JPH11258122A - 呼気濃縮捕集装置 - Google Patents

呼気濃縮捕集装置

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JPH11258122A
JPH11258122A JP10078402A JP7840298A JPH11258122A JP H11258122 A JPH11258122 A JP H11258122A JP 10078402 A JP10078402 A JP 10078402A JP 7840298 A JP7840298 A JP 7840298A JP H11258122 A JPH11258122 A JP H11258122A
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JP
Japan
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acetone
breath
collection
tube
pump
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JP10078402A
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Inventor
Katsuhiko Sato
勝彦 佐藤
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N2001/002Devices for supplying or distributing samples to an analysing apparatus
    • G01N2001/007Devices specially adapted for forensic samples, e.g. tamper-proofing, sample tracking

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アセトン等の高濃度の妨害成分による分析精
度の低下及び呼気分析装置の汚染を防止する。 【解決手段】 呼気分析装置10は、呼気Aが充填され
た呼気採取バッグ82と、呼気採取バッグ82内に連通
する捕集管84と、呼気採取バッグ82内の呼気Aを捕
集管84を通して吸引するポンプ12と、呼気採取バッ
グ82と捕集管84との間に介挿され呼気A中に含まれ
るアセトンを除去するアセトン吸収管14と、アセトン
吸収管14と捕集管84との間に介挿されアセトンを検
知する破過モニタ用検知管16とを備えたものである。
アセトン吸収管14は、アセトンを吸収するアセトン吸
収剤が充填されたものである。アセトン吸収剤140
は、例えば2,4−ジニトロフェニルヒドラジンからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療分野、健康産
業、麻薬捜査等で用いられる呼気濃縮捕集装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の呼気濃縮捕集装置を示す
断面構成図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0003】呼気濃縮捕集装置80は、呼気Aが充填さ
れた呼気採取バッグ82と、呼気採取バッグ82内に連
通する捕集管84と、呼気採取バッグ82内の呼気Aを
捕集管84を通して吸引するポンプ86と、捕集管84
を通過する呼気Aの積算流量を測定する積算流量計90
とを備えている。呼気採取バッグ82は、フッソ樹脂等
からなり、袋状を呈している。呼気採取バッグ82内に
は、予め被検者によって呼気Aが吹き込まれている。捕
集管84は、ガラス管又はステンレス管であり、呼気成
分を吸着する吸着剤841が内部に充填されている。吸
着剤841は、例えば多孔質ポリマである。ポンプ86
は、例えばダイヤフラムポンプである。呼気採取バッグ
82と捕集管84とは配管88aによって連結され、捕
集管84とポンプ86とは配管88bによって連結され
ている。配管88a,88bは、ビニル樹脂製である。
【0004】ポンプ86が動作すると、呼気Aが呼気採
取バッグ82から捕集管84を通って排出される。これ
により、呼気Aに含まれる呼気成分が、捕集管84の吸
着剤841に濃縮捕集される。操作者は、積算流量計9
0の表示値を読んで総吸引量を測定し、濃縮の倍率を計
