JPH08101182A - 呼気分析装置 - Google Patents

呼気分析装置

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Publication number
JPH08101182A
JPH08101182A JP6261991A JP26199194A JPH08101182A JP H08101182 A JPH08101182 A JP H08101182A JP 6261991 A JP6261991 A JP 6261991A JP 26199194 A JP26199194 A JP 26199194A JP H08101182 A JPH08101182 A JP H08101182A
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JP
Japan
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exhalation
sampling
carrier gas
valve
separation column
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6261991A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Sato
勝彦 佐藤
Akira Yanagida
章 柳田
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不特定多数の低濃度の被検体(呼気)を対象
として、円滑にしかも高精度に分析することができる呼
気分析装置を提供すること。 【構成】 呼気吹込口1を有する呼気採取管2と、この
呼気採取管2で採取される呼気を複数の切替え連通ポー
ト(1) 〜(10)を備えたサンプリングバルブ17を介して
サンプルループ19内に導入するサンプリング用ポンプ
9と、サンプルループ19内の呼気をサンプリングバル
ブ17を介して分離カラム21に順次送り込むキャリア
ガス導入手段12と、分離カラム21に送り込まれた呼
気から所定の成分を検出する成分検出器14とを備え、
分離カラム21の呼気入力側に、サンプリングバルブ1
7を介して,不要成分を除去するプレカラム20を装備
したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、呼気分析装置に係り、
とくに医療分野や健康産業若しくは麻薬捜査等における
呼気分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平6−58919号公
報に記載されている如く、被検者の呼気を採取して分析
を行う呼気採取分析装置が開発されている。呼気採取分
析装置は、例えば医療分野における臨床検査用の呼気分
析や患者の病態の監視,産業分野における作業環境の測
定や室内環境の測定,警察分野における飲酒運転取締ま
りや麻薬取締まり,消防分野における火災原因調査,健
康産業分野における健康管理等,広範な分野にて使用さ
れるものである。
【0003】この呼気採取分析装置は、装置本体に付設
され外周部がヒータで被覆された長さ1.5[m]程度
の呼気採取管と、呼気採取管の端部に四方電磁バルブを
介して各々接続された2本のキャリアガス流路と、この
四方電磁バルブに接続された空気ボンベと、各キャリア
ガス流路の一部を区画して設けられたサンプル計量部と
を備えている。
【0004】この各サンプル計量部の下流側には三方電
磁バルブおよび排気管を介して接続された呼気導入用ポ
ンプ(吸引ポンプ)が装備されている。また、前述した
各三方電磁バルブに各々並列に且つ相互に独立して接続
された2つの分離カラム等を備えている。
【0005】そして、被検者から呼気を採取して分析を
行う場合には、被検者が呼気採取管の内部へ呼気を吐出
すると、呼気採取管へ吐出された呼気が呼気導入用ポン
プにより装置外部へ排出される一方、呼気の一部が呼気
試料として各サンプル計量部に充満される。次いで、各
サンプル計量部に空気ボンベからキャリアガスを送り込
むと、各計量部に充満されている呼気試料が各分離カラ
ムへ送り込まれた後、各呼気試料は、各成分ガスの保持
時間の違いにより分離される。この後、所定の演算処理
により呼気分析が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来例においては、複数の分離カラム(分析用カラム)を
装備して異なったガス成分を経時的に検出する試みがな
されている。
【0007】しかしながら、かかる手法にあっては、分
