JPH11248462A - 振動型ジャイロスコープ - Google Patents

振動型ジャイロスコープ

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JPH11248462A
JPH11248462A JP10052145A JP5214598A JPH11248462A JP H11248462 A JPH11248462 A JP H11248462A JP 10052145 A JP10052145 A JP 10052145A JP 5214598 A JP5214598 A JP 5214598A JP H11248462 A JPH11248462 A JP H11248462A
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vibrator
electrodes
side end
circuit board
flexible wiring
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Nobuyuki Hirozawa
信之 廣澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動が伝わり難く、圧電基板の歩留まりがよ
い振動型ジャイロスコープを提供する。 【解決手段】 駆動用や検出用の電極が形成され、先端
部が自由端となった片持ち状態で振動する振動腕12a
…を有する振動子1と、振動子1の基端部1Aを支持す
る支持部材4と、支持部材4が取り付けられる回路基板
6と、配線パターンが形成され、振動子側端部5a,5
b、回路基板側端部5c及び配線部5dとを備えたフレ
キシブル配線基板5と、振動子側端部5a,5bに設け
られ、配線パターンと導通し、基端部1Aで対応する電
極と半田により電気的に接続される第1の接続部と、回
路基板側端部5cに設けられ、配線パターンと導通し、
回路基板側端部5cで回路基板6と電気的に接続される
第2の接続部とを備え、電極の内、同一面に存在しかつ
分極時及び使用時にともに同電位となる電極は基端部1
Aで一つにまとめられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば自動車のナビ
ゲーション装置の角速度センサなどに用いられる振動型
ジャイロスコープに関する。
【0002】
【従来の技術】振動型ジャイロスコープは、振動してい
る物体に回転角速度が付与されると、その振動方向と直
角な方向にコリオリ力を生じるという力学現像を利用し
たジャイロスコープである。このような振動型ジャイロ
スコープは、振動子の一面あるいは複数面に電極を形成
し、これら電極に外部から交流電圧を印加し、圧電作用
による検出出力を取り出すようになっているが、例えば
特開平9−126783号公報に見られるように、振動
子は回路基板に直接的に接続されている。
【0003】図19は前記公報に記載されている従来の
振動型ジャイロスコープの振動子を示す斜視図である。
図19において、401は圧電振動子、402は圧電振
動子401の片面、403,404,405,406,
407,408は片面402に形成された帯状電極、4
03a,408a,409はランド部である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術では、帯状電極のうち両側の帯状電極403,4
08の接続部(ランド部403a,408a)が振動子
401の側縁に配設されている。したがって、振動子を
形成する大きな圧電基板から多数個取りする場合、ラン
ド部403a,408aから側方に分極用のパターンを
引き回さなければならないので、振動子間隔を大きくし
なければならず、圧電基板の歩留まりが悪いという欠点
がある。また、前記従来例のように振動子401を直接
に回路基板に接続した場合、振動子と回路基板との間で
振動が伝わり易くなり、不所望な振動が作用して正確に
信号が取り出せないという欠点があった。
【0005】本発明の第1の課題は、回路基板に振動子
が直接取り付けられておらず、回路基板と振動子とをフ
レキシブル配線基板により接続しているので、回路基板
と振動子との間に振動が伝わり難くなり、より正確な信
号を検出することができる。また、同一面に存在し、か
つ分極時及び使用時にともに同電位となる電極は振動子
の基端部で一つにまとめられているので、フレキシブル
配線基板に接続される部分の他の電極との間隔を広くと
ることができて短絡を防止でき、半田付けの作業性を改
善することができる振動型ジャイロスコープを提供する
ことである。
【0006】本発明の第2の課題は、圧電基板の歩留ま
りがよく、低コスト化が可能な振動型ジャイロスコープ
を提供することである。
【0007】本発明の第3の課題は、回路基板の振動が
振動子に伝わり難くく、振動子の振動も回路基板に伝わ
り難い振動型ジャイロスコープを提供することである。
【0008】本発明の第4の課題は、振動子と回路基板
との間で、より振動が伝わり難くした振動型ジャイロス
コープを提供することである。
【0009】本発明の第5の課題は、振動子の両面に電
極が設けられていてもフレキシブル配線基板が1枚で済
む振動型ジャイロスコープを提供することである。
【0010】本発明の第6の課題は、振動子の両面で使
用時に同電位となる電極がある場合にも、この間の配線
部の幅がひろくなることのない振動型ジャイロスコープ
を提供することである。
【0011】本発明の第7の課題は、電極と接続部が複
数あっても、一面に対し一度の作業で接続可能な振動型
ジャイロスコープを提供することである。
【0012】本発明の第8の課題は、電極と接続部との
間の熱溶着部分に不所望な力が作用しても切断しにくい
振動型ジャイロスコープを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記第1の課題は、表裏
両面に駆動用や検出用の電極が形成され、先端部が自由
端となった片持ち状態で振動する振動腕を有する振動子
と、前記振動子の基端部を支持する支持部材と、前記支
持部材が取り付けられる回路基板と、配線パターンが形
成され、少なくとも振動子側端部、回路基板側端部及び
前記振動子側端部と回路基板側端部間に位置する配線部
とを備えたフレキシブル配線基板と、前記フレキシブル
配線基板の振動子側端部に設けられ、前記配線パターン
と導通し、前記振動子の基端部で対応する前記電極と半
田により電気的に接続される第1の接続部と、前記フレ
キシブル配線基板の回路基板側端部に設けられ、前記配
線パターンと導通し、前記回路基板側端部で前記回路基
板と電気的に接続される第2の接続部とを備え、前記振
動子の電極の内、同一面に存在しかつ分極時及び使用時
にともに同電位となる電極は前記振動子の基端部で一つ
にまとめられている第1の手段により解決される。
【0014】前記第2の課題は、第1の手段において、
前記電極の内、分極に用いられる全ての電極は、その振
動子の先端部と反対側に位置する基端部側の端部まで延
設している第2の手段により解決される。
【0015】前記第3の課題は、第1または第2の手段
において、前記フレキシブル配線基板の配線部は、前記
振動子側端部及び前記回路基板側端部よりも幅狭にした
第3の手段により解決される。
【0016】前記第4の課題は、第3の手段において、
少なくとも隣接し、かつ使用時に同電位となる電極は、
