JPH11251160A - 巻線部品用ボビン - Google Patents
巻線部品用ボビンInfo
- Publication number
- JPH11251160A JPH11251160A JP6947998A JP6947998A JPH11251160A JP H11251160 A JPH11251160 A JP H11251160A JP 6947998 A JP6947998 A JP 6947998A JP 6947998 A JP6947998 A JP 6947998A JP H11251160 A JPH11251160 A JP H11251160A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bobbin
- winding
- terminal
- transformer
- press
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 開発費用の低減および構成部品の共通化によ
り製造原価の低減を図り得る巻線部品用ボビンを提供す
ることを主目的とする。 【解決手段】 巻線用軸部2の両端部にベース部3aお
よび鍔部3bを互いに対向するようにそれぞれ延設し、
巻線用軸部2に巻線用導線Wを巻き回し可能に構成する
と共に、接続用端子11a〜11e,12a〜12eを
取り付けるための複数の端子取付穴5a〜5e,6a〜
6eを列状にそれぞれ形成した第1および第2の端子取
付部5,6をベース部3aの外縁における少なくとも2
辺にそれぞれ配設した巻線部品用ボビン1において、端
子取付穴7a〜7eを列状に形成した第3の端子取付部
7を第1の端子取付部5と対向するように鍔部3bの外
縁に配設した。
り製造原価の低減を図り得る巻線部品用ボビンを提供す
ることを主目的とする。 【解決手段】 巻線用軸部2の両端部にベース部3aお
よび鍔部3bを互いに対向するようにそれぞれ延設し、
巻線用軸部2に巻線用導線Wを巻き回し可能に構成する
と共に、接続用端子11a〜11e,12a〜12eを
取り付けるための複数の端子取付穴5a〜5e,6a〜
6eを列状にそれぞれ形成した第1および第2の端子取
付部5,6をベース部3aの外縁における少なくとも2
辺にそれぞれ配設した巻線部品用ボビン1において、端
子取付穴7a〜7eを列状に形成した第3の端子取付部
7を第1の端子取付部5と対向するように鍔部3bの外
縁に配設した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスやコイル
などの巻線部品に用いられ導線を巻き回すための巻線部
品用ボビンに関するものである。
などの巻線部品に用いられ導線を巻き回すための巻線部
品用ボビンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の巻線部品用ボビンは、データ通
信用のパルストランスや電力伝送用の小型トランスなど
のトランスおよび各種コイルなどの様々な巻線部品に広
く用いられている。一方、これらの巻線部品が実装され
る回路基板は、電子機器の小型化に伴って省スペース化
が進み、新たな電子機器が開発される都度、その電子機
器の規格や形状に応じて新規に設計・製造されている。
したがって、回路基板に実装される巻線部品にも、小型
化が要求されると共に各種の回路基板に実装可能な形状
および実装形態であることが要求される。具体的には、
回路基板面積はある程度許容できるが、回路基板に実装
される部品の高さ(以下、「部品高」という)について
は低く抑えたいときには、低背形状である表面実装タイ
プの巻線部品であることが好ましい。逆に、部品高はあ
る程度許容できるが、基板面積については極力省スペー
ス化したいときには、回路基板のピン挿入孔にピンを挿
入することによって実装可能な狭実装面積形状であるピ
ン挿入タイプの巻線部品であることが好ましい。
信用のパルストランスや電力伝送用の小型トランスなど
のトランスおよび各種コイルなどの様々な巻線部品に広
く用いられている。一方、これらの巻線部品が実装され
る回路基板は、電子機器の小型化に伴って省スペース化
が進み、新たな電子機器が開発される都度、その電子機
器の規格や形状に応じて新規に設計・製造されている。
したがって、回路基板に実装される巻線部品にも、小型
化が要求されると共に各種の回路基板に実装可能な形状
および実装形態であることが要求される。具体的には、
回路基板面積はある程度許容できるが、回路基板に実装
される部品の高さ(以下、「部品高」という)について
は低く抑えたいときには、低背形状である表面実装タイ
プの巻線部品であることが好ましい。逆に、部品高はあ
る程度許容できるが、基板面積については極力省スペー
ス化したいときには、回路基板のピン挿入孔にピンを挿
入することによって実装可能な狭実装面積形状であるピ
ン挿入タイプの巻線部品であることが好ましい。
【0003】前者の要求に応えるために、従来は、例え
ば表面実装用タイプのパルストランス(以下、「トラン
ス」ともいう)として、図4に示す形状のトランス51
が用いられている。このトランス51は、ボビン41
と、断面が「E」字状のいわゆるE型コアの一種である
フェライトコア47,48と、表面実装用の接続用端子
53a〜53e,54a〜54e(同図では接続用端子
54a〜54dを図示しない。)とを備えて構成されて
いる。
ば表面実装用タイプのパルストランス(以下、「トラン
ス」ともいう)として、図4に示す形状のトランス51
が用いられている。このトランス51は、ボビン41
と、断面が「E」字状のいわゆるE型コアの一種である
フェライトコア47,48と、表面実装用の接続用端子
53a〜53e,54a〜54e(同図では接続用端子
54a〜54dを図示しない。)とを備えて構成されて
