JPH11244794A - 農産物の仕分装置 - Google Patents

農産物の仕分装置

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JPH11244794A
JPH11244794A JP4907998A JP4907998A JPH11244794A JP H11244794 A JPH11244794 A JP H11244794A JP 4907998 A JP4907998 A JP 4907998A JP 4907998 A JP4907998 A JP 4907998A JP H11244794 A JPH11244794 A JP H11244794A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 価でかつ処理効率の高い農産物の仕分装置を
提供する。 【解決手段】 ナスPを搬送する選別コンベア1と、こ
れに沿って配置した多数の排出装置103により選別コ
ンベア1の下方に排出されるナスPを一個づつ受け入れ
た後端部を揃え、下方に排出する多数の固定ホッパー2
と、これらの固定ホッパー2の下方に沿った軌道を無端
循環しながら同じ仕分区分のナスPが所定数集積するま
で受け入れ、一まとめのナスPを下方に排出する無端循
環する多数の移動ホッパー3と、移動ホッパー3の無端
循環軌道の下方に配置され、移動ホッパー3から下方に
排出される一まとめのナスPを受け入れて、選別コンベ
ア1の搬送横方向に搬出する一条の搬出コンベア4とを
備えるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農産物の仕分装置
に関し、特に、ナス,胡瓜,人参,ピーマン,アスパラ
ガス,長ねぎなど(以下「ナス等」という)の農産物を
選別し仕分けて袋詰め又は箱詰めする際に、これらを所
定数づつグループ化する作業を効率よく行うのに適した
仕分装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来から、生産者により持ち込まれた農産
物を大きさや品質などの等級・階級等によって選り分け
て包装(箱詰,袋詰)し、これによって、流通市場では
品質の揃った農産物の購買ができるようにすると共に、
生産者には適正な対価の支払ができるようにする選別仕
分け作業が各地の農産物選別場において行われている。
【0003】ところで、農産物の選別仕分けの作業は対
象農産物の種類によって大きく異なる場合が多く、例え
ば前記のナス等において求められる包装形態は、リン
ゴ,桃,梨など(以下「リンゴ等」という)の青果物な
どとは大きく違っていることが知られている。
【0004】例えば、リンゴでは、仕分区分別に選別し
た所定個数を平面的に複数列に整列して箱詰めするのが
普通であり、多くの場合、選別装置の終端側に設けた箱
詰作業位置の箱詰待機位置で所定個数のリンゴを整列さ
せ、これを吊り上げ装置で一括にあるいは一列づつ吊り
上げて箱詰めすることが行われる。これに対しナス等の
農産物においては、特に整列を行わなずに所定個数の農
産物をひとまとめに袋詰めあるいは箱詰めするか、ある
いはナス,胡瓜,長ねぎなどの長物農産物の端部を揃え
る程度の作業を行って同様に袋詰め又は箱詰め、あるい
は一把に束ねるのが普通である。
【0005】このため、ナス等の農産物において行われ
ている従来の選別仕分、包装(袋詰め、箱詰め、束ね)
の作業は、一般的には、選別コンベア下方に設けた仕分
区分別の引出しコンベアに該選別コンベアから該当する
仕分区分の農産物を落下排出させ、これを該選別コンベ
アの横方向に搬出して手作業で包装する場合が多い。こ
の作業が手作業で行われるのは、前記の排出がバラバラ
(ランダム)に行われるので、ひとまとめの個数を数え
ることが必要になるからである。
【0006】前記の半自動化した装置に替え、省力化を
目的として、数揃えの作業を機械化した装置の提案も例
えば特開平2−4488号公報,特公平6−30743
号公報によりされている。
【0007】この提案の装置は、選別コンベアに対し、
各仕分区分毎に引出しコンベアをそれぞれ2組配置し、
片側の引出しコンベアに所定数の農産物が貯まるまでは
該当仕分区分の農産物を落とし、所定数が貯った時点で
同仕分区分の農産物の落下を停止してもう一つの引出し
コンベアに切り替え、同時に所定数貯った農産物は選別
コンベアの横方向に搬出させるようにしたものである。
また特開平2−4488号公報では、選別コンベアの下
方に各引出しコンベア用の集積ホッパをそれぞれ配置し
て、選別コンベアから引出しコンベアへの移し替えをよ
り確実にすることも提案している。
【0008】しかし、これらの提案装置では、仕分区分
別に配置する引出しコンベアが複数必要になって、多数
の引出しコンベアが選別コンベアの搬送方向に沿って配
置されるために選別コンベアが長くなることが避けられ
ない。このために設置面積が大きくなるという問題を招
くと共に、間欠的に駆動する引出しコンベアのためのモ
ータ,チェ−ンコンベア等の装置類の個数が多くなり、
更にこれらを駆動制御するために必要な多数のセンサ類
や制御装置も必要になるという問題がある。
【0009】前記装置と似た提案として特開平5−31
0220号公報のものがある。これは、選別コンベアか
ら横方向にずれた位置に、この選別コンベアの搬送方向
に沿って多数の固定ホッパを仕分区分別に配置し、所定
の仕分区分別に設けられている引出しコンベアに選別コ
ンベアから農産物を落下させて、引出しコンベアの移動
でその終端に連係させた前記固定ホッパに順次に集積
し、集積数が所定のひとまとめの個数になった時点で、
これらの固定ホッパから下方の移送コンベアのバケット
に落として包装装置に移送するようにしたものである。
【0010】この装置は、選別仕分から農産物を仕分区
分別に取り出してから、包装に至る一連の工程を機械化
して行うことができる優れた装置であるが、仕分区分別
に通常は複数の引出しコンベアが必要であり、したがっ
て各引出しコンベアのためのモータ,チェ−ンコンベア
等の装置類の個数が多くなり、設備コストが嵩むという
問題は避けられない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、ナス
等の農産物を所定個数まとめて包装するために提案され
ている従来のいくつかの農産物の選別仕分けのための装
置は、いずれも、選別評価の結果で選別コンベアから仕
分区分別に排出(一般的には落下排出)し、所定の仕分
区分用引出しコンベアで横方向に引出すものであるか
ら、仕分区分別に排出された農産物を選別コンベアの下
方からその横方向に搬出する引出しコンベアが必要であ
る。そして、ホッパーを仲介させることで、選別コンベ
アから農産物を排出する位置を複数とし、これを一つの
引出しコンベアによって横方向に引出すことで引出しコ
ンベアを共用することも考えられているが(例えば特開
平7−313943号公報等)、このようにしても一つ
の引出しコンベアを共用できる選別コンベアからの排出
位置はせいぜい二つか三つが限界であるため、少数の農
産物を選別仕分けする設備は別にして、大量の農産物を
迅速に選別仕分処理するためには設備が大きくなってし
まうことが避けられない。しかもこれが各仕分区分毎に
必要となるため、引出しコンベアのためのモータ,チェ
−ンコンベア等の装置類の個数は極めて多数になってし
まう。
【0012】また、このような引出しコンベアが数多く
必要になるという装置の構成は、包装装置の能力とは直
接関係のない、選別コンベアからの仕分排出時の数揃え
を機械化することに由来するため、処理能力の高い包装
装置を使用する場合には、この包装装置の効率的な利用
のために、多数設置した引出しコンベアを合流させる必
要も生じ、この問題からも設備が複雑化、大型化するこ
とが避けられない。
【0013】以上のように、従来装置は、引出しコンベ
アが多数必要で、ひいては駆動機構、駆動制御用のセン
サ等に要する設備コストが嵩むことにつながっていると
いう問題があるが、これを解消する提案は未だない。
【0014】しかし、安価でかつ処理効率の高い選別仕
分設備は、普遍的に求められるところであるので、本発
明者はかかる課題の解決を目的として鋭意研究を重ね、
本発明をなすに至ったものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的は本願の特許請
求の範囲の各請求項に記載した農産物の仕分装置により