離カラムを常に複数並列に装備する必要があり、且つ測
定順序が各カラム内における成分保持時間の大小で設定
されるため、不特定多数の被検体(呼気)の成分分析に
は適用できないという不都合が生じていた。また、同時
に呼気そのものが切替え時に混在するという事態が生
じ、このため、かかる呼気導入手段の不手際のため、仮
に分析機として高精度のものを使用していても測定結果
の信頼性が低く、かかる点においても、複数の異なった
被検体(呼気)を円滑にしかも高精度に成分分析するこ
とは出来ないという不都合が生じていた。
【0008】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、特に、不特定多数の被検体の呼気を対象とし
て、これらを円滑にしかも高精度に分析することができ
る呼気分析装置を提供することを、その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、その請求項
1において、呼気吹込口を有する呼気採取管と、この呼
気採取管で採取される呼気を複数の切替え連通ポートを
備えたサンプリングバルブを介してサンプルループ内に
導入するサンプリング用ポンプと、サンプルループ内の
呼気を前記サンプリングバルブを介して分離カラムに順
次送り込むキャリアガス導入手段と、分離カラムに送り
込まれた呼気より所定の成分を検出する成分検出器とを
備え、そして、分離カラムの呼気入力側に、サンプリン
グバルブを介して、不要成分を除去するプレカラムを装
備する、という構成を採っている。
【0010】また、本発明では、その請求項2におい
て、前述した請求項1記載のサンプリングバルブが、第
1,第2の二つの動作切替えモードを有し、このサンプ
リングバルブの第1動作切替えモード時に,前述したサ
ンプリング用ポンプをサンプルループに連結すると共
に,第2動作切替えモードで前述したサンプルループの
他端をプレカラムを経て分離カラムに連結し,且つ前述
したキャリアガス導入手段をサンプルループの一端に連
結する機能を有している。
【0011】更に、このサンプリングバルブが、第1動
作切替えモード時に作動し,キャリアガス導入手段をプ
レカラムおよび分離カラムの各一端部に個別に連通させ
ると共にプレカラムの他端部を開放するバックフラッシ
ュ設定機能を備えている、という構成を採っている。
【0012】また、本発明では、その請求項3におい
て、前述した分離カラム側のキャリアガス導入手段に電
磁弁を装備する、という構成を採っている。
【0013】これによって前述した目的を達成しようと
するものである。
【0014】
【作用】被検者Hが呼気採取管2へ呼気を吐出すると、
これに対応してサンプリング用ポンプ9が所定時間だけ
駆動し、サンプルループ19への呼気導入が行われる
(第1動作切替えモード)。この場合、バルブコントロ
ーラ10は、予めサンプリングバルブ17のポジション
をサンプルループ19への呼気導入が可能な状態に切換
えられている。
【0015】次に、サンプリングバルブ17が操作さ
れ、キャリアガス導入手段12が作動し、サンプルルー
プ19内の呼気はプレカラム20および分離カラム21
へ移送される(第2動作切替えモード)。
【0016】プレカラム20では、例えば水分やアセト
ン等の極性成分を保持し易い性質を備えている。このた
め、呼気中のエタン等の炭化水素はプレカラム20では
ほとんど保持されずに分離カラム21に送り込まれる。
【0017】このため、分離カラム21には、呼気試料
に含まれる分析対象の炭化水素類が流入し、成分検出器
14では、例えば分析対象の炭化水素類を検出し、検出
に基づく信号をデータ処理部15へ出力する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図8に基
づいて説明する。
【0019】この図1乃至図8に示す実施例は、呼気吹
込口1を有する呼気採取管2と、この呼気採取管2で採
取される呼気を複数の切替え連通ポートを備えたサンプ
リングバルブ17を介してサンプルループ19内に導入
するサンプリング用ポンプ9と、サンプルループ19内
の呼気をサンプリングバルブ17を介してプレカラム2
0,分離カラム21に順次送り込むキャリアガス導入手
段12と、分離カラム21に送り込まれた呼気より所定
の成分を検出する成分検出器14とを備えている。
【0020】分離カラム21の呼気入力側に、サンプリ
ングバルブ17を介して,不要成分を除去するプレカラ
ム20が装備されている。このプレカラム20は、例え
ば水分やアセトン等の極性成分を保持し易い性質を備え
ている。
【0021】サンプリングバルブ17は、本実施例で
