JPH1125896A - 電子光学系 - Google Patents
電子光学系Info
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- JPH1125896A JPH1125896A JP9174399A JP17439997A JPH1125896A JP H1125896 A JPH1125896 A JP H1125896A JP 9174399 A JP9174399 A JP 9174399A JP 17439997 A JP17439997 A JP 17439997A JP H1125896 A JPH1125896 A JP H1125896A
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- 238000010894 electron beam technology Methods 0.000 abstract description 30
- 101100269850 Caenorhabditis elegans mask-1 gene Proteins 0.000 abstract description 13
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- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 18
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 偏向收差による像のボケを低減することがで
きる電子光学系の提供。 【解決手段】 ウエハ1を通過した荷電粒子線EBの軌
道を、マスク1および感応基板5間に形成されるクロス
オーバ像点CO2の近傍に設けられた開口6a方向に偏
向する偏向器21と、感応基板5面への荷電粒子線EB
の軌道の入射角が所定角度となるように荷電粒子線EB
の軌道を偏向する偏向器22と、偏向器21から偏向器
22までの荷電粒子線EBの偏向軌道がほぼ一直線とな
るような偏向場を形成する偏向器11〜16とを設け
た。それにより、光軸AXから大きくはなれたマスク1
上のパターンを感応基板5上に結像した場合であって
も、偏向收差を小さく抑えることができる。
きる電子光学系の提供。 【解決手段】 ウエハ1を通過した荷電粒子線EBの軌
道を、マスク1および感応基板5間に形成されるクロス
オーバ像点CO2の近傍に設けられた開口6a方向に偏
向する偏向器21と、感応基板5面への荷電粒子線EB
の軌道の入射角が所定角度となるように荷電粒子線EB
の軌道を偏向する偏向器22と、偏向器21から偏向器
22までの荷電粒子線EBの偏向軌道がほぼ一直線とな
るような偏向場を形成する偏向器11〜16とを設け
た。それにより、光軸AXから大きくはなれたマスク1
上のパターンを感応基板5上に結像した場合であって
も、偏向收差を小さく抑えることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線露光装置等
の荷電粒子線装置に用いられる電子光学系に関する。
の荷電粒子線装置に用いられる電子光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、分割転写方式の電子線露光装置
の概略構成を示す模式図である。1はパターンが形成さ
れたレチクルやマスク(以下ではマスクと総称する)で
あり、不図示の電子銃から出射された電子線EBが照射
レンズ50で集束された後に偏向器51で偏向され、パ
ターンが形成されたマスク1の副視野の一つ(符号1a
で示す)に照射される。なお、CO1は電子銃のクロス
オーバ像が形成される位置を示しており、EB1,EB2
およびEB3はそれぞれ副視野1aに照射される矩形断
面形状の電子線EBの軸上および軸外のビームを示して
いる。すなわち、EB1は副視野1aの中心部に照射さ
れる軸上ビームを、EB2は副視野1aの図示右端部に
照射される軸外ビームを、EB3は副視野1aの左端部
に照射される軸外ビームをそれぞれ示している。
の概略構成を示す模式図である。1はパターンが形成さ
れたレチクルやマスク(以下ではマスクと総称する)で
あり、不図示の電子銃から出射された電子線EBが照射
レンズ50で集束された後に偏向器51で偏向され、パ
ターンが形成されたマスク1の副視野の一つ(符号1a
で示す)に照射される。なお、CO1は電子銃のクロス
オーバ像が形成される位置を示しており、EB1,EB2
およびEB3はそれぞれ副視野1aに照射される矩形断
面形状の電子線EBの軸上および軸外のビームを示して
いる。すなわち、EB1は副視野1aの中心部に照射さ