算する。その後、捕集管84は、図示しないが、ガスク
ロマトグラフィーを利用した呼気分析装置に装着され
る。
【0005】この呼気分析装置は、通過するガスの成分
を分離するカラムと、このカラムによって分離された成
分を検出する検出器とを備えたものである。捕集管内の
各呼気成分は、キャリアガスによってカラムへ送り込ま
れ、カラムで保持時間の違いにより分離され、検出器で
クロマトグラムのピークとして検出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】クロマトグラムにおけ
るピークは、対称性があってガウス曲線を描き、明瞭な
開始点・終了点を持っていることが理想である。これ
は、クロマトグラフィーが、理想的なピーク形状である
ことを前提に定性・定量を行うようになっているためで
ある。したがって、ピークのオーバーロードによりピー
ク形状が理想から離れるほど分析精度が低下し、最悪の
場合は分析結果が無駄になる。
【0007】ところで、捕集管内に濃縮捕集された呼気
成分には、アセトン等の妨害成分も含まれる。アセトン
の呼気中濃度は、個人差があるが概ねμg/mLオーダであ
り、例えばn−ペンタンのpg/mL オーダに対して106
倍程度高い。そのため、アセトンの呼気中濃度が高い場
合に、n−ペンタンのような低濃度成分を分析しようと
すると、ピークのオーバーロードにより分析精度が低下
するという問題が発生していた。以下、呼気分析装置で
のアセトンの過負荷が発生する部分と、ピークのオーバ
ーロードとの関係について説明する。
【0008】図4は、アセトン濃度が低い場合のクロマ
トグラムである。アセトンaは、理想的なピーク形状を
示している。そのため、分析対象成分P1,P2は、ア
セトンaの影響を受けない。図5は、注入口でのアセト
ンの過負荷の影響を示すクロマトグラムである。注入口
でのアセトンaの過負荷は、ピークのテーリングa2を
発生させる。テーリングa2は、分析対象成分P2を隠
してしまうので、分析精度を低下させる。図6は、カラ
ムでのアセトンの過負荷の影響を示すクロマトグラムで
ある。カラムでのアセトンaの過負荷は、ピークのフロ
ンティングa1を発生させる。フロンティングa1も、
分析対象成分P1を隠してしまうので、分析精度を低下
させる。図7は、検出器でのアセトンの過負荷の影響を
示すクロマトグラムである。検出器でのアセトンaの過
負荷は、ピークの頂点を丸くなだらかにしたり、ピーク
の頂点を鋸歯状に二つ又は多数に割ったりするので、分
析精度を低下させる。図8は、検出器の信号処理回路で
のアセトンの過負荷の影響を示すクロマトグラムであ
る。この信号処理回路でのアセトンaの過負荷は、ピー
クの頂点を完全に平らにするので、分析精度を低下させ
る。
【0009】また、アセトン等の高濃度の妨害成分は、
カラム、検出器、配管等に蓄積して、これらを汚染する
という問題も発生していた。例えば、検出器がイオン化
検出器の場合は、イオン化室の劣化が生ずる。PID
(光イオン化検出器)の場合は、ランプ窓が汚れる。配
管では、特にコールド・スポットがあると、そこに妨害
成分が蓄積する。
【0010】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、アセトン等の
高濃度の妨害成分による分析精度の低下及び呼気分析装
置の汚染を防止できる、呼気濃縮捕集装置を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであり、呼気が充填された呼
気採取容器と、この呼気採取容器内に連通する捕集管
と、前記呼気採取容器内の前記呼気を前記捕集管を通し
て吸引するポンプとを備えた呼気濃縮捕集装置を改良し
たものである。
【0012】請求項1記載の呼気濃縮捕集装置は、呼気
分析の妨げとなる呼気中の妨害成分を除去するとともに
前記呼気採取容器と前記捕集管との間に介挿された妨害
成分除去手段を、更に備えたものである。呼気採取容器
中の呼気は、呼気採取容器→妨害成分除去手段→捕集管
→ポンプ→排出、と流れる。したがって、呼気中の妨害
成分が妨害成分除去手段で除去されるので、捕集管には
所望の分析対象成分のみが捕集される。妨害成分として
は、アセトン、エタノール、アセトアルデヒド等があ
る。
【0013】請求項2記載の呼気濃縮捕集装置は、請求
項1記載の呼気濃縮捕集装置において、前記妨害成分除
去手段と前記捕集管との間に介挿され前記妨害成分を検