いる。
【0004】この場合、ボビン41は、平板状のベース
部42と、ベース部42に立設され一次巻線および二次
巻線をそれぞれ形成する導線W,Wを巻き回すための円
筒状に形成された軸部43と、ベース部42に対向する
ように軸部43の上端に延接された円盤状の鍔部44と
を備えて形成されている。また、ベース部42の外縁に
おける互いに対向する2辺には、接続用端子53a〜5
3eをそれぞれ圧入するための端子圧入穴45a〜45
eが列状に形成された端子取付部45と、接続用端子5
4a〜54eをそれぞれ圧入するための端子圧入穴46
a〜46e(図示せず)が列状に形成された端子取付部
46とが形成されている。このボビン41では、トラン
ス51を低背形状に形成するために、軸部43の軸長を
短く形成すると共に、導線Wを多層巻き回し可能なよう
にベース部42および鍔部44を広面積に形成してい
る。
部42と、ベース部42に立設され一次巻線および二次
巻線をそれぞれ形成する導線W,Wを巻き回すための円
筒状に形成された軸部43と、ベース部42に対向する
ように軸部43の上端に延接された円盤状の鍔部44と
を備えて形成されている。また、ベース部42の外縁に
おける互いに対向する2辺には、接続用端子53a〜5
3eをそれぞれ圧入するための端子圧入穴45a〜45
eが列状に形成された端子取付部45と、接続用端子5
4a〜54eをそれぞれ圧入するための端子圧入穴46
a〜46e(図示せず)が列状に形成された端子取付部
46とが形成されている。このボビン41では、トラン
ス51を低背形状に形成するために、軸部43の軸長を
短く形成すると共に、導線Wを多層巻き回し可能なよう
にベース部42および鍔部44を広面積に形成してい
る。
【0005】ここで、トランス51を製造する際には、
まず、ボビン用金型に樹脂を流し込んでボビン41を製
造する。次に、端子取付部45の端子圧入穴45a〜4
5eに、接続用端子53a〜53eをそれぞれ圧入する
と共に、端子取付部46の端子圧入穴46a〜46eに
接続用端子54a〜54eをそれぞれ圧入する。次い
で、各導線W,Wをボビン41の軸部43にそれぞれ巻
き回した後に、例えば、一次巻線としての導線Wの一端
を接続用端子53aに半田付けし、他端を接続用端子5
3eに半田付けする。同様に、二次巻線としての導線W
の一端を接続用端子54aに半田付けし、他端を接続用
端子54eに半田付けする。続いて、ボビン41を挟み
込むように、フェライトコア47,48を互いに接着す
ることにより、トランス51が製造される。
まず、ボビン用金型に樹脂を流し込んでボビン41を製
造する。次に、端子取付部45の端子圧入穴45a〜4
5eに、接続用端子53a〜53eをそれぞれ圧入する
と共に、端子取付部46の端子圧入穴46a〜46eに
接続用端子54a〜54eをそれぞれ圧入する。次い
で、各導線W,Wをボビン41の軸部43にそれぞれ巻
き回した後に、例えば、一次巻線としての導線Wの一端
を接続用端子53aに半田付けし、他端を接続用端子5
3eに半田付けする。同様に、二次巻線としての導線W
の一端を接続用端子54aに半田付けし、他端を接続用
端子54eに半田付けする。続いて、ボビン41を挟み
込むように、フェライトコア47,48を互いに接着す
ることにより、トランス51が製造される。
【0006】一方、後者の要求に応えるために、従来
は、例えば狭実装面積形状のトランスとして、図5に示
す形状のトランス71が用いられている。このトランス
71は、ボビン61と、同じくE型コアの一種であるフ
ェライトコア67,68と、ピンタイプの接続用端子7
3a〜73e,74a〜74e(同図では接続用端子7
4a〜74dを図示しない。)とを備えて構成されてい
る。
は、例えば狭実装面積形状のトランスとして、図5に示
す形状のトランス71が用いられている。このトランス
71は、ボビン61と、同じくE型コアの一種であるフ
ェライトコア67,68と、ピンタイプの接続用端子7
3a〜73e,74a〜74e(同図では接続用端子7
4a〜74dを図示しない。)とを備えて構成されてい
る。
【0007】この場合、ボビン61は、平板状のベース
部62と、ベース部62に立設され一次巻線および二次
巻線をそれぞれ形成する導線W,Wを巻き回すための円
筒状に形成された軸部63と、ベース部62に対向する
ように軸部63の上端に延接された円盤状の鍔部64と
を備えている。また、ベース部62の互いに対向する2
辺には、接続用端子73a〜73eをそれぞれ圧入する
ための端子圧入穴(図示せず)が列状に形成された端子
取付部65と、接続用端子74a〜74eをそれぞれ圧
入するための端子圧入穴(図示せず)が列状に形成され
た端子取付部66とがそれぞれ形成されている。このボ
ビン41では、狭実装面積形状のトランス71を形成す
るために、導線Wを薄層巻き回しで、かつ巻き幅が広く
とれるように、軸部63の軸長を長く形成すると共にベ
ース部62および鍔部64の平面積を狭く形成してい
る。
部62と、ベース部62に立設され一次巻線および二次
巻線をそれぞれ形成する導線W,Wを巻き回すための円
筒状に形成された軸部63と、ベース部62に対向する
ように軸部63の上端に延接された円盤状の鍔部64と
を備えている。また、ベース部62の互いに対向する2
辺には、接続用端子73a〜73eをそれぞれ圧入する
ための端子圧入穴(図示せず)が列状に形成された端子
取付部65と、接続用端子74a〜74eをそれぞれ圧
入するための端子圧入穴(図示せず)が列状に形成され
た端子取付部66とがそれぞれ形成されている。このボ
ビン41では、狭実装面積形状のトランス71を形成す
るために、導線Wを薄層巻き回しで、かつ巻き幅が広く
とれるように、軸部63の軸長を長く形成すると共にベ
ース部62および鍔部64の平面積を狭く形成してい
