JPH11249072A - 偏光子及びそれを用いた光アイソレータ - Google Patents

偏光子及びそれを用いた光アイソレータ

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JPH11249072A
JPH11249072A JP4650598A JP4650598A JPH11249072A JP H11249072 A JPH11249072 A JP H11249072A JP 4650598 A JP4650598 A JP 4650598A JP 4650598 A JP4650598 A JP 4650598A JP H11249072 A JPH11249072 A JP H11249072A
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light
optical
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polarizing plate
polarizing
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Yasushi Sato
恭史 佐藤
Koji Takemura
浩二 竹村
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便かつ小型の優れた偏光子を提供するとと
もに、それを用いた光アイソレータをも提供すること。 【解決手段】直線偏光のみが透過する偏光板3の一主面
に、該偏光板3の偏光透過軸18から結晶光軸11を左
又は右回りに20〜25°回転傾斜させた1/2波長板
2を接合配置して成る偏光子1、及び、この偏光子1を
ファラデー回転子5の光入射側及び光出射側のいずれか
一方に配設した光アイソレータ4。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信機器,光記
録用機器,センサー等に使用される偏光子に関し、特に
半導体レーザと変調器等の導波路デバイスと共に用いら
れる光アイソレータに好適に使用される偏光子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光通信の光源に用いられる半導体レーザ
ーダイオード(以下、LDという)は、その出射光が反
射し、再びLDの活性層に戻ると発振状態が乱れ、出射
パワーの変動や波長ずれ等が生じ、そのため信号の特性
が劣化する。これを防止するためLDは、通常、光アイ
ソレータを利用して反射戻り光を遮断するようにしてい
る。
【0003】また、光導波路デバイスはLDと共に用い
られたり、伝送路の途中に用いられるが、近年は光モジ
ュール全体の小型化に伴い、LDと同一パッケージ内に
実装されるようになってきている。
【0004】ところで、光導波路デバイスは、基本的に
導波損失や伝搬定数に偏光依存性を持っており、特に光
スイッチや光変調器等はTMモード(層構造に垂直な、
すなわち層形成面に垂直な偏光成分)か、TEモード
(層構造に平行な偏光成分)のどちらか一方のみでしか
動作しないものが多い。また、LDは層構造に平行なT
Eモード、または垂直なTMモードに偏光している。さ
らに、通常の光アイソレータは入射光と出射光の偏光方
向が45度回転するため、LD,光アイソレータ,光導
波路デバイスを単純に縦列に接続することはできなかっ
た。
【0005】従来は、図4(a)に示すように、LD6
から出射した光が、集光レンズ7を通って光アイソレー
タ8より水晶から成る1/2波長板2を経て、集光レン
ズ7,光変調器9,集光レンズ7,光ファイバ10に光
を導入するようにしていた。また、図4(b)に、LD
6側からみた偏光状態、すなわち光の進行方向へ向かっ
てみた偏光状態の様子を示すように、LD6はTE偏光
であるが、光アイソレータ4で光進行方向右回りに(フ
ァラデー回転子の特性によっては左回りもある)45度
偏光方向が回転する。そして、この偏光方向に対してさ
らに右回りに結晶光軸11が22.5度傾いた1/2波
長板2でもって、偏光方向が更に右回りに45度回転
し、その結果、LD6からのTEモードから90度回転
したTMモードとなる。
【0006】また、光アイソレータを2段にして偏光方
向をTMもしくはTE偏光に限定する方法もある。すな
わち、偏光が右回りと左回りの光アイソレータを縦列に
接続すればLD6の偏光は保存され(TEからTE)、
図5(a),(b)に示すように、同じ偏光回転方向
(例えば右回りと右回り) の光アイソレータ8,8を縦
列に接続する場合は、LD6の偏光は90度回転する
(TEからTM)。なお、図5(b)は図4(b)と同
様にLD6側からみた、すなわち光の進行方向へ向かっ
