JPH11247987A - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置

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JPH11247987A
JPH11247987A JP5541398A JP5541398A JPH11247987A JP H11247987 A JPH11247987 A JP H11247987A JP 5541398 A JP5541398 A JP 5541398A JP 5541398 A JP5541398 A JP 5541398A JP H11247987 A JPH11247987 A JP H11247987A
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JP
Japan
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range
correction amount
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JP5541398A
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English (en)
Inventor
Ryuzo Sakakiyama
隆三 榊山
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】登坂路走行時の加速応答性、降坂路走行時のエ
ンジンブレーキ効果を改善し、運転者の意思に沿った走
行を可能にする。 【解決手段】勾配抵抗設定手段45ではエンジントルク
Te’と実変速比iとに基づいて算出した駆動トルクT
dに対する加減速度αの発生割合から勾配抵抗Rdを設
定し、勾配補正量設定手段47では、走行レンジがDレ
ンジかDsレンジかを調べ、Dsレンジにセットされて
いるときは勾配抵抗Rdに基づいて設定する勾配補正量
ΔNpDを大きな値に設定する。目標変速比設定手段4
8では、エンジン運転状態に応じて走行レンジ毎に設定
される目標プライマリ回転数NpDを勾配補正量ΔNpD
によりダウンシフト側へ補正した値(NpD+ΔNpD)
とセカンダリ回転数Nsとの比から目標変速比is(i
s=NpD/Ns)を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速モード走
行時の変速特性を車両の勾配抵抗に応じて可変設定する
無段変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、無段変速機の変速制御装置に
おいては、変速比をスロットル開度と、車速或いはエン
ジン回転数等の運転状態を示すパラメータに基づき、基
本変速特性マップを参照して目標プライマリ回転数を設
定し、この目標プライマリ回転数に実プライマリ回転数
が収束するように追従制御することで、無段変速機にお
ける変速比をローからオーバードライブまで連続的に設
定している。
【0003】ここで、上記基本変速特性マップは、車両
が標準重量で平地平坦路を最適に走行できるように、予
め実験などから求めて設定されている場合が多い。従っ
て、登坂路走行時に上記基本変速特性マップに基づいて
変速比を設定した場合には、トルク不足が生じて運転者
に違和感を与えてしまい、又、降坂路走行時には、最適
なエンジンブレーキ力を得ることができず、同様に違和
感を与えてしまう。
【0004】そのため、例えば、特開平6−81932
号公報には、エンジントルクから走行抵抗(空気抵抗、
加速抵抗、転がり抵抗、コーナリング抵抗等の総称)を
減算して、登坂路走行時の重量勾配抵抗を算出し、この
重量勾配抵抗とスロットル開度とに基づき目標プライマ
リ回転数補正量をマップ参照により設定し、この目標プ
ライマリ回転数補正量を、スロットル開度と車速とに基
づき基本変速特性マップを参照して設定した目標プライ
マリ回転数に加算して、該目標プライマリ回転数を補正
することで、登降坂路走行時の目標プライマリプーリ下
限値を引き上げ、加速応答性の改善、及びエンジンブレ
ーキ効果を高める技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術によれ
ば、変速特性が走行抵抗に応じて自動的に変化されるた
め、運転フィーリングを改善することはできるが、変速
特性が運転者の意思と必ずしも一致するものではなく、
期待する駆動トルクやエンジンブレーキ効果を得ること
ができない。
【0006】又、変速特性を自動的に変化させる制御
は、一般的に、D(ドライブモード)レンジでの走行の
