JPH11247996A - シールリング - Google Patents

シールリング

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JPH11247996A
JPH11247996A JP5251398A JP5251398A JPH11247996A JP H11247996 A JPH11247996 A JP H11247996A JP 5251398 A JP5251398 A JP 5251398A JP 5251398 A JP5251398 A JP 5251398A JP H11247996 A JPH11247996 A JP H11247996A
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lip
seal
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Hisao Matsuno
久雄 松野
Yuzuru Okada
譲 岡田
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Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩耗時にもシール性能が低下することがな
く、金型のオス型に装着した場合にオス型をメス型に容
易に挿入でき、オス型から脱落することのないシールリ
ングを提供する。 【解決手段】金型のオス型及びメス型の一方に固定され
る、無端状で可撓性の固定リップ部と、金型内部が加減
圧されるときには、前記金型内外の圧力差によって、前
記オス型及びメス型の他方に押圧されて前記オス型とメ
ス型との間をシールする、前記固定リップ部上から延び
る、無端状で可撓性のシールリップ部とを備えてなるこ
とを特徴とするシールリング。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールリングに関
し、具体的には、金型、油圧シリンダ、及び空気シリン
ダ等の圧力装置におけるシールに用いられるシールリン
グに関する。本発明は、更に具体的には、金型における
オス型の外周面又はメス型におけるキャビティの内周面
に嵌装されるシールリングに関する。本発明は、特に、
金型のオス型又はメス型に装着した場合において、成形
を多数回行った後においても摩耗が少なく、摩耗時にお
いても高いシール性を有し、且つオス型をメス型に着脱
する際にオス型又はメス型から脱落することの無いシー
ルリングに関する。
【0002】更に、本発明は、金型に関し、具体的には
前記シールリングをオス型の外周面又はメス型における
キャビティの内周面に嵌装した金型に関する。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】積層電
子部品等のように加圧成形中にガスが発生する被成形物
の成形に使用される金型においては、オス型及びメス型
によって形成される成形室を減圧又は真空にして成形を
行うことによって、前記被成形品の内部における空洞の
発生を防止することが広く行われている。
【0004】前記金型においては、従来は、例えばオス
型の外周にOリングを嵌装し、オス型とメス型との間を
気密にシールすることが広く行われてきた。
【0005】しかし、前記金型においては、成形を何回
も行うと、オス型に嵌装したOリングの外周がメス型の
内壁と擦れることによって摩耗し、しかもOリングは摩
耗するとシール性が低下するので、従来の金型において
は、Oリングが摩耗したらOリングを交換するしかなか
った。
【0006】更に、前記金型においては、オス型をメス
型に挿入する際にOリングがめくれ、最悪の場合には前
記Oリングが脱落するという問題もあった。
【0007】本発明は、長期の使用後も摩耗が少なく、
摩耗時においてもシール性能が低下することがなく、金
型等の圧力装置に装着した場合において、圧力装置にお
けるオス型及びピストン等の部材を、メス型及びシリン
ダ等の凹陥部を有する部材に容易に嵌装でき、且つ前記
部材からの脱落が生じることのないシールリングを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すること
を目的とするシールリングは、(1)突出部を有する突
出部材、前記突出部材が挿入される凹陥部を有する凹陥
部材、及び前記突出部材における突出部と前記凹陥部材
における凹陥部との間に形成される、内部が加圧又は減
圧される加減圧室を備える圧力装置において、前記突出
部材における突出部の外周面、及び前記凹陥部材におけ
る凹陥部の内周面のいずれか一方に装着される、可撓性
を有する無端状の固定リップ部と、前記加減圧室の内部
が加圧又は減圧されるときには、前記加減圧室の内外に
おける圧力差によって、前記突出部材における突出部の
外周面、及び前記凹陥部材における凹陥部の内周面の他
方に押圧されることにより、前記凹陥部の内周面と前記
突出部の外周面との間をシールする、前記固定リップ部
における縁部、又は前記固定リップ部における両方の縁