は、第1,第2の二つの動作切替えモードを選択設定す
る機能を有している。更にこのサンプリングバルブ17
は、その第1動作切替えモード時に,サンプリング用ポ
ンプ9をサンプルループ19に連結する機能を有し、第
2動作切替えモードでサンプルループ19の他端をプレ
カラム20を経て分離カラム21に連結し且つキャリア
ガス導入手段12をサンプルループ19の一端に連結す
る機能を有している。
【0022】そして、更にこのサンプリングバルブ17
は、第1動作切替えモード時に作動し,前述したキャリ
アガス導入手段12をプレカラム20および分離カラム
21の各一端部に個別に連通させると共にプレカラム2
0の他端部を開放するバックフラッシュ設定機能を備え
ている。
【0023】また、サンプリングバルブ17は、第1動
作切替えモード時に作動し、プレカラム20および分離
カラム21にサンプリングバルブ17を介して呼気排気
用のキャリアガスを個別に送り込む排気動作設定機能を
有している。そして、分離カラム21側のキャリアガス
導入手段12には、その配管23部分に電磁弁23Aが
装備されている。
【0024】以下、これを更に詳述する。
【0025】最初に、呼気採取分析装置全体について、
図1に基づいて説明する。この図1において、呼気採取
分析装置は、滅菌処理されたディスポーザブル・マウス
ピース1(以下マウスピース1と略称)が着脱自在に装
着された例えばガラスから成る呼気採取管2と、この呼
気採取管2で採取された呼気をサンプリングバルブ17
を介して呼気分析側に導入する例えばステンレスから成
る呼気導入管4と、サンプリングバルブ17の他のポー
トに連結され,呼気導入管4を介して導入される呼気を
一時的に貯留するサンプループ19と、このサンプルー
プ19内の呼気を呼気分析時にサンプリングバルブ17
の他のポートを介してプレカラム20および分離カラム
21に送り込むキャリアガス導入手段12と、分離カラ
ム21に連結され当該分離カラム21内の呼気成分を検
出する成分検出器14と、この成分検出器14で得られ
たデータを分析するデータ処理部15とを備えている。
【0026】呼気採取管2には、呼気採取管用ヒータ3
により所定温度に常時加温されている。また、呼気導入
管4も、呼気導入管用ヒータ5によって所定温度に常時
加温されている。呼気採取管2には圧力センサ7が併設
され、呼気採取時には呼気の採取動作が開始されたこと
を外部出力するようになっている。また、サンプループ
19には、サンプリング用ポンプ9が併設され、前述し
た呼気採取管2内の呼気をサンプループ19に導入する
に際しては当該サンプリング用ポンプ9の吸引動作に依
存するようになっている。
【0027】サンプリングバルブ17としては、本実施
例では10個の切替えポートが設けられたものが使用さ
れている。このサンプリングバルブ17は、バルブコン
トローラ10に制御されて二つの動作切替えモードが所
定のタイミングで切替え設定されるようになっている。
【0028】キャリアガス導入手段12は、キャリアガ
スボンベ11から送り込まれるキャリアガスを所定の流
量等を調整するキャリアガスコントローラ12Aと、こ
のキャリアガスコントローラ12Aから送りだされるキ
ャリアガスをサンプリングバルブ17を介してプレカラ
ム20および分離カラム21に所定の態様で送り込む二
系統のキャリアガス導入管22,23とを備えている。
そして、配管23部分に、前述した電磁弁23Aが装備
されている。
【0029】また、図1において、符号8は全体の動作
を制御する分析制御部を示し、符号13は恒温槽を示
す。この恒温槽内に、前述したサンプリングバルブ1
7,プレカラム20および分離カラム21,サンプルー
プ19等が収納されている。
【0030】これを詳述すると、呼気採取管2は、被検
者Hからマウスピース1を介して吐出された呼気を採取
するためのものであり、マウスピース装着部分は呼気採
取管用ヒータ3の外部に突出した状態に配置されると共
に、本体部分は呼気採取管用ヒータ3の内部に配置され
ている。呼気採取管2は、円筒状の呼気流入部2aと,
球状の呼気貯留部2bと,内径が先端部へ向けて徐々に
小さくなるようにテーパが形成された呼気排出部2cと
から一体に構成されている。呼気流入部2aの端部はマ
ウスピース1が装着される呼気吹込口2dとして構成さ
れ、呼気排出部2cの端部は呼気採取管用ヒータ3の外
部に開口している。
【0031】被検者Hから呼気採取管2へ吐出された呼
気は、呼気流入部2aを通り呼気貯留部2bにその一部
が貯留されると共に、呼気排出部2cを介して外部へ排
出される。かかる点において、被検者Hにより呼気採取
