JPH10108850A - 呼気濃縮捕集装置 - Google Patents

呼気濃縮捕集装置

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JPH10108850A
JPH10108850A JP8281765A JP28176596A JPH10108850A JP H10108850 A JPH10108850 A JP H10108850A JP 8281765 A JP8281765 A JP 8281765A JP 28176596 A JP28176596 A JP 28176596A JP H10108850 A JPH10108850 A JP H10108850A
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JP
Japan
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exhalation
pipe
self
breath
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JP8281765A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Sato
勝彦 佐藤
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業時間の短縮化、作業の単純化及び捕集管
の外気汚染の防止等を可能とする。 【解決手段】 呼気濃縮捕集装置10は、呼気Aが充填
された呼気採取容器としての呼気採取バッグ82と、呼
気採取バッグ82内に連通する捕集管84と、呼気採取
バッグ82内の呼気Aを捕集管84を通して吸引するポ
ンプ86と、呼気採取バック82側の配管40の端部に
設けられたセルフシール継手42Sと、捕集管84の両
端部に設けられたセルフシール継手42P,44Pと、
ポンプ86側の配管46の端部に設けられたセルフシー
ル継手44Sと、セルフシール継手42P,42S及び
セルフシール継手44P,44Sをそれぞれ自動的に着
脱する自動着脱機構48とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療分野、健康産
業、麻薬捜査等で用いられる呼気濃縮捕集装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の呼気濃縮捕集装置を示す
断面構成図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0003】呼気濃縮捕集装置80は、呼気Aが充填さ
れた呼気採取バッグ82と、呼気採取バッグ82内に連
通する捕集管84と、呼気採取バッグ82内の呼気Aを
捕集管84を通して吸引するポンプ86と、捕集管84
を通過する呼気Aの積算流量を測定する積算流量計12
とを備えている。呼気採取バッグ82は、フッソ樹脂等
からなり、袋状を呈している。呼気採取バッグ82内に
は、予め被検者によって呼気Aが吹き込まれている。捕
集管84は、ガラス管又はステンレス管であり、検出対
象を吸着する吸着剤841が内部に充填されている。吸
着剤841は、例えば多孔質ポリマである。ポンプ86
は、例えばダイヤフラムポンプである。呼気採取バッグ
82と捕集管84とは配管88aによって連結され、捕
集管84とポンプ86とは配管88bによって連結され
ている。配管88a,88bは、ビニル樹脂製である。
【0004】ポンプ86が動作すると、呼気Aが呼気採
取バッグ82から捕集管84を通って排出される。これ
により、呼気Aに含まれる検出対象が、捕集管84の吸
着剤841に濃縮捕集される。操作者は、積算流量計1
2の表示値を読んで総吸引量を測定し、濃縮の倍率を計
算する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】捕集管84と配管88
aとの連結・分離及び捕集管84と配管88bとの連結
・分離は、全て操作者の手作業によって行われる。その
ため、従来の呼気濃縮捕集装置80では、次のような問