達成される。
【0016】本願請求項1の農産物の仕分装置は、仕分
区分判定済みの農産物を搬送する選別コンベアと、この
選別コンベアに沿って多数配置した排出装置の動作によ
り該選別コンベアから下方に排出される農産物を一個づ
つ受け入れ、かつその後下方に排出するために該選別コ
ンベアの搬送方向に沿って固定配置させた農産物一個受
け用の多数の固定ホッパーと、これらの固定ホッパーの
下方に沿った軌道を無端循環しながら該固定ホッパーか
ら排出される同じ仕分区分の農産物が所定個数集積する
まで受け入れ、その後集積した一まとめの農産物を下方
に排出するように設けた無端循環する多数一連の移動ホ
ッパーと、この移動ホッパーの無端循環軌道の下方に配
置され、かつ該移動ホッパーから下方に排出される前記
一まとめの農産物を受け入れて、該一まとめの農産物を
選別コンベアの搬送横方向に搬出する少なくとも一つの
搬出コンベアと、前記排出装置による選別コンベアから
固定ホッパーへの農産物の排出、固定ホッパーから移動
ホッパーへの農産物の排出、及び移動ホッパーから搬出
コンベアへの一まとめの農産物の排出を制御する排出タ
イミング制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】前記の構成において、選別コンベアは、限
定されるものではないが、バケット(受皿)式、鍵盤式
などのコンベアに連結されて回動する形式のものが好ま
しく用いられる。この選別コンベア上を搬送される農産
物は、その搬送上流側において、例えば大きさ,重量,
形状等の階級要素、あるいは色,傷等の等級要素を計測
して仕分区分が既に判定されたものである。なお選別仕
分けのための階級,等級の要素は農産物に応じて適当な
要素が採用される。
【0018】選別コンベアに沿って多数配置される排出
装置は、例えば、バケット式の選別コンベアに対して、
バケットを傾動させることで農産物を下方に落下させる
ようにしたものを例示することができる。各排出装置に
おいて所定の仕分区分の農産物を排出する作動は、従来
既知の方法を用いて行うことができ、例えば、所定の搬
送位置から該当する排出装置に至る距離と搬送速度とで
管理する方法によって行うことができる。
【0019】固定ホッパーは、選別コンベアの搬送方向
に沿ってその下方位置に、排出装置からの農産物を受け
入れる対応した関係で順次に配置される。この固定ホッ
パーにおける選別コンベアからの農産物の受け入れは一
個づつであり、前記排出装置による農産物の排出をこの
固定ホッパー内が空であることを条件に行う場合には、
受け入れた農産物を下方の移動ホッパーに排出すること
によって次の一個を受け入れ可能な状態となる。このよ
うに固定ホッパーに受け入れた状態の農産物が一個だけ
である場合には、後述する端部揃えが好適に行え、また
農産物を傷つけるおそれも軽減できるので好ましいが、
必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば端部揃
えを要しないピーマン等の農産物などについては、各固
定ホッパーが農産物の二個(あるいはそれ以上の所定個
数)を集積するまで受け入れ、これを移動ホッパーに排
出してその倍数(二個の場合には、一まとめの数が四
個,六個,・・・、三個の場合には六個,九個,・・・
等)とすることもできる。この固定ホッパーの構成とし
ては、上方に開放し、一般的には底部が左右下方に開く
形式のものが一般に採用されるがこれに限定されるもの
ではない。また設置個数は設備の処理能力等に応じて適
宜決めることができる。
【0020】移動ホッパーは、無端循環するリンクチェ
ーンに吊持され、上方に開放し、排出時に底部が左右下
方に開く形式のものを例示できるが、これに限定される
ものではない。この移動ホッパーの無端循環は、連続移
動するものとすることもできるし、農産物の受け入れ、
排出を精度良く位置決めした状態で行うためには、単位
移動距離(例えば固定ホッパーの隣接間距離など)ごと
に一時的に停止される間欠移動型のものとすることもで
きる。この移動ホッパーに一まとめに集積される農産物
の数は、包装単位の数とすればよい。
【0021】搬出コンベアは、移動ホッパーが無端循環
する軌道の途中において、一まとめの農産物が排出され
たものを受け入れて、選別コンベアの横方向(選別コン
ベアの搬送方向から直交又は斜め横にずれる方向)に搬
出できるものであればよいが、搬出コンベアが例えばバ
ケット,ホッパー等の受け入れ部を備えていてもよい。
この搬出コンベアは選別コンベアの側方に設けられる包
装作業部(手作業部又は包装機械作業部)に、移動ホッ
パーから排出された一まとめの農産物を搬送するもので
あり、包装作業の能力により、無端循環するように連係
された移動ホッパーに対して一台の搬出コンベアを設け
ることもできるし、複数台の搬出コンベアを設けること
もできる。
【0022】排出タイミング制御手段は、排出装置の排
出タイミングは、上述したように、所定の仕分区分用と
して準備された排出装置に対して、該当する仕分区分の
農産物が選別コンベア上を搬送されてきたときに動作す
るように制御する。この場合に、固定ホッパーには二個
以上の農産物を集積しない方式である場合には、固定ホ
ッパーが空であることが条件とされ、これを確認するた
めに固定ホッパーに農産物有無の検出センサ等を設ける
こともできる。固定ホッパーの排出タイミングは、選別
コンベアから受け入れた農産物について必要に応じて端
部揃え等の作業を行った後、受け入れた仕分区分用の移
動ホッパーが下方に移動してきた時に、当該農産物の排
出を行うように制御される。なおこの場合、移動ホッパ
ー内の農産物が所定個数に達していないことが条件とさ
れるので、各移動ホッパーの農産物受け入れ個数をカウ
ンター等で計数し、搬出コンベアへの排出後にこのカウ
ンターの集積個数の情報をクリアするような適宜の制御
が併せて行われる。移動ホッパーから搬出コンベアへの
排出タイミングは、所定個数の農産物が集積された状態
の移動ホッパーが、搬出コンベアへの排出位置に移入し
た時に、該一まとめの農産物を搬出コンベア上に排出す
るように制御される。移動ホッパーの集積個数が所定個
数に達していないときには、排出動作を行わずにその移
動ホッパーは循環される。以上のような排出タイミング
制御手段は、通常は、コンピュータ技術と、種々のスイ
ッチ、センサ等を利用して構成することができる。
【0023】本発明の装置は、予め定めた所定の複数個
を1ロット(テープ等で束ねる一把分、又は一袋分,一
箱分)とする荷造り形態を採る農産物を対象として適用
され、このようなものとしては、ナス,胡瓜,人参,ピ
ーマン等の一袋,一箱に包装する形態が一般的な農産
物、あるいはアスパラガス,長ねぎ等のテープ等で一把
に束ねる農産物などを例示することができ、また後者の
一把に束ねる農産物については、端部(通常は片側の端
部)を揃える装置構成が好ましく採用される。
【0024】この発明によれば、コンベア装置は、選別
コンベア下方の固定ホッパーに沿って無端循環される移
動ホッパーのためのコンベア装置と、この移動ホッパー
から排出される一まとめの農産物を横方向に搬出するた
めの一つ(又は生産性に応じて複数)の搬出用のコンベ
ア装置で足り、従来のような仕分区分別にそれぞれ設け
られていた引出しコンベアは不要になる。したがって、
仕分区分別に複数の引出しコンベアを設けていた従来装
置に比べて、設備の設置面積を小さくすることができ、
またコンベア装置が少ないので、モータやチェーンリン
ク機構なども削減でき、装置コストも安価とできる。
【0025】この発明によれば、選別コンベアの搬送方
向に沿って排出装置を多数配置した設備であっても、選
別コンベアの搬送横方向に所定個数の一まとめの農産物
を搬出するための搬出コンベアは、これらの多数の排出
装置及びこれに連係する固定ホッパーの設置数とは実質
的に関係せずに、むしろ搬出コンベアの終端側が接続さ
れる包装作業部の処理能力に応じて、設置台数を決める
ことができる。したがって、コンベアで駆動される機構
は、一条の移動ホッパーと、少なくとも一台の搬出コン
ベアで足りるため、従来の引出しコンベアを多数必要と
して、同じ駆動機構が重複し、設備コストが嵩んでいた
仕分装置の問題を大幅に軽減することができる。
【0026】また、前記のように包装作業部の能力に応
じて搬出コンベアの設置台数を決めることができるの
で、装置の利用率が高く、効率のよい仕分装置を提供す
ることができる。
