JPH11246090A - 支持テープの連続供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙製の支持テープの交換を、自動的、かつ、
確実に行う。 【解決手段】 支持テープ２のロール３を一対の保持軸
１０により保持し、各ロール３から繰り出された支持テ
ープ２を互いに接近させ、使用中の支持テープ２の残量
が所定の量に到達した場合には、使用中の支持テープ２
と未使用の支持テープ２とを接着させ、その後、使用中
の支持テープ２を切断する構成の支持テープの連続供給
装置において、未使用中の支持テープ２にホットメルト
接着剤を付着させる接着剤供給機構１２と、２本の支持
テープ２同士を挟持し、かつ、ホットメルト接着剤を加
熱溶解して支持テープ２同士を接着する押え機構４９お
よび加熱機構５０とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えば搬送する
べき物品を段積みする工程で用いられる装置であり、具
体的には、積み上げられた物品の荷崩れを防ぐために各
段の間に折り返して介在させる支持テープを連続的に供
給するための装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、缶蓋の製造工程においては、細
長い袋に多数の缶蓋を詰め込んで円柱状の缶蓋包装体が
構成される。そして、この缶蓋包装体をパレット上に段
積みする場合は、缶蓋包装体の荷崩れを防止するために
支持テープが巻き付けられる。すなわち、缶蓋包装体を
パレット上に複数段に積み上げる場合、先ず、所定本数
の缶蓋包装体を並列に密着させて配列する。

【０００３】そして、一端をパレットに固定した支持テ
ープの上にそれら一群の缶蓋包装体を載せ、ついで支持
テープを折り返した後にその上に次の段の缶蓋包装体を
載せる。その場合、缶蓋包装体が千鳥状に配列されるよ
うに、各段の一群の缶蓋包装体を、缶蓋包装体の半径に
相当する寸法だけ水平方向に位置ずれさせる。

【０００４】以降、同様の動作を繰り返し、缶蓋包装体
を一段積み上げるごとに支持テープを折り返し、最終的
に支持テープの端部を、パレットもしくは缶蓋包装体に
巻き掛けられている支持テープの所定箇所に接着させ
る。

【０００５】ところで、支持テープの長さは、複数のパ
レットに缶蓋包装体を多数段に積み上げるのに必要な長
さに設定されているが、結局は有限な長さであるから、
支持テープの交換を必ず行わなければならない。そこ
で、使用中の支持テープの残量が不足した場合に、使用
中の支持テープと未使用の支持テープとを自動的に交換
することのできる装置の一例が特開平７−３０９３０４
号公報に記載されている。

【０００６】この公報に記載された装置は、支持テープ
のロールを回転自在に保持する一対の保持軸と、各保持
軸に取り付けられたロールにおける支持テープの残量を
検出するセンサーと、各ロールから繰り出された支持テ
ープを互いに接近させて対向させるガイド機構と、セン
サーの出力信号に基づいて動作することによりガイド機
構で対向させられている支持テープを挟みつけて接着さ
せる接着機構と、この接着機構より保持軸側に配置さ
れ、かつ、信号を出力したセンサー側のロールから繰り
出されている支持テープを切断する切断機構とを備えて
いる。ここで、支持テープは、熱溶着性合成樹脂などの
材料により構成されている。

【０００７】上記公報に記載された装置によれば、使用
中の支持テープの残量が少なくなると、使用中の支持テ
ープと未使用の支持テープとが挟み付けられる。そし
て、接着機構の電気ヒーターにより、両方の支持テープ
が加熱されて互いに溶着される。ついで、残量の少なく
なった支持テープが切断されて支持テープの交換が完了
する。なお、上記公報には、適宜の接着剤により支持テ
ープを接着することも記載されている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記支持テ
ープとして紙製の支持テープが用いられる場合がある。
すなわち、大重量の缶蓋包装体を積み上げた場合、樹脂
製の支持テープでは強度不足により支持テープが伸びて
しまい、積み上げた缶蓋包装体の荷姿が崩れる可能性が
ある。そのために、糸を心材に用いることで強度を向上
させた紙製の支持テープが用いられている。また、袋と
支持テープとを同じ材質で構成しておくことで、缶蓋が
取り出された空袋および支持テープを、一括して処理で
きるようにするためでもある。