知する妨害成分検知手段を、更に備えたものである。呼
気採取容器中の呼気は、呼気採取容器→妨害成分除去手
段→妨害成分検知手段→捕集管→ポンプ→排出、と流れ
る。妨害成分除去手段が寿命又は故障等により妨害成分
を除去できなくなると、妨害成分は妨害成分除去手段を
通過して妨害成分検知手段に流れ込む。すると、妨害成
分検知手段によって妨害成分が検知されるので、妨害成
分除去手段の寿命又は故障等がわかる。
【0014】また、請求項3に記載されているように、
前記妨害成分除去手段は、アセトンを吸収するアセトン
吸収剤が充填されたアセトン吸収管からなるものとして
もよい。請求項4に記載されているように、前記アセト
ン吸収剤は、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(以
下、「DNPH」という。)からなるものとしてもよ
い。
【0015】更に、請求項5に記載されているように、
前記妨害成分除去手段は、急速継手によって前記呼気採
取容器と前記捕集管との間に介挿されているものとして
もよい。請求項6に記載されているように、前記妨害成
分検知手段は、急速継手によって前記妨害成分除去手段
と前記捕集管との間に介挿されているものとしてもよ
い。これらの場合は、呼気濃縮捕集装置に対する妨害成
分除去手段及び妨害成分検知手段の着脱が容易である。
【0016】前記急速継手は、外気の流入を防ぐため
に、セルフシール継手であることが好ましい。ここで
「急速継手」とは、ホース及び配管の接続用継手で、急
速に着脱が可能なものをいう(JIS B0142 参照)。「セ
ルフシール継手」とは、両接続金具が連結されたとき自
動的に開き、分離されたとき自動的に閉じるような逆止
め弁を端部に内蔵する急速継手をいう(JIS B0142 参
照)。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る呼気濃縮捕
集装置の一実施形態を示す構成図である。以下、この図
面に基づき説明する。ただし、図3と同一部分は同一符
号を付すことにより重複説明を省略する。
【0018】呼気濃縮捕集装置10は、呼気Aが充填さ
れた呼気採取容器としての呼気採取バッグ82と、呼気
採取バッグ82内に連通する捕集管84と、呼気採取バ
ッグ82内の呼気Aを捕集管84を通して吸引するポン
プ12と、呼気採取バッグ82と捕集管84との間に介
挿され呼気A中に含まれるアセトンを除去する妨害成分
除去手段としてのアセトン吸収管14と、アセトン吸収
管14と捕集管84との間に介挿されアセトンを検知す
る妨害成分検知手段としての破過モニタ用検知管16と
を備えたものである。
【0019】アセトン吸収管14は、アセトンを吸収す
るアセトン吸収剤140が充填されており、急速継手1
41,142によって呼気採取バッグ82と破過モニタ
用検知管16との間に介挿されている。アセトン吸収管
14の外側は、合成樹脂やガラス等の材質からなる。ア
セトン吸収管14の有効断面積は4mmφ以上である。ア
セトン吸収剤140には、DNPHを合成樹脂製の小球
にコーティングしたものを用いている。
【0020】破過モニタ用検知管16は、急速継手16
1,162によってアセトン吸収管14と捕集管84と
の間に介挿されている。破過モニタ用検知管16は、ア
セトンと反応して変色する物質が透明なガラス管に充填
されたものであり、例えばガステック株式会社からアセ
トン用として販売されている。
【0021】また、呼気濃縮捕集装置10には、呼気採
取バッグ82の温度を一定に保つ恒温器20と、呼気A
中の水分を除去する除湿器22と、捕集管84の温度T
を一定に保つ恒温器24と、呼気採取バッグ82側の配
管404に対して捕集管84を連結又は分離するととも
に捕集管84の外径に合わせて交換可能としたバッグ側
継手23と、ポンプ12側の配管405に対して捕集管
84を連結又は分離するとともに捕集管84の外径に合
わせて交換可能としたポンプ側継手25と、ポンプ側継
手25を捕集管84の長さ方向に移動自在とすることに
より捕集管84を連結又は分離する着脱機構26と、捕
集管84のポンプ12側での呼気Aの圧力pを測定する
圧力センサ28と、捕集管84を通過する呼気Aの流量
fを設定された一定値に保持するマスフローコントロー
ラ30と、マスフローコントローラ30からの出力信号
を入力して流量fを積算する流量積算部32と、捕集管
84毎の圧力損失の大小に応じてポンプ12の吸引力を
