JPH11250611A - 磁気テープカセット - Google Patents

磁気テープカセット

Info

Publication number
JPH11250611A
JPH11250611A JP7315298A JP7315298A JPH11250611A JP H11250611 A JPH11250611 A JP H11250611A JP 7315298 A JP7315298 A JP 7315298A JP 7315298 A JP7315298 A JP 7315298A JP H11250611 A JPH11250611 A JP H11250611A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic tape
cassette
friction sheet
tape cassette
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7315298A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kasuga
明 春日
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP7315298A priority Critical patent/JPH11250611A/ja
Publication of JPH11250611A publication Critical patent/JPH11250611A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に剛性の高い材質の支持体で構成した磁気
テープを組み込んだ場合でもフリクションシートの削り
屑によるドロップアウトの発生や磁気ヘッドの目詰まり
による出力低下を抑制でき、特にコンピュータデータ記
録用として有利な磁気テープカセットを提供する。 【解決手段】 二枚のカセットハーフからなるカセット
ケース内に、一対のフランジレスタイプのハブに巻装さ
れた磁気テープ、そして該磁気テープの両面とそれぞれ
のカセットハーフの内壁面との間にそれぞれ配置された
不織布製のフリクションシートを収容してなる磁気テー
プカセット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カセットケース内
に一対のフランジレスタイプのハブに巻装された磁気テ
ープと該テープをそのエッジの両側から挟むようにして
配置されたフリクションシートとを収容してなる磁気テ
ープカセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からオーディオ用、ビデオ用、ある
いはコンピュータ用などに利用されている磁気テープカ
セットは、一般に一対のフランジレスタイプのハブに巻
装された磁気テープと、該ハブの回転を保障しながら、
該テープをそのエッジの両側から挟むようにして配置し
た二枚のフリクションシートとをカセットケース内に収
納した構造をしている。フリクションシートは、テープ
の走行安定性の維持、走行時のテープへの適度なテンシ
ョンの付与、あるいは停止時の撓みの発生の防止などの
機能の他に、該シートの平面性によってテープの巻き乱
れを抑え、テープの巻き面の状態を均一に揃えるなどの
機能を有している。
【0003】従来、このような構造を有する磁気テープ
カセットは良く知られており、例えば、実開昭58−5
2683号公報、あるいは特許第2508451号公報
に記載されている。以下に、従来の磁気テープカセット
について説明する。
【0004】図1は、従来の一般的な磁気テープカセッ
トの主要部の分解斜視図を示すものである。図1に示さ
れるように、磁気テープカセット1は、一対のフランジ
レスタイプのハブ11a、11bに巻装された磁気テー
プ12と該磁気テープを両側から挟んだ状態で設けられ
る上下(表面側及び裏側)のフリクションシート13、
14、そしてこれらを収容するための、上カセットハー
フ(上ハーフ)15及び下カセットハーフ(下ハーフ)
16を組み合わせてなるカセットケースから構成されて
いる。上下のフリクションシートには、ハブを回転自在
に保持するように一対の通孔13a、13b、14a、
14bがそれぞれ設けられている。通常この型の磁気テ
ープカセットは片面使用である。このため、上(表面
側)ハーフ15には、その中央部に透明窓17が形成さ
れており、透明な上のフリクションシート13を通して
巻かれた状態の磁気テープ12を観察できるようになっ
