JPH11245630A - 雪泥地走行用ラジアルタイヤ - Google Patents

雪泥地走行用ラジアルタイヤ

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JPH11245630A
JPH11245630A JP10055487A JP5548798A JPH11245630A JP H11245630 A JPH11245630 A JP H11245630A JP 10055487 A JP10055487 A JP 10055487A JP 5548798 A JP5548798 A JP 5548798A JP H11245630 A JPH11245630 A JP H11245630A
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    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1204Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe
    • B60C2011/1213Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe sinusoidal or zigzag at the tread surface

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  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラウン領域およびショルダー領域での各パ
ターン剛性がおよぼす加速走行騒音およびスノー性能に
対する寄与率の違いによって、スノー性能および加速走
行騒音をバランス良くかつ効果的に向上させることがで
きる。 【解決手段】 トレッド部2を二等分してなるクラウン
領域2cとその外側のショルダー領域2sとにおいて、
クラウン領域2cにおけるブロック12の周方向剛性K
Pの総和ΣKPであるパターン剛性PSc と、ショルダ
ー領域2sにおけるブロック12の周方向剛性KPの総
和ΣKPであるパターン剛性PSsとの剛性比PSc/
PSsは、0.6以上かつ0.9以下である。前記ショ
ルダー領域の前記パターン剛性PSsは100kgf/
mmより大かつ500kgf/mmよりも小である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、氷雪路走行性能
(スノー性能)を維持しながら、加速走行時における騒
音を低減しうる雪泥地走行用ラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】雪泥地走行用のラジアルタイヤでは、雪
泥地での必要なトラクション性を確保するためブロック
パターンが広く採用されている。
【0003】他方、環境保護の観点から、近年、自動車
の定常走行騒音に加えて加速走行騒音の低減が強く望ま
れており、そのためにはタイヤ騒音もこれに準じて減じ
ることが必要である。従来、タイヤ騒音に対しては、駆
動力をかけない惰行走行での通過騒音を測定する、いわ
ゆる惰行騒音試験を基に検討が加えられており、例え
ば、前記ブロックパターンのタイヤにあっては、溝容
積、溝本数を調整したり、又ピッチバリエーション法に
よってブロック及びサイピングの配列間隔を変化させホ
ワイトノイズ化すること等によって、低騒音化が行われ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この惰
行騒音試験を基に低騒音化されたタイヤにおいても、加
速走行時における騒音が改善されないものがあり、特に
高出力の四輪駆動車に装着した場合に顕著となることが
判明た。なおサイピング数を減じたりして、パターン剛
性を増加させることにより、この加速走行騒音を改善さ
せることができるが、逆にスノー性能の低下を招くとい
う問題がある。
【0005】このような状況に鑑み研究した結果、加速
走行騒音の主原因として、加速時の駆動力によって引き
起こされるタイヤと路面との滑り音が大きく係わってお
り、しかもこの加速走行騒音に対しては、特にショルダ
ー領域のパターン剛性の寄与が大きく、逆にスノー性能
に対しては、ショルダー領域よりもクラウン領域のパタ
ーン剛性の寄与が大きいことを究明し得た。
【0006】そこで本発明は、加速走行騒音およびスノ
ー性能に対して、各領域のパターン剛性がおよぼす寄与
率の違いを利用し、各領域のパターン剛性を所定比率で
変化させることを基本として、スノー性能を維持しなが
