JPH11247309A - 外壁材の目地構造 - Google Patents

外壁材の目地構造

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JPH11247309A
JPH11247309A JP4953398A JP4953398A JPH11247309A JP H11247309 A JPH11247309 A JP H11247309A JP 4953398 A JP4953398 A JP 4953398A JP 4953398 A JP4953398 A JP 4953398A JP H11247309 A JPH11247309 A JP H11247309A
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wall
wall material
elastic
joint
concave portion
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JP4953398A
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Katsuyuki Komatsubara
勝之 小松原
Seiji Takebe
青児 武部
Kazunori Tsutsumi
一徳 堤
Kiyoshi Mimura
清 三村
Hitoshi Nishino
均 西野
Eiji Araki
栄二 荒木
Akihisa Azuma
明久 東
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接する2つの外壁材1,1の接合端部間に
形成される所定幅の目地部における塗膜切れ、段差、凹
み等のような外観不良の発生を長期間に亘り安定して防
止する。 【解決手段】 2つの外壁材1,1の接合端部間に形成
された所定幅の凹部3内に、スチレン樹脂、アクリル樹
脂、シリコン樹脂等からなる弾性粒子7,7,…が含ま
れた、ウレタンやポリエステル等からなる弾性パテ材6
を両外壁材1,1の表面と面一に充填し、両外壁材1,
1ないし弾性パテ材6の表面に塗装による塗膜10を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外壁材の目地構造
に関し、特に外壁材の表面に施された塗装の目地部にお
ける外観不良の発生を防止するものの技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種外壁材の目地構造とし
て、例えば図3に示すように、隣接する2つの外壁材3
1,31の接合端部間に形成される所定幅の目地部32
内の外壁材裏面側にハットジョイナー33を設け、その
ジョイナー33に対し外壁材表面側の目地部32内にシ
リコン系やウレタン系等のコーキング材34(又はパテ
材)を表面が両外壁材31,31の表面と面一になるよ
うに充填し、その上に両外壁材31,31ないしコーキ
ング材34の表面に亘り塗装を施して塗膜35を形成し
たものが知られている。尚、図3中、36は各外壁材3
1が釘により固定された外壁下地としての胴縁材であ
る。
【0003】また、図4に示すように、2つの外壁材3
1,31をその接合端部同士を突き合わせた状態で胴縁
材36にそれぞれ固定し、目地部32にコーキング材等
を用いることなく、その両外壁材31,31の表面に塗
装を施して塗膜35を形成する場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の目
地構造のうち、図4に示す後者のものでは、各外壁材3
1の厚さ精度や胴縁材36の不陸等によって両外壁材3
1,31の表面同士が面一とならないことがあり、その
場合、目地部32に沿って塗膜35に段差が生じる虞れ
がある。また、各外壁材31や胴縁材36の動きに対し
て目地部32上の塗膜35に応力が集中し、塗膜35の
伸びが目地部32の開きに追随することができずに、目
地部32で塗膜切れが発生するという問題もある。
【0005】一方、図3に示す前者の目地構造では、コ
ーキング材34が弾性を有していて各外壁材31や胴縁
