JPH11255695A - 光学活性なシクロアルケン誘導体の製造方法 - Google Patents

光学活性なシクロアルケン誘導体の製造方法

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JPH11255695A
JPH11255695A JP5547698A JP5547698A JPH11255695A JP H11255695 A JPH11255695 A JP H11255695A JP 5547698 A JP5547698 A JP 5547698A JP 5547698 A JP5547698 A JP 5547698A JP H11255695 A JPH11255695 A JP H11255695A
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reaction
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optically active
mmol
compound
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JP5547698A
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English (en)
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Hisao Nishiyama
久雄 西山
Hiroshi Nagase
長瀬  博
Hisanobu Wakita
尚宜 脇田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】メソ化合物からフェノール誘導体と光学活
性な添加剤を用いて、光学活性なシクロアルケン誘導体
を合成する。 【効果】メソ化合物から有機合成的手法によりシクロア
ルキル[b]ベンゾフランに誘導することが容易なシク
ロアルケン誘導体の光学活性体を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば医薬品、
特に抗血栓剤として有用である5,6,7-トリノル-4,8-イ
ンター-m-フェニレンPGI2誘導体の製造原料として
用いられるシクロアルケン誘導体の光学活性体の製造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シクロアルケンの一つであるシク
ロペンテン誘導体の光学活性体は、メソ化合物を原料と
して酵素反応を用いて合成されていた(J.Org.Chem. 19
89, 54, 2759. Tetrahedron Lett. 1986, 27, 1255)。
これに対してメソ化合物を原料として有機合成化学反応
により、目的とする光学活性なシクロアルケン誘導体を
得る方法はTrostによる方法が知られている。しかし、T
rostによる方法で原料のメソ化合物に反応させる求核剤
は、アミンやジケトンのような窒素原子や炭素原子の求
核剤しか知られていない(J.Am.Chem.Soc. 1992, 114,
9327. J.Am.Chem.Soc. 1993, 115, 444)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】メソ化合物から光学活
性なシクロアルケン誘導体を合成する方法において、こ
れまでの酵素を用いる方法では、基質濃度が小さく反応
に要する時間も長い上、酵素のロットにより再現性を得
ることが難しいという欠点があった。またTrostによる
方法では、得られた生成物を用いて環化反応を行い、た
とえば、5,6,7-トリノル-4,8-インター-m-フェニレン
PGI2誘導体の原料となるシクロペンタ[b]ベンゾ
フランを合成するのは難しい。
【0004】本発明の目的は従来技術の欠点を克服する
ため、光学活性を持たないメソ化合物から、有機合成的
手法を用いてシクロアルキル[b]ベンゾフランに誘導
することが容易なシクロアルケン誘導体の光学活性体を
得る製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め、入手容易なメソ化合物から光学活性なフェノキシシ
クロアルケン誘導体を得る不斉フェノキシ化を研究した
結果、高い光学純度で目的物を得ることを見いだした。
すなわちメソ化合物を原料としてフェノール誘導体と光
学活性な添加剤との反応により、光学活性なシクロアル
ケン誘導体の製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に含まれる製造工程を以下
のスキーム1に示す。 すなわち、スキーム1は、化合
物(I)と化合物(IV)との反応により、化合物(I
I)を得る工程である。
【化4】 (式中のR1は、炭素数1〜12のアシル、炭素数7〜
15のアロイル、炭素数1〜12の直鎖または分岐アル
キル、炭素数6〜11のアリール、炭素数7〜12のア
ラルキル、炭素数1〜12の直鎖または分岐アルキルス
ルホニル、炭素数6〜12のアリールスルホニル、CO
22(ここでR2は炭素数1〜12の直鎖または分岐ア