る。
【0008】ここで、トランス71を製造する際には、
まず、ボビン用金型に樹脂を流し込んでボビン61を製
造する。次に、トランス51の製造方法と同様にして、
接続用端子73a〜73e,74a〜74eの圧入工
程、軸部62への導線W,Wの巻き回しおよび半田付け
の工程、並びにフェライトコア67,68の接着工程を
行うことにより、トランス71が製造される。
まず、ボビン用金型に樹脂を流し込んでボビン61を製
造する。次に、トランス51の製造方法と同様にして、
接続用端子73a〜73e,74a〜74eの圧入工
程、軸部62への導線W,Wの巻き回しおよび半田付け
の工程、並びにフェライトコア67,68の接着工程を
行うことにより、トランス71が製造される。
【0009】このように、従来は、軸部43,63の軸
長や、ベース部42,62および鍔部44,64の平面
積が互いに異なるボビン41,61を使い分けることに
より、低背形状および狭実装面積形状のトランスを製造
している。
長や、ベース部42,62および鍔部44,64の平面
積が互いに異なるボビン41,61を使い分けることに
より、低背形状および狭実装面積形状のトランスを製造
している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の巻線
部品には、以下の問題点がある。第1に、低背形状の巻
線部品を既に開発・販売していたとしても、顧客の要求
により、同一の電気的仕様であって狭実装面積形状の巻
線部品を供給する場合などに問題が生じる。具体的に
は、巻線部品は、同じインダクタンスを有する場合であ
っても、導線の巻き数や巻き幅などが変わると、その直
流抵抗、分布容量および漏れインダクタンスが変化す
る。このため、巻線部品の形状的仕様のみを変更する場
合には、その都度、同一の電気的仕様が得られるように
導線の巻き方やフェライトコアの形状などを微妙に変更
しつつ試作および検討を繰り返さなければならない。こ
れは、巻線部品を購入する立場の顧客にとっても同様で
あり、回路基板に実装した際に電気的に接続される他の
部品とのマッチング評価試験や信頼性試験など、数多く
のテストを繰り返す必要がある。このため、従来の巻線
部品には、形状的仕様を変更するのに伴う試作や評価試
験などに要する開発費用の高騰や、長期に亘る開発期間
に起因する商品開発の遅れなどが問題となっている。
部品には、以下の問題点がある。第1に、低背形状の巻
線部品を既に開発・販売していたとしても、顧客の要求
により、同一の電気的仕様であって狭実装面積形状の巻
線部品を供給する場合などに問題が生じる。具体的に
は、巻線部品は、同じインダクタンスを有する場合であ
っても、導線の巻き数や巻き幅などが変わると、その直
流抵抗、分布容量および漏れインダクタンスが変化す
る。このため、巻線部品の形状的仕様のみを変更する場
合には、その都度、同一の電気的仕様が得られるように
導線の巻き方やフェライトコアの形状などを微妙に変更
しつつ試作および検討を繰り返さなければならない。こ
れは、巻線部品を購入する立場の顧客にとっても同様で
あり、回路基板に実装した際に電気的に接続される他の
部品とのマッチング評価試験や信頼性試験など、数多く
のテストを繰り返す必要がある。このため、従来の巻線
部品には、形状的仕様を変更するのに伴う試作や評価試
験などに要する開発費用の高騰や、長期に亘る開発期間
に起因する商品開発の遅れなどが問題となっている。
【0011】第2に、従来の巻線部品は、同一の電気的
仕様であっても、低背形状に形成した場合と狭実装面積
形状に形成した場合とでは、使用するボビンやフェライ
トコアなどの構成部品の形状が異なる。したがって、構
成部品を製造するための金型も巻線部品の形状に応じて
製作する必要がある。このため、開発期間が長期に亘る
だけでなく、金型コストに起因して部品の製造原価が高
騰するという問題もある。加えて、従来の巻線部品に
は、構成部品を共通的に用いることができないため、同
一部品を大量生産することによって製造原価を低減する
のが困難であるという問題点がある。
仕様であっても、低背形状に形成した場合と狭実装面積
形状に形成した場合とでは、使用するボビンやフェライ
トコアなどの構成部品の形状が異なる。したがって、構
成部品を製造するための金型も巻線部品の形状に応じて
製作する必要がある。このため、開発期間が長期に亘る
だけでなく、金型コストに起因して部品の製造原価が高
騰するという問題もある。加えて、従来の巻線部品に
は、構成部品を共通的に用いることができないため、同
一部品を大量生産することによって製造原価を低減する
のが困難であるという問題点がある。
【0012】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、開発費用の低減および構成部品の共通化に
より製造原価の低減を図り得る巻線部品用ボビンを提供
することを主目的とする。
ものであり、開発費用の低減および構成部品の共通化に
より製造原価の低減を図り得る巻線部品用ボビンを提供
することを主目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の巻線部品用ボビンは、巻線用軸部の両端部
にベース部および鍔部を互いに対向するようにそれぞれ
延設し、巻線用軸部に巻線用導線を巻き回し可能に構成
すると共に、接続用端子を取り付けるための複数の端子
取付穴を列状にそれぞれ形成した第1および第2の端子
取付部をベース部の外縁における少なくとも2辺にそれ
ぞれ配設した巻線部品用ボビンにおいて、端子取付穴を
列状に形成した第3の端子取付部を第1の端子取付部と
対向するように鍔部の外縁に配設したことを特徴とす
る。
求項1記載の巻線部品用ボビンは、巻線用軸部の両端部
にベース部および鍔部を互いに対向するようにそれぞれ