【０００９】このように、紙製の支持テープが用いられ
た場合は、上記公報に記載された技術のうち、支持テー
プ同士を加熱溶着する技術を適用することができない。
また、支持テープ同士を接着剤により接着する場合は、
接着剤を支持テープに塗布した時点で接着力が生じる。
このため、支持テープのハンドリングやガイドが困難に
なり、支持テープの交換作業を適切に行えなくなる可能
性があった。このように、紙製の支持テープの交換を、
自動的、かつ、確実に行える装置は未だ提案されていな
かった。

【００１０】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、紙製の支持テープの交換を、自動的、かつ、
確実に行うことの可能な支持テープの連続供給装置を提
供することを目的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するためこの発明は、支持テープを巻いて形成
された複数のロールを別個に保持し、前記複数のロール
のうち、２つのロールから繰り出された２本の支持テー
プを相互に接近させるとともに、前記２本の支持テープ
のうち、使用中の支持テープの残量が所定量に到達した
場合に、前記使用中の支持テープと未使用の支持テープ
とを接着させ、その後、前記使用中の支持テープの切断
が行われる構成の支持テープの連続供給装置において、
前記使用中の支持テープと前記未使用の支持テープとが
相互に接近される前に、前記未使用の支持テープにホッ
トメルト接着剤を付着させる接着剤供給機構と、前記使
用中の支持テープと前記ホットメルト接着剤が付着され
た支持テープとを挟持する挟持機構と、前記ホットメル
ト接着剤を加熱溶解して前記使用中の支持テープと前記
未使用の支持テープとを接着する加熱機構とを備えてい
ることを特徴とする。

【００１２】この発明によれば、未使用の支持テープに
ホットメルト接着剤が付着された後、使用中の支持テー
プと未使用の支持テープとが相互に接近される。そし
て、使用中の支持テープの残量が所定量になった場合
は、挟持機構により使用中の支持テープと未使用の支持
テープとが密着される。ついで、加熱機構によりホット
メルト接着剤が加熱溶解されて流動状態になり、ホット
メルト接着剤の冷却により、使用中の支持テープと未使
用の支持テープとが接着される。その後、使用中の支持
テープが切断され、使用中の支持テープと未使用の支持
テープとの交換が完了する。

【００１３】このように、支持テープ同士の接着媒体と
してホットメルト接着剤を用いているため、支持テープ
が紙製であっても、ホットメルト接着剤を加熱溶解し、
かつその冷却により２本の支持テープ同士を接着するこ
とができる。また、支持テープに付着されたホットメル
ト接着剤は、加熱機構により加熱溶解されるまでの間、
その化学的特性により接着力が生じることがない。この
ため、支持テープのハンドリングおよび取り扱いが容易
となり、支持テープの交換作業性が向上する。

【００１４】

【発明の実施の形態】つぎに、この発明に係る支持テー
プの連続供給装置の実施例を図面を参照して説明する。
この実施例においては、円柱状の搬送物、例えば紙製の
袋に多数の缶蓋を整列状態で詰め込んだ缶蓋包装体をパ
レットの上に多段に積み重ねる工程に連続供給装置が適
用されている。図１は連続供給装置１の全体構成を示す
正面図、図２は図１の部分的な拡大正面図、図３は缶蓋
包装体６を多段に積み上げるパレタイジング装置Ｐ１の
模式図である。

【００１５】連続供給装置１により供給される支持テー
プ２は紙製であり、この支持テープ２は、所定の長さを
円柱形状に巻いたロール３から繰り出されて使用され
る。連続供給装置１の下方にはパレタイジング装置Ｐ１
が配置されている。パレタイジング装置Ｐ１は、水平方
向に往復移動するトラバーサ４と、トラバーサ４の下方
に配置されるパレット５とを備えている。パレット５上
には複数の缶蓋包装体６が並列状態で載せられる。ま
た、トラバーサ４は２本を１組とするガイドロール７を
上下方向に２組備えており、各組のガイドロール７同士
の間に支持テープ２が通されている。