ルキル、炭素数3〜8のシクロアルキル、炭素数6〜1
1のアリールを示す)、nは0〜4、A、B、Eはそれ
ぞれ独立して、水素、ニトロ基、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素、炭素数1〜5のアルキル、炭素数3〜8のシク
ロアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、炭素数4〜9
のシクロアルキルアルキル、炭素数5〜10のシクロア
ルケニルアルキル、炭素数7〜12のアラルキル、炭素
数2〜7のアルケニル、炭素数6〜11のアリールを示
す。好ましくは、R1は炭素数1〜5のアシル、炭素数
7〜10のアロイル、CO22(ここでR2は炭素数1
〜5の直鎖または分岐アルキルを示す)、nは1〜2、
A、B、Eはそれぞれ独立して、水素、塩素、臭素、炭
素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシを示
す。)
【0007】この反応では、光学活性な添加剤として
は、リン化合物が用いられる。好ましくは下記のリン化
合物(1)〜(5)、より好ましくは(1)が用いられ
る。添加剤は、一般式(I)で示される化合物に対して
通常0.0001〜10当量使用される。
【化5】 この反応では、パラジウム触媒あるいはニッケル触媒下
で、化合物(IV)のようなフェノール類と反応させ
る。パラジウム触媒、ニッケル触媒としては様々な錯体
を用いることができるが、好ましくはパラジウム-πア
リル錯体、パラジウム-πアリール錯体、パラジウム-シ
クロペンタジエニル錯体等が用いられる。より好ましく
は、[Pd(η3-C3H5)Cl]2、Pd2(dba)3等を用いる。金属触
媒は一般式(I)で示される化合物に対して通常0.0001
〜10当量使用される。
【0008】フェノール類としては、フェノール、ブロ
モフェノール、クロロフェノール、フルオロフェノー
ル、メトキシフェノール、エトキシフェノール、ニトロ
フェノール等が用いられるが、好ましくはフェノール、
メトキシフェノール、ブロモフェノールが用いられる。
フェノール類は一般式(I)で示される化合物に対して
通常0.1〜1000当量使用される。
【0009】反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、
トルエン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチル
ホルムアミド、クロロホルム等が用いられるが、中でも
ジクロロメタンが好ましい。反応溶媒は一般式(I)で
示される化合物に対して通常0.1〜1000重量倍使用され
る。
【0010】反応温度としては、-120〜200℃で行われ
るが、好ましくは、-20〜50℃で行う。
【0011】塩基としては、DBU、ピリジン、ジメチ
ルアミノピリジン、トリエチルアミン等が用いられる
が、好ましくはDBUが用いられる。塩基は一般式
(I)で示される化合物に対して通常0.001〜100当量使
用される。
【0012】一般式(I)で表される化合物について
は、シス-1、4-ジアセトキシ-2-シクロペンテン、シ
ス-1、4-ジベンゾイロキシ-2-シクロペンテン、シス
-1、4-ジメトキシカルボニロキシ-2-シクロペンテ
ン、シス-1、4-ジアセトキシ-2-シクロヘキセン、シ
ス-1、4-ジベンゾイロキシ-2-シクロヘキセン、シス
-1、4-ジメトキシカルボニロキシ-2-シクロヘキセン
等が用いられるが、中でもシス-1、4-ジアセトキシ-
2-シクロペンテン、シス-1、4-ジベンゾイロキシ-2
-シクロペンテン、シス-1、4-ジメトキシカルボニロ
キシ-2-シクロペンテンが好ましい。
【0013】さらに、本発明に含まれる製造工程を以下
のスキーム2に示す。
【化6】 (式中のA、B、E、Y、Z、n、R1は前記定義と同
じ、Xは塩素、臭素、ヨウ素を示し、R4は炭素数1〜
12の直鎖または分岐アルキル、炭素数6〜11のアリ
ール、炭素数7〜12のアラルキル、炭素数1〜12の
直鎖または分岐アルキルスルホニル、炭素数6〜12の
アリールスルホニルを示す。)
【0014】スキーム2については、まず工程A-1で
化合物(I)を不斉フェノキシ化した後、工程B-1〜
3においてR1を官能基変換し、工程C-1〜3でシクロ
アルキル[b]ベンゾフランを得るルートである。工程
A-1の反応条件はスキーム1と同様である。
【0015】工程B-1は、化合物(II)を加水分解
した後、一般式(XI)
【化7】 (式中のX、Y、Zは前記定義に同じ)で表されるフェ
ノール類を用いて光延反応を行い、化合物(V)を得る
工程である。
【0016】加水分解のためには含水メタノール、含水
エタノールのような含水アルコール系溶媒、含水ジオキ
サン、含水テトラヒドロフランのような含水エーテル系
溶媒中で塩基と反応させる。塩基としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ムのような無機塩基が好ましく用いられる。
【0017】光延反応では、ジエチルアゾジカルボキシ
ラート、ジイソプロピルアゾジカルボキシラート等のア
ゾ化合物と、トリフェニルホスフィン、トリブチルホス