延設し、巻線用軸部に巻線用導線を巻き回し可能に構成
すると共に、接続用端子を取り付けるための複数の端子
取付穴を列状にそれぞれ形成した第1および第2の端子
取付部をベース部の外縁における少なくとも2辺にそれ
ぞれ配設した巻線部品用ボビンにおいて、端子取付穴を
列状に形成した第3の端子取付部を第1の端子取付部と
対向するように鍔部の外縁に配設したことを特徴とす
る。
【0014】請求項2記載の巻線部品用ボビンは、請求
項1記載の巻線部品用ボビンにおいて、ベース部と鍔部
とが互いに面対称に構成されていることを特徴とする。
項1記載の巻線部品用ボビンにおいて、ベース部と鍔部
とが互いに面対称に構成されていることを特徴とする。
【0015】請求項1,2記載の巻線部品用ボビンで
は、例えば、ベース部におけるベース面の上方から投影
したときの平面面積と、そのベース面の側方から投影し
たときの側面面積とが互いに異なるボビン本体を製造す
る。次いで、低背形状の巻線部品用ボビンを製造する場
合には、第1および第2の端子取付部に接続用端子を取
り付ける。これにより、ベース部のベース面が基板面に
対向する向きでの回路基板への実装が可能な巻線部品用
ボビンが製造される。この場合、表面実装用の接続用端
子を用いれば、表面実装用の巻線部品用ボビンを構成す
ることができ、ピンタイプの接続用端子を用いれば、ピ
ン挿入タイプの巻線部品用ボビンを構成することができ
る。一方、狭実装面積形状の巻線部品用ボビンを製造す
る場合には、第1および第3の端子取付部に接続用端子
を圧入する。これにより、ベース部のベース面が基板面
に垂直となる向きでの回路基板への実装が可能な巻線部
品用ボビンが製造される。この場合にも、表面実装用の
接続用端子を用いれば、表面実装用の巻線部品用ボビン
を構成することができ、ピンタイプの接続用端子を用い
れば、ピン挿入タイプの巻線部品用ボビンを構成するこ
とができる。
は、例えば、ベース部におけるベース面の上方から投影
したときの平面面積と、そのベース面の側方から投影し
たときの側面面積とが互いに異なるボビン本体を製造す
る。次いで、低背形状の巻線部品用ボビンを製造する場
合には、第1および第2の端子取付部に接続用端子を取
り付ける。これにより、ベース部のベース面が基板面に
対向する向きでの回路基板への実装が可能な巻線部品用
ボビンが製造される。この場合、表面実装用の接続用端
子を用いれば、表面実装用の巻線部品用ボビンを構成す
ることができ、ピンタイプの接続用端子を用いれば、ピ
ン挿入タイプの巻線部品用ボビンを構成することができ
る。一方、狭実装面積形状の巻線部品用ボビンを製造す
る場合には、第1および第3の端子取付部に接続用端子
を圧入する。これにより、ベース部のベース面が基板面
に垂直となる向きでの回路基板への実装が可能な巻線部
品用ボビンが製造される。この場合にも、表面実装用の
接続用端子を用いれば、表面実装用の巻線部品用ボビン
を構成することができ、ピンタイプの接続用端子を用い
れば、ピン挿入タイプの巻線部品用ボビンを構成するこ
とができる。
【0016】この場合、同一の電気的仕様である低背形
状タイプおよび狭実装面積形状タイプのいずれのタイプ
を製造する場合あっても、ボビン形状、巻線用導線の巻
数、巻径および巻幅、並びに使用するフェライトコアな
どの機械的部品自体の仕様が共通となる。このため、い
ずれか一方のタイプについてのみ試作・評価および信頼
性試験を行うことにより、両タイプについて試作・評価
を同時に終了することになる。このように、接続用端子
の取付部位を変更するだけで、低背形状タイプまたは狭
実装面積形状タイプの巻線部品用ボビンを製造できる。
しかも、ボビン自体やフェライトコアなどの構成部品を
共通化することができるため、同種の部品を大量生産す
ることが可能となる結果、構成部品の製造原価を低減で
き、加えて、ボビン用金型およびフェライトコア用金型
をそれぞれ1種類製作するだけでよいため、製造原価を
さらに低減することが可能になる。
状タイプおよび狭実装面積形状タイプのいずれのタイプ
を製造する場合あっても、ボビン形状、巻線用導線の巻
数、巻径および巻幅、並びに使用するフェライトコアな
どの機械的部品自体の仕様が共通となる。このため、い
ずれか一方のタイプについてのみ試作・評価および信頼
性試験を行うことにより、両タイプについて試作・評価
を同時に終了することになる。このように、接続用端子
の取付部位を変更するだけで、低背形状タイプまたは狭
実装面積形状タイプの巻線部品用ボビンを製造できる。
しかも、ボビン自体やフェライトコアなどの構成部品を
共通化することができるため、同種の部品を大量生産す
ることが可能となる結果、構成部品の製造原価を低減で
き、加えて、ボビン用金型およびフェライトコア用金型
をそれぞれ1種類製作するだけでよいため、製造原価を
さらに低減することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る巻線部品用ボビンをデータ通信用パルストラン
ス用のボビンに適用した実施の形態について説明する。
明に係る巻線部品用ボビンをデータ通信用パルストラン
ス用のボビンに適用した実施の形態について説明する。
【0018】図1に示すように、ボビン1は、パイプ状
に形成され導線Wを巻き回すための軸部2と、軸部2の
両端部にそれぞれ延設されると共に、軸部2の軸方向に
直交する面を基準として互いに面対称に形成されたベー
ス部3a,3b(以下、区別しないときには、「ベース
部3」という)を備えている。ここで、軸部2には、そ
の軸方向に沿ってコア挿入用孔Hが形成され、コア挿入
用孔Hには、トランスを組み立てる際に、同図に示すよ
うに、フェライトコア17,18にそれぞれ形成された
円柱状の突出部17a,18aが挿入される。
に形成され導線Wを巻き回すための軸部2と、軸部2の