管2へ吐出された呼気は、次の被検者の呼気吐出動作に
より呼気採取管用ヒータ3の外部へ排出されるため、呼
気採取管2のパージは不要となっている。呼気採取管用
ヒータ3は、呼気採取管2が係合する溝を有する1対の
上側ヒータ3a及び下側ヒータ3b(図2参照)から構
成されており、ヒータコントローラ6の制御に基づき呼
気採取管2を加熱する。呼気採取管2を加熱することに
より、呼気採取管2の内壁面に対する呼気成分の吸着や
水分の凝縮を防止している。
【0032】呼気導入管4は、呼気採取管2に採取した
呼気の一部を恒温槽13のサンプルループ19へ導入す
るためのものであり、呼気採取管2の呼気貯留部2bと
恒温槽13のサンプリングバルブ17との間に連通接続
されている。呼気導入管用ヒータ5は、ヒータコントロ
ーラ6の制御に基づき呼気導入管4を加熱する。呼気導
入管4を加熱することにより、呼気導入管4の内壁面に
対する呼気成分の吸着や水分の凝縮を防止している。
【0033】ヒータコントローラ6は、呼気採取管2お
よび呼気導入管4の温度が例えば40〔℃〕一定になる
ように、呼気採取管用ヒータ3及び呼気導入管用ヒータ
5に対する通電を制御する。また、圧力センサ7は、前
述したように被検者Hによる呼気採取管2に対する呼気
の吐出圧力を検出すると共に,制御開始信号を分析制御
部8へ出力するものであり、呼気採取管2の呼気貯留部
2bに配管16を介して連通接続されている。圧力セン
サ7としては、被検者Hから呼気採取管2内部に吐出さ
れた呼気の微少な吐出圧力も検出できるような高感度の
ものを使用している。
【0034】分析制御部8は、所定のシーケンス制御プ
ログラムを内蔵しており、圧力センサ7から制御開始信
号が供給された場合にサンプリング用ポンプ9に駆動信
号を出力し、サンプリング用ポンプ9を所定時間だけ駆
動させる。そして、サンプリング用ポンプ9の駆動によ
り、呼気採取管2の呼気貯留部2bの呼気が呼気導入管
4及びサンプリングバルブ17を介して恒温槽13のサ
ンプルループ19へ導入される。図8に、分析制御部8
によってオン・オフ制御されるリレーを含む動作回路図
を示す。
【0035】即ち、圧力センサ7が被検者Hによる呼気
採取管2内部への呼気の吐出を検出すると、呼気採取管
2から呼気導入管4を介して恒温槽13のサンプルルー
プ19へ呼気が自動的に導入される。また、分析制御部
8は、バルブコントローラ10に切換信号を出力すると
共に、データ処理部15にデータ処理開始信号を出力す
る。
【0036】バルブコントローラ10は、分析制御部8
から供給される切換信号に基づいて作動し、サンプリン
グバルブ17のポジション(ポート:流路のこと)を切
り換えて呼気分析待機状態(第1動作切替えモード)又
は呼気分析状態(第2動作切替えモード)に適宜切換設
定する機能を備えている。
【0037】キャリアガスコントローラ12Aは、キャ
リアガスボンベ11に貯蔵されたキャリアガスを配管3
3,配管22,23,サンプリングバルブ17を介して
サンプルループ19,プレカラム20,分離カラム21
へ適宜流す。
【0038】恒温槽13の内部には、サンプリングバル
ブ17,フィルタ18,サンプルループ19,プレカラ
ム20,分離カラム21,カラムホルダ42,43(図
4参照),ヒータ,温度コントローラ,電動ファン(以
上図示略)等が収納されている。恒温槽13の内部は、
温度コントローラの制御に基づきヒータにより所定温度
(例えば40〔℃〕一定)に保たれると共に、電動ファ
ンにより空気の循環が行われる。
【0039】サンプリングバルブ17は、複数個のポー
トを装備している。サンプリングバルブ17には、呼気
採取管2に接続された呼気導入管4がフィルタ18を介
して接続され、呼気吸引管32を介してサンプリング用
ポンプ9が接続されている。また、サンプリングバルブ
17には、サンプルループ19が接続され、配管22及
び配管23を介してキャリアガスコントローラ12Aが
接続されている。また、サンプリングバルブ17には、
プレカラム20,分離カラム21,排気用配管24が各
々接続されている。
【0040】フィルタ18は、呼気導入管4との接続部
分が例えばステンレス製のメッシュとして構成されてお
り、呼気導入管4内を導入されてくる呼気に含有された
ゴミ等を補捉する。フィルタ18でゴミ等を補捉するこ
とにより、サンプリングバルブ17内部へのゴミ等の侵
入を防止するようにしている。サンプルループ19に
は、呼気採取管2から呼気導入管4を介して導入された
呼気が呼気試料として充填される。そして、上述した呼
気導入管4の内径及び呼気吸引管32の内径は、サンプ
ルループ19の内径よりも大きく設定されている。ここ