フィン等のリン試薬を用いる。反応溶媒としては、テト
ラヒドロフラン、ベンゼン、ジオキサン、ジエチルエー
テル、トルエン等を用いることができるが、好ましくは
テトラヒドロフラン、ベンゼンを用いる。反応温度とし
ては、-50〜100℃で行われ、好ましくは-5〜30℃で行わ
れる。一般式(XI)で表されるo-ハロゲン化フェノー
ル類としては、o-ブロモフェノール、2,4,6-トリブロ
モフェノール、o-クロロフェノール等が用いられる。
【0018】工程B-2は、遷移金属触媒を用いてR1
官能基変換することによって一般式(VII)で表される
化合物を得る工程である。
【0019】この遷移金属触媒を用いる方法では、おも
にパラジウム触媒あるいはニッケル触媒存在下で一般式
(XI)で表されるフェノール類と反応させる。パラジ
ウム触媒、ニッケル触媒としては様々な錯体を用いるこ
とができるが、好ましくはPd2(dba)3/CHCl3、Pd(PP
h3)4、Ni(dppe)、Ni(dppp)を用いる。o-ハロゲン化フ
ェノール類としては、o-ブロモフェノール、2,4,6-ト
リブロモフェノール、o-クロロフェノール等が用いら
れる。
【0020】反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、
ベンゼン、ジオキサン、ジエチルエーテル、トルエン等
を用いることができるが、好ましくはテトラヒドロフラ
ン、ベンゼンを用いる。反応温度としては、-120〜200
℃で行われ、好ましくは-20〜50℃で行われる。
【0021】工程B-3は、R1を官能基変換することに
よって一般式(IX)で表される化合物を得る工程であ
る。この工程を経る場合にはA、B、Eのうち少なくと
も1つがo位に結合したハロゲンであることが好まし
い。この目的のためには、遷移金属触媒を用いる方法
や、加水分解反応とそれに続くアルキル化反応、あるい
は加水分解反応とそれに続く光延反応によって化合物
(IX)を得る方法などがある。
【0022】遷移金属触媒を用いる方法は工程B-2と
同様の反応が用いられるが、フェノール類としてはo-
ハロゲン化フェノール類にとどまらず、化合物(IV)
のようなフェノール、メトキシフェノール、エトキシフ
ェノール、ニトロフェノール等、様々なものが用いられ
る。
【0023】加水分解とアルキル化の反応を用いる方法
において、加水分解の反応条件は工程B-1の加水分解
反応と同様である。次の水酸基の官能基変換のために
は、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アラルキル、ハロ
ゲン化アルキルスルホニル、ハロゲン化アリールスルホ
ニル等を塩基存在下、作用させて化合物(IX)を得
る。具体的には、ベンジルブロミド、ヨードメタン、メ
タンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホニルクロリ
ド等が用いられるが、好ましくはベンジルブロミドが用
いられる。塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン、
水素化ナトリウム、水素化カリウム等を用いる。溶媒と
しては塩化メチレン、テトラヒドロフラン、ジメチルホ
ルムアミド等を用いる。
【0024】加水分解反応とそれに続く光延反応を用い
る方法は、工程B-1と同様の反応が用いられるが、フ
ェノール類としてはo-ハロゲン化フェノール類にとど
まらず、化合物(IV)のようなフェノール、メトキシ
フェノール、エトキシフェノール、ニトロフェノール
等、様々なものが用いられる。
【0025】工程C-1〜3は金属あるいは有機金属試
薬を用いて環化反応を行い、光学活性なシクロアルキル
[b]ベンゾフランを得る工程である。
【0026】この時用いられる反応溶媒としては、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエ
タン、ジオキサン等のエーテル系溶媒が用いられるが、
中でもテトラヒドロフランが好ましい。環化反応に用い
られる有機金属としては、グリニャール試薬、有機リチ
ウム試薬が用いられ、その中でもメチルリチウム、n-ブ
チルリチウム、フェニルリチウム、シクロヘキシルマグ
ネシウムクロリドが好ましい。あるいは金属マグネシウ
ムで化合物(V)、(VII)、(IX)を直接グリニャ
ール試薬とし、環化反応を行っても良い。反応温度とし
ては、-120〜100℃が好ましく、なかでも特に-78〜50℃
が良い。反応時間としては5分〜120時間が好ましく、な
かでも特に0.5〜5時間が良い。
【0027】また、化合物(II)において、A、B、
Eのうち少なくとも1つがo位に結合したハロゲンであ
るような場合には、R1O基の変換を行うことなく金属
あるいは有機金属試薬により直接環化反応を行うことも
可能である。
【0028】化合物(VI)、(VIII)、(X)の単離
方法としては、蒸留、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー、再結晶が通常用いられる。
【0029】上記スキームで示した製造方法において、
それぞれの鏡像体の添加剤を用いて製造を行えば、請求