てみた偏光状態の様子を示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光アイ
ソレータを2段にすることは、1段で必要なアイソレー
ションを達成している場合、コストが2倍になるばかり
か全体が大きくなり現実的でない。また光路長も長くな
り各光学素子のアライメントが困難で光の結合効率も落
ちてしまう。
【0008】また、光アイソレータの後段に旋光子を設
けるものは、光アイソレータを2段にするものに比べ低
コストであり、光路長の増大も前者ほどではないが、以
下の問題がある。
【0009】まず、上記波長板自体は非常に薄く脆いた
めハンドリングが難しい。特に一般に広く用いられる水
晶から成る1/2波長板は、特に波長1550nm用の
場合、約90μm程度の厚さとなるために作業中に破損
することが多い。
【0010】また、レーザに対して光アイソレータを位
置調整や、回転(偏光方向) を調整した後に、1/2波
長板の調整も行う必要があるので、作業が煩雑となる上
に多大な時間を要していた。特に、光デバイスの分野で
は光学調整がそのコストの大部分を占めており、工数の
増大は大変な問題となる。
【0011】さらに、1/2波長板自体は薄いため、光
アイソレータと組み合わせても光アイソレータを2段設
けるよりも光路長を短くすることが可能であるが、光ア
イソレータと1/2波長板を別々にする以上、両者の間
に全く空間を存在させないことは不可能である。実際
は、1/2波長板は一度金属等からなるホルダに固定し
た後に位置調整・固定する必要があり、光アイソレータ
のみの場合に比べ、やはり大型化したり、光路長が増大
するなどの問題が避けられない。そしてこのような光路
長の増大は、位置調整の困難さや結合効率の低下を誘発
する。
【0012】また、1/2波長板を通過した直線偏光
は、消光比がわずかに劣化する。通常は偏光子を通過し
た直後が最も消光比が高い。例えば、TM動作の変調器
では、TEモードの光は変調をほとんど受けないため、
消光比の低い光が変調器に入射した場合は、出射光に変
調されない光とが混入し、信号が劣化することになる。
このように、光アイソレータと別々に1/2波長板を用
いる場合は、消光比の劣化すなわち信号の劣化は避けら
れなかった。
【0013】そこで本発明は、上述の諸問題に鑑み案出
されたのであり、簡便かつ小型の優れた偏光子を提供す
るとともに、それを用いた光アイソレータをも提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の偏光子は、直線偏光のみが透過する偏光板
の一主面に、該偏光板の偏光透過軸(偏光方向軸)から
結晶光軸を左又は右回りに20〜25°回転傾斜させた
1/2波長板を接合配置して成る。
【0015】また、偏光板は、透光性を有する誘電体基
板上に、光学異方性を持つ(適当なアスペクト比を有す
る)金属粒子が分散された誘電体層が複数積層された偏
光層を配設したものであることを特徴とする。なおこの
場合、偏光透過軸は金属粒子の短軸方向となる。
【0016】ここで特に、上記1/2波長板を上記偏光
板に接合する場合に、実際に使用する大きさよりも大面
積の1/2波長板と偏光板を接合した後に、所望の大き
さ形状に切削したり切断する等により、種々の形状の偏
光子を得ることができたり、多数個の偏光子を作製する
ことができる。
【0017】本発明の光アイソレータは、ファラデー回
転子の光入射側及び光出射側の一方に上記偏光子を設け
たものとする。また、ファラデー回転子側が1/2波長
板の配置側となるように、上記偏光子を配設したことを
特徴とする。
【0018】また、特に光アイソレータにおいて、偏光
子が順方向に出射する光の偏光方向が入射光と同一方向
になるように配設して偏光方向を補償するようにしても
よい。
【0019】また、順方向に出射する光の偏光方向が入
射光と垂直方向になるように構成してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に基づき詳細に説明する。図1(a)(b)に示す
ように、本発明の偏光子1は、光アイソレータや、例え
ばV溝形成基板上に光ファイバ及び発光もしくは受光す
る光素子等が配設された光モジュールに実装するよりも
大きな1/2波長板2と偏光板3とを一体化面接合した
ものである。ここで、偏光板3の偏光透過軸18から光
進行方向右回りもしくは左回りに(図1(a)では左回
りに)結晶光軸11をθ=22.5°傾けた1/2波長
板を接合配置している。なお、Lは光透過軸Lであり、
L1、L2はそれぞれ入射光、出射光を示し、結晶光軸
11や偏光透過軸18は光透過軸Lに対し略垂直な面内
にある。また図では簡単のため全体を直方体状に図示し
ているが、円柱状やその他の形状であってもよい。ま
た、θは20〜25°が好適であり、特に、θ=22.
