JPH11245012A - 半溶融材料生成方法および生成装置 - Google Patents

半溶融材料生成方法および生成装置

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JPH11245012A
JPH11245012A JP4792198A JP4792198A JPH11245012A JP H11245012 A JPH11245012 A JP H11245012A JP 4792198 A JP4792198 A JP 4792198A JP 4792198 A JP4792198 A JP 4792198A JP H11245012 A JPH11245012 A JP H11245012A
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JP
Japan
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molten metal
cooling
casting sleeve
cooling medium
semi
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Application number
JP4792198A
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English (en)
Inventor
Takeshi Hatakeyama
武 畠山
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳込みスリーブ内に収容された金属溶湯を、
電磁力によって攪拌し、かつ冷却手段によって冷却して
半溶融材料を得る際に、電磁力のロスを少なくするとと
もに、鋳込みスリーブの構成を簡素化する。 【解決手段】 金属溶湯Bが収容された鋳込みスリーブ
19の外周に電磁誘導コイル23が巻かれ、この電磁誘
導コイル23による電磁力により金属溶湯Bを攪拌す
る。金属溶湯Bを金型キャビティに押し込むプランジャ
チップ17の先端には凸部17aが形成され、この凸部
17aを含むプランジャチップ17内には冷却媒体を収
容する空間17bが形成されている。この空間17b
に、冷却媒体供給管37およびプランジャロッド15内
の冷却媒体供給通路33を経て冷却媒体を供給すること
で、金属溶湯Bを鋳込みスリーブ19の内部から冷却す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋳込みスリーブ
に収容された金属溶湯を、鋳込みスリーブの外周に設け
た電磁誘導コイルが発生する電磁力によって金属溶湯を
攪拌するとともに、冷却手段により冷却して材料温度を
制御する半溶融材料生成方法および生成装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、鋳込みス
リーブ内に収容された金属溶湯を、電磁力によって攪拌
し、かつ冷却手段によって冷却して半溶融材料を生成す
る際に、電磁力のロスを少なくするとともに、鋳込みス
リーブの構成を簡素化することを目的としている。
【0003】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、鋳込みスリーブ内に収容された
金属溶湯を、前記鋳込みスリーブの外周に設けた電磁誘
導コイルが発生する電磁力によって攪拌するとともに、
冷却手段により冷却して材料温度を制御する半溶融材料
生成方法において、前記鋳込みスリーブの金属溶湯収容
部内に位置する冷却手段により金属溶湯を内部から冷却
する半溶融材料生成方法としてある。
【0004】上記した半溶融材料生成方法によれば、冷
却手段が鋳込みスリーブの金属溶湯収容部内に位置して