材36の動きに追随可能であるので、目地部32での塗
膜切れは発生し難くなる。
【0006】しかしながら、その反面、コーキング材3
4の表面が施工後に硬化するまでに溶剤等の揮発により
いわゆるやせ現象が発生して凹むことは避けられず、塗
膜35にも目地部32に沿って凹みが生じるという問題
がある。このコーキング材34の体積変化は5%程度で
あるが、該コーキング材34において両外壁材31,3
1に接合されている左右両端部及びジョイナー33に接
着している底部は殆ど動かず、表面における目地部幅方
向の中央部が集中的にやせるため、塗膜35の凹みが大
きく目立ってしまうことになる。
【0007】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記した外壁材の目地構造を改良する
ことによって、塗膜の目地部における塗膜切れ、段差、
凹み等のような外観不良の発生を防止することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的の達成のた
め、この発明では、2つの外壁材の接合端部間に形成さ
れる凹部に、弾性粒子を含有しかつ自身も弾性を有する
弾性パテ材を両外壁材の表面と面一に充填した上で両外
壁材ないし弾性パテ材の表面を塗装するようにした。
【0009】具体的には、請求項1の発明の外壁材の目
地構造は、隣接する2つの外壁材の接合端部間の少なく
とも外壁材表面側に所定幅の凹部が形成され、この凹部
内に、弾性を有する弾性粒子を含みかつ自身も弾性を有
する弾性パテ材が両外壁材の表面と面一になるよう充填
され、上記両外壁材ないし弾性パテ材の表面に亘り塗装
が施されていることを特徴とするものである。
【0010】上記弾性パテ材は、ウレタンやポリエステ
ル等からなる弾性を有する充填材である。また、弾性粒
子は、スチレン樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂等か
らなる粒子で、経時変化による伸縮を起こさない性質が
ある。また、弾性粒子の大きさは、上記弾性パテ材への
混入や施工時の充填等の作業性の点から、直径1mm以
下が望ましい。
【0011】上記の構成により、凹部に充填された弾性
パテ材は、それ自身が持つ弾性により外壁材や外壁下地
の動きに追随して伸縮するので、目地部での塗膜切れを
防止できる。また、弾性パテ材の表面が両外壁材の表面
と面一であるので、塗膜に段差が生じることはない。さ
らに、経時変化で弾性パテ材にはやせが生じるが、それ
による目地部分の凹みは上記弾性を持つ弾性粒子によっ
て抑えられて目立ち難くなる。このようにして目地部分
の形状変化を抑えることができる。
【0012】請求項2の発明では、上記凹部は外壁材表
面側のみに設けられ、この凹部の裏面側で両外壁材の接
合端部同士が突き合わされた状態とする。こうすれば、
外壁材を無機質材とすることで、火災発生時に有機質で
ある塗膜及び弾性パテ材は燃えてしまっても、無機質材
からなる外壁材の突き合わせ部により壁内部への炎の通
過を防止でき、壁内部の防火性を向上することができ
る。
【0013】請求項3の発明では、上記外壁材は、鉱物
質繊維、無機粉状体及び結合剤からなる表裏層と、これ
ら表裏層間に位置し、無機発泡体及び結合剤からなる中
間層とが積層一体化され、かつ全体の比重が0.6〜
0.9であるものとする。
【0014】こうして外壁材の全体の比重を0.9以下
とすることで、その表裏層及び中間層は共に内部に多数
の空隙を有する構造になるので、弾性パテ材がその空隙
に浸透し、そのアンカー効果により外壁材と弾性パテ材
との密着性を向上することができ、塗膜切れの発生を有
効に抑制することができる。また、釘打ちし易く、釘打
ち部においてクラックの発生を防止することができる。
【0015】一方、外壁材の全体の比重を0.6以上と
することで、釘頭貫通抵抗力や釘側面抵抗力等の釘保持
力を適正に維持することができる。さらに、表裏面が鉱
物質繊維からなるので、釘頭を外壁材の表面と面一とな
るまで容易に打ち込むことができ、その打ち込み時にク
ラックを発生し難くして、塗装により釘頭を目立たなく
することができる。よって、上記各発明の目地構造に最
適な外壁材が容易に得られる。