5°±0.5°とすることで、後記する光アイソレータ
においてアイソレーションを最適とすることができる。
【0021】ここで、偏光板3は透光性を有する誘電体
基板12の一主面に屈折率が1.0に対する反射防止膜
15aが形成されており、他の主面に光吸収異方性(適
当なアスペクト比)を有する金属粒子が分散された誘電
体層が多層に積層された偏光層13が積層されている。
この偏光層13と1/2波長板2とが、反射防止膜15
b、接着材14、反射防止膜15cを介して接合されて
いる。反射防止膜15bは偏光層13の上に形成され、
接着材14の屈折率に対し反射が最少に成るようにSi
2 /TiO2 等の多層膜からなる。反射防止膜15c
も同様に、1/2波長板2の上に接着材14の屈折率
(例えば、1.5)に対し反射が最少になるように設計
された多層膜より成る。接着材14の屈折率を1/2波
長板2と合わせれば反射防止膜15cは不要であり、同
様に反射防止膜15bも接着材14の屈折率を偏光層1
3と合わせれば不要である。
【0022】誘電体基板12は、例えばパイレックスガ
ラス(パイレックスとはコーニング・ガラス・インダス
トリーの商標名)や、BKガラス(BKとは、ホーヤガ
ラス社の商標名)等のホウ珪酸ガラスを用い、これ以外
にシリカガラス等の高融点の珪酸塩ガラスやソーダガラ
ス等の低融点ガラスを用いても良い。また、このような
ガラス材料に代えて他の透明な誘電体材料を用いてもよ
いが、ガラス材料は安価で延伸が容易であるので好適に
使用できる。
【0023】偏光層13は、所望の消光比及び挿入損失
が得られるように、個数密度が2〜37個/μm 2 で且
つアスペクト比が3〜30の金属粒子から成る金属粒子
層と誘電体層とが交互に多数積層されたものであり、誘
電体中に金属粒子が分散された層が多層に積層された構
造をなすものである。金属粒子には、Au,Ag,P
t,Rh,Ir等の貴金属元素やCu,Fe,Ni,C
r,Al及びW等の遷移金属から選択される一種以上の
金属であることが好ましく、誘電体層は誘電体基板と同
一の材料が好適に使用される。
【0024】反射防止膜15a,15b,15c,15
dは、MgO、SiO2 、TaO2、TiO2 等の多層
膜を用いることができる。その形成はスパッタリングや
イオンプレーティング、蒸着等の薄膜プロセスにより多
層化を行う。
【0025】接着材14は、所望の光を透過する例えば
エポキシ系の可視光硬化型や熱硬化型等の光学接着剤、
コーニング社の#7590等の低融点ガラスを用いるこ
とができる。
【0026】1/2波長板2は、水晶の他に方解石、ル
チル等の複屈折材料を用いることができる。
【0027】偏光層3は例えば下記Aの工程にB〜Dの
工程を複数回繰り返し行い、しかる後にガラス基板を加
熱しながら延伸せしめ、金属粒子に光吸収異方性を具備
させるこようにしている。
【0028】A:ガラス基板を用意する工程 B:ガラス基板の上面に金属微粒子を薄膜形成法により
被着形成する工程 C:前記ガラス基板を軟化点より低い温度で加熱して、
金属微粒子を成長させて金属粒子層を形成させる工程 D:前記金属粒子層上に薄膜形成法により誘電体層を形
成させる工程 また、上記接合は接着材を用いる以外に、接合させる表
面をCMP等の研磨法により清浄にし、親水性になるよ
うに処理した上で主にファンデルワールス力を利用して
接触し、しかる後に加熱して接合を行う所謂表面接合等
により行ってもよい。
【0029】また、図2(a),(b)に示すように、
上記のようにして作製した偏光子1を用いて、光アイソ
レータ4を構成することができる。すなわち、鉄系合金
やコバール等の材料から成るホルダ16内に光Lの入射
方向から誘電体中に光学異方性を有する金属を分散させ
て形成した特定角度の直線偏光のみを透過するための偏
光子17、磁性ガーネット等から成るファラデー回転子
5、及び上記偏光子1が順に配設されている。ここで、
偏光子1は1/2波長板2がファラデー回転子5側に位
置するように配設されている。
【0030】上記偏光子1は図3に示すように、偏光板
3の透過偏光方向に対し1/2波長板2の結晶光軸を右
回りに22.5度傾けて接合してもよい。このような1
/2波長板一体型偏光子を用いた光アイソレータによれ
ば、水平方向の偏光(TEモード)を入射し、そのまま
水平方向の偏光を出射することができ、TEモードで動
作する導波路デバイスに対して好適に使用可能となる。
【0031】以上のように、本発明の偏光子1によれ
ば、偏光層13と1/2波長板2とを接合することによ
り、偏光層13が外界から遮断され外気から保護される
だけでなく、偏光板3の裏面は接合後であっても自由に