で、呼気導入管4の内径及び呼気吸引管32の内径は、
サンプルループ19の内径の1倍以上〜4倍程度の範囲
内で予め任意に設定される。
【0041】また、プレカラム20には、呼気試料に含
まれた例えば水分やアセトン等の極性成分は保持される
が、エタン等の炭化水素はほとんど保持されずに分離カ
ラム21に流れる。この場合、水分やアセトン等の極性
成分が分離カラム21へ流れる前に、バルブコントロー
ラ10でバルブのポジション(流路)を切換えることに
より、プレカラム20に保持されている水分やアセトン
等の極性成分をプレカラム外へ排出する。これに伴い、
分離カラム21には、呼気試料に含まれた分析対象の炭
化水素類のみが流入する。検出器14は、分析対象の炭
化水素類を検出し、検出に基づく信号をデータ処理部1
5へ出力する。データ処理部15は、検出器14からの
信号に基づき所定の呼気分析データ処理を行う。
【0042】この場合、呼気分析待機状態では、キャリ
アガスコントローラ12の制御に基づきキャリアガスが
配管22,23を介して各々別々にプレカラム20,分
離カラム21を流された後、排気される。呼気試料導入
状態では、サンプリング用ポンプ9が所定時間駆動され
呼気吸引管32を介して吸引動作を行うため、呼気採取
管2の呼気が呼気導入管4を介してサンプルループ19
に呼気試料として導入され充填される。呼気分析状態で
は、キャリアガスコントローラ12Aの制御に基づきキ
ャリアガスが配管22を介してサンプルループ19へ供
給される結果、サンプルループ19内の呼気試料がプレ
カラム20,分離カラム21へ押し流される。
【0043】次に、呼気採取分析装置における呼気採取
管2,呼気導入管4,呼気吸引管32,サンプリングバ
ルブ17の配置を中心とした各部の構成を図2乃至図4
に基づき説明する。
【0044】図2は呼気採取分析装置の扉26を開いた
状態における正面図、図3は図2の左側面図、図4は図
3を一部省略し且つ壁面の一部を切欠いた状態の説明図
である。
【0045】恒温槽13の前面側には、断熱材25を備
えた扉26が蝶番27,28を介して開閉自在に装着さ
れている。恒温槽13の上側の角部には、呼気採取管用
ヒータ3が固定されると共に、呼気採取管用ヒータ3に
は、呼気採取管2が保持されている。また、恒温槽13
の上面部には、サンプリング用ポンプ9及び検出器14
が固定されている。サンプリング用ポンプ9は、呼気吸
引管32を介してサンプリングバルブ17に接続されて
いる。また、恒温槽13の側面部には、バルブコントロ
ーラ10及びキャリアガスコントローラ12Aが固定さ
れている。
【0046】恒温槽13の内部における側壁部部分に
は、本実施例では10個のポート(1)乃至(10)を備えた
サンプリングバルブ17が固定されている。このサンプ
リングバルブ17の各ポート(1) 乃至(10)には、(1) に
呼気導入管4が,(2) にサンプリング用ポンプ9が,
(3) にサンプルループ19の他方の端部が,(4) には第
1のキャリアガス導入系22が,(5) にプレカラム20
の一端部が、(6) には分離カラム21の一端部が、(7)
には第2のキャリアガス導入系23が,(8) にはキャリ
アガス用の排気用配管24が、(9) にはプレカラム20
の他端部が,(10)にはサンプルループ19の一方の端部
が、それぞれ連結されている。
【0047】前述したサンプリングバルブ17は、バル
ブコントローラ10に付勢されて作動する第1,第2の
二つの動作切替えモードを備えている。即ち、第1動作
切替えモードで、図5に示すように、隣接する一方の切
替え連通ポートを一つ置きに連通されている。また、第
2動作モードで、図6に示すように、隣接する他方の切
替え連通ポートを一つ置きに連通するように構成されて
いる。
【0048】これにより、第1動作切替えモード時に
は、図5に示すように、呼気採取管2と呼気導入ポンプ
であるサンプリング用ポンプ9とをサンプルループ19
を介して動通可能に接続され、これによって呼気採取管
2内の呼気の所定量がサンプルループ19内に吸入され
るようになっている。
【0049】同時に、この第1動作切替えモード時に
は、キャリアガス導入手段12の二つのキャリアガス導
入管22,23が個別に前述したプレカラム20および
分離カラム21に接続され、これによって当該各カラム
20,21内のガスが先ず外部に排気されるようになっ
ている。
【0050】次に、第2動作モード時には、図6に示す
ように、サンプリングバルブ17を介して、サンプルル
ープ19の他方の端部のポート(3) が前述したキャリア
ガス導入手段12の一方のキャリアガス導入管22に連