れる軸上ビームを、EB2は副視野1aの図示右端部に
照射される軸外ビームを、EB3は副視野1aの左端部
に照射される軸外ビームをそれぞれ示している。
【0003】なお、EB1で示す線は電子線EBの軌道
と呼ばれ、偏向場によって軌道が変化している場合には
偏向軌道とも呼ばれる。以下では軌道EB1を指して電
子ビームEBの偏向軌道と呼ぶこととする。マスク1の
副視野1aを通過した電子線EBは第1投影レンズ3お
よび第2投影レンズ4によりウエハ等の感応基板5上に
結像され、副視野1aのパターンの像が感応基板5上に
形成される。
と呼ばれ、偏向場によって軌道が変化している場合には
偏向軌道とも呼ばれる。以下では軌道EB1を指して電
子ビームEBの偏向軌道と呼ぶこととする。マスク1の
副視野1aを通過した電子線EBは第1投影レンズ3お
よび第2投影レンズ4によりウエハ等の感応基板5上に
結像され、副視野1aのパターンの像が感応基板5上に
形成される。
【0004】投影レンズ3,4はそれぞれVAL(Vari
able Axis Lens)を構成しており、31〜34がVAL
偏向器、35〜38がVAL焦点補正レンズを示してい
る。投影レンズ3,4により形成される軸上磁場分布を
B(Z)、偏向器51による電子線EBの偏向量、すなわ
ち光軸AXと副視野1aの中心との距離をaとしたと
き、VAL偏向器31〜34には
able Axis Lens)を構成しており、31〜34がVAL
偏向器、35〜38がVAL焦点補正レンズを示してい
る。投影レンズ3,4により形成される軸上磁場分布を
B(Z)、偏向器51による電子線EBの偏向量、すなわ
ち光軸AXと副視野1aの中心との距離をaとしたと
き、VAL偏向器31〜34には
【数1】 に比例した磁場を励磁し、VAL焦点補正レンズ35〜
38には
38には
【数2】 に比例した磁場を励磁する。このような磁場を励磁させ
ることにより、投影レンズ3,4の軸上磁場を平行移動
した磁場が光軸AXから離れた電子線EBの軌道上に形
成される。その結果、電子線EBは等価的に投影レンズ
3,4のほぼ軸上を通過することになり、VAL偏向器
31〜34およびVAL焦点補正レンズ35〜38を設
けなかった場合に比べてレンズ収差が低減される。
ることにより、投影レンズ3,4の軸上磁場を平行移動
した磁場が光軸AXから離れた電子線EBの軌道上に形
成される。その結果、電子線EBは等価的に投影レンズ
3,4のほぼ軸上を通過することになり、VAL偏向器
31〜34およびVAL焦点補正レンズ35〜38を設
けなかった場合に比べてレンズ収差が低減される。
【0005】図2に示した露光装置では、偏向器41に
より電子線EBを光軸AX方向へ偏向してマスク1と感
応基板5との間のクロスオーバ像点位置CO2に設けら
れたアパーチャプレート6の開口を通過させるととも
に、感応基板5に照射される電子線EBが光軸AXと平
行になるように偏向器42により偏向している。
より電子線EBを光軸AX方向へ偏向してマスク1と感
応基板5との間のクロスオーバ像点位置CO2に設けら
れたアパーチャプレート6の開口を通過させるととも
に、感応基板5に照射される電子線EBが光軸AXと平
行になるように偏向器42により偏向している。
【0006】例えば、上述したような分割転写方式の露
光装置では、マスク1を載置したマスクステージ(不図
示)と感応基板5を載置したステージ(不図示)を互い
逆方向(例えば、図2の紙面に直交する方向)に連続移
動させつつ、偏向器51で電子線EBを連続移動方向と
直交する方向に偏向して露光を行う。そして、このよう
な連続移動を複数回行って、すなわち各ステージを複数
回折り返すことによってマスク1全体のパターンを感応
基板5上の所定の領域に露光する。このとき、一回の連
続移動でマスク1上のより広い領域(図2の左右方向の
領域)のパターンを露光することができれば各ステージ
の折り返し回数が少なくなり、露光処理時間を短縮する
ことができる。
光装置では、マスク1を載置したマスクステージ(不図
示)と感応基板5を載置したステージ(不図示)を互い
逆方向(例えば、図2の紙面に直交する方向)に連続移
動させつつ、偏向器51で電子線EBを連続移動方向と
直交する方向に偏向して露光を行う。そして、このよう
な連続移動を複数回行って、すなわち各ステージを複数
回折り返すことによってマスク1全体のパターンを感応
基板5上の所定の領域に露光する。このとき、一回の連
続移動でマスク1上のより広い領域(図2の左右方向の
領域)のパターンを露光することができれば各ステージ
の折り返し回数が少なくなり、露光処理時間を短縮する
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、偏向器