研磨が可能で、設計上の都合による厚さの制御、または
光路長短縮化が可能となる。特に、偏光板3単体では破
損の恐れにより薄片化に限界があるが(約150μm程
度が限界)、1/2波長板2と一体化することで全体で
150μmまで薄くすることが可能となる。また、1/
2波長板2も単体では非常に薄く割れやすいが、偏光板
3と一体化することで実装中の破損はほとんど無くな
る。
【0032】また、1/2波長板2と偏光板3はあらか
じめ大型の基板を用いて一括の位置合わせが行われてお
り、このような1/2波長板一体型偏光子1は単体の偏
光子と全く同一の工程で光アイソレータ内に実装するこ
とができる。
【0033】また、光アイソレータに組み込んだ後の全
体の大きさは1/2波長板2が無い場合に比べほとんど
変わらないし、光路長もほとんど変わらない。図2
(a)に示すように、1/2波長板2が光アイソレータ
4の内側(ファラデー回転子5側)になるよう実装する
ことで、光は1/2波長板2を透過した後、偏光板3を
通過することになり消光比が劣化しない。これは、単に
光アイソレータ4に1/2波長板2を外付け一体化した
だけでは実現し得ない特性である。
【0034】
【実施例】次に、より具体的な実施例について説明す
る。
【0035】〔例1〕図1に示すように、BK−7ガラ
ス(SiO2 :69%,B2 3 :10%,Na2 O:
8%,K2 O:8%,BaO:3%(但し,組成は重量
%)、軟化点:724℃)から成る誘電体基板上に、ス
パッタリング及び熱処理によりCuの島状膜(以下、C
u膜)をCu粒子直径が約100nmを中心に分布する
よう形成した。
【0036】その後、スパッタリングによりBK−7ガ
ラスの薄膜(以下、BK−7膜)を150nmの厚みに
成膜し、このCu膜とBK−7膜を交互にそれぞれ10
層ずつ積層したものを約630度にて延伸し、Cuに異
方性、配向性を付与した(個数密度約10個/μm2
平均のアスペクト比10:1)。
【0037】このようにして多層膜が延伸された表面1
μm程度が偏光層になり、その特性は消光比42dB、
挿入損失0.08dBであった。
【0038】一方、1/2波長板は水晶を90μmの厚
さに成形したもので結晶光軸(C軸)は面内にある。
【0039】上記偏光板は10mm×10mm×0.3mmと
し、1/2波長板は10mm×10mm×0.09mmとし
た。また、接合面には屈折率1.6に対する反射防止膜
(SiO2 とTiO2 の多層膜)を形成し、接合面と反
対の面には屈折率1.0に対する反射防止膜14が同様
な材料で形成した。
【0040】1/2波長板2の結晶光軸11は図1にお
いて破線矢印で示しているが、偏光板3の透過偏光方向
18に対し1/2波長板2の光学軸は左回りに22.5
度の角度を持たせて接合させた。ここで接合には熱硬化
型のエポキシ系接着剤エポテック353(屈折率1.
6)を用いた。この接着剤は厚み約50μmで充填さ
れ、85℃2時間で硬化させた。
【0041】ここで、接合後の厚さは440μmだが、
実装上の都合や光路長の調整等で必要な場合は150μ
mまで研磨して薄くすることができる。
【0042】また、光アイソレータとしては直径1〜
1.5mmの円盤状の偏光子を用いることができるが、こ
こでは直径1.5mmの円盤状の偏光子を10mm×10mm
角の基板から39個カッティングして得たものを使用し
た。なお、遊離砥粒に超音波振動を与えワークを切削す
る超音波加工機で容易に取り出すことができた。また、
切りしろは50μm程度であった。以上のように素子3
9個分の光軸調整を一括で行うことが可能であった。
【0043】また、光アイソレータとしては、図2
(a)に示すように、偏光子17、ファラデー回転子
5、及び1/2波長板一体型偏光子1から成る。なお、
各々は50アロイ等の鉄系の合金やステンレス等で作ら
れたホルダ16に接着剤や低融点ガラス,はんだ等で固
定した後に回転調整しYAGレーザにて固定した。
【0044】次に、図2(b)に基づいて、上記光アイ
ソレータの作動について説明する。図2(b)は各点の
偏光方向を、断面図の下にLDから光Lの進行方向に向
かう角度から見て示している。LDからの光Lは水平方
向(TEモード)に偏光しているが、偏光子17はその
まま水平方向の偏光は透過する。ファラデー回転子5に
より光進行方向右回り45度に偏光が回転する。1/2
波長板一体型の偏光子1の1/2波長板2の結晶光軸1
1は垂直方向(偏光透過軸)から左回りに22.5度傾
いているため、これにファラデー回転子5を通過して水
平より45度右回りに回転した(すなわち垂直より左回