いるので、鋳込みスリーブの外周に設けた電磁誘導コイ
ルの電磁力低下が冷却手段を設けることによって発生す
ることがなく、また冷却手段を鋳込みスリーブに組み込
む必要がないので、鋳込みスリーブの複雑かつ大型化が
回避される。
【0005】請求項2の発明は、金属溶湯が収容される
鋳込みスリーブの外周に、電磁力によって金属溶湯を攪
拌する電磁誘導コイルを設け、前記鋳込みスリーブ内の
金属溶湯を金型キャビティに圧入するプランジャチップ
に、前記金属溶湯を内部から冷却して材料温度を制御す
る冷却手段を設けた構成としてある。
【0006】上記構成によれば、電磁誘導コイルにより
発生する電磁力で、鋳込みスリーブ内の金属溶湯を攪拌
するとともに、プランジャチップに設けた冷却手段によ
り金属溶湯を冷却して材料温度を制御し、これにより微
細均一な固液共存の半溶融材料を生成する。
【0007】請求項3の発明は、請求項2の発明の構成
において、冷却手段は、プランジャチップの先端に設け
られて金属溶湯内に入り込む凸部と、プランジャチップ
内に形成され外部から冷却媒体が供給される冷却媒体収
容空間とを備えている。
【0008】上記構成によれば、鋳込みスリーブ内に金
属溶湯を供給することで、プランジャチップ先端の凸部
が金属溶湯内に入り込み、この状態でプランジャチップ
内の冷却媒体収容空間に冷却媒体を供給することで、プ
ランジャチップを介して金属溶湯が冷却される。
【0009】請求項4の発明は、請求項3の発明の構成
において、冷却媒体収容空間は、凸部を含むプランジャ
チップ内に設けられている。
【0010】上記構成によれば、凸部が金属溶湯内に入
り込み、かつ冷却媒体が凸部内の冷却媒体収容空間に供
給されることで、金属溶湯は、凸部に接触する内部から
効率よく冷却される。
【0011】請求項5の発明は、請求項4の発明の構成
において、プランジャチップが先端に接続されるプラン
ジャロッド内に、凸部内の冷却媒体収容空間に対向する
よう延長される冷却媒体供給通路と、この冷却媒体供給
通路に対し隔壁を介してその外周側に設けられる冷却媒
体排出通路とを、冷却媒体収容空間に連通してそれぞれ
設けてある。
【0012】上記構成によれば、冷却媒体供給通路に供
給された冷却媒体が、凸部内の冷却媒体収容空間に向け
て移動し、凸部に接触する金属溶湯を内部から冷却した
後、隔壁外側の冷却媒体排出通路を経て排出される。
【0013】請求項7の発明は、請求項3ないし5のい
ずれかの発明の構成において、凸部は、プランジャチッ
プ先端のほぼ中央部に設けられている。
【0014】上記構成によれば、金属溶湯が中央部から
冷却される。
【0015】請求項8の発明は、縦射出鋳造設備におけ
る鋳込みスリーブ内に収容された金属溶湯を、前記鋳込
みスリーブの外周に設けた電磁誘導コイルが発生する電
磁力によって攪拌するとともに、冷却手段により冷却し
て材料温度を制御する半溶融材料生成方法において、前
記鋳込みスリーブを、金型キャビティから離反した状態
で金属溶湯を前記鋳込みスリーブに供給し、この鋳込み
スリーブの上部開口から冷却手段を挿入して金属溶湯を
内部から冷却する半溶融材料生成方法としてある。
【0016】上記した半溶融材料生成方法によれば、冷
却手段が鋳込みスリーブの上部開口から挿入されるの
で、鋳込みスリーブの外周に設けた電磁誘導コイルの電
磁力低下が冷却手段を設けることによって発生すること
がなく、また鋳込みスリーブに冷却手段を組み込む必要
がないので、鋳込みスリーブの複雑かつ大型化が回避さ
れる。
【0017】請求項9の発明は、請求項8の発明の生成
方法において、冷却中の金属溶湯の温度を検出し、この
検出温度に応じて電磁誘導コイルによる電磁力や冷却手
段による冷却時間を調整して金属溶湯の温度を制御す
る。
【0018】上記生成方法によれば、金属溶湯は、固液
共存温度域の最適な温度範囲に制御される。
