JPH11258225A - 呼気分析装置 - Google Patents

呼気分析装置

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Publication number
JPH11258225A
JPH11258225A JP7840198A JP7840198A JPH11258225A JP H11258225 A JPH11258225 A JP H11258225A JP 7840198 A JP7840198 A JP 7840198A JP 7840198 A JP7840198 A JP 7840198A JP H11258225 A JPH11258225 A JP H11258225A
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JP
Japan
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carrier gas
column
sample
flow path
breath
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JP7840198A
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Inventor
Katsuhiko Sato
勝彦 佐藤
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種類の成分を同時に分析するためのキャリ
ブレーションが、簡単に行えるようにする。 【解決手段】 呼気分析装置10は、呼気、標準ガスS
等の試料を一定容量だけ採取する試料計量管12と、試
料を貯留する貯留カラム13と、試料を吸引するポンプ
14と、試料の成分を分離する分離カラム16と、分離
カラム16によって分離された成分を検出する検出器1
8と、ポンプ14を用いて試料計量管12内に試料を通
過させる吸引流路20と、試料計量管12内から貯留カ
ラム13内へキャリアガスを通過させる第一のキャリア
ガス流路と、貯留カラム13内から分離カラム16内へ
キャリアガスを通過させる第二のキャリアガス流路と、
吸引流路20、第一のキャリアガス流路及び第二のキャ
リアガス流路の中から任意の少なくとも一つを選択可能
とした流路切り換え部32とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療分野、健康産
業、飲酒運転取締り、麻薬捜査等において、ガスクロマ
トグラフィーを用いて呼気中に含まれる成分を分析する
呼気分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平6−58919号公
報に記載されているように、被検者の呼気を採取して分
析を行う呼気分析装置が開発されている。呼気分析装置
は、例えば、医療分野における臨床検査用の呼気分析や
患者の病態の監視、産業分野における作業環境の測定や
室内環境の測定、警察分野における飲酒運転取締まりや
麻薬取締まり、消防分野における火災原因調査、健康産
業分野における健康管理等、広範な分野にて使用される
ものである。
【0003】この呼気分析装置は、ガスクロマトグラフ
ィーを用いたものであり、装置本体に付設され外周部が
ヒータで被覆された長さ1.5m程度の呼気採取管と、呼気
採取管の端部に四方電磁バルブを介してそれぞれ接続さ
れた二本のキャリアガス流路と、この四方電磁バルブに
接続された空気ボンベと、各キャリアガス流路の一部に
設けられたサンプル計量部とを備えている。
【0004】この各サンプル計量部の下流側には、三方
電磁バルブ及び排気管を介して接続された呼気導入用ポ
ンプ(吸引ポンプ)が装備されている。また、前述した
各三方電磁バルブに各々並列に且つ相互に独立して接続
された、二つの分離カラム等を備えている。
【0005】そして、被検者から呼気を採取して分析を
行う場合には、被検者が呼気採取管の内部へ呼気を吐出