項の表記とは逆の生成物(エナンチオマー)を得ること
ができ、本発明に含まれる。
【0030】本発明の製造方法で得られる光学活性なシ
クロアルケン誘導体は、たとえば医薬品、特に抗血栓剤
として有用である5,6,7-トリノル-4,8-インター-m-フ
ェニレンPGI2誘導体の製造原料として用いることが
できる。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0032】実施例1 (1R,4S)-cis-1-アセトキシ-4-フェノキシ-2-シクロペ
ンテン(6)の合成
【化8】 10mlフラスコに、原料基質シス-1,4-ジアセトキシ-
2-シクロペンテン(184.2mg, 1.0 mmol)とフェノール(11
2.9mg, 1.20 mmol)を仕込みアルゴン雰囲気下とした。
ジクロロメタン0.5mlを加え溶液としたのち、DBU168.0
μl (182.6mg, 1.20 mmol)を加えた。室温でこの溶液を
攪拌しているところへ、別途調製したパラジウム触媒溶
液をシリンジで加えた。触媒溶液は、10mlフラスコ
にアルゴン雰囲気で、p-アリルパラジウム錯体[Pd(η3-
C3H5)Cl]2(3.6mg, 0.01mmol)とリン配位子(1)(27.6m
g, 0.04mmol)をジクロロメタン0.5mlで溶解し30分程
度攪拌したものを用いた。
【0033】反応は、室温で1時間で終了させた。後処
理として、反応液にジクロロメタン10mlを加えたの
ち分液漏斗に移し水酸化ナトリウム水溶液(0.5N)約5m
lで洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過
し濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて分離精製(Merck 7734, SiO2 = 12g, 酢酸エ
チル/ヘキサン=1:50〜1: 10)し白色固体の目的物
(6)を126.8mg(0.581mmol, 58.1%)で得た。
【0034】構造解析は、NMRおよびIRにて行った。光
学収率(鏡像体過剰率、%ee)はダイセル社製DAICEL CH
IRALCEL-ODを用いて行った。 %ee = 98.2 Rf= 0.44 (eluent : ethylacetate / hexane = 1 : 3 ) [α]D=+106.5゜(c 0.83, chloroform)
【0035】実施例2 (1R,4S)-cis-1-アセトキシ-4-o-ブロモフェノキシ-2-
シクロペンテン(7)の合成
【化9】 10mlフラスコに、原料基質シス-1,4-ジアセトキシ-
2-シクロペンテン(184.2mg, 1.0 mmol)とo-ブロモフェ
ノール139.2ml(207.6mg, 1.20 mmol)を仕込みアルゴン
雰囲気下とした。ジクロロメタン0.5mlを加え溶液とし
たのち、DBU168.0μl (182.6mg, 1.20 mmol)を加えた。
室温でこの溶液を攪拌しているところへ、別途調製した
パラジウム触媒溶液をシリンジで加えた。触媒溶液は、
10mlフラスコにアルゴン雰囲気で、p-アリルパラジ
ウム錯体[Pd(η3-C3H5)Cl]2(3.6mg,0.01mmol)とリン配
位子(1)(27.6mg, 0.04mmol)をジクロロメタン0.5ml
で溶解し30分程度攪拌したものを用いた。
【0036】反応は、室温で1時間で終了させた。後処
理として、反応液にジクロロメタン10mlを加えたの
ち分液漏斗に移し水酸化ナトリウム水溶液(0.5N)約5m
lで洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過
し濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて分離精製(Merck 7734, SiO2 = 12g, 酢酸エ
チル/ヘキサン=1:50〜1: 10)し白色固体の目的物
(7)を157.5mg(0.530mmol,53.0%)で得た。
【0037】構造解析は、NMRおよびIRにて行った。光
学収率(鏡像体過剰率、%ee)はダイセル社製DAICEL CH
IRALCEL-ODを用いて行った。 %ee = 91.3 Rf= 0.35 (eluent : ethylacetate / hexane = 1 : 3 ) [α]D=+59.1゜(c 0.89, chloroform)
【0038】実施例3 (1R,4S)-cis-1-アセトキシ-4-p-メトキシフェノキシ-2
-シクロペンテン(8)の合成
【化10】 10mlフラスコに、原料基質シス-1,4-ジアセトキシ-
2-シクロペンテン(184.2mg, 1.0 mmol)とp-メトキシフ
ェノール(149.0mg, 1.20 mmol)を仕込みアルゴン雰囲気
下とした。ジクロロメタン0.5mlを加え溶液としたの
ち、DBU168.0μl (182.6mg, 1.20 mmol)を加えた。室温
でこの溶液を攪拌しているところへ、別途調製したパラ
ジウム触媒溶液をシリンジで加えた。触媒溶液は、10
mlフラスコにアルゴン雰囲気で、p-アリルパラジウム
錯体[Pd(η3-C3H5)Cl]2(3.6mg, 0.01mmol)とリン配位子