【0019】請求項10の発明は、縦射出鋳造設備にお
ける鋳込みスリーブの外周に、電磁力によって前記鋳込
みスリーブ内の金属溶湯を攪拌する電磁誘導コイルを設
け、前記鋳込みスリーブを金型キャビティから離反させ
た状態で、鋳込みスリーブの上部開口から挿入されて、
前記金属溶湯を内部から冷却して材料温度を制御する冷
却手段を設けた構成としてある。
【0020】上記構成によれば、鋳込みスリーブを金型
キャビティから離反させた状態で、電磁誘導コイルによ
り発生する電磁力で、鋳込みスリーブ内の金属溶湯を攪
拌するとともに、鋳込みスリーブの上部開口から挿入さ
れる冷却手段により金属溶湯を冷却して材料温度を制御
し、これにより微細均一な固液共存の半溶融材料を生成
する。
【0021】請求項11の発明は、請求項10の発明の
構成において、冷却手段は、金属溶湯内に挿入される円
筒部と、この円筒部の内部に形成された冷却媒体供給通
路および冷却媒体排出通路とを備えている。
【0022】上記構成によれば、円筒部が鋳込みスリー
ブの上部開口から挿入されて金属溶湯内に入り込み、こ
の状態で、冷却媒体が、冷却媒体供給通路を経て円筒部
内に供給されて金属溶湯を冷却した後、冷却媒体排出通
路を経て排出される。
【0023】請求項12の発明は、請求項11の発明の
構成において、円筒部に、金属溶湯の温度を検出する温
度検出手段を設けた。
【0024】上記構成によれば、温度検出手段により検
出した金属溶湯の温度に応じ、電磁誘導コイルによる電
磁力や冷却手段による冷却時間を調整して金属溶湯の温
度を制御する。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、冷却手段が鋳
込みスリーブの金属溶湯収容部内に位置しているので、
鋳込みスリーブの外周に設けた電磁誘導コイルの電磁力
が冷却手段を設けることによって低下せず、金属溶湯に
対する攪拌作業が確実に行えるとともに、冷却手段を鋳
込みスリーブに組み込む必要がなく、鋳込みスリーブの
複雑かつ大型化を回避することができる。
【0026】請求項2の発明によれば、鋳込みスリーブ
の外周に設けた電磁誘導コイルの電磁力で攪拌される金
属溶湯を温度制御するに際し、プランジャチップに設け
た冷却手段により冷却するようにしたので、電磁誘導コ
イルの電磁力が冷却手段を設けることによって低下する
ことがなく、金属溶湯に対する攪拌作業が確実に行える
とともに、冷却手段を設けることによる鋳込みスリーブ
の複雑かつ大型化を回避することができる。
【0027】請求項3の発明によれば、プランジャチッ
プの先端に設けた凸部が金属溶湯に入り込み、この状態
でプランジャチップ内の冷却媒体収容空間に冷却媒体を
供給することで、金属溶湯を内部から冷却することがで
きる。
【0028】請求項4の発明によれば、凸部が金属溶湯
内に入り込み、かつ冷却媒体が凸部内の冷却媒体収容空
間に供給されることで、金属溶湯は、凸部に接触する内
部から効率よく冷却することができる。
【0029】請求項5の発明によれば、冷却媒体供給通
路に供給された冷却媒体は、凸部内の冷却媒体収容空間
に向けて移動するので、凸部に接触する金属溶湯が内部
から効率よく冷却できる。
【0030】請求項7の発明によれば、凸部が、プラン
ジャチップ先端のほぼ中央部に設けられているので、金
属溶湯は中央部から効率よく冷却することができる。
【0031】請求項8の発明によれば、冷却手段が鋳込
みスリーブの上部開口から挿入されるので、鋳込みスリ
ーブの外周に設けた電磁誘導コイルの電磁力が冷却手段
を設けることによって低下せず、金属溶湯に対する攪拌
作業が確実に行えるとともに、冷却手段を鋳込みスリー
ブに組み込む必要がなく、鋳込みスリーブの複雑かつ大
型化を回避することができる。
【0032】請求項9の発明によれば、冷却中の金属溶
湯の温度に応じて電磁誘導コイルによる電磁力や冷却手