すると、呼気採取管へ吐出された呼気が呼気導入用ポン
プにより装置外部へ排出される一方、呼気の一部が呼気
試料として各サンプル計量部に充満する。次いで、各サ
ンプル計量部に空気ボンベからキャリアガスを送り込む
と、各計量部に充満している呼気試料が各分離カラムへ
送り込まれた後、各呼気試料は、各成分ガスの保持時間
の違いにより分離される。この後、所定の演算処理によ
り呼気分析が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】多種類の成分を同時に
分析する前に、これらの標準ガスを用いてキャリブレー
ションを行う。この場合、各標準ガスを混合した多種混
合標準ガスがあれば、一度の操作でキャリブレーション
が終了する。しかしながら、必ずしも所望の多種混合標
準ガスが製造されているわけではない。その理由は、第
一に、標準ガスの正確な混合は、複雑な工程が必要であ
ることに加え、質量流量計等の高価な設備が必要となる
からである。第二に、標準ガスの種類によっては、標準
ガス同士の化学反応により信頼性が保てないからであ
る。例えば、ペンタン、ヘキサン、エタノール及びアセ
トンに関しては、各標準ガスを混合した四種混合標準ガ
スは製造されておらず、ペンタン及びヘキサンの二種混
合標準ガスとエタノール及びアセトンの二種混合標準ガ
スとが製造されているだけである。そのため、従来の呼
気分析装置では、多種類の成分を同時に分析するための
キャリブレーションに、非常に手間がかかるという問題
があった。
【0007】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、多種類の成分
を同時に分析するためのキャリブレーションが簡単に行
える、呼気分析装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る呼気分析装
置は、呼気、標準ガス等の試料を一定容量だけ採取する
試料計量管と、前記試料を貯留する貯留カラムと、前記
試料を吸引するポンプと、通過する前記試料の成分を分
離する分離カラムと、この分離カラムによって分離され
た成分を検出する検出器と、前記ポンプを用いて前記試
料計量管内に前記試料を通過させる吸引流路と、前記試
料計量管内から前記貯留カラム内へキャリアガスを通過
させる第一のキャリアガス流路と、前記貯留カラム内か
ら前記分離カラム内へキャリアガスを通過させる第二の
キャリアガス流路と、前記吸引流路並びに前記第一及び
第二のキャリアガス流路の中から任意の少なくとも一つ
を選択可能とした流路切り換え部とを備えたものであ
る。
【0009】例えば第一及び第二の標準ガスを用いて、
同時にキャリブレーションを行う場合について説明す
る。まず、流路切り換え部で吸引流路を選択し、ポンプ
を用いて第一の標準ガスを試料計量管内に採取する。続
いて、流路切り換え部で第一のキャリアガス流路を選択
して、試料計量管内の第一の標準ガスをキャリアガスを
用いて押し流すことにより、第一の標準ガスを貯留カラ
ム内へ貯留する。次に、第二の標準ガスについても同様
に、試料計量管内に採取した後、貯留カラム内へ貯留す
る。次に、流路切り換え部で第二のキャリアガス流路を
選択して、貯留カラム内の第一及び第二の標準ガスをキ
ャリアガスを用いて押し流すことにより、第一及び第二
の標準ガスを分離カラム内へ通過させる。分離カラムか
らは第一及び第二の標準ガスが分離されて排出され、そ
れらが検出器で検出される。これにより、第一及び第二
の標準ガスによるキャリブレーションが同時に終了す
る。従来技術では、第一の標準ガスによるキャリブレー
ションが終了した後、第二の標準ガスによるキャリブレ
ーションを開始していたのに対し、本発明では第一及び
第二の標準ガスを用いて同時にキャリブレーションが行
える。また、三種類以上の標準ガスに対しても、上記採
取及び貯留を繰り返すことにより、同時にキャリブレー
ションが行える。
【0010】
【発明の実施の形態】図1乃至図4は本発明に係る呼気
分析装置の一実施形態を示す構成図であり、図1は吸引