場合が多く、自動変速機の変速特性としてDレンジ以外
に、加速特性を重視したスポーツ性の高いDs(スポー
ツモード)レンジ等、複数の自動変速レンジが備えられ
ているものでは、Dレンジで走行中により高い駆動トル
クを得るためにDsレンジへ切換えても、このDsレン
ジに対応する基本変速特性が走行抵抗に関係なく一律に
設定されてしまうため、期待通りの加速性能やエンジン
ブレーキ効果を得ることができず、運転者に違和感を与
えてしまう。
【0007】本発明は、上記事情に鑑み、登坂路走行、
降坂路走行における変速特性を運転者の選択した自動走
行モードに応じて適正に可変設定することができ、運転
者の意思に沿う走行フィーリングを得ることのできる自
動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による自動変速機の変速制御装置は、変速特性の
異なる複数の自動変速モードを備える無段変速機の変速
制御装置において、車両の走行状態に基づいて勾配抵抗
を設定する勾配抵抗設定手段と、上記勾配抵抗に基づい
て基本変速特性をダウンシフト側へ補正する勾配補正量
を設定する勾配補正量設定手段と、上記自動変速モード
別に備えられている基本変速特性マップに格納されてい
る上記基本変速特性を上記勾配補正量にてダウンシフト
側へ補正し、この補正後の基本変速特性に基づいて目標
変速比を設定する目標変速比設定手段とを備えたことを
特徴とする。
【0009】この場合、好ましくは、前記勾配抵抗設定
手段では前記勾配抵抗を、エンジントルク及び無段変速
機の実変速比から算出した駆動トルクと車両の加減速度
とに基づいて設定することを特徴とする。
【0010】又、好ましくは、前記勾配補正量設定手段
では、前記勾配補正量を変速特性が高回転側に設定され
ている自動変速モード程大きな値に設定することを特徴
とする。
【0011】即ち、本発明による自動変速機の変速制御
装置では、複数の自動変速モードから1つの自動変速モ
ードをレンジ操作により選択すると、対応する基本変速
特性マップが同時に選択され、走行中は、この基本変速
特性マップに格納されている変速特性に従って変速比が
自動制御される。登降坂路走行時は、上記変速特性が、
車両の走行状態に基づいて設定した勾配抵抗に応じてダ
ウンシフト側へ補正されて、駆動トルク或いはエンジン
ブレーキ効果が増加される。このとき、運転者が、例え
ばより高い加速性能或いはエンジンブレーキ効果を得る
ために、変速特性が高回転側に設定されている自動変速
モードへ切換えると、選択された自動変速モードに対応
する基本変速特性マップが新たに選択される。このと
き、勾配補正量の特性も高回転側の自動変速モードに応
じて大きな値に設定されるため、登坂路走行時にはより
高い加速応答性が得られ、降坂路走行時にはより効果的
なエンジンブレーキを働かせることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1に無段変速機を含む駆動系
の概略を示す。同図の符号1はエンジンで、このエンジ
ン1の出力軸が電磁クラッチ、トルクコンバータ等の発
進クラッチ2を介して、シンクロメッシュ機構或いはプ
ラネタリギヤ等で構成された前後進切換装置3に連設さ
れている。
【0013】又、この前後進切換装置3が無段変速機4
のプライマリプーリ4aを軸支するプーリ入力軸4bに
連設され、このプーリ入力軸4bと平行に配設されてい
るプーリ出力軸4cにセカンダリプーリ4dが軸着さ
れ、この両プーリ4a,4d間に駆動ベルト4eが巻装
されている。
【0014】更に、上記プーリ出力軸4cが減速歯車列
5を介してデファレンシャル装置6に連設され、このデ
ファレンシャル装置6に前輪或いは後輪の駆動輪7aを
軸着する駆動軸7が連設されている。
【0015】上記無段変速機4は、上記プライマリプー
リ4aに設けたプライマリ油圧室4fに供給されるプラ
イマリ油圧により変速比が可変設定され、又、セカンダ
リプーリ4dに設けたセカンダリ油圧室4gに供給され
るセカンダリ油圧により、上記セカンダリプーリ4dに
対しトルク伝達に必要な張力を付与する。上記プライマ
リ油圧、及び上記セカンダリ油圧は後述するCVT制御
ユニット21においてエンジン運転状態等に基づいて設
定され、両プーリ4a,4dの溝幅を反比例制御する。
【0016】上記CVT制御ユニット21は、マイクロ
コンピュータ等からなり、図2に示すように、入力ポー
トには、ブレーキペダル踏込み時にON動作するブレー
キスイッチ22、セレクトレバーのポジションを検出す
るレンジ検出センサ23、スロットル開度センサ24、
プライマリプーリ4aの回転数を検出するプライマリ回