【００１６】次に、連続供給装置１の構成を具体的に説
明する。連続供給装置１はパレット５の上方に設けられ
ており、この連続供給装置１はフレーム８を備えてい
る。フレーム８の上部にはプレート９が立設されてい
る。このプレート９はＬ字形状に屈曲されており、プレ
ート９の水平部分には所定間隔をおいて一対の保持軸１
０が取り付けられている。一対の保持軸１０は同じ高さ
に、かつ、水平に配置されている。これらの保持軸１０
にロール３の内周を嵌合させることにより、２本のロー
ル３を別個に回転自在に保持するための機構である。ま
た、プレート９には、各保持軸１０に対応してセンサー
１１がそれぞれ設けられている。このセンサー１１は、
使用中の支持テープ２の残量、つまり、パレタイジング
装置Ｐ１側に供給されている支持テープ２の残量を検出
するための機構である。このセンサー１１としては、例
えば、接触式のセンサーや非接触式のセンサーを用いる
ことができる。

【００１７】また、プレート９の下部には接着剤供給機
構１２が設けられている。接着剤供給機構１２は、未使
用の支持テープ２、つまりパレタイジング機構Ｐ１側に
供給されていない支持テープ２にホットメルト接着剤を
付着させるための機構である。このホットメルト接着剤
は、アクリル系接着剤であり、所定温度に加熱されると
流動状態になり、冷却時にその粘度が迅速に増大する化
学的特性を備えている。

【００１８】接着剤供給機構１２の構成を具体的に説明
すると、プレート９の下部にはブラケット１３が固定さ
れており、ブラケット１３の下部には単軸ユニット１４
が取り付けられている。この単軸ユニット１４には、保
持軸１０の軸線（図示せず）と同一の方向に水平移動可
能なブラケット１５が取り付けられている。このブラケ
ット１５には、保持軸１０の軸線に直交して水平移動可
能なロッドスライダー１６が取り付けられている。

【００１９】また、ロッドスライダー１６には、ホット
メルト接着剤が充填されたアプリケーター１７、および
ホットメルトガン１８が取り付けられている。したがっ
て、ブラケット１５またはロッドスライダー１６の動作
により、アプリケーター１７およびホットメルトガン１
８が、保持軸１０の軸線と同一の方向、または軸線に直
交する方向に水平移動可能である。

【００２０】さらに、ブラケット１５には近接スイッチ
１９が取り付けられている一方、フレーム８の上端部に
は近接スイッチ２０が取り付けられている。この近接ス
イッチ１９，２０により、保持軸１０の軸線方向におけ
るホットメルトガン１８の位置が検出される。

【００２１】前記フレーム８の上部における保持軸１０
の下方には、一対の円弧状ガイド板２１が所定の間隔を
おいて配置されている。この一対の円弧状ガイド板２１
は、かつ、線対称に構成されており、その曲率中心（図
示せず）が一対の円弧状ガイド板２１の上方に設定され
ている。この一対の円弧状ガイド板２１の対向する端部
は、水平に伸ばされている。そして、一対の円弧状ガイ
ド板２１の端部同士が、所定の間隔をおいて配置されて
いる。

【００２２】また、フレーム８における一対の円弧状ガ
イド板２１の下方には、一対の水平ガイド板６２が所定
の間隔をおいて配置されている。この一対の水平ガイド
板６２は同じ高さに配置されており、一対の水平ガイド
板６２の端部同士の間隔は、一対の円弧状ガイド板２１
の端部同士の間隔よりも狭く設定されている。したがっ
て、円弧状ガイド板２１と水平ガイド板６２との間隔
が、外側から内側に向けて狭められている。そして、ロ
ール３から繰り出された支持テープ２が、円弧状ガイド
板２１と水平ガイド板６２との間を通過する。

【００２３】さらに、一対の水平ガイド板６２同士の間
から下方に向けて縦長の当て板２２が配置されている。
この当て板２２の上端には、ガイド板２３が固定されて
いる。ガイド板２３は、支持テープ２を下方に向けてガ
イドするための機構である。

【００２４】さらに、当て板２２は、ガイド板２３によ
りガイドされた支持テープ２を、さらに下方にガイドす
るための機構である。当て板２２の両側には、上部から
下部に向けて当て板２２の幅が狭くなる方向に湾曲した
２つの円弧面と、各円弧面に接続する２つの垂直面とが
形成されている。そして、当て板２２の下端側には、そ
の上部よりも幅の狭い細幅部が形成され、この細幅部に
は厚さ方向（図２の左右方向）に貫通する孔（図示せ
ず）が形成されている。