(1)(27.6mg, 0.04mmol)をジクロロメタン0.5mlで溶
解し30分程度攪拌したものを用いた。
【0039】反応は、室温で1時間で終了させた。後処
理として、反応液にジクロロメタン10mlを加えたの
ち分液漏斗に移し水酸化ナトリウム水溶液(0.5N)約5m
lで洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過
し濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて分離精製(Merck 7734, SiO2 = 12g, 酢酸エ
チル/ヘキサン=1:50〜1: 10)し白色固体の目的物
(8)を138.2mg(0.557mmol, 55.7%)で得た。
【0040】構造解析は、NMRおよびIRにて行った。光
学収率(鏡像体過剰率、%ee)はダイセル社製DAICEL CH
IRALCEL-ODを用いて行った。 %ee = >90 Rf= 0.58 (eluent : ethylacetate / benzene = 1 : 5
) [α]D=+318.2゜(c 1.04, chloroform)
【0041】実施例4 (1R,4S)-cis-1-ベンゾイロキシ-4-フェノキシ-2-シク
ロペンテン(9)の合成
【化11】 10mlフラスコに、原料基質シス-1,4-ジベンゾイロ
キシ-2-シクロペンテン(154.2mg, 0.5 mmol)とフェノー
ル(56.5mg, 0.6 mmol)を仕込みアルゴン雰囲気下とし
た。ジクロロメタン1.5mlを加え溶液としたのち、DBU8
9.7μl (91.3mg, 0.6 mmol)を加えた。室温でこの溶液
を攪拌しているところへ、別途調製したパラジウム触媒
溶液をシリンジで加えた。触媒溶液は、10mlフラス
コにアルゴン雰囲気で、p-アリルパラジウム錯体[Pd(η
3-C3H5)Cl]2(4.6mg, 0.0125mmol, 5mol%)とリン配位子
(1)(34.5mg, 0.05mmol)をジクロロメタン1.5mlで溶
解し30分程度攪拌したものを用いた。
【0042】反応は、室温で1時間で終了させた。後処
理として、反応液にジクロロメタン10mlを加えたの
ち分液漏斗に移し水酸化ナトリウム水溶液(0.5N)約5m
lで洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過
し濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて分離精製(Merck 7734, SiO2 = 12g, 酢酸エ
チル/ヘキサン=1:70〜1:30)し白色固体の目的物
(9)を97.6mg(0.348mmol,69.6%)で得た。
【0043】構造解析は、NMRおよびIRにて行った。光
学収率(鏡像体過剰率、%ee)はダイセル社製DAICEL CH
IRALCEL-ODを用いて行った。 %ee = 95.0 Rf= 0.49 (eluent : ethylacetate / hexane = 1 : 3 ) [α]D=+46.0゜(c 0.70, chloroform)
【0044】実施例5 (1S,4R)-cis-1-フェノキシ-2-シクロペンテン-4-オール
(10)の合成
【化12】 20 mLナス型フラスコに、(1S,4R)-cis-1-フェノキシ-4-
アセトキシ-2-シクロペンテン 363.98 mg(1.67 mmol,
m.w.=218.26)を入れて、エタノール(5 mL)に溶解し、2
Nの水酸化ナトリウム水溶液3.34 mL(6.68 mmol, m.w.=4
0.0)を加え、室温で5 hr撹拌した。反応の進行は、TLC
( ヘキサン / 酢エチ= 1 / 1, 目的物Rf=0.56, 原料Rf=
0.89 Merck 5715)で確認した。その後、溶媒を留去し、
水(5 mL)を加え、エーテル(20 mL×3)で抽出し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮後、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(SiO2=20 g, 展開溶媒:ヘキ
サン / 酢酸エチル= 3 / 1)により単離精製し、油状物
質(10)を292.5 mg(1.66 mmol, m.w.=176.22, 収率9
9.4 %)得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3 , TMS ) : δ 1.64 (d, J=9.3
Hz, 1H), 1.76〜1.85 (tt, J=3.4 Hz, 3.9 Hz, 1H) ,
2.83〜2.93 (tt, J=6.8 Hz, 7.3 Hz, 1H), 4.75(m, 1
H), 5.13 (m, 1H), 6.20 (t, J=7.3 Hz, 7.3 Hz, 2H ),
6.93 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.98 (t, J=6.3 Hz, 8.3 H
z, 1H), 7.25 (t, J=7.8 Hz, 7.8 Hz, 2H) ppm IR (NaCl) 3230, 2977, 2879, 1598, 1493, 1362, 129
