JPH11246313A - 害虫忌避組成物 - Google Patents
害虫忌避組成物Info
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- JPH11246313A JPH11246313A JP8787998A JP8787998A JPH11246313A JP H11246313 A JPH11246313 A JP H11246313A JP 8787998 A JP8787998 A JP 8787998A JP 8787998 A JP8787998 A JP 8787998A JP H11246313 A JPH11246313 A JP H11246313A
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Abstract
改良組成に関し、皮膚面上でべとつきを伴わず、さらに
害虫に対し忌避効果を長時間にわたって持続させること
ができる害虫忌避組成物を提供すること。 【構成】害虫忌避成分に変性デンプンである微粉末のア
ルケニルコハク酸デンプン金属塩を共存させることによ
り製造される害虫忌避組成物。
Description
さらに詳しくはその持続性と使用感を改善した害虫忌避
組成物に係る。
下「DEET」と称する。)を含有した害虫忌避組成物
は従来より知られているが、DEETが揮発性であるこ
とから、皮膚に塗布した際に皮膚表面から揮散し、さら
に皮膚の発汗による流れだしなどによって皮膚表面から
の忌避成分が失われやすく、従来、その持続性において
は問題視する向きがあった。この持続性の問題を解決す
るための技術としては、特開昭59−199615号公
報や特開平4−10918号公報では鉱物粉体等を用
い、特開平1−172303号公報ではヒマシ油等を配
合し、特開平5−92905では飽和脂肪酸とアルコー
ルのエステル油を配合した方法、特開昭63−1668
02号公報では水性シリコーンを添加することにより、
さらに特開平4−244001号公報には疎水性シリコ
ーンを添加することにより忌避剤の持続性を向上させる
ものが開示されている。また特開昭59−199602
号公報には、タルク、シリカ、ベントナイト、炭酸カル
シウムなどから選ばれる、平均粒径50μmの鉱物粉体
を用いた害虫忌避組成物は忌避効果が持続し、皮膚表面
への付着性も良いことが記載されている。
に、鉱物粉体を用いた際は水や汗に流れやすいこと、分
散剤に界面活性剤を用いなければならないため使用感が
著しく低下すること、処理部分が乾燥後に当該鉱物粉体
により白い粉を吹いたようになり、衣類などの汚れの原
因になることなどの問題が生じていた。またヒマシ油や
水性シリコーンを用いた際には、べとつき感により使用
感が悪くなることや土・砂の付着等の問題点が生じてい
た。また、飽和脂肪酸とアルコールのエステル油を配合
した方法においても、添加するエステル油の皮膚上での
後残り感(べたつき感)があったり、安定化のために乳
化させる技術がpHに影響されるなど製造処方に制約を
受けることがあった。
て、特開平7−126104号公報は比表面積が500
m2/g以上の無水ケイ酸を用いる人体用害虫忌避組成
物を開示している。さらに特開平9−208406号公
報では細孔容積が1ml/g以下、平均細孔径が100
Å以下でかつ比表面積が500m2/g未満の無水ケイ
酸を用いる害虫忌避組成物を開示している。しかし、害
虫忌避効果の持続性、使用感をさらに改善した害虫忌避
組成物が求められていた。
行により、蚊、ハチ、アブ、ブユ、ダニ、ノミ、ナンキ
ンムシ、ムカデ、ゲジゲジ等による被害が増加してお
り、特に野外にてツツガムシ病、ライム病などの刺咬害
虫による問題も深刻化している。このため、本発明は従
来の害虫忌避組成物よりも害虫忌避効巣の持続性、使用
感をさらに向上した害虫忌避組成物を提供することを目
的とする。
を解決すべく鋭意研究の結果、クリーム、ローション、
エアゾール等の剤型において、害虫忌避成分に変性デン
プンである微粉末のアルケニルコハク酸デンプンの金属
塩を共存させることにより製造した薬剤は、忌避効果の
持続性が高く皮膚感触性にも優れていることを見いだし
本発明を完成した。
身では害虫忌避効果のないアルケニルコハク酸デンプン
の金属塩を共存させることにより、微粉末に吸収ならび
に表面に吸着されることとなる。そしてこれら混合物を
皮膚表面に適用した場合、皮膚表面と直接接触している
害虫忌避成分の量は減少するため、害虫忌避剤の揮散お
よび経皮吸収量が減少し忌避効果の持続性が高まること
が予想される。またアルケニルコハク酸デンプンの金属
塩の粉末によって害虫忌避成分が吸収されることによ
り、害虫忌避成分本来のべたつきが軽減され、また逆に
吸収された害虫忌避成分の該微粉末物質からの徐放性効
果によっても長時間の忌避効果が持続するものと考えら
れる。
ては炭素数5ないし22のアルケニル基を有するものが
好ましく、本発明の目的には2価または3価の金属塩が
好適である。特にオクテニルコハク酸デンプンのアルミ
ニウム塩は優れた使用感が得られるため好ましい。オク
テニルコハク酸デンプンのアルミニウム塩は「ドライ・
フローPC」の商品名で市販されており公知のものであ
るが、害虫忌避組成物に本物質を配合した例はなく、こ
れにより害虫忌避効果の持続性が高まるという効果は今
まで知られていない。
害虫忌避成分にアルケニルコハク酸デンプンの金属塩を