部に挟まされた中央部から前記固定リップ部の外側又は
内側に延びる、可撓性を有する無端状のシールリップ部
とを備えることを特徴とするシールリング、及び(2)
前記(1)における固定リップ部は、前記請求項(1)
における突出部材が有する突出部の外周面に装着され、
前記(1)におけるシールリップ部は、前記固定リップ
部の外側に延びるシールリップ部であるシールリングで
ある。
【0009】本発明によれば、更に、前記(2)に記載
されたシールリングが外周面に装着されたオス型と、前
記オス型が挿入されるキャビティを有するメス型とを備
える金型も提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】1.本発明に係るシールリングの
例 本発明のシールリングにおける、オス型とメス型とを備
える金型のオス型に装着されるシールリングの一例を図
1に示す。
【0011】図1に示されたシールリング10は、オス
型Aにおける突出部A1の外周面に設けられた凹溝A3
に嵌装される無端状の固定リップ部1と、前記固定リッ
プ部1における外周面の一方の縁部から、前記固定リッ
プ部1の外周面に沿って他方の縁部に向かって延びる無
端状のシールリップ部2とを備える。固定リップ部1及
びシールリップ部2のいずれも可撓性を有する部材であ
る。
【0012】図1に示すように、前記固定リップ部1
は、互いに平行に形成された外側の面1aと内側の面1
bとを有している。前記固定リップ部1において前記内
側の面1bが凹溝A3の底面に当接している。
【0013】尚、前記シールリング10は、前記固定リ
ップ部1におけるシールリップ部2が延びる側の縁部
が、後述するメス型Bにオス型を挿入する方向を向くよ
うに、前記凹溝A3に嵌装される。ここで、オス型Aを
メス型Bに挿入する方向を図1において白抜きの矢印で
示さす。
【0014】前記固定リップ部1における外側の面1a
には、シールリング10を前記凹溝A3に固定する帯状
の部材であるシールリング固定プレートA4の一方の面
が当接し、前記固定リップ部1は、前記シールリング固
定プレートA4と凹溝A3の底面との間に挟持されてい
る。
【0015】前記シールリング固定プレートA4及びシ
ールリング10は、皿頭ボルトA41によって凹溝A3
の内部に固定されている。
【0016】一方、シールリップ部2は、前記固定リッ
プ部1の外側の面1aに対して平行に延びる内側の面2
bと、外周方向に向かって突出する凸面状の外側の面2
aとを備える。したがって、前記シールリング10は、
全体としてU字型の縦断面形状を有し、前記固定リップ
部1と前記シールリップ部2との間には無端状に延びる
溝4が形成される。
【0017】前記外側の面2aには、周方向に沿って延
びる稜線3が形成されている。前記外側の面2aは、両
側の縁部から前記稜線3に向かって拡大する錐面状に形
成されている。
【0018】図1に示されるシールリングを装着したオ
ス型を備えた金型の例を図2に示す。
【0019】図2に示すように、金型Mは、オス型Aと
メス型Bとを備える。オス型Aは、突出部A1を有し、
前記突出部A1と凹溝A3との間の部分には、V字形の
断面を有するガス抜き溝A2が設けられている。一方、
メス型Bは、内部にキャビティB1を備える。オス型A
における突出部A1の端面がキャビティB1の端面に対
向するように、オス型Aは前記キャビティB1に挿入さ
れる。オス型Aをメス型Bに嵌合した状態においては、
前記キャビティB1の内壁と突出部A1の外壁とで、内
部に被成型物(図示せず。)が装入される成形室Cが形
成される。
【0020】図2に示される金型Mは、本発明のシール
リングによってシールされる圧力装置に相当する。前記
金型Mが備えるメス型Bは、前記圧力装置が備える凹陥
部材に相当し、キャビティB1は、前記凹陥部材が備え
る凹陥部に相当する。図2に示されるオス型Aは、前記
圧力装置が備える突出部材に相当し、突出部A1は、前
記突出部材における突出部に相当する。成形室Cは、前
記圧力装置における加減圧室に相当する。図1に示され
たシールリング10における固定リップ部1及びシール
リップ部2は、それぞれ、本発明のシールリングにおけ
る固定リップ部及びシールリップ部に相当する。
【0021】図2に示すように、オス型Aをメス型Bに
挿入した状態においては、シールリング10が備えるシ
ールリップ部2は、外側の面2aにおける稜線3の部分
においてのみキャビティB1の内壁に当接している。し
たがって、オス型Aの突出部A1をキャビティB1に着
脱する際の、シールリング10とキャビティB1の内壁
面との摩擦は極めて小さく、シールリング10の摩耗も
少ない。更に、前記シールリング10の備える固定リッ
プ部1は、前述のように、シールリング固定プレートA
4及び皿頭ボルトA41によって凹溝A3の内部に固定
されているから、オス型Aをメス型Bに着脱する際にシ
ールリング10がめくれて脱落することが無い。
【0022】ここで、ガス抜き溝A2を通して成形室C
の内部の空気を排出すると、前記シールリング10にお
ける溝4に加わる大気圧によって、シールリップ部2