流路及び第三乃至第五のキャリアガス流路に切り換えた
状態を示し、図2は第一、第三及び第四のキャリアガス
流路に切り換えた状態を示し、図3は吸引流路及び第二
のキャリアガス流路に切り換えた状態を示し、図4は第
一、第三及び第四のキャリアガス流路に切り換えた状態
を示している。図1乃至図4において、太い実線は配管
を示し、破線は電気信号の流れを示す。以下、これらの
図面に基づき説明する。
【0011】本実施形態の呼気分析装置10は、呼気
(図示せず)、標準ガスS等の試料を一定容量だけ採取
する試料計量管12と、試料を貯留する貯留カラム13
と、試料を吸引するポンプ14と、通過する試料の成分
を分離するプレカラム161とメインカラム162とか
らなる分離カラム16と、分離カラム16によって分離
された成分を検出する検出器18と、ポンプ14を用い
て試料計量管12内に試料を通過させる吸引流路20
(図1)と、試料計量管12内から貯留カラム13内へ
キャリアガスC1を通過させる第一のキャリアガス流路
22(図2、図4)と、貯留カラム13内から分離カラ
ム16内へキャリアガスC2を通過させる第二のキャリ
アガス流路24(図3)と、プレカラム161内のみに
キャリアガスC3を通過させる第三のキャリアガス流路
26(図1、図2、図4)と、メインカラム162内の
みにキャリアガスC4を通過させる第四のキャリアガス
流路28(図1、図2、図4)と、貯留カラム13内の
みにキャリアガスC5を通過させる第五のキャリアガス
流路30(図1)と、吸引流路20及び第一乃至第五の
キャリアガス流路22,24,26,28,30の中か
ら任意の少なくとも一つを選択可能とした流路切り換え
部32とを備えている。
【0012】試料計量管12は、例えば長さ10cm以上
のステンレス製の中空管であり、貯留カラム13へ導入
する一定量(例えば1mL)の試料を採取するものであ
る。
【0013】貯留カラム13は、試料が分離カラム16
へ流れないように試料を貯留(保持)するものであり、
内径が分離カラム16と同じかそれ以上のキャピラリカ
ラム又は充填カラムである。貯留カラム13内は、分析
対象に応じて、内壁の液相や充填剤が代えられる。ま
た、貯留カラム13には、貯留カラム13を所望の温度
に冷却及び加熱する温度調節器34が併設されている。
温度調節器34は、図示しないが、電熱ヒータ、電子冷
却素子、断熱材等から構成されている。
【0014】分離カラム16は、キャピラリカラムやガ
ラスカラムであり、分析対象に応じて交換可能となって
いる。高沸点成分等は、メインカラム162に一旦入る
と、出るまでに長時間を要する。そのため、プレカラム
161は、高沸点成分等をメインカラム162の前で保
持し、流路の切り換えによってこれらを排出する。プレ
カラム161の内径は、メインカラム162と同じであ
る。プレカラム161内の液相は、メインカラム162
での分析対象成分の保持力が弱く、かつ分析対象成分以
外の保持力が強いものを選ぶ。メインカラム162は、
内壁面の液相が成分毎に異なる保持力を有することを利
用して、各成分を分離する。
【0015】検出器18は、FID(水素炎イオン化検
出器)やTCD(熱伝導度検出器)等である。検出器1
8から得られたデータ(クロマトグラム)は、データ処
理器181で処理される。
【0016】流路切り換え部32は、試料採取用バルブ
321、試料導入用バルブ322、各流路毎にキャリア
ガスの圧力及び流量を制御するキャリアガスコントロー
ラ323、及びこれらを構成する電磁弁等を通電制御す
る主制御器324から構成されている。主制御器324
は、手動スイッチからなるもの、リレー及びタイマーか
らなるもの、マイクロコンピュータ及びそのプログラム
からなるもの等、どのようなものでもよい。キャリアガ
スコントローラ323は、図示しないが、減圧弁、マス
フローコントローラ、電磁弁等で構成されている。ま
た、キャリアガスコントローラ323には、キャリアガ
スCを充填したガスボンベ324が、圧力調整弁32
5、手動開閉弁326等を介して接続されている。キャ
リアガスCとしては、ヘリウム、窒素等の不活性ガスが