【0027】請求項2の発明は、前記の発明において、
無端循環する一連の移動ホッパーと、この一連の移動ホ
ッパーに連係する一群の排出装置、固定ホッパー及び搬
出コンベアの組(以下これを「一つの無端循環の組」と
いう)を、選別コンベアの搬送方向に沿って複数組配置
し、これらの各組を、それぞれ単一の仕分区分の農産物
を仕分けるように割り当てたことを特徴とする。
【0028】この発明によれば、無端循環する一条の一
連の移動ホッパーとこれに関連する一群の排出装置、固
定ホッパー、搬出コンベアで構成される一つの無端循環
の組が、一つの仕分区分の農産物を仕分けるために用い
られるので、排出タイミング制御が実質的に農産物の受
け入れ状態、集積状態の管理だけでよく、制御を簡単に
できるという利点がある。なお、排出装置、固定ホッパ
ー及び移動ホッパーに対する仕分区分の設定は、常に一
定の関係で設定することもできるし、必要に応じて設定
を変更できるようにすることもできる。排出装置、固定
ホッパーの設定の変更は、これらが固定配置されたもの
であるので容易に行うことができる。他方移動ホッパー
についての仕分区分の設定変更は、例えば各移動ホッパ
ーにバーコード等の識別標識を付記すると共に、制御装
置のメモリー等に仕分区分を更新変更可能に記録してお
き、この識別標識をバーコードリーダー等で無端循環軌
道の所定位置で読出すことで各移動ホッパーをどの仕分
区分用として使用しているかを判別する方式を挙げるこ
とができる。ただしこの発明がこれに限定されるもので
はない。
【0029】請求項3の発明は、仕分区分判定済みの農
産物を搬送する選別コンベアと、この選別コンベアに沿
って多数配置した排出装置の動作により該選別コンベア
から下方に排出される農産部を一個づつ受け入れ、かつ
その後下方に排出するために該選別コンベアの搬送方向
に沿って固定配置させた農産物一個受け用の多数の固定
ホッパーと、これらの固定ホッパーの下方に沿った軌道
を無端循環しながら該固定ホッパーから排出される同じ
仕分区分の農産物が所定個数集積するまで受け入れ、そ
の後集積した一まとめの農産物を下方に排出するように
設けた無端循環する多数一連の移動ホッパーと、この移
動ホッパーの無端循環軌道の下方に配置され、かつ該移
動ホッパーから下方に排出される前記一まとめの農産物
を受け入れて、該一まとめの農産物を選別コンベアの搬
送横方向に搬出する少なくとも一つの搬出コンベアと、
前記排出装置による選別コンベアから固定ホッパーへの
農産物の排出、固定ホッパーから移動ホッパーへの農産
物の排出、及び移動ホッパーから搬出コンベアへの一ま
とめの農産物の排出を制御する排出タイミング制御手段
とを備え、前記一連の移動ホッパーは、異なる仕分区分
を予め割り当てた移動ホッパーを有し、前記一群の排出
装置は、各仕分区分別に設定されている対応する固定ホ
ッパーに農産物を排出し、かつこれらの各固定ホッパー
は、対応する仕分区分を予め割り当てた移動ホッパーに
農産物を排出するように設けたことを特徴とする。
【0030】前記において、無端循環する一条の一連の
移動ホッパーが、異なる仕分区分を予め割り当てた移動
ホッパーを有しているというのは、例えば、大きさLの
農産物を受け入れる移動ホッパーと、大きさMの農産物
を受け入れる移動ホッパーとが交互に隣接して一連にさ
れている場合などをいい、一群の固定ホッパー及び選別
コンベア上の排出装置も、異なる仕分区分が予め設定さ
れた移動ホッパーに該当する仕分区分の農産物を排出で
きるように、数や位置を決めて設定される。
【0031】この発明によれば、一つの無端循環の組内
で、二つ(又はそれ以上)の仕分区分の農産物を仕分け
ることができ、例えば比較的仕分処理量の少ない仕分設
備用として好ましく採用することができる。
【0032】また請求項4の発明は、仕分区分判定済み
の農産物を搬送する選別コンベアと、この選別コンベア
に沿って多数配置した排出装置の動作により該選別コン
ベアから下方に排出される農産部を一個づつ受け入れ、
かつその後下方に排出するために該選別コンベアの搬送
方向に沿って固定配置させた農産物一個受け用の多数の
固定ホッパーと、これらの固定ホッパーの下方に沿った
軌道を無端循環しながら該固定ホッパーから排出される
同じ仕分区分の農産物が所定個数集積するまで受け入
れ、その後集積した一まとめの農産物を下方に排出する
ように設けた無端循環する多数一連の移動ホッパーと、
この移動ホッパーの無端循環軌道の下方に配置され、か
つ該移動ホッパーから下方に排出される前記一まとめの
農産物を受け入れて、該一まとめの農産物を選別コンベ
アの搬送横方向に搬出する少なくとも一つの搬出コンベ
アと、前記排出装置による選別コンベアから固定ホッパ
ーへの農産物の排出、固定ホッパーから移動ホッパーへ
の農産物の排出、及び移動ホッパーから搬出コンベアへ
の一まとめの農産物の排出を制御する排出タイミング制
御手段と、前記一連の移動ホッパーのそれぞれに、複数
の異なる仕分区分の内から一つを選択して割り当てる仕
分区分割当手段と、一まとめの農産物を排出したときに
当該移動ホッパーの仕分区分の割り当てを解除する仕分
区分割当解除手段とを備え、前記一群の排出装置は、各
仕分区分別に設定されている対応する固定ホッパーに農
産物を排出し、かつこれらの各固定ホッパーは、仕分区
分割当手段により対応する仕分区分を割り当てた移動ホ
ッパーに農産物を排出するように設けたことを特徴とす
る。
【0033】この発明は、前記請求項3の発明に比べ
て、空の状態では、各移動ホッパーが受け入れる農産物
の仕分区分が予め割り当てられておらず、装置の稼働状
況に応じて仕分区分割当手段により適時に割り当てて用
いられるという特徴がある。例えば、Lの仕分区分の固
定ホッパーの複数がその一まとめの個数に当たる農産物
を受け入れた時点で、これらの最上流の位置の固定ホッ
パーから農産物を排出できる空の移動ホッパーを選択し
て該Lの農産物を排出させ、以後、所定の一まとめの個
数となるまでLの農産物を受け入れるようにすればよ
い。前記の場合、仕分区分の割当は最初のLの農産物の
受け入れによって行われるようにしてもよいし、最初の
受け入れの前に割り当てを行ってもよい。一まとめの農
産物を搬出コンベアに排出して空となった移動ホッパー
については、仕分区分割当解除手段によりその割り当て
を解除し、次にはその状況に応じて同じ仕分区分あるい
は他の仕分区分を割り当てることができる。
【0034】前記構成において、仕分区分割当手段、及
び仕分区分割当解除手段は、移動ホッパーの搬送手段と
連係して、例えば搬送移動の位置に対応して、割り当て
た仕分区分の情報を順送りする方式のものとして構成す
ることもできるし、移動ホッパーにバーコード等の識別
標識を付すと共に、バーコードセンサ等の検出手段を移
動ホッパーの搬送軌道に沿って設置し、識別標識にリン
クして割り当てた仕分区分をコンピュータの記憶手段に
一時記憶し、一まとめの農産物を排出した時点でこの記
憶を消去する方式によって構成することもできるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0035】この発明によれば、異なる仕分区分の農産
物の分布が例えば荷口毎に異なるような場合にも、移動
ホッパーの仕分区分の割り当てが固定されていないの
で、分布の多い仕分区分についての割り当てを多くし
て、仕分け処理を好適に行うことができる。
【0036】請求項5の発明は、前記請求項2の仕分装
置と、請求項3又は4の仕分装置が、一条の選別コンベ
アに対し重複して設けられていることを特徴とする。
【0037】この発明によれば、一般に仕分区分によっ
て必ずしも分布が一定していないことに好適に対応でき
る利点がある。すなわち、分布の多い仕分区分と分布の
少ない仕分区分とに、同じ構成の一つの無端循環の組を
それぞれ対応させると、分布の多い仕分区分では処理の
停滞を招く虞れがあり、他方分布の少ない仕分区分では
装置の利用効率が低くなるという問題を招く虞れがある
が、この発明の構成を採用すれば、分布の多い仕分区分
に対しては請求項2の構成の一つの無端循環の組が好適
に対応でき、分布の少ない仕分区分に対しては請求項3
又は4の構成の一つの無端循環の組が好適に対応できる
からである。
【0038】請求項6の発明は、前記の各発明におい
て、各固定ホッパーは、受け入れた農産物の一端部を所
定位置に位置決めする端部揃え手段を有することを特徴
とする。
【0039】この発明によれば、農産物は、所定個数を
集積するだけでなく、その端部を揃えて包装作業部に搬
