JPH11251784A - 電磁波遮蔽材及びその製造方法 - Google Patents

電磁波遮蔽材及びその製造方法

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JPH11251784A
JPH11251784A JP10344156A JP34415698A JPH11251784A JP H11251784 A JPH11251784 A JP H11251784A JP 10344156 A JP10344156 A JP 10344156A JP 34415698 A JP34415698 A JP 34415698A JP H11251784 A JPH11251784 A JP H11251784A
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electromagnetic wave
layer
metal foil
wave shielding
foil layer
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JP10344156A
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Keijirou Nanba
系治郎 難波
Masanori Suzuki
正則 鈴木
Akiyoshi Iizuka
顕至 飯塚
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透視性や周波数選択性を持たせることも可能で
あり、十分な電磁波遮蔽特性を安定して得ることができ
る電磁波遮蔽材及びその製造方法を提供する。 【解決手段】電気絶縁性の基材1上に、パターン状の金
属箔層3を形成し、好ましくは更に電気絶縁性の保護層
5を形成して、電磁波遮蔽材を構成する。片面に粘着加
工を施しても良い。パターン状の金属箔層3は好ましく
は、基材上に積層した金属箔のエッチング処理によりパ
ターン状に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁波遮蔽材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年の無線通信技術の飛躍的な進歩に伴
い、オフィスビルや工場等の施設の内部におけるPHS
(パーソナル・ハンディフォン・システム)や無線LA
N(ローカル・エリア・ネットワーク)等の利用が急速
に普及しつつある。係る施設内の無線通信システムにお
いては、無線通信機器の仕様上、使用可能な回線(電波
の周波数)の数には制限があるので、同一施設内におい
て混信を防止しつつ多数の回線を有効に活用する方策と
して、施設内を複数の区域に分割し、各区域相互間で電
波を遮蔽することにより、同一の周波数を各区域内で独
立して使用可能にし、実質的な回線数を大幅に増加する
方法が採用される様になっている。
【0003】ところで、前記した各区域相互間での電波
の遮蔽方法としては、例えばアルミニウム箔等の導電性
金属箔や、金属繊維等の導電性繊維からなる導電性織布
や導電性網状体、金属繊維等の導電性繊維を混抄した導
電紙、適当なマトリクス材料中に導電性粒子を分散した
導電性複合材料等の導電性材料を隔壁として使用する方
法が最も一般的である。しかしながらこの方法によれ
ば、接地処理等の施工が非常に煩雑である他、窓等の様
に透視性を必要とする箇所には適用不可能である等の問
題点がある。
【0004】窓等に関しては、例えばガラス等の表面に
ITO(酸化インジウム錫)等の透明導電性薄膜を形成
したものを使用する方法の提案もある。しかしながら、
透明導電性薄膜はスパッタリング法等の真空プロセスで
形成するので、非常に高価なものになってしまう。ま
た、前述した導電性金属箔とも共通の問題点として、遮
蔽する電磁波の周波数帯域が極めて広くなってしまい、
特定の周波数帯域のみを遮蔽する様にすることができな
い。つまり、例えばPHSの電波を遮蔽しようとすれ
ば、テレビやラジオ、緊急通信等の他の周波数帯域の電
波をも必然的に遮蔽してしまうという問題点がある。
【0005】係る問題点に鑑み、透視性を持たせること
が可能であり、しかも周波数選択性(特定の周波数帯域
の電磁波のみを遮蔽すること)を持たせることも可能な