一般に用いられる。
【0017】試料採取用バルブ321のポート1には、
標準ガスSを充填したガスボンベ361が、圧力調整弁
362、手動開閉弁363、呼気採取管364等を介し
て接続されている。呼気採取管364は、被験者がマウ
スピース365から呼気を吹き込むためのガラス製の管
である。呼気採取管364には、呼気採取管364内へ
の試料の吸着を防ぐために、呼気採取管364を一定温
度に加熱するヒータ366が併設されている。また、呼
気採取管364の代わりに呼気採取バッグを用いてもよ
い。この呼気採取バッグは、被験者が吐出した呼気を溜
めるための樹脂製の容器であり、商品名「テドラ・バッ
グ」、「サラン・バッグ」として市販されている。な
お、本実施形態では、便宜上、呼気採取管364にガス
ボンベ361が接続され、標準ガスSが呼気採取管36
4内を通って流れるようになっている。もちろん、標準
ガスSを採取及び貯留する場合は、ガスボンベ361を
ポート1に直接接続するようにしてもよい。
【0018】試料採取用バルブ321及び試料導入用バ
ルブ322は、複数個の接続ポートを有する例えばロー
タリバルブである。試料採取用バルブ321は、六個の
ポート1〜6を有し、ポート1−2,3−4,5−6を
接続する場合(図1、図3)と、ポート2−3,4−
5,6−1を接続する場合(図2、図4)とのどちらか
一方を選択できるようになっている。試料導入用バルブ
322は、八個のポート〜を有し、ポート−,
−,−,−を接続する場合(図3)と、ポ
ート−,−,−,−を接続する場合
(図1、図2、図4)とのどちらか一方を選択できるよ
うになっている。また、試料導入用バルブ322のポー
ト,には、それぞれキャリアガス排出用の排出管3
25,326が接続されている。排出管325,326
には、キャリアガスを排出しないときに閉となる電磁弁
(図示せず)が設けられている。
【0019】試料計量管12、試料採取用バルブ32
1、試料導入用バルブ322及びその周辺の配管は、恒
温槽38に収容されている。分離カラム16、検出器1
8及びその周辺の配管は恒温槽40に収容されている。
ヒータ366、温度調節器34、恒温槽38,40は、
図示しない断熱材を介して密接されている。各配管は、
ステンレス製である。呼気採取管364とポート1との
間の配管は、試料吸着防止のためにヒータで覆われ、6
0℃程度に加熱されている。ポート3と貯留カラム13
との間及び貯留カラム13とポートとの間の各配管
は、試料吸着防止のためにヒータで覆われ、100℃程
度に加熱されている。
【0020】次に、第一及び第二の標準ガスに対して同
時にキャリブレーションを行う場合における呼気分析装
置10の動作を、図1乃至図4に基づき説明する。以下
の動作は、主制御器324に内蔵されたシーケンスプロ
グラムにより自動的に進めることもできるし、作業者が
手動で主制御器324を操作することにより進めること
もできる。
【0021】〔1.第一の標準ガスの採取(図1)〕
【0022】まず、第一の標準ガスSのガスボンベ36
1を呼気採取管364に接続する。続いて、試料採取用
バルブ321で吸引流路20を選択し、試料導入用バル
ブ322で第四及び第五のキャリアガス流路28,30
を選択し、試料採取用バルブ321及び試料導入用バル
ブ322で第三のキャリアガス流路26を選択する。そ
して、試料採取用バルブ321及び試料導入用バルブ3
22を、吸着及び汚染の防止のために、恒温槽38で1
00℃程度に加熱する。貯留カラム13は、通常は常温
でよいが、必要に応じ試料採取用バルブ321及び試料
導入用バルブ322と同じように、温度調整器34で1
00℃程度に加熱する。
【0023】続いて、ガスボンベ361の手動開閉弁3
63を開にし、ポンプ14をオンにすると、標準ガスS
は、ガスボンベ361→呼気採取管364→ポート1,
2→試料計量管12→ポンプ14→排出(吸引流路2
0)、と流れる。これにより、一定容量の標準ガスSが
試料計量管12内に採取される。このとき、キャリアガ
スC3でプレカラム161をパージしてもよく(第三の