題があった。
【0006】(イ)連結・分離作業自体に時間がかか
る。二本の配管88a,88bを同時に連結・分離する
ことは不可能である。このように、手作業では作業時間
の短縮化が図れなかった。
【0007】(ロ)操作者の技量が未熟であると、捕集
管84が損傷したり(特に捕集管84がガラス製の場
合)、連結が不適切となって呼気Aが漏出したりする。
このように、連結・分離作業は細かい手作業であるため
習熟を要した。
【0008】(ハ)呼気Aの濃縮捕集が終了すると、捕
集管84内に外気が混入することを防ぐために、捕集管
84から配管88a,88bを外した後、直ちに捕集管
84の両端を密栓しなければならない。しかし、手作業
では、捕集管84を外してから密栓するまでに、ある程
度の時間がかかってしまうので、捕集管84の外気汚染
を十分に防止できなかった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、かかる従来技術の有する諸問
題を解決することにより、作業時間の短縮化、作業の単
純化及び捕集管の外気汚染の防止等を可能とした呼気濃
縮捕集装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであり、呼気が充填された呼
気採取容器と、この呼気採取容器内に連通する捕集管
と、前記呼気採取容器内の前記呼気を前記捕集管を通し
て吸引するポンプとを備えた呼気濃縮捕集装置を改良し
たものである。
【0011】請求項1記載の呼気濃縮捕集装置は、前記
ポンプ側の配管の端部と前記捕集管の端部とにそれぞれ
急速継手が設けられ、これらの急速継手の着脱により前
記ポンプ側の配管と前記捕集管とが連結又は分離される
ものである。そして、当該急速継手のうち少なくとも前
記捕集管側はセルフシール継手である。
【0012】請求項2記載の呼気濃縮捕集装置は、請求
項1記載の呼気濃縮捕集装置において、前記呼気採取容
器側の配管の端部と前記捕集管の端部とにそれぞれ急速
継手が設けられ、これらの急速継手の着脱により前記呼
気採取容器側の配管と前記捕集管とが連結又は分離され
るものである。そして、前記急速継手のうち少なくとも
前記捕集管側はセルフシール継手である。
【0013】請求項3記載の呼気濃縮捕集装置は、請求
項1又は2記載の呼気濃縮捕集装置において、前記急速
継手を自動的に着脱する自動着脱機構を備えたものであ
る。
【0014】ここで「急速継手」とは、ホース及び配管
の接続用継手で、急速に着脱が可能なものをいう(JIS
B0142 参照)。「セルフシール継手」とは、両接続金具
が連結されたとき自動的に開き、分離されたとき自動的
に閉じるような逆止め弁を端部に内蔵する急速継手をい
う(JIS B0142 参照)。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る呼気濃縮捕
集装置の第一実施形態を示す構成図である。図2は、セ
ルフシール継手の一部の構造を概略的に示す断面図であ
る。以下、この図面に基づき説明する。ただし、図7と
同一部分は同一符号を付すことにより重複説明を省略す
る。
【0016】呼気濃縮捕集装置10は、呼気Aが充填さ
れた呼気採取容器としての呼気採取バッグ82と、呼気
採取バッグ82内に連通する捕集管84と、呼気採取バ
ッグ82内の呼気Aを捕集管84を通して吸引するポン
プ86と、呼気採取バック82側の配管40の端部に設
けられたセルフシール継手42Sと、捕集管84の両端
部に設けられたセルフシール継手42P,44Pと、ポ
ンプ86側の配管46の端部に設けられたセルフシール
継手44Sと、セルフシール継手42P,42S及びセ
ルフシール継手44P,44Sをそれぞれ自動的に着脱
する自動着脱機構48とを基本的に備えたものである。
セルフシール継手42P,42Sの着脱により配管40
と捕集管84とが連結又は分離され、セルフシール継手
44P,44Sの着脱により配管46と捕集管84とが
連結又は分離される。
【0017】捕集管84とセルフシール継手42Pとは
継手42Jによって連結され、捕集管84とセルフシー
ル継手44Pとは継手44Jによって連結されている。