は、図2における黒矢印で示したようにキャビティB1
の内壁に向かって拡張して、稜線3において強く押圧さ
れる。よって、前記シールリング10とキャビティB1
との間の気密性が高くなるから、成形室Cの内部は高い
真空度に保たれる。更に、シールリング10が摩耗した
場合においても、成形室Cの内部を減圧又は真空にすれ
ば、シールリング10における溝4に加わる大気圧によ
ってシールリップ部2は摩耗前と同様にキャビティB1
に強く押圧されるから、成形室C内部は、シールリング
10が摩耗していないときと同様に高い真空度に保持さ
れる。
【0023】2.本発明のシールリングに関する一般的
説明 本発明のシールリングは、突出部を有する突出部材と、
前記突出部材が挿入される凹陥部を有する凹陥部材と、
前記突出部材における突出部と前記凹陥部材における凹
陥部との間に形成される、内部が加圧又は減圧される加
減圧室とを備える、金型、油圧シリンダ、及び空気圧シ
リンダ等の圧力装置における、前記突出部材における突
出部と前記凹陥部材における凹陥部との間のシールに用
いられる。
【0024】前記圧力装置における突出部材としては、
金型におけるオス型、並びに油圧シリンダ及び空気圧シ
リンダにおけるピストン等を挙げることができる。一方
凹陥部材としては、金型におけるメス型、並びに油圧シ
リンダ及び空気圧シリンダにおけるシリンダ等を挙げる
ことができる。
【0025】本発明のシールリングが備える固定リップ
部及びシールリップ部は、いずれも可撓性を有し、無端
状に形成されている。
【0026】前記固定リップ部は、前記圧力装置におけ
る、前記凹陥部材における凹陥部の内周面、及び前記突
出部材における突出部の外周面のいずれかにおける所定
の位置に本発明のシールリングを保持する機能を有す
る。
【0027】一方、前記シールリップ部は、前記加減圧
室の内部が加圧又は減圧されるときには、前記加減圧室
の内外における圧力差によって変形して、前記凹陥部材
における凹陥部の内周面、及び前記突出部材における突
出部の外周面の他方に押圧され、これによって前記突出
部の外周面と凹陥部の内周面との間をシールする機能を
有する。
【0028】本発明のシールリングにおいては、前記固
定リップ部の両方の縁部から前記シールリップ部が延び
てもよく、前記固定リップ部の一方の縁部から前記シー
ルリップ部が延びてもよい。又、前記固定リップ部にお
ける両方の縁部に挟まれた中央部から前記シールリップ
部が延びてもよい。
【0029】本発明のシールリングとしては、例えば、
前記突出部材における突出部の外周面上に装着される第
1の態様のシールリングと、前記凹陥部材が有する凹陥
面の内周面上に装着される第2の態様のシールリングと
を挙げることができる。
【0030】2.1 第1の態様のシールリング 2.1.1 固定リップ部 第1の態様のシールリングにおいては、前述のように、
固定リップ部は、前記圧力装置における、前記突出部材
における突出部の外周面上に装着される。したがって、
固定リップ部における内側の面が前記突出部に当接す
る。
【0031】前記固定リップ部を突出部材における突出
部の外周面に装着する方法としては、例えば、前記突出
部の外周面に凹溝を設け、この凹溝に固定リップ部を嵌
装する方法を挙げることができる。固定リップ部を突出
部材における突出部の外周面に装着する方法としては、
このほか、固定リップ部を、適宜の固定手段によって前
記突出部における外周面上に固定する方法を挙げること
ができる。前記固定手段として、具体的には、固定ボル
ト、前記図1及び図2に示されたシールリング固定プレ
ートのような帯状部材、並びに接着等を挙げることがで
きる。尚、前記凹溝に固定リップ部を嵌装して固定する
場合においても、固定ボルト、固定プレート、及び接着
等によって、前記固定リップ部を前記凹溝に固定するこ
とができる。
【0032】第1の態様のシールリングにおいては、前
記固定リップ部は、前記突出部の外周面状に装着できる
限り、断面形状に特に制限はない。固定リップ部の断面
形状としては、例えば、長方形、正方形、台形、五角
形、六角形、三角形、円形、楕円形、半円形、及び半楕
円形等の各種の形状を挙げることができる。
【0033】前記固定リップ部の材質としては、熱可塑
性エラストマ及び加硫ゴム等の可撓性材料を挙げること
ができる。又、前記固定リップ部の内部に、金属製の帯
状部材、金属線製のメッシュ、平行に配列されたピアノ
線、アラミド繊維製のメッシュ、及びアラミド繊維製の
フェルト等の芯材を埋め込んでもよい。
【0034】2.1.2 シールリップ部 第1の態様のシールリングにおいては、シールリップ部
は、前記加減圧室の内部が加圧又は減圧されるときに
は、前記加減圧室の内外における圧力差によって外側に
拡大し、前記凹陥部材における凹陥部の内周面に押圧さ
れる。これによって、前記突出部材における突出部と前
記凹陥部材における凹陥部との間は気密にシールされ
る。
【0035】前記機能を有するシールリップ部として
は、固定リップ部における一方の縁部又は両方の縁部か
ら、前記前記固定リップ部における、前記突出部材の備
える突出部に当接する面とは反対側の面、即ち固定リッ