方法として、ガラス又は合成樹脂フィルム等の電気絶縁
性基材上に導電性パターンを印刷形成する方法も提案さ
れている。この方法によれば、導電性パターンの形状や
粗密等を適宜設計することにより、遮蔽したい周波数帯
域を任意に選択することが可能であり、また基材として
透明乃至半透明の材料を使用すれば透視性を持たせるこ
とも可能である。
【0006】上記の方法において、導電性パターンの形
成には通例、例えば黒鉛粉や銀粉等の導電性粒子を含有
するカーボンインキや銀ペースト等の導電インキが使用
される。係るインキは、導電性粒子の含有量が多い程導
電性には有利であるから、導電性粒子はビヒクルの重量
以上に大量に添加されるので、インキの流動性は極めて
劣悪となり、チクソトロピー性が高くしかも切れ易いイ
ンキとなる。従って、印刷方法は、スクリーン印刷法に
ほぼ限定される。
【0007】ところが、上記した導電インキは、導電性
粒子を大量に含有するとは言え、電気絶縁性のビヒクル
中に分散された状態にあることには変わりがないから、
達成できる導電性には自ずと限界がある。何故なら、導
電性を向上しようとして導電性粒子の添加量を極度に増
すと、インキの流動性が悪化して遂には印刷不可能とな
ってしまう他、印刷されたインキ皮膜の物理的強度が低
下して実用に堪えなくなってしまうからである。
【0008】また、係る流動性の低いインキをスクリー
ン印刷法で印刷するため、例えば線状のパターンにおい
ては断線が発生し易く、断線にまでは至らなくとも線幅
が不安定なために導電性が安定しない。従って、十分な
電磁波遮蔽特性を有する電磁波遮蔽材を安定して得るこ
とが困難であるという問題点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける上記した問題点を解決しようとしてなされたもの
であって、その目的とするところは、透視性や周波数選
択性を持たせることも可能であり、十分な電磁波遮蔽特
性を安定して得ることができる電磁波遮蔽材及びその製
造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気絶縁性の
基材上にパターン状の金属箔層を有する電磁波遮蔽材で
ある。
【0011】また本発明は、前記パターン状の金属箔層
上に電気絶縁性の保護層を有する上記電磁波遮蔽材であ
る。
【0012】また本発明は、片面に粘着剤層を有する上
記電磁波遮蔽材である。
【0013】また本発明は、電気絶縁性の基材上に金属
箔を積層し、該金属箔をエッチング処理によりパターン
状に形成する電磁波遮蔽材の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電磁波遮蔽材及び
その製造方法の実施の形態を、図面を参照しつつ詳細に
説明する。図1は、本発明の電磁波遮蔽材の実施の形態
を示す側断面図であり、図2は、本発明の電磁波遮蔽材
の製造方法の実施の形態を工程順に示す側断面図であ
る。図3乃至図5は、それぞれ本発明の電磁波遮蔽材の
他の実施の形態を示す側断面図である。
【0015】本発明の電磁波遮蔽材は、例えば図1に示
す様に、電気絶縁性の基材1上に、必要に応じて適宜の
接着剤層2を介して、パターン状の金属箔層3が積層さ
れて構成されるものである。そして、好ましくは、パタ
ーン状の金属箔層3上に、必要に応じて適宜の接着剤層
4を介して、電気絶縁性の保護層5が積層される。な
お、前記接着剤層2及び/又は4を使用する場合には、
電気絶縁性の接着剤を使用すべきことは言うまでもな
い。
【0016】基材1は電気絶縁性の材質からなる板状、
シート状又はフィルム状の材料であって、例えばガラス
等の無機質板や、ポリエチレンテレフタレート等の合成
樹脂フィルム、その他木質板や紙類、布類等も使用可能
であるが、中でも生産性や施工性等の観点からは、可撓
性に優れた合成樹脂フィルムを使用することが最も好ま
しい。基材1を透明な合成樹脂フィルム等の透明な材質
から構成すれば、電磁波遮蔽材に透視性を持たせること
ができる。基材1の厚さには特に制限はないが、可撓性
の電磁波遮蔽材として使用するためには、概ね10〜1
000μm程度の範囲が好ましく、中でも25〜100
μm程度の範囲が最も好ましい。
【0017】金属箔層3は、少なくとも所定の電磁波遮
蔽性能を達成するに十分な導電性を有する金属乃至合金
等からなる箔状の材料であれば良く、一般には導電性の