転数センサ25、セカンダリプーリ4dの回転数を検出
するセカンダリ回転数センサ26、及びエンジン制御ユ
ニット27等が接続され、このエンジン制御ユニット2
7からクランク角センサ28の出力信号に基づいて算出
したエンジン回転数Ne、エアコンスイッチ29のON
/OFF信号等が入力される。尚、本実施の形態で採用
する無段変速機4では、通常のDレンジ以外にDs(ス
ポーツモード)レンジ等、複数の自動変速モードが備え
られており、CVT制御ユニット21のメモリ(RO
M)には、各自動変速モードに対応する複数の基本変速
特性マップが格納されている。この各基本変速特性マッ
プには、各自動変速モード毎に平地平坦路を最適に走行
できる変速特性が、予め実験等により求めて格納されて
いる。
【0017】更に、上記CVT制御ユニット21の出力
側が、ライン圧制御バルブ30を動作させる比例ソレノ
イド30a、及び変速制御バルブ31を動作させる比例
ソレノイド31aに接続されている。
【0018】上記ライン圧制御バルブ30、及び上記変
速制御バルブ31に連通する油圧回路には、エンジン駆
動式オイルポンプ32が接続されており、上記ライン圧
制御バルブ30では、上記オイルポンプ32の吐出圧を
元圧として変速比とエンジントルクとに応じたライン圧
PLを生成し、このライン圧PLがセカンダリ圧として
上記セカンダリ油圧室4gに供給される。一方、上記変
速制御バルブ31では、上記ライン圧PLを元圧とし
て、プライマリ油圧室4fに供給するプライマリ油圧P
pを生成する。
【0019】次に、CVT制御ユニット21の機能構成
について説明する。図3に示すように、CVT制御ユニ
ット21は、変速制御系として変速制御バルブ31に連
設する比例ソレノイド31aの動作量を制御するため
に、エンジントルク算出手段41、実変速比算出手段4
2、加減速度算出手段43、駆動トルク算出手段44、
勾配抵抗設定手段45、目標プライマリ回転数設定手段
46、勾配補正量設定手段47、目標変速比設定手段4
8、プライマリ圧制御電流設定手段49の各機能が備え
られている。
【0020】上記変速制御系では、自動変速モードがD
レンジモードとDsレンジモードとの何れに選択されて
いるかをレンジ検出センサ23から出力されているレン
ジ信号に基づき判断し、対応する基本変速特性マップを
選択し、この基本変速特性マップをエンジン運転状態に
基づいて参照して目標プライマリ回転数NpDを設定す
る。又、エンジンの駆動トルクTdに対する車両の加減
速度αの発生割合から算出した勾配抵抗Rdに基づき勾
配補正量ΔNpDを、対応する自動変速モードに応じて
個別に設定する。そして、上記目標プライマリ回転数N
pDを上記勾配補正量ΔNpDでダウンシフト側へ補正し
(NpD=NpD+ΔNpD)、この補正した目標プライ
マリ回転数NpDとセカンダリ回転数Nsとの比から目
標変速比isを設定し、実変速比iが上記目標変速比i
sに近づくように、プライマリプーリ4aに設けたプラ
イマリ油圧室4fに供給するプライマリ油圧Ppを制御
する。
【0021】次に、上記CVT制御ユニット21で実行
される無段変速機4の変速制御処理について説明する。
走行時、運転者がセレクトレバーを操作して、走行レン
ジをDレンジ或いはDsレンジの自動変速モードレンジ
にセットすると、目標プライマリ回転数設定手段46で
は、選択したモードをレンジ検出センサ23から出力さ
れるレンジ信号に基づいて判別し、対応する基本変速特
性マップを選択する。
【0022】図6に示すように、上記各基本特性マップ
には、最大変速比であるLOWから最小変速比であるオ
ーバドライブ(OD)の間に、スロットル開度θに対応
して複数の変速特性ラインが設定されている。
【0023】走行路が平地平坦路である場合、後述する
勾配抵抗設定手段45で設定する勾配抵抗Rdは0であ
るため、勾配補正量設定手段47で設定する勾配補正値
ΔNpDも0となり、上記基本変速特性マップに格納さ
れている変速特性ラインは勾配補正されず、スロットル
開度θとセカンダリ回転数Nsとに基づき補間計算付き
で参照した値が、そのまま目標プライマリ回転数NpD
として設定される。
【0024】一方、エンジントルク算出手段41では、
クランク角センサ28の出力信号に基づきエンジン制御
ユニット27で算出したエンジン回転数Neを読込み、
このエンジン回転数Neとスロットル開度θとに基づき
エンジントルクマップを補間計算付きで参照して基本エ
ンジントルクTeを設定し、この基本エンジントルクT
eをエアコンスイッチ29から出力されるエアコン信号
に従って設定したエアコン補正値KACで補正してエンジ
ントルクTe’を算出する(Te’=Te・(1+KA
C))。