プ部の外側の面に沿って延びる無端状の部材を挙げるこ
とができる。
【0036】前記シールリップ部を有するシールリング
としては、固定リップ部における一方の縁部から他方の
縁部に向かって固定リップ部の外側の面に沿って延びる
シールリップ部を有するシールリングを挙げることがで
きる。前記シールリングにおいては、前記固定リップ部
とシールリップ部とによって略U字型又は略V字型の縦
断面が形成される。
【0037】前記シールリップ部を有するシールングと
しては、他に、固定リップ部におけるそれぞれの縁部か
ら前記固定リップ部の外側の面に沿って延びる2つのシ
ールリップ部を有するシールリングを挙げることができ
る。前記2つのシールリップ部を有するシールリングに
おいては、前記2つのシールリップ部は、一方のシール
リップ部の縁部と、他方のシールリップ部の縁部とが向
かい合わせになり、前記固定リップ部と共に略C字型の
縦断面をなすように形成されることが好ましい。
【0038】第1の態様のシールリングとしては、更
に、前記固定リップ部の外側の面における中央部から前
記固定リップ部の一方の縁部に向かって、前記固定リッ
プ部の外側の面に沿って延びる1個のシールリップ部を
有するシールリング、及び前記固定リップ部の外側の面
における中央部から前記固定リップ部のそれぞれの縁部
に向かって、前記固定リップ部の外側の面に沿って延び
る2個のシールリップ部を有するシールリング等を挙げ
ることができる。
【0039】第1の態様のシールリングにおいては、加
減圧室が常圧のときにおいても、シールリップ部の外側
の面の少なくとも一部が凹陥部材における凹陥部の内周
面に当接した状態にあることが好ましい。これは、シー
ルリングの外側の面が前記凹陥部の内周面に当接してい
れば、シールリップ部の外側の面と前記凹陥部材におけ
る凹陥面の内周面との間において漏れを生することがな
く、加減圧室を加圧又は減圧したときに突出部材におけ
る突出部と前記凹陥部材における凹陥部との間を確実に
シールすることができるからである。
【0040】又、シールリップ部の外側の面は、凸面状
に形成されていることが好ましい。これは、シールリッ
プ部の外側の面が凸面状に形成されていれば、加減圧室
の内部が常圧の場合における凹陥部材における凹陥部の
内周面とシールリップ部の外側の面との間の接触面積が
小さくなる故に、前記凹陥部材の凹陥部への突出部材に
おける突出部の着脱が容易になるからである。
【0041】前記シールリップ部における外側の面の形
状としては、両側の縁部から中央部に向かって拡大する
錐面等の形状を挙げることができる。他には、部分円形
及び部分楕円形等の断面形状を有する、両側の縁部から
中央部に向かって突出する曲面状の形状等を挙げること
ができる。尚、前記外側の面上における頂部において周
方向に延びる稜線が形成されていてもよい。
【0042】又、シールリップ部の外側の面全体を凸面
状に形成する代わりに、前記外側の面上に、外側に向か
って突出する、周方向に延びる凸起部を形成することも
できる。前記凸起部の断面形状には特に制限はなく、例
えば三角形状、台形状、半円状、半楕円状等の形状を挙
げることができる。
【0043】第1の態様のシールリングにおいては、シ
ールリップ部は、前記固定リップ部と一体に形成するこ
とができる。シールリップ部と固定リップ部とが一体に
形成されたシールリングは、射出成形及び機械切削等の
方法によって容易に製造できる点で好ましい。
【0044】又、シールリップ部を固定リップ部とは別
個の無端状の部材として形成し、前記シールリップ部に
おける縁部の一方を、接着、熱融着、及び嵌合等の適宜
の手段によって、固定リップ部の縁部又は中央部に結合
して前記第1の態様のシールリングを形成することもで
きる。
【0045】2.2 第2の態様のシールリング 2.2.1 固定リップ部 第2の態様のシールリングにおいては、前述のように、
固定リップ部は、前記凹陥部材が備える凹陥部の内周面
上に装着される。したがって、前記固定リップ部におけ
る外側の面が前記凹陥部の内周面に当接する。
【0046】前記固定リップ部を前記凹陥部の内周面に
装着する方法としては、例えば、前記凹陥部の内周面上
に凹溝を設け、この凹溝に嵌装する方法を挙げることが
できる。前記固定リップ部を前記凹陥部の内周面に装着
する方法としては、このほか、前記固定リップ部を、適
宜の固定手段によって内周面上に固定する方法を挙げる
ことができる。前記固定手段としては、前記第1の態様
のシールリングについての説明において挙げた手段を挙
げることができる。前記凹溝に固定リップ部を嵌装して
固定する場合においても、前記説明において挙げた固定
手段によって前記固定リップ部を前記凹溝に固定するこ
とができる。
【0047】第2の態様のシールリングにおいても、前
記固定リップ部の断面形状に特に制限はない。固定リッ
プ部の断面形状としては、例えば、長方形、正方形、台
形、五角形、六角形、三角形、円形、楕円形、半円形、
及び半楕円形等の各種の形状を挙げることができる。
【0048】前記固定リップ部の材質としては、第1の