対応する前記第1の接続部同士を前記振動子側端部内で
接続し、これら第1の接続部に導通する配線パターンを
共通にして前記配線部に形成した第4の手段により解決
される。
【0017】前記第5の課題は、第4の手段において、
前記フレキシブル配線基板は、前記配線部が中央部より
も前記振動子側で2つに分岐する分岐部と、前記振動子
の表面用の前記振動子側端部及び裏面用の前記振動子側
端部を備え、前記各振動子側端部に設けられた第1の接
続部が、前記振動子の両面に形成された対応する電極に
接続される第5の手段により解決される。
【0018】前記第6の課題は、第5の手段において、
前記振動子の表面と裏面とで使用時に同電位となる電極
にそれぞれ導通する前記配線パターンは、前記分岐部で
まとめられて前記回路基板側端部に至る第6の手段によ
り解決される。
【0019】前記第7の課題は、第1ないし第6の手段
のいずれかにおいて、前記振動子の前記電極は銀を主成
分としたペーストを印刷することにより形成されてお
り、前記フレキシブル配線基板の前記振動子側端部に設
けられた前記第1の接続部には、クリーム半田あるいは
半田メッキが施されており、熱溶着により、前記半田が
溶融して前記電極と前記振動子側端部の第1の接続部と
が接続されている第7の手段により解決される。
【0020】前記第8の課題は、第7の手段において、
前記熱溶着された前記電極と前記振動子側端部の第1の
接続部の接続部分には接着剤が塗布されている第8の手
段により解決される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明について図面を参照し
て説明する。
【0022】図1は本発明の一実施の形態を示す側面
図、図2A,B,C,D,Eは振動型ジャイロスコープ
の平面図、正面図、底面図、右側面図、及び背面図、図
3A,Bは振動型ジャイロスコープのシールドカバーを
透過して示す縦断面図及び蓋体を取り外した状態の背面
図、図4A,B,Cは振動子を支持部材で基板に取り付
けた状態の背面図、左側面図、及び底面図、図5は振動
型ジャイロスコープの分解斜視図、図6A,B,C,
D,Eは蓋体の平面図、正面図、底面図、左側面図、及
び背面図、図7は図6Bの7−7線に沿った断面図、図
8は図6Eの8−8線に沿った断面図、図9A,B,
C,D,Eはケースの正面図、底面図、右側面図、背面
図、及び平面図、図10は図9Dの10−10線に沿っ
た断面図、図11Aは振動子を表面から、Bは振動子を
裏面からそれぞれ見て示す振動子の駆動検出時の説明
図、図12は図11の矢印IV方向から見て、振動子の誘
電分極方向を示す説明図,図13は振動子の製造および
分極方法を示す説明図、図14はフレキシブル配線基板
を詳細に示す平面図、図15Aは振動子を裏面から、B
は振動子を表面からそれぞれ見て示す振動子とフレキシ
ブル配線基板の接続状態を示す説明図、図16Aは振動
子を裏面から、Bは振動子を表面からそれぞれ見て示す
振動子とフレキシブル配線基板の接続部分の対応関係を
説明するため両者を離した状態で示す拡大平面図(説明
図)、図17Aは振動子を裏面から、Bは振動子を表面
からそれぞれ見て示す振動子とフレキシブル配線基板を
接続した状態で示す拡大平面図(説明図)、図18Aは
振動子とフレキシブル配線基板を半田付けした部分を示
す部分平面図、Bはその断面図である。なお、図11、
図15、図16及び図17において、フレキシブル配線
基板に2つの振動子が接続されているかのように図示し
ているが、これは理解をしやすくするために、振動子の
表面と裏面とを各図に描いているだけであり、1つのフ
レキシブル配線基板に接続される振動子は1つである。
【0023】図1において、符号100は後述する三脚
音叉型の振動子1を内蔵した振動型ジャイロスコープで
あり、振動型ジャイロスコープ100は例えばカーナビ
ゲーション装置の取付け基板110に取付け固定されて
いる。
【0024】この振動子1は三脚音叉型(または二脚音
叉型)であり、回転系内でのコリオリ力による振動成分
を発生させて角速度を検出するジャイロスコープなどの
センサとして用いられる。
【0025】振動型ジャイロスコープ100は、図5に
示すように、上方が開口されたケース2と、振動子1の
基端部1A側を防振用ゴム3で挟持して取り付けられた
支持部材4と、振動子1の基端部1Aに熱溶着されて接
続固定されたフレキシブル配線基板5と、支持部材4に
取り付けられた振動子1が固定される回路基板6と、基
板6を収納したケース2の開口を覆う蓋体7と、一体化
したケース2及び蓋体7に被せられて外面をシールドす
るシールドカバー8とから主に構成されている。
【0026】振動子1はエリンバなどの恒弾性材料の表
面に駆動手段および検出手段となる圧電材料が積層され
た板状のもの、または全体が駆動手段および検出手段と
しての圧電材料で形成された板状のものなどであり、圧
電材料の表面には、各振動腕を駆動するための駆動電
極、および振動検出用の検出電極が形成される。
【0027】本実施の形態では、振動子1は、PZT
(チタン酸ジルコン酸鉛)等の板状の圧電セラミックな
どの圧電材料で形成されたものであり、図11に示すよ
うに、その基端部1Aの先部は溝11,11で分離され
て3個の振動腕12a,12b,12cが一体に形成さ
れている。各振動腕12a,12b,12cでの圧電材
料の誘電分極方向は図12に矢印で示す通りであり、左
右両側の振動腕12bと12cとで誘電分極方向が同じ
であり、中央の振動腕12aでは、左右の振動腕12b
および12cと誘電分極方向が左右および上下に対称で
ある。
【0028】各振動腕12a,12b,12cでは下面
(裏面)側にそれぞれ一対の駆動電極13,13,…が
導電性材料により形成されており、この駆動電極13,
13,…は、図11のBに示すように、振動子1の端面
1Bまで延びて基端部1Aにランド部13a,13bが
形成されている。ランド部13bは同電位が印加される
2本の駆動電極13,13につながっている。上記駆動
電極13,13,…は導電経路を介して、交流駆動電源
15に接続されており、交流駆動電源15から各駆動電
極13,13,…に同電位の駆動電圧が与えられる。中
央の振動腕12aの裏面に1本のアース電極14が形成
されている。このアース電極14は振動子1の端面1B
まで延びて基端部1Aにランド部14aが形成されてお
り、配線経路により、アース電極14は接地電位となっ
ている。同電位が印加される2つの駆動電極13,13
はその一端部において1つのランド部13bにまとめら
れており、これによりランド部の数を削減することがで
き、後述するランド部とともにその面積を大きく設定で
きるので、半田付け作業などの作業性を改善することが
できる。
【0029】振動子1の上面(表面)では、左右の振動
腕12b,12cに一対のアース電極16,16…が、
中央の振動腕12aに一対の検出電極17a,17b
が、そして中央の振動腕12aの一対の検出電極17
a,17bの間に1本のアース電極16がそれぞれ形成
されている。図11のAに示すように、振動腕12b,
12cに形成された4本のアース電極16,16…は、
振動子1の基端部1Aの端面1Bに延びてランド部16
bがそれぞれ基端部1Aに形成されているが、中央の振
動腕12aに設けられた1本のアース電極16は、振動
子1の端面1Bの手前まで延びて基端部1Aにランド部
16aが形成されている。配線経路により、各アース電
極16,16…は接地電位となっている。なお、駆動電