9, 1250, 1170, 1088, 1071, 1036, 1004, 878, 814, 7
53, 690 cm-1 [α]D 25 +11.1°(c 0.90, CHCl3 ) 元素分析値 for C11H12O2 (F.W. 176.215) 計算値 (%) C:74.98 H:6.86 実測値 (%) C:74.73 H:6.91
【0045】実施例6 (1S,4S)-trans-1-フェノキシ-4-o-ブロモフェノキシ-2-
シクロペンテン(11)の合成
【化13】 20 mLナス型フラスコに、(1S,4R)-cis-1-フェノキシ-2-
シクロペンテン-4-オール 132 mg(0.75 mmol, m.w.=17
6.22)とトリフェニルホスフィン590.2 mg(2.25mmol, m.
w.=262.29)を入れて、脱気乾燥し、アルゴン置換した。
次に、窒素気流下でベンゼン(2 mL)に溶解し、氷冷しな
がらo-ブロモフェノール173.9 μL(1.50 mmol, m.w.=17
3.01, d=1.492)とジエチルアゾジカルボキシラート1.02
mL(2.25 mmol, m.w.=174.16, d=0.96, 40 %トルエン溶
液)を滴下し、4 ℃で2 hr撹拌した。反応の進行は、TLC
( ヘキサン / エーテル = 3 / 1, 目的物Rf=0.58, 原料
Rf=0.04 Merck 5715)で確認した。反応終了後、水(8 m
L)を加え、溶媒を留去後、エーテル(20 mL×2)で抽出
し、シュウ酸水溶液(5 mL)で洗浄後、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液(10 mL)で洗浄した。次に、氷冷しながら
0.5 N水酸化ナトリウム水溶液(2.5 mL×2)で洗浄後、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液(10 mL)で洗浄した。そし
て無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮後、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2=15 g, 展開
溶媒:ヘキサン / 塩化メチレン = 4/ 1)により単離精
製し、白色固体(11)を202.8 mg(0.61 mmol, m.w.=3
31.21,収率81.6 %)得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3 , TMS ) : δ 2.42〜2.52 (m,
2H), 5.57 (m, 2H), 6.34 (t, J=6.8 Hz, 6.9 Hz, 1
H), 6.82〜6.99 (m, 5H), 7.22〜7.33 (m, 3H), 7.56
(d, J=7.8 Hz, 1H) ppm IR (KBr) 3654, 3062, 2925, 2400, 1585, 1478, 1442,
1371, 1280, 1233, 1174, 1126, 1079, 1051, 1033, 1
007, 951, 881, 798, 751, 692, 664 cm-1
【0046】実施例7 (3aS,8bS) -3a,8b -ジヒドロシクロペンタ[b]ベンゾフ
ラン(12)の合成
【化14】 シュレンク管に (1S,4S)-trans-1-o-ブロモフェノキシ-
4-フェノキシ-2-シクロペンテンを132.48 mg(0.40 mmo
l, m.w.=331.21)を入れた。そして脱気乾燥し、アルゴ
ン置換し、窒素気流下で、THF(2mL)を加え室温で撹拌し
た。次に、-73℃(ドライアイス/アセトン浴)以下にして
おき、n-BuLiを0.293 mL(0.44 mmol, 1.50 N-ヘキサン
溶液)をゆっくり加えて撹拌させた。その後、1.5 hr(約
13 minで10 ℃昇温)かけて0 ℃まで昇温させた。反応の
進行はTLC(ヘキサン/ エーテル =10 : 1, 目的物Rf=0.6
8, 原料Rf=0.32 Merck 5715)で確認した。この溶液に水
3mLを加えて反応を停止した後、エーテル(10 mL×2)で
抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾
過、濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(SiO2=4 g, 展開溶媒:ヘキサン/ エーテル =100 :
1)で精製し、環化生成物(12)34.6mg(0.22 mmol, m.
w.=158.2, 収率54.7 %)を油状物質として得た。そし
て、キラルガスクロマトグラフィー(chiraldex G-TA30
m, colm.temp.=110 ℃, inj.temp.=135 ℃, det.temp.=
135 ℃, He=150 kPa)を用いて環化生成物の光学収率をS
体99.3 %eeと決定した。1 H NMR (270 MHz, CDCl3 , TMS ) : δ 2.80 (dd, J=1.
