JPH0989863A - 呼気分析装置 - Google Patents

呼気分析装置

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JPH0989863A
JPH0989863A JP7270533A JP27053395A JPH0989863A JP H0989863 A JPH0989863 A JP H0989863A JP 7270533 A JP7270533 A JP 7270533A JP 27053395 A JP27053395 A JP 27053395A JP H0989863 A JPH0989863 A JP H0989863A
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JP
Japan
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sample
carrier gas
exhaled breath
tube
flow path
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JP7270533A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Sato
勝彦 佐藤
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低濃度成分でも分析でき、従来の非濃縮型と
しても使用可能とする。 【解決手段】 呼気分析装置12は、呼気試料Aの成分
を分離する分離カラム14と、その成分を検出する検出
器16と、呼気試料Aを吸着させた捕集管18と、捕集
管18の呼気試料Aを脱離させる濃縮試料導入部20
と、呼気A’を吹き込ませた呼気採取管22と、呼気
A’を呼気試料Aとして吸着させるサンプルループ24
と、サンプルループ24に呼気試料Aを充填するポンプ
26と、呼気採取管22の呼気A’をサンプルループ2
4を通してポンプ26で吸引する呼気吸引流路280
と、脱離した呼気試料Aを分離カラム14に通過させる
第一のキャリアガス流路281と、サンプルループ24
の呼気試料Aを分離カラム14に通過させる第二のキャ
リアガス流路と、呼気吸引流路280及びキャリアガス
流路281と第二のキャリアガス流路とに切り換え可能
な流路切り換え部30とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療分野、健康産
業、飲酒運転取締り、麻薬捜査等において、ガスクロマ
トグラフィーを用いて呼気中に含まれる成分を分析する
呼気分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平6−58919号公
報に記載されている如く、被検者の呼気を採取して分析
を行う呼気分析装置が開発されている。呼気分析装置
は、例えば、医療分野における臨床検査用の呼気分析や
患者の病態の監視、産業分野における作業環境の測定や
室内環境の測定、警察分野における飲酒運転取締まりや
麻薬取締まり、消防分野における火災原因調査、健康産
業分野における健康管理等、広範な分野にて使用される
ものである。
【0003】この呼気分析装置は、ガスクロマトグラフ
ィーを用いたものであり、装置本体に付設され外周部が
ヒータで被覆された長さ1.5m程度の呼気採取管と、呼気
採取管の端部に四方電磁バルブを介して各々接続された
2本のキャリアガス流路と、この四方電磁バルブに接続
された空気ボンベと、各キャリアガス流路の一部を区画
して設けられたサンプル計量部とを備えている。
【0004】この各サンプル計量部の下流側には三方電
磁バルブおよび排気管を介して接続された呼気導入用ポ
ンプ(吸引ポンプ)が装備されている。また、前述した
各三方電磁バルブに各々並列に且つ相互に独立して接続
された2つの分離カラム等を備えている。
【0005】そして、被検者から呼気を採取して分析を
行う場合には、被検者が呼気採取管の内部へ呼気を吐出
すると、呼気採取管へ吐出された呼気が呼気導入用ポン
プにより装置外部へ排出される一方、呼気の一部が呼気
試料として各サンプル計量部に充満される。次いで、各
サンプル計量部に空気ボンベからキャリアガスを送り込
むと、各計量部に充満されている呼気試料が各分離カラ
ムへ送り込まれた後、各呼気試料は、各成分ガスの保持
時間の違いにより分離される。この後、所定の演算処理
により呼気分析が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】例えば、糖尿病では脂