【００２５】一方、前記水平ガイド板６２の対向端の下
方には、当て板２２を挟んで一対のフリーローラ２４が
配置されている。したがって、水平ガイド板６２により
案内された支持テープ２が、当て板２２とフリーローラ
２４との間を通過する。また、一対のフリーローラ２４
の下方には、当て板２２を挟んで一対のゴムローラ２５
が配置されている。この一対のゴムローラ２５は、手動
操作によって支持テープ２をロール３から繰り出すため
の機構である。この一対のゴムローラ２５は、フリーロ
ーラ２４と軸線を平行にした状態で配置されている。

【００２６】図４は、連続供給装置１の部分的な側面断
面図である。すなわち、ゴムローラ２５が保持プレート
２６に対して回転可能に取り付けられており、この保持
プレート２６の支持軸２７が、軸受２８により回転可能
に支持されている。この軸受２８はフレーム８に固定さ
れている。つまり、各ゴムローラ２５の軸線と、支持軸
２７の軸線とが偏心されている。また、一対のゴムロー
ラ２５の自由端にはそれぞれシャフト２９が固定されて
おり、各シャフト２９にはつまみ３０が設けられてい
る。このつまみ３０は、ゴムローラ２５を手動で回転操
作するための機構である。

【００２７】さらに、一方のシャフト２９にはレバー３
１が相対回転可能に取り付けられている。このレバー３
１には半月形状の凹部３２が形成されており、凹部３２
に対して他方のシャフト２９が進入・退出自在に構成さ
れている。そして、レバー３１の凹部３２に他方のシャ
フト２９を進入させることにより、一対のゴムローラ２
５同士の間隔が設定される。一方、図２において、レバ
ー３１を時計方向に回転させて凹部３２からシャフト２
９を退出させると、一対のゴムローラ２５同士の間隔が
変更可能になる。

【００２８】すなわち、支持軸２７を中心としてゴムロ
ーラ２５を別個に公転させることで、一対のゴムローラ
２５同士の間隔（言い換えれば、当て板２２とゴムロー
ラ２５との間隔）を調整できる。したがって、一方のゴ
ムローラ２５を当て板２２側に移動して、支持テープ２
の先端部をゴムローラ２５と当て板２２との間に挟み込
み、その状態でゴムローラ２５を回転させることによ
り、その摩擦力で支持テープ２を当て板２２に沿って上
下に移動させることができる。

【００２９】前記ゴムローラ２５よりも下方には、当て
板２２を隔てて一対の切断機構３３が設けられている。
この一対の切断機構３３は、接着機構（後述）により接
着された２本の支持テープ２のうち、使用中の支持テー
プ２を切断するための機構である。一対の切断機構３３
は、当て板２２を隔てて線対称に構成されている。図５
は切断機構３３を示す平面図である。

【００３０】まず、フレーム８側には一対のシリンダー
３４が固定されており、各シリンダー３４は水平に動作
するロッド３５を備えている。各ロッド３５は対向して
配置され、各ロッド３５の先端には、ホルダー４１を介
してブラケット３６がそれぞれ固定されている。このブ
ラケット３６にはカッター３７が水平に取り付けられて
いる。

【００３１】したがって、シリンダー３４の動作によ
り、各カッター３７が水平方向に移動する。言い換えれ
ば、カッター３７は当て板２２に対して近接・隔離が可
能である。また、図５に示すように、各カッター３７の
歯先が相互に逆方向に傾斜され、各カッター３７の厚さ
は、当て板２２に形成された孔を通過可能な厚さに設定
されている。

【００３２】また、各シリンダー３４の上面にはプレー
ト３８が取り付けられている。このプレート３８は、当
て板２２に対して近接・離隔する方向に水平移動可能に
構成されている。また、各プレート３８におけるカッタ
ー３７とは反対側の端部には、２本のピン３９がそれぞ
れ立設されている。そして、プレート３８における各ピ
ン３９の側方には、ストッパ４６が設けられている。さ
らにプレート３８の上面には、一対の可動レール４０が
相互に平行な状態で固定されている。この一対の可動レ
ール４０は、当て板２２に対して直交する方向に配置さ
れている。