極13、アース電極14,16、検出電極17a,17
bはそれぞれ、例えば銀ペーストや銀パラなどと称され
る銀とパラジュウムの混合ペーストのような銀を主成分
としたペーストを印刷形成することにより形成されてい
る。この実施の形態においては、高価なパラジウムを含
まない銀ペーストを用いており、印刷後、焼成すること
により、銀粉及びバインダ材を溶解させた溶剤を揮発さ
せて乾燥した電極パターンとしている。なお、各ランド
部13a,13b,14aは駆動電極13,13,…及
びアース電極14と同時に印刷形成されており、ランド
部16a,16b,17a1,17b1(後述)はアー
ス電極16及び検出電極17a,17bと同時に印刷形
成されている。
【0030】前記駆動電極13,13,…とアース電極
14およびアース電極16,16,…とで、駆動手段で
ある圧電材料に対して駆動電圧が与えられる。図12に
示す誘電分極構造にしたがって、左右の振動腕12bと
12cは、X方向へ同位相で振動駆動され、中央の振動
腕12aは左右の振動腕12b,12cと逆の位相(1
80度相違する位相)により同じくX方向へ振動駆動さ
れる。すなわち、ある時点において、左右の振動腕12
b,12cのX方向への振幅と振動腕12aのX方向へ
の振幅とは逆向きである。なお、アース電極14,16
…が接地されていないと、振動腕12a,12b,12
cが振動駆動されないことから、アース電極14,1
6,16…も駆動用の電極として機能している。
【0031】中央の振動腕12aの上面には、一対の検
出電極17aと17bが形成されている。各検出電極1
7aと17bは、振動子1の後方にて端面1Bの位置ま
で延びており、それぞれの検出電極17aおよび17b
にはランド部17a1と17b1が一体に形成されてい
る。これらのランド部17a1と17b1は、アース電
極16のランド部16aが振動子1の基端部1Aの端面
1Bまで達していないので、基端部1Aに幅広に形成さ
れている。
【0032】なお、振動子1に形成された各駆動電極1
3,13,…は、図11では、図示省略しているフレキ
シブル配線基板5を介して、基板6の導電パターン(回
路パターン)に導通されており、この導電パターンを介
して図11に示した交流駆動電源15に導通されてい
る。また、各アース電極14,16,16…及び検出電
極17a,17bもフレキシブル配線基板5を介して基
板6の所定の導電パターンに導通されている。フレキシ
ブル配線基板5は、一端側が二叉に分岐されて振動子1
の表裏側のランド部にそれぞれ熱溶着される振動子表側
接続端部5aと振動子裏側接続端部5bが設けられ、他
端には基板6の導電パターン(図示せず)に接続される
基板用接続端部5cが設けられている。フレキシブル配
線基板5の各構成および接続の詳細については後述す
る。
【0033】また、振動子1は1個の支持部材4により
片持ち支持されているために、固定のための部品が最小
ですむ。また振動子1の基端部1Aは、支持部材4に支
持されているため、振動子1は支持部材4により安定し
て支持される。また支持部材4の防振用ゴム3を介して
振動子1を基板6上に取り付けているので、基板6に与
えられる外部衝撃や外部振動が防振用ゴム3により緩衝
でき、振動子1に衝撃や振動が直接的に伝達されるのを
防止できる。
【0034】特に、図1以下に示す三脚音叉型の振動子
1では、左右の振動腕12b,12cと、中央の振動腕
12aとが、180度相違する位相で振動するため、振
動子1全体での振動バランスが良く、振動子1の基端部
1Aに振動が生じたとしても、その振動は極めて小さい
ものとなる。よって、基端部1Aが支持部材4に支持さ
れた状態で、振動腕12a,12b,12cは支持によ
る拘束を受けることなく振動でき、各振動腕の駆動能力
および検出感度が低下することがない。
【0035】ところで、振動腕の質量をm、振動腕のX
軸方向の振動速度をv(ベクトル値)、回転系でのZ軸
回りの角速度をω0(ベクトル値)とすると、コリオリ
力F(ベクトル値)は、 F=2m(v×ω0)(×はベクトル積) で表わされ、コリオリ力Fは角速度ω0に比例する。よ
って、振動腕12aのY軸方向への変形振動が検出電極
により検出されることにより、角速度ω0が求められ
る。
【0036】振動子1がZ軸回りの角速度を有する回転
系内に置かれると、上式に示したコリオリ力Fにより、
各振動腕12a,12b,12cがY方向の振動成分を
持つ。両側の振動腕12bおよび12cと、中央の振動
腕12aとでは、駆動電圧による振動の位相が逆である
ため、コリオリ力による振動の位相も、振動腕12b,
12cと、振動腕12aとで逆である。すなわち、ある
時点において、振動腕12b,12cのコリオリ力によ
るY軸での振幅方向が同じであり、中央の振動腕12a
のY軸での振幅方向は振動腕12b,12cと逆向きで
ある。
【0037】検出電極17aと17bは、中央の振動腕
12aの同じ面に形成されており、中央の振動腕12a
の圧電材料がコリオリ力の検出手段として機能する。こ
の検出電極17aと17bが形成されている部分の圧電
材料の誘電分極方向が互いに逆であるため、コリオリ力
によるY方向の振動成分に関して、検出電極17aと検
出電極17bとで180度位相の相違する圧電作用によ
る検出出力が得られる。両検出電極17aと17bから
の検出出力の差を取ることにより、各検出電極17aと
17bからの検出出力の絶対値が加算される。この検出
出力からZ軸回りの角速度ω成分を算出することが可能
になる。
【0038】図3及び図4及び図5に示すように、振動
子1の基端部1Aは防振用ゴム3で挟持されて支持部材
4に支持される。この支持部材4は、図5に示すよう
に、支持部材用ケース41と、防振用ゴム3を収納した
支持部材用ケース41に取付け固定される支持部材用蓋
42とからなっている。支持部材用ケース41は板厚
0.3mmのりん青銅からなる金属板により曲げ形成され
たものであり、図5に示すように、四角板状で平面状の
底板部41aと、その3辺に折り曲げ形成された側板部
41b,41b,41bと、対向する側板部41b,4
1bの上端に突設された支持部材用蓋42の固定用片部
41cと、対向する側板部41b,41bから内側に切
り起こされた、防振用ゴム3の位置決め片部41dと、
側板部41bの上端に突設された基板6への取り付け用
足部41eからなっている。板厚0.5mmの平面状のり
ん青銅板からなる支持部材用蓋42には、固定用片部4
1c、足部41e等を差し込むスリット42aが形成さ
れている。
【0039】温度に対して硬度の変化の少ないシリコン
ゴムからなる防振用ゴム3は第1,2の防振用ゴム3
1,32からなり、第1の防振用ゴム31は、図5に示
すように、振動子1の基端部1Aを嵌め込む凹部31a
と、振動子1の基端部1Aに溶着固定されたフレキシブ
ル配線基板5を引き出す切り欠き部31bと、切り欠き
部31bを構成している一対の壁部31c,31cとが
設けられ、また第2の防振用ゴム32は四角板状で両側
部に第1の防振用ゴム31の壁部31cが嵌め込まれる
切り欠き部32a,32aが形成されている。
【0040】そして、支持部材用ケース41に第1の防
振用ゴム31を嵌め込む。フレキシブル配線基板5を振
動子1の基端部1Aに熱溶着して固定された振動子1
を、その基端部1Aを第1の防振用ゴム31の凹部31
aに嵌め込み、さらに第2の防振用ゴム32を振動子1
の基端部1Aを挟むようにして第1の防振用ゴム31の
壁部31c,31cに第2の防振用ゴム32の切り欠き