ている。また下(裏面側)ハーフ16の底面には周縁部
に段部を有するハブ挿入孔16a、16bが一対形成さ
れており、ハブの軸方向の下側端部が、このハブ挿入孔
の周縁の段部に接触するような構造になっている。な
お、磁気テープカセットには上記の説明以外に、通常の
磁気テープに必要とされる種々の部品が備えられている
が、これらは本発明において、直接関係ないためその説
明は省略する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、磁気テープ自体
の記録容量の増大化、記録の高密度化に対応して、情報
の記録、再生、あるいは巻き戻し等の処理機能の高速化
された記録再生装置の開発が進んでいる。従って、記録
再生装置内では、磁気テープカセットは、高速走行、停
止などが頻繁に繰り返されることになる。
【0006】従来からフリクションシートの材質として
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)あるいはポ
リエチレン(PE)が使用されているが、本発明者の検
討では、このような材質からなるフリクションシートを
具備した磁気テープカセットにおいて、該カセットを前
記のような装置で頻繁に高速走行を繰り返していると、
テープのエッジ部分(磁性層の側面及び支持体の側面)
でフリクションシートが擦られ、その結果、フリクショ
ンシートが削られて屑(粉末)が発生し、テープの走行
特性や電磁変換特性などに悪影響が出易くなることが判
明した。特に、コンピュータデータ記録用として使用す
る際には、削られたフリクションシートの屑が多量に飛
散し、これがテープの磁性層表面に付着してドロップア
ウトを多発させたり、またこの削り屑が磁気ヘッドに付
着して目詰まりを起させ、それによって出力の低下を引
き起し易くなることもわかった。このような問題は、特
に、磁気テープの走行耐久性を高めるために、芳香族ポ
リアミドなどの比較的剛性の高い材質の支持体で構成し
た磁気テープを使用した時に顕著に生じることもわかっ
た。従って、このような磁気テープをカセットに組み込
んだ場合でも上記のような問題の生じにくい材質のフリ
クションシートの改良が必要になる。
【0007】本発明の目的は、特に剛性の高い材質の支
持体で構成した磁気テープを組み込んだ場合でもフリク
ションシートの削り屑によるドロップアウトの発生や磁
気ヘッドの目詰まりによる出力低下を抑制することがで
きる、特にコンピュータデータ記録用として有利な磁気
テープカセットを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、二枚のカセッ
トハーフからなるカセットケース内に、一対のフランジ
レスタイプのハブに巻装された磁気テープ、そして該磁
気テープの両面とそれぞれのカセットハーフの内壁面と
の間にそれぞれ配置された不織布製のフリクションシー
トを収容してなる磁気テープカセットにある。
【0009】本発明の磁気テープカセットは、以下の態
様であることが好ましい。 (1)不織布製のフリクションシートが0.5〜5kg
/15mm幅の引張り強度を有している。 (2)磁気テープが芳香族ポリアミド(特に、アラミ
ド)製の支持体上に磁性層を有するものである。 (3)磁気テープがコンピュータデータ記録用である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の磁気テープカセットは、
二枚のカセットハーフからなるカセットケース内に、一
対のフランジレスタイプのハブに巻装された磁気テー
プ、そして該磁気テープの両面とそれぞれのカセットハ
ーフの内壁面との間にそれぞれ配置された不織布製のフ
リクションシートを収容してなるものである。
【0011】まず、本発明の特徴的な要件である、不織
布製のフリクションシートについて説明する。不織布は
一般に合成繊維、天然繊維、ガラス繊維などを適当な方
法でマット状や薄綿状にして、接着剤や繊維自身の融着
力によって繊維同士を接合させて作った布を云う。本発
明で用いる不織布には特に制限はなく、従来から知られ
ているものを用いることができる。例えば、不織布の代
表例としては、熱接着性繊維からなる繊維ウエブの繊
維、あるいは熱接着性繊維とそれ以外の繊維とからなる
繊維ウエブの繊維をエンボスカレンダーなどの加熱圧着
処理法を利用して熱融着させることにより得られたもの
を挙げることができる。熱接着性繊維の例としては、ポ
リオレフィン系(例、ポリエチレン、ポリプロピレンな
ど)、ポリアクリル系(例、ポリアクリロニトリル)、
ポリアミド系(例、ナイロン)、ポリエステル系(例、