段による冷却時間を調整するようにしたので、金属溶湯
は、固液共存温度域のより最適な温度範囲に制御するこ
とができる。
【0033】請求項10の発明によれば、鋳込みスリー
ブの外周に設けた電磁誘導コイルの電磁力で攪拌される
金属溶湯を温度制御するに際し、鋳込みスリーブの上部
開口から挿入される冷却手段により冷却するようにした
ので、電磁誘導コイルの電磁力低下が回避されて金属溶
湯に対する攪拌作業が確実に行えるとともに、冷却手段
を設けることによる鋳込みスリーブの複雑かつ大型化を
回避することができる。
【0034】請求項11の発明によれば、鋳込みスリー
ブの上部開口から挿入される円筒部内の冷却媒体供給通
路に冷却媒体が供給されることで、金属溶湯を内部から
冷却することができる。
【0035】請求項12の発明によれば、円筒部に、金
属溶湯の温度を検出する温度検出手段を設けたので、検
出した金属溶湯の温度に応じ、電磁誘導コイルによる電
磁力や冷却手段による冷却時間を調整でき、金属溶湯
を、固液共存温度域のより最適な温度範囲に制御するこ
とができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0037】図1は、この発明の実施の一形態を示す半
溶融材料生成装置の断面図であり、図2は、この半溶融
材料生成装置を備えた縦射出横型締めの鋳造設備である
ダイカスト設備の簡略化した全体構成図である。図示し
ない型締め機構によって型締めされる金型1の下方に
は、金型1のキャビティ3に金属溶湯を射出する射出機
構5が配置されている。
【0038】射出機構5は、射出シリンダ7を備え、射
出シリンダ7はその下端部に設けた回動支持軸9を中心
として図に示す傾斜状態と、この傾斜状態から図中で左
方向に回動した直立状態とに回動変位可能である。この
回動変位は、駆動シリンダ11によってなされる。
【0039】射出シリンダ7のピストンロッド13の先
端には、プランジャロッド15が装着され、プランジャ
ロッド15の先端にはプランジャチップ17が装着され
ている。プランジャチップ17は、円筒状の鋳込みスリ
ーブ19内を摺動可能であり、この鋳込みスリーブ19
内に、ラドル21によってアルミニウム合金などの金属
溶湯Aが供給される。
【0040】鋳込みスリーブ19の周囲には、電磁誘導
コイル23が設けられている。電磁誘導コイル23に電
流が供給されることで電磁力が発生し、この電磁力によ
り鋳込みスリーブ19内に収容されている金属溶湯Bが
攪拌される。
【0041】鋳込みスリーブ19と射出シリンダ7との
間には、ガイドブロック25が介装されている。このガ
イドブロック25内を、プランジャロッド15の下端に
形成されたフランジ15aがガイドされてピストンロッ
ド13、プランジャロッド15およびプランジャチップ
17が一体となって往復移動する。
【0042】鋳込みスリーブ19の下端はガイドブロッ
ク25の上端に固定され、ガイドブロック25は、射出
シリンダ7の上端に設けた複数のガイドロッド27によ
り固定支持されている。ガイドロッド27は射出シリン
ダ7に対して図2の状態から突出する方向に移動可能で
あり、ガイドロッド27が突出移動することでガイドロ
ッド25および鋳込みスリーブ23が一体となって同方
向に移動する。
【0043】図1に示すように、プランジャロッド15
は円筒状を呈して内部に空間15bが形成され、その下
端開口が封止部材29によって密閉されている。一方、
プランジャチップ17は、先端面の中央部に凸部17a
が形成され、この凸部17a内を含むプランジャチップ
17内には、下端にてプランジャロッド15の空間15
bに連通する冷却媒体収容空間としての空間17bが形
成されている。上記凸部17aと、冷却媒体(例えば冷
却水、他に空気などでもよい)が収容される空間17b
とで冷却手段を構成している。
【0044】プランジャロッド15の空間15bには、