部32a,32aに嵌め込み、さらに支持部材用蓋42
を被せてスリット42aから突出した固定用片部41c
を折り曲げることにより、振動子1に支持部材4が取り
付けられる。この際の防振用ゴム3の圧縮率を10〜3
0%とし、支持部材4により振動子1の基端部1Aが第
1,2の防振用ゴム31,32間に挟持される。
【0041】この支持部材4の足部41eを基板6のス
リット(孔6b)に差し込んで裏面で半田付けすること
によって、図4に示すように、振動子1が防振用ゴム3
を介して支持部材4によって基板6に取り付けられる。
この実施の形態の場合、振動子1の基端部1Aを下に、
各振動腕12a,12b,12cを上にして使用され
る。
【0042】ケース2は上方を開口とした四角箱状に合
成樹脂で成形されており、図9及び10に示すように、
四角形状の底部20と、底部20の四辺に形成された側
壁21,21…と、側壁21の内面に設けられ、基板6
の高さを決める高さ決め段部22と、基板6の切欠き部
6aに嵌め込んで位置決めするとともに突出部分を熱か
しめして基板6を固定する固定リブ23と、対向する側
壁21,21の外面に設けられ、シールドカバー8の挿
入時のガイドとなるテーパ部24,24と、テーパ部2
4に連続して形成され、シールドカバー8の抜け止め用
爪87を折り曲げ加工する際の受け部となる凸段部25
と、基板6の端子9をケース2の外部に出すための切欠
き部26と、基板6の位置決め用ガイドピン27と、底
部20の外面に設けられ、シールドカバー8の挿入時の
ガイドとなるテーパ部28が備えられている。この切欠
き部26の底面26aは図10に示すように平坦面とな
っている。
【0043】なお、ケース2および蓋体の材料は、PB
T(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェ
ニレンサルファイド)、ABS(アクリルブタジエンス
チレン)等のエンジニアリングプラスティックと呼ばれ
る合成樹脂材が使用でき、耐熱性や強度の点からPBT
が好ましい。また、ケース2は底部も開口とし、底部開
口を底蓋を取り付けて塞ぐようにしても良い。
【0044】ガラス入りエポキシ樹脂等からなるリジッ
ドな回路基板6には図示せぬ検出回路等が実装されてお
り、また、図4及び図5に示すように、固定リブ23を
嵌め込む切欠き部6aと、支持部材用ケース41の取り
付け用足部41eを差し込む差し込み孔6bと、ガイド
ピン27を挿入するガイド孔6cと、検出回路等と接続
されたパターンに接続固定された金属製の端子9とが備
えられている。61は基板6に実装された半固定可変抵
抗器である。なお、端子9は、図3及び図4に示すよう
に、回路基板6の板面と略平行になるように折り曲げ形
成された第1の水平板部91と、第1の水平板部91か
ら略直角に折り曲げ形成された第1の垂直板部92と、
第1の垂直板部92から略直角に折り曲げ形成された第
2の水平板部93とを備え、全体として2段階状になっ
ている。
【0045】蓋体7はケース2の側壁21の内側に位置
して開口を塞ぐように全体として四角板状に形成されて
おり、図6乃至図8に示すように、その平板部70の下
面(ケース)側を凹状に形成された凹部(内底部)71
と、凹部71を囲むように形成された側部72と、平板
部70の上面側の周縁に沿って形成された傾斜面部73
と、平板部70の上面側に突設され、シールドカバー8
の挿入時のガイドとなるテーパ部74,74と、蓋体7
とケース2との接着時に加熱する際のケース2内の空気
抜き等用の貫通孔75と、側部72に切欠き形成された
端子9の導出用の切欠き部76とが備えられている。
【0046】蓋体7は全体的に皿を逆にした形状となっ
ており、蓋体7をケース2の開口を塞ぐように被せたと
き、図3に示すように、蓋体7の周縁(蓋体7とケース
2の接合部)に沿って、蓋体7の傾斜面部73とケース
2の側壁21の上端部によって凹溝部Gが構成される。
このような凹溝部Gに接着剤S(図3で破線の斜線を施
してある部分)を充填することにより、蓋体7とケース
2の接合部のみに接着剤Sを施すことができる。なお、
側部72の四隅の先端が回路基板6に当接して、蓋体7
がケース2内に落ち込まないようにしている。
【0047】シールドカバー8は一枚の鋼板等の金属板
を折り曲げて形成されており、図2及び図5に示すよう
に、長方形状の天板81と、天板81の両長辺から鈍角
にそれぞれ折り曲げ形成された一対の第1の側板82,
82と、第1の側板82の両側縁からそれぞれ折り曲げ
形成された一対の補助側板83と、天板81の両短辺か
らそれぞれ折り曲げ形成された一対の第2の側板84,
84と、補助側板83の遊端寄りに形成された係止用孔
85と、第2の側板84の先端寄りに形成され、係止用
孔85にスナップインされる切り起こし爪86と、第2
の側板84の先端に形成されたケース2の抜け止め用爪
87と、第1の側板82の先端に形成された取付け基板
110への固定用爪88とが備えられている。
【0048】したがって、天板81に対して90度を越
えて広がっている第1の側板82,82を押し込むこと
によって係止用孔85に切り起こし爪86がスナップイ
ンされて図5等に示すような四角箱状のシールドケース
8となる。
【0049】次に、図13により、振動子1を構成する
圧電材料の分極処理について説明する。分極処理とは、
圧電材料であるセラミックに圧電効果を持たせるため、
図12に矢印で示す誘電分極方向を持たせるための処理
を施すことである。この実施の形態においては、1枚の
圧電セラミック基板101を各振動子の長手方向を区切
る点線102、そして振動子の端面1Bとなる点線10
3から切断することにより6つの振動子1(図11)を
作るように構成している。この場合、振動子1は表裏を
交互にして分極用パターンが形成されて多数個取りする
ようにしてあり、図13の圧電セラミック基板101の
裏面側にも対応する分極用パターンが形成されている。
【0050】すなわち、圧電セラミック基板101の一
側縁には、図13の左から1つ目の振動子の表面となる
3つの振動腕12b,12a,12cが溝11で分離し
て形成され、振動腕12cの右隣には所定の間隔をおい
て、2つ目の振動子の裏面となる3つの振動腕12c,
12a,12bが所定の間隔をおいて形成されている。
以下同様にして、2つ目の振動子の裏面の右隣には3つ
目の振動子の表面の振動腕12b,12a,12cが、
その右隣には4つ目の振動子の裏面の振動腕12c,1
2a,12bというように表裏を交互にして6つの振動
腕が形成されている。表面の各振動腕12aには、上述
したように、一対の検出電極17a,17bとその間に
位置するように1本のアース電極16が、そして各振動
腕12b,12cには一対のアース電極16,16がそ
れぞれ形成されている。各裏面の各振動腕12aには、
上述したように、一対の駆動電極13,13とその間に
位置する1本のアース電極14が、そして各振動腕12
b,12cには一対の駆動電極13,13がそれぞれ形
成されている。したがって、図13に示す左から1つ目
の振動子の裏面には、図11のBの駆動電極13および
アース電極14がそれぞれ形成されている。図13の左
から2つ目の振動子の表面(図13においては裏面側と
なる)には、図11のAに示す各電極が形成されてい
る。以降も交互に各電極が形成されている。
【0051】図13に示す圧電セラミック基板101の
表面側を例にとってさらに説明すると、左から1つ目の