5 Hz, 2.0 Hz, 1H), 2.87(dd, J=1.5 Hz, 6.1 Hz, 1H),
4.37 (d, J=8.7 Hz, 1H), 5.43 (m, 1H), 5.76(s, 2
H), 6.73〜7.21(m, 4H) ppm.
【0047】実施例8 (1S,4R)-cis-1-o-ブロモフェノキシ-2-シクロペンテン-
4-オール(13)の合成
【化15】 10 mLナス型フラスコに、(1S,4R)-cis-1-o-ブロモフェ
ノキシ-4-アセトキシ-2-シクロペンテン 580.6 mg(1.9
54 mmol, m.w.=297.15)を入れて、エタノール(5mL)に溶
解し、2 Nの水酸化ナトリウム水溶液3.37 mL(6.74 mmo
l, m.w.=40.0)を加え、室温で一昼夜撹拌した。反応の
進行は、TLC( ヘキサン / 酢酸エチル= 1/ 1, 目的物Rf
=0.64, 原料Rf=0.89)で確認した。その後、溶媒を留去
し、水(5 mL)を加え、エーテル(20 mL×6)で抽出し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2=40 g, 展開溶媒:
ヘキサン / 酢酸エチル= 25 / 1)により単離精製し、油
状物質(13)を348.2 mg(1.456 mmol, m.w.=251.11,
収率71.0%)得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3 , TMS ) : δ 1.71 (d, J=9.8
Hz, 1H), 1.87〜1.95 (tt, J=3.4 Hz, 3.9 Hz, 1H),
2.78 〜2.88 (m, 1H), 4.72 (brd, 1H), 5.14 (brd, 1
H), 6.20 (dd, J=5.4 Hz, 7.8 Hz, 2H), 6.85(t, J=6.4
Hz, 7.8 Hz, 1H),6.96 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.25 (t,
J=8.0 Hz, 8.3 Hz, 1H), 7.55 (d, J=7.8 Hz, 1H) ppm13 C NMR (67.9 MHz, CDCl3 ) : δ 42.2, 76.0, 82.6,
114.1, 116.1, 123.3, 129.4, 133.6, 134.6, 139.9, 1
55.5 ppm. IR (NaCl) 3378, 3067, 2895, 1580, 1474, 1363, 127
9, 1242, 1059, 1026, 994, 752 cm-1 [α]D 21 -50.8°(c 1.28, CHCl3 ) 元素分析値 for C11H11O2 Br(F.W. 255.11) 計算値 (%) C:50.02 H:4.58 (0.5H2O) 実測値 (%) C:50.12 H:4.63
【0048】実施例9 (1S,4R)-cis-1-o-ブロモフェノキシ-4-ベンジルオキシ-
2-シクロペンテン(14)の合成
【化16】 30 mLナス型フラスコに、(1S,4R)-cis-1-o-ブロモフェ
ノキシ-2-シクロペンテン-4-オール 314 mg(1.31mmol,
m.w.=239.11)を入れて、脱気乾燥しアルゴン置換した。
次に、窒素気流下でジメトキシエタン(5.0 mL)に溶解
し、氷冷しながら、水素化ナトリウム338.11mg(7.04 mm
ol, m.w.=24.0, vol 50 %)のジメトキシエタン溶液(5 m
L)を加え発泡終了後、ベンジルブロミド1.40 mL(11.74
mmol, m.w.=171.04, d=1.438)を滴下し、室温で1.5 hr
撹拌した。反応の進行は、TLC( ヘキサン / 酢酸エチル
= 6 / 1, 目的物Rf=0.80, 原料Rf=0.16)で確認した。そ
の後、水5 mLを加え、溶媒を留去し、エーテル(20 mL×
4)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、濃縮
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2=
25 g, 展開溶媒:ヘキサン ⇒ ヘキサン / 酢酸エチル=
1 / 1)により単離精製し、油状物質(14)を371.4 m
g(1.13 mmol, m.w.=329.24, 収率96.51%)得た。1 H NMR (270 MHz, CDCl3 , TMS ) : δ1.987〜2.07 (t
t, J=4.4 Hz, 4.9 Hz, 1H), 2.83〜2.95 (m, J=6.8 Hz,
7.3 Hz, 1H), 4.56 (d, J=2.4 Hz, 2H), 4.59 (m, 1
H), 5.14 (m, 1H), 6.19 (s, 2H), 6.84 (t, J=7.3 Hz,