質過酸化によりペンタンの呼気中濃度が増加するが、そ
の濃度値は高々pg/mL オーダである。ところが、従来の
呼気分析装置では、例えば、分析できる成分の限界がng
/mL オーダであるので、ペンタン等のpg/mL オーダの低
濃度成分は分析することができないという問題があっ
た。
【0007】この問題を解決するために、本発明者は、
呼気試料を濃縮するという新しい呼気分析装置(以下、
「濃縮型」という。)を考え出した。しかしながら、こ
の新らしい呼気分析装置では、従来の直接注入型(以
下、「非濃縮型」という。)としては、構造上使用でき
ない。そのため、二種類の呼気分析装置が必要となるの
で、全体として大型化及び高価格化を招くという、新た
な問題が生じた。
【0008】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、呼気中にわず
かしか含まれていない低濃度成分でも分析でき、なおか
つ、従来の非濃縮型としても使用できる、呼気分析装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の呼気分析
装置は、呼気試料を通過させて当該呼気試料に含まれる
成分を分離する分離カラムと、この分離カラムによって
分離された成分を検出する検出器と、呼気試料を内部に
吸着させた捕集管と、この捕集管内に吸着している呼気
試料を脱離させる濃縮試料導入部と、呼気を内部に吹き
込ませた呼気採取管と、呼気を呼気試料として内部に吸
着させるサンプルループと、前記呼気採取管内の呼気を
前記サンプルループを通して吸引することにより当該サ
ンプルループ内に前記呼気試料を充填するポンプと、前
記濃縮試料導入部で脱離した呼気試料をキャリアガスに
よって前記分離カラムに通過させる第一のキャリアガス
流路と、前記サンプルループ内に充填された呼気試料を
キャリアガスによって前記分離カラムに通過させる第二
のキャリアガス流路と、前記第一又は第二のキャリアガ
ス流路のどちらか一方に切り換え可能な流路切り換え部
とを備えたものである。
【0010】濃縮型として使用する場合には、流路切り
換え部により第一のキャリアガス流路を選択する。捕集
管内に濃縮捕集された呼気試料は、濃縮試料導入部で脱
離し、キャリアガスとともに分離カラムを通過する。こ
の呼気試料のキャリアガスに対する濃度は、濃縮されて
いない呼気成分をキャリアガスとともに流す場合に比べ
て、はるかに高くなっている。つまり、検出器では、ピ
ークの高い検出値が得られる。したがって、呼気中にわ
ずかしか含まれていない低濃度成分でも、十分に分析可
能となる。
【0011】非濃縮型として使用する場合には、呼気採
取管内の呼気をサンプルループを通してポンプで吸引す
ることにより、サンプルループに呼気試料を充填する。
そして、流路切り換え部により第二のキャリアガス流路
を選択する。サンプルループに充填された呼気試料は、
キャリアガスとともに分離カラムを通過する。
【0012】分離カラム、検出器及びこれらの周囲の配
管等は、濃縮型及び非濃縮型のどちらでも使用する共通
部分となっている。
【0013】請求項2記載の呼気分析装置は、請求項1
記載の呼気分析装置において、前記呼気採取管内の呼気
を前記サンプルループを通して前記ポンプで吸引する呼
気吸引流路が付設され、前記流路切り換え部は、当該呼
気吸引流路及び前記第一のキャリアガス流路と、前記第
二のキャリアガス流路とのどちらか一方に切り換え可能
としたものである。
【0014】呼気吸引流路及び第一のキャリアガス流路
と、第二のキャリアガス流路との切り換えのみで、濃縮
型及び非濃縮型のすべての工程を実行することが可能と
なる。
【0015】請求項3記載の呼気分析装置は、請求項1
記載の呼気分析装置おいて、前記濃縮試料導入部には、
前記捕集管を加熱して当該捕集管内に吸着している呼気
試料を脱離させる第一の加熱手段と、呼気試料を内部に
吸着させる二次濃縮管と、前記捕集管を脱離した呼気試
料を前記二次濃縮管内に吸着させる冷却手段と、この二
次濃縮管を加熱して当該二次濃縮管内に吸着している呼
気試料を脱離させる第二の加熱手段とが設けられている
ものである。
【0016】捕集管内に濃縮捕集された呼気試料は、さ
らに濃縮されて、二次濃縮管に吸着する。したがって、
この呼気試料をキャリアガスによって分離カラムに通過
させることにより、より低濃度の成分の分析が可能とな
る。
【0017】
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明に係る呼気
分析装置の一実施形態を示す構成図であり、図1は呼気
吸引流路及び第一のキャリアガス流路に切り換えた状態