調節するポンプ制御部34と、呼気濃縮捕集装置10全
体の動作を制御するパーソナルコンピュータ又はシーケ
ンサ等の本体制御部36と、実流量、圧力損失、総吸引
量、濃縮倍率等の測定値及び計算値等を表示する液晶デ
ィスプレイ等の表示部38とが付設されている。
【0022】更に、呼気採取バッグ82と除湿器22と
は急速継手82Jを介して配管401、除湿器22とア
セトン吸収管14とは配管402、アセトン吸収管14
と破過モニタ用検知管16とは配管403、破過モニタ
用検知管16とバッグ側継手23とは急速継手233を
介して配管404、ポンプ側継手25と圧力センサ28
とは急速継手253を介して配管405、圧力センサ2
8とマスフローコントローラ30とは配管406、マス
フローコントローラ30とポンプ12とは配管407に
よって、それぞれ連結されている。配管401,402
等は、呼気Aの吸着を防ぐために、ステンレス又はポリ
テトラフルオロエチレン等の材質からなるとともに、必
要に応じ60℃程度に加熱される。配管405は、脱着
機構26とともに動くので、伸縮自在のフレキシブル・
チューブからなる。
【0023】バッグ側継手23は、円筒状のソケット体
232と、ソケット体232に着脱自在な円筒状のプラ
グ体231とから構成された急速継手である。図示しな
いが、プラグ体231は、捕集管84を嵌め込む凹部
と、凹部の内周に嵌設されたOリングと、ソケット体2
32と螺合する雄ねじ部とから構成されている。ソケッ
ト体232には、プラグ体231と螺合する雌ねじ部が
形成されている。このような構造によって、プラグ体2
31はソケット体232に対して着脱自在となってい
る。なお、ポンプ側継手25も、プラグ体251とソケ
ット体252とからなり、バッグ側継手23と基本的に
同じ構造である。
【0024】着脱機構26は、ポンプ側継手25に対し
て一定の距離を保つ固定部材261と、固定部材261
からポンプ側継手25へ向けて突設された案内棒26
2,263と、ポンプ側継手25を取り付けるとともに
案内棒262,263に沿って移動可能とした移動部材
264と、移動部材264をポンプ側継手25へ向けて
付勢する圧縮ばね265とから構成されている。移動部
材264は、把手等(図示せず)が設けられており、手
動によって移動できるようになっている。
【0025】恒温器24は、加熱冷却部42と、温度制
御部44とから構成されている。加熱冷却部42は、上
側46と下側48とに分割でき、上側46と下側48と
で捕集管84を挟持するようになっている。したがっ
て、加熱冷却部42に対して捕集管84を簡単に着脱で
きる。上側46は、断熱材461、伝熱材462等から
構成されている。下側48は、断熱材481、伝熱材4
82、ペルチェ素子483、放熱フィン484等から構
成されている。伝熱材462,482及び放熱フィン4
84は、アルミニウム製である。伝熱材482の内部に
は、熱電対441が埋設されている。熱電対441は、
伝熱材482すなわち捕集管84の温度Tに対応する電
圧を温度制御部44へ出力する。温度制御部44は、例
えばマイクロコンピュータと、このマイクロコンピュー
タのメモリに格納された温度制御用プログラムと、直流
電圧電源とから構成される。温度制御部44の動作は、
熱電対441から出力された捕集管84の温度Tが一定
値TC になるように、ペルチェ素子483を通電制御す
るものである。
【0026】圧力センサ28は、例えば、圧電素子に圧
力を加えると電圧が生じる圧電効果を利用した圧電式で
あり、呼気Aの圧力pに対応する電気信号を本体制御部
36へ出力するとともに、圧力pが一定値pF 以下にな
るとポンプ停止信号を本体制御部36へ出力する。ま
た、圧力センサ28は、T字管281によって呼気Aの
流路から分岐している。これにより、呼気Aの吸引時の
抵抗を減らすとともに、圧力センサ28内への呼気成分
の吸着を防止している。
【0027】マスフローコントローラ30は、単位時間
に流れる気体の質量(質量流量)を測定するマスフロー
メータと、流量fを制御するバルブとから構成され、設
定された流量fを保持するとともに、測定された流量f
に対応する電気信号を流量積算部32へ出力する。
【0028】流量積算部32は、マスフローコントロー
ラ30から出力された流量fの電気信号を入力し、流量
fを積算して積算流量Fを算出し、積算流量Fに対応す
る電気信号を本体制御部36へ出力するとともに、積算