結されと共に当該サンプルループ19の一方の端部のポ
ート(10)がプレカラム20の他端部のポート(9) に連結
され、更に、このプレカラム20の一端部のポート(5)
が分離カラム21の一端部のポート(6) に連結される。
【0051】続いて、キャリアガス導入手段12の一方
のキャリアガス導入管22からキャリアガスが導入され
ると、サンプルループ19内の呼気がプレカラム20を
経て分離カラム21へ導入される。
【0052】図7は、第1動作切替えモード時に、呼気
の導入に先立ってプレカラム20および分離カラム21
内が掃気される状態を示すものである。このプレカラム
20および分離カラム21内の掃気動作は、図5に示す
ようにサンプルループ19内に呼気を導入する工程と同
時に行ってもよい。また、この第1動作切替えモード時
にあって、キャリアガス導入手段12の他方のキャリア
ガス導入管23の電磁弁は閉じられるようになってい
る。このため、キャリアガス導入手段12側でキャリア
ガスの出力停止制御を行うことが無くても、キャリアガ
スの無駄な放出が有効に阻止されている。
【0053】次に、上記実施例の作用を説明する。
【0054】被検者Hが呼気採取管2へ呼気を吐出する
と、呼気の一部は呼気貯留部2bに貯留され、呼気の残
りは呼気排出部2cを介して排出される。圧力センサ7
が呼気採取管2における呼気の吐出圧力を検出すると、
分析制御部8は、サンプリング用ポンプ9を所定時間だ
け駆動する。この場合、バルブコントローラ10は、予
めサンプリングバルブ17のポジションをサンプルルー
プ19への呼気導入が可能な状態に切換える。そして、
サンプリング用ポンプ9が呼気吸引管32を介して吸引
動作を行うため、呼気採取管2の呼気貯留部2bの呼気
は呼気導入管4へ導入された後、恒温槽13内部のサン
プルループ19へ導入される(第1動作切替えモー
ド)。
【0055】次に、バルブコントローラ10は、サンプ
リングバルブ17のポジションをサンプルループ19か
らプレカラム20,分離カラム21への呼気試料の流入
が可能な状態に切換える(第2動作切替えモード)。
【0056】この場合、同時にキャリアガスコントロー
ラ12により配管22を介してサンプルループ19へキ
ャリアガスを流され、このキャリアガスに付勢されてサ
ンプルループ19内の呼気試料がプレカラム20,分離
カラム21へ順次移送される。プレカラム20では、例
えば呼気試料に含まれた水分やアセトン等の極性成分が
保持される。
【0057】この結果、分離カラム21には、呼気試料
に含まれた分析対象の炭化水素類が結果的に濃縮された
状態で流入する。成分検出器14では、分析対象の炭化
水素類を検出し、検出に基づく信号をデータ処理部15
へ出力する。データ処理部15では、成分検出器14か
らの信号に基づき、所定の呼気成分の分析とデータ処理
が行われる。
【0058】また、サンプリングバルブ17が第2動作
切替えモードに有る場合、前述した電磁弁23Aは閉じ
られており、これによってキャリアガスが配管24を介
して不要に排出されるのを防止している。
【0059】一方、サンプリングバルブ17が第1動作
切替えモード時に有る場合、当該サンプリングバルブ1
7は、キャリアガス導入手段12の配管22,23をプ
レカラム20および分離カラム21の各一端部に個別に
連通させる。このため、キャリアガス導入手段12がら
送り込まれるキャリアガスによって、プレカラム20お
よび分離カラム21内は掃気され、これによってそれ以
前の呼気成分が外部に有効に排気される。
【0060】また、上記実施例にあっては、例えばサン
プルループ19に、次の被検体である他の呼気を導入し
ておくことにより、被検者の呼気についてその採取と分
析とを自動的に連続してしかも迅速且つ高精度に行うこ
とができる。
【0061】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、請求項1記載の発明にあっては、
被検者の呼気についてその採取を自動的に導入し成分検
査器に送り込むことができ、しかもサンプルループとサ
ンプリングバルブの作用により複数の異なった被検体
(呼気)を混合することなく順次切り換えて導入するこ
とができるため、当該複数の異なった被検体(呼気)の
成分分析を迅速に且つ高精度に行うことができ、とくに
プレカラムで成分分析の対象外の物質を吸着するように
したことから分離カラムでは成分分析の対象となる物質
が濃縮された状態で送り込まれることとなり、このた
め、低濃度の複数の被検体(呼気)であっても、より高
精度にしかも連続的に成分分析を行うことができる。