を示し、図2は第二のキャリアガス流路に切り換えた状
態を示している。以下、これらの図面を中心に説明す
る。
【0018】本発明に係る呼気分析装置12は、呼気試
料Aを通過させて呼気試料Aに含まれる成分を分離する
分離カラム14と、分離カラム14によって分離された
成分を検出する検出器16と、呼気試料Aを内部に吸着
させた捕集管18と、捕集管18内に吸着している呼気
試料Aを脱離させる濃縮試料導入部20と、呼気A’を
内部に吹き込ませた呼気採取管22と、呼気A’を呼気
試料Aとして内部に吸着させるサンプルループ24と、
呼気採取管22内の呼気A’をサンプルループ24を通
して吸引することによりサンプルループ24内に呼気試
料Aを充填するポンプ26と、呼気採取管22内の呼気
A’をサンプルループ24を通してポンプ26で吸引す
る呼気吸引流路280と、濃縮試料導入部20で脱離し
た呼気試料AをキャリアガスCによって分離カラム14
に通過させる第一のキャリアガス流路281と、サンプ
ルループ24内に充填された呼気試料Aをキャリアガス
Cによって分離カラム14に通過させる第二のキャリア
ガス流路282と、呼気吸引流路280及びキャリアガ
ス流路281とキャリアガス流路282とのどちらか一
方に切り換え可能な流路切り換え部30とを備えてい
る。
【0019】濃縮試料導入部20は、捕集管18を支持
する捕集管支持体201と、呼気試料Aを内部に吸着さ
せる二次濃縮管202と、二次濃縮管202を支持する
二次濃縮管支持体203とから構成されている。捕集管
支持体201には、捕集管18内に吸着している呼気試
料Aを脱離させる第一の加熱手段(図示せず)が内蔵さ
れている。二次濃縮管支持体203には、捕集管18を
脱離した呼気試料Aを二次濃縮管内202に吸着させる
冷却手段(図示せず)と、二次濃縮管202を加熱して
二次濃縮管202内に吸着している呼気試料Aを脱離さ
せる第二の加熱手段(図示せず)とが内蔵されている。
例示すれば、第一及び第二の加熱手段は電熱ヒータであ
り、冷却手段は液体窒素を収容した容器である。
【0020】二次濃縮管202は、内径0.5 〜1.0mm の
キャピラリィ管を使用するが、分離カラム14と同材質
かつ同特性のものが望ましい。また、二次濃縮管202
は、吸着剤の液相をコーティングしたものを用いている
ので、コーティング等のなされていない素管に比べて、
二次濃縮の効率が良い。なお、捕集管18の濃縮率が高
い場合等は、二次濃縮管202及び二次濃縮管支持体2
03を省略してもよい。
【0021】呼気採取管22は、呼気吐出口221及び
呼気吹込口222を有している。被検者は、呼気吹込口
222に使い捨てマウスピース223を取付け、マウス
ピース223に口を当てて、呼気A’を呼気採取管22
内に吹き込む。また、呼気採取管22は、呼気採取管支
持体23によって固定されている。呼気採取管支持体2
3には、呼気A’等を加熱する第三の加熱手段(図示せ
ず)等が内蔵されている。
【0022】流路切り換え部30は、サンプリングバル
ブ301と、電磁弁302と、サンプリングバルブ30
1及び電磁弁302のソレノイド等を通電制御する制御
手段303とから構成されている。制御手段303は、
手動スイッチからなるもの、リレー及びタイマーからな
るもの、マイクロコンピュータ及びそのプログラムから
なるもの等、どのようなものでもよい。また、流路切り
換え部30には、キャリアガスCを充填したガスボンベ
321が、減圧弁322及び手動弁323を介して接続
されている。キャリアガスCとしては、空気、水素、窒
素、ヘリウム、アルゴン等が一般的に用いられる。
【0023】サンプリングバルブ301は、十個のポー
ト1〜10を有する、例えばロータリバルブである。図
3は、サンプリングバルブ183の一例を示す概略断面
図である。図3において、サンプリングバルブ301
は、ポート1〜10を有する固定体301Aと、連通管
a〜eを有する回転体301Bと、回転体301Bを回
転させるソレノイド等のアクチュエータ(図示せず)と
から構成されている。図3〔1〕が呼気吸引流路280
及びキャリアガス流路281に切り換えた状態を示し、
図3〔2〕がキャリアガス流路282に切り換えた状態
を示している。
【0024】ポート1には、濃縮試料導入部16を通過
したキャリアガスCをフィルタ204を介して導入する
配管341が接続されている。ポート2には、分離カラ
ム14の一端に接続された配管342が接続されてい
る。ポート3には、サンプルループ24の一端に接続さ
れた配管343が接続されている。ポート4には、ポン
プ26に接続された配管344が接続されている。ポー
ト5には、呼気採取管22に接続された配管345が接