隔壁を構成するパイプ31が収容されている。パイプ3
1は、上端が開口して前記凸部17a内の冷却媒体収容
空間に対向しており、閉塞された下端は前記封止部材2
9の凹部29a内に嵌入固定されている。パイプ31の
内部空間が冷却媒体供給通路33で、同外部空間が冷却
媒体排出空間35となる。冷却媒体供給通路33の下端
付近には冷却媒体供給管37が、冷却媒体排出空間35
の下端付近には冷却媒体排出管39が、それぞれ連通し
ている。
【0045】冷却媒体供給管37は、冷却媒体供給通路
33側の端部が、プランジャロッド15の貫通孔15c
および封止部材29の貫通孔29bに挿入固定され、冷
却媒体排出管39は、冷却媒体排出通路35側の端部が
プランジャロッド15の貫通孔15dに挿入固定されて
いる。これら冷却媒体供給管37および冷却媒体排出管
39は、図2に示すように、ガイドブロック25に形成
したスリット25a内にてプランジャロッド15の移動
方向と同方向に移動可能に配置され、これにより、冷却
媒体供給管37および冷却媒体排出管39が装着された
プランジャロッド15のガイドブロック25に対する相
対移動が可能となる。
【0046】次に、上記のように構成された半溶融材料
生成装置の動作を説明する。図2に示すように、射出機
構5を傾斜させた状態で、ラドル21から金属溶湯Aを
鋳込みスリーブ19に供給した後、鋳込みスリーブ19
が金型1の直下に位置するよう駆動シリンダ11を作動
させて射出機構5を直立状態とする。鋳込みスリーブ2
3内に金属溶湯Bが供給されることで、図1に示すよう
に、プランジャチップ17の凸部17aが金属溶湯B内
に入り込むことになる。
【0047】この状態で、電磁誘導コイル23に電流を
流すことによって発生する電磁力が、鋳込みスリーブ1
9内の金属溶湯Bに作用して、金属溶湯Bが攪拌されて
半溶融材料が得られる。これと同時に、冷却媒体が冷却
媒体供給管37から冷却媒体供給通路33に供給され、
この冷却媒体は冷却媒体供給通路33を上昇してプラン
ジャチップ17内の空間17bに達し、凸部17aを介
して金属溶湯Bを冷却する。このとき、凸部17aは、
金属溶湯B内に入り込んだ状態であり、この凸部17a
内の空間17bに冷却媒体が供給されることで、金属溶
湯Bは内側から効率よく冷却される。冷却後の冷却媒体
は、冷却媒体排出通路35を下降し冷却媒体排出管39
を経て排出される。金属溶湯Bは、冷却されることで適
度の固液共存温度域に制御され、鋳造に適した半溶融材
料となる。
【0048】半溶融材料が生成された後は、ガイドロッ
ド27の射出シリンダ7からの伸長動作によるガイドブ
ロック25の上昇により、鋳込みスリーブ19が金型1
の下端にセットされる。この状態で、前記生成された半
溶融材料は、射出シリンダ7の作動によるピストンロッ
ド13の上昇に伴うプランジャチップ17の上昇によ
り、金型1のキャビティ3に射出され、鋳造される。
【0049】上記したように、鋳込みスリーブ19内に
おける金属溶湯Bに対する冷却は、プランジャチップ1
7内の冷却媒体により、鋳込みスリーブ19の内側から
行っているので、例えば特開平8−187566号公報
に記載されているような、鋳込みスリーブ自体に冷却水
パイプを組み込んだものに比べ、電磁誘導コイル23に
より発生する電磁力を効率よく金属溶湯Bに付与するこ
とができて攪拌作業を確実に行うことができるととも
に、鋳込みスリーブの構成が簡素化して小型化を図るこ
とができる。
【0050】また、上記公報記載のものは、電磁力が金
属溶湯を鋳込みスリーブの内壁面から離反させるように
作用しているので、鋳込みスリーブを介しての冷却効果
が不充分となっているが、上記した本実施の形態によれ
ば、鋳込みスリーブ19の内部から冷却しているので、
電磁力の影響による冷却ロスは発生せず、冷却効果が充
分なものとなる。