出することができる。なお、端部揃えは、固定ホッパー
に受け入れて保持する農産物が常に一個であるようにし
て装置を作動させる場合に、農産物同士の擦れ合いがな
いため例えばナス等では特に好ましく実施され、このよ
うな一個づつの端部揃えは、従来の装置では実施できな
い、本願発明に特有の極めて優れた効果である。
【0040】請求項7の発明は、前記の各発明におい
て、移動ホッパーは水平面内で無端回動するようにその
無端循環軌道を設けたことを特徴とする。
【0041】移動ホッパーの無端循環は、垂直面内で行
わせることもできるし、水平面内で行わせることもでき
るが、水平面内で無端回動させるこの発明によれば、設
備の高さを低くできる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に基づいて詳細
に説明する。なお、図1〜図11はナスを仕分対象とし
た本発明の仕分装置の実施形態1を示し、図12は本発
明の他の実施形態を示している。
【0043】実施形態1 図1は、一連に無端循環するように連係された移動ホッ
パー3の一群と、これに対応する多数の固定ホッパー2
の群等の組とで構成される単位構成の仕分装置の一つの
概要を正面図により示したものであり、該単位構成の仕
分装置の全体は符号10で示した。図2は一連の移動ホ
ッパー3が無端循環する状態を平面で示した図、図3は
上記図1,図2で示される単位構成の仕分装置10が選
別コンベアの搬送方向に沿って複数配置された農産物選
別設備の全体概要を示した平面図である。図4は、上記
選別コンベア1と、固定ホッパー2,移動ホッパー3及
び搬出コンベア4を含めて縦断側面で示した図、図5は
同図4の選別コンベア1から移動ホッパー3に渡る範囲
を拡大して示した縦断側面図である。
【0044】なお、上記一連一群の移動ホッパー3及び
これを無端循環させる機構の全体をいう場合は、以下
「移動ホッパーコンベア」と称するものとする。
【0045】これらの図において、1は選別コンベアで
あり、左右一対のリンクチェーン101に連結されて無
端回動する農産物(ナス)支持台102が搬送方向に沿
って多数連続に設けられている。このナス支持台(以下
単に「支持台」という)102のそれぞれは、長尺農産
物であるナスPを選別コンベア1の搬送横方向(以下単
に「搬送横方向」という)に長い姿勢で支持していて、
本例では、図1,図2及び図4に示しているように、選
別コンベア1の搬送前方側の端部において、左右のリン
クチェーン101に上記搬送横方向の軸を中心とした回
転が可能に枢支されていると共に、通常状態時には、図
示しないロック手段で支持面が略水平になる姿勢で保持
され、選別コンベア1に沿って設けた排出装置103の
動作によりこのロック手段によるロックが外されると、
水平姿勢から搬送後方側が下向きに回転して、この上に
支持しているナスPを下方に排出するようになってい
る。本例のこの支持台102は、屈曲させた鋼線等の棒
材1021の複数を並列させることで形成されており、
通常状態にある水平姿勢で言えば、枢支部から垂直上方
に立上ってから搬送後方側に屈曲延設されていて、その
延設の中間部がナスPの載置が安定するように浅い凹部
をなすように設けられている。104はチェーンコンベ
アの走行を案内するガイドレール、105はガイドレー
ル104や排出装置103等を組み付けるための装置フ
レームとしての縦枠、106は種々の横枠である。な
お、上記ロック手段及び排出装置103は既知の適宜の
ものを採用できる。
【0046】この選別コンベア1の支持台102上で搬
送されるナスPは、上記仕分装置10の位置に搬入され
る前の段階で、例えば図3に示した計測装置9により仕
分に必要な等階級の要素を計測し、図示しない判定手段
(マイクロ プロセッサ ユニット(MPU)等)を用
いて仕分区分が判定されていると共に、所定の送り管理
制御により、搬送途中の所定の支持台102(例えば最
初の排出装置に至った支持台102)の上に載っている
ナスPの仕分区分が何であるかが分かるようになってい
て、所定の仕分区分用として配置されている排出装置1
03の作動と対応できるように設けられている。このよ
うな搬送途中の各支持台102上のナスPの仕分区分の
情報管理は、既知の送り制御システムを用いて行うこと
ができる。
【0047】そして上記選別コンベア1には、その搬送
軌道に沿って図1に示すように多数の排出装置103が
間隔をあまり空けずに連続して多数配置されており、図
1に示した無端循環する一連の移動ホッパー3とこれに
対応する固定ホッパー2等との対応で構成される一組
(単位構成)の仕分装置10における排出装置103
は、例えばその全てを大きさLの仕分区分用として設定
することができ、あるいは例えば一組みの仕分装置10
内の排出装置の一部を大きさLの農産物用とし、残りを
大きさMの農産物用とすることもできる。この後者の設
定によれば、一つの仕分装置10を複数の仕分区分の農
産物の仕分に用いることができる。なおこれについては
後述する。
【0048】上述した各構成単位の仕分装置10を、各
々単一の仕分区分用に設定した場合としては、例えば図
3の選別仕分設備の全体に設けられている複数の仕分装
置10のうち、選別コンベア1の最上流側の仕分装置1
0Lを大きさL用のナスPを仕分けるものとし、次段の
仕分装置10Mを大きさM用、更にその次段の仕分装置
10Sを大きさS用のものとする例を挙げることができ
る。なお、本例においては図2,図3から分かるよう
に、二条の選別コンベア1を並設してそれぞれに、後述
する固定ホッパー2、移動ホッパー3を対応して配置す
る構成としているが、これらの並列した選別コンベア1
は、同じく後述する搬出コンベア4を並列二条の選別コ
ンベアに共用する他は、それぞれ独立して仕分け作業を
行う同じ構成の仕分装置である。
【0049】上述した構成の選別コンベア1に対し、そ
の下方には、図1に示すように、搬送方向に沿って、上
記排出装置103と一対一に対応する上・下位置関係で
固定ホッパー2が配置され、その詳細構造は図4〜図7
に示される。
【0050】本例のこの固定ホッパー2は、通常は底部
を閉じていて、選別コンベア1上の支持台102から下
方に排出されたナスPを一個づつ受け入れて保持し、こ
のナスPを下方に排出する際には、底部を下方からみて
観音開き様に開く一対の底部片201と、この底部片2
01を上記の閉じ状態と開き状態の間で切替え作動させ
る底部開閉駆動機構202と、該固定ホッパー2内で保
持するナスPの一端部を上記搬送横方向の所定位置に位
置決めさせるために設けられた端部揃え機構203とか
ら構成されている。
【0051】すなわち、上記した選別コンベア1の搬送
方向に沿って設けられた固定ホッパー2の一対の底部片
201,201は、これらの同方向中間位置の垂直面を
対称面とした面対称に配置され、かつ動作するように設
けられた一対であり、本体は上記搬送横方向に長い板体
からなっていて、これらの上端は、横枠106の一つで
ある搬送横方向の固定ホッパー用横枠1062の下端に
回転自在に枢支され(2011は、底部片201の上端
の枢支軸を示す)、通常時は、下端の揺動先端が互いに
接近する方向に揺動されて底部を閉じ、排出時には上記
枢支軸2011回りに下端が離間するように揺動してナ
スPを垂直下方に落下させるようになっている。なお上
記固定ホッパー用横枠1062は、並列する二条の選別
コンベア1の両外側において該選別コンベアの搬送方向
に延設させた主横枠106に渡って、その下部に、各固
定ホッパー2の位置において、フレーム1061を介し
て組み付け固定されている。
【0052】また、上記底部開閉駆動機構202は、上
記固定フレーム1061の水平面部10611に固設し
たブラケット1063に組み付けられて、ピストンロッ
ド20212が下方向に伸出・縮入する排出制御用シリ
ンダ装置2021と、このピストンロッド20212の
先端に一端が回転自在に連結されると共に、他端が、上
記一対の底部片201,201の上記搬送横方向の端部
に設けたフランジ2012,2012に回転自在に連結
された一対のリンク2022とにより構成される。な
お、これら一対の両端回転自在のリンク2022は、上
記面対称の関係をなすように構成されているものであ
り、シリンダ装置2021のピストンロッド20212
がシリンダボディ20211内に縮入した通常の状態
(図6の右側及び中央の固定ホッパー2の状態を参照)
では、一対の底部片201,201で底部を閉じた状態
