JP3554140B2 - 光アイソレータ用素子及びその製造方法 - Google Patents

光アイソレータ用素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源から出射された光を各種光学素子や光ファイバに導入する際に生じる戻り光を除去するために用いられる光アイソレータ用素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
レーザー光源等の光源から出射した光は、各種光学素子や光ファイバに入射されるが、入射光の一部は各種光学素子、光ファイバを透過する際、反射や散乱を起こす。反射や散乱した光の一部は光源に戻るが、この戻り光を遮断するため、光アイソレータが用いられる。
【0003】
従来、この種の光アイソレータは、2枚の偏光子の間に平板上のファラデー回転子を設置し、これら3つの部品をリング状の磁石内に部品ホルダを介して配置することによって構成されていた。ファラデー回転子は飽和磁界強度において所定の波長をもつ光の偏光面を45゜回転する厚みを持ち、2つの偏光子はそれぞれの透過方向が45゜回転方向にずれるように回転調整されて構成されている。このような構成の光アイソレータは、ファラデー回転子と2つの偏光子を部品別にホルダに固定する必要があり、このために部品点数が多い。また、製品ごと別個に回転調整作業が必要であり組立工数も多くかかる。このため、平板状のファラデー回転子の両面にそれぞれ平板状の偏光子を直接接着した光アイソレータ用素子を、リング状の磁石内に設置した構成の光アイソレータも提案されている。図3の構成概略図は、この種の従来の光アイソレータを示す図である。図3に示すように、光アイソレータ13はファラデー回転子17、偏光子18,18’を光透過性が良く屈折率が制御されている光学接着剤14で貼り合わせた光アイソレータ用素子16をリング状の磁石15内に配置する構成となっている。この光アイソレータ用素子16を作製する場合には、大型の偏光子とファラデー回転子を光学接着剤14を用いて交互に張り合わせ、光学接着剤14を硬化させた後にこれをカットして多数個の光アイソレータ用素子16を得る。この方法により部品点数が削減され、また多数個の光アイソレータの回転調整を一括して行うことが可能となり、組立工数も削減される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように光学素子(ファラデー回転子2及び偏光子3、3’)を光学接着材14により接着して一体化した光アイソレータ用素子15においては以下のような問題点があった。(1) 光学素子同士を光学接着剤で固定しているため、耐湿性が劣り、特に高温高湿条件下での使用が制限される。(2) 光線透過面を光学接着剤で固定しているため、長時間あるいは高出力のレーザ光中の使用では光学接着層の変質の可能性があり、信頼性に問題がある。(3) 光学接着剤から発生するガスにより他の部品に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、1又は2以上の平板状ファラデー回転子及び2以上の偏光子が、接合部材からなる基板上に固定されている光アイソレータ用素子において、少なくとも以下の(1)乃至(5)の工程により行うことを特徴とする光アイソレータ用素子の製造方法を提供するものである。
【0006】
(1) 1又は2以上の平板上ファラデー回転子と2以上の偏光子を、水溶性接着剤を介して積層する工程。
【0007】
(2) 前記工程(1)により積層された光学素子を短冊状にカットする工程。(3) 前記工程(2)により短冊状になった光学素子の切断面に、基板となる接合部材を固着させる工程。(4) 前記工程(3)により一体化された光学素子、基板をブロック状にカットし、光アイソレータ用素子を1又は複数個切り出す工程。(5) 前記工程(4)により切り出された光アイソレータ用素子を洗浄し、前記工程(1)にて塗布された水溶性接着剤を排除する工程。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は本発明光アイソレータ用素子の実施例を示す斜視図である。図1に示すように光アイソレータ用素子1は、平板状ファラデー回転子2及び偏光子3、3’が、接合部材からなる基板5、5’上に互いに空隙をもって配置され、前記ファラデー回転子2及び前記偏光子3、3’が前記接合部材の固着により一体化された構成となっている。ファラデー回転子2は、例えばビスマス置換ガーネット結晶等で、その厚みは入射光線の光軸L方向の飽和磁界を印可した場合に入射光線の偏光面が45゜回転する様設定する。