【００３３】さらに、各可動レール４０の対向端には、
下向きに垂下された押え板４１Ｂがそれぞれ固定されて
いる。各押え板４１Ｂには厚さ方向に貫通する孔４２が
形成されている。この孔４２はカッター３７が水平方向
に進入・退出可能な寸法に設定されている。

【００３４】さらに、一対の可動レール４０上には、一
台の可動ベッド４３がそれぞれ取り付けられている。各
可動ベッド４３は、ロッド３５の動作方向に水平移動可
能に構成されている。各可動ベッド４３は前記ホルダー
４１に接続されており、シリンダー３４の動作により前
進・後退する。また、各可動ベッド４３における押え板
４１Ｂ側の端部には、ピン４４がそれぞれ立設されてい
る。

【００３５】そして、ピン４４とピン３９とに引っ張り
バネ４５が掛け渡されている。つまり、可動ベッド４３
は、引っ張りバネ４５の弾性力により、当て板２２から
離れる方向に（ストッパ４６側に）引っ張られている。
さらにまた、各可動ベッド４３上には２本の当接棒４７
が水平に固定されている。各当接棒４７は各ストッパ４
６に対応する位置に配置されている。この当接棒４７が
ストッパ４６に当接することにより、プレート３８と可
動ベッド４３とが初期位置に位置決めされている。上記
構成により、ホルダー４１とプレート３８とが、可動ベ
ッド４３、ピン４４、引っ張りバネ４５、ピン３９によ
り連結されている。

【００３６】各切断機構３３の下側、具体的には、当て
板２２の下端部より下側には、接着機構４８が配置され
ている。この接着機構４８は、使用中の支持テープ２
と、ホットメルト接着剤の付着された支持テープ２とを
挟持して密着させ、かつ、ホットメルト接着剤を加熱溶
解して支持テープ２同士を接着させるための機構であ
る。

【００３７】この接着機構４８は、支持テープ２の繰り
出し経路に臨む一方に配置された押え機構４９と、支持
テープ２の繰り出し経路に臨む他方に配置された加熱機
構５０とから構成されている。つまり、押え機構４９と
加熱機構５０とが相互に対向して配置されている。この
押え機構４９は、シリンダー５１と、シリンダー５１に
取り付けられて水平方向に動作するロッド５２と、ロッ
ド５２の先端に固定された押え部材５３とを備えてい
る。この押え部材５３の水平方向の幅は、支持テープ２
の幅以上に設定されている。

【００３８】これに対して加熱機構５０は、シリンダー
５４と、シリンダー５４に取り付けられて水平方向に動
作するロッド５５と、ロッド５５の先端に取り付けられ
た加熱ヘッド５６とを備えている。この加熱ヘッド５６
には電気ヒーター（図示せず）が内蔵されている。

【００３９】なお、前記センサー１１および接着機構４
８ならびに切断機構３３は制御装置（図示せず）に電気
的に接続されている。そして、センサー１１の検出信号
に基づいて、使用中の支持テープ２の残量が所定量に到
達したか否かが判断される。ここで、使用中の支持テー
プ２の残量が所定の量に到達した場合は、制御装置から
出力される制御信号に基づいて、接着機構４８および切
断機構３３が動作するように構成されている。

【００４０】また、フレーム８における接着機構４８の
下方には、一対のガイドロール５７が設けられている。
さらに、一対のガイドロール５７の下方にはテンション
付与ロール５８が配置されている。そして、一対のガイ
ドロール５７同士の間を通過した支持テープ２がテンシ
ョン付与ロール５８に掛け回され、ついで、トラバーサ
４に供給されている。

【００４１】一方、フレーム８側にはシリンダー５９が
取り付けられており、シリンダー５９のロッド６０の先
端にはブラケット６１が固定されている。そして、ブラ
ケット６１に対してテンション付与ロール５８が回転可
能に取り付けられている。したがって、シリンダー５９
のロッド６０が水平方向に動作することにより、テンシ
ョン付与ローラ５８が水平方向に移動して支持テープ２
のテンションが調整される。つまり、ロッド６０の動作
によりテンション付与ローラ５８を図２の左方向に移動
させると、支持テープ２のテンションが弱められる。ま
た、テンションローラ５８を図２の右方向に移動させる
と、支持テープ２のテンションが強められる。