【0025】図4に示すように、上記エンジントルクマ
ップには、スロットル開度θ毎に、予め実験等から求め
た複数の異なるトルク特性ラインが格納されており、ス
ロットル開度θに基づいてトルク特性ラインを選択し、
エンジン回転数Neに基づき該トルク特性ラインを参照
して基本エンジントルクTeを設定する。又、図5に示
すように、上記エアコン補正値KACは、エアコンスイッ
チ29がOFFのとき0に設定され、又、ONのとき、
0<KAC<1の範囲で予め設定されている値に設定され
る。
【0026】実変速比算出手段42では、プライマリ回
転数センサ25で検出したプライマリ回転数Npと上記
セカンダリ回転数Nsとの比から、実変速比iを算出す
る(i=Np/Ns)。
【0027】そして、駆動トルク算出手段44におい
て、エンジントルクTe’と実変速比iとの関係から次
式に基づき駆動トルクTdを算出する。 Td=KGf・Te’・i・1/r ここで、KGfはプライマリプーリ4a以降の総減速比、
rはタイヤ半径である。
【0028】更に、加減速度算出手段43では、セカン
ダリ回転数センサ26で検出したセカンダリ回転数Ns
の時間変化率から加減速度α(α=dNs/dt)を算
出する。
【0029】勾配抵抗設定手段45では、上記駆動トル
クTdに対する上記加減速度αの発生割合から勾配抵抗
Rdを算出し(Rd=α/Td)、勾配補正量設定手段
47へ出力する。
【0030】勾配補正量設定手段47では、レンジ検出
センサ32から出力されるレンジ信号に基づき、Dレン
ジモードとDsレンジモードとの何れの自動変速モード
が選択されているかを判別し、対応する勾配補正テーブ
ルを選択する。そして、選択した勾配抵抗テーブルを上
記勾配抵抗Rdに基づき参照して勾配補正量(ダウンシ
フト量)ΔNpDを設定する。この勾配補正量ΔNpD
は、自動変速モード毎に異なる特性を有しており、高回
転側に設定されているDsレンジモードでは、通常のD
レンジモードよりも大きな値に設定されている。
【0031】目標プライマリ回転数設定手段46では、
上記レンジ信号を読込み、選択された自動変速モードを
判別し、対応する基本変速特性マップ(図6参照)を選
択する。そして、この基本変速特性マップを車速に対応
するセカンダリ回転数Nsとスロットル開度θをパラメ
ータとして参照し、目標プライマリ回転数NpDを設定
する。
【0032】尚、上記基本変速特性マップに格納されて
いる変速特性は、平地平坦路走行に適合する目標プライ
マリ回転数NpDを予めシミュレーション或いは実験等
により求めて、CVT制御ユニット21のメモリ(RO
M)にマップとして記憶されているものであり、一般的
には、図6に実線で示すように、スロットル開度が低開
度方向へ移行するに従って、オーバドライブ(OD)寄
りとなる変速特性に設定されている。
【0033】目標変速比設定手段48では、目標プライ
マリ回転数設定手段46で設定した目標プライマリ回転
数NpDに上記勾配補正量ΔNpDを加算して、この勾配
補正量ΔNpD分だけ上記目標プライマリ回転数NpDを
ダウンシフト側へ補正した値(NpD=NpD+ΔNp
D)とセカンダリ回転数Nsとの比から目標変速比is
(is=NpD/Ns)を算出する。尚、上述したよう
に、平地平坦路走行での勾配抵抗は0であり、従って、
勾配補正値ΔNpDも0となるため、上記目標プライマ
リ回転数NpDは、目標プライマリ回転数設定手段46
で設定した値がそのまま採用される。
【0034】プライマリ圧制御電流設定手段49では、
上記目標変速比isに対応するプライマリ圧制御電流I
sを設定し、変速制御バルブ31を動作させる比例ソレ
ノイド31aへ出力する。その結果、この変速制御バル
ブ31が上記目標変速比isに対応するプライマリ油圧
Ppを生成し、プライマリ油圧室4fへ供給し所定に変
速動作させる。
【0035】このように、上記目標プライマリ回転数N
pDに上記勾配補正量ΔNpDを加算することで、基本変
速特性マップ(図6参照)の各変速特性ラインが、図6
に破線で示すように、上記勾配抵抗Rdに対応する勾配
補正量ΔNpD分だけ、ダウンシフト側へオフセットさ
れ、スロットル全閉時の下限値が引き上げられる。
【0036】その結果、低スロットル開度であっても高
めの目標プライマリ回転数NpDが設定されるようにな
り、登坂路走行時の加速応答性が良くなり、降坂路走行
時においてはエンジンブレーキ効果を十分に得ることが
できる。
【0037】又、本実施の形態では、勾配補正量ΔNp
Dが、選択された自動変速モード毎に個別に設定される
ため、例えば、Dレンジでの登坂路或いは降坂路走行に
おいて、より高い加速性能、或いはエンジンブレーキ効
果を得るために、Dsレンジを選択すると、当該レンジ