キャリアガス流路26)、キャリアガスC4でメインカ
ラム162及び検出器18をパージしてもよく(第四の
キャリアガス流路28)、キャリアガスC5で貯留カラ
ム13をパージしてもよい(第五のキャリアガス流路3
0)。キャリアガスC3は、ガスボンベ324→キャリ
アガスコントローラ323→ポート,→プレカラム
161→ポート,→排出管326→排出、と流れ
る。キャリアガスC4は、ガスボンベ324→キャリア
ガスコントローラ323→ポート,→メインカラム
162→検出器18→排出、と流れる。キャリアガスC
5は、ガスボンベ324→キャリアガスコントローラ3
23→ポート4,3→貯留カラム13→ポート,→
排出、と流れる。
【0024】〔2.第一の標準ガスの貯留(図2)〕
【0025】まず、貯留カラム13内に標準ガスを保持
するため、貯留カラム13を温度調整器34で例えば−
50℃程度に冷却する。続いて、試料導入用バルブ32
2はそのままにし、試料採取用バルブ321で第一のキ
ャリアガス流路22を選択する。すると、試料計量管1
2内の標準ガスSが、キャリアガスC1によって押し流
され、貯留カラム13内に貯留される。このとき、キャ
リアガスC1は、ガスボンベ324→キャリアガスコン
トローラ323→ポート4,5→試料計量管12→ポー
ト2,3→貯留カラム13→ポート,→排出管32
5→排出、と流れる。また、このときも、キャリアガス
C3でプレカラム161をパージしてもよく、キャリア
ガスC4でメインカラム162及び検出器18をパージ
してもよい。
【0026】〔3.第二の標準ガスの採取(図1)〕
【0027】まず、第二の標準ガスSのガスボンベ36
1を呼気採取管364に接続する。以下、第一の標準ガ
スの採取と同様の動作である。ただし、貯留カラム13
は低温に保つ。
【0028】〔4.第二の標準ガスの貯留(図2)〕
【0029】第一の標準ガスの貯留と同様の動作であ
る。これにより、試料計量管12内の第二の標準ガスS
が、キャリアガスC1によって押し流され、貯留カラム
13内に第一の標準ガスSとともに貯留される。なお、
本実施形態では二種類の標準ガスSを混合する場合であ
るが、三種類以上の標準ガスSを混合する場合も、この
第二の標準ガスの採取及び貯留の動作を繰り返せばよ
い。
【0030】〔5.第一及び第二の標準ガスの導入及び
分析(フォア・フラッシュ:図3)〕
【0031】まず、試料採取用バルブ321はそのまま
にして、試料導入用バルブ322で第二のキャリアガス
流路24を選択する。そして、貯留カラム13を温度調
整器34で100℃程度に加熱する。すると、貯留カラ
ム13内の第一及び第二の標準ガスSが、キャリアガス
C2によって押し流され、プレカラム161そしてメイ
ンカラム162を通過する。このとき、キャリアガスC
2は、ガスボンベ324→キャリアガスコントローラ3
23→ポート4,3→貯留カラム13→ポート,→
プレカラム161→ポート,→メインカラム162
→検出器18→排出、と流れる。
【0032】第一及び第二の標準ガスSに含まれる各成
分は、メインカラム162で分離されることにより、時
間的な差をもって検出器18で検出される。検出器18
では、標準ガスSを注入してから各成分の分別帯が出る
までのキャリアガスC2の容積(保持容量)又はその時
間(保持時間)により定性分析が行なわれ、ピーク面積
又はピーク高さから定量分析が行われる。これにより、
キャリブレーションが終了する。
【0033】次に、呼気を分析する場合における呼気分
析装置10の動作を、図1乃至図4に基づき説明する。
以下の動作は、主制御器324に内蔵されたシーケンス
プログラムにより自動的に進めることもできるし、作業
者が手動で主制御器324を操作することにより進める
こともできる。
【0034】〔1.呼気の採取(図1)〕
【0035】キャリブレーションが終了した後、ガスボ
ンベ361を呼気採取管364から離脱する。続いて、
被験者がマウスピース365から呼気採取管364内へ
呼気を吹き込む。以下、標準ガスの代わりに呼気を用い