両端部にそれぞれ延設されると共に、軸部2の軸方向に
直交する面を基準として互いに面対称に形成されたベー
ス部3a,3b(以下、区別しないときには、「ベース
部3」という)を備えている。ここで、軸部2には、そ
の軸方向に沿ってコア挿入用孔Hが形成され、コア挿入
用孔Hには、トランスを組み立てる際に、同図に示すよ
うに、フェライトコア17,18にそれぞれ形成された
円柱状の突出部17a,18aが挿入される。
【0019】ベース部3a,3bは、本発明におけるベ
ース部および鍔部に相当し、中央部が薄肉平板状に形成
されると共に、その中央には、コア挿入用孔Hが軸部2
の内径と同径でそれぞれ形成されている。また、ベース
部3aの外縁における互いに対向する2辺には、直方体
状の端子取付部5,6が形成され、ベース部3a,3b
は、全体としてそれぞれコ字状に形成されている。この
場合、端子取付部5,6には、本発明における端子取付
穴に相当する端子圧入穴5a〜5e,6a〜6e(同図
では、端子圧入穴5a〜5eのみを示している)が、そ
れぞれ列状に形成されている。一方、ベース部3bは、
ベース部3aと同一に構成され、その外縁における互い
に対向する2辺には、直方体状の端子取付部7,8が形
成されており、端子取付部7,8には、本発明における
端子取付穴に相当する端子圧入穴7a〜7e,8a〜8
e(同図では、端子圧入穴7a〜7eのみを示してい
る)が、それぞれ列状に形成されている。なお、このボ
ビン1は、ベース部3におけるベース面の上方から投影
したときの平面形状がほぼ正方形形状に形成され、端子
取付部5a〜5e,7a〜7eが形成されている側方か
ら投影したときの側面形状が端子圧入穴5a〜5eの配
列方向に横長の長方形形状に形成されている。
ース部および鍔部に相当し、中央部が薄肉平板状に形成
されると共に、その中央には、コア挿入用孔Hが軸部2
の内径と同径でそれぞれ形成されている。また、ベース
部3aの外縁における互いに対向する2辺には、直方体
状の端子取付部5,6が形成され、ベース部3a,3b
は、全体としてそれぞれコ字状に形成されている。この
場合、端子取付部5,6には、本発明における端子取付
穴に相当する端子圧入穴5a〜5e,6a〜6e(同図
では、端子圧入穴5a〜5eのみを示している)が、そ
れぞれ列状に形成されている。一方、ベース部3bは、
ベース部3aと同一に構成され、その外縁における互い
に対向する2辺には、直方体状の端子取付部7,8が形
成されており、端子取付部7,8には、本発明における
端子取付穴に相当する端子圧入穴7a〜7e,8a〜8
e(同図では、端子圧入穴7a〜7eのみを示してい
る)が、それぞれ列状に形成されている。なお、このボ
ビン1は、ベース部3におけるベース面の上方から投影
したときの平面形状がほぼ正方形形状に形成され、端子
取付部5a〜5e,7a〜7eが形成されている側方か
ら投影したときの側面形状が端子圧入穴5a〜5eの配
列方向に横長の長方形形状に形成されている。
【0020】次に、ボビン1を用いたデータ通信用パル
ストランスの組立について説明する。
ストランスの組立について説明する。
【0021】最初に、ボビン用金型に樹脂を流し込むこ
とによりボビン1を製造する。次いで、低背形状のトラ
ンスを製造する場合には、まず、例えば、電極端子とし
てよく用いられ、軟鋼線を芯材として外周に銅をメッキ
すると共にその表面をさらに半田メッキして形成された
角線(銅覆鋼線)10,10・・を図1に示す矢印Aの
方向からベース部3aの端子圧入穴5a〜5eにそれぞ
れ圧入する。次に、角線10,10・・を同図に示す矢
印Bの方向からベース部3aの端子圧入穴6a〜6eに
それぞれ圧入する。この際に、同図に示す破線Sの位置
で角線10,10・・を切断すると共に、角線10,1
0・・をクランク状に折り曲げ加工することにより、接
続用端子11a〜11e,12a〜12eが形成され
る。次いで、一次巻線用および二次巻線用の導線W,W
をボビン1の軸部2にそれぞれ巻き回す。続いて、例え
ば、一次巻線用の導線Wの一端を接続用端子11bに半
田付けすると共に、他端を接続用端子11dに半田付け
する。同様にして、二次巻線用の導線Wの一端を接続用
端子12bに半田付けすると共に、他端を接続用端子1
2dに半田付けする。
とによりボビン1を製造する。次いで、低背形状のトラ
ンスを製造する場合には、まず、例えば、電極端子とし
てよく用いられ、軟鋼線を芯材として外周に銅をメッキ
すると共にその表面をさらに半田メッキして形成された
角線(銅覆鋼線)10,10・・を図1に示す矢印Aの
方向からベース部3aの端子圧入穴5a〜5eにそれぞ
れ圧入する。次に、角線10,10・・を同図に示す矢
印Bの方向からベース部3aの端子圧入穴6a〜6eに
それぞれ圧入する。この際に、同図に示す破線Sの位置
で角線10,10・・を切断すると共に、角線10,1
0・・をクランク状に折り曲げ加工することにより、接
続用端子11a〜11e,12a〜12eが形成され
る。次いで、一次巻線用および二次巻線用の導線W,W
をボビン1の軸部2にそれぞれ巻き回す。続いて、例え
ば、一次巻線用の導線Wの一端を接続用端子11bに半
田付けすると共に、他端を接続用端子11dに半田付け
する。同様にして、二次巻線用の導線Wの一端を接続用
端子12bに半田付けすると共に、他端を接続用端子1
2dに半田付けする。
【0022】この後、フェライトコア17,18を互い
に向き合わせた状態で同図に示す矢印Cおよび矢印Dの
方向から重ね合わせることにより、フェライトコア1
7,18によってボビン1を挟み込む。次いで、フェラ
イトコア17における側壁17b,17bとフェライト
コア18における側壁18b,18bとの接合部に接着
剤を塗布する。これにより、その側壁17b,17b,
