JPS634255Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は録音、再生ヘツドのクリーナ用テー
プに関し、詳しくはテープレコーダの録音、再生
ヘツドのクリーナ用テープに関するものである。

テープレコーダを長期使用していると、テープ
から出る磁気物質、あるいは空気中の埃などが録
音、再生ヘツドに付着し、これが再生不良、ある
いは雑音発生の原因となり、更にはテープを傷付
けてしまう原因となることがあつた。

従つて、定期的に録音、あるいは再生ヘツドの
テープとの接触面を清掃する必要があるが、従
来、この清掃手段として、アルコールを含浸させ
た綿棒等を用いて清掃することが行われていた
が、特にカセツトテープレコーダ等の場合、録
音、再生ヘツド部分は装置が小型化されているた
め、きわめて狭い部分に設けられているから、清
掃を行いにくく、又注意して行わないとヘツドを
傷付けたり、又他の部分の調整を狂わせてしまう
といつた欠点があつた。

この考案は上記に鑑み、きわめて容易に録音、
再生ヘツドの清掃を行い得るクリーナ用テープを
提供することを目的としてなされたものであつ
て、プラスチツクフイルムの表面に粘着層が設け
られ、該粘着層上にネツト状布層が設けられてい
ることを特徴とするものである。

次に、この考案を実施例により説明する。

第１図はこの考案の実施例の要部拡大断面図を
示すものである。

この考案の録音、再生ヘツドのクリーナ用テー
プ（以下クリーナ用テープと言う）１は、ポリエ
ステルなどからなる合成樹脂フイルム２の表面に
粘着層３が設けられ、この粘着層３表面に絹網な
どのようなネツト状の布からなる布層４が設けら
れて構成されている。

尚、上記ネツト状の布層４としては、羽毛の少
ない繊維、例えばポリエステル繊維のような、合
成糸などであつて、糸の太さが50μ程度のものを
50〜100本／インチの打抜本数で織製されたもの
が望ましい。

又、上記合成樹脂フイルム２の厚さは1mil
（25μ）程度、合成樹脂フイルム２、粘着層３、
及びネツト状布層４の総厚は100μ以下となるも
のが望ましい。

第２図はこの考案の一使用状態を示したもので
あり、この考案のクリーナ用テープ１をテープカ
セツト５内に巻回収納したものである。

このように構成した場合、カセツト５をカセツ
トテープレコーダ（図示せず）内にセツトし、ス
イツチを入れるのみで、クリーナ用テープ１は、
録音、又は再生ヘツド（図示せず）に接触しつつ
走行するので、ヘツドの必要部分はネツト状布層
４によりきれいに掃き清められてしまうのであ
る。

尚、クリーナ用テープ走行によりヘツドに付着
した埃類は、ネツト状布層４との摩擦によりヘツ
ドから剥れ飛散するが、飛散した埃類は、ネツト
状布層４の布目に臨まされた粘着層３に付着さ
れ、捕捉され除去される。

尚、クリーナ用テープ１とヘツドとの摩擦によ
る静電気の発生を防止するため、ネツト状布層４
を構成する繊維にカーボン繊維などの導電性繊維
を混紡したもの、あるいは合成樹脂フイルム２内
に導電性物質を添加配合したものを用いても良
い。

上記説明において、クリーナ用テープ１をテー
プカセツトに収納した場合を示したが、これに限
らず、例えばオープンリールに巻回し、大型テー
プレコーダのクリーナ用テープとして用いること
もでき、さらにはビデオテープレコーダなどのヘ
ツドのクリーナ用テープとしても使用できる。さ
らには、通常の録音テープのリードテープとして
用いても良く、この場合録音テープの使用の都
度、ヘツドの清掃が行え都合が良い。

この考案は以上のように構成されているので、
通常の録音テープと同様の操作を行うことにより
録音、再生ヘツドの清掃を行うことができ、清掃
作業がきわめて容易であると共に、この考案のク
リーナ用テープによればネツト状布層により除去
された埃類は粘着層で粘着捕捉されるので、他の
部分に埃類が飛散付着するおそれがなく、完全な
清掃を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の要部拡大断面図、
第２図は実施例の使用態様を示す説明図である。 １……録音、再生ヘツドのクリーナ用テープ、
２……合成樹脂フイルム、３……粘着層、４……
ネツト状布層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プラスチツクフイルムの表面に粘着層が設けら
   れ、該粘着層上にネツト状布層が設けられている
   ことを特徴とする録音、再生ヘツドのクリーナ用
   テープ。