【0016】請求項4の発明では、上記両外壁材ないし
弾性パテ材の表面に塗装により形成された塗膜は弾性を
有するものとする。こうすると、表面に塗装により形成
される塗膜のクラックをさらに有効に抑制することがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は本発明の実
施形態1に係る外壁材の目地構造を示し、1,1は互い
に隣り合う2つの外壁材で、これら2つの外壁材1,1
は共に接合端部において外壁下地としての胴縁材12の
表面にそれぞれ釘(図示せず)により固定され、この両
外壁材1,1の接合端部間に目地部2が形成されてい
る。この目地部2には、各外壁材1の表裏方向全体に亘
って略一定の幅を有する断面略矩形状の凹部3が外壁材
1,1の接合端面に沿って延びるように設けられてい
る。具体的には、この凹部3の底面は上記胴縁材12の
表面(外壁材1の固定面)により、また凹部3の幅方向
両側面は両外壁材1,1の接合端面によりそれぞれ形成
されている。
【0018】上記目地部2の凹部3内には弾性を有する
弾性パテ材6が両外壁材1,1の表面と面一になるよう
に充填され、この弾性パテ材6の内部には弾性を有する
多数の弾性粒子7,7,…が混入状態で含有されてい
る。
【0019】上記弾性パテ材6は、ウレタンやポリエス
テル等からなる弾性を有する充填材からなる。この弾性
パテ材6は、例えば伸び率が50%以上であって、しか
も、接着強度(引張強度)が2kgf/cm2以上であ
るものが望ましく、例えば伸び率が100%のウレタン
系パテが適している。また、その他にも、エポキシ樹脂
パテ、合成樹脂エマルジョン系パテや一般のコーキング
材を使用してもよい。
【0020】一方、弾性パテ材6内に混入される弾性粒
子7,7,…は、スチレン樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ン樹脂等からなる粒子が挙げられ、経時変化による伸縮
を起こさない性質を有する。また、弾性粒子7の大きさ
は、上記弾性パテ材6への混入や施工時の充填等の作業
性の観点から直径1mm以下とすることが望ましい。
【0021】上記両外壁材1,1ないし弾性パテ材6の
各表面には両者の表面に亘って塗装が施されて略一定の
厚さの塗膜10が形成されている。この塗装塗料として
は、例えばソフトリシン(エスケー化研(株)製)等が
挙げられる。また、弾性リシンや単層弾性等の塗料を用
いて、塗膜10に弾性を持たせるようにしてもよい。
【0022】上記外壁材1は、鉱物質繊維、無機粉状体
及び結合剤からなる表層1a及び裏層1bと、これら表
裏層1a,1b間に位置し、無機発泡体及び結合剤から
なる中間層1cとが積層一体化された無機質材であっ
て、全体の比重は0.6〜0.9に設定されている。具
体的には、例えば20〜80重量%の鉱物質繊維、3〜
15重量%の有機繊維、10〜65重量%の無機粉状体
及び5〜30重量%の結合剤を成分とするスラリーを湿
式抄造して得られた湿潤マットからなる表裏層1a,1
b間に、40〜80重量%の無機発泡体、5〜30重量
%の有機繊維、5〜30重量%の結合剤及び0〜40重
量%の無機粉状体の混合物からなる中間層1cを形成
し、これらの表裏層1a,1b及び中間層1cを加熱圧
締した後、ドライヤーで乾燥したもの(火山性ガラス質
複合板)が挙げられる。
【0023】ここで、上記各外壁材1としての火山性ガ
ラス質複合板の製造方法について例示すると、まず、5
0重量%のロックウール(鉱物質繊維)と、5重量%の
パルプ(有機繊維)と、30重量%の水酸化アルミニウ
ム(無機粉状体)と、10重量%の粉末フェノール(結
合剤)と、5重量%のデンプン(結合剤)とを清水中に
投入し、撹拌して濃度2%の水性スラリーとし、これを
長網式抄造機で抄造して、厚さ7mmの表裏層1a,1
bとなる湿潤マットを作製する。
【0024】一方、65重量%のシラス発泡体(無機発
泡体)と、5重量%のパルプ(有機繊維)と、5重量%
の熱融着繊維(有機繊維)と、10重量%のアクリル樹
脂(結合剤)と、5重量%のデンプン(結合剤)と、1
0重量%の水酸化アルミニウム(無機粉状体)とを、こ