とし、シリンダ装置2021がピストンロッド2021
2を下方に伸出させた状態(図6の左側の固定ホッパー
2の状態を参照)では、一対の底部片201,201が
離間して底部を開いた状態とするように構成されてい
る。なお、20213は各リンク2022と上記ピスト
ンロッド20212の下端を回転自在に連結するピン、
2013は各リンク2022と上記の各フランジ201
2を回転自在に連結するピンである。
【0053】また、本例の固定ホッパー2は、上述のよ
うに端部揃え機構203を有しており、これは次のよう
に構成されている。すなわち、本例装置で仕分け処理す
る対象のナスは一般にその長さで仕分区分を決める場合
が多く、したがってその包装は、端部を揃えた包装形態
とすることが作業上も、また流通取り引き上においても
望まれる場合が多い。しかし、選別コンベア1の始端側
で支持台102にナスPを載せる際の位置を搬送横方向
に関して端部を揃えて行われるようすることは技術的に
必ずしも簡単ではないし、また仮に支持台102へのナ
スの載せ時に端部揃えが可能であってもその後の比較的
長い搬送途中での振動等の影響で位置ズレが起こること
もあり、支持台102から固定ホッパー3に排出された
ナスPの位置が揃うという保障はない。そこで本例にお
いては、上記の端部揃え機構203を設けているのであ
り、具体的には、上記した横枠106に固定のフレーム
1061の垂直面部10612に、ピストンロッド20
312が水平方向に伸出・縮入する端部揃え用シリンダ
装置2031のシリンダボディ20311が固定され、
該ピストンロッド20312の先端に、固定ホッパー2
内に保持したナスPを移動させるための鉛直姿勢の押圧
板2032が組み付けられている。これにより、選別コ
ンベア1からナスPを一つづつ受け入れた後速やかに、
図示しない制御装置からの指令によって該端部揃え用シ
リンダ装置2031を作動させて、保持しているナスP
の一端側の端部を所定位置に位置決めさせることができ
る。なお、本例においては、上記押圧板2032の水平
方向の移動姿勢を安定させるために、フレーム1061
の垂直面部10612及びこれに固定した案内板106
13の貫通孔を挿通することで水平方向の進出・後退を
案内するガイドバー2033が上記押圧板2032に設
けられている。
【0054】以上のような固定ホッパー2については、
上記した構成に加えて、選別コンベア1から排出される
ナスP(農産物)を受け入れる際の衝撃による傷みをで
きるだけ低減させるための構成、例えば底部片201自
体あるいはその内面に反発係数の小さい衝撃緩衝部材を
積層することができ、また、端部揃えの際に移動する農
産物の表面の傷発生を防ぐための構成として、上記底部
片201自体あるいは積層した衝撃緩衝部材の内面の摩
擦係数をできるだけ小さくする低摩擦係数コーティング
を施すなどの構成を採用することができる。
【0055】次に、本例の移動ホッパー3の構成と、こ
れの多数を一連に連係して無端循環させる移動ホッパー
コンベア301について説明する。
【0056】本例の移動ホッパーコンベア301は、図
1,図2に示されるように、一群の多数の移動ホッパー
3が、選別コンベア1の搬送軌道の下方に沿った直線部
分と選別コンベア1の搬送軌道の側方にズレた直線部分
との間で転向して無端循環する水平面内の軌道が設定さ
れている。すなわち、垂直軸回りに回転する駆動スプロ
ケット3011と従動スプロケット3012の一対によ
り水平面内で循環するリンクチェーン3013に、移動
ホッパー3はその片側(循環軌道の内側)に突出した吊
杆303が連結されて連行回動されるようになっている
と共に、この移動ホッパー4の他側(循環軌道の外側)
には、リンクチェーン3013と同じ高さに設定配置さ
れた長円形のガイドレール3014の上を走行する前後
一対のローラ304が設けられている。なお、3015
は駆動スプロケット3011を回転駆動させるためのモ
ータである。これにより、移動ホッパー3は水平面内で
無端循環される。
【0057】そしてこの移動ホッパーコンベア301で
無端循環されながら予め定めた所定個数のナスPを受け
入れた移動ホッパー3は、選別コンベア1の搬送軌道の
側方にズレた直線部分に循環回動され図2の移動ホッパ
ーをハッチングで示した位置(以下「ナス排出位置S」
という)に至った時に、底部を開いて、下方に配置され
ている搬出コンベア4に排出するようになっており、こ
の排出のための移動ホッパー3の構成は図8〜図11に
詳細に示される。
【0058】すなわち、移動ホッパー3は、剛性の高い
矩形四辺枠をなす上部のホッパー本体302を有してい
て、これに上記した吊杆303及びローラ304が組み
付けられていると共に、該ホッパー本体302のホッパ
ー循環移動方向の前後それぞれの下部に軸3021が設
けられる。そしてこれらの軸3021それぞれに、移動
横方向の中央部の所定長さ部分の上端部に形成した筒状
部30221が円形に巻き付くことで揺動可能とした略
「くの字形」のホッパー片3022の一対が組み付けら
れて構成される。このホッパー片3022は、ホッパー
循環移動方向の横方向に長い板状体を折曲形成すること
で前後ホッパーの側壁から底部を形成していると共に、
このホッパー片3022には、上述した上端部の筒状部
30221の他、該ホッパー片3022の横方向の一端
部を略90°折曲させたフランジ部30222、このフ
ランジ部30222の上部外面に固定されて後述するナ
ス排出機構の押下力を受ける排出作動従動片3022
3、及びこのフランジ部30222から切り起こされた
リターンバネ組付け用の切り起こしフランジ30224
が設けられている。この切り起こしフランジ30224
は、一対のホッパー片3022を、底部を閉じた通常状
態に保持し復帰させるためにこれら一対の間にリターン
バネ3023を張設するためのものであり、フランジ部
30222の外面側に切り起こされている。
【0059】上記ナス排出位置Sに設けられていて、移
動ホッパー3に排出動作を行わせるナス排出機構305
は次のように構成されている。すなわち、上記縦枠10
5,横枠106等と一体の装置固定部107に組み付け
られた排出作動用シリンダ装置(305)として形成さ
れ、シリンダボディ3051により下方に伸出・縮入さ
れるピストンロッド3052の下端に二股状の作動片3
053を組み付け、その二股状の各先端に固定したロー
ラ3054が、上記移動ホッパー3のホッパー片302
2に設けた排出作動従動片30223と係合するように
構成されている。これにより、排出作動用シリンダ装置
305の作動により上記作動片3053が下動すると、
その先端の各ローラ3054が、上記一対の軸3021
の内側でホッパー片3022の排出作動従動片3022
3をリターンバネ3023に抗して押下することにな
り、図9に二点鎖線で示した状態に該ホッパー片302
2の下端側を離間させて移動ホッパー3の底部を開き、
保持しているナスPを下方に排出することになる。
【0060】また本例においては、上記ナス排出位置S
に上記ナス排出機構と共に、もう一つの機構が設けられ
ている。これは図4,図8及び図11に示されており、
具体的には、移動ホッパー3から搬出コンベア4に一ま
とめのナスPを落下排出した際において該ナスPが搬出
コンベア4上で跳ね上がって整列状態を乱すことを防ぐ
ための跳ね上がり防止機構306である。
【0061】本例においてはこの跳ね上がり防止機構3
06は次のように構成されている。すなわち、移動ホッ
パーコンベアの循環方向に関しては上記ナス排出機構3
05と同じ位置(つまりナス排出位置S)に配置され、
同循環の横方向に関しては、ナス排出機構305が移動
ホッパー3の横方向端部上方に配置されているのに対
し、跳ね上がり防止機構306は移動ホッパー3の中央
部上方に配置される。
【0062】そして、この跳ね上がり防止機構306
は、上記装置固定部107に跳ね上がり防止用シリンダ
装置のシリンダボディ3061を固定的に組み付けると
共に、これから下方に伸出・縮入されるピストンロッド
3062の下端ブラケット3063に、例えば衝撃吸収
体としてスポンジローラ3064を組み付けて、ナスP
の落下排出時に、このスポンジローラ3064を物体の
自然落下と見合う程度の速度で所定位置まで下動させる
ことで、搬出コンベア4に排出されたナスPが跳ね上が
ることを柔らかく抑えるように構成するものを例示でき
る。この例においては上記スポンジローラ3064を複
数設けてナスPの全長に渡るようにしているが、スポン