態様のシールリングについての説明において述べた可撓
性材料を挙げることができる。又、前記固定リップ部の
内部に、金属製の帯状部材、金属線製のメッシュ、平行
に配列されたピアノ線、アラミド繊維製のメッシュ、及
びアラミド繊維製のフェルト等の芯材を埋め込むことが
できる点も前記第1の態様のシールリングと同様であ
る。
【0049】2.2.2 シールリップ部 前記第2の態様のシールリングにおいては、シールリッ
プ部は、前記加減圧室の内部が加圧又は減圧されるとき
には、前記加減圧室の内外における圧力差によって、突
出部材における突出部の外周面に押圧される。これによ
って前記突出部材における突出部と前記凹陥部材におけ
る凹陥部との間は気密にシールされる。前記機能を有す
るシールリップ部としては、固定リップ部における一方
の縁部又は両方の縁部から、前記固定リップ部におけ
る、前記凹陥部材が有する凹陥部の内周面に当接する面
とは反対側の面、即ち固定リップ部の内側の面に沿って
延びる無端状の部材を挙げることができる。
【0050】前記シールリップ部を有するシールリング
としては、固定リップ部における一方の縁部から他方の
縁部に向かって固定リップ部の内側の面に沿って延びる
シールリップ部を有するシールリングを挙げることがで
きる。前記シールリングにおいては、前記固定リップ部
とシールリップ部とによって略U字型又は略V字型の縦
断面が形成される。
【0051】第2の態様のシールリングとしては、他
に、固定リップ部におけるそれぞれの縁部から前記固定
リップ部の内側の面に沿って延びる2つのシールリップ
部を有するシールリングを挙げることができる。前記シ
ールリングにおいては、前記2つのシールリングは、一
方のシールリップ部の縁部と、他方のシールリップ部の
縁部とが向かい合わせになり、且つ固定リップ部と共に
略C字型の縦断面をなすように形成されることが好まし
い。
【0052】第2の態様のシールリングとしては、更
に、前記固定リップ部の内側の面における中央部から前
記固定リップ部の一方の縁部に向かって、前記固定リッ
プ部の内側の面に沿って延びる1個のシールリップ部を
有するシールリング、及び前記固定リップ部の外側の面
における中央部から前記固定リップ部のそれぞれの縁部
に向かって、前記固定リップ部の内側の面に沿って延び
る2個のシールリップ部を有するシールリング等を挙げ
ることができる。
【0053】前記第2態様のシールリングにおいては、
シールリップ部は、加減圧室の内部が常圧のときにおい
ても内側の面が突出部材における突出部の外周面に当接
するように形成されていることが好ましい。これは、第
1の態様のシールリングにおける場合と同様の理由によ
る。
【0054】又、シールリップ部の内側の面が凸面状に
形成されていれば、第1の態様のシールリングと同様の
理由により前記凹陥部材の凹陥部への突出部材における
突出部の着脱が容易になる。
【0055】前記シールリップ部における内側の面の形
状としては、両側の縁部から中央部に向かって縮小す
る、錐面等の形状を挙げることができる。他には、部分
円形及び部分楕円形等の断面形状を有する、内側に向か
って突出する曲面状の形状等を挙げることができる。
尚、前記内側の面上における前記頂部において周方向に
延びる稜線が形成されていてもよい。
【0056】又、シールリップ部の内側の面全体を凸面
状に形成する代わりに、前記内側の面上に、周方向に延
びる凸起部を形成することもできる。前記凸起部の断面
形状には特に制限はなく、例えば三角形状、台形状、半
円状、半楕円状等の形状を挙げることができる。
【0057】前記シールリップ部は前記固定リップ部と
一体に形成することができる。又、シールリップ部を別
個の無端状の部材として形成し、前記シールリップ部に
おける縁部の一方を、接着、熱融着、及び嵌合等の適宜
の手段によって、固定リップ部の内側の面に結合して前
記第2の態様のシールリングを形成することもできる。
【0058】3.本発明のシールリングにおける他の例 本発明のシールリングの内、固定リップ部のそれぞれの
縁部から延びる2個のシールリップ部を備えるシールリ
ングの例を図3に示す。図3において、図1と同一の符
号は、特に断りがない限りは図1における同一物を示
す。尚、図3における白抜きの矢印は、オス型をメス型
に挿入する方向を示す。
【0059】図3に示されたシールリング10は、オス
型Aにおける突出部A1の外周面に設けられた凹溝A3
に嵌装される、無端状の固定リップ部1と、前記固定リ
ップ部1の両方の縁部に形成された、前記固定リップ部
の外側の面に沿って延びる2個の無端状のシールリップ
部21及び22とを備える。固定リップ部1、シールリ
ップ部21、及びシールリップ部22のいずれも可撓性
を有する部材である。尚、図3においては、シールリン
グ10は、シールリップ部22がオス型Aをメス型Bに
挿入する方向に向くように、オス型Aにおける突出部A
1の有する凹溝A3に嵌装されている。
【0060】前記固定リップ部1は、図1に示されたシ
ールリングにおける固定リップ部1と同様の形状を有し
ている。
【0061】一方、シールリップ部21及びシールリッ