【0009】
光アイソレータの使用の際には、ファラデー回転子2に磁界を印可させるため、光アイソレータ用素子1を磁石内に配置する必要があるが、本実施例では、磁石及び、光アイソレータ用素子1を保持するホルダ等の構成は省略する。また、自己バイアス型のファラデー回転子を用いれば磁石なしでも光アイソレータは動作するため、磁石は不要となる。2枚の偏光子3、3’は吸収型偏光子、あるいは複屈折性偏光子で構成される。吸収型偏光子を用いた場合、2枚の偏光子3、3’の透過偏光面を光軸Lまわりに45゜だけずらした構成とすればよい。
【0010】
基板5、5’に用いる部材としては、熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂等の樹脂類、半田、低融点ガラス等があげられ、これを固着させる事によって光学素子であるファラデー回転子2、偏光子3、3’を固定する。このように、光学素子(ファラデー回転子2及び偏光子3、3’)を光線透過面外で基板5、5’に固定したので、光学素子を光学接着材によりて一体化する光アイソレータ用素子に見られる長時間あるいは高出力のレーザ光中の使用での接着層の変質の可能性はなく、信頼性に優れた光アイソレータ用素子1となる。また、基板5、5’に用いる部材として半田、低融点ガラス等の無機材料を選択し、これを溶融固着させる事によって光学素子であるファラデー回転子2、偏光子3、3’を固定するならば耐湿性に優れ、アウトガスの発生のない、極めて信頼性の高い光アイソレータ用素子を得ることが出来る。
【0011】
図2は、本発明にかかる光アイソレータ用素子1の製造手順の一例を示す図である。先ず図2(a)に示すように、1枚の平板上ファラデー回転子2と2枚の偏光子3、3’を用意し、各光学素子を水溶性接着剤6を介して積層する。2枚の偏光子3,3’に関しては、重ね合わせた状態でそれぞれの透過偏光方向4、4’が45゜ずれた状態になることが望ましい。本実施例では光学素子形状を方形としているが、他形状でも良く例えば円形でも良い。
【0012】
次に図2(b)に示す様に、使用する波長のレーザ光を光軸L方向に通過させ、透過するレーザ光の強度、偏光面等確認しながら偏光子3、3’の透過偏光方向が光軸Lに対して45゜相互に回転した位置となるよう調整した後、水溶性接着剤6を硬化さる。この水溶性接着剤6の硬化により、後に続く各工程を通じて光学素子の各配置は互いに固定される。但し、光アイソレータに要求される光学特性が低い場合にはレーザ光を用いた光学調整を行わず、外観上から各光学素子の配置を合わせ、水溶性接着剤6を硬化させても良い。
【0013】
続いて、水溶性接着剤硬化によって積層された光学素子10を短冊状にカットする。この工程についての実施例を図2(c)に示す。本実施例では積層された光学素子10を、ワックス7を用いて平板状ガラス等からなる台座8上に貼り付け、カットする事とした。次に、基板となる接合部材を固着させることによって短冊状光学素子11と基板とを一体化する。この工程についての実施例を図2(d)に示す。本実施例では、先ず短冊状光学素子11を平板状ガラス等からなる台座8上にワックス7を用いて固定する。この際、短冊状光学素子11間に予め適当な間隔を残し固定する。
【0014】
後に短冊状光学素子11間の空隙に基板となる接合部材9を配置し、基板部材を固着させる。この工程によって基板を、短冊状光学素子11の切断面に固着させる事が出来る。図2(d)に示す実施例では、接合部材9を熱可塑性のある部材としブロック状に描き示したが、熱硬化型、紫外線硬化型樹脂等のような液状でも良く、この場合は短冊状光学素子11間に樹脂を流し込み、後にこれを硬化させ、短冊状光学素子11の切断面に基板を一体化する。基板に無機材料を用いる場合、材質としては半田や低融点ガラスなど挙げられるが、半田材を用いる場合は、短冊状光学素子11の切断面にメタライズ膜を施す。
【0015】
半田材の一例としてはSn63/Pb37(融点185℃)があげられ、メタライズ膜の一例としては、その形成法をRFマグネトロンスパッタリング法とする使用金属 Ti/Ni/Auの3層膜があげられる。次に図2(e)に示す様に、一体となった基板5及び短冊状光学素子11を縦横にカットし、ブロック状の光学素子を得る。このカットの際、ブロック形状を平行四辺形にするならば、光アイソレータを使用するにあたり、各光学素子が入射光線光軸に対して傾斜するため、各光学素子端面からの反射戻り光が光源に入射することを防ぐことが出来る。