ジローラに限定されるものではないし、設置個数も特に
本例図示のものに限定されるものでもない。要は、端部
を揃えた状態で移動ホッパー3内に保持されているナス
Pを搬出コンベア4に落下排出する際に、その整列状態
を乱すような跳ね上がりを解消できるものであればよ
い。なお図11に示した3065は上記下端ブラケット
3063の上下動を案内するガイドバー、3066はこ
のガイドバー3065の上下動姿勢を正確に維持するた
めのガイドスリーブである。
【0063】次に上述のように構成された移動ホッパー
3の移動ホッパーコンベア301に対して、図1,図2
で示された上記ナス排出位置Sの下方に配置された搬出
コンベア4について説明すると、この搬出コンベア4
は、そのレイアウトは図1〜図3に示され、具体的な構
造は図8,図9に示されている。
【0064】すなわち、この搬出コンベア4は、上述し
た移動ホッパーコンベア301のナス排出位置Sの下方
(なお本例では並列された二条の選別コンベア1に共
用)から、選別コンベア1の搬送方向に直交する方向に
搬送軌道が設定されていて、図示しない駆動機構により
適宜必要な移動,停止を間欠しながら無端回動されるコ
ンベアベルト401と、このコンベアベルトの上面を、
移動ホッパー3から一まとめのナスPを受け入れる領域
に区画する仕切り402と、取り扱われる仕分対象のナ
スPの整列状態を維持するための両側方のガイドレール
403とからなっている。そしてこの搬出コンベア4の
終端は、本例では図3に示した小袋詰作業部(手作業ま
たは機械作業)5に対応連係されていて、ここで所定の
包装作業を行った後、更に移送コンベア6を介して大き
なダンボール箱等に詰める作業部7に送られる。なお、
図3の選別コンベア1の終端近傍において、選別コンベ
ア1の下方でその搬送横方向をなすように設けた搬出コ
ンベア8は、比較的分布率の低い区分のナスや格外のナ
スをバラで搬出するためのものである。
【0065】次に、以上のように構成された本例の農産
物仕分装置の作業を説明する。
【0066】支持台102に載せられたナスPは、選別
コンベア1の移動により搬送されて計測装置9でその大
きさ(長さ)やその他の必要な等階級の選別項目につい
ての計測がされ、図示しない判定手段で仕分区分が判定
される。そしてこの仕分区分が大きさLである場合に
は、図3の仕分装置10Lで仕分られ、大きさMである
場合には仕分装置10M、大きさSである場合には仕分
装置10Sで仕分け処理されることになる。
【0067】例えば、仕分区分Lの大きさのナスPであ
る場合、図1において、選別コンベア1の搬送軌道の下
方に沿って多数配置されている各固定ホッパー2のナス
P有無の状態を、排出装置103の作動及び固定ホッパ
ー2の底部開閉駆動機構202の作動の順序で図示しな
い作動制御手段において逐次更新記録しておき、計測装
置9を通過した仕分区分LのナスPを載せた支持台20
2を受け入れる固定ホッパー2の一つを決める。そして
該当する支持台202がその固定ホッパー2に対応する
排出装置103の位置に至った時点で、該排出装置10
3が作動して支持台を下方に揺動させ、載せているナス
Pを固定ホッパー2に落下排出する。なお上記各固定ホ
ッパー2のナスP有無の確認はセンサ等を用いて行うこ
ともできる。
【0068】ナスPを受け入れた本例の各固定ホッパー
2は、端部揃えを適切に行うために一個のみを保持し複
数のナスPを受け入れるようになっていないので、保持
したナスPを排出するまでは次の受け入れは行われな
い。なお、端部揃えを行わない場合や、複数個の端部揃
えを同時に行ってもよい農産物の場合には、複数の農産
物を固定ホッパー2で受け入れてもよいことは上述した
通りである。
【0069】ナスPを受け入れた固定ホッパー2におい
ては、図5,図7に示すようにして端部揃えが行われ
る。すなわち、ナスPを受け入れた固定ホッパー2のシ
リンダ装置2031を作動させ、ピストンロッド203
12の先端に組み付けた押圧板2032を固定ホッパー
2の横方向の予め定めた所定位置まで伸出させる。これ
によって押圧板2032がナスPを押してその一端部を
常に一定位置に位置決めさせることができる。
【0070】次に、多数連続して配置されている固定ホ
ッパー2の下方に沿った直線軌道を含めて無端回動され
ている移動ホッパー3のうち、受入れが所定個数に達し
ていない移動ホッパー3が、端部揃えの終わった固定ホ
ッパー2の下にくると、その上の固定ホッパー2の底部
開閉駆動機構のシリンダ装置2021がピストンロッド
20212を下動させ、一対のリンク2022を介して
底部片201の下端を互いに離間する方向に揺動させて
保持していたナスPを下方に落下排出し、移動ホッパー
3がこれを受け入れる。受け入れが所定個数(図示例で
は3個)に達した移動ホッパー3については、それ以上
の受け入れを行うことなく循環移動が行われる。なお、
移動ホッパーの無端循環の移動は、比較的低速で連続移
動するものとすることもできるし、各固定ホッパー2の
下方位置毎に停止する間欠停止方式の移動とすることも
できる。
【0071】そして、長円形の無端循環軌道の固定ホッ
パー下方の直線軌道に沿って移動されている移動ホッパ
ー3が、転向回動して固定ホッパー2の下方の軌道から
横方向にズレた直線軌道に移り、搬出コンベア4へのナ
ス排出位置Sに至ると、ナス排出機構のシリンダ装置3
05が作動してピストンロッド3052を介し二股状の
作動片3053を下動させて、移動ホッパー3の側壁か
ら底部を形成している一対のホッパー片3022の下端
を開き、集積保持している3個のナスPを下方に落下排
出させる。なおこの移動ホッパー3から搬出コンベア4
へのナス落下排出時には、跳ね上がり防止機構306を
動作させることで、搬出コンベア4上でナスを整列状態
に安定して排出することができる。
【0072】上記により搬出コンベア4のコンベアベル
ト401に仕切り402で区画されている受け入れ位置
に落下されたナスPは、搬出コンベア4の回動により選
別コンベア1の搬送横方向に搬出され、図3に示した小
袋詰作業部5で手作業あるいは機械包装装置で袋詰めの
作業が行われる。
【0073】袋詰めされたナスPは、更に移送コンベア
6で箱詰作業部7に送られ、箱詰包装される。
【0074】以上のようにして行われる農産物(本例は
ナス)の仕分けによれば、選別コンベア1で搬送される
多数の農産物を、同じ仕分区分のものについて多数設け
た排出装置103で、多数固定配置した固定ホッパー2
に排出することができるので仕分を迅速に行うことがで
きると共に、この固定ホッパー2において端部揃えを一
つづつの農産物について確実に行えるという利点があ
る。また、固定ホッパー2の下方に沿って無端循環する
移動ホッパー3により、所定個数になるまで各固定ホッ
パー2から農産物を受け入れ、かつこの移動ホッパー3
の無端循環する軌道の途中で搬送横方向への搬出コンベ
ア4に農産物を排出するようにしているので、固定ホッ
パー毎(あるいは二又は三個程度のグループ毎)に必要
としていた従来の引出しコンベアを設ける必要がなく、
稼働部分の構成が少ないので設備を安価に構成すること
ができる。
【0075】更に、本例においては、無端循環する移動
ホッパーコンベア301の固定ホッパー2,選別コンベ
ア1からは側方にずれた軌道の途中で搬出コンベア4へ
の排出を行うようにしているので上部空間の余裕があ
り、排出機構305や落下した農産物(ナス)の跳ね上
がり防止機構の設置が容易に行えるという利点も得られ
る。
【0076】また更に、並設した二条(あるいはそれ以
上)の選別コンベアに対して、本例のように搬出コンベ
アを共用することができるので、装置の稼働部分の削減
という利点は一層有利に実現できる。
【0077】更に、本例において、図示しないが搬出コ
ンベアを一つの仕分装置に対して複数台設けることもで
きる。この搬出コンベアの台数は、例えば包装作業部の
能力に応じて決められるもので、仕分け量に対して包装
能力が劣る場合、仕分け量を処理可能な複数台の包装作
業部を設置することに関連してその台数が決められる。
こうすることにより、設備全体の稼働効率を適切にコン
トロールすることができる利点が得られる。
【0078】実施形態2 上記実施形態1は、単位構成の各仕分装置がそれぞれ単
一の仕分区分の農産物を仕分けるように設けられている
が、本例においては、一つの仕分装置が、二以上の複数
の仕分区分を仕分けるように構成されている点で異な
る。ただし、装置の構成は実施形態1と全く同じものを