る点を除き、第一の標準ガスの採取と同様の動作であ
る。
【0036】〔2.呼気の貯留(図2)〕
【0037】標準ガスの代わりに呼気を用いる点を除
き、第一の標準ガスの貯留と同様の動作である。
【0038】〔3.呼気の導入及び分析(フォア・フラ
ッシュ:図3)〕
【0039】標準ガスの代わりに呼気を用いる点を除
き、第一及び第二の標準ガスの導入及び分析と同様の動
作である。これにより、呼気に含まれる各成分は、メイ
ンカラム162で分離されることにより、時間的な差を
もって検出器18で検出される。検出器18では、呼気
を注入してから各成分の分別帯が出るまでのキャリアガ
スC2の容積(保持容量)又はその時間(保持時間)に
より定性分析が行なわれ、ピーク面積又はピーク高さか
ら定量分析が行われる。
【0040】〔4.プレカラムのバック・フラッシュ
(図4)〕
【0041】プレカラム161のバック・フラッシュ
は、例えば低沸点成分と高沸点成分とが呼気中に混在す
る場合等に行う。低沸点成分としてペンタンP、高沸点
成分としてヘキサンHを例に採り説明する。ヘキサンH
は、分析の対象外の成分であり、しかもメインカラム1
62内を通過するのに長時間を要する。そこで、ヘキサ
ンHがプレカラム161内に、ペンタンPがメインカラ
ム162内にそれぞれ保持されている時に、試料導入用
バルブ322及び試料採取用バルブ321で第一、第三
及び第四のキャリアガス流路22,26,28を選択す
る。すると、プレカラム161内のヘキサンHは、キャ
リアガスC3によって逆方向に押し流され、メインカラ
ム152を通過することなく排出される。一方、メイン
カラム162内のペンタンPは、キャリアガスC4によ
って押し流され、検出器18で分析される。このとき、
キャリアガスC1で、試料計量管12及び貯留カラム1
3をパージしてもよい。
【0042】図5はプレカラムのバック・フラッシュの
効果を示すクロマトグラムであり、図5〔1〕がバック
・フラッシュ無しの場合、図5〔2〕がバック・フラッ
シュ有りの場合である。以下、図3乃至図5に基づき説
明する。
【0043】図5〔1〕のバック・フラッシュ無しと
は、図3に示すフォア・フラッシュのまま、分析を続け
た場合である。図5〔2〕のバック・フラッシュ有りと
は、図3に示すフォア・フラッシュの途中で図4に示す
バック・フラッシュに切り換えて、分析を続けた場合で
ある。バック・フラッシュ無しでは、分析開始から9分
後にペンタンPが検出され、15分後にヘキサンHが検
出される。バック・フラッシュ有りでは、分析開始から
9分後にペンタンPが検出されるのみである。このよう
に、バック・フラッシュによって分析時間を大幅に短縮
できる。また、バック・フラッシュによって、高沸点成
分等や難揮発性成分がメインカラム162及び検出器1
8に入ることを防止できるので、これらによるメインカ
ラム162及び検出器18に対する汚染又は蓄積を防止
できる。なお、このバック・フラッシュは、呼気分析だ
けではなく、不要な成分を含む標準ガスによるキャリブ
レーションにも有効である。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る呼気分析装置によれば、複
数種の標準ガスに対して試料計量管内への採取と貯留カ
ラム内への貯留を繰り返すことにより、複数種の標準ガ
スを貯留カラム内に同時に貯留することができるので、
これらの複数種の標準ガスのキャリブレーションを同時
に行うことができる。したがって、複数種の標準ガスの
キャリブレーションに要する時間及び手間を、大幅に短
縮及び軽減できる。また、複数種の標準ガスのキャリブ
レーションが一回で済むので、これらの検量線を一本に
できる。そのため、一つのメソッドで定量計算が可能に
なるので、データ処理能力を向上できる。
【0045】請求項2記載の呼気分析装置によれば、貯
留カラムを所望の温度に冷却又は加熱する温度調節器を
備えたことにより、貯留カラム内に貯留される試料を効
率よく吸着又は脱離させることができる。
【0046】請求項3記載の呼気分析装置によれば、直