りに45度に相当)光が入射すると偏光方向は垂直(T
Mモード)になる。1/2波長板一体型偏光子1の偏光
子の偏光透過方向は垂直なので、光はそのまま透過す
る。TEモードのLD発光に対し、TMモードで動作す
る導波路デバイスに好適に利用できる。
【0045】以上のように、1/2波長板一体型偏光子
を用いればTE偏光をTM偏光に変換する機能を持った
光アイソレータを、光アイソレータ大きさを変更するこ
と無く、光路長もほとんど変わらないで構成することが
できる。また、1/2波長板による消光比の劣化も無
い。
【0046】
【発明の効果】本発明の偏光子及び光アイソレータによ
れば、以下に述べる効果を奏することができる。 ・1/2波長板と偏光板とが一体化されているため、1
00μm以下の厚みしかない波長板が実装中に破損し難
くなる。 ・薄膜型の偏光板を用い、偏光層が接合面に位置するよ
うに1/2波長板と偏光板接合すれば、偏光面が外気よ
り保護され信頼性が向上するばかりでなく、偏光子の裏
面が研磨できるので、機構設計、光学設計( 光路長) に
応じて、全体の厚さを帰ることが可能である。また、接
合することにより剛性が増すので、偏光子単体の場合よ
りも更に薄く研磨できる。 ・大型の偏光板と1/2波長板で一括位置合わせした後
に、所望の大きさの偏光子にカッティングすることによ
り、簡便かつ迅速に量産が可能である。 ・通常、別々の素子として組み立てると素子間に必ず空
間が存在するが、本発明によれば1/2波長板と偏光板
の間に広くとも接着材の厚み分(数十μm)しかないた
め光路長が短くなる。 ・全体が小型化する。 ・あらかじめ、1/2波長板と偏光板を一体化している
ので、光アイソレータそのものの工程は変わらず、偏光
方向保存あるいは直交させた導波路デバイスに好適な光
アイソレータを少ない工数、時間で簡便に製造できる。 ・1/2波長板を内側(ファラデー回転子側)にして光
アイソレータを構成することで消光比が劣化せず、導波
路デバイスの特性を損うことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る偏光子の実施形態を説明
するための模式的な斜視図であり、(b)は(a)の断
面図である。
【図2】(a)は本発明に係る光アイソレータの実施形
態を説明するための模式的な断面図であり、(b)は
(a)における各光通過点における偏光状態を示す図で
ある。
【図3】本発明に係る偏光子の他の実施形態を説明する
ための模式的な斜視図である。
【図4】(a)は従来の光アイソレータによる偏光を説
明する光システムの模式図であり、(b)は(a)の各
光通過点における偏光状態を示す図である。
【図5】(a)は従来の他の光アイソレータによる偏光
を説明する光システムの模式図であり、(b)は(a)
の各光通過点における偏光状態を示す図である。
【符号の説明】
1:偏光子 2:1/2波長板 3:偏光板 4:光アイソレータ 5:ファラデー回転子 6:半導体レーザダイオード(LD) 7:集光レンズ 9:光変調器 11:結晶光軸 10:光ファイバ 12:誘電体基板 13:偏光層 14:接着材 15a,15b,15c,15d:反射防止膜 17:偏光子 18:偏光透過軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線偏光のみが透過する偏光板の一主面
    に、該偏光板の偏光透過軸に対し結晶光軸を左又は右回
    りに20〜25°回転傾斜させた1/2波長板を接合配
    置して成る偏光子。
  2. 【請求項2】 前記偏光板は、透光性を有する誘電体基
    板上に光学異方性を有する金属粒子が分散された誘電体
    層が複数積層された偏光層を配設したものであることを
    特徴とする請求項1に記載の偏光子。
  3. 【請求項3】 ファラデー回転子の光入射側及び光出射
    側のいずれか一方に、請求項1に記載の偏光子を配設し
    たことを特徴とする光アイソレータ。
  4. 【請求項4】 前記ファラデー回転子に対し、前記1/
    2波長板の配置側が向くように請求項1に記載の偏光子
    を配設したことを特徴とする請求項3に記載の光アイソ
    レータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2018513556A (ja) * 2015-04-01 2018-05-24 オラクル・インターナショナル・コーポレイション 後方反射アイソレータを有する集積レーザー

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