【００４２】ここで、実施例の構成と、この発明の構成
との対応関係を説明する。すなわち、押え機構４９およ
び加熱機構５０が、この発明の挟持機構に相当する。

【００４３】つぎに上述した連続供給装置１の作用につ
いて説明する。まず、一方の保持軸１０、例えば図１の
左側の保持軸１０のロール３から支持テープ２が繰り出
される。この支持テープ２は、円弧状ガイド板２１と水
平ガイド板６２との間を通過するとともに、フリーロー
ラ２４と当て板２２の間、およびゴムローラ２５と当て
板２２との間を通過している。さらに、支持テープ２は
一対のガイドロール５７同士の間を通過してテンション
付与ローラ５８に掛け回され、トラバーサ４を介してパ
レット５上に供給されている。そして、支持テープの先
端部がパレット５に固定されている。

【００４４】この支持テープ２上に一群の缶蓋包装体６
が並列状態で載せられた後、トラバーサ４がパレット２
の上方を水平方向に移動する。その結果、一群の缶蓋包
装体６の最も外側の缶蓋包装体６を巻き込むように支持
テープ２が折り返される。したがって、トラバーサ４が
横移動する都度、支持テープ２がロール３から繰り出さ
れる。

【００４５】缶蓋包装体６は上下方向に千鳥状に並ぶよ
うに積み重ねられ、一群の缶蓋包装体６が載せられる都
度、トラバーサ４が横移動する。このため、最も外側に
位置する缶蓋包装体６が支持テープ２によって保持さ
れ、缶蓋包装体６の複数列・多段の積み重ね状態が保持
される。

【００４６】一方、図１に示す左側のロール３、つまり
使用中の支持テープ２の残量が所定の量に到達する前
に、図１の右側の保持軸１０に新品（未使用）のロール
３が取り付けられる。そして、ロール３から支持テープ
２を手動で繰り出すとともに、この支持テープ２を、図
１および図２に示す右側の円弧状ガイド板２１と水平ガ
イド板６２との間を通過させ、支持テープ２の先端部を
ガイド板２３の直前まで到達させる。ここで、ホットメ
ルト接着剤供給機構１２を動作させて、右側の円弧状ガ
イド板２１とガイド板２３との間の上方にホットメルト
ガン１８を停止させる。そして、ホットメルトガン１８
を支持テープ２の幅方向に移動しながらホットメルト接
着剤を噴射した後、数秒間冷却してホットメルト接着剤
を固化させ、このホットメルト接着剤を支持テープ２に
付着させる。その後、ホットメルト接着剤を付着した支
持テープ２を、一方のフリーローラ２４と当て板２２と
の間に差し込む。

【００４７】次に、手動によりレバー３１を時計方向に
回転させ、左側のシャフト２９を凹部３２から退出させ
る。さらに、右側のゴムローラ２５を支持軸２７を中心
として図１の時計方向に公転させ、このゴムローラ２５
と当て板２２との間に支持テープ２を挿入する。その
後、右側のゴムローラ２５を支持軸２７を中心として反
時計方向左側に公転させて、ゴムローラ２５と当て板２
２との間に支持テープ２を挟む。

【００４８】さらに、レバー３１を反時計方向に回転さ
せて左側のシャフト２９を凹部３２に進入させ、一対の
ゴムローラ２５同士の間隔を設定する。この状態で右側
のゴムローラ２５を回して支持テープ２の先端位置を調
整する。すなわち、未使用の支持テープ２の先端部を押
え部材５３と加熱ヘッド５６との間に相当する位置まで
下げる。このようにして、使用中の支持テープ２と、未
使用の支持テープ２とが対向した状態で接近される。

【００４９】ところで、図１に示す左側のロール３から
繰り出された支持テープ２が缶蓋包装体６の締結に使用
されると、そのロール３の径が次第に小さくなる。支持
テープ２の繰り出し中は、センサー１１の検出信号が制
御装置に入力され、この検出信号に基づいて、使用中の
支持テープ２の残量が判断される。そして、使用中の支
持テープ２の残量が所定の量に到達したと判断された場
合は、制御装置から出力される制御信号に基づいて、以
下のような動作が行われる。