ら加速走行騒音を低減しうる雪泥地走行用ラジアルタイ
ヤの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、ブロックパターンの雪泥地走行用ラジア
ルタイヤであって、タイヤ赤道からトレッド巾TWの1
/4倍の距離L0をタイヤ軸方向両側に隔たる円周方向
基準線間のクラウン領域と、その外側のショルダー領域
とにおいて、各ブロックの周方向剛性KPを(1)式
(ブロックにサイピングがあるときは(2)式により修
正)で定義したとき、前記クラウン領域におけるブロッ
クの周方向剛性KPの総和ΣKPであるパターン剛性P
Sc と、ショルダー領域におけるブロックの周方向剛性
KPの総和ΣKPであるパターン剛性PSs との剛性比
PSc /PSs が0.6以上かつ0.9以下であり、し
かもショルダー領域の前記パターン剛性PSs は100
kgf/mmより大かつ500kgf/mmよりも小と
したことを特徴としている。
【数3】
【数4】 ここで F:接地時の接線力 (kgf) y:ブロックの変位 (mm) h:ブロック高さ (mm) E:トレッドゴムの引張弾性率 (kgf /mm2 ) G:トレッドゴムの剪断弾性率 (=E/3) (kgf /mm
2 ) I:ブロックの断面2次モーメント (mm4 ) A:ブロックの断面積 (mm2 ) W1:ブロックのタイヤ軸方向の巾 (mm) L: サイピングのタイヤ軸方向の成分長さ (mm) hs:サイピングの深さ (mm) n:サイピングの本数 (本)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例とともに説明する。図1において、雪泥地走行用ラ
ジアルタイヤ(以下タイヤ1という)は、トレッド部2
からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア
5の廻りでタイヤ軸方向の内側から外側に折返されるカ
ーカス6、及びこのカーカス6の半径方向外側かつトレ
ッド部2の内方に巻装される強靱なベルト層7によって
補強される。
【0009】前記カーカス6は、カーカスコードをタイ
ヤ赤道COに対して75〜90度の角度で配列した1枚
以上、本例では内外2枚のカーカスプライ6A、6Bか
らなり、例えば内のカーカスプライ6Aの折返し部をタ
イヤ最大巾位置近傍で終端させた、いわゆるハイターン
アップ構造とすることによって横剛性をさらに高めてい
る。なおカーカスコードとして、本例ではポリエステル
を採用しているが、スチールの他、ナイロン、レーヨン
等の有機繊維コードを適宜採用しうる。
【0010】前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ
赤道COに対して30度以下、本例では24度の角度で
配列した内外2枚のベルトプライ7A、7Bからなり、
ベルトコードがプライ間相互で交差することによってト
ラス構造を形成し、タガ効果を高めている。なおベルト
コードは、本例ではスチールコードを採用しているが、
カーカスコードと同様に、ナイロン、ポリエステル、レ
ーヨン等の有機繊維コードを用いうる。
【0011】次に、前記トレッド部2は、本例では、図
2に示すように、タイヤ周方向に連続してのびる縦溝1
0と、この縦溝10に交わる横溝11とを具え、これに
よって、複数のブロック12が隔置するブロックパター
ンを形成している。なおトレッド部2は、その一部にタ
イヤ周方向にのびるリブを含んでも良い。
【0012】前記縦溝10は、本例では、タイヤ赤道C
0両側の内の縦溝10Aと、その外側に配される中の縦
溝10Bと、さらに外側に配される外の縦溝10Cとの
6本からなり、縦溝10A、10Cを広巾のジグザグ溝
として、中の縦溝10Bを細い直線溝として形成してい
る。
【0013】又縦溝10B、10C間、及び縦溝10C
とトレッド縁Teとの間には、前記横溝11が配され
る。これによって、縦溝10A、10A間を周方向にの
びるリブ12Dとして形成するとともに、縦溝10A、
10B間をブロック12Aが並ぶブロック列13A、縦
溝10B、10C間をブロック12Bが並ぶブロック列
13B、並びに縦溝10Cとトレッド縁Teとの間をブ
ロック12Cが並ぶブロック列13Cとしてそれぞれ形
成している。
【0014】なお前記縦溝10、横溝11は、ジグザグ
状、波状、直線状、屈曲線状など種々の形状とすること
ができ、又各ブロック列13においてブロックサイズ、
ブロック間隔を違えたり、さらにはブロック列13を形
成することなく、ブロック12をトレッド全面に亘って
規則的、あるいは不規則的に分散配置することもでき