高いものほど好ましいが、その他加工性や耐久性、価格
等をも加味して選定する。具体的には例えばアルミニウ
ム、銅、亜鉛、銀、ニッケル、鉄、SPC、チタン、ス
テンレス等の箔が好適に使用可能であり、中でも安価で
導電性、加工性、耐久性に優れたアルミニウム箔が最も
好適である。金属箔の厚さは、概ね1〜50μm程度の
範囲が好ましく、中でも5〜20μm程度の範囲が最も
好ましい。
【0018】基材1と金属箔層3との積層方法は、前記
した接着剤を介する方法に限定されるものではなく、任
意の方法が適用可能である。例えば、基材1が合成樹脂
フィルム乃至シートである場合には、基材1を熱溶融温
度近くまで加熱して粘着性を帯びさせた状態で金属箔層
3と直接接着させる方法、溶融押出し直後の粘着性が残
存した状態の基材1の表面に金属箔層3を接着させる方
法、基材1を構成すべき合成樹脂を適当な溶剤に溶解し
て金属箔層3の裏面に塗工し乾燥固化させる方法、硬化
後に基材1を構成すべき合成樹脂となる液状の前駆体を
金属箔層3の裏面に塗工し架橋硬化させる方法等を用い
ることもできる。
【0019】上記金属箔層3は、所望の電磁波遮蔽性能
を達成する為に、所定のパターン状に形成される。その
パターンとしては、例えば格子状、網状等が用いられる
場合もあるが、周波数選択性を持たせる場合には、短絡
型ダイポールアンテナ(short−circuite
d dipole antenna)のパターンが採用
される。これは、略4分の1波長に相当する長さのアン
テナ(線状導電部)を複数放射状に配置してその中心部
で短絡させたもので、これを相互に接触させずに所定間
隔で多数二次元的に均等配置することにより、所定周波
数帯に対する電波反射面を構成するものである。
【0020】金属箔層3を所定のパターン状に形成する
方法としては、例えば打ち抜き法、機械彫刻法、エッチ
ング法、部分蒸着法、無電解メッキ法、電鋳法、レーザ
ー加工法等の種々の方法が適宜適用可能である。しか
し、得られるパターンの導電性能や加工精度、種々の材
料への適用性、生産性等の観点から、エッチング法によ
ることが最も好ましい。
【0021】上記エッチング法とは、従来公知の様に、
金属箔層3と反応してこれを溶解させる作用を有する化
学物質(腐食剤)の作用により、金属箔層3を部分的に
腐蝕除去させる方法である。すなわち、図2に示す様
に、基材1上に積層した金属箔層3(図2(a))の表
面上に、まず、腐蝕剤に対して抵抗性を有する物質(レ
ジスト)からなるパターン状のレジスト層6を形成する
(図2(b))。レジスト層6の材質は、使用する腐蝕
剤の種類や、金属箔層3との密着性、パターニング適性
等を考慮して選定する。
【0022】レジスト層6をパターン状に形成する方法
としては、従来公知の様に、例えばオフセット印刷法、
グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法等
の適宜の印刷方法によっても良いし、或いはポジ型又は
ネガ型の感光性のレジストを使用して、全面塗工後マス
ク露光し現像する方法によっても良い。生産性では前者
が優れるが、パターン精度では後者が優れており、用途
に応じ要求精度や価格等との兼ね合いで適宜選択すれば
良い。
【0023】パターン状のレジスト層6の形成後、該パ
ターン部以外の露出した金属箔層3に腐食剤を作用させ
て腐蝕除去することによって、レジスト層6の下にパタ
ーン状の金属箔層3を残存形成させる(図2(c))。
腐食剤は、金属箔層3の材質に応じて適当な化学物質が
適宜選択使用される。例えば、金属箔層3がアルミニウ
ム箔である場合には、塩酸、燐酸、硝酸等の酸又は水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水溶液等が
使用され、金属箔層3が銅である場合には、塩化第二鉄
水溶液等が使用される。
【0024】なお、金属箔層3のパターン形成終了後、
レジスト層6はそのまま残存させても良いが、適宜の方
法で除去しても良い(図2(d))。その後、必要に応
じてパターン状の金属箔層3の表面上に保護層5を積層
する。保護層5は、電気絶縁性の材質であれば任意の材
料が使用可能であり、例えば基材1の材料として既に列
挙したものを使用することができる。また、保護層5の
積層方法も、接着剤層4を介する方法以外にも、例えば