【００５０】まず、トラバーサ４が停止して支持テープ
２の繰り出しが停止するとともに、押え部材５３が前進
して支持テープ２に接触する位置で停止する。また、加
熱ヘッド５６が前進し、使用中の支持テープ２と未使用
の支持テープ２とが、押え部材５３と加熱ヘッド５６と
により挟持される。そして、未使用支持テープ２に付着
しているホットメルト接着剤が加熱ヘッド５６により加
熱溶解され、ホットメルト接着剤の冷却により支持テー
プ２同士が接着される。

【００５１】上記動作が行われている間、一対の切断機
構３３においては、引っ張りバネ４５の弾性力により、
可動ベッド４３および可動レール４０が支持テープ２か
ら離れる方向に付勢され、当接棒４７がストッパ４６に
当接して停止している。また、ロッド３５がいずれも後
退位置に停止している。このため、カッター３７の先端
は、押え板４１Ｂの孔４２の手前で停止している。

【００５２】そして、支持テープ２同士の接着が完了す
ると、図１および図２に示す左側の切断機構３３が、以
下のように動作する。まず、シリンダー３４によりロッ
ド３５が、図２の右方向に前進する。すると、ホルダー
４１および可動ベッド４３が一体的に右方向に移動し、
可動ベッド４３の移動が引っ張りバネ４５を介してピン
３９に伝達される。この時点では、押え板４１Ｂが当て
板２２から離れているため、可動レール４０が当て板２
２側に移動することが可能な状態にある。このため、引
っ張りバネ４５が伸びることなく、可動ベッド４３の移
動力が、プレート３８および可動レール４０に伝達され
る。すなわち、ブラケット３６、カッター３７、可動ベ
ッド４３、可動レール４０が一体的に当て板２２に近づ
く方向に移動する。

【００５３】さらに、可動レール４０が所定量前進する
と、使用中の支持テープ２が押え板４１Ｂと当て板２２
とにより挟み付けられる。この時点では、押え板４１Ｂ
が支持テープ２を介して当て板２２に当接するため、可
動レール４０およびプレート３８が停止する。すると、
シリンダー３４の動作の続行に伴って引っ張りバネ４５
が伸張されるとともに、可動ベッド４３が可動レール４
０に沿って前進し、かつ、カッター３７の前進が継続さ
れる。

【００５４】すると、カッター３７の先端が孔４２内に
進入して支持テープ２を切断し、ついで当て板２２の孔
に進入する。この場合、当て板２２の孔を通過したカッ
ター３７の先端が、未使用の支持テープ２に接触する。
しかし、この支持テープ２にはテンションが付与されて
いないため、カッター３７により切断されることはな
い。

【００５５】このようにして、使用中の支持テープ２の
切断が完了すると、シリンダー３４の動作によりロッド
３５が後退する。すると、カッター３７および可動ベッ
ド４３が当て板２２から離れる方向に後退するととも
に、引っ張りバネ４５が収縮する。このため、カッター
３７の先端が当て板２２の孔から退避して、押え板４１
Ｂの孔４２内に戻る。

【００５６】そして、当接棒４７がストッパ４６に当接
した時点で、引っ張りバネ４５の収縮が終了し、可動ベ
ッド４３の移動力が当接棒４７およびストッパ４６を介
してプレート３８に伝達される。その結果、カッター３
７、可動ベッド４３、プレート３８、可動レール４０が
一体的に当て板２２から離れる方向に後退し、カッター
３７、可動ベッド４３、プレート３８、可動レール４０
が初期位置に復帰した時点でシリンダー３４の動作が停
止する。また、シリンダー５１の動作により押え部材５
３が後退し、シリンダー５４の動作により加熱ヘッド５
６が後退し、支持テープ２に対する挟み付けが解除され
る。

【００５７】上記のようにして、使用中の支持テープ２
と未使用の支持テープ２との接着動作、および使用中の
支持テープ２の切断動作が自動的に行われ、支持テープ
２の交換する作業が完了する。その後、トラバーサ４の
移動が再開され、図１に示す右側のロール３の支持テー
プ２が繰り出されて缶蓋包装体６のパレタイジングが継
続される。

【００５８】なお、図１に示す右側のロール３の支持テ
ープ２の残量が所定量に到達する前に、図１に示す左側
の保持軸１０に新たなロール３が取り付けられる。この
ロール３の取り付け作業、および支持テープ２の取り回
し作業、ならびにホットメルト接着剤の付着作業は、右
側の保持軸１０に取り付けられるロール３の作業と同様
である。そして、図１に示す右側のロール３の支持テー
プの残量が所定量に到達した場合は、加熱機構４８が前
述と同様に動作して支持テープ２同士の接着が行われ
る。そして、右側の切断機構３３が前述と同様に動作
し、右側のロール３の支持テープ２が切断される。