列に接続されるプレカラムとメインカラムとからなる分
離カラムと、プレカラム内のみにキャリアガスを通過さ
せるキャリアガス流路と、メインカラム内のみにキャリ
アガスを通過させるキャリアガス流路とを備えたので、
プレカラムのバック・フラッシュを行うことができる。
したがって、呼気や標準ガスに混在している不要な高沸
点成分や難揮発性成分等を、メインカラムに入れること
なくプレカラムから排出できるので、分析時間又はキャ
リブレーション時間を大幅に短縮できる。また、高沸点
成分等や難揮発性成分がメインカラム及び検出器に入る
ことを防止できるので、これらによるメインカラム及び
検出器に対する汚染又は蓄積を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る呼気分析装置の一実施形態を示す
構成図であり、吸引流路及び第三乃至第五のキャリアガ
ス流路に切り換えた状態を示している。
【図2】本発明に係る呼気分析装置の一実施形態を示す
構成図であり、第一、第三及び第四のキャリアガス流路
に切り換えた状態を示している。
【図3】、本発明に係る呼気分析装置の一実施形態を示
す構成図であり、吸引流路及び第二のキャリアガス流路
に切り換えた状態を示している。
【図4】本発明に係る呼気分析装置の一実施形態を示す
構成図であり、第一、第三及び第四のキャリアガス流路
に切り換えた状態を示している。
【図5】図5はプレカラムのバック・フラッシュの効果
を示すクロマトグラムであり、図5〔1〕がバック・フ
ラッシュ無しの場合、図5〔2〕がバック・フラッシュ
有りの場合である。
【符号の説明】
10 呼気分析装置 12 試料計量管 13 貯留カラム 14 ポンプ 16 分離カラム 161 プレカラム 162 メインカラム 18 検出器 20 吸引流路 22 第一のキャリアガス流路 24 第二のキャリアガス流路 26 第三のキャリアガス流路 28 第四のキャリアガス流路 30 第五のキャリアガス流路 32 流路切り換え部 34 温度調節器 C キャリアガス C1 第一のキャリアガス流路を流れるキャリアガス C2 第二のキャリアガス流路を流れるキャリアガス C3 第三のキャリアガス流路を流れるキャリアガス C4 第四のキャリアガス流路を流れるキャリアガス C5 第五のキャリアガス流路を流れるキャリアガス S 標準ガス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 呼気、標準ガス等の試料を一定容量だけ
    採取する試料計量管と、前記試料を貯留する貯留カラム
    と、前記試料を吸引するポンプと、通過する前記試料の
    成分を分離する分離カラムと、この分離カラムによって
    分離された成分を検出する検出器と、前記ポンプを用い
    て前記試料計量管内に前記試料を通過させる吸引流路
    と、前記試料計量管内から前記貯留カラム内へキャリア
    ガスを通過させる第一のキャリアガス流路と、前記貯留
    カラム内から前記分離カラム内へキャリアガスを通過さ
    せる第二のキャリアガス流路と、前記吸引流路並びに前
    記第一及び第二のキャリアガス流路の中から任意の少な
    くとも一つを選択可能とした流路切り換え部とを備えた
    呼気分析装置。
  2. 【請求項2】 前記貯留カラムを所望の温度に冷却又は
    加熱する温度調節器を更に備えた請求項1記載の呼気分
    析装置。
  3. 【請求項3】 前記分離カラムは直列に接続されるプレ
    カラムとメインカラムとからなり、 前記プレカラム内のみにキャリアガスを通過させる第三
    のキャリアガス流路と、前記メインカラム内のみにキャ
    リアガスを通過させる第四のキャリアガス流路とを更に
    備え、 前記流路切り換え部は、前記吸引流路及び前記第一乃至
    第四のキャリアガス流路の中から任意の少なくとも一つ
    を選択可能である、 請求項1又は2記載の呼気分析装置。
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