【0016】
さらに、本実施例では、各光学素子の両側に基板が配置するようカットしているが、片側の基板で各光学素子を固定する構成となるようカットを行っても良い。最後に図2(f)に示す様に、ブロック状光学素子12を洗浄し、各光学素子間の水溶性接着剤6を除去し、光アイソレータ用素子1を得る。上記実施例で示すような工程により、部品点数が少なく、光学調整が容易な光アイソレータ用素子1を短時間で同時に多数個製造することができる。また、光アイソレーター等の光部品の構成を考えた場合、光学素子同士の間隔は光部品の光学特性に大きな影響を与える。例えば、素子の間隔が極端に小さい場合、光部品を通過する光が素子端面間で多重反射を起こす為、光部品自体の透過率、反射率が変動する。また、素子同士が接触した場合、素子表面に施された反射防止膜は、境界条件が変化する為、機能を果たさなくなる。しかしながら、本発明に示す光アイソレーターの光学素子間には、水溶性接着剤の塗布、及び除去によって空隙が設けられており、またこの間隔は水溶性接着剤の塗布量によって容易に制御することが出来るため、上記に示すような不具合が発生する危険性が無くなる。
【0017】
本実施例では偏光子が2枚、ファラデー回転子が1枚である光アイソレータ用素子の構成を用いたが、本発明はこれに限ることなく、さらに多数の偏光子、ファラデー回転子を用いた光アイソレータ用素子であっても上記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0018】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかる光アイソレータ用素子及びその製造方法によれば、以下のような優れた効果を有する。
【0019】
(1) 各構成部品の基板との固定を光線透過面外で行っているので、長時間あるいは高出力のレーザ光中の使用でも構成部材の変質の可能性はなく、信頼性に優れる。
【0020】
(2) 各構成部品が一体化しているため部品点数が少なく、また光アイソレータの小型化が実現する。
【0021】
(3) 光アイソレータ用素子の製造方法においては、多数個の光アイソレータ用素子の光学調整を一度に行うことができ、組立工数の削減が可能となる。
【0022】
(4) 各構成部品を一体化する基板に無機材料を用いているならば、アウトガスの影響を無視でき、また耐湿性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光アイソレータ用素子の1実施例を示す斜視概略図である。
【図2】(a)乃至(f)は、本発明にかかる光アイソレータ用素子の製造手順を示す図である。
【図3】従来の光アイソレータを示す概略構成図である。
【符号の説明】
1、16:光アイソレータ用素子
2、17:ファラデー回転子
3、3’18,18’:偏光子
4、 4’:透過偏光方向
5、5’:基板
6:水溶性接着剤
7:ワックス
8:台座
9:基板部材
10:積層された光学素子
11:短冊状光学素子
12:ブロック状光学素子
13:光アイソレータ
14:光学接着剤
15:磁石

Claims (1)

  1. 1又は2以上の平板状ファラデー回転子及び2以上の偏光子とが基板上に固定される光アイソレータ用素子において、少なくとも以下の(1)乃至(5)の工程によって行われることを特徴とする光アイソレータ用素子の製造方法。
    (1) 1又は2以上の平板上ファラデー回転子と2以上の偏光子を、水溶性接着剤を介して積層する工程。
    (2) 前記工程(1)により積層された光学素子を短冊状にカットする工程。
    (3) 前記工程(2)により短冊状になった光学素子の切断面に、基板となる接合部材を固着させる工程。
    (4) 前記工程(3)により一体化された光学素子、基板をブロック状にカットし、光アイソレータ用素子を1又は複数個切り出す工程。
    (5) 前記工程(4)により切り出された光アイソレータ用素子を洗浄し、前記工程(1)にて塗布された水溶性接着剤を排除する工程。
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