セルフシール継手42P,44Pは、それぞれ固定治具
42F,44Fによって加熱冷却部20に固定されてい
る。配管40,46は、可撓性を有するものを弛ませる
か、又は蛇腹状の構造とすることにより、伸縮自在とな
っている。
【0018】セルフシール継手42P,42S,44
P,44Sは、図2に示すように、プラグ形であるセル
フシール継手42P,44Pとソケット形であるセルフ
シール継手42S,44Sとが着脱する構造となってい
る。このようなセルフシール継手42P,…としては、
例えば日東工器株式会社から「マルチカプラ」という商
品名で販売されている。ソケット形のセルフシール継手
42S,44Sは、ソケット体S1と、ソケット体S1
内に収容された弁体S2と、ソケット体S1の開口部S
3に弁体S2を押圧する圧縮ばねS4とを備えている。
プラグ形のセルフシール継手42P,44Pは、プラグ
体P1と、プラグ体P1内に収容された弁体P2と、プ
ラグ体P1の開口部P3に弁体P2を押圧する圧縮ばね
P4とを備えている。図2に示すように、ソケット体S
1とプラグ体P1とが嵌合している状態では、弁体S
2,P2同士が押し合うことにより、圧縮ばねS4,P
4が縮むので、弁体S2,P2と開口部S3,P3との
間に空隙ができる。この空隙を気体が流れる。これに対
して、ソケット体S1とプラグ体P1とが離脱している
状態では、圧縮ばねS4,P4が弁体S2,P2を開口
部S3,P3へ押しやる。これにより、弁体S2,P2
と開口部S3,P3とが密接するので、気体の流れは阻
止される。
【0019】自動着脱機構48は、エアシリンダ42
1,441と、エアシリンダ421,441によって伸
縮するロッド422,442と、ソケット形のセルフシ
ール継手42S,44Sを支持する支持治具423,4
43と、支持治具423,443とロッド422,44
2とを固定するナット424,444と、エアシリンダ
421,441を制御するシリンダ制御部481とによ
って構成されている。シリンダ制御部481は、スイッ
チ、リレー等によって構成されている。エアシリンダ4
21,441には、図示しない配管によって高圧空気が
供給されている。
【0020】また、呼気濃縮捕集装置10には、捕集管
84を通過する呼気Aの積算流量fを測定する積算流量
計12と、呼気採取バック82内の呼気Aの圧力pを測
定する圧力計32と、積算流量計12で測定された積算
流量fが一定値fF 以上となった場合又は圧力計32で
測定された呼気Aの圧力pが一定値pF 以下となった場
合にポンプ86を停止させるポンプ制御部14と、捕集
管84の温度Tを一定にする恒温器16と、呼気採取バ
ッグ82と圧力計32との間の呼気Aの流路に設けられ
た水分吸収フィルタ18とが付設されている。
【0021】積算流量計12は、マスフローメータ等の
一般的な気体用流量計である。圧力計32は、例えば、
圧電素子に圧力を加えると電圧が生じる圧電効果を利用
した圧電式であり、呼気Aの圧力pに対応する電気信号
をポンプ制御部14へ出力する。また、圧力計32は、
T字管321によって呼気Aの流路から分岐することに
より、ポンプ86による吸引時の抵抗を減じているとと
もに、圧力計32内への呼気成分の吸着を防止してい
る。
【0022】ポンプ制御部14は、例えばマイクロコン
ピュータ及びそのプログラムから構成される。ポンプ制
御部14の動作は、積算流量計12から出力された積算
流量fが一定値fF 以上となった場合又は圧力計32か
ら出力された呼気Aの圧力pが一定値pF 以下となった
場合に、ポンプ86を停止させるとともに、図示しない
報知用のブザー、ランプ等を駆動するように、プログラ
ムされている。
【0023】恒温器16は、加熱冷却部20と、温度制
御部22とから構成されている。加熱冷却部20は、上
側24と下側26とに分割でき、上側24と下側26と
で捕集管84を挟持するようになっている。したがっ
て、加熱冷却部20に対して捕集管84を簡単に着脱で
きる。上側24は、断熱材241、伝熱材242等から
構成されている。下側26は、断熱材261、伝熱材2
62、ペルチェ素子263、放熱フィン264等から構