れら固形分に対して30%の割合となる水の噴霧下で混
合して中間層1c用の混合物を作製する。
【0025】そして、上記湿潤マット(裏層1b)上
に、上記中間層1cとなる混合物を厚さが33mmとな
るように均一に散布して堆積させ、その上に表層1aと
なる湿潤マットを配し、全体の厚さが47mmの積層体
を作製する。次いで、この積層体を、温度200℃、圧
力10kgf/cm2の連続プレスで加圧して厚さが1
2mmの板状体とし、この板状体を温度が200℃のド
ライヤー内で30分間乾燥することにより、比重が約
0.95の表裏層1a,1bと比重が約0.5の中間層
1cとを積層一体化する。このことで、全体の比重が約
0.7である三層構造の火山性ガラス質複合板が得られ
る。
【0026】上記目地構造を得るための施工手順として
は、まず、胴縁材12に一方の外壁材1を釘で打ち付け
て固定した後、他方の外壁材1を、その接合端面と上記
一方の外壁材1の接合端面との間に凹部3が形成される
ように間隔をあけた状態で胴縁材12に釘打ち固定す
る。続いて、凹部3内に弾性パテ材6を、その外壁材1
の表面側にある表面が両外壁材1,1の表面と面一とな
るように充填した後、両外壁材1,1ないし弾性パテ材
6の各表面に塗装を施して塗膜10を形成すればよい。
【0027】したがって、上記実施形態の目地構造で
は、2つの外壁材1,1の接合端部間に形成された目地
部2の凹部3内に、弾性パテ材6が両外壁材1,1の接
合端部に接着されて充填され、この弾性体パテ材6はそ
れ自身の弾性により各外壁材1や胴縁材12の動きに追
随して伸縮するので、表面の塗膜10が目地部2で切れ
ることはない。また、弾性パテ材6の表面が両外壁材
1,1の表面と面一であるので、塗膜10に段差が生じ
ることもない。
【0028】そして、上記弾性パテ材6は経時変化によ
り体積が減少してやせが生じるものの、この弾性パテ材
6内には弾性を持つ弾性粒子7,7,…が混入されてい
るので、上記弾性パテ材6のやせによる目地部2の凹み
を上記弾性粒子7,7,…により抑えて目立ち難くする
ことができる。
【0029】以上の相乗的な作用により、簡単な構成
で、長期に亘り安定して両外壁材1,1間の目地部2の
形状変化を抑えて、その目地部2における塗装の外観不
良の発生を防止することができる。
【0030】また、両外壁材1,1の接合端部間の凹部
3に弾性パテ材6を通常一般のパテ材と同様にして充填
すれば済むので、施工性を良好に維持することができ
る。
【0031】さらに、各外壁材1が、鉱物質繊維、無機
粉状体及び結合剤からなる表裏層1a,1bと、無機発
泡体及び結合剤からなる中間層1cとを積層一体化した
ものであって、その比重が全体として0.6〜0.9と
されているので、この外壁材1は低比重により表裏層1
a,1b及び中間層1cの内部に共に多くの空隙を有す
ることになり、上記弾性パテ材6がその空隙に浸透して
アンカー効果により外壁材1,1との接着性を向上させ
ることができ、塗膜切れの発生を効果的に防止すること
ができる。しかも、釘打ちも容易となり、釘打ち部での
クラック発生を防止することができる。
【0032】一方、外壁材1の比重が全体で0.6以上
であるので、その釘頭貫通抵抗力や釘側面抵抗力等の釘
保持力を良好に維持することができる。さらに、表裏層
1a,1bが鉱物質繊維からなるので、釘頭を各外壁材
1の表面と面一となるまで容易に打ち込むことができ、
その打ち込み時にクラックも発生することが殆どない。
このため、各外壁材1に塗装により釘頭をも目立たなく
することができる。すなわち、この各外壁材1は、上記
施形態の目地構造に好適なものとなる。
【0033】尚、上記両外壁材1,1ないし弾性パテ材
6の表面に塗布される塗料を弾性塗料として、上記塗膜
10を弾性を有するものとすれば、その塗膜10のクラ
ック発生を抑制できてより一層望ましい。
【0034】また、両外壁材1,1の接合端部間に、外
壁材1の厚さむらによる段差が生じている場合、弾性パ
テ材6を凹部3周りの外壁材1の表面まで塗り延ばせ
ば、段差を目立ち難くすることができる。
【0035】さらに、上記実施形態1では、従来の目地
構造(図3参照)のようにハットジョイナーは使用して
いないが、目地部2の凹部3における外壁材1裏面側に