振動子における表面の振動腕12bの左側のアース電極
16と、振動腕12aの右側の検出電極17aそして振
動腕12cの左側のアース電極16は、分極時において
はともに同電位の電圧が印加されるため、これら検出電
極17aとアース電極16は、切断線103より下方の
圧電セラミック基板101の分極パターン形成部101
aにおいて1本の共通導電パターン104にまとめられ
ている。この共通導電パターン104には、左から2つ
目の振動子の裏面(図13においては表面側)における
同電位の電圧が印加されるところの振動腕12cの左側
の駆動電極13、振動腕12aの右側の駆動電極13そ
して振動腕12bの左側の駆動電極13も接続されてい
る。以下、交互に左から奇数番目の振動子(表面に対応
する面)は上記1つ目の振動子の振動腕と同様に、そし
て左から偶数番目の振動子(裏面に対応する面)は上記
2つ目の振動子の振動腕と同様にして、共通導電パター
ン104に接続されている。
【0052】また、左から1つ目の振動子における振動
腕12bの右側のアース電極16と振動腕12aの左側
の検出電極17bとは共通導電パターン104と電気的
に接続しないように圧電セラミック基板101の分極パ
ターン形成部101aに独立して延在する1本の導電パ
ターン105に接続されている。振動腕12cの右側の
アース電極16も共通導電パターン104と電気的に接
続しないように圧電セラミック基板101の分極パター
ン形成部101aに独立して延在する1本の導電パター
ン105に接続されている。左から2つ目の裏側を向い
た振動子においては、振動腕12cの右側の駆動電極1
3と振動腕12aの左側の駆動電極13とは共通導電パ
ターン104と電気的に接続しないように圧電セラミッ
ク基板101の分極パターン形成部101aに独立して
延在する1本の導電パターン105に接続されている。
2つ目の振動子における振動腕12bの右側の駆動電極
13も共通導電パターン104と電気的に接続しないよ
うに圧電セラミック基板101の分極パターン形成部1
01aに独立して延在する1本の導電パターン105に
接続されている。以下の残り4つの振動子の振動腕も、
表側を向いている振動腕は、上記左から1つ目の振動子
と同様にして、共通導電パターン104とそれぞれ独立
する導電パターン105に、裏側を向いている振動腕
は、上記左から2つ目の振動子と同様にして、共通導電
パターン104とそれぞれ独立する導電パターン105
に接続されている。図13の圧電セラミック基板101
の裏面側も同様な共通導電パターン104とそれぞれ独
立する導電パターン105に接続されている。
【0053】なお、振動腕12aのアース電極14,1
6は分極には用いられなく、また上述したように短くな
っているので、共通導電パターン104や導電パターン
105には接続させない。
【0054】このようにして圧電セラミック基板101
に6つの振動子が形成され、かつ各電極が導電パターン
に接続されたものを、共通導電パターン104を直流電
源106のプラス側に、そして12本の独立する導電パ
ターン105を直流電源106のマイナス側に接続す
る。そして、この直流電源106に接続された圧電セラ
ミック基板101を100〜200°Cに熱したシリコ
ンオイル内に浸漬し、直流電源106により1〜2kV
の直流電圧を1〜3時間かけて、図12に示すように分
極処理を施す。分極処理が終了したら、切断線102,
103に沿って切断すれば、図11に示す振動子1を6
個得ることができる。
【0055】このように本実施の形態においては、各振
動子1の両側の振動腕12b,12cの外側に形成され
ている駆動電極13やアース電極16のランド部13
a,16aは、振動子1の側縁でなく端面1Bまで達し
ており、そのまま延長することができるので、振動子1
の基端部1Aの側縁から延出させるようなパターンは不
要であり、圧電セラミック基板101で多数個取りする
隣接する振動子との間隔を狭く設定することができ、圧
電セラミック基板101の歩留まりがよく、低コストで
振動子を製造することができる。
【0056】次に、フレキシブル配線基板5の詳細な構
成を振動子1との接続関係とともに、図14から図18
により説明する。フレキシブル配線基板5は、総板厚5
0μm程度、幅は1〜1.5mm(振動子−回路基板間
で配線部5dの部分)、ポリイミド、ポリエチレンなど
の合成樹脂で作られたフィルム状のものが使用できる
が、本実施の形態では、耐熱性を考慮してポリイミド樹
脂から構成している。前述したが、このフレキシブル配
線基板5は、図14に示すように、一端に振動子1の表
裏側のランド部にそれぞれ熱溶着される振動子表側接続
端部5aと振動子裏側接続端部5bが設けられ、他端に
回路基板6の導電パターン(図示せず)に接続される基
板用接続端部5cが設けられている。振動子表側接続端
部5aと振動子裏側接続端部5bおよび基板用接続端部
5cとの間は、帯状の配線部5dにより連絡されてい
る。なお、配線部5dは、振動子1の振動のバランスを
よくするために、各接続端部5a,5b,5cの中央部
より導出されている。そして、フレキシブル配線基板5
は、図14及び図18のBに示すように、配線パターン
531,532,533,534をフイルム51,52
で挟み込んで一体化されている。すなわち、ベース材と
なるフィルム52上に金属箔(銅箔)からなる配線パタ
ーン531,532,533,534及び各配線パター
ンと導通する531a等の各ランド部をエッチングにて
同時に形成し、配線パターンの短絡防止等のための保護
用のフィルム51(カバーフィルム)を接着剤によりフ
ィルム52上に貼り付ている。
【0057】図14に示すように、フレキシブル配線基
板5の振動子表側接続端部5aには、配線パターン53
1のランド部531aと2本の配線パターン532、5
33のランド部532a,533aが形成されている。
これらのランド部531a,532a,533aはフイ
ルム51に形成した切欠き部51a、あるいは開口部5
1bから露出されて半田付けできるようになっている。
【0058】図15ないし図17に示すように、振動子
表側接続端部5aのランド部531aは振動腕12bの
2本のアース電極16の各ランド部16b、振動腕12
aの中央のアース電極16のランド部16aそして振動
腕12cの2本のアース電極16の各ランド部16bに
接続される。また、配線パターン532、533のラン
ド部532a,533aは、振動腕12aの2本の検出
電極17b,17aの各ランド部17b1,17a1に
それぞれ接続される。そして、同電位となる振動腕12
bの2本のアース電極16の各ランド部16b、振動腕
12aの中央のアース電極16のランド部16aそして
振動腕12cの2本のアース電極16の各ランド部16
bは、1本の連続する配線パターン531により接続さ
れている。
【0059】また、図14に示すように、フレキシブル
配線基板5の振動子裏側接続端部5bには、配線パター
ン534の4つのランド部534a,…及び配線パター
ン531と導通する1つのランド部531aが形成され
ている。図15ないし図17に示すように、振動子裏側
接続端部5bの各ランド部534a,…は、振動腕12
cの左側の駆動電極13のランド部13a、振動腕12
cの右側の駆動電極13および振動腕12aの左側の駆
動電極13に共通のランド部13b、振動腕12aの右
側の駆動電極13と振動腕12bの左側の駆動電極13
とに導通する共通のランド部13bそして振動腕12b
の右側の駆動電極13のランド部13aにそれぞれ接続
