光装置
JP3008744B2 (ja) 投影露光装置及びそれを用いた半導体素子の製造方法
JP2010197628A (ja) 露光装置、露光方法、およびデバイス製造方法
JP5360379B2 (ja) 投影光学系、露光装置、およびデバイス製造方法
JP2000114164A (ja) 走査型投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法
JP2008185908A (ja) マスクの製造方法、露光方法、露光装置、および電子デバイスの製造方法
JP4482998B2 (ja) 走査露光方法および走査露光装置並びにデバイス製造方法
JP4110606B2 (ja) 走査型露光装置および露光方法
JP5515323B2 (ja) 投影光学装置、露光装置、およびデバイス製造方法
JPH11231221A (ja) 照明装置と露光装置及び半導体デバイスの製造方法
JP2006140393A (ja) 照明光学装置、露光装置、および露光方法
JPH10106942A (ja) 走査型露光装置及びそれを用いた半導体デバイスの製造方法
JP4505666B2 (ja) 露光装置、照明装置及びマイクロデバイスの製造方法
JP2008089941A (ja) マスク、露光方法及び表示素子の製造方法
JP2000277408A (ja) 露光装置および露光方法