用いることができ、一つの仕分装置内の多数の排出装置
103を、農産物の仕分区分別に所定の農産物を排出す
るように設定すると共に、移動ホッパー3が同じ仕分区
分の農産物のみを受け入れるように設定し、制御するこ
とで、本例の仕分けを実施することができる。
【0079】例えば、図1の装置において二つの仕分区
分の農産物を仕分けるために、選別コンベア1の搬送方
向に沿って上流側の8台の排出装置103を、大きさL
の農産物仕分けのために排出作動するように設定すると
共に、下流側の8台の排出装置103を、大きさMの農
産物仕分けのために排出作動するように設定すれば、こ
れに対応して固定ホッパー2が受け入れる農産物の仕分
区分が決まる。したがって、移動ホッパー3は、上流側
の8台あるいは下流側の8台の固定ホッパー2から同じ
仕分区分の農産物を受け入れることができる。なお、一
つの仕分装置で複数の仕分区分の農産物を仕分ける方式
がこの例に限定されるものではにことは勿論である。
【0080】また、上記の上流側の8台の排出装置10
3を大きさLの農産物仕分け用、下流側の8台の排出装
置103を大きさMの農産物仕分け用とした場合に、各
移動ホッパー3については予め仕分区分用の割り当てを
行わず、固定ホッパー2の受入れ状態に応じて、適当す
る位置の移動ホッパー3の受け入れる農産物の仕分区分
を割り当てる方式を採用することもできる。例えば、L
の農産物は三つを一まとめ、Mの農産物は四つを一まと
めとする場合に、上流側の8台の排出装置103から合
計三台の固定ホッパー2に大きさLの農産物が排出され
た時点で、そのうちの最も上流側に位置している固定ホ
ッパー2から農産物を受け入れる位置の移動ホッパー3
を、該Lの仕分区分の農産物用に図示しない仕分区分割
当手段(通常はコンピュータを用いた制御手段)により
割り当て、移動に伴って順次Lの農産物を三個受け入れ
るようにすることができる。この移動ホッパー3は前記
のようにして三個一まとめとしたLの農産物を、搬出コ
ンベア4への排出位置まで移動して排出し、その時点で
図示しない仕分区分割当解除手段(上述のコンピュータ
を用いた制御手段)でその仕分区分の割当は解除され
る。またMの農産物についても一まとめの数が四個であ
る点を除けばどうようにして移動ホッパー3に対する仕
分区分の割り当てとその解除を行うようにすることがで
きる。
【0081】本例によれば、比較的に分布の少ない仕分
区分についての仕分けを行う場合に、単位構成の仕分装
置を効率よく使用できる点で有利であり、例えば、分布
の多い仕分区分については各単位構成の仕分装置が全て
その仕分区分についての仕分を行い、分布の少ない仕分
区分については本例の単位構成の仕分装置を複数の仕分
区分の仕分けに使用するようにすることで、仕分設備の
全体を効率的に運用することができる。
【0082】また本例における一つの仕分装置が、二以
上の複数の仕分区分に仕分ける構成において、図12に
示すように、搬出コンベア4を仕分区分別に配置して仕
分区分別に設けられた専用の包装装置等に供給すること
もできる。したがって、この搬出コンベア4の設置は、
包装作業部の能力等によって適宜その数を設定すること
が好ましい。
【0083】
【発明の効果】選別コンベアから仕分区分別に排出した
農産物を各位置で横方向に引出す従来の仕分装置では、
各仕分区分毎に引出しコンベアが必要で、排出位置が増
えればその分引出しコンベアの数が増え、多数の引出し
コンベアが選別コンベアの搬送方向に沿って配置される
ために選別コンベアが長くなり、間欠駆動する引出しコ
ンベアのためのモータ,チェ−ンコンベア等の装置類や
駆動制御のためのセンサ類の個数が多くなり、また、選
別コンベアから複数の位置で農産物を排出する場合に、
ホッパーを仲介させて横方向への引出しコンベアを共用
するようにしても、一つの引出しコンベアで共用できる
排出位置はせいぜい二つか三つが限界であるという問題
があるのに対し、本願請求項1の発明においては、選別
コンベア下方に多数固定配置した固定ホッパーと、無端
循環して同じ仕分区分の農産物を所定個数集積するまで
受け入れて一まとめにする一連の移動ホッパーを利用し
て、一まとめの農産物を横方向に搬出する搬出コンベア
を少なくとも一つとすることができるものであるから、
従来のような仕分区分別の引出しコンベアは不要とな
り、選別コンベアからの排出位置を多数としても、設備
の設置面積を小さくすることができ、またコンベア数が
少ないのでモータやリンクチェーン機構、制御のための
センサ等を削減でき、安価な装置を提供することができ
る。
【0084】特に、選別コンベアに沿って同じ仕分区分
の農産物に対する排出装置、固定ホッパーを多数配置す
ることができるので、仕分区分の発生頻度に応じて一つ
づつ受け入れることに支障はなく、また、移動ホッパー
の無端循環の軌道を選別コンベアの搬送方向に沿って設
定するので、多数の固定ホッパーに対して一つの無端循
環機構で対応でき、しかもこの移動ホッパーから選別コ
ンベアの横方向に一まとめの農産物を順次取出す搬出コ
ンベアも一台(必要により複数台)で対応できるとい
う、設備の低コスト化に極めて有益な効果が得られる。
【0085】また、引出しコンベアは包装装置の能力と
は直接関係なく数多く必要とされていた従来の装置に比
べて、本願請求項1の発明では、包装装置の能力に応じ
て搬出コンベアの設置台数を決めることができるので、
包装装置を高効率で利用でき、また複数の引出しコンベ
アから引出した一まとめの農産物を合流させる構成も必
要がなく、同じ駆動機構を重複して使用するという問題
がなく、設備コストが嵩んでいた仕分装置の問題を大幅
に軽減することができる。
【0086】請求項2の発明によれば、選別コンベアの
搬送方向に沿って複数組配置した無端循環の組をそれそ
れ単一の仕分区分の農産物を仕分けるように割り当るこ
とで、排出タイミング制御が実質的に農産物の受け入れ
状態、集積状態の管理だけで行うことができ、制御を簡
単にできる請求項3の発明によれば、移動ホッパーの一
つの無端循環の組内で、二つ(又はそれ以上)の仕分区
分の農産物を仕分けることができ、例えば比較的仕分処
理量の少ない仕分設備用として適している。また請求項
4の発明によれば、請求項3の発明の効果が得られる
他、移動ホッパーに仕分区分を予め固定的に割り当てて
ずに必要に応じて適時に割り当て、一まとめの農産物を
排出する毎にこの割り当てを解除・更新するので、農産
物の仕分区分別の分布に大小の差があるような場合にも
これに適切に対応することができるという効果がある。
【0087】請求項5の発明によれば、分布の多い仕分
区分に対しては請求項2の構成、分布の少ない仕分区分
に対しては請求項3又は4の構成を適用するので、一般
に仕分区分によって必ずしも分布が一定していないこと
に好適に対応できる。
【0088】請求項6の発明によれば、農産物の端部揃
え手段を有するので、端部を揃えて包装作業部に搬出す
ることができ、特に固定ホッパーが農産物を常に一個保
持するようにすれば、端部揃え時に農産物同士の擦れ合
いがなく、傷付ける虞れが軽減される。
【0089】請求項7の発明によれば、移動ホッパーを
水平面内で無端回動させるので、設備の高さを低くでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における単位構成の仕分装
置の構成概要を示す正面図。
【図2】一連の移動ホッパーが無端循環する状態を説明
するための平面図。
【図3】選別コンベアに対して複数の仕分装置を設置し
た仕分設備の全体を示した平面図。
【図4】選別コンベアと、固定ホッパー,移動ホッパー
及び搬出コンベアを含めて縦断側面で示した図。
【図5】図4の選別コンベアから移動ホッパーに至る範
囲を拡大して示した図。
【図6】図5の側面図。
【図7】固定ホッパーの平面図。
【図8】移動ホッパーのナス排出機構を説明するための
側面図。
【図9】図8の正面図。
【図10】移動ホッパーの平面図。
【図11】移動ホッパーから搬出コンベアにナスを排出
した時の跳ね上がり防止機構を示した正面図。
【図12】実施形態2における単位構成の仕分装置の構
成概要を示す正面図。
【符号の説明】