【００５９】このように、上記連続供給装置１によれ
ば、予め未使用の支持テープ２にホットメルト接着剤が
付着される。ついで、使用中の支持テープの残量が所定
の量に到達した場合は、ホットメルト接着剤を接着機構
４８により加熱して支持テープ２同士を接着するととも
に、使用中の支持テープ２の切断が行われる。したがっ
て、紙製の支持テープ２を自動的に交換することができ
る。

【００６０】また、支持テープ２に付着されたホットメ
ルト接着剤は、その化学的特性により、接着機構４８に
より加熱溶解されるまでの経路途中で接着力が生じるこ
とがない。具体的には、当て板２２の表面などに接着す
ることなく支持テープ２の取り扱いが容易となり、支持
テープ２の交換作業性が向上する。

【００６１】なお、上記実施例において、支持テープを
巻いたロールを３個以上用意しておき、各ロールを別個
に支持する保持軸を３個以上設けることも可能である。
また、上記実施例では、円柱状の搬送物をパレタイジン
グするために使用される支持テープの供給装置を例に採
って説明したが、この発明は上記の実施例に限られな
い。つまり、搬送物の形状が円柱形状に限定されないこ
とは勿論、パレタイジング装置以外の装置に支持テープ
を供給する場合にも適用可能である。

【００６２】

【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
未使用の支持テープにホットメルト接着剤が付着された
後、使用中の支持テープと未使用の支持テープとが相互
に接近される。そして、使用中の支持テープの残量が所
定量になった場合は、挟持機構により使用中の支持テー
プと未使用の支持テープとが密着される。ついで、加熱
機構によりホットメルト接着剤が加熱溶解されて流動状
態になり、ホットメルト接着剤の冷却により、使用中の
支持テープと未使用の支持テープとが接着される。その
後、使用中の支持テープが切断され、使用中の支持テー
プと未使用の支持テープとの交換が完了する。

【００６３】このように、支持テープ同士の接着媒体と
してホットメルト接着剤を用いているため、支持テープ
が紙製であっても、ホットメルト接着剤を加熱溶解し、
かつその冷却により２本の支持テープ同士を接着するこ
とができる。また、支持テープに付着されたホットメル
ト接着剤は、加熱機構により加熱溶解されるまでの間、
その化学的特性により接着力が生じることがない。この
ため、支持テープのハンドリングおよび取り扱いが容易
となり、支持テープの交換作業性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の支持テープの連続供給装置の概略
構成を示す正面図である。

【図２】 この発明の支持テープの連続供給装置の要部
を示し、その一部を破断した正面図である。

【図３】 この発明の支持テープの連続供給装置が適用
されるパレタイジング装置の模式図である。

【図４】 この発明の支持テープの連続供給装置の部分
的な側面断面図である。

【図５】 この発明に適用される切断機構を示す平面図
である。

【符号の説明】

２…支持テープ、 ３…ロール、 １２…接着剤供給機
構、 ４９…押え機構、 ５０…加熱機構。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 支持テープを巻いて形成された複数のロ
   ールを別個に保持し、前記複数のロールのうち、２つの
   ロールから繰り出された２本の支持テープを相互に接近
   させるとともに、前記２本の支持テープのうち、使用中
   の支持テープの残量が所定量に到達した場合に、前記使
   用中の支持テープと未使用の支持テープとを接着させ、
   その後、前記使用中の支持テープの切断が行われる構成
   の支持テープの連続供給装置において、 前記使用中の支持テープと前記未使用の支持テープとが
   相互に接近される前に、前記未使用の支持テープにホッ
   トメルト接着剤を付着させる接着剤供給機構と、 前記使用中の支持テープと前記ホットメルト接着剤が付
   着された支持テープとを挟持する挟持機構と、 前記ホットメルト接着剤を加熱溶解して前記使用中の支
   持テープと前記未使用の支持テープとを接着する加熱機
   構とを備えていることを特徴とする支持テープの連続供
   給装置。