ハットジョイナーを設け、そのジョイナーの外壁材1表
面側で凹部3の底面を構成するようにしてもよい。
【0036】(実施形態2)図2は本発明の実施形態2
を示し(尚、図1と同じ部分については同じ符号を付し
てその詳細な説明は省略する)、両外壁材1,1の接合
端部間に形成される目地部2の凹部3の構造を異ならせ
たものである。
【0037】すなわち、この実施形態では、断面略矩形
状の凹部3が目地部2の外壁材1,1の表面側のみに設
けられ、その凹部3の裏面側は両外壁材1,1の接合端
部同士が突き合わされた状態とされている。このため、
凹部3の底面及び両側面は全て両外壁材1,1で構成さ
れ、弾性粒子7,7,…を含んだ弾性パテ材6は、凹部
3の底面と両外壁材1,1の突合せ部の外壁材1表面側
の面とに接着固定されるようになっている。
【0038】上記凹部3の開口周りの外壁材表面は、該
凹部3の幅方向中央と反対側に向かって表面側に緩やか
に傾斜する傾斜面4,4とされている。この各傾斜面4
上にも上記凹部3内のものと連続する弾性パテ材6が配
置されて、その弾性パテ材6の表面は各外壁材1の傾斜
面4以外の表面と面一とされている。
【0039】尚、上記両外壁材1,1と胴縁材12との
間には、EPDM発泡体等からなる弾性防水パッキン1
3が介在されて、壁内部の水密性が保たれている。
【0040】したがって、この実施形態では、目地部2
にある凹部3の裏面側で、無機質材からなる両外壁材
1,1の接合端部同士が突き合わされた状態とされてい
るので、火災発生時に、たとえ有機質である塗膜10や
弾性パテ材6が燃えたとしても、両外壁材1,1の突合
せ部により壁内部に炎が貫通するのを防止でき、よって
簡単な構成で壁内部の防火性を向上させることができ
る。
【0041】この実施形態2において、例えば、上記外
壁材1を12mm厚さの火山性ガラス質複合板とし、凹
部3(弾性パテ材6)の幅を8mmとし、深さ(弾性パ
テ材6の厚さ)を4mmとしたとき、各外壁材1の突合
せ端面から12mmの位置に釘SFN50を150mm
ピッチ間隔で打ち付けると、目地部2の動きを軽減する
ことができ、塗膜10切れをより一層確実に防止するこ
とができる。
【0042】尚、上記実施形態2では、凹部3の開口周
りの外壁材表面に各傾斜面4を設けているが、この傾斜
面4を必ずしも設ける必要はなく、凹部3の両側面が各
外壁材1の表面まで真っ直ぐに延びるようにしてもよ
い。また、各傾斜面4を設ける代りに、凹部3の各側面
と各外壁材1の表面との角部に小さい面取り部を設ける
ようにしてもよい。
【0043】また、上記各実施形態では、いずれも目地
部2の凹部3(弾性パテ材6)を断面略矩形状に形成し
ているが、凹部3及び弾性パテ材6をその幅が外壁材1
の表面に向かって大きくなるように断面三角形状(V目
地)に形成してもよく、その場合、凹部3を外壁材1の
表裏方向全体に又は外壁材1の表面側のみのいずれに設
けることもできる。また、本発明は、その他、例えば両
外壁材1,1同士を雇い実接合して表面側に凹部が形成
される目地構造に対しても適用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明した如く、請求項1の外壁材の
目地構造によると、2つの外壁材の接合端部間の少なく
とも外壁材表面側に形成された所定幅の凹部内に、弾性
粒子を含む弾性パテ材を両外壁材の表面と面一に充填
し、両外壁材ないし弾性パテ材の表面に塗装により塗膜
を形成したことにより、弾性パテ材を外壁材や外壁下地
の動きに追随して伸縮させて目地部での塗膜切れを防止
できるとともに、塗膜の段差を防止でき、弾性パテ材の
経時変化によるやせが生じても、目地部分の凹みを弾性
粒子により抑えて目立ち難くでき、よって外壁材の目地
部分の形状変化の抑制を長期間に亘り安定して図ること
ができる。
【0045】請求項2の発明によると、凹部を外壁材表
面側のみに設け、凹部の裏面側で両外壁材の接合端部同
士を突き合わせたことにより、火災発生時に塗膜及び弾
性パテ材は燃えても、無機質材からなる外壁材の突き合
わせ部により壁内部への炎の通過を防止して、壁内部の
防火性の向上を図ることができる。