流量Fが一定値FF 以上になるとポンプ停止信号を本体
制御部36へ出力する。
【0029】ポンプ12は、直流モータによって駆動す
るロータリポンプであり、直流モータの回転数を変える
ことによって吸引力を変えることができる。直流モータ
を用いたのは、供給電圧を変えることにより簡単に回転
数を変えられるからである。
【0030】ポンプ制御部34は、例えば直流モータ駆
動回路及び直流電圧電源から構成される。ポンプ制御部
34は、手動又は外部信号によって、ポンプ12への供
給電圧を変える機能を有している。
【0031】本体制御部36は、流量積算部32又は圧
力センサ28から入力したポンプ停止信号に応答して、
ポンプ制御部34を介してポンプ12を停止させるとと
もに、表示器38を介してポンプ12が停止したことを
作業者に知らせる。
【0032】図2は、呼気濃縮捕集装置10におけるア
セトン除去の原理を示す説明図である。以下、図1及び
図2に基づき呼気濃縮捕集装置10の動作を説明する。
【0033】まず、着脱機構26によって捕集管84と
バッグ側継手23及びポンプ側継手25とを連結する。
続いて、呼気Aを充填した呼気採取バッグ82を急速継
手82Jに接続し、図示しないスタートスイッチをオン
にすると、本体制御部36は、ポンプ制御部34を介し
てポンプ12を駆動し、流量積算部32から積算流量F
を入力するとともに圧力センサ28から圧力pを入力す
る。そして、積算流量Fが一定値FF 以上となるか、又
は圧力pが一定値pF 以下となると、本体制御部36は
ポンプ制御部34を介してポンプ12を停止させる。こ
れにより濃縮捕集動作が終了する。
【0034】このとき、呼気Aは、呼気採取バッグ82
→除湿器22→アセトン吸収管14→破過モニタ用検知
管16→捕集管84→マスフローコントローラ30→ポ
ンプ12→排出、と流れる。したがって、呼気A中のア
セトンはアセトン吸収管14で除去されるので、捕集管
84には所望の分析対象成分のみが捕集される。
【0035】DNPHは、ケトンの確認用試薬として、
及び、アセトンやアルデヒド類等のカルボニル基を持つ
物質の固相抽出溶媒として、従来から用いられている。
図2に示すように、DNPHは、化合物中のカルボニル
基と特異的に反応し、2,4−ジニトロフェニルヒドラ
ゾンとなる。アセトン吸収管14は、DNPHを用いて
いるので、アセトンの他に、例えばアセトアルデヒドも
吸収できる。
【0036】アセトン吸収剤140は、永久にアセトン
を吸収できるわけではなく、吸収可能な一定の容量(破
過容量)を有している。破過容量を越えるアセトンは、
アセトン吸収剤140を通過してしまう。また、アセト
ン吸収管14に破損等が生じて、アセトンがアセトン吸
収剤140を通過してしまうことも起こり得る。これら
の場合には、アセトンが、破過モニタ用検知管16に流
れ込み、破過モニタ用検知管16の色を変える。これに
より、作業者は、アセトン吸収剤140の寿命又は故障
等を知ることができる。
【0037】アセトン吸収剤140の寿命又は故障等が
判明したら、アセトン吸収管14及び破過モニタ用検知
管16を交換する。アセトン吸収管14及び破過モニタ
用検知管16は、急速継手141,142,161,1
62によって簡単に着脱できる。
【0038】また、捕集管84の流体抵抗は一本毎に異
なるので、マスフローコントローラ30によって流量f
を一定値に保持する。しかし、マスフローコントローラ
30は、ポンプ12の吸引力が小さすぎると設定された
流量fを得ることができず、逆にポンプ12の吸引力が
大きすぎると圧力差が大きくなりすぎて流量制御の精度
が低下する。ここで圧力差とは、マスフローコントロー
ラ30における導入側と排出側との気圧差のことであ
る。また、この圧力差が大きいと、マスフローコントロ
ーラ30及びポンプ12の故障の原因にもなる。そこ
で、ポンプ制御部34によってポンプ12の吸引力を調
節することにより、適切な圧力差を得ている。
【0039】なお、本発明は、いうまでもなく、上記実
施形態に限定されるものではない。例えば、アセトン吸
収剤140としては、カルボニル基と反応する化合物、
NH2 を有する化合物、ヒドラジン化合物、アニリン化
合物等でもよい。着脱機構26はモータ等を用いて自動
化してもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る呼気濃縮捕集装置によれ
ば、呼気中の妨害成分を除去する妨害成分除去手段を呼