ポリエチレンテレフタレート)などの合成樹脂の単一成
分又は共重合成分からなる繊維、あるいはこれらのうち
の二成分からなる複合型繊維(例、芯鞘型(シース・コ
ア型)、サンドバイサイド型)を挙げることができ、こ
れらを単独又は混合したものが利用される。また、熱接
着性繊維以外の繊維の例としては、天然繊維(例、セル
ロース)、再生繊維(例、レーヨン)、合成繊維(上記
の熱接着性繊維が熱接着性を示す温度でも溶融、軟化を
起さないもの)、あるいは無機繊維(例、ガラス繊維)
を挙げることができる。また上記以外の繊維では、例え
ば、アクリルゴム、スチレン・ブタジエン・ゴム(SB
R)などの合成ゴムや天然ゴムなどのゴム系の材料を使
用することもできる。
【0012】本発明で用いられる不織布は一般に長繊維
(フィラメント)で構成されているので、繊維の毛羽立
ちや繊維の削り屑(粉)の発生が殆どない。また不織布
は、極細繊維で構成されていることが好ましい。極細繊
維で構成すると、シート面はよりソフトに形成されるた
め、テープエッジを傷めにくくなり、またシートには繊
維による適度な空隙が多数形成されるため、発生した削
り屑(粉)を空隙の中に抱え込み易く、従って発生した
粉がテープなどに再付着しにくくなる。またこのような
シートの構造から毛細管現象によってテープに付着した
水分の除去なども可能になる。具体的には、繊維の太さ
は(繊度)、1〜10μm(更に好ましくは、2〜9μ
m)であることが好ましい。一般に、上記のような熱接
着性繊維は長繊維極細繊維で形成されている場合が多
い。
【0013】本発明において、不織布製のフリクション
シートは、その引張り強度が0.5〜5kg/15mm
幅(更に好ましくは1.5〜4.5kg/15mm幅)
の範囲にあることが好ましい。また該シートの厚みは、
不織布を構成する材料により異なるが、0.1〜0.6
mm(更に好ましくは0.2〜0.55mm)の範囲に
あることが好ましい。
【0014】本発明で使用する不織布製のフリクション
シートは、従来から通常行われている種々の加工が施さ
れていても良い。このような加工例としては、帯電防止
加工、適度のカールを有する加工などを挙げることがで
きる。
【0015】本発明で使用される不織布の好適なもの
は、市販品として入手することができる。その一例とし
て、日本バイリーン株式会社から機能性磁気材料関連資
材として販売されているFDライナー材・クリーニング
材を挙げることができる。
【0016】本発明の磁気テープカセットにおいて、フ
リクションシートは、通常は磁気テープの両側にそれぞ
れに一枚づつ配置されるが、それぞれに二枚以上を配置
しても構わない。但し、少なくとも磁気テープの両側
に、該テープのエッジに接触した状態で配置されるフリ
クションシートが不織布で形成されていることが必要で
ある。なお、磁気テープの両側に配置する不織布製のフ
リクションシートは、共に同じ材質で構成してもよい
し、あるいはそれぞれ異なった材質で構成してもよい。
【0017】本発明の磁気テープカセットには、不織布
製のフリクションシートが用いられていることを特徴と
するものであり、その他の構成要素は任意である。従っ
て、フリクションシート以外の構成要素については、前
述の図1に示される従来から公知の形態の磁気テープカ
セットと同様に構成することができる。なお、図1の磁
気テープカセットにおいて示されるように、一般にその
片面に透明な窓が設けられている。しかし、不織布製の
フリクションシートを用いてカセットを構成した場合に
は、不織布によってその透明な窓は遮られるため、本発
明の磁気テープカセットにおいて、透明な窓は特に設け
る必要ではない。
【0018】次に、本発明の磁気テープカセットを構成
する磁気テープについて説明する。本発明で用いられる
磁気テープには特に制限はなく、従来から知られている
構成の磁気テープを用いることができる。特に本発明に
おいては、コンピュータデータ記録用として大きな記録
容量でかつ高密度記録に適した磁気テープを収容する小
型化された磁気テープカセットが望まれており、これに
対応した磁気テープであることが好ましい。このような
タイプの磁気テープとしては、全厚が3.0〜7μmと
非常に薄型化されており、従って、高い走行耐久性を得
るために比較的剛性の高い支持体材料で構成されている
ものが好ましい。本発明の不織布製のフリクションシー
トを用いた磁気テープカセットには、特に、芳香族ポリ
アミド(特に、アラミド)製支持体上に磁性層を有する
磁気テープを用いた場合に特に効果的である。なお、高
密度記録に適した磁気テープとして、非磁性層上に薄い
磁性層を有する二層構成の磁気テープが知られており、