される。また、配線パターン531のランド部531a
は振動腕12aの中央のアース電極14のランド部14
aに接続される。なお、配線部5dは振動子接続端部5
a,5b側の分岐部5eで二股に分岐されており、ラン
ド部531aが分岐部5eで分岐された配線パターン5
31に接続されている。これらのランド部534a,5
31aもフイルム51に形成した切欠き部51a、ある
いは開口部51bから露出されて半田付けできるように
なっている。これらのランド部531a,534aがフ
レキシブル配線基板5の接続部に相当している。このよ
うに配線パターン534に接続された各駆動電極13は
同電位となるため、これら電極を接続する配線パターン
534は1本の連続するパターンになっている。したが
って、振動子1には裏表を合計すると14本の電極が形
成されているが、同電位の電極が上述したようにまとめ
られた結果、配線部5dには4本の配線パターン53
1,532,533,534を形成するだけでよく、配
線パターン数の減少により配線部5dの幅は振動子表側
接続端部5aや振動子裏側接続端部5bの幅に比べて狭
くすることができる。このように配線部5dを狭くする
ことにより、この配線部5d部分は撓み易くなって振動
を吸収しやすくなるので、回路基板6からの振動が振動
子1に伝わり難く、また、振動子1の振動も回路基板6
に伝わり難くなる。これにより、振動子1から得られる
検出信号が不所望な振動による影響を受け難くすること
ができる。また、フレキシブル配線基板5(配線部5
d)を図3Aに示すように、振動子1と回路基板6との
間でU字状に湾曲させているので、この湾曲部により配
線部5dに弾性力を持たせることができるため、振動が
湾曲部で吸収されやすくなり、振動子1と回路基板6と
の間で不所望な振動が伝達されにくくなる。
【0060】図14において、531b,534bは溶
融した半田をためる為に各ランド部531a,534a
に形成したスリットである。また、基板用接続端部5c
のランド部531c,532c,533c,534cに
もスリット531b,532b,533b,534bが
形成されている。なお、基板用接続端部5cのランド部
531c,532c,533c,534cもフィルム5
1に形成した切欠き部51cから露出されて半田付けで
きるようになっている。
【0061】振動子1のランド部13a,13b,14
a,16a,16b,17a1,17b1と相対し、熱
溶着される振動子表側接続端部5aと振動子裏側接続端
部5bおよび基板用接続端部5cの各配線パターン53
1,532,533,534のランド部は、クリーム半
田あるいは半田メッキなどで構成された半田59がエッ
チングにて形成された銅箔上に設けられている(図15
ないし図17でハッチングを施した部分)。そして、熱
溶着によりこれら半田59が溶融してこれらランド部1
3a,13b,14a,16a,16b,17a1,1
7b1と配線パターン531,532,533,534
のランド部531a,532a,533a,534aと
が図17に示すように接続される。すなわち、振動子1
の裏面の各ランド部13a,13b,14a,13b,
13aに対応する各ランド部534a,534a,53
1a,534a,534aがそれぞれ当接するように振
動子裏側接続端部5bを載置する。そして、ヒータチッ
プとよばれる溶融ゴテを振動子裏側接続端部5bの裏面
側(フィルム52側)に当接させて、加圧して加熱す
る。そして、半田59が溶融して、対応するランド部同
士が接続された後、まず、加熱を止め、半田59が硬化
した後、ヒータチップによる加圧(圧接)を解除する。
振動子1の表面の各ランド部と振動子表側接続端部5a
の対応する各ランド部との接続も同様の方法で行われ
る。
【0062】これにより、ランド部531a,532
a,533a,534aや配線パターンが複数存在して
も、振動子1の表面と裏面とでそれぞれ一度ずつの熱溶
着により接続が可能になり、組立作業性を向上させるこ
とができる。これら半田付けされた部分には、熱硬化性
接着剤、常温硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤などの
接着剤(図示しない)を塗布してもよく、この実施の形
態の場合短時間での硬化、作業性の良さ及び強度の点か
らアクリル樹脂系の紫外線硬化型接着剤(UV硬化型接
着剤)にて半田付け部分を被覆している。このように、
これら半田付けされた部分(振動子1とフレキシブル配
線基板5との接続部分)にUV硬化型樹脂を上から被覆
するようにすれば、半田付け部分の保護と補強をするこ
とができる。
【0063】また、4本の配線パターン531,53
2,533,534のうち、比較的幅の広いランド部1
3a,13b,14a,16aに熱溶着される配線パタ
ーン531,534のランド部531a,534aも幅
を広くすることができるが、この実施の形態においては
ランド部531a,534aの中央部には銅箔および半
田のないスリット531b,534bがそれぞれ形成さ
れている。これにより本来幅広になってしまうランド部
531a,534aのパターンを細くすることができ、
ランド部531a,534aを介して短時間で半田59
の熱を高くできて半田が解け易くなる。また、溶融した
半田59がスリット531b,534b内に流れ込み、
短時間で確実に熱溶着を施すことができる。さらに、半
田59がスリット531b,534b内に流れ込むこと
から、半田の溶着状況を目視にて確認することができ
る。なお、基板用接続端部5cに設けられた各ランド部
531c,532c,533c,534cも前述した振
動子裏側接続端部5bと同様に、回路基板6の対応する
導電パターン(図示せず)に半田により熱溶着され、接
続部分にUV硬化型接着剤を塗布して補強している。
【0064】更に、図18にランド部14aに熱溶着さ
れる振動子裏側接続端部5bの配線パターン531の半
田59の部分を例にとって説明する。図15ないし図1
8示すように、フレキシブル配線基板5の振動子裏側接
続端部5bには振動子1と接続させた振動子1の端面1
Bに位置するように貫通孔(半田溜り用孔)54が穿設
されている。また、貫通孔54は振動子裏側接続端部5
bのランド部531aのスリット531bと連通してい
る。ただし、スリット531bにはフィルム52が存在
している。したがって、振動子裏側接続端部5bと振動
子1とを重ねて熱溶着させ、半田59が溶融し、余った
半田59はスリット531b内を満たし、更に溢れると
貫通孔54内のランド部14aが存在する部分に余分と
なった半田59aが溜るようになっている。なお、この
ような半田溜りを構成する貫通孔54は、図14ないし
図17に示すように、振動子1のランド部17b1,1
7a1に半田付けされる振動子表側接続端部5aのラン
ド部532a,533aの各一部を横切る部分にも穿設
されている。
【0065】なお、ランド部532a,533aにラン
ド部531a,534aと同様のスリットを設けて半田
付け性を向上させてもよい。
【0066】なお、アース電極14は分極時に使用して
いないので、ランド部14aを振動子1の端面1Bまで
達しないようにしてもよい。
【0067】このような前記実施の形態にあっては、表
裏両面に駆動用や検出用の先端部から基端部まで延設さ
れている帯状の電極が形成され、先端部が自由端となっ
た片持ち状態で振動する振動腕12a,12b,12c
を有する概略板状の圧電基板からなる振動子1と、振動