成されている。伝熱材242,262及び放熱フィン2
64は、アルミニウム製である。伝熱材262の内部に
は、熱電対221が埋設されている。熱電対221は、
伝熱材262すなわち捕集管84の温度Tに対応する電
圧を温度制御部22へ出力する。温度制御部22は、例
えばマイクロコンピュータと、このマイクロコンピュー
タのメモリに格納された温度制御用プログラムと、直流
電圧電源とから構成される。温度制御部22の動作は、
熱電対221から出力された捕集管84の温度Tが一定
値TC になるように、ペルチェ素子263を通電制御す
るものである。
【0024】水分吸収フィルタ18は、分析に不要な呼
気A中の水分を除去することにより、過塩酸マグネシウ
ム等の吸湿材181が内部に充填されている。また、水
分吸収フィルタ18は、圧力計32への水分付着及び呼
気成分付着を防止している。
【0025】図3は、呼気濃縮捕集装置10において捕
集管84を加熱冷却部20に装着する手順を示す構成図
であり、図3〔1〕は捕集管84の両端部にセルフシー
ル継手42P,44Pを装着する前の状態であり、図3
〔2〕は捕集管84の両端部にセルフシール継手42
P,44Pを装着した後の状態であり、図3〔3〕は加
熱冷却部20に捕集管84を装着した後の状態である。
以下、図1及び図3に基づき、作業手順及び呼気濃縮捕
集装置10の動作を説明する。
【0026】まず、セルフシール継手42Pと継手42
Jとを連結し、セルフシール継手44Pと継手44Jと
を連結し、未使用の捕集管84を用意する(図3
〔1〕)。セルフシール継手42P,44Pには、それ
ぞれ固定用のナット42N,44Nが取り付けられて
る。続いて、捕集管84の両端部に継手42J,44J
を介して、セルフシール継手42P,44Pを装着する
(図3〔2〕)。続いて、捕集管84を加熱冷却部20
に装着し、固定治具42F,44Fとナット42N,4
4Nとによりセルフシール継手42P,44Pを加熱冷
却部20に固定する(図3〔3〕)。続いて、シリンダ
制御部481の図示しないボタンを押すと、エアシリン
ダ421,441が動作してロッド422,442が伸
びることにより、セルフシール継手42S,44Sとセ
ルフシール継手42P,44Pとが嵌合する。こうし
て、配管40,46と捕集管84とが連結される(図
1)。このように、配管40,46と捕集管84との連
結作業は、極めて簡単である。
【0027】続いて、呼気Aを充填した呼気採取バッグ
82を急速継手82Jに接続し、図示しないスタートス
イッチをオンにすると、ポンプ制御部14は、ポンプ8
6を駆動し、積算流量計12から積算流量fを入力する
とともに圧力計32から圧力pを入力する。そして、積
算流量fが一定値fF 以上となるか、又は圧力pが一定
値pF 以下となると、ポンプ制御部14はポンプ86を
停止させる。これにより濃縮捕集動作が終了する。
【0028】続いて、シリンダ制御部481の図示しな
いボタンを押すと、エアシリンダ421,441が動作
してロッド422,442が縮むことにより、セルフシ
ール継手42S,44Sとセルフシール継手42P,4
4Pとが離脱する。こうして、配管40,46と捕集管
84とが分離される(図3〔3〕)。このように、配管
40,46と捕集管84との分離作業は、極めて簡単で
ある。しかも、このとき、セルフシール継手42P,4
4Pにより捕集管84が瞬時に密閉されるので、外気の
混入を十分に防止でき、また捕集管84を密栓する必要
もない。
【0029】ところで、従来の呼気濃縮捕集装置80
(図7)には、次のような問題があった。
【0030】.呼気採取バッグ82内の呼気Aの全体
積は、いっぱいに膨らませれば、どれでもおおよそ同じ
値になるとされているが、実際には呼気採取バッグ82
毎にかなりばらつく。そのため、呼気Aの単位体積当た
りの、検出対象の分析値が不正確になりがちであった。
【0031】.捕集管84で検出対象を捕集する効率
は、温度によって変化する。そのため、検出対象の分析
値の再現性に問題があった。
【0032】.濃縮捕集の終了によりポンプ86を停
止するタイミングは、呼気採取バッグ82の収縮状態を