このタイプの磁気テープを使用することも可能である。
【0019】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を記載する。 [実施例1]上側と下側のフリクションシートとして、
それぞれ不織布(品名:バイリーン4000CR、日本
バイリーン(株)製)、及び磁気テープとして、芳香族
ポリアミド(アラミド)(商品名:ミクトロン、東レ
(株)製)製の支持体上に磁性層が形成され、その幅が
3.8mmでその全厚が6.8μmのものを用意した。
そして該磁気テープ125mをフランジレスタイプのハ
ブに巻回し、上下のフリクションシートと共に、上下の
カセットハーフを組み合わせて形成したカセットケース
内に組み込んで図1に示される構造のコンピュータデー
タ記録用の本発明に従う磁気テープカセットを作成し
た。なお、重量は、試料を20℃、65%RHの環境下
に2時間以上放置後、測定した値である。
【0020】[実施例2]実施例1において、上下のフ
リクションシートとして、不織布(品名:バイリーン8
890CR、日本バイリーン(株)製)を用いたこと以
外は同様にしてコンピュータデータ記録用の本発明に従
う磁気テープカセットを作成した。
【0021】[実施例3]実施例1において、上下のフ
リクションシートとして、不織布(品名:バイリーンF
D5500CR、日本バイリーン(株)製)を用いたこ
と以外は同様にしてコンピュータデータ記録用の本発明
に従う磁気テープカセットを作成した。
【0022】[実施例4]実施例1において、上下のフ
リクションシートとして、不織布(品名:ワイピングク
ロスWRP−736−SF(サンドペーパー起毛品)、
(株)クラレ製)を用いたこと以外は同様にしてコンピ
ュータデータ記録用の本発明に従う磁気テープカセット
を作成した。
【0023】[比較例1]実施例1において、上のフリ
クションシートとしてポリエチレンテレフタレート(P
ET)製の透明なシートを用い、下のフリクションシー
トとして、ポリエチレン(PE)製の不透明なシート
(特開平5−67385号公報の実施例4に記載のも
の)を用いたこと以外は同様にしてコンピュータデータ
記録用の比較用の磁気テープカセットを作成した。
【0024】[比較例2]実施例1において、上下のフ
リクションシートとして、ポリエチレンテレフタレート
(PET)製の透明なシートを用いたこと以外は同様に
してコンピュータデータ記録用の比較用の磁気テープカ
セットを作成した。
【0025】本発明の磁気テープカセットに用いられた
不織布製フリクションシートの特徴を表1に示す。な
お、表1に記載の内容は、日本バイリーン(株)及びク
ラレ(株)より提出の資料(カタログ)によるものであ
る。
【0026】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 重量 引張り強度 厚み フリクションシートの材質 (g/m2) (kg/15mm幅) (mm) ──────────────────────────────────── 実施例1 バイリーン4000CR 40 3 0.32 (組成:PET・PA・R/AR) 実施例2 バイリーン8890CR 90 4 0.5 (組成:R/−) 実施例3 バイリーンFD5500CR 35 1 0.27 (組成:R・PET/−) 実施例4 ワイピングクロスWRP− 36 1.5 0.28 736−SF(サンドペーパー起毛品) (組成:PET・PA(=2:1)) ──────────────────────────────────── 略号は以下の意味である。 PET:ポリエチレンテレフタレート/PA:ポリアミ
ド(ナイロン)/R:ラバー/AR:アクリルラバー/
PE:ポリエチレン
【0027】なお、重量、引張り強度及び厚みの測定条
件は下記の通りである。 (1)重量:試料を20℃、65%RHの環境下に2時
間以上放置後、測定した値である。 (2)引張り強度:50mm×200mmの試料を縦、
横各三枚ずつ採取した。そして抗張力試験機にて試料長
100mm、引張り速度100mm/分でその破断した
時の強度を測定した。得られた強度を平均値で表したも
のである。 (3)シートの厚み:JIS−L−1085で規定され
ている圧縮弾性試験機を用いて荷重20g/cm2 、シ
ートの測定面積5cm2 でそのシートの幅方向に5点測
定した時のその平均値で表したものである。
【0028】[磁気テープカセットとしての評価] (1)各磁気テープカセットの特性を評価するために、
下記の項目について下記の方法にて測定し、評価した。 1)フリクションシートから発生した削り屑(粉末)の