熱圧着法、塗工法乃至印刷法等によることもできる。保
護層5を設けることにより、金属箔層3の酸化等による
変質や、傷付き、剥離等を防止し、優れた電磁波遮蔽性
能を長期に亘り持続することができる。
【0025】本発明の電磁波遮蔽材は、板状の基材1を
使用したものは、そのまま窓材や壁材、天井材、床材、
造作部材等として使用することができる。一方、シート
状やフィルム状の基材1を使用したものは、窓面や壁面
等にカーテン状乃至スクリーン状に着脱可能に張設して
使用することもできるし、窓材や壁材等の表面又は裏面
に接着剤や釘、鋲、螺子、粘着テープ等で貼着固定して
使用することもできる。このうち後者の用途に供するも
のとしては、予め片面に粘着加工を施しておくと、施工
現場での接着剤の塗工や釘打ち等の作業が不要となり、
簡便且つ容易に施工可能であるので非常に好適である。
【0026】上記粘着加工とは具体的には、表面にパタ
ーン状の金属箔層3を設けた基材1の該金属箔層3上又
は裏面に、適宜の粘着剤層7を設けることによって達成
される。粘着剤層7を構成する粘着剤の種類には特に制
限はなく、例えばアクリル系、合成ゴム系、シリコーン
系等の従来公知の任意の粘着剤から適宜選択して使用す
ることができる。但し、言うまでもなく電気絶縁性の粘
着剤を使用する必要があるし、透視性が必要とされる場
合には当然透明な粘着剤を使用すべきである。粘着剤層
7の厚みには特に制限はなく、従来の粘着テープや粘着
シート類と同様に、概ね5μm乃至50μm程度の範囲
内から所望の粘着性能を発揮すべく適宜設計される。
【0027】粘着加工を施す面は、基材1の表面側又は
裏面側のいずれであっても良い。図3に示す例は、基材
1上に設けられたパターン状の金属箔層3の表面上に粘
着剤層7を設けたものである。一方、図4に示す例は、
基材1の裏面、すなわちパターン状の金属箔層3が設け
られた側とは反対側の面に、粘着剤層7を設けたもので
ある。両者は、電磁波遮蔽特性に関しては全く同等であ
るが、前者は施工面に貼着施工された状態において基材
1が保護層5を兼ねるので、保護層5が不要である利点
がある。一方後者は、保護層5が必要であるので価格面
や製造面ではやや不利ではあるが、粘着剤層7が設けら
れる面にパターン状の金属箔層3による凹凸が存在せ
ず、貼着時の気泡の混入や貼着後の剥離等の問題が発生
しにくいので、粘着剤の使用量の節約や、比較的に粘着
力の弱い粘着剤の使用等が可能となる利点がある。
【0028】なお、粘着剤層7の表面には、該粘着剤層
7と接する側の表面に適宜の離型処理が施された紙又は
合成樹脂フィルム等からなる剥離シート8が積層される
のが一般的である。また、剥離シート8を使用する替わ
りに、基材1の裏面に離型処理を施しておき、該離型処
理面を外側にした巻取状で供給することもできる。前者
は施工時に剥離シート8が剥離除去され、後者は施工時
に巻取状ロールから巻出されて、それぞれ粘着剤層7面
を窓材や壁材等の施工面に貼着して施工される。
【0029】上記の粘着加工された電磁波遮蔽材を窓ガ
ラスの室内側の面に貼着して使用する場合には、耐光性
の確保の為に、粘着剤層7に紫外線吸収剤及び/又は光
安定剤を添加することが好ましい。紫外線吸収剤として
は例えばベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール
系化合物、シアノアクリレート系化合物等、光安定剤と
しては例えばヒンダードアミン系化合物等を使用するこ
とができ、添加量はそれぞれ0.01%乃至1%程度の
範囲内が好適であり、これらの一方のみでも良いが両者
を併用すると更に効果的である。なお、紫外線吸収剤及
び/又は光安定剤を粘着剤層7に添加する替わりに、粘
着剤層7と基材1や金属箔層3との間に紫外線吸収剤及
び/又は光安定剤を添加した耐光保護層9を設けること
によっても、同様の効果を達成することができる(図
5)。
【0030】本発明の電磁波遮蔽材は、透視性を目的と
しない場合には、適宜の着色や絵柄等を施すこともでき
る。また、該着色や絵柄として透明性の色材を使用した
り、或いは不透明性の色材であってもドット状やストラ
イプ状等のパターン状に設けたりすることによって、あ
る程度の透視性を確保しつつ着色や絵柄による意匠性を
賦与することもできる。その他、パターン状の着色や絵
柄において、表裏面で見当を合わせて異なる色又は絵柄