プ部22は、それぞれ、前記固定リップ部1の外側の面
1aに対して平行に延びる内側の面21b及び22b
と、外側に向かって突出する凸面を形成する外側の面2
1a及び22aとを備える。したがって、固定リップ部
1とシールリング21との間、及び固定リップ部とシー
ルリング22との間には、それぞれU字型の溝41及び
42が形成され、前記シールリング10は、全体として
C字型の断面形状を有する。
【0062】前記シールリップ部21及び22における
外側の面21a及び22aには、それぞれ周方向に延び
る稜線31及び32が形成されている。そして、前記外
側の面21aにおけるシールリップ部21の両側の縁部
と稜線31との間の部分は、錐面状に形成されている。
これは、外側の面22aについても同様である。
【0063】図3に示されるシールリング10は、図1
におけるシールリングと同様、前記固定リップ部1の外
側の面1aに当接する帯状部材であるシールリング固定
プレートA4及び皿頭ボルトA41によって凹溝A3の
底面に固定されている。
【0064】前記図3に示されるシールリングが嵌装さ
れたオス型Aを備える金型の一例を図4に示す。図4に
おいて、図2と同一の符号は、特に断りがない限りは図
2における同一物を示す。図4に示された金型Mは、前
記オス型Aと前記オス型が嵌合されるメス型Bとを備え
る。
【0065】図4に示される金型Mは、本発明のシール
リングによってシールされる圧力装置に相当する。図4
に示されるメス型Bは、前記圧力装置が備える凹陥部材
に相当し、キャビティB1は、前記凹陥部材が備える凹
陥部に相当する。オス型Aは、前記圧力装置が備える突
出部材に相当し、突出部A1は、前記突出部材が備える
突出部に相当する。成形室Cは、前記圧力装置における
加減圧室に相当する。図1に示されたシールリング10
が備える固定リップ部1は、本発明のシールリングにお
ける固定リップ部に相当し、シールリップ部21及び2
2は、それぞれ、本発明のシールリングにおけるシール
リップ部に相当する。
【0066】オス型Aをメス型Bに挿入した状態におい
ては、シールリング10が備えるシールリップ部21及
び22は、前記稜線31及び32の部分においてのみ、
メス型BにおけるキャビティB1の内壁に当接してい
る。したがって、図1におけるシールリングと同様に、
オス型Aをメス型Bに着脱する際においては、シールリ
ング10とキャビティB1の内壁面との摩擦が極めて小
さく、又、シールリング10の摩耗も少ない。更に、前
記シールリング10は、前述のようにシールリング固定
プレートA4及び皿頭ボルトA41によって凹溝A3の
内部に固定されているから、オス型Aをメス型Bに着脱
する際にシールリング10がめくれて脱落することが無
い。
【0067】前記成形室Cの内部の空気を排出すると、
前記シールリング10における溝42に加わる大気圧に
よって、シールリップ部22が外側に拡張して稜線32
においてキャビティB1の内壁に強く押圧される。よっ
て、前記シールリング10とキャビティB1との間の気
密性が高くなるから、成形室Cの内部は高い真空度に保
たれる。更に、シールリング10が摩耗した場合におい
ても、成形室Cの内部を減圧又は真空にすれば、同様
に、シールリップ部2が外側に拡張しキャビティB1の
内壁に強く押圧されるから、成形室C内部は、シールリ
ング10が摩耗していないときと同様に高い真空度に保
持される。
【0068】図3に示されたシールリング10を、以上
説明した場合とは逆に、シールリップ部21がオス型A
をメス型Bに挿入する方向に向くように、オス型Aにお
ける突出部A1の凹溝A3に装着した場合にも、前記成
形室の内部の空気を排出すると、前記シールリング10
における溝41に加わる大気圧によって、シールリップ
部21が外側に拡張して稜線31においてキャビティB
1の内壁に強く押圧される。よって、この場合において
も同様に成形室Cの内部は高い真空度に保たれる。更
に、シールリング10が摩耗した場合においても、成形
室の内部を減圧又は真空にすれば、シールリング10に
おける溝41に加わる大気圧によってシールリップ部2
が外側に拡張してキャビティB1の内壁に強く押圧され
るから、成形室C内部は、シールリング10が摩耗して
いないときと同様に高い真空度に保持される。
【0069】このように、図3に示されたシールリング
は、図1におけるシールリングが有する特長に加えて、
シールリングをいずれの向きに嵌装しても良好なシール
性能が得られるという特長を有する。
【0070】図1に示されたシールリングにおいて、シ
ールリップ部2の外側の面2aが、部分円状の断面を有
する曲面状に形成されているシールリングの一例を図5
に示す。図5において、図1と同一の符号は、特に断ら
ない限り図1における同一物を示す。尚、図5に示され
たシールリング10も又、オス型とメス型とを有する金
型におけるオス型に装着されるシールリングである。
【0071】図5に示されたシールリング10は、前述
のように、シールリップ部2の外側の面2aが前記曲面
状に形成されている以外は、図1におけるシールリング
と同様の構成を有している。