付着状態の観察 磁気テープカセットをDDS−2ドライブに装着し、F
F/REW走行を一回早送りした後に、磁気テープカセ
ットの上下のフリクションシートから発生し、該シート
に付着した粉(削り屑)を50倍の光学顕微鏡にて観察
し、評価した。評価を以下の基準で行った。 A:フリクションシートが削られたが、その程度は僅か
であり、粉は付着しなかった。 B:フリクションシートが削られたが、その程度は少な
く、許容範囲であり、粉が僅かに付着した。 C:フリクションシートが削られ、非常に多量の粉が発
生し、付着した。
【0029】2)ドロップアウト(D.O.) DDS−2ドライブにて周波数45MHzの信号を最適
電流値で書き込み、その再生信号をドロップアウトカウ
タ(シバソク(株)製)で計数した。計測は、5分間行
い、0.3μ秒−10dB及び15μ秒−16dBでの
D.O.の1分間当りの平均個数を求めた。
【0030】3)磁気ヘッドの目詰まり DDS−2ドライブを用いて1分長×2000P(パ
ス)を繰り返し走行させ、走行中に磁気ヘッドの目詰ま
りによって6dBの出力低下が発生した時点のパス回数
を測定し、評価した。
【0031】4)テープの巻き姿の観察 得られたカセットケース内に組み込まれた磁気テープの
巻き姿を目視により観察し、その状態を評価した。「良
好」は、巻き乱れ(テープの飛び出し)がなく均一に巻
かれていることを意味する。以上の評価結果を表2に示
す。
【0032】
【表2】 表2 ──────────────────────────────────── 削り屑 ドロップアウト 耐久テスト の付着 0.3μs 15μs 1分長 ヘッドテープの 状態 −10dB −16dB ×2000P 目詰り 巻き姿 ──────────────────────────────────── 実施例1 A 12 0 2000P(無) 良好 実施例2 A 10 0 2000P(無) 良好 実施例3 A 12 1 2000P(無) 良好 実施例4 A 11 0 2000P(無) 良好 ──────────────────────────────────── 比較例1 C 82 23 146P(有) 3ケ所巻き乱れ 比較例2 C 66 21 182P(有) 4ケ所巻き乱れ ────────────────────────────────────
【0033】上記の表2の結果から、不織布製のフリク
ションシートを用いて構成した本発明に従う磁気テープ
カセット(実施例1〜4)の場合には、アラミド製の支
持体で構成した磁気テープのエッジによるフリクション
シートの削れが余りなく、また発生した削り屑(粉末)
によるドロップアウトの発生は少なく、かつ磁気ヘッド
の目詰りも殆ど生じることがなく、更にテープの巻き姿
も良好である。従って、本発明に従う磁気テープカセッ
トを用いることで、信頼性が高く、かつ出力の低下もな
く良好な走行性を実現できることがわかる。
【0034】一方、従来のポリエチレンやポリエチレン
テレフタレート製のフリクションシートを用いて構成し
た磁気テープカセット(比較例1及び2)の場合には、
フリクションシートの削り屑が非常に多く発生したた
め、ドロップアウトの発生数は多くなり、また磁気ヘッ
ドの目詰りも生じ易くなって、その結果、出力の低下が
走行途中で生じている。また磁気テープの巻き乱れも生
じ易くなっている。
【0035】
【発明の効果】本発明の磁気テープカセットには、不織
布製のフリクションシートが用いられている。この不織
布製のフリクションシートは、適度な弾力性があり、従
って磁気テープのエッジに対してソフトな接触状態が形
成されるため、磁気テープを繰り返しシステム内で高速
走行させた場合でもテープエッジによって該シートが強
く削られることがなく、シートの削り屑(粉)が発生し
にくい。また粉が発生した場合でも不織布はその表面に
繊維による多数の空隙を有しているため、該粉を効果的
に捕集し、粉の飛散が防止され、テープやシステム内の
ヘッドへの粉の付着が防止される。従って本発明の磁気
テープカセットをコンピュータデータ記録用などとして
頻繁に走行を繰り返すシステムに用いた場合でもドロッ
プアウトの発生や磁気ヘッドの目詰まりが殆ど生じるこ
とはない。特に、芳香族ポリアミドなどの剛性の高い支
持体で構成したコンピュータデータ記録用磁気テープを
用いた場合でも上記のようなトラブルを殆ど生じること
がないため、信頼性の高い磁気テープカセットを提供す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の一般的な磁気テープカセットの