7.8 Hz, 1H), 6.93(d, J=6.8 Hz, 1H), 7.21〜7.36
(m, 6H), 7.54 (d, J=7.8 Hz, 1H) ppm
【0049】実施例10 (3aS,8bS) 3a,8b シス-ジヒドロシクロペンタ[b]ベンゾ
フラン(12)の合成
【化17】 シュレンク管に(1S,4R)-cis-1-o-ブロモフェノキシ-4-
ベンジルオキシ-2-シクロペンテンを127.8 mg(0.38 mmo
l, m.w.=329.24)を入れた。そして脱気乾燥し、アルゴ
ン置換し、窒素気流下で、THF(2mL)を加え室温で撹拌し
た。次に、-73 ℃(ドライアイス/アセトン浴)以下にし
ておき、n-BuLiを0.278 mL(0.42 mmol, 1.51 N-ヘキサ
ン溶液)をゆっくり加えて撹拌させた。その後、1.5 hr
(約13 minで10℃昇温)かけて0 ℃まで昇温させた。反応
の進行はTLC(ヘキサン/ エーテル = 10 : 1, 目的物Rf=
0.68, 原料Rf=0.32 Merck 5715)で確認した。この溶液
に水4mLを加えて、反応を停止した後、エーテル(7 mL×
2)で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
濾過、濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(SiO2=4 g, 展開溶媒:ヘキサン/ エーテル =100 :
1)で精製し、環化生成物(12)40.5 mg(0.26 mmol,
m.w.=158.2, 収率67.4 %)を油状物質として得た。そし
て、キラルガスクロマトグラフィー(chiraldex G-TA30
m, colm.temp.=110 ℃, inj.temp.=135 ℃, det.temp.=
135 ℃, He=1.5 atm)を用いて環化生成物の光学収率を1
00 %eeと決定した。1 H NMR (270 MHz, CDCl3 , TMS ) : δ 2.80 (dd, J=1.
5 Hz, 2.0 Hz, 1H), 2.87(dd, J=1.5 Hz, 6.1 Hz, 1H),
4.37 (d, J=8.7 Hz, 1H), 5.43 (m, 1H), 5.76(s, 2
H), 6.73〜7.21(m,4H) ppm.
【0050】
【発明の効果】本発明は上述したように、光学活性なシ
クロアルケン誘導体を光学活性を持たないメソ化合物を
原料として有機合成的な手法を用いて製造しうるもので
ある。本製造法は煩雑な光学分割操作、再現性の得られ
にくい酵素反応を必要とせず、実験的製法・工業的製法
いずれにおいても適応できるので、非常に有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中R1はアシル、アロイル、アルキル、アリール、
    アラルキル、アルキルスルホニル、アリールスルホニ
    ル、CO22、ここでR2は直鎖または分岐アルキル、
    シクロアルキル、アリールを示し、nは0〜4を示す)
    で表されるメソ化合物を原料としてフェノール誘導体と
    光学活性な添加剤と反応させ、一般式(II) 【化2】 (式中のn、R1は前記定義に同じ、A、B、Eはそれ
    ぞれ独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、
    アルコキシ、ニトロ基を示す)で表されるシクロアルケ
    ン誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の製造方法により一般式
    (I)で表されるメソ化合物から一般式(II)で表さ
    れるシクロアルケン誘導体を得た後、加水分解反応と光
    延反応、遷移金属を用いた反応、あるいは加水分解反応
    とアルキル化反応によってフェノキシシクロアルケン誘
    導体を合成し、続いて金属または有機金属試薬を用いて
    環化反応を行うことを特徴とする一般式(III) 【化3】 (式中のnは前記定義に同じ、GとLはそれぞれ独立し
    て、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、アルコキ
    シ、ニトロ基を示す)で表されるシクロアルキル[b]
    ベンゾフランの光学活性体の製造方法。
  3. 【請求項3】光学活性な添加剤がリン化合物である請求
    項1、2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】一般式(I)〜(III)のnが1であるシ
    クロペンテン誘導体あるいはシクロペンタ[b]ベンゾ
    フランの請求項1〜3記載の製造方法。
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