18b,18bの側面同士が接着されると共に突出部1
7a,18aがコア挿入用孔Hにそれぞれ挿入される。
この結果、図2に示すように、表面実装用の接続端子1
1a〜11e,12a〜12eを有する低背形状のトラ
ンス21が完成する。
に向き合わせた状態で同図に示す矢印Cおよび矢印Dの
方向から重ね合わせることにより、フェライトコア1
7,18によってボビン1を挟み込む。次いで、フェラ
イトコア17における側壁17b,17bとフェライト
コア18における側壁18b,18bとの接合部に接着
剤を塗布する。これにより、その側壁17b,17b,
18b,18bの側面同士が接着されると共に突出部1
7a,18aがコア挿入用孔Hにそれぞれ挿入される。
この結果、図2に示すように、表面実装用の接続端子1
1a〜11e,12a〜12eを有する低背形状のトラ
ンス21が完成する。
【0023】一方、狭実装面積形状のトランスを製造す
る場合には、ボビン1を樹脂成形した後に、トランス2
1の場合と同様にして、角線10,10・・を図1に示
す矢印Aの方向からベース部3aの端子圧入穴5a〜5
eにそれぞれ圧入する。次に、角線10,10・・を同
図に示す矢印Aの方向からベース部3bの端子圧入穴7
a〜7eにそれぞれ圧入する。この際に、同図に示す破
線Lの位置で角線10,10・・を切断すると共に、角
線10,10・・をクランク状に折り曲げ加工すること
により、図3に示すように、接続用端子13a〜13
e,14a〜14eが形成される。次いで、一次巻線用
および二次巻線用の導線W,Wをボビン1の軸部2にそ
れぞれ巻き回す。続いて、例えば、一次巻線用の導線W
の一端を接続用端子13bに半田付けすると共に、他端
を接続用端子13dに半田付けする。同様にして、二次
巻線用の導線Wの一端を接続用端子14bに半田付けす
ると共に、他端を接続用端子14dに半田付けする。
る場合には、ボビン1を樹脂成形した後に、トランス2
1の場合と同様にして、角線10,10・・を図1に示
す矢印Aの方向からベース部3aの端子圧入穴5a〜5
eにそれぞれ圧入する。次に、角線10,10・・を同
図に示す矢印Aの方向からベース部3bの端子圧入穴7
a〜7eにそれぞれ圧入する。この際に、同図に示す破
線Lの位置で角線10,10・・を切断すると共に、角
線10,10・・をクランク状に折り曲げ加工すること
により、図3に示すように、接続用端子13a〜13
e,14a〜14eが形成される。次いで、一次巻線用
および二次巻線用の導線W,Wをボビン1の軸部2にそ
れぞれ巻き回す。続いて、例えば、一次巻線用の導線W
の一端を接続用端子13bに半田付けすると共に、他端
を接続用端子13dに半田付けする。同様にして、二次
巻線用の導線Wの一端を接続用端子14bに半田付けす
ると共に、他端を接続用端子14dに半田付けする。
【0024】この後、フェライトコア17,18を互い
に向き合わせた状態で同図に示す矢印Cおよび矢印Dの
方向から重ね合わせることにより、フェライトコア1
7,18によってボビン1を挟み込む。次いで、フェラ
イトコア17における側壁17b,17bとフェライト
コア18における側壁18b,18bとの接合部に接着
剤を塗布する。これにより、その側壁17b,17b,
18b,18bの側面同士が接着されると共に突出部1
7a,18aがコア挿入用孔Hにそれぞれ挿入される。
この結果、図3に示すように、ピンタイプの接続端子1
1a〜11e,12a〜12eを有する狭実装面積形状
のトランス31が完成する。
に向き合わせた状態で同図に示す矢印Cおよび矢印Dの
方向から重ね合わせることにより、フェライトコア1
7,18によってボビン1を挟み込む。次いで、フェラ
イトコア17における側壁17b,17bとフェライト
コア18における側壁18b,18bとの接合部に接着
剤を塗布する。これにより、その側壁17b,17b,
18b,18bの側面同士が接着されると共に突出部1
7a,18aがコア挿入用孔Hにそれぞれ挿入される。
この結果、図3に示すように、ピンタイプの接続端子1
1a〜11e,12a〜12eを有する狭実装面積形状
のトランス31が完成する。
【0025】以上のように、このボビン1によれば、同
一のボビン1を使用して接続用端子を圧入すべき端子取
付部5〜8のいずれか2つを使用するだけで、低背形状
および狭実装面積形状のいずれのタイプのトランスをも
製造することができる。このため、ボビン1自体やフェ
ライトコア17,18および角線10などの構成部品を
共通的に使用することができる結果、構成部品の製造原
価を低減することができる。また、ボビン用金型および
フェライトコア用金型をそれぞれ1種類製作するだけで
よいため、製造原価をさらに低減することができる。さ
らに、接続端子の加工を変更するだけで、表面実装タイ
プおよびピン挿入タイプのいずれのタイプの巻線部品用
ボビンを製造することができる。なお、このボビン1で
は、従来のボビン41,61と比較して端子取付部が2
つ増設されているが、本来的にはデッドスペースである
鍔部44,64の部位に端子取付部を形成しているた
め、その増設に伴うボビン1の大型化、およびこれを用
いた巻線部品の大型化を避けることができる。
一のボビン1を使用して接続用端子を圧入すべき端子取
付部5〜8のいずれか2つを使用するだけで、低背形状
および狭実装面積形状のいずれのタイプのトランスをも
製造することができる。このため、ボビン1自体やフェ
ライトコア17,18および角線10などの構成部品を
共通的に使用することができる結果、構成部品の製造原
価を低減することができる。また、ボビン用金型および
フェライトコア用金型をそれぞれ1種類製作するだけで
よいため、製造原価をさらに低減することができる。さ
らに、接続端子の加工を変更するだけで、表面実装タイ
プおよびピン挿入タイプのいずれのタイプの巻線部品用