を設けることによって、透視性を有しつつ表裏面に異な
る色や絵柄を表示したり、視覚的効果による一方向透視
性を得ることもできる。なお、着色や絵柄を施す箇所に
は特に制限はなく、例えば基材1や接着剤層2及び4、
保護層5等が全て透明であれば、基材1の裏面又は表
面、金属箔層3上、保護層5の裏面又は表面等から適宜
選択される1箇所乃至複数箇所に設けることができる。
【0031】
【実施例】<実施例1>厚さ50μmのポリエチレンテ
レフタレート樹脂製基材フィルムの表面に、アクリル系
接着剤を介して厚さ9μmのアルミニウム箔を積層し
た。その表面に、ロールコート法にてポジ型フォトレジ
スト(東京応化(株)製、商品名PMER)を乾燥後の
膜厚5μmに塗布し乾燥後、所定パターンのマスクフィ
ルムを介して露光し、専用現像液にて現像して露光部位
のフォトレジストを除去した。次いで、露出したアルミ
ニウム箔を燐酸、酢酸、硝酸及び水からなる混酸を使用
したエッチング処理により除去し、残存するフォトレジ
ストを専用剥離液にて剥離除去して、所定パターンのア
ルミニウム箔層を形成した。その後、該アルミニウム箔
面にアクリル系接着剤を介して厚さ50μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムを貼着して保護層となし、
本発明の電磁波遮蔽材を作製した。
【0032】<実施例2>厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレート樹脂製基材フィルムの表面に、アクリル
系接着剤を介して厚さ12μmのアルミニウム箔を積層
した。その表面に、グラビア印刷法にてアクリル−塩酢
ビ系エッチングレジストインキを所定パターン状に印刷
した。次いで、非印刷部分のアルミニウム箔を水酸化ナ
トリウム水溶液を使用したエッチング処理により除去し
た後、エッチングレジストインキを溶剤にて溶解除去し
た。更に、該アルミニウム箔面にアクリル系接着剤を介
して厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムを貼着して保護層となし、本発明の電磁波遮蔽材を作
製した。
【0033】<実施例3>厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレート樹脂製基材フィルムの表面に、ウレタン
系接着剤を介して厚さ12μmのアルミニウム箔を積層
した。その表面に、グラビア印刷法にてアクリル−塩酢
ビ系エッチングレジストインキを所定パターン状に印刷
した。次いで、非印刷部分のアルミニウム箔を水酸化ナ
トリウム水溶液を使用したエッチング処理により除去し
た後、エッチングレジストインキを溶剤にて溶解除去し
た。一方、片面に離型処理を施した厚さ12μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムの離型処理面にアクリ
ル系粘着剤(東洋インキ製造株式会社製、商品名オリバ
インBPS5260、硬化剤BHS8515を3部添
加)を乾燥後の塗布量30g/m2 に塗工し乾燥後、該
粘着剤塗工面を前記基材フィルムのアルミニウム箔面に
貼着して、本発明の電磁波遮蔽材を作製した。
【0034】<実施例4>厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレート樹脂製基材フィルムの表面に、アクリル
系接着剤を介して厚さ12μmのアルミニウム箔を積層
した。その表面に、グラビア印刷法にてアクリル−塩酢
ビ系エッチングレジストインキを所定パターン状に印刷
した。次いで、非印刷部分のアルミニウム箔を水酸化ナ
トリウム水溶液を使用したエッチング処理により除去し
た後、エッチングレジストインキを溶剤にて溶解除去し
た。更に、該アルミニウム箔面にアクリル系接着剤を介
して厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムを貼着して保護層とした。一方、片面に離型処理を施
した厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムの離型処理面にアクリル系粘着剤(東洋インキ製造株
式会社製、商品名オリバインBPS5160)を乾燥後
の塗布量30g/m2 に塗工し乾燥後、該粘着剤塗工面
を前記基材フィルムのアルミニウム箔面とは反対側の面