【0072】一方、図3に示されたシールリングにおい
て、シールリップ部21の外側の面21a及びシールリ
ップ部22の外側の面22aがいずれも部分円状の断面
形状を有する曲面状に形成されているシールリングの一
例を図6に示す。図6において、図3と同一の符号は、
特に断らない限り図3における同一物を示す。尚、図6
に示されたシールリング10も又、突出部を有するオス
型と前記突出部が挿入されるキャビティを備えるメス型
とを有する金型における、オス型の突出部に装着される
シールリングである。
【0073】図6に示されたシールリング10は、前述
のように、シールリップ部21の外側の面21a及びシ
ールリップ部22の外側の面22aがいずれも前記曲面
状に形成されている以外は、図3におけるシールリング
と同様の構成を有している。
【0074】図5及び図6に示されたシールリングにお
いては、いずれも、メス型に設けられたキャビティの内
周面に当接するシールリップ部の外側の面が滑らかな曲
面状に形成されているから、オス型が備える突出部の前
記キャビティへの挿入がより円滑に行えるという特長が
ある。
【0075】固定リップ部の外側の面における中央部か
ら両方の縁部に向かって延びる2つのシールリップ部を
有するシールリングの例を図7に示す。図7において、
図1と同一の符号は、特に断らない限り図1における同
一物を示す。
【0076】図7に示されたシールリング10は、オス
型Aにおける凹溝A3に嵌装される無端状の固定リップ
部1と、前記固定リップ部1における外側の面の中央部
から前記固定リップ部における外側の面における両側の
縁部に向かって延びる2個の無端状のシールリップ部2
3及び24とを備える。固定リップ部1、シールリップ
部23、及びシールリップ部24のいずれも可撓性を有
する部材である。
【0077】シールリップ部23及びシールリップ部2
4は、前述のように、いずれも一方の縁部において、固
定リップ部1の外側の面における中央部に繋がり、他方
の縁部は、固定リップ部の縁部に向かって延びている。
シールリップ部23及び24は、それぞれ、前記固定リ
ップ部1の外側の面1aに対して略平行に延びる内側の
面23b及び24bと、外側に向かって突出する凸面を
形成する外側の面23a及び24aとを備える。したが
って、固定リップ部1とシールリップ部23との間、及
び固定リップ部1とシールリップ部24との間には、そ
れぞれU字型の溝43及び44が形成されている。
【0078】前記シールリップ部23及び24における
外側の面23a及び24aには、それぞれ周方向に延び
る稜線33及び34が形成されている。そして、前記外
側の面23aは、両方の縁部から稜線33に向かって拡
大する錐面状に形成されている。これは、外周面24a
についても同様である。
【0079】前記シールリング10は、シールリップ部
23とシールリップ部24との間の部分において、皿頭
ボルトA41によって凹溝A3の底面に固定されてい
る。
【0080】前記図7に示されるシールリングが装着さ
れたオス型Aをメス型Bに挿入した状態を図8に示す。
図8において、図2と同一の符号は、特に断りがない限
りは図2における同一物を示す。
【0081】図8に示されるメス型Bは、本発明のシー
ルリングによってシールされる圧力装置が備える凹陥部
材に相当し、キャビティB1は、前記凹陥部材が備える
凹陥部に相当する。図8に示されるオス型Aは、前記圧
力装置が備える突出部材に相当し、突出部A1は、前記
突出部材の備える突出部に相当する。前記成形室Cは、
前記圧力装置における加減圧室に相当する。図7に示さ
れたシールリング10が備える固定リップ部1は、本発
明のシールリングにおける固定リップ部に相当する。前
記シールリング10が備えるシールリップ部23及び2
4は、それぞれ、本発明のシールリングにおけるシール
リップ部に相当する。
【0082】オス型Aをメス型Bに挿入した状態におい
ては、シールリング10が備えるシールリップ部23及
び24は、前記稜線33及び34の部分においてのみ、
メス型BにおけるキャビティB1の内壁に当接してい
る。したがって、オス型Aをメス型Bに着脱する際にお
いては、シールリング10とキャビティB1の内壁面と
の摩擦が極めて小さく、又、シールリング10の摩耗も
少ない。更に、前記シールリング10は、前述のように
皿頭ボルトA41によって凹溝A3の内部に固定されて
いるから、オス型Aをメス型に着脱する際にシールリン
グ10がめくれて脱落することが無い。
【0083】前記オス型Aとメス型によって形成される
成形室の内部の空気を排出すると、前記シールリング1
0における溝43に加わる大気圧によって、シールリッ
プ部23が外側に拡張して稜線33においてキャビティ
B1の内壁に強く押圧される。よって、前記シールリン
グ10とキャビティB1との間の気密性が高くなるか
ら、成形室Cの内部は高い真空度に保たれる。
【0084】図7に示されたシールリング10を、シー
ルリップ部23が、オス型Aをメス型Bに挿入する方向
に向くように装着した場合においては、前記成形室Cの
内部の空気を排出すると、成形室Cの内外における圧力