【0051】図3は、この発明の他の実施の形態を示し
ている。この実施の形態は、図2に示すように射出機構
5を傾斜させた状態で、鋳込みスリーブ23の上部開口
から冷却手段としての冷却棒41を挿入して金属溶湯B
を内部から冷却するものである。
【0052】冷却棒41は、内部に空間41aが形成さ
れた円筒部42を有し、この空間41aの図中で上部側
端部の開口が封止部材43によって閉塞されている。空
間41aには、基端側が封止部材43に固定されたパイ
プ45が収容され、パイプ45の先端側(図3中で下端
側)が空間41aに連通している。パイプ45の内部が
冷却媒体供給通路47で、パイプ45の外部が冷却媒体
排出通路49である。
【0053】冷却媒体供給通路47の図中で上端部付近
には、冷却媒体供給管51が、冷却媒体排出通路49の
同上端部付近には、冷却媒体排出管53が、それぞれ連
通接続されている。すなわち、冷却媒体供給管51から
供給された冷却媒体がパイプ45の冷却媒体供給通路4
7を経て空間41a内に流出し、金属溶湯Bを冷却す
る。冷却後の冷却媒体は、冷却媒体排出通路49を上昇
し、冷却媒体排出管53から外部に排出される。
【0054】冷却棒41における円筒部42の外側面に
は、溶融金属B内に挿入されてその温度を検出する温度
検出手段としての熱電対55が取付けられている。熱電
対55が検出した温度データは、図示しない制御回路に
入力され、制御回路は電磁誘導コイル23に供給する電
流値を制御して電磁力を調整したり、あるいは冷却棒4
1の金属溶湯Bへの挿入時間を制御するなどし、これに
より金属溶湯Bの温度を固液共存温度域のより最適な温
度範囲に制御する。
【0055】上記図3の例においては、図2に示したも
のと同様に、ラドル21によって金属溶湯Aを鋳込みス
リーブ19内に供給し、射出機構5が傾斜した状態で、
電磁誘導コイル23に電流を流して電磁力を発生させて
金属溶湯Bを攪拌するとともに、冷却棒41を鋳込みス
リーブ19の上部開口から挿入して金属溶湯B内に入り
込ませ、金属溶湯Bを冷却する。
【0056】この例においても、金属溶湯Bが鋳込みス
リーブ19の内部から冷却される構成であるので、前記
図1のものと同様の効果が得られる。また、熱電対55
によって金属溶湯Bの温度を検出しながら、電磁力や冷
却時間が調整できるので、より最適な温度制御が可能と
なる。
【0057】金属溶湯Bを攪拌および冷却することで、
目標とする半溶融材料が得られたら、冷却棒41を鋳込
みスリーブ19内から引き抜いた後、図2に示す駆動シ
リンダ11を作動させて射出機構5を直立状態として、
前記図1のものと同様に、鋳込みスリーブ19内の半溶
融材料を金型1のキャビティ3に射出し、鋳造する。
【0058】なお、図3中で、符号57はプランジャチ
ップ、59はプランジャロッドである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す半溶融材料生成
装置の断面図である。
【図2】図1の半溶融材料生成装置を備えた縦射出横型
締めのダイカスト設備の簡略化した全体構成図である。
【図3】この発明の他の実施の形態を示す半溶融材料生
成装置の断面図である。
【符号の説明】
A,B 金属溶湯 1 金型 3 キャビティ 17 プランジャチップ 17a 凸部(冷却手段) 17b 空間(冷却媒体収容空間,冷却手段) 19 鋳込みスリーブ 23 電磁誘導コイル 31 パイプ(隔壁) 33,47 冷却媒体供給通路 35,49 冷却媒体排出通路 41 冷却棒(冷却手段) 42 円筒部 55 熱電対(温度検出手段)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳込みスリーブ内に収容された金属溶湯
    を、前記鋳込みスリーブの外周に設けた電磁誘導コイル
    が発生する電磁力によって攪拌するとともに、冷却手段