主要部の分解斜視図を示すものである。
【符号の説明】
1 磁気テープカセット 11a、11b ハブ 12 磁気テープ 13 上のフリクションシート 14 下のフリクションシート 15 上カセットハーフ 16 下カセットハーフ 17 透明窓

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚のカセットハーフからなるカセット
    ケース内に、一対のフランジレスタイプのハブに巻装さ
    れた磁気テープ、そして該磁気テープの両面とそれぞれ
    のカセットハーフの内壁面との間にそれぞれ配置された
    不織布製のフリクションシートを収容してなる磁気テー
    プカセット。
  2. 【請求項2】 不織布製のフリクションシートが0.5
    〜5kg/15mm幅の引張り強度を有している請求項
    1に記載の磁気テープカセット。
  3. 【請求項3】 磁気テープが芳香族ポリアミド製支持体
    上に磁性層を有するものである請求項1又は2に記載の
    磁気テープカセット。
  4. 【請求項4】 磁気テープがコンピュータデータ記録用
    である請求項1〜3のうちのいずれかの項に記載の磁気
    テープカセット。
JP7315298A 1998-03-05 1998-03-05 磁気テープカセット Withdrawn JPH11250611A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7315298A JPH11250611A (ja) 1998-03-05 1998-03-05 磁気テープカセット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7315298A JPH11250611A (ja) 1998-03-05 1998-03-05 磁気テープカセット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11250611A true JPH11250611A (ja) 1999-09-17

Family

ID=13509935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7315298A Withdrawn JPH11250611A (ja) 1998-03-05 1998-03-05 磁気テープカセット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11250611A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4065798A (en) Cleaning cartridge
CA1261240A (en) Nonwoven fabric
JPH0773634A (ja) ディスケットライナ及びディスケットライナ材料の製造方法
JPH0418130Y2 (ja)
EP0452536A2 (en) Hybrid nonwoven diskette liner
US5396392A (en) Tape casette with tape cleaners
JPH11250611A (ja) 磁気テープカセット
US5398151A (en) Diskette liner
JPS6316019Y2 (ja)
JPS6037735Y2 (ja) 磁気デイスクカ−トリツジ
US6021027A (en) Disc cartridge liner
US5355271A (en) Tape cassette with resiliently mounted tape cleaner
JPH04162281A (ja) ディスクカートリッジ
JPH0773643A (ja) 磁気テープカセット用テープ押圧要素及びそれを備えた磁気テープカセット
JPS6316018Y2 (ja)
JPH10134544A (ja) 磁気テープカセット
JP2700089B2 (ja) クリーニングテープ
JPS634255Y2 (ja)
JPS6023827Y2 (ja) テ−プパツド装置
JPS6128252Y2 (ja)
JPH06119754A (ja) テープカセット
JPS634256Y2 (ja)
JPH0242614A (ja) 磁気ヘッドクリーナーおよび磁気ヘッドを掃除する方法
NL9500244A (nl) Bandcassette.
JPS6349849Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510