操作者が目視することにより判断していた。そのため、
濃縮捕集を終了させるための自動化が困難であり、操作
者の作業が煩雑化していた。
【0033】.呼気A中には水分が多く含まれてい
る。この水分が、ポンプ86等の内部に凝縮することに
より、ポンプ86等に対して劣化、腐食等の悪影響を与
えることがあった。
【0034】これに対して、呼気濃縮捕集装置10によ
れば、次の効果を奏する。
【0035】(1)捕集管84を通過する呼気Aの積算
流量fを測定する積算流量計12を設けたので、呼気採
取バッグ82内の呼気Aの全体積が呼気採取バッグ82
毎にばらついても、呼気Aの単位体積当たりの分析値を
正確に得ることができる。
【0036】(2)捕集管84を通過する呼気Aの積算
流量fを測定する積算流量計12と、積算流量計12で
測定された積算流量fが一定値以上となった場合にポン
プ86を停止させるポンプ制御部14とを設けたことに
より、一定量の呼気Aを濃縮したことが自動的に判断さ
れるので、濃縮作業の自動化を達成でき、これにより操
作者の作業を簡略化できる。
【0037】(3)呼気採取バッグ82内の呼気Aの圧
力pを測定する圧力計32を設けたので、濃縮作業の終
了を圧力値として正確に把握することができる。
【0038】(4)呼気採取バッグ82内の呼気Aの圧
力pを測定する圧力計32と、圧力計32で測定された
呼気Aの圧力pが一定値以下となった場合にポンプ86
を停止させるポンプ制御部14とを設けたことにより、
濃縮作業の終了が自動的に判断されるので、濃縮作業の
自動化を達成でき、これにより操作者の作業を簡略化で
きる。また、呼気採取バッグ82内の呼気Aが少量であ
るため、積算流量fが一定値fF を越えず、ポンプ86
を停止できないときにも、確実にポンプ86を停止でき
る。
【0039】(5)捕集管84の温度を一定にする恒温
器16を設けたことにより、捕集管84で検出対象を捕
集する効率を常に一定にできるので、分析値の再現性を
向上できる。
【0040】(6)呼気採取バッグ82と捕集管84と
の間の呼気Aの流路に水分吸収フィルタ18を設けたこ
とにより、呼気18中に含まれる不要な水分を除去でき
る。したがって、捕集管84やポンプ86等に水分が悪
影響を及ぼすことを防止できる。
【0041】図4は、本発明に係る呼気濃縮捕集装置の
第二実施形態を示す要部構成図である。ただし、図4で
は、図1と異なる部分を中心に示している。以下、この
図面に基づき説明する。
【0042】呼気濃縮捕集装置50では、呼気採取バッ
ク82側の配管40の端部に設けられた継手52Sと、
捕集管84の一端部に設けられたセルフシール継手44
Pと、ポンプ86側の配管46の端部に設けられたセル
フシール継手44Sと、継手52S及び捕集管84並び
にセルフシール継手44P,44Sをそれぞれ自動的に
着脱する自動着脱機構48とが設けられている。継手5
2S及び捕集管84の着脱により、配管40と捕集管8
4とが連結又は分離される。
【0043】継手52Sは、捕集管84の外周に接する
だけの単純な構造である。継手52Sの捕集管84に外
接する部分には、二本のOリング521,522が嵌設
されている。Oリング521,522の内径は、捕集管
84の外径と等しいかやや小さめになっている。また、
継手52Sは、支持治具523によって支持されている
ので、自動着脱機構48によって動くようになってい
る。
【0044】セルフシール継手の種類によっては、その
内部に汚れが蓄積する構造となっているものがある。こ
のようなセルフシール継手を呼気採取バック82側の配
管40の端部に設けると、捕集管84が汚染されるおそ
れがある。そこで、本実施形態では、呼気採取バック8
2側の配管40の端部に、セルフシール継手を設けず
に、単純な構造の継手52Sを設けている。なお、ポン
プ86側の配管46の端部にどのようなセルフシール継
手を設けても、呼気Aは捕集管84から配管46へ一方
向に流れるので、捕集管84が汚染されることはない。
【0045】図5は、呼気濃縮捕集装置50において捕
集管84を加熱冷却部20に装着する手順を示す構成図