1・・・選別コンベア 101・・・リンクチェーン 102・・・支持台(農産物(ナス)支持台) 1021・・・棒材 103・・・排出装置 104・・・ガイドレール 105・・・縦枠 106・・・横枠 1061・・・フレーム 10611・・・水平面部 10612・・・垂直面部 10613・・・案内板 1062・・・(固定ホッパー用)横枠 1063・・・ブラケット 107・・・装置固定部 2・・・固定ホッパー 201・・・底部片 2011・・・枢支軸 2012・・・フランジ 2013・・・連結ピン 202・・・底部開閉駆動機構 2021・・・(排出制御用)シリンダ装置 20211・・・シリンダボディ 20212・・・ピストンロッド 20213・・・連結ピン 2022・・・リンク 203・・・端部揃え機構 2031・・・(端部揃え用)シリンダ装置 20311・・・シリンダボディ 20312・・・ピストンロッド 2032・・・押圧板 2033・・・ガイドバー 3・・・移動ホッパー 301・・・移動ホッパーコンベア 3011・・・駆動スプロケット 3012・・・従動スプロケット 3013・・・リンクチェーン 3014・・・ガイドレール 3015・・・モータ 302・・・ホッパー本体 3021・・・軸 3022・・・ホッパー片 30221・・・筒状部 30222・・・フランジ部 30223・・・排出作動従動片 30224・・・切り起こしフランジ 3023・・・リターンバネ 303・・・吊杆 304・・・ローラ 305・・・ナス排出機構(排出作動用シリンダ装置) 3051・・・シリンダボディ 3052・・・ピストンロッド 3053・・・作動片 3054・・・ローラ 306・・・跳ね上がり防止機構 3061・・・シリンダボディ 3062・・・ピストンロッド 3063・・・ブラケット 3064・・・スポンジローラ 3065・・・ガイドバー 3066・・・ガイドスリーブ 4・・・搬出コンベア 401・・・コンベアベルト 402・・・仕切り 403・・・ガイドレール 5・・・小袋詰作業部 6・・・移送コンベア 7・・・箱詰作業部 8・・・(バラ出荷用)搬出コンベア 9・・・計測装置 10・・・仕分装置 10L・・・大きさL用の仕分装置 10M・・・大きさM用の仕分装置 10S・・・大きさS用の仕分装置。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕分区分判定済みの農産物を搬送する選
    別コンベアと、この選別コンベアに沿って多数配置した
    排出装置の動作により該選別コンベアから下方に排出さ
    れる農産物を一個づつ受け入れ、かつその後下方に排出
    するために該選別コンベアの搬送方向に沿って固定配置
    させた農産物一個受け用の多数の固定ホッパーと、これ
    らの固定ホッパーの下方に沿った軌道を無端循環しなが
    ら該固定ホッパーから排出される同じ仕分区分の農産物
    が所定個数集積するまで受け入れ、その後集積した一ま
    とめの農産物を下方に排出するように設けた無端循環す
    る多数一連の移動ホッパーと、この移動ホッパーの無端
    循環軌道の下方に配置され、かつ該移動ホッパーから下
    方に排出される前記一まとめの農産物を受け入れて、該
    一まとめの農産物を選別コンベアの搬送横方向に搬出す
    る少なくとも一つの搬出コンベアと、前記排出装置によ
    る選別コンベアから固定ホッパーへの農産物の排出、固
    定ホッパーから移動ホッパーへの農産物の排出、及び移
    動ホッパーから搬出コンベアへの一まとめの農産物の排
    出を制御する排出タイミング制御手段とを備えたことを
    特徴とする農産物の仕分装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、無端循環する一連の
    移動ホッパーと、この一連の移動ホッパーに連係する一
    群の排出装置、固定ホッパー及び搬出コンベアの組を、
    選別コンベアの搬送方向に沿って複数組配置し、これら
    の各組を、それぞれ単一の仕分区分の農産物を仕分ける
    ように割り当てたことを特徴とする農産物の仕分装置。
  3. 【請求項3】 仕分区分判定済みの農産物を搬送する選
    別コンベアと、この選別コンベアに沿って多数配置した
    排出装置の動作により該選別コンベアから下方に排出さ
    れる農産部を一個づつ受け入れ、かつその後下方に排出
    するために該選別コンベアの搬送方向に沿って固定配置
    させた農産物一個受け用の多数の固定ホッパーと、これ
    らの固定ホッパーの下方に沿った軌道を無端循環しなが
    ら該固定ホッパーから排出される同じ仕分区分の農産物
    が所定個数集積するまで受け入れ、その後集積した一ま
    とめの農産物を下方に排出するように設けた無端循環す
    る多数一連の移動ホッパーと、この移動ホッパーの無端
    循環軌道の下方に配置され、かつ該移動ホッパーから下
    方に排出される前記一まとめの農産物を受け入れて、該
    一まとめの農産物を選別コンベアの搬送横方向に搬出す
    る少なくとも一つの搬出コンベアと、前記排出装置によ
    る選別コンベアから固定ホッパーへの農産物の排出、固
    定ホッパーから移動ホッパーへの農産物の排出、及び移
    動ホッパーから搬出コンベアへの一まとめの農産物の排
    出を制御する排出タイミング制御手段とを備え、前記一
    連の移動ホッパーは、異なる仕分区分を予め割り当てた
    移動ホッパーを有し、前記一群の排出装置は、各仕分区
    分別に設定されている対応する固定ホッパーに農産物を
    排出し、かつこれらの各固定ホッパーは、対応する仕分
    区分を予め割り当てた移動ホッパーに農産物を排出する
    ように設けたことを特徴とする農産物の仕分装置。
  4. 【請求項4】 仕分区分判定済みの農産物を搬送する選
    別コンベアと、この選別コンベアに沿って多数配置した
    排出装置の動作により該選別コンベアから下方に排出さ
    れる農産部を一個づつ受け入れ、かつその後下方に排出
    するために該選別コンベアの搬送方向に沿って固定配置
    させた農産物一個受け用の多数の固定ホッパーと、これ
    らの固定ホッパーの下方に沿った軌道を無端循環しなが
    ら該固定ホッパーから排出される同じ仕分区分の農産物
    が所定個数集積するまで受け入れ、その後集積した一ま
    とめの農産物を下方に排出するように設けた無端循環す
    る多数一連の移動ホッパーと、この移動ホッパーの無端
    循環軌道の下方に配置され、かつ該移動ホッパーから下
    方に排出される前記一まとめの農産物を受け入れて、該
    一まとめの農産物を選別コンベアの搬送横方向に搬出す
    る少なくとも一つの搬出コンベアと、前記排出装置によ
    る選別コンベアから固定ホッパーへの農産物の排出、固
    定ホッパーから移動ホッパーへの農産物の排出、及び移
    動ホッパーから搬出コンベアへの一まとめの農産物の排
    出を制御する排出タイミング制御手段と、前記一連の移
    動ホッパーのそれぞれに、複数の異なる仕分区分の内か
    ら一つを選択して割り当てる仕分区分割当手段と、一ま
    とめの農産物を排出したときに当該移動ホッパーの仕分
    区分の割り当てを解除する仕分区分割当解除手段とを備
    え、前記一群の排出装置は、各仕分区分別に設定されて
    いる対応する固定ホッパーに農産物を排出し、かつこれ
    らの各固定ホッパーは、仕分区分割当手段により対応す
    る仕分区分を割り当てた移動ホッパーに農産物を排出す
    るように設けたことを特徴とする農産物の仕分装置。
  5. 【請求項5】 請求項2の仕分装置と、請求項3又は4
    の仕分装置が、一条の選別コンベアに対し重複して設け
    られていることを特徴とする農産物の仕分装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    各固定ホッパーは、受け入れた農産物の一端部を所定位
    置に位置決めする端部揃え手段を有することを特徴とす
    る農産物の仕分装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    移動ホッパーは水平面内で無端回動するようにその無端
    循環軌道を設けたことを特徴とする農産物の仕分装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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