続されている。ポート6には、サンプルループ24の他
端に接続された配管346が接続されている。ポート7
には、キャリアガスCを電磁弁302を介して導入する
配管347が接続されている。ポート10には、濃縮試
料導入部16を通過したキャリアガスCを排出する配管
340が接続されている。なお、分離カラム14、サン
プリングバルブ301及びこれらの周囲の配管341,
…等は、例えば100 ℃一定に保った恒温槽(図示せず)
に収容されている。
【0025】検出器16は、質量、熱伝導、イオン電流
等、いずれを検出するものでもよい。
【0026】次に、呼気分析装置12の動作を説明す
る。
【0027】〔濃縮型としての動作〕
【0028】まず、図4に示す呼気濃縮捕集装置80を
用いて、捕集管18に呼気試料Aを吸着させておく。呼
気濃縮捕集装置80は、呼気A’が満たされたテドラー
バッグ82と、テドラーバッグ82内に連通する捕集管
18と、テドラーバッグ82内の呼気A’を捕集管18
を通して吸引するポンプ84と、捕集管18を通過する
呼気A’の積算流量fを測定する積算流量計86と、テ
ドラーバッグ82内の呼気A’の圧力pを測定する圧力
計88と、圧力計88で測定された呼気A’の圧力pが
一定値pF 以下となった場合にポンプ84を停止させる
主制御部90と、捕集管18の温度Tを一定にする恒温
器92と、捕集管18とポンプ84との間の呼気A’の
流路に設けられた水分吸収フィルタ94とを備えてい
る。テドラーバッグ82、圧力計88のT字管881、
捕集管18、水分吸収フィルタ94、ポンプ84及び積
算流量計86は、可撓性チューブ95a〜95eによっ
て、それぞれ連結されている。
【0029】捕集管18内には、呼気試料Aを吸着する
吸着剤181が充填されている。テドラーバッグ82
は、呼気吐出口821及び呼気吹込口822を有してい
る。呼気吐出口821及び呼気吹込口822には、特に
図示しないが、手動により開閉自在のストップバルブが
設けられている。予め被検者は、呼気吹込口822に使
い捨てマウスピース823を取付け、マウスピース82
3に口を当てて、呼気A’をテドラーバッグ82内に吹
き込んでおく。積算流量計86は、マスフローメータ等
の一般的な気体用流量計である。圧力計88は、例え
ば、圧電素子に圧力を加えると電圧が生じる圧電効果を
利用したものであり、呼気A’の圧力pに対応する電気
信号を主制御部90へ出力する。主制御部90は、例え
ば、CPU,ROM,RAM,入出力インタフェース等
からなるマイクロコンピュータと、ROM等に格納され
たコンピュータプログラムとから構成される。主制御部
90の動作は、圧力計88から出力された呼気A’の圧
力pが一定値pF 以下となった場合にポンプ84を停止
させるとともに、図示しない報知用のブザー、ランプ等
を駆動するように、プログラムされている。実験によれ
ば、吸引中の圧力pは、例えば−0.05kgf/cm2 であり、
吸引終了時の圧力p(すなわち一定値pF )は、例えば
−0.3 〜−0.4kgf/cm2である。恒温器92は、加熱冷却
部96と、温度制御部97とから構成されている。加熱
冷却部96は、上側98と下側99とに分割でき、上側
98と下側99とで捕集管18を挟持するようになって
いる。したがって、加熱冷却部96に対して捕集管18
を容易に着脱できる。上側98は、断熱材981、伝熱
材982等から構成されている。下側99は、断熱材9
91、伝熱材992、ペルチェ素子993、放熱フィン
994等から構成されている。伝熱材982,992及
び放熱フィン994は、アルミニウム製である。伝熱材
992の内部には、熱電対971が埋設されている。熱
電対971は、伝熱材992すなわち捕集管18の温度
Tに対応する電圧を温度制御部97へ出力する。温度制
御部97は、例えば、CPU,ROM,RAM,入出力
インタフェース等からなるマイクロコンピュータと、R
OM等に格納された温度制御用コンピュータプログラム
と、直流電圧電源とから構成される。温度制御部97の
動作は、熱電対971から出力された捕集管18の温度
Tが一定値TC になるように、ペルチェ素子993を通
電制御するものである。また、一定値TC が室温以上で
ある場合は、ペルチェ素子993の代わりに、単なる電
熱ヒータ等を用いてもよい。水分吸収フィルタ94の内
部には、シリカゲル、炭酸カルシウム等の吸湿材941
が充填されている。
【0030】ポンプ86が作動すると、呼気A’がテド
ラーバック82から捕集管18を通って吸引される。こ
れにより、呼気成分Aが、捕集管18の吸着剤181に
濃縮捕集される。このとき、圧力計88では吸引時の圧