【0062】更に、請求項2記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明と同様の作用効果を有するほか、
とくに、被検体(呼気)の導入に際しては予めプレカラ
ムおよび分離カラムをキャリアガスで掃気するようにし
たことから、被検体(呼気)が混じり合うという不都合
を完全に排除することができ、このため、測定結果の信
頼性を著しく向上させることができ、しかも異なった複
数の被検体(呼気)に対しても、高精度にしかも迅速に
成分検出を行うことができる。
【0063】更に、請求項3記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明と同様の作用効果を有するほか、
とくにキャリアガスの無駄な放出を有効に阻止すること
ができるという従来にない優れた呼気分析装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1に開示した実施例の具体例を示す図で、扉
を開いた状態を示す正面図である。
【図3】図2の左側面図である。
【図4】図3における装置の一部省略し一部切り欠いた
説明図である。
【図5】図1内に開示したサンプリングバルブの動作を
示す図で、呼気をサンプルループ内に導入する場合を示
す説明図である。
【図6】図1内に開示したサンプリングバルブの動作を
示す図で、呼気をプレカラムおよび分離カラム内に導入
する場合を示す説明図である。
【図7】図5の動作の一部を示す説明図である。
【図8】図1内に開示した分析制御部により制御される
各部の動作タイミングを設定するための説明図で、図8
(A)はそのシーケンス図を示し、図8(B)はタイマ
ー部分の作用を示す説明用の図表である。
【符号の説明】
1 呼気吹込口 2 呼気採取管 9 サンプリング用ポンプ 12 キャリアガス導入手段 14 成分検出器 17 サンプリングバルブ 19 サンプルループ 20 プレカラム 21 分離カラム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 呼気吹込口を有する呼気採取管と、この
    呼気採取管で採取される呼気を複数の切替え連通ポート
    を備えたサンプリングバルブを介してサンプルループ内
    に導入するサンプリング用ポンプと、前記サンプルルー
    プ内の呼気を前記サンプリングバルブを介して分離カラ
    ムに順次送り込むキャリアガス導入手段と、前記分離カ
    ラムに送り込まれた呼気より所定の成分を検出する成分
    検出器とを備えた呼気分析装置において、 前記分離カラムの呼気入力側に、前記サンプリングバル
    ブを介して,不要成分を除去するプレカラムを装備した
    ことを特徴とする呼気分析装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の呼気分析装置におい
    て、前記サンプリングバルブが、第1,第2の二つの動
    作切替えモードを有すると共に、このサンプリングバル
    ブの第1動作切替えモード時に,前記サンプリング用ポ
    ンプを前記サンプルループに連結し、前記第2動作切替
    えモードで前記サンプルループの他端を前記プレカラム
    を経て前記分離カラムに連結すると共に前記キャリアガ
    ス導入手段を前記サンプルループの一端に連結する機能
    を有し、 当該サンプリングバルブが、前記第1動作切替えモード
    時に作動し,前記キャリアガス導入手段を前記プレカラ
    ムおよび分離カラムの各一端部に個別に連通させると共
    に前記プレカラムの他端部を開放するバックフラッシュ
    設定機能を備えていることを特徴とした呼気分析装置。
  3. 【請求項3】 前記分離カラム側の前記キャリアガス
    導入手段に、電磁弁を装備したことを特徴とする請求項
    2記載の呼気分析装置。
JP6261991A 1994-09-30 1994-09-30 呼気分析装置 Withdrawn JPH08101182A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010540959A (ja) * 2007-10-02 2010-12-24 オリン,アナ−キャリン 呼気粒子の捕集及び測定

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JP2010540959A (ja) * 2007-10-02 2010-12-24 オリン,アナ−キャリン 呼気粒子の捕集及び測定

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