であり、図3〔1〕は捕集管84の一端部にセルフシー
ル継手44Pを装着する前の状態であり、図3〔2〕は
捕集管84の一端部にセルフシール継手44Pを装着し
た後の状態であり、図3〔3〕は加熱冷却部20に捕集
管84を装着した後の状態である。以下、図4及び図5
に基づき、作業手順及び呼気濃縮捕集装置50の動作を
説明する。
【0046】まず、セルフシール継手44Pと継手44
Jとを連結し、未使用の捕集管84を用意する(図5
〔1〕)。セルフシール継手44Pには、固定用のナッ
ト44Nが取り付けられてる。続いて、捕集管84の一
端部に継手44Jを介して、セルフシール継手44Pを
装着する(図5〔2〕)。続いて、捕集管84を加熱冷
却部20に装着し、固定治具44Fとナット44Nとに
よりセルフシール継手44Pを加熱冷却部20に固定す
る(図3〔3〕)。続いて、シリンダ制御部481(図
1)の図示しないボタンを押すと、エアシリンダ42
1,441が動作してロッド422,442が伸びるこ
とにより、継手52S及び捕集管84並びにセルフシー
ル継手44P,44Sが嵌合する。こうして、配管4
0,46と捕集管84とが連結される(図1)。このよ
うに、配管40,46と捕集管84との連結作業は、極
めて簡単である。
【0047】続いて、第一実施形態と同様に濃縮捕集動
作が終了し、シリンダ制御部481(図1)の図示しな
いボタンを押すと、エアシリンダ421,441が動作
してロッド422,442が縮むことにより、継手52
S及び捕集管84並びにセルフシール継手44P,44
Sが離脱する。こうして、配管40,46と捕集管84
とが分離される(図3〔3〕)。このように、配管4
0,46と捕集管84との分離作業は、極めて簡単であ
る。しかも、このとき、セルフシール継手44Pにより
捕集管84の他端部が瞬時に密閉されるので、捕集管8
4の他端部からの外気の混入を十分に防止でき、また捕
集管84の他端部を密栓する必要もない。
【0048】図6は、呼気濃縮捕集装置10によって呼
気Aを捕集管84に濃縮捕集させた後に用いられる呼気
分析装置を概略的に示す構成図である。ただし、図1と
同一部分は同一符号を付すことにより重複説明を省略す
る。
【0049】呼気分析装置60は、捕集管84内の呼気
Aを押し出すキャリアガスを供給するキャリアガスボン
ベ601、キャリアガスの流れを制御するキャリアガス
コントローラ602、捕集管84内の呼気A中の成分を
脱離させる熱脱離部603、脱離した成分を分離するカ
ラム604、カラム604を収容する恒温槽605、分
離された成分を検出する検出器606、検出器606で
得られたデータを処理するデータ処理器607、キャリ
アガスコントローラ602側の配管608の端部に設け
られたセルフシール継手44Sと、カラム604側の配
管609の端部に設けられたセルフシール継手42S
と、セルフシール継手42P,42S及びセルフシール
継手44P,44Sをそれぞれ自動的に着脱する自動着
脱機構48とを備えたものである。セルフシール継手4
2P,44Pは、捕集管84の両端部に予め装着されて
いる。セルフシール継手42P,42Sの着脱により配
管609と捕集管84とが連結又は分離され、セルフシ
ール継手44P,44Sの着脱により配管608と捕集
管84とが連結又は分離される。
【0050】捕集管84は、加熱冷却部20(図1)か
ら取り外した状態のまま、セルフシール継手42S,4
4S及び自動着脱機構48によって簡単に配管609,
608と連結できる。同様に、捕集管84と配管60
9,608との分離も簡単である。しかも、連結・分離
の際に、捕集管84に外気が混入することを十分に防止
できる。
【0051】なお、本発明は、いうまでもなく、上記実
施形態に限定されるものではない。例えば、自動着脱機
構48は、電磁石、又はモータ等を用いて構成してもよ
い。
【0052】
【発明の効果】請求項1,2又は3記載の呼気濃縮捕集
装置によれば、捕集管の両端部又は一端部にセルフシー
ル継手を用いたことにより、捕集管と配管との連結又は
分離を簡単に行えるので、作業時間の短縮化及び作業の
単純化を達成できる。しかも、捕集管と配管とを分離す