混合するだけでよい。上記アルケニルコハク酸デンプン
の金属塩の配合量は共存する害虫忌避成分の量にもよる
が、一般には0.01−20重量%、好ましくは0.1
−15重量%とするのが適当である。0.01重量%未
満では、目的とする害虫忌避効果の持続性が乏しく、適
用皮膚面での使用感も優れない。また20重量%を越え
て配合した場合、例えばエアゾールではエアゾールバル
ブ等に詰まりを生じさせる危険がある。
酸デンプンの金属塩の平均粒径は50μm以下であるこ
とが望ましい。これは、これ以上の粒径を使用した場
合、使用する剤型などにもよるが、適用皮膚面への付着
性の減少や使用感の悪化をもたらすからである。
は、害虫に対して忌避作用あるいは吸血阻害作用を有す
る合成あるいは天然の各種の化合物が挙げられる。たと
えば、DEET、ユーカリプトール、α−ピネン、ゲラ
ニオール、シトロネラール、カンファー、リナロール、
p−メンタン−1,2−ジオール、p−メンタン−3,
8−ジオール、カラン−3,4−ジオール、ピナン−
2,3−ジオール、テルペノール、フタル酸ジオクチ
ル、フタル酸ジブチル、2−エチル−1,3−ヘキサジ
オール、ブチル−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル
−4−オキソ−2H−ピラン−6−カルボキシレート、
n−ヘキシルトリエチレングリコールモノエーテル、メ
チル−6−n−ペンチル−シクロヘキセン−1−カルボ
キシレート、ジメチルフタレート、シトロネロール、ナ
フタレン、シトロネール酸、2−エチル−2−ブチル−
1,3−プロパンジオール、ビス−テトラヒドロフルフ
ラール、ジ−m−プロピルイソシンコメロネート、2−
(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル−3−
フェノキシベンジルエーテル、1−エチニル−2−メチ
ル−2−ペンテニル−2,2,3,3−テトラメチルシ
クロプロパンカルボキシレート、1−エチニル−2−メ
チル−2−ペンテニル−2,2−ジメチル−3−(2’
−メチル−1’−プロペニル)シクロプロパンカルボキ
シレートなどが例示できる。
ロネラ、レモングラス、クローバ、タチジャコウソウ、
ゼラニウム、ベルガモット、月桂樹、松、アカモモ、ペ
ニーロイアル、ユーカリおよびインドセンダンなどから
取れる精油、抽出液などが例示でき、これらの1種また
は2種以上を選択して用いることができる。上記化合物
および天然物中において、特にDEETが好ましい。
含有量は各薬剤の忌避効力などにより異なるが、DBE
Tの場合2〜32重量%、好ましくは6〜20重量%の
範囲が良い。
ンプンの金属塩の振とう時の分散性を向上させるために
分散剤を用いても良い。この分散剤として用いる界面活
性剤の例を挙げると、デカグリセリン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンソルビット脂肪酸、ポリオキシエチレ
ンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオ
キシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪
酸アミドエステル、ポリオキシエチレングリセソン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど
である。その他にも高級脂肪酸、高級アルコールなども
有効であり、これらの分散剤の1種または2種以上を配
合することでアルケニルコハク酸デンプンの金雇塩を組
成物中に分散することができる。分散剤の配合量として
は0.2〜8重量%であり、好ましくは0.7〜3重量
%である。分散剤の配合量が0.2重量%未満であれば
分散の効果が弱く、一方8重量%を越えると適用皮膚面
でべとつき感が生じる。
溶解でき、かつアルケニルコハク酸デンプンの金属塩に
保持されるものであれば特に制限されない。該溶媒の具
体的な例を挙げると、エチルアルコール、イソプロピル
アルコールなどの低級アルコール、またはこれらの低級
アルコールを香料、苦み剤などで変性させた変性アルコ
ールなどがある。これらを単独で、または2種以上組み
合わせて使用することができる。
ション、エアゾールなどのいずれの剤型にも使用するこ
とができる。本発明の害虫忌避エアゾールの場合、前記
した害虫忌避組成物に噴射剤を添加してエアゾール容器
に充填する。噴射剤としては液化石油ガス、プロパン、
プロピレン、n−ブタン、イソブタン、n−ブチレン、
イソブチレン、ブタジエン、n−ペンタン、イソペンタ
ン、n−ヘキサン、イソヘキサン、ジメチルエーテル、
圧縮空気、炭酸ガス、窒素ガスおよびクロロフロロハイ
ドロカーボン、フロロハイドロカーボンなどが挙げら
れ、これらから選ばれた1種または2種以上のものを用
いることができる。その配合量は害虫忌避組成物:噴射
剤の割合が10:90〜70:30で、特に20:80
〜50:50の範囲が望ましい。
成分として保湿剤、香料、潤滑剤、色素、紫外線吸収
剤、紫外線散乱剤、抗菌剤、清涼剤、制汗剤、増粘剤な
どを含有させることができる。
説明する。但し、本発明は決してこれらに限定されるも
のではない。
続性ならびに適用皮膚面上の使用感の評価法を以下に示
す。
間経過後の忌避効果を測定し、効果の強さと持続時間を
以下の方法で評価した。