    により冷却して材料温度を制御する半溶融材料生成方法
    において、前記鋳込みスリーブの金属溶湯収容部内に位
    置する冷却手段により金属溶湯を内部から冷却すること
    を特徴とする半溶融材料生成方法。
  2. 【請求項2】 金属溶湯が収容される鋳込みスリーブの
    外周に、電磁力によって金属溶湯を攪拌する電磁誘導コ
    イルを設け、前記鋳込みスリーブ内の金属溶湯を金型キ
    ャビティに圧入するプランジャチップに、前記金属溶湯
    を内部から冷却して材料温度を制御する冷却手段を設け
    たことを特徴とする半溶融材料生成装置。
  3. 【請求項3】 冷却手段は、プランジャチップの先端に
    設けられて金属溶湯内に入り込む凸部と、プランジャチ
    ップ内に形成され外部から冷却媒体が供給される冷却媒
    体収容空間とを備えていることを特徴とする請求項2記
    載の半溶融材料生成装置。
  4. 【請求項4】 冷却媒体収容空間は、凸部を含むプラン
    ジャチップ内に設けられていることを特徴とする請求項
    3記載の半溶融材料生成装置。
  5. 【請求項5】 プランジャチップが先端に接続されるプ
    ランジャロッド内に、凸部内の冷却媒体収容空間に対向
    するよう延長される冷却媒体供給通路と、この冷却媒体
    供給通路に対し隔壁を介してその外周側に設けられる冷
    却媒体排出通路とを、冷却媒体収容空間に連通してそれ
    ぞれ設けたことを特徴とする請求項4記載の半溶融材料
    生成装置。
  6. 【請求項6】 隔壁は、プランジャロッド内に配置した
    パイプで構成されていることを特徴とする請求項5記載
    の半溶融材料生成装置。
  7. 【請求項7】 凸部は、プランジャチップ先端のほぼ中
    央部に設けられていることを特徴とする請求項3ないし
    5のいずれか1項記載の半溶融材料生成装置。
  8. 【請求項8】 縦射出鋳造設備における鋳込みスリーブ
    内に収容された金属溶湯を、前記鋳込みスリーブの外周
    に設けた電磁誘導コイルが発生する電磁力によって攪拌
    するとともに、冷却手段により冷却して材料温度を制御
    する半溶融材料生成方法において、前記鋳込みスリーブ
    を、金型キャビティから離反した状態で金属溶湯を前記
    鋳込みスリーブに供給し、この鋳込みスリーブの上部開
    口から冷却手段を挿入して金属溶湯を内部から冷却する
    ことを特徴とする半溶融材料生成方法。
  9. 【請求項9】 冷却中の金属溶湯の温度を検出し、この
    検出温度に応じて電磁誘導コイルによる電磁力や冷却手
    段による冷却時間を調整して金属溶湯の温度を制御する
    ことを特徴とする請求項8記載の半溶融材料生成方法。
  10. 【請求項10】 縦射出鋳造設備における鋳込みスリー
    ブの外周に、電磁力によって前記鋳込みスリーブ内の金
    属溶湯を攪拌する電磁誘導コイルを設け、前記鋳込みス
    リーブを金型キャビティから離反させた状態で、鋳込み
    スリーブの上部開口から挿入されて、前記金属溶湯を内
    部から冷却して材料温度を制御する冷却手段を設けたこ
    とを特徴とする半溶融材料生成装置。
  11. 【請求項11】 冷却手段は、金属溶湯内に挿入される
    円筒部と、この円筒部の内部に形成された冷却媒体供給
    通路および冷却媒体排出通路とを備えていることを特徴
    とする請求項10記載の半溶融材料生成装置。
  12. 【請求項12】 円筒部に、金属溶湯の温度を検出する
    温度検出手段を設けたことを特徴とする請求項11記載
    の半溶融材料生成装置。
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