ボビンを製造することができる。なお、このボビン1で
は、従来のボビン41,61と比較して端子取付部が2
つ増設されているが、本来的にはデッドスペースである
鍔部44,64の部位に端子取付部を形成しているた
め、その増設に伴うボビン1の大型化、およびこれを用
いた巻線部品の大型化を避けることができる。
【0026】また、ベース部3a,3bが面対称に形成
されているため、接続端子圧入用の治具などにボビン1
を載置する際に、ベース部3a,3bの上下関係に注意
を払う必要がない結果、その治具などに容易かつ迅速に
ボビン1を載置することができる。この結果、その際の
工程における製造コストを低減することができる。
されているため、接続端子圧入用の治具などにボビン1
を載置する際に、ベース部3a,3bの上下関係に注意
を払う必要がない結果、その治具などに容易かつ迅速に
ボビン1を載置することができる。この結果、その際の
工程における製造コストを低減することができる。
【0027】なお、本発明は、上記した発明の実施の形
態に示した構成に限定されない。例えば、端子取付部
5,6に形成された端子圧入穴5a〜5e,6a〜6e
にピンタイプの接続用端子を圧入することによってピン
挿入タイプであって低背形状のトランスを製造すること
もできるのは勿論である。さらに、本実施の形態では、
ボビン1における互いに対向する2辺に端子取付部5,
6(または7,8)を設けた例について説明したが、互
いに隣接する2辺または4辺に端子取付部を設けること
もできる。また、4つの端子取付部5〜8のいずれか1
つを省くこともできる。また、トランスに適用する場合
の組立順序や、その構成部品も適宜変更することができ
る。例えば、本発明の実施の形態では、角線10を用い
ているが、任意の種類の端子用線材を用いることができ
るし、角線10についても、リールに巻き回された長尺
な角線を端子圧入穴5a〜5eなどに圧入した都度、所
望の長さに切断するようにしてもよい。さらに、フェラ
イトコア17,18の接着についても、接着剤を使用し
ないで、テーピングによって両フェライトコア17,1
8同士を固着したり、金具を用いて固着することもでき
る。
態に示した構成に限定されない。例えば、端子取付部
5,6に形成された端子圧入穴5a〜5e,6a〜6e
にピンタイプの接続用端子を圧入することによってピン
挿入タイプであって低背形状のトランスを製造すること
もできるのは勿論である。さらに、本実施の形態では、
ボビン1における互いに対向する2辺に端子取付部5,
6(または7,8)を設けた例について説明したが、互
いに隣接する2辺または4辺に端子取付部を設けること
もできる。また、4つの端子取付部5〜8のいずれか1
つを省くこともできる。また、トランスに適用する場合
の組立順序や、その構成部品も適宜変更することができ
る。例えば、本発明の実施の形態では、角線10を用い
ているが、任意の種類の端子用線材を用いることができ
るし、角線10についても、リールに巻き回された長尺
な角線を端子圧入穴5a〜5eなどに圧入した都度、所
望の長さに切断するようにしてもよい。さらに、フェラ
イトコア17,18の接着についても、接着剤を使用し
ないで、テーピングによって両フェライトコア17,1
8同士を固着したり、金具を用いて固着することもでき
る。
【0028】また、本発明の実施の形態では、端子圧入
穴の数を5つ形成した例について説明したが、端子圧入
穴の数や、端子圧入穴に圧入すべき接続用端子数は、こ
れに限定されないのは勿論である。さらに、ボビン1
は、本発明の実施の形態におけるデータ通信用パルスト
ランス以外にも電力伝送用の小型トランスや各種のトラ
ンスに適用できるし、各種コイルなどの様々な巻線部品
に好適に用いることができる。
穴の数を5つ形成した例について説明したが、端子圧入
穴の数や、端子圧入穴に圧入すべき接続用端子数は、こ
れに限定されないのは勿論である。さらに、ボビン1
は、本発明の実施の形態におけるデータ通信用パルスト
ランス以外にも電力伝送用の小型トランスや各種のトラ
ンスに適用できるし、各種コイルなどの様々な巻線部品
に好適に用いることができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の巻線部品
用ボビンによれば、端子取付穴を列状に形成した第3の
端子取付部を第1の端子取付部と対向するように鍔部の
外縁に配設したことにより、接続用端子の取り付け部位
を変更するだけで、同一の電気的仕様である低背形状タ
イプまたは狭実装面積形状タイプの巻線部品用ボビンを
容易に製造することができる。また、その際に、ボビン
形状や、巻線用導線の巻数、巻径および巻幅、並びに使
用するフェライトコアなどの機械的部品自体の仕様を共
通化することができる結果、いずれか一方のタイプにつ
いてのみ試作・評価および信頼性試験を行えばよく、こ
れらの試作・評価などに要する期間を半減することがで
きるため、そのための開発費用を低減することができ
る。さらに、ボビン自体やフェライトコアなどの構成部
品を共通化することができるため、同種の部品を大量生
産することができる結果、構成部品の製造原価を低減で
き、しかも、ボビン用金型およびフェライトコア用金型
をそれぞれ1種類製作するだけでよいため、製造原価を
さらに低減することができる。
用ボビンによれば、端子取付穴を列状に形成した第3の
端子取付部を第1の端子取付部と対向するように鍔部の
外縁に配設したことにより、接続用端子の取り付け部位
を変更するだけで、同一の電気的仕様である低背形状タ
イプまたは狭実装面積形状タイプの巻線部品用ボビンを
容易に製造することができる。また、その際に、ボビン
形状や、巻線用導線の巻数、巻径および巻幅、並びに使
用するフェライトコアなどの機械的部品自体の仕様を共