気採取容器と捕集管との間に設けたことにより、呼気が
呼気採取容器から捕集管へ流れ込む前に呼気中の妨害成
分を除去できる。したがって、呼気分析においてクロマ
トグラム中の妨害成分のピークを消すことができるの
で、分析精度を向上できる。また、呼気分析装置におけ
る妨害成分の汚染及び蓄積を防止できる、
【0041】請求項2記載の呼気濃縮捕集装置によれ
ば、妨害成分を検知する妨害成分検知手段を妨害成分除
去手段と捕集管との間に設けたことにより、妨害成分除
去手段を通過した妨害成分が捕集管に入る前に、この妨
害成分を検知できる。したがって、妨害成分除去手段の
寿命又は故障等を直ちに知ることができるので、呼気中
の妨害成分をより確実に除去できる。
【0042】請求項5又は6記載の呼気濃縮捕集装置に
よれば、妨害成分除去手段又は妨害成分検知手段を急速
継手を用いて呼気濃縮捕集装置に着脱するようにしたの
で、妨害成分除去手段又は妨害成分検知手段の交換時の
作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る呼気濃縮捕集装置の一実施形態を
示す構成図である。
【図2】図1の呼気濃縮捕集装置におけるアセトン除去
の原理を示す説明図である。
【図3】従来の呼気濃縮捕集装置を示す断面構成図であ
る。
【図4】従来技術における、アセトン濃度が低い場合の
クロマトグラムである。
【図5】従来技術における、注入口でのアセトンの過負
荷の影響を示すクロマトグラムである。
【図6】従来技術における、カラムでのアセトンの過負
荷の影響を示すクロマトグラムである。
【図7】従来技術における、検出器でのアセトンの過負
荷の影響を示すクロマトグラムである。
【図8】従来技術における、検出器の信号処理回路での
アセトンの過負荷の影響を示すクロマトグラムである。
【符号の説明】
10 呼気濃縮捕集装置 12 ポンプ 14 アセトン吸収管(妨害成分除去手段) 16 破過モニタ用検知管(妨害成分検知手段) 82 呼気採取バッグ(呼気採取容器) 84 捕集管 A 呼気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 30/46 G01N 30/46 A 30/88 30/88 E 33/497 33/497 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 呼気が充填された呼気採取容器と、この
    呼気採取容器内に連通する捕集管と、前記呼気採取容器
    内の呼気を前記捕集管を通して吸引するポンプとを備え
    た呼気濃縮捕集装置において、 呼気分析の妨げとなる呼気中の妨害成分を除去するとと
    もに前記呼気採取容器と前記捕集管との間に介挿された
    妨害成分除去手段を、 更に備えたことを特徴とする呼気濃縮捕集装置。
  2. 【請求項2】 前記妨害成分除去手段と前記捕集管との
    間に介挿され前記妨害成分を検知する妨害成分検知手段
    を、更に備えた請求項1記載の呼気濃縮捕集装置。
  3. 【請求項3】 前記妨害成分除去手段は、アセトンを吸
    収するアセトン吸収剤が充填されたアセトン吸収管から
    なる、請求項1又は2記載の呼気濃縮捕集装置。
  4. 【請求項4】 前記アセトン吸収剤は、2,4−ジニト
    ロフェニルヒドラジンからなる、請求項3記載の呼気濃
    縮捕集装置。
  5. 【請求項5】 前記妨害成分除去手段は、急速継手によ
    って前記呼気採取容器と前記捕集管との間に介挿されて
    いる、請求項1記載の呼気濃縮捕集装置。
  6. 【請求項6】 前記妨害成分検知手段は、急速継手によ
    って前記妨害成分除去手段と前記捕集管との間に介挿さ
    れている、請求項2記載の呼気濃縮捕集装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008122211A (ja) * 2006-11-11 2008-05-29 National Cancer Center-Japan 扁平上皮癌危険群の呼気による簡易判定方法と装置及びそのための13cアセトアルデヒド分別分離用チューブ
JP2008530532A (ja) * 2005-02-07 2008-08-07 アピーロン インコーポレイティド 分析中の呼気の流れ制御

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