とし、各試料にそれぞれ1群を当てた。各群の被験者の
前腕部12cm×5cmにDEETの塗布量が250μ
g/m2となるように均一に塗布し、吸血能力を有する
ヒトスジシマカ(雌)100匹を予め放った金網ケージ
(30×30×30cm)内に3分間露出させ、蚊が吸
血を開始するかどうかを観察した。最終的に塗布8時間
後における吸血の跡の数を数え、次式より忌避率を算出
した。
有無を評価した。評価結果は皮膚に対するべたつきにつ
いて「べたつかず良好;5点」、「やや良好;4点」、
「普通;3点」、「ややべたつく;2点」、「べたつ
く;1点」として点数化し、20名の平均値を算出し
た。
ン) 表1および表2に示した配合成分をエタノールに溶解し
て溶液とした(配合量は重量%)。これをポンプタイプ
の噴霧容器に入れ、ローション剤とした。
記評価試験を行った。その結果を表1および表2に併せ
て示す。
は変性デンプンであるアルケニルコハク酸デンプンの金
属塩を適量添加することにより、長時間忌避効果が持続
し、同時に塗布皮膚面でのべたつきも解消されることが
明らかである。これに対して、アルケニルコハク酸デン
プンの金属塩を無添加あるいは未変性のデンプンパウダ
ーの添加によっては、実施例にみられるような忌避効果
の持続性がみられず適用皮膚面でのべたつきも解消され
なかった。
ム) 表3に示した配合成分を定法に従って調製しクリームを
作製した(配合量は重量%)。
前記評価試験を行った。その結果を表3に併せて示す。
でも、オクテニルコハク酸デンプンのアルミニウム塩を
適量添加することにより、長時間忌避効果が持続し、同
時に塗布皮膚面でのべたつきも解消されることが明らか
である。これに対して、オクテニルコハク酸デンプンの
アルミニウム塩を無添加あるいは未変性のデンプンパウ
ダーの添加によっては、実施例にみられるような忌避効
果の持続性がみられず適用皮膚面でのべたつきも解消さ
れなかった。
ール) 表4に示した配合成分を定法に従って調製しエアゾール
を作製した(配合量は重量%)。
て、前記評価試験を行った。その結果を表4に併せて示
す。
型でも、オクテニルコハク酸デンプンのアルミニウム塩
を適量添加することにより、長時間忌避効果が持続し、
同時に塗布皮膚面でのべたつきも解消されることが明ら
かである。これに対して、オクテニルコハク酸デンプン
のアルミニウム塩を無添加あるいは未変性のデンプンパ
ウダーの添加によっては、実施例にみられるような忌避
効果の持続性がみられず適用皮膚面でのべたつきも解消
されなかった。
れ、べとつかないことより使用感の良い害虫忌避組成物
の提供が可能となった。
Claims (3)
- 【請求項1】害虫忌避成分にアルケニルコハク酸デンプ
ンの金属塩を共存させることを特徴とする害虫忌避組成
物。 - 【請求項2】アルケニルコハク酸デンプンの金属塩がオ
クテニルコハク酸デンプンアルミニウムであることを特
徴とする請求項1記載の害虫忌避組成物。 - 【請求項3】害虫忌避成分がN,N−ジエチル−m−ト
ルアミドである請求項1又は2記載の害虫忌避組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08787998A JP4145986B2 (ja) | 1998-02-25 | 1998-02-25 | 害虫忌避組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08787998A JP4145986B2 (ja) | 1998-02-25 | 1998-02-25 | 害虫忌避組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11246313A true JPH11246313A (ja) | 1999-09-14 |
JP4145986B2 JP4145986B2 (ja) | 2008-09-03 |
Family
ID=13927160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08787998A Expired - Lifetime JP4145986B2 (ja) | 1998-02-25 | 1998-02-25 | 害虫忌避組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4145986B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021080267A (ja) * | 2021-02-16 | 2021-05-27 | アース製薬株式会社 | ヒトの皮膚塗布用害虫忌避剤組成物 |
-
1998
- 1998-02-25 JP JP08787998A patent/JP4145986B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021080267A (ja) * | 2021-02-16 | 2021-05-27 | アース製薬株式会社 | ヒトの皮膚塗布用害虫忌避剤組成物 |
Also Published As
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JP4145986B2 (ja) | 2008-09-03 |
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