子1の基端部1Aを支持する支持部材4と、支持部材4
が取り付けられる回路基板6と、配線パターンが形成さ
れ、少なくとも振動子側端部5a,5b、回路基板側端
部5c及び振動子側端部5a,5bと回路基板側端部5
c間に位置する配線部5dとを備えたフレキシブル配線
基板5と、フレキシブル配線基板5の振動子側端部5
a,5bに設けられ、配線パターンと導通し、振動子1
の基端部1Aで対応する電極と半田により電気的に接続
される第1の接続部と、フレキシブル配線基板5の回路
基板側端部5cに設けられ、配線パターンと導通し、回
路基板側端部5cで回路基板6と電気的に接続される第
2の接続部と、振動子1、支持部材4、フレキシブル配
線基板5、及び回路基板6を収納するケース2とを備
え、電極の内、同一面に存在しかつ分極時及び使用時に
ともに同電位となる電極は振動子1の基端部1Aで一つ
にまとめられているため、回路基板6に振動子1が直接
取り付けられておらず、回路基板6と振動子1とをフレ
キシブル配線基板5により接続しているので、回路基板
6と振動子1との間に振動が伝わり難くなり、不所望な
振動の影響を受けにくくなって、より正確な信号を検出
することができる。また、同一面に存在し、かつ分極時
及び使用時にともに同電位となる電極(13b)は振動
子1の基端部1Aで一つにまとめられているので、フレ
キシブル配線基板5に接続される部分の他の電極(13
a,14a)の間隔を広くとることができて短絡を防止
でき、半田付けの作業性を改善することができる。
【0068】また、前記実施の形態にあっては、電極の
内、分極に用いられない電極(16a)は、その振動子
1の基端部1A側の端部を他の電極(17a1,17b
1…)より短くしたため、フレキシブル配線基板5と接
続する部分の電極の面積を大きくできるので、熱溶着等
による半田付けの作業性をより向上させることができ
る。また、分極時の圧電セラミック基板において、分極
に用いる全ての電極は(分割したときの)基端部1Aの
端部1Bまで延設しているので、従来技術のように分極
用のパターンを側方に引き回す必要はなく、この端部1
Bを超えてそのまま長手方向に延長させることが可能で
あるため、1枚の圧電基板101から複数個の振動子1
を作る場合、隣接する振動子1との間隔を小さくできる
ので、圧電基板101の歩留まりがよく、低コストで作
ることができる。
【0069】また、前記実施の形態にあっては、フレキ
シブル配線基板5の配線部5dは、振動子側端部5a,
5b及び回路基板側端部5cよりも幅狭にしたため、回
路基板6の振動が伝わり難く、逆に振動子1の振動も回
路基板6に伝わり難い。これにより、振動子1から得ら
れる検出信号が不所望な振動による影響を受け難くな
る。
【0070】また、前記実施の形態にあっては、少なく
とも隣接し、かつ使用時に同電位となる電極(13aと
13b,あるい16aと16b)は、対応する接続部
(531a,あるいは534a)同士を振動子側端部5
a,5b内で接続し、これら接続部に導通する配線パタ
ーンを共通にして配線部5dに形成したため、配線部5
dの幅を更に狭くすることができ、振動子1と回路基板
6との間でより振動が伝わり難くくすることができる。
【0071】また、前記実施の形態にあっては、フレキ
シブル配線基板5は、配線部5dが中央部よりも振動子
1側で2つに分岐する分岐部5eと、振動子1の表面用
の振動子側端部5a及び裏面用の振動子側端部5bを備
え、各振動子側端部5a,5bに設けられた接続部(5
31a,532a,533a,534a)が、振動子1
の両面に形成された対応する電極(13a,16a,1
7a1,17b1…)に接続されるため、電極が振動子
1の両面に存在していても、フレキシブル配線基板5は
1枚ですみ、低コスト化が図れるともに、振動子1の各
面毎にフレキシブル配線基板を使用する、つまり2枚の
フレキシブル配線基板を使用するのに比べて部品点数が
減り作業性も向上する。
【0072】また、前記実施の形態にあっては、振動子
1の表面と裏面とで使用時に同電位となる電極(14a
と16a)にそれぞれ導通する配線パターン531は、
分岐部5eでまとめられて回路基板側端部5cに至るた
め、フレキシブル配線基板5の分岐部5eと回路基板側
端部5cとの間の配線部5dには共通の配線パターンが
配置されるので、振動子1の両面で同電位となる電極が
ある場合にも、配線パターンをまとめることができ、こ
の間の配線部5dの幅が広くなるのを防ぐことができ
る。
【0073】また、前記実施の形態にあっては、振動子
1の電極は銀を主成分としたペーストを印刷することに
より形成されており、フレキシブル配線基板5の振動子
側端部5a,5bに設けられた接続部(531a,53
2a,533a,534a)には、クリーム半田あるい
は半田メッキが施されており、熱溶着により、半田が溶
融して電極のランド部(13a,16a,17a1,1
7b1…)と振動子側端部の接続部(531a,532
a,533a,534a)とが接続されているため、振
動子1の電極及びフレキシブル配線基板5の配線パター
ン(接続部)が複数あっても、振動子1の片面に対して
一度の熱溶着により接続が可能であり、作業性をさらに
向上させることができる。
【0074】また、前記実施の形態にあっては、熱溶着
された電極(13a,16a,17a1,17b1…)
と振動子側端部5a,5bの接続部(531a,532
a,533a,534a)の部分には接着剤が塗布され
ているため、振動子1の電極とフレキシブル配線基板5
の配線パターンの接続部との接続部分に不所望な力が作
用しても切断し難くできる。
【0075】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、回路基板
に振動子が直接取り付けられておらず、回路基板と振動
子とをフレキシブル配線基板により接続しているので、
回路基板と振動子との間に振動が伝わり難くなり、より
正確な信号を検出することができる。また、同一面に存
在し、かつ分極時及び使用時にともに同電位となる電極
は振動子の基端部で一つにまとめられているので、フレ
キシブル配線基板に接続される部分の他の電極の間隔を
広くとることができて短絡を防止でき、半田付けの作業
性を改善することができる。
【0076】請求項2記載の発明によれば、分極時の圧
電セラミック基板において、分極に用いる全て電極は
(分割したときの)基端部を超えてそのまま長手方向に
延長させることが可能であるので、1枚の圧電基板から
複数個の振動子を作る場合、隣接する振動子との間隔を
小さくできるので、圧電基板の歩留まりがよく、低コス
トで作ることができる。
【0077】請求項3記載の発明によれば、フレキシブ
ル配線基板の配線部が狭いので、回路基板の振動が伝わ
り難く、逆に振動子の振動も回路基板に伝わり難い。こ
れにより、振動子から得られる検出信号が不所望な振動
による影響を受け難くなる。
【0078】請求項4記載の発明によれば、配線パター
ンを共通にしているので、配線部の幅を更に狭くするこ
とができ、振動子と回路基板との間でより振動が伝わり
難くくすることができる。
【0079】請求項5記載の発明によれば、電極が振動
子の両面に存在していても、フレキシブル配線基板は1
枚ですみ、低コスト化が図れるともに、振動子の各面毎
にフレキシブル配線基板を使用する、つまり2枚のフレ
キシブル配線基板を使用するのに比べて部品点数が減り
作業性も向上する。
【0080】請求項6記載の発明によれば、フレキシブ