ると、セルフシール継手により瞬時に捕集管が密閉され
るので、捕集管の外気汚染を防止できるとともに、捕集
管を密栓する手間も省くことができる。
【0053】請求項3記載の呼気濃縮捕集装置によれ
ば、継手を自動的に着脱する自動着脱機構を備えたの
で、作業時間の短縮化及び作業の単純化をさらに達成で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る呼気濃縮捕集装置の第一実施形態
を示す構成図である。
【図2】図1の呼気濃縮捕集装置におけるセルフシール
継手について、一部の構造を概略的に示す断面図であ
る。
【図3】図1の呼気濃縮捕集装置において捕集管を加熱
冷却部に装着する手順を示す構成図であり、図3〔1〕
は捕集管の両端部にセルフシール継手を装着する前の状
態であり、図3〔2〕は捕集管の両端部にセルフシール
継手を装着した後の状態であり、図3〔3〕は加熱冷却
部に捕集管を装着した後の状態である。
【図4】本発明に係る呼気濃縮捕集装置の第二実施形態
を示す要部構成図である。
【図5】図4の呼気濃縮捕集装置において捕集管を加熱
冷却部に装着する手順を示す構成図であり、図5〔1〕
は捕集管の他端部にセルフシール継手を装着する前の状
態であり、図5〔2〕は捕集管の他端部にセルフシール
継手を装着した後の状態であり、図5〔3〕は加熱冷却
部に捕集管を装着した後の状態である。
【図6】図1の呼気濃縮捕集装置によって呼気を捕集管
に濃縮捕集させた後に用いられる呼気分析装置を概略的
に示す構成図である。
【図7】従来の呼気濃縮捕集装置を示す断面構成図であ
る。
【符号の説明】
10,50 呼気濃縮捕集装置 40 呼気採取バック側の配管 42P,44P プラグ形のセルフシール継手 42S,44S ソケット形のセルフシール継手 46 ポンプ側の配管 48 自動着脱機構 82 呼気採取バッグ(呼気採取容器) 84 捕集管 86 ポンプ A 呼気

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 呼気が充填された呼気採取容器と、この
    呼気採取容器内に連通する捕集管と、前記呼気採取容器
    内の前記呼気を前記捕集管を通して吸引するポンプとを
    備えた呼気濃縮捕集装置において、 前記ポンプ側の配管の端部と前記捕集管の端部とにそれ
    ぞれ急速継手が設けられ、これらの急速継手の着脱によ
    り前記ポンプ側の配管と前記捕集管とが連結又は分離さ
    れ、当該急速継手のうち少なくとも前記捕集管側はセル
    フシール継手である、ことを特徴とする呼気濃縮捕集装
    置。
  2. 【請求項2】 前記呼気採取容器側の配管の端部と前記
    捕集管の端部とにそれぞれ急速継手が設けられ、これら
    の急速継手の着脱により前記呼気採取容器側の配管と前
    記捕集管とが連結又は分離され、前記急速継手のうち少
    なくとも前記捕集管側はセルフシール継手である、請求
    項1記載の呼気濃縮捕集装置。
  3. 【請求項3】 前記急速継手を自動的に着脱する自動着
    脱機構を備えた、請求項1又は2記載の呼気濃縮捕集装
    置。
JP8281765A 1996-10-03 1996-10-03 呼気濃縮捕集装置 Withdrawn JPH10108850A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015529476A (ja) * 2012-07-05 2015-10-08 イ・エス・ペ・システム 医用撮像のためにガス流を測定する装置
JP2016106946A (ja) * 2014-12-09 2016-06-20 株式会社フクダ産業 呼吸機能検査装置

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JP2015529476A (ja) * 2012-07-05 2015-10-08 イ・エス・ペ・システム 医用撮像のためにガス流を測定する装置
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