力pが測定され、積算流量計86では積算流量fが測定
されている。テドラーバック82内が空になれば、圧力
pが一定値pF に達するため、主制御部90がポンプ8
4を停止させる。吸引終了時の積算流量fは、積算流量
計86から主制御部90へ出力されるので、捕集管18
に濃縮した呼気A’の量もわかる。
【0031】続いて、捕集管18を濃縮試料導入部20
に装着し、捕集管18を例えば250℃に加熱するととも
に、二次濃縮管202を例えば-130〜-180℃に冷却し、
かつ、流路切り換え部30によってキャリアガス流路2
81(図1)を選択して、キャリアガスCを捕集管18
から二次濃縮管202へ通過させる。すると、呼気試料
Aは、捕集管18を脱離して、さらに濃縮されて二次濃
縮管202に吸着する。
【0032】二次濃縮管202への呼気試料Aの吸着が
完了すると、二次濃縮管202を例えば190 ℃に加熱す
る。このとき、キャリアガスCの節約のため電磁弁30
2は閉となっているので、キャリアガスCは、濃縮試料
導入部20→フィルタ204→ポート1→ポート2→分
離カラム14→検出器16→排出と流れる。呼気試料A
もキャリアガスCとともに流れ、分離カラム14及び検
出器16を通過する。呼気試料Aに含まれる各成分は、
分離カラム14で分離されることにより、時間的な差を
もって検出器16で検出される。検出器16では、呼気
試料Aを注入してから各成分の分別帯が出るまでのキャ
リアガスCの容積(保持容量)又はその時間(保持時
間)により定性分析が行なわれ、ピーク面積又はピーク
高さから定量分析が行われる。
【0033】呼気分析装置12によれば、濃縮試料導入
部20によって濃縮された呼気試料Aを用いているの
で、呼気中にpg/mL オーダしか含まれていないペンタン
等の低濃度成分でも十分に分析することができる。
【0034】〔非濃縮型としての動作1(呼気吸引)〕
【0035】まず、呼気採取管22を例えば40℃に加熱
し、流路切り換え部30によって呼気吸引流路280
(図1)を選択する。被検者が呼気採取管22へ呼気
A’を吹き込むと、これに対応してポンプ26が所定時
間だけ作動する。このとき、呼気A’は、呼気採取管2
2→ポート5→ポート6→サンプルループ24→ポート
3→ポート4→ポンプ26→排出と流れる。これによ
り、呼気A’が呼気試料Aとしてサンプルループ24に
充填される。
【0036】〔非濃縮型としての動作2(分析)〕
【0037】流路切り換え部30によってキャリアガス
流路282(図2)を選択してキャリアガスCを流す。
このとき、電磁弁302が開となるので、キャリアガス
Cは、電磁弁302→ポート7→ポート6→サンプルル
ープ24→ポート3→ポート2→分離カラム14→検出
器16→排出と流れる。サンプルループ24に充填され
た呼気試料AもキャリアガスCとともに流れ、分離カラ
ム14及び検出器16を通過する。この呼気試料Aに含
まれる各成分は、分離カラム14で分離されることによ
り、時間的な差をもって検出器16で検出される。検出
器16では、前述したとおり、所定の分析が行われる。
【0038】また、キャリアガス流路282を選択した
場合は、次の動作も可能となる。.キャリアガスCが
濃縮試料導入部20→フィルタ204→ポート1→ポー
ト10→排出と流れることにより、濃縮試料導入部20
等をパージすることができる。.ポンプ26を作動さ
せることにより、外気がポート5→ポート4→ポンプ2
6→排出と流れるので、呼気採取管22等をパージする
ことができる。
【0039】なお、上記実施形態は、いうまでもなく一
例にすぎず、本発明を限定するものではない。例えば、
サンプリングバルブ301は、電磁弁の切り換えにより
流路を切り換えるものとしてもよい。検出器16、濃縮
試料導入部20、呼気採取管支持体23、ポンプ26等
を制御する機能を制御手段303に付与することによ
り、呼気分析装置12の完全自動化を図るようにしても
よい。各ポート1〜10と、分離カラム14、呼気採取
管22、サンプルループ24、ポンプ26及び電磁弁3
02との接続は、呼気吸引流路280及びキャリアガス
流路281,282の前述した機能が実現できれば、ど
のような組み合わせにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】請求項1乃至3記載の呼気分析装置によ
れば、捕集管内に濃縮捕集された呼気試料を濃縮試料導
入部で脱離させ、この呼気試料をキャリアガスによって
分離カラムに通過させるようにしたので、呼気中にわず
かしか含まれていないペンタン等の低濃度成分でも十分
に分析することができる。しかも、濃縮試料導入部で脱
離した呼気試料をキャリアガスによって分離カラムに通