に対応する基本変速特性マップに格納されている目標プ
ライマリ回転数NpDが、Dsレンジに対応して設定さ
れた勾配補正量ΔNpDにより、ダウンシフト側へ大き
くオフセットされるため、運転者の意思に沿う走行特性
を得ることができる。
【0038】尚、本発明は上記実施の形態に限るもので
はなく、例えば、勾配補正量ΔNpDは、勾配抵抗Rd
の増加に従い、その増加率が次第に高くなるように設定
しても良い。又、この勾配補正量ΔNpDは、勾配抵抗
Rdに基づいて自動変速モード毎に演算により個別に求
めても良い。更に、適用する無段変速機はベルト方式に
限らずトロイダル方式等であっても良い。
【0039】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
駆動トルクと加減速度とに基づいて、走行中の勾配抵抗
を設定し、この勾配抵抗に基づいて設定する勾配補正量
を自動走行モード毎に個別に設定するようにしたので、
例えば変速特性が高回転側に設定されている自動変速モ
ードにおいては、上記勾配補正量を大きな値に設定する
ことで、登坂路走行ではより高い加速性能が得られ、
又、後半路走行ではより効果的なエンジンブレーキを得
ることができるようになり、運転者の意思に沿った運転
性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無段変速機を有する駆動系の概略図
【図2】無段変速機の制御システムを示す概略図
【図3】無段変速機の制御システムを示す機能ブロック
【図4】エンジントルクマップの概念図
【図5】エアコンスイッチの動作とエアコン補正値との
関係を示すタイムチャート
【図6】基本変速特性マップの概念図
【符号の説明】
1…エンジン 4…無段変速機 21…変速制御装置(制御ユニット) 44…駆動トルク算出手段 45…勾配抵抗設定手段 47…勾配補正量設定手段 48…目標変速比設定手段 i…実変速比 is…目標変速比 Rd…勾配抵抗 Te…エンジントルク Td…駆動トルク α…加減速度 ΔNpD…勾配補正量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59:52

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速特性の異なる複数の自動変速モードを
    備える無段変速機の変速制御装置において、 車両の走行状態に基づいて勾配抵抗を設定する勾配抵抗
    設定手段と、 上記勾配抵抗に基づいて基本変速特性をダウンシフト側
    へ補正する勾配補正量を設定する勾配補正量設定手段
    と、 上記自動変速モード別に備えられている基本変速特性マ
    ップに格納されている上記基本変速特性を上記勾配補正
    量にてダウンシフト側へ補正し、この補正後の基本変速
    特性に基づいて目標変速比を設定する目標変速比設定手
    段とを備えたことを特徴とする無段変速機の変速制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記勾配抵抗設定手段では前記勾配抵抗
    を、エンジントルク及び無段変速機の実変速比から算出
    した駆動トルクと車両の加減速度とに基づいて設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の無段変速機の変速制御
    装置。
  3. 【請求項3】前記勾配補正量設定手段では、前記勾配補
    正量を変速特性が高回転側に設定されている自動変速モ
    ード程大きな値に設定することを特徴とする請求項1或
    いは2記載の無段変速機の変速制御装置。
JP5541398A 1998-03-06 1998-03-06 無段変速機の変速制御装置 Pending JPH11247987A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4832440B2 (ja) * 2004-09-10 2011-12-07 ルノー・エス・アー・エス 斜面と積荷との少なくとも一方の状況に対して適応化された、自動車の動力装置の変速機の設定点の作成方法および関連する装置
US8527166B2 (en) 2007-07-03 2013-09-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Shift control device for vehicular continuously variable transmission

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