差によって、シールリップ部24が外側に拡張して稜線
34においてキャビティB1の内壁に強く押圧される。
よって、この場合においても同様に成形室Cの内部は高
い真空度に保たれる。
【0085】このように、図7に示されたシールリング
も又、図3におけるシールリングと同様に、シールリン
グをいずれの向きに嵌装しても良好なシール性能が得ら
れるという特長がある。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、凹陥部を有する凹陥部
材及び前記凹陥部に挿入される突出部材における突出部
を備える金型などの圧力装置に装着したときに、前記突
出部材を前記凹陥部材に容易に着脱でき、突出部材を凹
陥部材に着脱する際に、前記第1又は突出部材における
突出部から脱落することがなく、長期間使用したときの
摩耗が少なく、且つ、摩耗時においてもシール性能が低
下することがないシールリングが提供される。
【0087】本発明によって提供されるシールリングの
うち、固定リップ部における両方の縁部からシールリッ
プ部が延びるシールリングは、シールリングをいずれの
向きに装着しても同じように良好なシール性能が得られ
るという特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のシールリングにおける、オス
型とメス型とを備える金型のオス型に装着されるシール
リングの一例を示す縦断面図である。
【図2】図2は、図1に示されたシールリングが装着さ
れたオス型を備える金型の一例を示す縦断面図である。
【図3】図3は、本発明のシールリングの内、固定リッ
プ部のそれぞれの縁部から延びる2個のシールリップ部
を備えるシールリングの例を示す縦断面図である。
【図4】図4は、図3に示されたシールリングが装着さ
れたオス型を備える金型の一例を示す縦断面図である。
【図5】図5は、図1に示されたシールリングにおい
て、シールリップ部の外側の面が部分円状の断面形状を
有する曲面状に形成されているシールリングの一例を示
す縦断面図である。
【図6】図6は、図3に示されたシールリングの有する
2つのシールリップ部における外側の面が部分円状の断
面形状を有する曲面状に形成されているシールリングの
一例を示す縦断面図である。
【図7】図7は、固定リップ部の外側の面における中央
部から延びる2つのシールリップ部を有するシールリン
グの例を示す縦断面図である。
【図8】図8は、図7に示されるシールリングが装着さ
れたオス型を備える金型の一例を示す断面図である。
【符号の簡単な説明】
1…固定リップ部、2、21、22、23、24…シー
ルリップ部、3、31、32、33、34…稜線、4、
41、42、43、44…溝、10…シールリング、A
…オス型、A1…突出部、A3…凹溝、A4…シールリ
ング固定プレート、B…メス型、B1…キャビティ、C
…成形室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 31:26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突出部を有する突出部材、前記突出部材
    における突出部が挿入される凹陥部を有する凹陥部材、
    及び前記突出部材における突出部と前記凹陥部材におけ
    る凹陥部との間に形成される、内部が加圧又は減圧され
    る加減圧室を備える圧力装置において、前記突出部材に
    おける突出部の外周面、及び前記凹陥部材における凹陥
    部の内周面の一方に装着される、可撓性を有する無端状
    の固定リップ部と、 前記加減圧室の内部が加圧又は減圧されるときには、前
    記加減圧室の内外における圧力差によって、前記突出部
    材における突出部の外周面、及び前記凹陥部材における
    凹陥部の内周面の他方に押圧されることにより、前記凹
    陥部の内周面と前記突出部の外周面との間をシールす
    る、前記固定リップ部における少なくとも一方の縁部、
    又は前記固定リップ部における両方の縁部に挟まれた中
    央部から前記固定リップ部の外側又は内側に延びる、可
    撓性を有する無端状のシールリップ部とを備えることを
    特徴とするシールリング。
  2. 【請求項2】 前記請求項1における固定リップ部は、
    前記請求項1における突出部材が有する突出部の外周面
    に装着される固定リップ部であり、前記請求項1におけ
    るシールリップ部は、前記固定リップ部の外側に延びる
    シールリップ部である請求項1に記載のシールリング。
  3. 【請求項3】 前記請求項1における突出部材としてオ
    ス型を備え、前記請求項1における凹陥部材としてメス
    型を備え、且つ前記オス型の外周面に前記請求項2に記
    載のシールリングが装着されてなることを特徴とする金
    型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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