る。
【0015】そして本願では、前記トレッド部2を、タ
イヤ赤道C0からトレッド巾TWの1/4倍の距離L0
をタイヤ軸方向両側に隔たる円周方向基準線J、J間の
クラウン領域2cと、その外側のショルダー領域2sと
に区分したとき、前記クラウン領域2cにおけるパター
ン剛性PSc と、ショルダー領域におけるパターン剛性
PSs との剛性比PSc /PSs を0.6〜0.9の範
囲に設定するとともに、前記ショルダー領域2sのパタ
ーン剛性PSs を100〜500kgf/mmとしてい
る。
【0016】ここで、パターン剛性PSc は、クラウン
領域2cに配されるブロック12の周方向剛性KPの総
和ΣKPであり、又パターン剛性PSs は、ショルダー
領域2sに配されるブロック12の周方向剛性KPの総
和ΣKPで定義される。
【0017】なお前記リブ12Dは、周方向長さが無限
大の一つのブロックとして捉えることができる。又本例
では前記ブロック12Bは、前記基準線J上に存在し、
このときブロック12Bは、基準線Jよりタイヤ軸方向
内側となるクラウン領域2cのブロック部分12Bc
と、ショルダー領域2sのブロック部分12Bsとの2
つのブロックから構成されると考える。
【0018】従って、本例では前記クラウン領域2cに
は、図3(A) に示すように、リブ12D、ブロック12
Aおよびブロック部分12Bcが複数存在し、これら各
ブロックの周方向剛性KPの総和ΣKPとして前記パタ
ーン剛性PSc が求められる。又ショルダー領域2sに
は、図3(B) に示すように、ブロック部分12Bs、お
よびブロック12Cが複数存在し、これら各ブロックの
周方向剛性KPの総和ΣKPとして前記パターン剛性P
Ss が求められる。
【0019】次にブロック単体の周方向剛性KPを説明
する。ブロック12は、第4図(A) に略示するように、
ブロック下端で支持された片持ち梁として仮定すること
ができ、梁の曲げと剪断とによる周方向剛性KPは次の
基本式(1)で示される。
【数5】 ここで F:接地時の接線力 (kgf) y:ブロックの変位 (mm) h:ブロック高さ (mm) E:トレッドゴムの引張弾性率 (kgf /mm2 ) G:トレッドゴムの剪断弾性率 (=E/3) (kgf /mm
2 ) I:ブロックの断面2次モーメント (mm4 ) A:ブロックの断面積 (mm2
【0020】又第4図(B) に略示するように、ブロック
12にサイピング14があるときには、このサイピング
14によって実際の周方向剛性KP’は低下し、そのた
めに、周方向剛性KP’を次式(2)により補正する。
なおサイピング14は、実質的に溝巾を有さない切込
み、および溝巾2.0mm以下の細溝を含む。
【数6】 ここで W1:ブロックのタイヤ軸方向の巾 (mm) L:サイピングのタイヤ軸方向の成分長さ (mm) hs:サイピングの深さ (mm) n:サイピングの本数 (本)
【0021】そして、前記式(1)又は式(2)で得ら
れた、ブロックの周方向剛性KPを、各領域2c、2s
ごとに総和して、前記パターン剛性PSc 、PSs を求
めることができる。なお、実際のブロックは複雑な形状
であり、個々のブロック形状について求積かつ座標変換
式等を用いて算出することが必要である。
【0022】このパターン剛性PSc 、PSs におい
て、本願では前述の如く、その比PSc /PSs を0.
6以上かつ0.9以下としている。すなわち、加速走行
騒音の低減のためにその寄与率が大きいショルダー領域
でのパターン剛性を相対的に高める一方、スノー性能の
向上のためにその寄与率が大きいクラウン領域でのパタ
ーン剛性を相対的に減じている。その結果、タイヤ全体
として、必要なスノー性能を高く維持しながら、加速走
行騒音を効果的に低減することが可能となる。
【0023】又前記パターン剛性PSc 、PSs を違え
るために、各領域2c、2s間でブロック数、ブロック
長さ、ブロック間隔を違える等の手段が用いうるが、海
陸比も相対的に変化する。従って、サイピングの形成
数、長さを違える等の手段を併用することが好ましい。
【0024】なお、前記比PSc/PSsが0.9を越
えると、前記効果が発揮できず、逆に0.6未満では剛
性差が過大となって耐偏摩耗性能が著しく低下する。又
ショルダー領域2sのパターン剛性PSsは、100k
gf/mmより大かつ500kgf/mmよりも小であ
ることが必要であり、100kgf/mm以下では、操
縦安定性が不充分となり又500kgf/mm以上で
は、スノー性能が発揮されなくなる。従って、比PSc
/PSsは0.7〜0.85の範囲がさらに好ましく、