に貼着して、本発明の電磁波遮蔽材を作製した。
【0035】<実施例5>厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレート樹脂製基材フィルムの表面に、ウレタン
系接着剤を介して厚さ12μmのアルミニウム箔を積層
した。その表面に、グラビア印刷法にてアクリル−塩酢
ビ系エッチングレジストインキを所定パターン状に印刷
した。次いで、非印刷部分のアルミニウム箔を水酸化ナ
トリウム水溶液を使用したエッチング処理により除去し
た後、エッチングレジストインキを溶剤にて溶解除去し
た。更に、グラビア印刷法にてアクリル−ウレタン系イ
ンキを全面に印刷した。一方、片面に離型処理を施した
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの
離型処理面にアクリル系粘着剤(東洋インキ製造株式会
社製、商品名オリバインBPS5160)を乾燥後の塗
布量30g/m2 に塗工し乾燥後、該粘着剤塗工面を前
記基材フィルムの印刷面に貼着して、本発明の電磁波遮
蔽材を作製した。
【0036】<実施例6>厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレート樹脂製基材フィルムの表面に、アクリル
系接着剤を介して厚さ10μmのアルミニウム箔を積層
した。その表面に、ロールコート法にてポジ型フォトレ
ジスト(東京応化(株)製、商品名PMER)を乾燥後
の膜厚5μmに塗布し乾燥後、所定パターンのマスクフ
ィルムを介して露光し、専用現像液にて現像して露光部
位のフォトレジストを除去した。次いで、露出したアル
ミニウム箔を燐酸、酢酸、硝酸及び水からなる混酸を使
用したエッチング処理により除去し、残存するフォトレ
ジストを専用剥離液にて剥離除去して、所定パターンの
アルミニウム箔層を形成した。しかる後、該アルミニウ
ム箔面にウレタン系接着剤を介して、厚さ80μmのポ
リプロピレン系樹脂フィルムの表面に導管エンボス・ワ
イピング及びトップコートを、裏面に木目印刷及び隠蔽
ベタ印刷をそれぞれ施した印刷シートの印刷面を貼着
し、本発明の電磁波遮蔽材を作製した。
【0037】
【発明の効果】本発明の電磁波遮蔽材は、電気絶縁性の
基材上にパターン状の金属箔層を設けて構成したことに
より、従来の導電インキと比較して導電性が格段に優れ
ており、断線や線幅不安定等の問題もなく、優れた電磁
波遮蔽性能を安定して得ることができる。しかも、パタ
ーンの設計により所定の周波数選択性を持たせたり、基
材として透明な材料を使用することにより所望の透視性
を持たせたりすることも容易である。斯くして、近年の
オフィスビル等の職場環境における種々の要望に適合し
た、極めて高度の有用性を有する電磁波遮蔽材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波遮蔽材の実施の形態を示す側断
面図である。
【図2】(a)〜(e)は、本発明の電磁波遮蔽材の製
造方法の実施の形態を工程順に示す側断面図である。
【図3】本発明の電磁波遮蔽材の実施の形態を示す側断
面図である。
【図4】本発明の電磁波遮蔽材の実施の形態を示す側断
面図である。
【図5】本発明の電磁波遮蔽材の実施の形態を示す側断
面図である。
【符号の説明】
1‥‥基材 2‥‥接着剤層 3‥‥金属箔層 4‥‥接着剤層 5‥‥保護層 6‥‥レジスト層 7‥‥粘着剤層 8‥‥剥離シート 9‥‥耐光保護層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気絶縁性の基材上にパターン状の金属箔
    層を有する電磁波遮蔽材。
  2. 【請求項2】前記パターン状の金属箔層上に電気絶縁性
    の保護層を有する請求項1記載の電磁波遮蔽材。
  3. 【請求項3】片面に粘着剤層を有する請求項1又は2記
    載の電磁波遮蔽材。
  4. 【請求項4】電気絶縁性の基材上に金属箔を積層し、該
    金属箔をエッチング処理によりパターン状に形成する電
    磁波遮蔽材の製造方法。
JP10344156A 1997-12-04 1998-12-03 電磁波遮蔽材及びその製造方法 Withdrawn JPH11251784A (ja)

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