51によって電子線EBを大きく偏向すると、偏向器4
1,42による偏向量も大きくなり偏向収差が発生す
る。この収差は偏向器41,42による偏向量に依存す
るため、スループット向上のために偏向器51で電子線
EBを大きく偏向すると、偏向収差による像のボケが大
きくなり必要な分解能が得られないという問題があっ
た。
51によって電子線EBを大きく偏向すると、偏向器4
1,42による偏向量も大きくなり偏向収差が発生す
る。この収差は偏向器41,42による偏向量に依存す
るため、スループット向上のために偏向器51で電子線
EBを大きく偏向すると、偏向収差による像のボケが大
きくなり必要な分解能が得られないという問題があっ
た。
【0008】本発明の目的は、偏向收差による像のボケ
を低減することができる電子光学系を提供することにあ
る。
を低減することができる電子光学系を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明の実施の形態を示す
図1に対応付けて説明すると、(1)請求項1の発明
は、荷電粒子線装置に用いられる電子光学系に適用さ
れ、物点からの荷電粒子線であるウエハ1を通過した荷
電粒子線EBの軌道を、物点および像点間(すなわちマ
スク1および感応基板5間)に形成されるクロスオーバ
像点CO2の近傍に設けられたアパーチャ6a方向に偏
向する第1偏向装置21と、像点面である感応基板5面
への荷電粒子線EBの軌道の入射角が所定角度となるよ
うに、クロスオーバ像点CO2より像点側で荷電粒子線
EBの軌道を偏向する第2偏向装置22と、第1偏向装
置21から第2偏向装置22までの荷電粒子線EBの偏
向軌道がほぼ一直線となるような偏向場を形成する第3
偏向装置11〜16とを備えて上述の目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1に記載の電子光学系
において、第1偏向装置21の偏向主面が、電子光学系
を構成するレンズ3,4内で最も物点に近いレンズ3の
主面と物点との中点より物点側となるように第1偏向装
置21を設けた。 (3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載の電
子光学系において、第2偏向装置22の偏向主面が、電
子光学系を構成するレンズ3,4内で最も像点に近いレ
ンズ4の主面と像点との中点より像点側となるように第
2偏向装置22を設けた。
図1に対応付けて説明すると、(1)請求項1の発明
は、荷電粒子線装置に用いられる電子光学系に適用さ
れ、物点からの荷電粒子線であるウエハ1を通過した荷
電粒子線EBの軌道を、物点および像点間(すなわちマ
スク1および感応基板5間)に形成されるクロスオーバ
像点CO2の近傍に設けられたアパーチャ6a方向に偏
向する第1偏向装置21と、像点面である感応基板5面
への荷電粒子線EBの軌道の入射角が所定角度となるよ
うに、クロスオーバ像点CO2より像点側で荷電粒子線
EBの軌道を偏向する第2偏向装置22と、第1偏向装
置21から第2偏向装置22までの荷電粒子線EBの偏
向軌道がほぼ一直線となるような偏向場を形成する第3
偏向装置11〜16とを備えて上述の目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1に記載の電子光学系
において、第1偏向装置21の偏向主面が、電子光学系
を構成するレンズ3,4内で最も物点に近いレンズ3の
主面と物点との中点より物点側となるように第1偏向装
置21を設けた。 (3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載の電
子光学系において、第2偏向装置22の偏向主面が、電
子光学系を構成するレンズ3,4内で最も像点に近いレ
ンズ4の主面と像点との中点より像点側となるように第
2偏向装置22を設けた。
【0010】(1)請求項1の発明では、第3偏向装置
11〜16により偏向器21および偏向器22間の荷電
粒子線EBの偏向軌道はほぼ直線となり、かつ、像点面
に入射する軌道の入射角度が所定角度となるように荷電
粒子線EBが第2偏向装置22により偏向される。 (2)請求項2および3の発明では、物点から像点まで
の偏向軌道に占める軌道の直線部分の割合が大きくな
る。
11〜16により偏向器21および偏向器22間の荷電
粒子線EBの偏向軌道はほぼ直線となり、かつ、像点面
に入射する軌道の入射角度が所定角度となるように荷電
粒子線EBが第2偏向装置22により偏向される。 (2)請求項2および3の発明では、物点から像点まで
の偏向軌道に占める軌道の直線部分の割合が大きくな