過させる第一のキャリアガス流路と、サンプルループ内
に充填された呼気試料をキャリアガスによって分離カラ
ムに通過させる第二のキャリアガス流路と、これらのキ
ャリアガス流路のどちらか一方に切り換え可能な流路切
り換え部とを備えたことにより、分離カラム、検出器等
を共用した状態で、濃縮型及び非濃縮型として使用でき
る。したがって、装置全体としての小型化及び低価格化
を達成できる。
【0041】請求項2記載の呼気分析装置によれば、呼
気採取管内の呼気をサンプルループを通してポンプで吸
引する呼気吸引流路を付設し、この呼気吸引流路及び第
一のキャリアガス流路と、第二のキャリアガス流路との
どちらか一方に切り換え可能な流路切り換え部としたこ
とにより、呼気吸引流路及び第一のキャリアガス流路
と、第二のキャリアガス流路との切り換えのみで、濃縮
型及び非濃縮型のすべての工程を実行することができる
ので、操作性及び利便性を向上できる。
【0042】請求項3記載の呼気分析装置によれば、捕
集管内に濃縮捕集された呼気試料をさらに濃縮して二次
濃縮管に吸着させ、この呼気試料をキャリアガスによっ
て分離カラムに通過させるようにしたので、より低濃度
の成分でも十分に分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る呼気分析装置の一実施形態を示す
構成図であり、呼気吸引流路及び第一のキャリアガス流
路に切り換えた状態を示している。
【図2】本発明に係る呼気分析装置の一実施形態を示す
構成図であり、第二のキャリアガス流路に切り換えた状
態を示している。
【図3】図1及び図2の呼気分析装置におけるサンプリ
ングバルブの一例を示す概略断面図であり、図3〔1〕
が呼気吸引流路及び第一のキャリアガス流路に切り換え
た状態を示し、図3〔2〕が第二のキャリアガス流路に
切り換えた状態を示している。
【図4】呼気濃縮捕集装置の一例を示す断面構成図であ
る。
【符号の説明】
12 呼気分析装置 14 分離カラム 16 検出器 18 捕集管 20 濃縮試料導入部 202 二次濃縮管 22 呼気採取管 24 サンプルループ 26 ポンプ 280 呼気吸引流路 281 第一のキャリアガス流路 282 第二のキャリアガス流路 30 流路切り換え部 A’ 呼気 A 呼気試料 C キャリアガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/497 G01N 33/497 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 呼気試料を通過させて当該呼気試料に含
    まれる成分を分離する分離カラムと、この分離カラムに
    よって分離された成分を検出する検出器と、呼気試料を
    内部に吸着させた捕集管と、この捕集管内に吸着してい
    る呼気試料を脱離させる濃縮試料導入部と、呼気を内部
    に吹き込ませた呼気採取管と、呼気を呼気試料として内
    部に吸着させるサンプルループと、前記呼気採取管内の
    呼気を前記サンプルループを通して吸引することにより
    当該サンプルループ内に前記呼気試料を充填するポンプ
    と、前記濃縮試料導入部で脱離した呼気試料をキャリア
    ガスによって前記分離カラムに通過させる第一のキャリ
    アガス流路と、前記サンプルループ内に充填された呼気
    試料をキャリアガスによって前記分離カラムに通過させ
    る第二のキャリアガス流路と、前記第一又は第二のキャ
    リアガス流路のどちらか一方に切り換え可能な流路切り
    換え部とを備えた呼気分析装置。
  2. 【請求項2】 前記呼気採取管内の呼気を前記サンプル
    ループを通して前記ポンプで吸引する呼気吸引流路が付
    設され、前記流路切り換え部は、当該呼気吸引流路及び
    前記第一のキャリアガス流路と、前記第二のキャリアガ
    ス流路とのどちらか一方に切り換え可能である、請求項
    1記載の呼気分析装置。
  3. 【請求項3】 前記濃縮試料導入部には、前記捕集管を
    加熱して当該捕集管内に吸着している呼気試料を脱離さ
    せる第一の加熱手段と、呼気試料を内部に吸着させる二
    次濃縮管と、前記捕集管を脱離した呼気試料を前記二次
    濃縮管内に吸着させる冷却手段と、この二次濃縮管を加
    熱して当該二次濃縮管内に吸着している呼気試料を脱離
    させる第二の加熱手段とが設けられた、請求項1記載の
    呼気分析装置。
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