【0046】請求項3の発明によると、外壁材を、鉱物
質繊維、無機粉状体及び結合剤からなる表裏層と、無機
発泡体及び結合剤からなる中間層とを積層一体化し、そ
の全体比重を0.6〜0.9としたことにより、弾性パ
テ材のアンカー効果により外壁材と弾性パテ材との密着
性を向上させて、塗膜切れの発生を有効に抑制できると
ともに、釘打ちの容易化、釘打ちに伴うクラック発生の
防止、釘頭貫通抵抗力や釘側面抵抗力等の釘保持力の適
正化等を図ることができる。
【0047】請求項4の発明によると、両外壁材ないし
弾性パテ材の表面に形成される塗膜を弾性塗膜としたこ
とで、塗膜のクラック防止をより一層有効に図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の外壁材の目地構造を示す
断面図である。
【図2】本発明の実施形態2を示す図1相当図である。
【図3】外壁材の目地構造の従来例を示す目地部の断面
図である。
【図4】外壁材の目地構造の他の従来例を示す図3相当
図である。
【符号の説明】
1 外壁材 2 目地部 3 凹部 6 弾性パテ材 7 弾性粒子 10 塗膜 12 胴縁材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三村 清 大阪府大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工業株式会社内 (72)発明者 西野 均 大阪府大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工業株式会社内 (72)発明者 荒木 栄二 大阪府大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工業株式会社内 (72)発明者 東 明久 大阪府大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する2つの外壁材の接合端部間の少
    なくとも外壁材表面側に所定幅の凹部が形成され、 上記凹部内に、弾性を有する弾性粒子を含みかつ弾性を
    有する弾性パテ材が両外壁材の表面と面一になるように
    充填され、 上記両外壁材ないし弾性パテ材の表面に亘り塗装が施さ
    れていることを特徴とする外壁材の目地構造。
  2. 【請求項2】 請求項1の外壁材の目地構造において、 凹部は外壁材表面側のみに設けられており、 上記凹部の裏面側で両外壁材の接合端部同士が突き合わ
    された状態とされていることを特徴とする外壁材の目地
    構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の外壁材の目地構造にお
    いて、 外壁材は、鉱物質繊維、無機粉状体及び結合剤からなる
    表裏層と、該表裏層間に位置し、無機発泡体及び結合剤
    からなる中間層とが積層一体化され、かつ全体の比重が
    0.6〜0.9であるものであることを特徴とする外壁
    材の目地構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの外壁材の目地
    構造において、 両外壁材ないし弾性パテ材の表面に塗装により形成され
    た塗膜が弾性を有するものであることを特徴とする外壁
    材の目地構造。
JP4953398A 1998-03-02 1998-03-02 外壁材の目地構造 Withdrawn JPH11247309A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001253366A (ja) * 2000-03-13 2001-09-18 Kikuchi Press Kogyo Kk テーラードブランク製物品及びその製造方法
JP2011132744A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Takiron Co Ltd 床組立て用パネルを用いた床構造と床組立て用パネルセット並びにそれを用いた床構造の形成方法

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