る。
【0011】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明による電子光学系の
一実施の形態を示す図であり、電子線露光装置の概略構
成を示す模式図である。なお、図2と同様の部分には同
一の符号を付し、以下では異なる部分を中心に説明す
る。図1において、21はマスク1を通過した電子線E
Bの軌道EB1をアパーチャプレート6の開口6a方向
に偏向する偏向器である。偏向器21で偏向された電子
線EBは、直線偏向器11〜16により投影レンズ3,
4内の電子線EBの偏向軌道EB1が直線軌道となるよ
うに偏向される。投影レンズ4を通過した電子線EB
は、感応基板5への入射角が適当な値となるように偏向
器22により偏向される。このとき、偏向器21,22
とペアで偏向器を設けてそれぞれ逆方向に偏向すること
により、偏向器21,22で生じる偏向收差が打消し合
うようにしている。
施の形態を説明する。図1は本発明による電子光学系の
一実施の形態を示す図であり、電子線露光装置の概略構
成を示す模式図である。なお、図2と同様の部分には同
一の符号を付し、以下では異なる部分を中心に説明す
る。図1において、21はマスク1を通過した電子線E
Bの軌道EB1をアパーチャプレート6の開口6a方向
に偏向する偏向器である。偏向器21で偏向された電子
線EBは、直線偏向器11〜16により投影レンズ3,
4内の電子線EBの偏向軌道EB1が直線軌道となるよ
うに偏向される。投影レンズ4を通過した電子線EB
は、感応基板5への入射角が適当な値となるように偏向
器22により偏向される。このとき、偏向器21,22
とペアで偏向器を設けてそれぞれ逆方向に偏向すること
により、偏向器21,22で生じる偏向收差が打消し合
うようにしている。
【0013】また、偏向器21の光軸方向位置はできる
だけマスク1に近づけ、偏向器22はできるだけ感応基
板5に近づけて配置するのが好ましい。例えば、偏向器
21による偏向位置がマスク1と投影レンズ3の主面と
の中点よりマスク側に位置し、偏向器22による偏向位
置が感応基板5と投影レンズ4の主面との中点より感応
基板側に位置するようにする。このようにすると、偏向
軌道EB1を開口6aの中心を通るように偏向する際の
偏向收差や、偏向器11〜16による偏向收差をを小さ
くすることができる。
だけマスク1に近づけ、偏向器22はできるだけ感応基
板5に近づけて配置するのが好ましい。例えば、偏向器
21による偏向位置がマスク1と投影レンズ3の主面と
の中点よりマスク側に位置し、偏向器22による偏向位
置が感応基板5と投影レンズ4の主面との中点より感応
基板側に位置するようにする。このようにすると、偏向
軌道EB1を開口6aの中心を通るように偏向する際の
偏向收差や、偏向器11〜16による偏向收差をを小さ
くすることができる。
【0014】光軸AXをZ軸に選び、ただしマスク1か
ら感応基板5方向を正とする、アパーチャプレート6の
Z座標をZa、マスク1のZ座標をZm、偏向軌道の直線
部分(偏向器21から偏向器22までの偏向軌道)のマ
スク側延長線とマスク1との交点の光軸AXからの距離
をa、投影レンズ3,4による軸上磁場分布をB(Z)と
したときに、直線偏向器11〜16による光軸AX上の
偏向場が次式(3)
ら感応基板5方向を正とする、アパーチャプレート6の
Z座標をZa、マスク1のZ座標をZm、偏向軌道の直線
部分(偏向器21から偏向器22までの偏向軌道)のマ
スク側延長線とマスク1との交点の光軸AXからの距離
をa、投影レンズ3,4による軸上磁場分布をB(Z)と
したときに、直線偏向器11〜16による光軸AX上の
偏向場が次式(3)
【数3】 に比例した磁場となるように、直線偏向器11〜16の
配置および励磁を設定する。
配置および励磁を設定する。
【0015】このような偏向磁場を与えて偏向軌道が直
線となるようにすると、偏向軌道から見た磁場はほぼ軸
上磁場と一致するようになり、偏向收差、特に偏向軌道
の2階微分に依存する偏向コマ收差およびハイブリッド
非点收差を大幅に小さくすることができる。さらに、化
学機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing)が施
されたウエハのように、電子ビームEBが感応基板に入
射する際の垂直入射性の許容範囲が大きい場合には、垂
直入射性に起因する收差が小さくなるので收差全体を小
さくする上でマスク−感応基板間の偏向軌道を直線とす
ることは効果的である。
線となるようにすると、偏向軌道から見た磁場はほぼ軸
上磁場と一致するようになり、偏向收差、特に偏向軌道
の2階微分に依存する偏向コマ收差およびハイブリッド