通化することができる結果、いずれか一方のタイプにつ
いてのみ試作・評価および信頼性試験を行えばよく、こ
れらの試作・評価などに要する期間を半減することがで
きるため、そのための開発費用を低減することができ
る。さらに、ボビン自体やフェライトコアなどの構成部
品を共通化することができるため、同種の部品を大量生
産することができる結果、構成部品の製造原価を低減で
き、しかも、ボビン用金型およびフェライトコア用金型
をそれぞれ1種類製作するだけでよいため、製造原価を
さらに低減することができる。
【0030】また、請求項2記載の巻線部品用ボビンに
よれば、ベース部および鍔部の両者を互いに面対称に形
成したことにより、接続用端子の圧入工程などにおいて
両者を区別する必要がなくなる結果、治具などに容易か
つ迅速に巻線部品用ボビンを載置することができ、これ
により、その工程における製造コストを低減することが
できる。加えて、両者を面対称に形成したことにより、
この巻線部品用ボビンを用いた巻線部品の美観を向上さ
せることもできる。
よれば、ベース部および鍔部の両者を互いに面対称に形
成したことにより、接続用端子の圧入工程などにおいて
両者を区別する必要がなくなる結果、治具などに容易か
つ迅速に巻線部品用ボビンを載置することができ、これ
により、その工程における製造コストを低減することが
できる。加えて、両者を面対称に形成したことにより、
この巻線部品用ボビンを用いた巻線部品の美観を向上さ
せることもできる。
【図1】本発明の実施の形態に係るボビンを用いたデー
タ通信用パルストランスの一部を切り欠いた状態の構造
を示す斜視図である。
タ通信用パルストランスの一部を切り欠いた状態の構造
を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る低背形状のトランス
の外観を示す斜視図である。
の外観を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る狭実装面積形状のト
ランスの外観を示す斜視図である。
ランスの外観を示す斜視図である。
【図4】従来の巻線部品用ボビンを用いた低背形状のト
ランスの一部を切り欠いた状態の外観を示す斜視図であ
る。
ランスの一部を切り欠いた状態の外観を示す斜視図であ
る。
【図5】従来の巻線部品用ボビンを用いた狭実装面積形
状のトランスの一部を切り欠いた状態の外観を示す斜視
図である。
状のトランスの一部を切り欠いた状態の外観を示す斜視
図である。
1 ボビン 2 軸部 3a ベース部 3b ベース部 5 端子取付部 5a〜5e 端子圧入穴 6 端子取付部 6a〜6e 端子圧入穴 7 端子取付部 7a〜7e 端子圧入穴 8 端子取付部 8a〜8e 端子圧入穴 11a〜11e 接続用端子 12a〜12e 接続用端子 13a〜13e 接続用端子 14a〜14e 接続用端子 W 導線
Claims (2)
- 【請求項1】 巻線用軸部の両端部にベース部および鍔
部を互いに対向するようにそれぞれ延設し、前記巻線用
軸部に巻線用導線を巻き回し可能に構成すると共に、接
続用端子を取り付けるための複数の端子取付穴を列状に
それぞれ形成した第1および第2の端子取付部を前記ベ
ース部の外縁における少なくとも2辺にそれぞれ配設し
た巻線部品用ボビンにおいて、 前記端子取付穴を列状に形成した第3の端子取付部を前
記第1の端子取付部と対向するように前記鍔部の外縁に
配設したことを特徴とする巻線部品用ボビン。 - 【請求項2】 前記ベース部と前記鍔部とが互いに面対
称に構成されていることを特徴とする請求項1記載の巻
線部品用ボビン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6947998A JPH11251160A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 巻線部品用ボビン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6947998A JPH11251160A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 巻線部品用ボビン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11251160A true JPH11251160A (ja) | 1999-09-17 |
Family
ID=13403881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6947998A Pending JPH11251160A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 巻線部品用ボビン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11251160A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004356190A (ja) * | 2003-05-27 | 2004-12-16 | Murata Mfg Co Ltd | 巻線部品および巻線の巻回方法 |
-
1998
- 1998-03-04 JP JP6947998A patent/JPH11251160A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004356190A (ja) * | 2003-05-27 | 2004-12-16 | Murata Mfg Co Ltd | 巻線部品および巻線の巻回方法 |
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