ル配線基板の分岐部と回路基板側端部との間の配線部に
は共通の配線パターンが配置されるので、振動子の両面
で使用時に同電位となる電極がある場合にも、この間の
配線部の幅が広くなるのを防ぐことができる。
【0081】請求項7記載の発明によれば、振動子の電
極及びフレキシブル配線基板の接続部が複数あっても、
振動子の片面に対して一度の熱溶着により接続が可能で
あり、作業性をさらに向上させることができる。
【0082】請求項8記載の発明によれば、振動子の電
極とフレキシブル配線基板の配線パターンの接続部との
接続部分に不所望な力が作用しても切断しにくくするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す側面図である。
【図2】A,B,C,D,Eは振動型ジャイロスコープ
の平面図、正面図、底面図、右側面図、及び背面図であ
る。
【図3】A,Bは振動型ジャイロスコープのシールドカ
バーを透過して示す縦断面図及び蓋体を取外した状態の
背面図である。
【図4】A,B,Cは振動子を支持部材で基板に取り付
けた状態の背面図、左側面図、及び底面図である。
【図5】振動型ジャイロスコープの分解斜視図である。
【図6】A,B,C,D,Eは蓋体の平面図、正面図、
底面図、左側面図、及び背面図である。
【図7】図6Bの7−7線に沿った断面図である。
【図8】図6Eの8−8線に沿った断面図である。
【図9】A,B,C,D,Eはケースの正面図、底面
図、右側面図、背面図、及び平面図である。
【図10】図9Dの10−10線に沿った断面図であ
る。
【図11】Aは振動子を表面から、Bは振動子を裏面か
らそれぞれ見て示す振動子の駆動検出時の説明図であ
る。
【図12】図11の矢印IV方向から見て、振動子の誘電
分極方向を示す説明図である。
【図13】振動子の製造及び分極方法を示す説明図であ
る。
【図14】図14はフレキシブル配線基板を詳細に示す
平面図である。
【図15】Aは振動子を裏面から、Bは振動子を表面か
らそれぞれ見て示す振動子とフレキシブル配線基板の接
続状態を示す説明図である。
【図16】Aは振動子を裏面から、Bは振動子を表面か
らそれぞれ見て示す振動子とフレキシブル配線基板の接
続部分の対応関係を説明するため両者を離した状態で示
す拡大平面図(説明図)である。
【図17】Aは振動子を裏面から、Bは振動子を表面か
らそれぞれ見て示す振動子とフレキシブル配線基板を接
続した状態で示す拡大平面図(説明図)である。
【図18】Aは振動子とフレキシブル配線基板を半田付
けした部分を示す部分平面図、Bはその断面図である。
【図19】従来の振動型ジャイロスコープの振動子を示
す斜視図である。
【符号の説明】 1 振動子 1A 基端部 1B 端面 2 ケース 4 支持部材 5 フレキシブル配線基板 5a 振動子表側接続端部 5b 振動子裏側接続端部 5c 基板用接続端部 5d 配線部 6 回路基板 12a,12b,12c 振動腕 13 駆動電極 14,16 アース電極 14a,16a,16b ランド部 17a,17b 検出電極 17a1,17b1 ランド部 59 半田 101 圧電セラミック基板 531、532、533、534 配線パターン 531a,532a,533a,534a ランド部
(第1の接続部) 531b,532b,533b,534b スリット 531c,532c,533c,534c ランド部
(第2の接続部)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏両面に駆動用や検出用の電極が形成
    され、先端部が自由端となった片持ち状態で振動する振
    動腕を有する振動子と、 前記振動子の基端部を支持する支持部材と、 前記支持部材が取り付けられる回路基板と、 配線パターンが形成され、少なくとも振動子側端部、回
    路基板側端部及び前記振動子側端部と回路基板側端部間
    に位置する配線部とを備えたフレキシブル配線基板と、 前記フレキシブル配線基板の振動子側端部に設けられ、
    前記配線パターンと導通し、前記振動子の基端部で対応
    する前記電極と半田により電気的に接続される第1の接
    続部と、 前記フレキシブル配線基板の回路基板側端部に設けら
    れ、前記配線パターンと導通し、前記回路基板側端部で
    前記回路基板と電気的に接続される第2の接続部とを備
    え、 前記振動子の電極の内、同一面に存在しかつ分極時及び
    使用時にともに同電位となる電極は前記振動子の基端部
    で一つにまとめられていることを特徴とする振動型ジャ
    イロスコープ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記電極の内、分極
    に用いられる電極は全て、その振動子の基端部側の端部
    まで延設していることを特徴とする振動型ジャイロスコ
    ープ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    フレキシブル配線基板の配線部は、前記振動子側端部及
    び前記回路基板側端部よりも幅狭にしたことを特徴とす
    る振動型ジャイロスコープ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、少なくとも隣接し、
    かつ使用時に同電位となる電極は、対応する前記第1の
    接続部同士を前記振動子側端部内で接続し、これら第1
    の接続部に導通する配線パターンを共通にして前記配線
    部に形成したことを特徴とする振動型ジャイロスコー
    プ。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記フレキシブル配
    線基板は、前記配線部が中央部よりも前記振動子側で2
    つに分岐する分岐部と、前記振動子の表面用の前記振動
    子側端部及び裏面用の前記振動子側端部を備え、 前記各振動子側端部に設けられた第1の接続部が、前記
    振動子の両面に形成された対応する電極に接続されるこ
    とを特徴とする振動型ジャイロスコープ。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記振動子の表面と
    裏面とで使用時に同電位となる電極にそれぞれ導通する
    前記配線パターンは、前記分岐部でまとめられて前記回
    路基板側端部に至ることを特徴とする振動型ジャイロス
    コープ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記振動子の前記電極は銀を主成分としたペーストを印
    刷することにより形成されており、 前記フレキシブル配線基板の前記振動子側端部に設けら
    れた前記第1の接続部には、クリーム半田あるいは半田
    メッキが施されており、 熱溶着により、前記半田が溶融して前記電極と前記振動
    子側端部の第1の接続部とが接続されていることを特徴
    とする振動型ジャイロスコープ。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記熱溶着された前
    記電極と前記振動子側端部の第1の接続部の接続部分に
    は接着剤が塗布されていることを特徴とする振動型ジャ
    イロスコープ。
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