非点收差を大幅に小さくすることができる。さらに、化
学機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing)が施
されたウエハのように、電子ビームEBが感応基板に入
射する際の垂直入射性の許容範囲が大きい場合には、垂
直入射性に起因する收差が小さくなるので收差全体を小
さくする上でマスク−感応基板間の偏向軌道を直線とす
ることは効果的である。
【0016】一方、ハイブリッド像面湾曲收差に関して
は、電子ビームEBの入射角度が所定の角度となったと
きに最小となり、特に、電子ビームEBを大きく偏向し
て露光を行う場合には、收差全体に対してハイブリッド
像面湾曲收差が支配的となる。そのため、收差を小さく
する上で入射角度を所定の角度に保つことが重要とな
る。
は、電子ビームEBの入射角度が所定の角度となったと
きに最小となり、特に、電子ビームEBを大きく偏向し
て露光を行う場合には、收差全体に対してハイブリッド
像面湾曲收差が支配的となる。そのため、收差を小さく
する上で入射角度を所定の角度に保つことが重要とな
る。
【0017】本発明では、式(3)で表されるような偏
向磁場を与える直線偏向器11〜16を導入することに
より、偏向器21および偏向器22間の偏向軌道すなわ
ちマスクから感応基板まで偏向軌道の大部分をほぼ直線
とするとともに、偏向器21および偏向器22を用いる
ことによって感応基板に対する電子ビームEBの入射角
を所定の角度に近づけるようにしている。すなわち、偏
向軌道を直線にするとともに、偏向コマ收差およびハイ
ブリッド非点收差があまり大きくならない範囲で感応基
板上の電子ビームEBの入射角を変化させてハイブリッ
ド像面湾曲收差を小さくし、收差全体が最小となるよう
にしている。その結果、收差を小さく抑えることがで
き、特に大偏向を伴う場合に効果的である。
向磁場を与える直線偏向器11〜16を導入することに
より、偏向器21および偏向器22間の偏向軌道すなわ
ちマスクから感応基板まで偏向軌道の大部分をほぼ直線
とするとともに、偏向器21および偏向器22を用いる
ことによって感応基板に対する電子ビームEBの入射角
を所定の角度に近づけるようにしている。すなわち、偏
向軌道を直線にするとともに、偏向コマ收差およびハイ
ブリッド非点收差があまり大きくならない範囲で感応基
板上の電子ビームEBの入射角を変化させてハイブリッ
ド像面湾曲收差を小さくし、收差全体が最小となるよう
にしている。その結果、收差を小さく抑えることがで
き、特に大偏向を伴う場合に効果的である。
【0018】以上説明した発明の実施の形態と特許請求
の範囲の要素との対応において、偏向器21は第1偏向
装置を、偏向器22は第2偏向装置を、偏向器11〜1
6は第3偏向装置をそれぞれ構成する。
の範囲の要素との対応において、偏向器21は第1偏向
装置を、偏向器22は第2偏向装置を、偏向器11〜1
6は第3偏向装置をそれぞれ構成する。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1偏向装置から第2偏向装置までの偏向軌道をほぼ直
線として偏向收差、特に、偏向コマ收差およびハイブリ
ッド非点收差を小さくするとともに、第2偏向器を用い
て物面に入射する荷電粒子線の入射角が最適値になるよ
うにしてハイブリッド像面湾曲收差を小さくしているた
め、光軸から離れた位置物点を結像した場合であって
も、收差全体を小さく抑えることができる。請求項2の
発明では第1偏向器を物点近くに設け、請求項3の発明
では第2偏向装置を像点近くに設けるようにしているた
め、マスクから感応基板までの偏向軌道おいてほぼ直線
となる部分の割合が増加して收差がより小さくなる。
第1偏向装置から第2偏向装置までの偏向軌道をほぼ直
線として偏向收差、特に、偏向コマ收差およびハイブリ
ッド非点收差を小さくするとともに、第2偏向器を用い
て物面に入射する荷電粒子線の入射角が最適値になるよ
うにしてハイブリッド像面湾曲收差を小さくしているた
め、光軸から離れた位置物点を結像した場合であって
も、收差全体を小さく抑えることができる。請求項2の
発明では第1偏向器を物点近くに設け、請求項3の発明
では第2偏向装置を像点近くに設けるようにしているた
め、マスクから感応基板までの偏向軌道おいてほぼ直線
となる部分の割合が増加して收差がより小さくなる。
【図1】本発明による電子光学系の一実施の形態を示す
図であり、電子線露光装置の概略構成を示す模式図。
図であり、電子線露光装置の概略構成を示す模式図。
【図2】従来の電子光学系を説明する図であって、電子
線露光装置の概略構成を示す模式図。
線露光装置の概略構成を示す模式図。