又パターン剛性PSsは250〜400kgf/mmの
範囲がさらに好ましい。
【0025】又前記パターン剛性PSc、PSsを違え
るために、各領域2c、2s間でブロック数、ブロック
長さ、ブロック間隔を違える等の手段が用いうるが、海
陸比も相対的に変化する。従って、サイピングの形成
数、長さ等を違える手段を併用することが好ましい。
【0026】
【実施例】図1に示す構造をなすタイヤサイズが265
/70R16のタイヤを表1の仕様に基づき試作し、そ
の性能についてテストした。なおトレッドの基本パター
ンは、各タイヤとも図2の如く同じであり、サイピング
の形成の相違によってパターン剛性PSc、PSsを調
整した。
【0027】テスト条件は次の通り。 1)加速走行騒音性能 試供タイヤを3000cc級の四輪駆動車の全輪に装着
するとともに、JASO−C606に準じ、車両走行中
心線から横に7.5m、高さ1.2mの位置にマイクロ
ホンを設置し、マイクロホンより前方25mの進入地点
(進入速度50km/h)から3速ギヤーでフル加速で
走行した時の通過騒音を測定した。 2)スノー性能 1)項と同じ車両を用い、圧雪路でレーンチェンジ及び
半径80mの曲路を走行し、ドライバーの官能による評
価を比較例1を100とする指数で表示した。数値が大
きいほど良好である。
【0028】3)操縦安定性 1)項と同じ車両を用い、ドライのアスファルト路でレ
ーンチェンジと、半径150mの曲路を走行し、ドライ
バーの官能による評価を比較例1を100とする指数で
表示した。数値が大きいほど良好である。 4)偏摩耗性能 1)項と同じ車両を用い、一般道及び高速道路を合計1
0000km走行させて、偏摩耗量(平均値)の逆数
を、比較例1を100とする指数で表示した。数値が大
きいほど良好である。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明は、叙上の如く構成しているた
め、各領域でのパターン剛性がおよぼす加速走行騒音お
よびスノー性能に対する寄与率の違いによって、スノー
性能および加速走行騒音をバランス良くかつ効果的に向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のタイヤの断面図である。
【図2】そのトレッドパターンを示す展開図である。
【図3】(A) 、(B) はクラウン領域およびショルダー領
域に配されるブロックを示す平面図である。
【図4】(A) はブロックの周方向剛性を示す式(1)を
説明する線図、(B) はサイピングによる周方向剛性の補
正式(2)を説明する線図である。
【符号の説明】
2c クラウン領域 2s ショルダー領域 12 ブロック 14 サイピング C0 タイヤ赤道 J 円周方向基準線
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B60C 9/08 B60C 11/04 A 11/06 B

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブロックパターンの雪泥地走行用ラジアル
    タイヤであって、 タイヤ赤道からトレッド巾TWの1/4倍の距離L0を
    タイヤ軸方向両側に隔たる円周方向基準線間のクラウン
    領域と、その外側のショルダー領域とにおいて、各ブロ
    ックの周方向剛性KPを(1)式(ブロックにサイピン
    グがあるときは(2)式により修正)で定義したとき、 前記クラウン領域におけるブロックの周方向剛性KPの
    総和ΣKPであるパターン剛性PSc と、ショルダー領
    域におけるブロックの周方向剛性KPの総和ΣKPであ
    るパターン剛性PSsとの剛性比PSc/PSsが0.
    6以上かつ0.9以下であり、しかもショルダー領域の
    前記パターン剛性PSs は100kgf/mmより大か
    つ500kgf/mmよりも小とした雪泥地走行用ラジ
    アルタイヤ。 【数1】 【数2】 ここで F:接地時の接線力 (kgf) y:ブロックの変位 (mm) h:ブロック高さ (mm) E:トレッドゴムの引張弾性率 (kgf /mm2 ) G:トレッドゴムの剪断弾性率 (=E/3) (kgf /mm
    2 ) I:ブロックの断面2次モーメント (mm4 ) A:ブロックの断面積 (mm2 ) W1:ブロックのタイヤ軸方向の巾 (mm) L: サイピングのタイヤ軸方向の成分長さ (mm) hs:サイピングの深さ (mm) n:サイピングの本数 (本)
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