1 マスク 1a 副視野 3 第1投影レンズ 4 第2投影レンズ 5 感応基板 6 アパーチャプレート 6a 開口 11〜16 直線偏向器 21,22 偏向器 EB 電子ビーム
Claims (3)
- 【請求項1】 荷電粒子線装置に用いられる電子光学系
において物点からの荷電粒子線の軌道を、物点および像
点間に形成されるクロスオーバ像点の近傍に設けられた
アパーチャ方向に偏向する第1偏向装置と、 像点面への荷電粒子線の軌道の入射角が所定角度となる
ように、前記クロスオーバ像点より像点側で荷電粒子線
の軌道を偏向する第2偏向装置と、 前記第1偏向装置から前記第2偏向装置までの荷電粒子
線の偏向軌道がほぼ一直線となるような偏向場を形成す
る第3偏向装置とを備えることを特徴とする電子光学
系。 - 【請求項2】 請求項1に記載の電子光学系において、 前記第1偏向装置の偏向主面が、電子光学系を構成する
レンズ内で最も物点に近いレンズの主面と物点との中点
より物点側となるように前記第1偏向装置を設けたこと
を特徴とする電子光学系。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の電子光学系に
おいて、 前記第2偏向装置の偏向主面が、電子光学系を構成する
レンズ内で最も像点に近いレンズの主面と像点との中点
より像点側となるように前記第2偏向装置を設けたこと
を特徴とする電子光学系。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9174399A JPH1125896A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 電子光学系 |
US09/014,004 US6060711A (en) | 1997-01-27 | 1998-01-27 | Charged-particle optical systems and pattern transfer apparatus comprising same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9174399A JPH1125896A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 電子光学系 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1125896A true JPH1125896A (ja) | 1999-01-29 |
Family
ID=15977908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9174399A Pending JPH1125896A (ja) | 1997-01-27 | 1997-06-30 | 電子光学系 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1125896A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1239510A1 (de) * | 2001-03-01 | 2002-09-11 | Carl Zeiss Semiconductor Manufacturing Technologies Ag | Teilchenoptische Linsenanordnung und Verfahren unter Einsatz einer solchen Linsenanordnung |
-
1997
- 1997-06-30 JP JP9174399A patent/JPH1125896A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1239510A1 (de) * | 2001-03-01 | 2002-09-11 | Carl Zeiss Semiconductor Manufacturing Technologies Ag | Teilchenoptische Linsenanordnung und Verfahren unter Einsatz einer solchen Linsenanordnung |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041008 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041019 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050412 |